JP5207033B2 - 躯体接合構造 - Google Patents

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本発明は、躯体接合構造に関するものである。
従来、現場溶接を行うことなく柱と梁とを接合する方法の1つとして、リングパネル工法が用いられている。リングパネル工法では、例えば、筒型のリングパネルにおける双方の開口からそれぞれ柱の端部を挿入する。このリングパネルには、外周面に設けた支持部材を介して梁が接合されている。その後、リングパネルと柱との隙間にモルタルを打設し固化させる。これにより、リングパネルを介して柱と梁とが接合される。このようなリングパネル工法によれば、リングパネルと柱とをモルタルによって接合するため、現場溶接を行うことがなく、溶接の管理を省けることになり、工期短縮を図ることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−16577号公報
しかしながら、従来のリングパネルによる接合では、リングパネルの内周面と柱との間に適当な隙間を形成するため、リングパネルに柱を挿入する際に位置合わせする必要がある。さらに、例えば、高層の建造物を施工する場合にあっては、形成した隙間にモルタルを打設する作業そのものが困難である。このように、従来のリングパネルによる接合は、施工性が悪く、工期短縮を妨げる虞があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、さらなる施工性の向上を図ることができる躯体接合構造の提供を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1にかかる躯体接合構造は、柱と梁とを接合する躯体接合構造において、前記柱に形成した接合部と、上端と下端とにそれぞれ開口する挿通孔を有する筒状であり、その外周面に前記梁が接合されるリングパネルとを備え、前記リングパネルの挿通孔は、上端部の開口よりも下端部の開口を大きく形成したものであって、上端部の開口から下端部の開口までの間を漸次拡開するように傾斜した内周面を有し、前記接合部は、下端部から前記柱の上端側に向かうにつれて漸次前記柱の軸心に近接するように傾斜した外周面を有し、前記接合部の外周面と前記リングパネルの内周面の鉛直面に対する傾斜角度が同一であり、前記リングパネルに前記柱が挿通した状態で該柱に対して該リングパネルを下方に移動した場合に、該接合部の外周面が前記リングパネルの内周面に係止し、前記リングパネルの移動が阻止されるように前記接合部の外周面と前記リングパネルの内周面が接する嵌合接合であり、前記リングパネルを移動することのみによって、前記リングパネルと前記柱とを接合できることを特徴とする。
また、本発明の請求項2にかかる躯体接合構造は、前述した請求項1において、前記柱は、延在方向に同一の外形寸法を有する柱状の柱本体を備え、この柱本体の外周面に接合材を配置して前記接合部を形成したものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項3にかかる躯体接合構造は、前述した請求項2において、前記接合材は、前記柱本体の外周面の周方向に複数の接合プレートを配置して構成したものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項4にかかる躯体接合構造は、前述した請求項において、前記リングパネルは、上端と下端とにそれぞれ開口する挿通孔を有する筒状であり、その外周面に前記梁が接合されるリングパネル本体と、前記リングパネル本体の内周面と前記柱における接合部の外周面との間に設けられる係止材とを備えたものであることを特徴とする。
また、本発明の請求項5にかかる躯体接合構造は、前述した請求項において、前記係止材は、前記リングパネル本体の内周面に沿うように複数の係止プレートを設けて構成したものであることを特徴とする。
本発明にかかる躯体接合構造は、リングパネルを、上端の開口面よりも下端の開口面を大きく形成し、かつ柱の接合部を、リングパネルの下端の開口と柱とを互いに近接するように移動した場合に当該接合部の外周面がリングパネルの内周面に係止するように形成してある。したがって、リングパネルの下端の開口と柱とを互いに近接するように移動することにより、リングパネルと柱とを接合できることになるため、モルタルを打設して接合する場合と比較して、施工性を向上することができる。しかも、この際、リングパネルおよび柱を位置合わせしなくてもよく、位置合わせする場合と比較して、施工性を向上することができる。
