JP5203415B2 - 光増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は、光信号入力を増幅し高出力の光信号を送出する高出力光増幅器に関して、特に複数の励起光源を内設して大きな増幅効果を得てその出力光を複数の出力光に分岐して送出するマルチポート光増幅器の技術分野に関するものである。
光通信分野においては、一つの光信号を複数の地点に分岐して送信するニーズが高いが、光信号が分岐されるとその出力が低下するため光増幅器を用いて増幅することが行われている。光増幅器は、内部に励起光源を有しており、励起光源から出力される励起光によって入力光を増幅して出力している。従来の増幅器は、内部に1つ乃至2つ程度の励起光源を有するのが一般的であった。
一方、通信分野の中でも特にCATVのような放送分野に適用する場合には、多数の加入者宅に送信するため1局から多数の出力に分配して送信する必要がある。
放送用では、パワーが0〜10dBm程度の比較的高い光信号を光増幅器に入力し、これを1出力当り20dBm程度に増幅して送信している。光増幅器1台で前記入力光を20dBm程度に増幅できるものとすると、1入力の光信号を例えば16出力に分配して送信するためには、従来は16台の前記光増幅器が必要となった。このように1入力1出力の光増幅器を用いた場合には、出力数に応じた数だけの光増幅器が必要となり、光増幅器の設置スペースが膨大になるといった課題があった。
そこで、1入力の光信号に対し複数の光信号を出力するマルチポート光増幅器が開発されている。マルチポート光増幅器は、1入力の光信号を増幅して複数の光信号に分岐して出力するものであり、そのために複数の励起光源を用いて大きな増幅効果を実現している。
例えば、1入力16出力のマルチポート光増幅器では、4組程度の励起光源が用いられている。
マルチポート光増幅器を用いることにより、1入力の光信号を例えば16出力の光信号に分岐するために従来は16台の光増幅器が必要であったものが、1台のマルチポート光増幅器で済むようになった。4組の励起光源を内設するマルチポート光増幅器は、従来の1入力1出力の光増幅器よりもサイズがやや大きくなるものの、1入力1出力の光増幅器を16台設置するのに必要なスペースに比べて設置スペースが大幅に低減されるという優れた効果がある。
光増幅器は、内設されている励起光源が使用とともに劣化していくため、所定の使用限界まで劣化が進むと当該光増幅器を交換する必要がある。上記で説明したマルチポート光増幅器は複数の励起光源を内設しており、複数の励起光源のうちいずれか一つでも所定の使用限界まで劣化すると、当該マルチポート光増幅器そのものを交換する必要があった。
励起光源に用いられている励起光源素子の特性にはばらつきがあり、また励起光源素子はペルチェ素子で冷却されているが、その冷却特性にもばらつきがある。その結果、励起光源素子の劣化にもばらつきが生じてしまう。そのため、複数の励起光源を内設するマルチポート光増幅器では、それぞれの励起光源で劣化特性が異なっており、そのうち劣化の進展が最も早い励起光源によって当該マルチポート光増幅器の寿命が決定されてしまう。
複数の励起光源のうちの一部の励起光源が他より著しく劣化した場合、劣化の著しい当該励起光源をそれまでと同じ条件で使用し続けると、当該励起光源が他の励起光源に比べて早期に使用限界に到達してしまう。その結果、他の励起光源の劣化があまり進んでいないにもかかわらず、前記一部の劣化の著しい励起光源が使用限界に達したために当該マルチポート増幅器が使用できなくなる恐れがあった。
このように、複数の励起光源を内設するマルチポート光増幅器において、一部の励起光源が早期に劣化したために当該マルチポート増幅器が使用できなくなるのは、マルチポート光増幅器の信頼性を著しく低下させるだけでなく、大幅なコストアップにもつながる。
本発明はこれらの課題を解決するためになされたものであり、複数の励起光源の寿命をできるだけ均一化することにより、使用限界に到達するまでの使用期間を最適化したマルチポート光増幅器を提供することを目的とする。
この発明の光増幅器の第1の態様は、光信号を増幅させるための励起光を生成する励起光源を複数持ち、前記各励起光源を制御する励起光源制御・検出部と、前記光信号を入力して前記励起光により増幅させる光ファイバーと、前記励起光を前記光ファイバーに合波させるためのパワーコンバイナーと、増幅された光信号出力を分岐する光分岐器と、前記光分岐器で分岐された光信号を入力して前記光信号出力を算出するための光出力検出信号を生成する光出力検出回路部と、前記光出力検出信号を入力して前記励起光源制御・検出部を制御する制御回路部とからなる光増幅器であって、前記制御回路部は、前記光出力検出信号を入力して前記光信号出力を算出する光出力算出手段と、前記光出力算出手段で算出された前記光信号出力を所定の光出力目標値と比較して出力差を算出する出力差算出手段と、前記出力差を入力して