JP5203014B2 - 車両用アース配線構造 - Google Patents

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Description

本発明は車両用のアース配線構造に関し、詳細には、補機の基準電位配線を車両ボディを介さずにバッテリの負極端子に電気的に接続する、いわゆる非ボディアース型のアース配線構造に関する。
自動車のアース回路としては、特許文献1に示すように、当該自動車の電装部品(以下、補機と称する)のアース電流を、車両ボディの金属パネルを経由してバッテリの負極端子に流す構成とすることが多く行われている。このボディアース型の配線構造では、補機のアース端子を車両ボディに接続すれば良いので、バッテリから補機への接続は、正極側からのみ電源線のワイヤハーネスを引き回すように構成すれば良い。
特開2000−134791号公報
一方、特許文献2は、特許文献1に示すようなボディアース型の配線構造では電源線とボディとが接触すると短絡回路を形成して過電流が流れてしまう問題を指摘し、これを回避するために、ボディアース廃止型(非ボディアース型)の配線構造を提案している。この配線構造は、各補機のアースをボディに落とさずにアース線でバッテリの負極側へ戻す構造であり、バッテリの負極側はボディから絶縁状態に維持されている。
特開2001−287604号公報
また、いわゆるスポーツカーでは、運動性能を重視する関係上、軽量化のために非金属ボディが使用されることがある。この場合、仮に一般の自動車のように補機のアース端子側をボディに接続すると、ボディの電気抵抗が高いため、電圧降下によって電装品の動作が不安定になったり機能しないことがある。従って、このような非金属ボディの車両においては、上記のような非ボディアース型の構成を採用する必要がある。
この非ボディアース型では、車両の内部にアース線を縦横に配索する必要があり、配線が複雑になる。特許文献2も、補機への電力供給が集中する車両前部においては、エンジンルーム内を相当に太いハーネスが横断することになり、エンジン周辺でのハーネスの配索作業が煩雑かつ困難であり、ハーネス自体の重量も重くなるという課題を指摘する。そして、特許文献2は、配線構造の配索作業を簡単にし、ハーネスの軽量化を図るため、エンジン筐体をアース配線に用いる構造、及び、アース線と補機を接続できる端子台を用いる構造を提案している。
しかしながら、特許文献2の構成においても、アース側の電線を電源側と同様に引き回す構造であり、アース線が車内に複雑な経路で配索されることが避けられない。従って、特許文献2の構成は、アース線の配索を一層簡素化する観点から改善が求められていた。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、いわゆる非ボディアース型の配線構造において、アース線の配索を簡素化するとともに、コンパクトで軽量な構成を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、補機の基準電位部材又は当該基準電位部材から引き出されたアース線を、車両ボディを介さずにバッテリの負極端子に電気的に接続する車両用アース配線構造において、以下の構成が提供される。即ち、この車両用アース配線構造は、車両に配置される細長い幹線と、前記幹線の長手方向中途部に配置される複数のアースポイント部と、を備える。幹線は、前記バッテリの負極端子に電気的に接続される導体を含む。前記アースポイント部は、前記基準電位部材又は前記アース線を取付可能に構成されている。前記幹線は電線を含む。前記アースポイント部は、プレート状に形成される金属部材に配置される。プレート状の前記金属部材は、補機の前記基準電位部材又は前記アース線を取り付けるための細長い形状の接続部を備える。この接続部は、その長手方向が前記電線の導体の軸方向に沿うように配置されている。
これにより、アース配線構造としては、幹線を車両の要部(又は配索が容易な経路)にのみ配索し、各補機からは幹線の中途部に配置されたアースポイント部に接続するというレイアウトを採用することが可能になる。このため、非ボディアース型の車両においてアース側の配線を極めて簡素化できるとともに、ボディアース型とほぼ同様の自由度で補機のアース線を接続することができる。更に、金属部材を介して電位基準部材又はアース線を確実に幹線に接続することができる。また、金属部材がプレート状に形成されているので、金属部材上に補機を直接設置することも可能になる。従って、アース側の配線の一層の簡素化が実現されるとともに、金属部材による補機の冷却効果も期待することができる。更に、金属部材を、前記導体の軸方向に垂直な向きにおいて特に小型化することが容易になる。また、接続部が電線の導体と平行に配置されるので、狭いスペース内に電線(幹線)が配索される場合であっても、補機からのアース線等を接続する作業を容易に行うことができる。