以下に、本発明にかかる躯体接合構造の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明にかかる躯体接合構造の実施の形態1を示す正面図である。ここで例示する躯体接合構造は、例えば、鋼構造において、柱50と梁60とを接合する場合に用いられるものである。
柱50は、図1に示すように、下節柱10、上節柱20および接合柱(接合部)30を備えて構成してある。下節柱10および上節柱20は、それぞれが延在方向に沿って略同一の外径となるように形成した円筒状の部材である。本実施の形態1では、下節柱10を上節柱20よりも僅かに太径に構成してある。
接合柱30は、図1に示すように、円筒状の部材であり、上端面30a、下端面30bおよび外周面30cを有している。
上端面30aは、上節柱20の一方の端面20aと略同一の大きさを有した部分である。この上端面30aは、上節柱20の端面20aと突合せ溶接してある。下端面30bは、下節柱10の一方の端面10aと略同一の大きさを有した部分である。この下端面30bは、下節柱10の端面10aと突合せ溶接してある。外周面30cは、上端面30aと下端面30bとの間に位置する部分である。このように、柱50は、下節柱10と上節柱20とを、接合柱30を介して接合することで、当該柱50として構成してある。このとき、下節柱10、上節柱20および接合柱30の軸心が一直線となるように構成してある。
ここで、接合柱30は、下端面30bから上端面30aに向け、かつ柱50の軸心に向けて漸次傾斜するように形成してある。つまり、接合柱30は、下端面30bから上端面30aに向けて漸次細径となるように構成してある(いわゆるテーパー形状)。この場合、接合柱30において、上端面30aを形成する部分が最細部30dとなる一方、下端面30bを形成する部分が最太部30eとなる。
また、躯体接合構造は、図1、図2−1および図2−2に示すように、柱50と梁60とを接合するためのリングパネル40を備えている。
リングパネル40は、図2−1および図2−2に示すように、筒状の鋼管材であり、上端の開口40a、下端の開口40b、挿通孔40c、内周面40dおよび外周面40eを有している。
上端の開口40aは、接合柱30の最細部30dの外径と略同一の大きさを有した開口である。下端の開口40bは、接合柱30の最太部30eの外径と略同一の大きさを有した開口である。挿通孔40cは、上端の開口40aから下端の開口40bまで形成した孔である。この挿通孔40cは、上端の開口40aを下端の開口40bまで、当該挿通孔40cを漸次拡径するように形成してある。内周面40dは、接合柱30の外周面30cの形状と略同一に形成した部分である。すなわち、内周面40dは、下端の開口40bから上端の開口40aに向けて、挿通孔40cの形状が漸次細径となるように構成してある。外周面40eは、内周面40dに沿って形成した部分である。この外周面40eには、支持部材41が設けてある。支持部材41は、梁60をリングパネル40に支持させるためのものである。この支持部材41には、横方向に延びる梁60を周知の技術で接合してある。
図3は、図1に示した躯体接合構造に適用するリングパネルの柱への配設過程を示す正面図である。上述した躯体接合構造を用いて柱50と梁60とを接合する場合には、まず、あらかじめ下節柱10と上節柱20とを、接合柱30を介して接合して、柱50を作製する。下節柱10、上節柱20および接合柱30を接合する作業は、必ずしも現場で行う必要はなく、工場などの別の場所で行っても構わない。同様に、あらかじめリングパネル40と梁60とを接合して、一体化したものを作製する。リングパネル40および梁60を接合する作業も、必ずしも現場で行う必要はなく、工場などの別の場所で行っても構わない。
そして、リングパネル40の下端の開口40bを下方に向けた状態で、当該リングパネル40を、下端の開口40bに柱50の上端を嵌合するように移動する。この結果、図1からも明らかなように、やがてリングパネル40の内周面40dが、柱50における接合柱30の外周面30cに係止し、リングパネル40の移動が阻止されることになる。したがって、リングパネル40を介して柱50と梁60とを接合することができる。