前記励起光源に供給する全駆動電流の目標値を算出する全駆動電流目標値算出手段と、前記励起光源制御・検出部で検出された励起光出力を要求により入力して記憶する基準出力記憶手段と、前記励起光源制御・検出部及び前記基準出力記憶手段からそれぞれ前記励起光出力及び記憶された前記励起光出力を入力して劣化の進んだ前記励起光源を判定する劣化判定手段と、前記全駆動電流目標値を全ての前記励起光源制御・検出部に均等に分配して出力する駆動電流共通目標値算出手段と、前記劣化判定手段から前記励起光出力を入力して重み付けを算出し前記全駆動電流目標値を当該重み付けで分配して前記各励起光源制御・検出部に出力する駆動電流個別目標値算出手段と、前記全駆動電流目標値を前記全駆動電流目標値算出手段から入力して通常は前記駆動電流共通目標値算出手段に出力する一方前記劣化判定手段で劣化した励起光源素子が判定されると前記全駆動電流目標値の出力先を前記駆動電流個別目標値算出手段に切換える切換手段とからなることを特徴とする光増幅器である。
第2の態様は、前記制御回路部に、前記切換部が前記駆動電流共通目標値算出手段から前記駆動電流個別目標値算出手段側に切換えられた場合に、前記駆動電流個別目標値算出手段から駆動電流の目標値が増加された前記励起光源の情報を入力して当該励起光源の前記励起光源制御・検出部に温度目標値を出力する温度目標値調整手段を追加したことを特徴とする光増幅器である。
第3の態様は、光信号を増幅させるための励起光を生成する励起光源を複数持ち、前記各励起光源を制御する励起光源制御・検出部と、前記光信号を入力して前記励起光により増幅させる光ファイバーと、前記励起光を前記光ファイバーに合波させるためのパワーコンバイナーと、増幅された光信号出力を分岐する光分岐器と、前記光分岐器で分岐された光信号を入力して前記光信号出力を算出するための光出力検出信号を生成する光出力検出回路部と、前記光出力検出信号を入力して前記励起光源制御・検出部を制御する制御回路部とからなる光増幅器であって、前記制御回路部は、前記光出力検出信号を入力して前記光信号出力を算出する光出力算出手段と、前記光出力算出手段で算出された前記光信号出力を所定の光出力目標値と比較して出力差を算出する出力差算出手段と、前記出力差を入力して前記励起光源に供給する全駆動電流の目標値を算出する全駆動電流目標値算出手段と、前記励起光源制御・検出部で検出された励起光出力を要求により入力して記憶する基準出力記憶手段と、前記励起光源制御・検出部及び前記基準出力記憶手段からそれぞれ前記励起光出力及び記憶された前記励起光出力を入力して劣化の進んだ前記励起光源を判定する劣化判定手段と、前記全駆動電流目標値を全ての前記励起光源制御・検出部に均等に分配して出力する駆動電流共通目標値算出手段と、前記劣化判定手段から前記劣化の進んだ励起光源の情報を入力して当該劣化の進んだ励起光源の前記励起光源制御・検出部に前記温度目標値を出力する温度目標値調整手段とからなることを特徴とする光増幅器である。
第4の態様は、光信号を増幅させるための励起光を生成する励起光源を複数持ち、前記各励起光源を制御する励起光源制御・検出部と、前記光信号を入力して前記励起光により増幅させる光ファイバーと、前記励起光を前記光ファイバーに合波させるためのパワーコンバイナーと、増幅された光信号出力を分岐する光分岐器と、前記光分岐器で分岐された光信号を入力して前記光信号出力を算出するための光出力検出信号を生成する光出力検出回路部と、前記光出力検出信号を入力して前記励起光源制御・検出部を制御する制御回路部とからなる光増幅器であって、前記制御回路部は、前記光出力検出信号を入力して前記光信号出力を算出する光出力算出手段と、前記光出力算出手段で算出された前記光信号出力を所定の光出力目標値と比較して出力差を算出する出力差算出手段と、前記出力差を入力して前記励起光源に供給する全駆動電流の目標値を算出する全駆動電流目標値算出手段と、前記励起光源制御・検出部から前記各励起光源の測定温度を入力して特に温度が高い励起光源を判定する劣化判定手段と、前記全駆動電流目標値を全ての前記励起光源制御・検出部に均等に分配して出力する駆動電流共通目標値算出手段と、前記劣化判定手段から前記温度が高い励起光源の情報を入力して当該励起光源の前記励起光源制御・検出部に前記温度目標値を出力する温度目標値調整手段とからなることを特徴とする光増幅器である。
第5の態様は、光信号を増幅させるための励起光を生成する励起光源を複数持ち、前記各励起光源を制御する励起光源制御・検出部と、前記光信号を入力して前記励起光により増幅させる光ファイバーと、前記励起光を前記光ファイバーに合波させるためのパワーコンバイナーと、増幅された光信号出力を分岐する光分岐器と、前記光分岐器で分岐された光信号を入力して前記光信号出力を算出するための光出力検出信号を生成する光出力検出回路部と、前記光出力検出信号を入力して前記励起光源制御・検出部を制御する制御回路部とからなる光増幅器であって、前記制御回路部は、前記光出力検出信号を入力して前記光信号出力を算出する光出力算出手段と、前記光出力算出手段で算出された前記光信号出力を所定の光出力目標値と比較して出力差を算出する出力差算出手段と、前記出力差を入力して前記励起光源に供給する全駆動電流の目標値を算出する全駆動電流目標値算出手段と、前記励起光源制御・検出部から前記励起光出力を入力して重み付けを算出し前記全駆動電流目標値を当該重み付けで分配して前記各励起光源制御・検出部に出力する駆動電流個別目標値算出手段とからなることを特徴とする光増幅器である。