前記の車両用アース配線構造においては、前記電線の長手方向中途部にストリップ部が形成され、このストリップ部にプレート状の前記金属部材が取り付けられていることが好ましい。
これにより、簡素な構成で、幹線の長手方向中途部における任意の位置にアースポイント部を設けることができる。また、当該アースポイント部において電線の導体を途切らせることなく連続的に配置できるので、接続信頼性に優れるアース回路を提供することができる。
前記の車両用アース配線構造においては、前記幹線は、複数の電線の端部同士が前記金属部材により連結されて構成されていることが好ましい。
これにより、前記金属部材が幹線の一部となるので省スペース化を実現できるとともに、線径が大きく構成されることが多く高コストになりがちな幹線用の電線を節約でき、軽量化及び低コスト化に寄与することができる。
前記の車両用アース配線構造においては、前記金属部材はヒートパイプ又はフィンを備えることが好ましい。
これにより、アースポイント部において電流が集中して流れることにより発熱が生じても、ヒートパイプ又はフィンによって容易に放熱することができる。また、発熱が大きい補機を金属部材上に直接設置することで、当該補機自体を冷却することも可能になる。
前記の車両用アース配線構造においては、前記アースポイント部に、補機の前記基準電位部材又は前記アース線を接続するための接続端子が配置されていることが好ましい。
これにより、治具及び工具等を使用せずに、アースポイントに補機からのアース線等を簡単に接続することができる。また、接続作業が容易であるので、作業ミスによるアース不良を確実に防止することができる。
前記の車両用アース配線構造においては、前記アースポイント部にネジ穴が形成されていることが好ましい。
これにより、アースポイント部へのアース線の接続作業を、従来のボディアース型で行われていたのとほぼ同様の作業で行うことができる。また、部品の取付け及び取外しが容易なネジ穴構造がアースポイント部に形成されているので、オプションの補機を装着又は交換するような構成の変更にも容易に対応することができる。
前記の車両用アース配線構造においては、前記アースポイント部が防水カバーで覆われていることが好ましい。
これにより、アースポイント部に水が掛かることを回避できるので、幹線の導体等の腐食を防止することができる。また、アースポイント部において電位差が大きい異種金属の接合部が構成された場合でも、いわゆる異種金属接触腐食を未然に防止することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態の車両用アース配線構造を概念的に示す図である。図2は、第1実施形態におけるアースポイント部周辺の構成を示す斜視図である。
図1には、本発明の第1実施形態の車両用アース配線構造が概念的に示されている。この図1に示すように、本実施形態の配線構造は、車両の要部を通過する経路に沿って車両ボディ10に配置された細長い幹線1と、この幹線1に配置される複数のアースプレート(金属部材)5と、を備えている。図1ではアースプレート5は3枚配置されているが、この数は任意に変更することができる。
前記幹線1の一端にはバッテリ11が配置されている。このバッテリ11は、車両ボディ10の適宜位置(例えば、エンジンルーム)に設置されている。前記幹線1は導体を備え、この導体の一端は、バッテリ11が備える負極端子12に電気的に接続される。
3枚の前記アースプレート5のうち、2枚のアースプレート5は幹線1の長手方向中途部に配置され、残りの1枚のアースプレート5は幹線1の長手方向一端(前記バッテリ11と反対側の端部)に配置されている。それぞれのアースプレート5にはアースポイント部6が形成され、このアースポイント部6において、図示しない補機の基準電位部材から引き出されたアース線7の端部が固定される。これにより、補機の基準電位部材がアース線7及び幹線1を介してバッテリ11の負極端子12に電気的に接続される。