上記のように構成した躯体接合構造によれば、リングパネル40を、上端の開口面よりも下端の開口面を大きく形成し、かつ柱50における接合柱30を、下端の開口40bに柱50の上端を嵌合するように移動した場合に当該接合柱30の外周面30cがリングパネル40の内周面40dに係止するように形成してある。したがって、リングパネル40を移動することのみによって、リングパネル40と柱50とを接合できることになるため、モルタルを打設して接合する場合と比較して、施工性を向上することができる。しかも、この際、リングパネル40および柱50を位置合わせしなくてもよく、位置合わせする場合と比較して、施工性を向上することができる。
さらに、リングパネル40と柱50との接合にモルタルなどの接合部材を使用していないため、解体した際に接合部材を除去する必要がない。したがって、解体した部材を即座に再利用することができる。
また、上記のように構成した躯体接合構造によれば、梁60に構造物の床の荷重が作用した場合に、その荷重がリングパネル40、およびその内周面40dに係止する柱50における接合柱30の外周面30cに作用することになる。この結果、リングパネル40の内周面40dと、柱50における接合柱30の外周面30cとの間に摩擦が生じることになり、リングパネル40と柱50との接合が、より安定することになる。
なお、本実施の形態1では、下節柱10、上節柱20および接合柱30に円筒状の部材を採用した柱50を例示しているが、必ずしも円筒状の部材でなくても良い。例えば、下節柱10、上節柱20および接合柱30に角柱形状の部材を採用した柱50でも良い。この場合、リングパネル40の内周面40dの形状を、角柱形状である接合柱30の外周面30cの形状に合わせて形成する。この結果、リングパネル40の下端の開口40bに柱50の上端を嵌合するように移動した場合に当該接合柱30の外周面30cがリングパネル40の内周面40dに係止することになる。このようにすれば、下節柱10、上節柱20および接合柱30の形状に関わらず、躯体接合構造を適用することができる。
また、本実施の形態1では、下節柱10と上節柱20とを、接合柱30を介して接合した柱50を例示しているが、これらに相当する部分を有して一体に形成した柱50であっても良い。
さらに、本実施の形態1では、リングパネル40の内周面40dの全体に、接合柱30の外周面30cが接触して係止するように構成してあるが、リングパネル40の内周面40dの一部に、接合柱30の外周面30cが接触して係止するように構成してもよい。
(実施の形態2)
図4は、本発明にかかる躯体接合構造の実施の形態2を示したものである。ここで例示する躯体接合構造も、例えば、鋼構造において、柱150と梁60とを接合する場合に用いられるものである。
柱150は、図5に示すように、鉛直方向に延在する柱本体151を備えている。柱本体151は、延在方向に沿って同一の外径となるように形成した円筒状の部材である。この柱本体151の外周面151aには、複数の接合プレート(接合材)131が配置してある。
接合プレート131は、柱本体151の外周面151aに固定面131aを介して配置した板状の部材であり、その周縁部を外周面151aに隅肉溶接して接合してある。固定面131aは、柱本体151の外周面151aに隙間無く接触可能となるように形成した凹状の曲面である。この接合プレート131は、上端部から下端部に向けて漸次厚さが厚くなるように形成することによって、下端部から上端側に向かうにつれて漸次柱本体151の外周面151aに向けて傾斜延在する接合面131bを構成している。本実施の形態2では、柱本体151の外周面151aにおいて軸心方向の高さが同一となる部位の周方向に、4枚の同一の構成を有する接合プレート131を配置することによって接合部130を構成している。また、この4枚の接合プレート131は、互いに等間隔となるように配置してある。
ここで、複数の接合プレート131の上端部において鉛直方向の高さが同一となる位置に外接する円の直径a(図5参照)が、複数の接合プレート131の下端部において鉛直方向の高さが同一となる位置に外接する円の直径b(図5参照)よりも小さくなるように接合プレート131の厚さを構成してある。また、図5中に示すαは、接合プレート131の接合面131bの鉛直面に対する傾斜角度である。
また、躯体接合構造は、図4、図6−1および図6−2に示すように、柱150と梁60とを接合するためのリングパネル140を備えている。このリングパネル140は、図6−1および図6−2に示すように、円筒状の鋼管材であるリングパネル本体145、およびリングパネル本体145の内周面145dに配置される複数の係止プレート(係止材)146を備えて構成してある。