第6の態様は、前記制御回路部に、前記駆動電流個別目標値算出手段から駆動電流の目標値が増加された前記励起光源の情報を入力して当該励起光源の前記励起光源制御・検出部に温度目標値を出力する温度目標値調整手段を追加したことを特徴とする光増幅器である。
第7の態様は、前記制御回路部に、前記駆動電流個別目標値算出手段及び前記励起光源制御・検出部乃至は前記劣化判定手段からそれぞれ個別駆動電流目標値及び前記励起光出力を入力し、前記個別駆動電流目標値から最大の駆動電流が供給されている前記励起光源を特定し、特定された前記励起光源のI−L特性を推定し、残りの前記励起光源の前記個別駆動電流目標値及び前記励起光出力が推定された前記I−L特性上にあると判定した場合には前記切換手段に対し再び前記駆動電流共通目標値算出手段側に切換えるよう指令する復帰判定手段を追加したことを特徴とする光増幅器である。
第8の態様は、前記劣化判定手段は、前記励起光源制御・検出部から前記励起光出力を入力して前記励起光出力の最大値との差が所定値以上となる前記励起光源を劣化していると判定することを特徴とする光増幅器である。
本発明によれば、マルチポート光増幅器に内設された複数の励起光源のうち特に劣化の進んだ励起光源を検出し、当該励起光源の劣化度合いを低減することによって劣化の進展を抑制することが可能となる。これにより、内設された複数の励起光源の寿命をできるだけ均一化することができ、当該マルチポート光増幅器の使用可能期間を最大限長くすることができる。
また、マルチポート光増幅器の使用可能期間を最大限長くすることにより、マルチポート光増幅器の信頼性を高めコストダウンを図ることができるというすぐれた効果がある。さらに本発明によれば、効率のよい励起光源への駆動電流を増加させることで全体の駆動電流が低減されるため、低消費電力化が図れるという効果も得られる。
図1は、本発明の第一の実施形態に係るマルチポート光増幅器の全体構成を説明するブロック図である。 図2は、励起光源素子の駆動電流Ifと出力P(W)との関係を示すI−L特性を説明する図である。 図3は、本発明の第一の実施形態に係る制御回路部の構成を説明する制御ブロック図である。 図4は、一部の励起光源素子が劣化したときのI−L特性を説明する図である。 図5は、所定の重み付けで駆動電流を分配した時の駆動電流Ifと出力P(W)との関係を説明する図である。 図6は、本発明の第二の実施形態に係る制御回路部の構成を説明する制御ブロック図である。 図7は、本発明の第三の実施形態に係る制御回路部の構成を説明する制御ブロック図である。 図8は、本発明の第四の実施形態に係る制御回路部の構成を説明する制御ブロック図である。 図9は、本発明の第五の実施形態に係る制御回路部の構成を説明する制御ブロック図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態においては、マルチポート光増幅器に対して本発明を適用する場合を説明する。
図1は、第一の実施形態に係るマルチポート光増幅器の励起光源駆動方式を説明するブロック図である。
本実施形態のマルチポート光増幅器1は、励起光源制御・検出部2、光ファイバー3、パワーコンバイナー4、光分岐器5、光分岐器6、光出力検出回路部7、及び制御回路部8から構成されている。
本実施形態のマルチポート光増幅器1は4組の励起光源制御・検出部2を有するものとしており、各励起光源制御・検出部2から出力される励起光をパワーコンバイナー4を介して光ファイバー3に入力することで光信号入力Piを増幅し、光分岐器5を経由して光信号出力Poを実現する。さらに、増幅された光信号出力Poは光分岐器6で所定の数の光信号に分岐されて出力される。
光ファイバー3は、希土類元素が添加された光ファイバーであって、コアに隣接して第一のクラッド部分が形成されさらにその外側に第二のクラッド部分が形成されたダブルクラッド構造の光ファイバーである。
光信号Piは光ファイバー3のコア部分に入力され、光ファイバー3の第一のクラッド部分にはパワーコンバイナー4を介して励起光源制御・検出部2から出力された励起光が入力される。光ファイバー3に入力された光信号Piは、光ファイバー3の前記第一のクラッド部分に入力された前記励起光によって光ファイバー3内で増幅され、パワーコンバイナー4及び光分岐器5を介して光信号Poとして出力される。