以上の構成により、例えば補機の集中配置箇所の近傍を通過するような適当な経路に沿って幹線1を配置し、この幹線1の中途部に設けたアースポイント部6に補機からのアース線7等を接続することで、アース側の配線を効果的に簡素化でき、車両の低コスト化及び軽量化に寄与することができる。
アースプレート5(及びアースポイント部6)の位置については、前記幹線1の長手方向中途位置である限り任意に設定することができるが、補機から引き出されるアース線7を短くする観点からは、補機が集中して配置される部分の近くに多数配置されるようなレイアウトとすることが好ましい。また、幹線1の周囲に比較的広いスペースを確保できる部分にアースプレート5(アースポイント部6)を配置すると、アース線7の接続作業等が容易になる点で好ましい。
次に、アースプレート5及びアースポイント部6の具体的な構成について、図2を参照しながら説明する。図2において、前記幹線1は1本の電線21で構成され、この電線21の長手方向中途部には、絶縁被覆を所定の長さで剥ぎ取ったストリップ部22が複数形成されている。そして、このストリップ部22において、電線21の導体23の露出部分にアースプレート51が取り付けられている。
アースプレート51は、導電性を有する金属板を略U字状に打ち抜いて構成されている。具体的には、このアースプレート51は、前記電線21の軸方向と平行となるように配置された幹線接続部31及び補機接続部(接続部)32と、幹線接続部31及び補機接続部32の一端同士を繋ぐ連結部33と、を一体的に備えた構成となっている。
幹線接続部31の端部にはカシメ部35が一体的に形成されている。このカシメ部35が、前記ストリップ部22において露出している導体23に圧着されることで、アースプレート51が電線21に固定される。
また、補機接続部32にもカシメ部36が一体的に形成され、このカシメ部36が、アース線7の集中ジョイント部8に圧着されている。この集中ジョイント部8は、複数の前記アース線7を束ねるとともに、その一端でアース線7の導体を例えば超音波で接合することにより構成されるものである。
アース線7の長手方向は、補機接続部32の長手方向とほぼ一致するように配置される。即ち、アース線7は前記電線21の軸方向と略沿うようにして、前記補機接続部32に接続される。この構成とすることにより、特に電線21の軸方向と垂直な方向でのアースプレート51のサイズを小さくできるとともに、アースプレート51の周囲に作業空間を大きく確保できない場合でもアース線7の接続を容易に行うことができる。
なお、アースプレート51の導体23への取付けは、カシメ部35による圧着によって行うことに代えて、例えば溶接又はボルト固定等により行うことができる。同様に、アースプレート51に対するアース線7の取付けについても、カシメ部36による圧着に代えて、例えば溶接又はボルト固定等により行うことができる。
以上に示すように、本実施形態の車両用アース配線構造は、補機の基準電位部材から引き出されたアース線7を、車両ボディ10を介さずにバッテリ11の負極端子12に電気的に接続するように構成されている。そして、この配線構造は、車両に配置される幹線1と、この幹線1の長手方向中途部に配置された複数のアースポイント部6と、を備える。前記幹線1は、前記バッテリ11の負極端子12に電気的に接続される導体(電線21の導体23)を含んでいる。また、前記アースポイント部6は、補機からのアース線7を取付可能に構成されている。
この構成により、幹線1を車両の重要な部分にのみ配置し(又は配索が容易な経路に沿って配置し)、それぞれの補機からは、幹線1の中途部に配置されたアースポイント部6にアース線7を接続するレイアウトのアース配線構造を実現できる。このため、非ボディアース型の車両においてアース側の配線を極めて簡素化できるとともに、ボディアース型と同等程度の自由度で補機のアース線7を接続することができる。従って、本実施形態の構成は、非金属製のボディを備えるとともに軽量化が強く要求されるスポーツカー等に特に好適である。
また、本実施形態の車両用アース配線構造において、前記幹線1は電線21を含んで構成されており、前記アースポイント部6は、プレート状に形成されたアースプレート51に配置されている。
この構成により、アースプレート51を介してアース線7を確実に幹線1に接続することができる。