リングパネル本体145は、図6−1および図6−2に示すように、挿通孔145cを有している。挿通孔145cは、上端の開口145aから下端の開口145bまでの間を同一の内径で形成した孔である。この挿通孔145cは、その内径を複数の接合プレート131おける上端部の外接円の直径aよりも大きくなるように構成してある。また、リングパネル本体145の外周面145eには、支持部材41を介して梁60が接合してある。支持部材41は、梁60をリングパネル本体145の外周面145eに支持させるためのものである。この支持部材41には、梁60がリングパネル本体145の軸心方向と直交する方向に延びる態様で適宜接合してある。
係止プレート146は、リングパネル本体145の内周面145dに固定面146aを介して配置した板状の部材であり、その周縁部を内周面145dに隅肉溶接して接合してある。固定面146aは、リングパネル本体145の内周面145dに隙間無く接触可能となるように形成した凸状の曲面である。この係止プレート146は、下端部から上端部に向けて漸次厚さが厚くなるように形成することによって、上端部から下端側に向かうにつれて漸次リングパネル本体145の内周面145dに向けて傾斜延在する係止面146bを構成している。本実施の形態2では、リングパネル本体145の内周面145dにおいて軸心方向の高さが同一となる部位の周方向に、4枚の同一の構成を有する係止プレート146を配置することによってリングパネル140を構成している。また、この4枚の係止プレート146は、互いに等間隔となるように配置してある。
ここで、複数の係止プレート146の上端部において鉛直方向の高さが同一となる位置に内接する円の直径d(図6−1参照)が、複数の係止プレート146の下端部において鉛直方向の高さが同一となる位置に内接する円の直径c(図6−2参照)よりも小さくなるように係止プレート146の厚さを構成してある。さらに、複数の係止プレート146における上端部の内接円の直径dは、複数の接合プレート131における下端部の外接円の直径bよりも小さくなるように係止プレート146の厚さを構成してある。また、図6中に示すβは、係止プレート146の係止面146bの鉛直面に対する傾斜角度である。さらには、この傾斜角度βが、接合プレート131における接合面131bの傾斜角度αと同一となるように係止プレート146を構成してある。
図7は、図4に示した躯体接合構造の施工過程を示す正面図である。上述した躯体接合構造を用いて柱150と梁60とを接合する場合には、まず、あらかじめ柱本体151の外周面151aに複数の接合プレート131を配置して、柱150を作製する。接合プレート131を配置する作業は、必ずしも現場で行う必要はなく、工場などの別の場所で行っても構わない。同様に、あらかじめリングパネル本体145の内周面145dに複数の係止プレート146を配置して、リングパネル140を作製する。さらに、作製したリングパネル140と梁60とを接合して、一体化したものを作製する。これら係止プレート146を配置する作業およびリングパネル140と梁60とを接合する作業も、必ずしも現場で行う必要はなく、工場などの別の場所で行っても構わない。
そして、リングパネル140の下端の開口145bに柱150を挿通してリングパネル140を柱150に対して下方に移動する。この結果、図4からも明らかなように、やがて係止プレート146の係止面146bが、接合部130を構成する接合プレート131の接合面131bに当接することになり、リングパネル140が柱150に対して係止されることになる。したがって、リングパネル140を介して柱150と梁60とを接合することができる。
上記のように構成した実施の形態2の躯体接合構造においては、リングパネル140は、上端部の開口よりも下端部の開口を大きく形成してあり、接合部130は、柱150に対してリングパネル140を下方に移動した場合に接合プレート131の接合面131bが係止プレート146の係止面146bに係止するように形成してある。したがって、リングパネル140を柱150に対して相対的に移動することのみによって、リングパネル140と柱150とを接合できることになるため、実施の形態1と同様に、モルタルを打設して接合する場合と比較して、施工性を向上することができる。しかも、この際、リングパネル140および柱150の相互間隔を位置合わせしなくてもよく、位置合わせする場合と比較して、施工性を向上することができる。
また、上記のように構成した実施の形態2の躯体接合構造においては、柱150は、柱本体151の外周面151aに接合プレート131を配置して接合部130を形成している。したがって、柱本体151のような延在方向に沿って同一の外形寸法を有するように形成した部材を柱150として構成することができる。