光出力検出回路部7は、パワーコンバイナー4からの光出力を光分岐器5で分岐された一部の光信号を検出し、これを光信号出力Poを算出するための光出力検出信号として制御回路部8に提供する。
各励起光源制御・検出部2は、励起光源11、駆動回路12、温調回路13、温度測定回路14、および励起光出力検出回路15から構成されている。励起光源11は、駆動回路12から与えられる駆動電流によって発光し、励起光源11の光出力はパワーコンバイナー4に供給される。本実施形態の光増幅器1は、4組の励起光源制御・検出部2の各々の励起光源11を並列に駆動させるような構成としている。
励起光源11は、励起光源素子11aおよびこれを冷却する冷却素子11bから構成されており、励起光源素子11aが一定温度になるように温調回路13から冷却素子11bに温度制御電流が供給される。
励起光出力検出回路15は、図示しないバックファセットあるいはフォワードモニタ等によって励起光源11の光出力レベルを検出している。温度測定回路14は励起光源11の励起光源素子11a又はその近傍の周囲温度を測定しており、サーミスタ素子などで構成することができる。
制御回路部8は、光出力検出回路部7から前記光出力検出信号を入力するとともに、励起光源制御・検出部2の温度測定回路14及び励起光出力検出回路15からそれぞれの信号を入力し、駆動回路12および温調回路13に対してそれぞれの制御信号を出力して動作させる構成としている。
なお本実施形態では、励起光源素子11aとしてマルチモードレーザダイオードを用いている。
つぎに、励起光を生成する励起光源素子11aの劣化特性について説明する。
励起光源素子11aの劣化度合いをβとすると、劣化度合いβは次式で表せる。
β ∝ If・exp(-Ea/(k・Tj)) (1)
ここで、
If:励起光源素子11aの駆動電流
Ea:活性化エネルギー
K:ボルツマン定数
Tj:ジャンクション温度
である。
また、ジャンクション温度Tjは次式で表せる。
Tj = Rth・Vf・If+Ta (2)
ここで、
Rth:熱抵抗
Vf:励起光源素子11aの順方向電圧
Ta:周囲温度
である。
式(1)より、劣化度合いβは励起光源素子11aの駆動電流Ifとジャンクション温度Tjに依存して変化することがわかる。また、式(2)における励起光源素子11aの順方向電圧Vfは駆動電流Ifへの依存性があることから、励起光源素子11aの特性が均一でかつ放熱構造上の特性も均一という仮定のもとであれば、劣化度合いβは励起光源素子11aの駆動電流Ifが支配的となる。
従って、複数の励起光源11を用いたマルチポート光増幅器1では、各々の励起光源素子11aの特性が均一でかつ放熱構造上の特性が均一であれば、同じ駆動電流ですべての励起光源素子11aを動作させることで、各励起光源素子11aの劣化度合いを均等に保つことができる。
しかしながら、現実には励起光源素子11aの特性や放熱特性にはバラツキがあることから、各励起光源素子11aに対して同じ大きさの駆動電流Ifを供給すると、各励起光源素子11aの劣化度合いが異なってしまうという問題があった。劣化の進んでいる励起光源素子11aの一層の劣化を抑えるためには、式(1)で表される劣化度合いβを小さくする必要があり、そのためには当該励起光源素子11aの駆動電流を減らすのが好ましい。
励起光源素子11aの駆動電流Ifと出力P(W)との関係を示すI−L特性の例を図2に示す。4組の励起光源素子11aをそれぞれ11A、11B、11C、11Dと表記したとき、図2ではそれぞれのI−L特性が少しずつ異なっている例を示している。
図2に例示した4組の励起光源素子11aのI−L特性の比較では、11Aが最も劣化度合いが小さく、11B、11C、11Dの順に劣化度合いが大きくなると仮定している。
励起光源素子11aの劣化度合いが大きくなるにつれて、同じ大きさの駆動電流に対する励起光出力が低下していくことを示している。
以下では、図2に示したI−L特性を各励起光源素子11aの初期特性と仮定して、本実施形態における制御回路部8の動作を説明する。なお制御回路部8は、4組の励起光源素子11aで合計8.5Wの励起光出力を供給することを目標に、各励起光源素子11aへの駆動電流及び/又は各温調回路13の設定温度を制御するものとする。
制御回路部8の制御ブロック図の一実施例を図3に示す。本実施形態では、制御回路部8は光出力算出手段21、出力差算出手段22、全駆動電流目標値算出手段23、基準出力記憶手段24、劣化判定手段25、切換手段26、駆動電流共通目標値算出手段27、及び駆動電流個別目標値算出手段28から構成される。
光出力算出手段21は、光出力検出回路7から光出力検出信号を入力して光信号出力Poを算出する。出力差算出手段22は、光信号出力Poの目標値(ここでは8.5Wが設定されている)を内部に有しており、光出力算出手段21で算出された光信号出力Poと当該光出力目標値との差を算出し、この出力差を全駆動電流目標値算出手段23に出力する。