また、本実施形態の車両用アース配線構造においては、前記電線21の長手方向中途部にストリップ部22が形成されており、このストリップ部22に前記アースプレート51が取り付けられている。
この構成により、簡素な構成で、幹線1の長手方向中途部における任意の位置にアースポイント部6を形成することができる。また、当該アースポイント部6において電線21は被覆が剥ぎ取られるだけであり、導体23の連続性は維持されるので、全体として接続信頼性に優れるアース回路を提供することができる。
また、本実施形態の車両用アース配線構造において、前記アースプレート51は、補機のアース線7を取り付けるための細長い形状の補機接続部32を備える。この補機接続部32は、その長手方向が前記電線21の導体23の軸方向に沿うように配置されている。
この構成により、アースプレート51を、前記導体23の軸方向に垂直な向きに大きく出っ張ることを防止でき、小型化が容易になる。また、補機接続部32が電線21の導体23と平行に配置されるので、狭いスペースに電線21(幹線1)が引き回される場合でも、補機からのアース線7等を接続する作業を容易に行うことができる。
ただし、前述したアースプレート及びアースポイント部は、以下に示す第2〜第9実施形態のように構成することもできる。なお、以降の説明において前述の第1実施形態と同一及び類似する部材には、図面に同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
図3に示す第2実施形態の構成において、電線21のストリップ部22に取り付けられるアースプレート52には、オス型のジョイントコネクタ41が一体的に形成されている。具体的には、このアースプレート52は、前記電線21の軸方向と平行となるように配置された幹線接続部31及びコネクタ支持部38と、幹線接続部31及びコネクタ支持部38の一端同士を繋ぐ連結部33と、を一体的に備えた構成となっている。
前記コネクタ支持部38の先端部は、適宜折り曲げられるとともに枝分かれ部分を形成し、この枝分かれ部分に4極の接続端子(接続部)45が構成されている。また、この接続端子45の周囲を覆うように、樹脂製のコネクタハウジング46がコネクタ支持部38に一体形成されている。
4つの前記接続端子45は、その長手方向が電線21の導体23の軸線方向に略沿うように、細長く形成されている。このオス型のジョイントコネクタ41は、補機からのアース線7が接続されたメス型のジョイントコネクタ42を、電線21の導体23の軸線方向に差し込むことで装着できるように構成されている。
以上に示すように、本実施形態の車両用アース配線構造において、前記アースポイント部6(アースプレート52)に、補機から引き出されたアース線7を接続するための接続端子45が配置されている。
これにより、治具及び工具等を使用せずに、アースポイント部6に補機からのアース線7等を簡単に接続することができる。また、接続作業が容易であるので、作業ミスによるアース不良を確実に防止することができる。
図4に示す第3実施形態において、アースプレート53は略直線状に形成され、前記ジョイントコネクタ41は電線21に近接して配置されている。端的にいえば、本実施形態は、上述した第2実施形態のコネクタ支持部を幹線接続部31の部分に形成させた構成となっている。この図4の構成は、図3の構成において備えられていた連結部33を省略することができ、一層の小型化及び省スペース化を実現することができる。
更に、図5に示す第4実施形態のように、アースプレート54を略L字状に形成し、幹線接続部31とコネクタ支持部38が垂直に接続するようにして、接続端子45の長手方向が前記電線21の導体23の軸線方向と略垂直になるように配置することもできる。
なお、図4及び図5においてメス型のジョイントコネクタは図示を省略しているが、これらの構成においても、図3で図示したメス型のジョイントコネクタ42を接続することができる。
図6に示す第5実施形態においては、電線21を長手方向中途部で分断し、その間に金属製のアースプレート55を挟んで配置した構成となっている。言い換えれば、本実施形態の幹線1は、複数の電線21の端部同士がアースプレート55により連結されて構成されている。このアースプレート55は細長い長方形に構成され、その長手方向が、電線21の長手方向と一致するように配置されている。