さらに、リングパネル140と柱150との接合にモルタルなどの接合部材を使用していないため、解体した際に接合部材を除去する必要がない。したがって、解体した部材を即座に再利用することができる。
また、上記のように構成した実施の形態2の躯体接合構造においても、梁60に構造物の床の荷重が作用した場合に、その荷重がリングパネル140に作用することになる。この結果、係止プレート146の係止面146bと、柱150における接合プレート131の接合面131bとの間に摩擦力が発生することになり、リングパネル140と柱150との接合が、より安定することになる。
なお、本実施の形態2では、柱本体151に円筒状の部材を採用した柱150を例示しているが、必ずしも円筒状の部材でなくても良い。例えば、柱本体151に角柱形状の部材を採用した柱150でも良い。この場合、接合プレート131の固定面131aの形状を、角柱形状である柱本体151の外周面151aの形状に合わせて形成すれば良い。
また、本実施の形態2では、リングパネル140の下端の開口145bに柱150を挿通する以前に、リングパネル本体145の内周面145dに係止プレート146を配置してリングパネル140を構成しているが、必ずしも柱150を挿通する以前に内周面145dに係止プレート146を配置しなくても良い。
例えば、図8に示す変形例の躯体接合構造では、まず、リングパネル本体145と梁60とを接合して、一体化したものを作製する。次に、リングパネル本体145の下端の開口145bに柱150を挿通し、この状態でリングパネル本体145を柱150に対して下方に移動する。
そして、柱150の接合部130に対して梁60を接合すべき位置までリングパネル本体145を移動する。最後に、柱150における接合部130とリングパネル本体145の内周面145dとの間に、上方から複数の係止プレート146を挿入し、係止プレート146の係止面146bを接合プレート131の接合面131bに当接させ、さらにこの状態で係止プレート146の上端部を押圧する。
この結果、図8からも明らかなように、リングパネル140が柱150に対して係止されることになる。したがって、リングパネル140を介して柱150と梁60とを接合することができる。なお、係止プレート146の上端部を押圧しても当該係止プレート146の上端部がリングパネル本体145の上端よりも上方に位置した場合には、その上方に位置する部分を、梁60の上面に床スラブを構成する際に打設するコンクリートに埋め込む、あるいはリングパネル本体145の上端に隅肉溶接して接合しても良い。また、柱150の接合部130に対してリングパネル本体145を位置決めする際には、事前に柱150に仮受け台170を配設しておき、この仮受け台170を介して所望の位置でリングパネル本体145を保持すると良い。
上記のように構成した変形例の躯体接合構造においても、モルタルを打設することなく柱150と梁60とを接合することができるのは実施の形態2と同じである。したがって、モルタルが固化する時間を考慮する必要がなく、施工性を向上することができる。
なお、上述した実施の形態2およびその変形例では、複数の接合プレート131は、前述した上端部の外接円の直径a、下端部の外接円の直径b、および接合プレート131における接合面131bの傾斜角度αを有するように構成できるものであれば、必ずしも同一の構成を有するものでなくても良い。例えば、複数の接合プレート131における左右方向の幅などをそれぞれ適宜変更することが可能であり、さらにはそれらの相互間の間隔、および枚数なども適宜変更することが可能である。また、複数の係止プレート146においても、上端部の内接円の直径d、下端部の内接円の直径c、および係止プレート146における係止面146bの傾斜角度βを有するように構成できるものであれば、必ずしも同一の構成を有するものでなくても良い。例えば、複数の係止プレート146における左右方向の幅などをそれぞれ適宜変更することが可能であり、さらにはそれらの相互間の間隔、および枚数なども適宜変更することが可能である。