全駆動電流目標値算出手段23は、出力差算出手段22から前記出力差を入力し、前記出力差に基づいてそれまでの全駆動電流目標値を修正した新たな全駆動電流目標値を算出する。例えば、前記出力差に所定の係数を掛けたものをそれまでの全駆動電流目標値に加算して修正し、これを新たな全駆動電流目標値とすることができる。
基準出力記憶手段24は、本実施形態のマルチポート光増幅器1の使用開始時等に、それぞれの励起光源制御・検出部2の励起光出力検出回路15で検出した励起光出力を入力し、これを各々の基準励起光出力として記憶しておく。なお、基準出力記憶手段24に記憶させる前記励起光出力は、必ずしもマルチポート光増幅器1の稼動初期のものに限定されるものではなく、各励起光源素子11aの劣化度合いに大きな差が見られない時点等に、要求によりその時点の各励起光出力を記憶させることができる。
劣化判定手段25は、4組の励起光源制御・検出部2の各々の励起光出力検出回路15から前記励起光出力を入力し、基準出力記憶手段24に記憶されている各々の前記基準励起光出力と比較することにより、著しく劣化の大きい励起光源素子11aを判定する。
劣化判定手段25における励起光源素子11aの劣化判定方法を以下に説明する。
本実施形態のマルチポート光増幅器1を使用開始した初期に、4組の励起光源素子11aは図2に示したI−L特性をそれぞれ持っていたとする。このとき、4組の励起光源素子11aに同じ大きさの駆動電流を供給する場合には、11A、11B、11C、11Dで表記した各励起光源素子11aへの駆動電流および励起光出力は表1に示すような値となる。本実施形態では、表1の励起光出力の値を前記基準励起光出力とする。
Figure 0005203415
その後、4つの励起光源素子11aのうち例えば11Dと表記された励起光源素子11aが図4に示すように劣化したと仮定すると、11A、11B、11C、11Dの各励起光源素子11aへの駆動電流および励起光出力は表2のように変化する。すなわち、11Dが劣化して励起光出力が低下すると、光出力検出回路部7で検出された光出力検出信号が低下し、光出力算出手段21で算出された光信号出力Poも低下する。
Figure 0005203415
その結果、出力差算出手段22において前記光信号出力Poと前記光出力目標値との出力差が算出され、全駆動電流目標値算出手段24では前記出力差に対応して全駆動電流目標値が増加される。全駆動電流目標値が増加された結果、表2に示すように各励起光源素子11aの駆動電流が増加している。それに伴って励起光出力もそれぞれ変化し、光出力算出手段21で算出された光信号出力Poが目標値である8.5Wに一致するように制御されている。
表1と表2に示した各励起光源素子11aの励起光出力を比較すると、11A、11B、11Cと表記された励起光源素子11aは励起光出力が増加しているのに対し、劣化の大きい11Dの励起光出力は逆に減少している。このように、一部の励起光源素子11aの励起光出力が低下して他の励起光源素子11aの励起光出力が増加している場合には、励起光出力が低下した励起光源素子11aが劣化していると判定することができる。
劣化判定手段25は、各励起光出力検出回路15から前記励起光出力検出値を入力し、これを基準出力記憶手段24に記憶されている前記基準励起光出力とそれぞれ比較する。その結果、4組の励起光源素子11aのうちの一部の励起光出力が低下する一方残りの励起光源素子11aの励起光出力が増加している場合には、励起光出力が低下している励起光源素子11aが劣化していると判定する。
切換手段26は、当初は全駆動電流目標値算出手段23と駆動電流共通目標値算出手段27とを接続しており、全駆動電流目標値算出手段23で算出した前記全駆動電流目標値を駆動電流共通目標値算出手段27に出力するようにしている。その後、劣化判定手段25が一部の励起光源素子11aの劣化を判定すると、切換手段26に対し全駆動電流目標値算出手段23との接続を駆動電流共通目標値算出手段27から駆動電流個別目標値算出手段28に切換えるよう要求信号を出力する。これにより、全駆動電流目標値算出手段23で算出された前記全駆動電流目標値は駆動電流個別目標値算出手段28に出力されるようになる。
駆動電流共通目標値算出手段27は、全駆動電流目標値算出手段23から入力した前記全駆動電流目標値を各励起光源制御・検出部2の駆動回路12に均等に分配して出力する。すなわち、本実施形態では前記全駆動電流目標値の1/4を各駆動回路12にそれぞれの目標値として出力する。
これに対し駆動電流個別目標値算出手段28は、各励起光源素子11aの劣化の進展具合に応じて前記駆動電流目標値を適切に分配する。駆動電流個別目標値算出手段28における前記駆動電流目標値の分配方法の一実施例を以下に説明する。
駆動電流個別目標値算出手段28では、11iと表記された励起光源素子11aの駆動電流目標値を以下の重み付けに基づいて算出する。
11iの重み = Mi2/(MA2+MB2+MC2+MD2) (3)