アースプレート55の長手方向一端部及び他端部には、貫通状の電線接続穴25がそれぞれ形成されている。この電線接続穴25にはメネジが形成されており、電線21の端部に固定された電線端子26が、固定ネジ27により取り付けられている。なお、電線端子26としては、例えば公知のLA端子を使用することができる。
アースプレート55の長手方向中央寄りの位置には、複数のアース穴28が形成されている。このアース穴28にも前記電線接続穴25と同様にメネジが形成されており、図略のアース線に接続されたアース端子を、図示しないアースボルトを介して取付可能に構成されている。なお、前記アース穴28には、一般的なアース端子のほか、公知の集中アースジョイントコネクタを取り付けることもできる。
この構成では、前述の第1〜第4実施形態のように幹線1の長手方向全体にわたって1本の電線を配置することはできないが、アースプレート55を幹線1の中途部に自由に設置できるため、スペースが狭い場合であっても補機に近い場所にアースプレート55を設置するレイアウトが可能になる。また、アース用の幹線1に使用する電線は、大電流を流すことが可能なように線径を太くせざるを得ず、他の用途の電線に比べてコストが高くなることが多いが、このようにアースプレート55を間に配置するとその分だけ電線長を短くできるので、コストを効果的に低減することができる。特にアースプレート55を細長く形成し、その長手方向を電線21の長手方向と一致させて配置するとともに、そのアースプレート55の端部に電線21の端部を接続することで、構成のコンパクトさを維持する一方で電線21を効果的に短くすることができる。
また、前記アースプレート55にはネジ込み式のアース穴28が形成されているので、補機からのアース線を特殊な方法で接続する必要がなく、アースボルトを用いて、旧来のボディアース型配線構造のように配線作業を行うことが可能になる。従って、配線作業の困難さを軽減することができる。
以上に示すように、本実施形態の車両用アース配線構造において、前記幹線1は、複数の電線21の端部同士がアースプレート55により連結されて構成されている。
この構成により、アースプレート55が幹線1の一部となるので省スペース化を実現できるとともに、線径が大きく高コストである幹線1用の電線21を節約することができ、軽量化及び低コスト化に寄与することができる。
また、本実施形態において、前記アースポイント部6には、メネジを形成したアース穴28が形成されている。
この構成により、従来のボディアース型で行われていた接続作業と同様の作業で、アース線をアースポイント部6に接続することが可能になる。また、ネジ込み式に形成されたアース穴28は部品の取付け及び取外しが容易であるので、オプションの補機を装着したり交換したりするような構成の変更にも容易に対応することができる。
図7に示す第6実施形態のアースプレート56では、前述の第5実施形態のようなアース穴28を設けず、その代わりにアースプレート56にオス型のジョイントコネクタ41を取り付けた構成となっている。具体的に説明すると、プレート状の接続部材34の基端部が、アースプレート56の厚み方向一側の面に溶接により固定されている。そして、この接続部材34の先端部が適宜折り曲げられるとともに枝分かれ部分を形成し、この枝分かれ部分に4極の接続端子(接続部)45が構成されている。また、この接続端子45の周囲を覆うように、樹脂製のコネクタハウジング46が接続部材34に一体形成されている。
この構成により、アースプレート56の軽量化を実現できるとともに、補機用のアース線をアースボルトにより接続する作業を省略できるので、組付作業の工数を削減することができる。
図8に示す第7実施形態では、細長い略長方形状に形成されたアースプレート57の両端にカシメ部37が一体的に形成されている。そして、電線21の端部において絶縁被覆が適宜の長さで剥ぎ取られ、露出した導体23が前記カシメ部37により圧着されている。これにより、電線21がアースプレート57に固定されるとともに、導体23とアースプレート57とが電気的に接続される。この第7実施形態の構成では、第5実施形態及び第6実施形態の電線端子26及び固定ネジ27を省略できるので、軽量化を実現するとともに、部品点数及び組立工数を一層削減することができる。
図9に示す第8実施形態では、アースプレート58を覆うように合成樹脂製の防水カバー48が備えられている。この防水カバー48は分割状に構成されており、それぞれの防水カバー48の接合面には図略のシール部が設置されている。この半割り状の防水カバー48を相互に接合することで、前記アースプレート58(アースポイント部6)を覆って水分が侵入しないように保護できるようになっている。