また、上述した実施の形態2では、複数の係止プレート146をリングパネル本体145の内周面145dに周縁部を隅肉溶接して接合しているが、必ずしも隅肉溶接して接合しなくても良い。例えば、図9に示すように、リングパネル本体145′および係止プレート146′にそれぞれ設けた挿通孔(図示せず)を介して接合部材180を締結して接合するボルト接合でも良い。この場合、係止プレート146′の係止面146b′よりもリングパネル本体145′の軸心側に接合部材180の先端部が突出することのないよう係止プレート146′に窪み部146c′を設けると良い。さらに、上述した実施の形態2およびその変形例では、複数の接合プレート131を柱本体151の外周面151aに周縁部を隅肉溶接して接合しているが、これについても必ずしも隅肉溶接して接合しなくても良く、前述した係止プレート146と同様に接合部材180を締結して接合するボルト接合でも良い。この場合においても、接合プレート131の接合面131bよりも外方側に接合部材180の先端部が突出することのないよう接合プレート131に窪み部(図示せず)を設ければ良い。
柱と梁とを接合する躯体接合構造に有用であり、特に、施工性に配慮した躯体接合構造に適している。
本発明にかかる躯体接合構造の実施の形態1を示す正面図である。 図1に示した躯体接合構造に適用するリングパネルを示す上面図である。 図2−1におけるA−A線断面図である。 図1に示した躯体接合構造に適用するリングパネルの柱への配設過程を示す正面図である。 本発明にかかる躯体接合構造の実施の形態2を一部断面で示す正面図である。 図4に示した躯体接合構造を適用する柱を示す正面図である。 図4に示した躯体接合構造に適用するリングパネルを示す上面図である。 図6−1におけるB−B線断面図である。 図4に示した躯体接合構造の施工過程を示す正面図である。 図4に示した躯体接合構造の変形例を一部断面で示す正面図である。 図4に示した躯体接合構造に適用するリングパネルの一例を示す要部拡大断面図である。
符号の説明
10 下節柱
10a 端面
20 上節柱
20a 端面
30 接合柱
30a 上端面
30b 下端面
30c 外周面
30d 最細部
30e 最太部
40 リングパネル
40a 開口
40b 開口
40c 挿通孔
40d 内周面
40e 外周面
41 支持部材
50 柱
60 梁
130 接合部
131 接合プレート(接合材)
131a 固定面
131b 接合面
140 リングパネル
145 リングパネル本体
145a 開口
145b 開口
145c 挿通孔
145d 内周面
145e 外周面
146 係止プレート(係止材)
146a 固定面
146b 係止面
150 柱
151 柱本体
151a 外周面

Claims (5)

  1. 柱と梁とを接合する躯体接合構造において、
    前記柱に形成した接合部と、
    上端と下端とにそれぞれ開口する挿通孔を有する筒状であり、その外周面に前記梁が接合されるリングパネルとを備え、
    前記リングパネルの挿通孔は、上端部の開口よりも下端部の開口を大きく形成したものであって、上端部の開口から下端部の開口までの間を漸次拡開するように傾斜した内周面を有し、
    前記接合部は、下端部から前記柱の上端側に向かうにつれて漸次前記柱の軸心に近接するように傾斜した外周面を有し、
    前記接合部の外周面と前記リングパネルの内周面の鉛直面に対する傾斜角度が同一であり、前記リングパネルに前記柱が挿通した状態で該柱に対して該リングパネルを下方に移動した場合に、該接合部の外周面が前記リングパネルの内周面に係止し、前記リングパネルの移動が阻止されるように前記接合部の外周面と前記リングパネルの内周面が接する嵌合接合であり、
    前記リングパネルを移動することのみによって、前記リングパネルと前記柱とを接合できる
    ことを特徴とする躯体接合構造。
  2. 前記柱は、
    延在方向に同一の外形寸法を有する柱状の柱本体を備え、この柱本体の外周面に接合材を配置して前記接合部を形成したものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の躯体接合構造。
  3. 前記接合材は、前記柱本体の外周面の周方向に複数の接合プレートを配置して構成したものである
    ことを特徴とする請求項2に記載の躯体接合構造。
  4. 前記リングパネルは、
    上端と下端とにそれぞれ開口する挿通孔を有する筒状であり、その外周面に前記梁が接合されるリングパネル本体と、
    前記リングパネル本体の内周面と前記柱における接合部の外周面との間に設けられる係止材と
    を備えたものであることを特徴とする請求項1に記載の躯体接合構造。
  5. 前記係止材は、前記リングパネル本体の内周面に沿うように複数の係止プレートを設けて構成したものである
    ことを特徴とする請求項4に記載の躯体接合構造。
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