11iの駆動電流目標値 = (全駆動電流目標値)×(11iの重み) (4)
(i=A,B,C,D)
ここで、
MA、MB、MC、MD : それぞれ11A,11B,11C,11Dの励起光出力検出値
である。
11Dと表記された励起光源素子11aが図4に示すように劣化した場合、駆動電流個別目標値算出手段28は各励起光源素子11aの駆動電流目標値を表3のIfのように分配する。その結果、各駆動電流によって実現される各励起光源素子11aの励起光出力は表3のPのようになる。このときの駆動電流と励起光出力の関係を図5に示す。
Figure 0005203415
表3の駆動電流If及び励起光出力Pを表2の全ての励起光源素子11aの駆動電流が等しいときの結果と比較すると、劣化の最も小さい11Aの駆動電流Iが最も大きく、劣化が大きくなるにつれて駆動電流Ifは小さくなっている。その結果、最も劣化の大きい11Dだけでなく、つぎに劣化の大きい11Cの駆動電流も表2の値より小さくなっている。さらに、表2および表3の駆動電流Ifをそれぞれ合計した全駆動電流目標値は、表2では10.86(A)となるのに対し、表3では10.83と減少している。
駆動電流個別目標値算出手段28における励起光源素子11aの駆動電流目標値の設定方法では、劣化の小さい励起光源素子11aにより多くの駆動電流を供給することにより、全駆動電流が減少して効率のよい動作を実現している。また、式(1)から明らかなように、劣化の大きい励起光源素子11aへの駆動電流を小さくすることにより、当該励起光源素子11aの劣化度合いを小さくして劣化の進展を抑えていることがわかる。
本実施形態では、駆動電流個別目標値算出手段28において各励起光源素子11aへの駆動電流目標値を算出するための重み付けを、式(3)に示す励起光出力検出値Miの2乗比としたが、この方法に限ることなく劣化の大きな励起光源素子11aへの駆動電流を低下させる方法であればどのような重み付けであってもよい。このような駆動電流目標値の算出方法により、内設された複数の励起光源素子11aの寿命をできるだけ均一化することができ、当該マルチポート光増幅器1の使用可能期間を最大限長くすることができる。
併せて、劣化が小さく効率の良い励起光源素子11aへの駆動電流をより大きくするような重み付けを行うことにより、駆動電流による全消費電力を低減させることができ、経済性の高いマルチポート光増幅器を提供することができる。
なお、第一の実施形態において劣化判定手段25及び駆動電流共通目標値算出手段27を用いることなく、常に駆動電流個別目標値算出手段を用いるようにすることも可能である。
本発明のマルチポート光増幅器の第二の実施形態を以下に説明する。
第一の実施形態では、劣化が小さく効率の良い励起光源素子11aに大きな重みをおいて駆動電流目標値を分配したが、劣化の小さい励起光源素子11aの駆動電流を大きくすることは当該励起光源素子11aの劣化度合いβを大きくすることになり、劣化を加速させることになる。
そこで、劣化の小さい励起光源素子11aの劣化度合いをできるだけ低減するために、第二の実施形態では駆動電流を大きくした励起光源素子11aに対して温調回路13の温度目標値を低下させるものとする。
第二の実施形態における制御回路部8の制御ブロック図の一実施例を図6に示す。第二の実施形態では、図3に示した第一の実施形態の制御回路部8の制御ブロック図に温度目標値調整手段29を追加している。
劣化判定手段25で一部の励起光源素子11aが劣化したと判定されると、駆動電流個別目標値算出手段28において第一の実施形態と同様に式(3)に基づいて各励起光源素子11aの重みを算出する。これと同時に、本実施形態では前記重みが初期の値(本実施形態では1/4)より大きくなる励起光源素子11aを特定する。特定された励起光源素子11aの情報は、温度目標値調整手段29に出力される。
温度目標値調整手段29は、駆動電流個別目標値算出手段28から前記特定された励起光源素子11aの情報を入力すると、前記特定された励起光源素子11aの温調回路13に設定温度の変更値を出力する。例えば、すべての励起光源素子11aの温調回路13の設定温度が初期は25℃に設定されていたとすると、前記重みが初期の値より大きくなった励起光源素子11aの温調回路13に対して、前記変更値として20℃を出力する。
温調回路13の設定温度を25℃から20℃に下げることにより、当該温調回路13によって温度制御されている励起光源素子11aの温度が下げられる。すなわち、式(2)の周囲温度Taが下げられることによりTjが低下し、その結果式(1)で表される劣化度合いβも小さくなる。
本発明の第二の実施形態では、著しい劣化が検出された励起光源素子11aへの駆動電流を低減させて劣化の進展を低減させるだけでなく、駆動電流を増加させた劣化の小さい励起光源素子11aの温調回路13の設定温度を下げることにより、当該励起光源素子11aの劣化の進展をも抑制することができる。