この構成で、前記幹線1の一端に接続されるバッテリ11は前述のとおりエンジンルームに配置されているため、電線21に水が掛かると、エンジンルームとの温度差によって電線21の電線被覆の端部から内部に水が吸い込まれ、内部の導体を腐食させる可能性がある。この点、水が掛かるおそれのある場所において本実施形態のようにアースプレート58を防水カバー48で覆うことで、水の吸込みによる電線21の腐食を回避することができる。また、近年では軽量化のために電線の導体等にアルミが採用されることがあるが、前述の防水効果により、アースプレート58と電線21又はアース線の接続部分に電位差の大きいアルミと銅等の組合せがある場合のいわゆる異種金属接触腐食を防止することができる。
以上に示すように、本実施形態の車両用アース配線構造においては、前記アースポイント部6(アースプレート58)が防水カバー48で覆われている。
この構成により、アースポイント部6に水が掛かることを回避できるので、幹線1を構成する電線21の導体23の腐食を防止することができる。また、アースポイント部6において例えばアルミと銅の接合部分がある場合の異種金属接触腐食を未然に防止することができる。
図10に示す第9実施形態では、アースプレート59の一側の面に補機としてのエンジンコントロールユニット(ECU)49が設置されている。このようにECU49をアースプレート59上に直接設置することにより、ECU49の筐体(基準電位部材)がアースプレート59に電気的に接続される。また、ECU49の発生する熱をアースプレート59を介して効果的に放熱することができ、この放熱効果によって機器の損傷を防止することができる。
また、本実施形態において、前記アースプレート59はヒートパイプ47を内部に埋め込むようにして備えるとともに、その厚み方向一側の面にフィン50が取り付けられているため、一層優れた放熱効果が実現されている。また、ECU49の筐体、アース線及び前記電線21がアースプレート59と接続する部分に急激な温度変化が生じることを防止できるので、電気的接続の信頼性を大幅に向上させることができる。
以上に示すように、本実施形態の車両用アース配線構造においては、前記アースプレート59がヒートパイプ47及びフィン50を備えている。
この構成により、アースポイント部6において電流が集中して流れることにより発熱が生じても、ヒートパイプ47及びフィン50によって容易に放熱することができる。また、発熱が大きい補機としてのECU49をアースプレート59に直接設置することで、当該ECU49自体を冷却することも可能になる。
図11に示す第10実施形態の配線構造では、車両ボディ10に、幹線1の導体としてのバスバー61が設置されている。このバスバー61は細長く形成され、その長手方向中途部に複数のアースポイント部6を適宜の間隔で設けた構成になっている。
アースポイント部6は、補機からのアース線7を接続可能に構成されている。また、適宜の位置のアースポイント部6に対しては、バッテリ11の負極端子12から引き出された電線からなる接続線62が接続されている。これにより、バスバー61がバッテリ11の負極端子12に電気的に接続される。
このアースポイント部6の具体的な構成としては、例えば、前記バスバー61に、前記第5実施形態で説明したようなネジ込み式のアース穴28を形成することが考えられる。これにより、前述の実施形態と同様に、補機に近い任意の場所からアースを得ることが可能になる。
以上に示すように、本実施形態の車両用アース配線構造では、前記幹線1の導体はバスバー61で構成されており、このバスバー61に複数のアースポイント部6が配置されている。
この構成により、補機からのアース線7を、バスバー61に設置された複数のアースポイント部6のうち任意のアースポイントに接続させることが可能になる。従って、アース側の配線を効果的に簡素化することができる。また、バスバー61は、例えば任意の位置に前記アース穴を形成することでアースポイント部6を簡単に形成できるので、多数のアースポイント部6を形成して補機を分散接続するような配線レイアウトも容易に実現することができる。
以上に本発明の好適な複数の実施形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