本発明の第三の実施形態を図7に基づいて以下に説明する。
劣化判定手段25において一部の励起光源素子11aの劣化を検出すると、本実施形態では劣化したと判定された励起光源素子11aの情報を温度目標値調整手段29に出力する。また、本実施形態では駆動電流個別目標値算出手段28は用いず、劣化判定手段25で劣化した励起光源素子11aが検出された後も、駆動電流共通目標値算出手段27を用いて各励起光源素子11aへ供給する駆動電流の目標値を各励起光源素子11aで同一とする。
温度目標値調整手段29は、劣化判定手段25から劣化した励起光源素子11aの情報を入力すると、劣化した励起光源素子11aの温度を所定の設定温度に維持している温調回路13に対して、当該設定温度を別の所定の設定温度に変更するよう指令する。例えば、初期の設定温度25℃から別の所定の設定温度20℃に変更するよう指令する。
劣化した励起光源素子11aの温度を制御している温調回路13の設定温度を25℃から20℃に下げることにより、第二の実施形態で説明した通り、当該励起光源素子11aの劣化度合いβを小さくすることができ、劣化した励起光源素子11aがさらに劣化するのを抑制することが可能となる。
本発明の第四の実施形態を図8に基づいて以下に説明する。
第一の実施形態から第三の実施形態では、劣化判定手段25において劣化した励起光源素子11aを判定するのに、励起光出力検出回路15から入力した前記励起光出力を用いていた。本実施形態では、前記励起光出力の代わりに温度測定回路14から励起光源素子11aの温度を入力して劣化判定に用いる。
図8において劣化判定手段25は、各励起光源制御・検出部2の温度測定回路14からそれぞれの励起光源素子11aの温度測定値を入力し、入力した各励起光源素子11aの温度測定値を比較する。その結果、特に温度の高い励起光源素子11aが検出されると、当該励起光源素子11aが他の励起光源素子11aよりも劣化していると判定する。劣化した励起光源素子11aが検出されると、劣化判定手段25から温度目標値調整手段29に劣化した励起光源素子11aの情報が出力される。
温度目標値調整手段29は、劣化判定手段25から劣化した励起光源素子11aの情報を入力すると、第二の実施形態および第三の実施形態と同様に、劣化した励起光源素子11aの温度を制御している温調回路13に対し、設定温度を別の所定の設定値に変更するよう指令する。例えば、設定温度を初期の設定値25℃から別の所定の設定値20℃に変更させることにより、劣化した励起光源素子11aの劣化度合いβを小さくすることができ、劣化した励起光源素子11aがさらに劣化するのを抑制することができる。特に、複数の励起光源11に対し個々に電流制御を行うのが難しいような構成の場合には有効となる。
本発明の第五の実施形態を図9に基づいて以下に説明する。
本発明の第一の実施形態及び第二の実施形態では、劣化判定手段25で劣化した励起光源素子11aが検出された後は、駆動電流個別目標値算出手段28からの駆動電流の目標値の設定によって、劣化の小さい励起光源素子11aほど大きな駆動電流が供給される。そのため、当初劣化が小さかった励起光源素子11aの劣化が進んでI−L特性上劣化が大きいと判定された励起光源素子11aと前記特性が同程度となる可能性がある。
本実施形態では、制御回路部8に復帰判定手段30を追加し、駆動電流個別目標値算出手段28から前記個別駆動電流目標値を入力して最大の駆動電流が供給されている励起光源素子11aを特定し、特定された励起光源素子11aのI−L特性を推定する。また、劣化判定手段から前記励起光出力を入力して残りの励起光源素子11aの前記個別駆動電流目標値及び前記励起光出力が推定された前記I−L特性上にあるか否かを判定する。判定の結果、残りの励起光源素子11aの前記個別駆動電流目標値及び前記励起光出力が推定された前記I−L特性上にある、あるいは所定の範囲内で十分近いと判定した場合には、切換手段26に対し前記全駆動電流目標値を再び駆動電流共通目標値算出手段27側に出力するよう切換指令を出力する。
これにより、全ての励起光源素子11aのI−L特性が同程度になった後は、再び各励起光源素子11aに同じ大きさの駆動電流を供給できるようになり、各励起光源素子11aの劣化の進展を同程度にすることができる。
本発明のさらに別の実施形態を以下に説明する。
第一の実施形態から第三の実施形態及び第五の実施形態では、劣化判定手段25において劣化した励起光源素子11aを判定するのに基準出力記憶手段24から入力した特定時点の励起光出力を基準値に用いていた。
本実施形態では、励起光出力検出回路15から入力した前記励起光出力のみを用いて、前記励起光出力の最大値との差が所定値以上となる励起光源素子11aが劣化していると判定させる。これにより、制御回路部8の構成を簡略化することができる。
以上説明したように、本発明によれば、マルチポート光増幅器1に内設された複数の起光源素子11aのうち、特に劣化の進んだ励起光源素子11aへの駆動電流の供給を小さくすることによって、当該励起光源素子11aの劣化の進展を抑制することがでる。これにより、内設された複数の励起光源素子11aの寿命をできるだけ均一化することができ、当該マルチポート光増幅器1の使用可能期間を最大限長くすることができる。
また、上記の効果によりマルチポート光増幅器1の信頼性を高め、コストダウンを図ることができるというすぐれた効果がある。
さらに本発明によれば、効率のよい励起光源素子11aへの駆動電流を増加させることで、トータルの駆動電流値が低減されて効率が改善されるため、低消費電力化が図れるという効果も得られる。
1・・・マルチポート光増幅器
2・・・励起光源制御・検出部
3・・・希土類元素添加光ファイバー
4・・・パワーコンバイナー
5、6・・・光分岐器
7・・・光出力検出回路部
8・・・制御回路部
11・・・励起光源
11a・・・励起光源素子
11b・・・冷却素子
12・・・駆動回路
13・・・温調回路
14・・・温度測定回路
15・・・励起光出力検出回路
21・・・光出力算出手段
22・・・出力差算出手段
23・・・全駆動電流目標値算出手段
24・・・基準出力記憶手段
25・・・劣化判定手段
26・・・切換手段
27・・・駆動電流共通目標値算出手段
28・・・駆動電流個別目標値算出手段
29・・・温度目標値調整手段
30・・・復帰判定手段

Claims (3)

  1. 光信号を増幅させるための励起光を生成するレーザダイオードを複数持ち、前記各レーザダイオードを制御する励起光源制御・検出部と、前記光信号を入力して前記励起光により増幅させる光ファイバーと、前記励起光を前記光ファイバーに合波させるためのパワーコンバイナーと、増幅された光信号出力を分岐する光分岐器と、前記光分岐器で分岐された光信号を入力して前記光信号出力を算出するための光出力検出信号を生成する光出力検出回路部と、前記光出力検出信号を入力して前記励起光源制御・検出部を制御する制御回路部とからなる光増幅器であって、
    前記制御回路部は、
    前記光出力検出信号を入力して前記光信号出力を算出する光出力算出手段と、
    前記光出力算出手段で算出された前記光信号出力を所定の光出力目標値と比較して出力差を算出する出力差算出手段と、
    前記出力差を入力して前記レーザダイオードに供給する全駆動電流の目標値を算出する全駆動電流目標値算出手段と、
    前記励起光源制御・検出部で検出された励起光出力を要求により入力して記憶する基準出力記憶手段と、
    前記励起光源制御・検出部及び前記基準出力記憶手段からそれぞれ前記励起光出力及び記憶された前記励起光出力を入力して劣化の進んだ前記レーザダイオードを判定する劣化判定手段と、
    前記全駆動電流目標値を全ての前記励起光源制御・検出部に均等に分配して出力する駆動電流共通目標値算出手段と、
    前記劣化判定手段から前記劣化の進んだレーザダイオードの情報を入力して当該劣化の進んだレーザダイオードの前記励起光源制御・検出部に温度目標値を出力する温度目標値調整手段と、
    前記励起光源制御・検出部から前記励起光出力を入力して重み付けを算出し前記全駆動電流目標値を当該重み付けで分配して前記各励起光源制御・検出部に出力する駆動電流個別目標値算出手段と、
    前記全駆動電流目標値を前記全駆動電流目標値算出手段から入力して通常は前記駆動電流共通目標値算出手段に出力する一方前記劣化判定手段で劣化したレーザダイオードが判定されると前記全駆動電流目標値の出力先を前記駆動電流個別目標値算出手段に切換える切換手段と、
    前記駆動電流個別目標値算出手段及び前記励起光源制御・検出部乃至は前記劣化判定手段からそれぞれ個別駆動電流目標値及び前記励起光出力を入力し、前記個別駆動電流目標値から最大の駆動電流が供給されている前記レーザダイオードを特定し、特定された前記レーザダイオードのI−L特性を推定し、残りの前記レーザダイオードの前記個別駆動電流目標値及び前記励起光出力が推定された前記I−L特性上にあると判定した場合には前記切換手段に対し再び前記駆動電流共通目標値算出手段側に切換えるよう指令する復帰判定手段と、
    からなることを特徴とする光増幅器。
  2. 前記温度目標値調整手段は、前記駆動電流個別目標値算出手段から駆動電流の目標値が増加された前記レーザダイオードの情報を入力して当該レーザダイオードの前記励起光源制御・検出部に温度目標値を出力することを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
  3. 前記劣化判定手段は、
    前記励起光源制御・検出部から前記励起光出力を入力して前記励起光出力の最大値との差が所定値以上となる前記レーザダイオードを劣化していると判定することを特徴とする請求項1又は請求項に記載の光増幅器。
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