幹線1におけるアースポイント部6の位置(アースプレート5の位置)及び配置個数は、事情に応じて適宜変更することができる。また、幹線1の長手方向中途部に複数のアースポイント部6が形成されていれば良く、アースプレート5が図1のように幹線1の端部に配置されているか否かは問わない。
図2から図10までに示されるアースプレート51〜59は、その形状を適宜変更することができ、例えばプレート状ではなくブロック状に構成することができる。
例えば図3に示すジョイントコネクタ41に代えて、単純な形状のコネクタ端子やタブ端子等をアースプレートが備える構成に変更することができる。
図10のアースプレート59においては、前記ヒートパイプ47及びフィン50の何れか一方を省略することができる。
上記実施形態の車両用アース配線構造は、非ボディアース型の配線構造を有している限り、いわゆるスポーツカーに限らず他の形式の車両にも適用することができる。
本発明の第1実施形態の車両用アース配線構造を概念的に示す図。 第1実施形態におけるアースポイント部周辺の構成を示す斜視図。 第2実施形態におけるアースポイント部周辺の構成を示す斜視図。 第3実施形態におけるアースポイント部周辺の構成を示す斜視図。 第4実施形態におけるアースポイント部周辺の構成を示す斜視図。 第5実施形態におけるアースポイント部周辺の構成を示す斜視図。 第6実施形態におけるアースポイント部周辺の構成を示す斜視図。 第7実施形態におけるアースポイント部周辺の構成を示す斜視図。 第8実施形態におけるアースポイント部周辺の構成を示す斜視図。 第9実施形態におけるアースポイント部周辺の構成を示す斜視図。 第10実施形態の車両用アース配線構造を概念的に示す図。
符号の説明
1 幹線
5 アースプレート(金属部材)
6 アースポイント部
7 アース線
10 車両ボディ
11 バッテリ
12 負極端子
21 電線
22 ストリップ部
23 導体
28 アース穴(ネジ穴)
32 補機接続部(接続部)
45 接続端子(接続部)
47 ヒートパイプ
48 防水カバー
50 フィン
51〜59 アースプレート(金属部材)
61 バスバー(導体)

Claims (7)

  1. 補機の基準電位部材又は当該基準電位部材から引き出されたアース線を、車両ボディを介さずにバッテリの負極端子に電気的に接続するための車両用アース配線構造において、
    車両に配置され、前記バッテリの負極端子に電気的に接続される導体を含む細長い幹線と、
    前記幹線の長手方向中途部に配置され、前記基準電位部材又は前記アース線を取付可能な複数のアースポイント部と、
    を備え
    前記幹線は電線を含み、
    前記アースポイント部は、プレート状に形成される金属部材に配置され、
    プレート状の前記金属部材は、補機の前記基準電位部材又は前記アース線を取り付けるための細長い形状の接続部を備え、
    この接続部は、その長手方向が前記電線の導体の軸方向に沿うように配置されていることを特徴とする車両用アース配線構造。
  2. 請求項に記載の車両用アース配線構造であって、
    前記電線の長手方向中途部にストリップ部が形成され、
    このストリップ部にプレート状の前記金属部材が取り付けられていることを特徴とする車両用アース配線構造。
  3. 請求項に記載の車両用アース配線構造であって、
    前記幹線は、複数の電線の端部同士が前記金属部材により連結されて構成されていることを特徴とする車両用アース配線構造。
  4. 請求項からまでの何れか一項に記載の車両用アース配線構造であって、
    前記金属部材はヒートパイプ又はフィンを備えることを特徴とする車両用アース配線構造。
  5. 請求項1からまでの何れか一項に記載の車両用アース配線構造であって、
    前記アースポイント部に、補機の前記基準電位部材又は前記アース線を接続するための接続端子が配置されていることを特徴とする車両用アース配線構造。
  6. 請求項1からまでの何れか一項に記載の車両用アース配線構造であって、
    前記アースポイント部にネジ穴が形成されていることを特徴とする車両用アース配線構造。
  7. 請求項1からまでの何れか一項に記載の車両用アース配線構造であって、
    前記アースポイント部が防水カバーで覆われていることを特徴とする車両用アース配線構造。
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