JP5202922B2 - 組み込み式機器 - Google Patents

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Description

本発明は、業務用厨房や一般家庭のキッチンカウンターなどに設置される組み込み式機器に関するものである。
従来、この種の組み込み式機器として、加熱調理器の場合、加熱調理器内部の電子部品
や加熱装置を冷却する冷却風をキッチン家具の内部に排出するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、加熱調理器に魚焼きグリルのような加熱庫を有するものにおいて、加熱庫よりの排煙などの排気を機器上面に設けた排気口からキッチン室内に排出しているものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平5−21148号公報 特開2006−107807号公報
しかしながら、前記従来のように冷風排気口をキッチン家具の内部に配した構成では、キッチン家具内部が加熱調理器から排出される熱気によって温められ、キッチン家具の収納部に収められた食品などが熱により変質する恐れがあった。
また、前記従来のように排気口を機器上面に設けた構成では、排気口の存在により、キッチン家具の美観が損なわれるものとなっていた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、キッチン家具内部に機器を設置した場合でも、キッチン家具内部の温度上昇を防ぐとともに、機器の上面に排気口を配することなく美観に優れた組み込み式機器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の組み込み式機器は、キッチン室内に設置され天面に開口部を有するキッチン家具と、冷却風を取り入れる吸気口、及び冷却風を排出する冷風排気口が設けられ、上面に載置される調理物を誘導加熱するコイル、前記コイルを駆動する駆動装置、及び前記コイルと前記駆動装置を前記冷却風により冷却する冷却ファンを内部に有し、前記キッチン家具の前記開口部はめ込まれた機器と、前記キッチン室外に配した排気経路と、前記排気経路と連絡しその内部の空気を前記キッチン室外に排出する排気装置と、前記冷風排気口と前記排気経路を前記キッチン室のキッチン壁を通して接続した排気ダクトと、を備え、前記機器内部の熱を持った前記冷却風を前記冷却ファンにより前記排気ダクト内に排出し、前記排気ダクト内の前記熱気を持った冷却風を前記
排気ダクトと前記排気経路を通じ排気装置によりキッチン室外へ排出するとともに、前記排気経路と前記排気ダクトとの接続部は前記冷風排気口より上方に配し、前記排気ダクトを下流に向かって上向きに傾斜させ、前記機器には前記キッチン家具内で前記機器の外部から取り外し自在の受け部を前記機器の底面で、かつ前記排気ダクト側に配し、前記排気ダクトを伝い滴下する液体を前記機器内部の前記受け部で受けるものである。
これによって、機器内部の冷却風は排気経路を通じ排気装置によりキッチン室外へ排出されることとなる。そのため、キッチン家具内部の温度上昇を防ぐとともに、機器の冷風排気口を機器の上方に配置する必要がなくなり、美観に優れた組み込み式機器を提供できる。また、排気ダクト内面に付着した油滴や水滴が傾斜によって流れ、機器内部の受け部に集められることとなり、排気から凝固した油や水をキッチン家具内で容易に回収・除去することができる。
本発明の組み込み式機器は、キッチン家具内部に機器を設置した場合でも、キッチン家具内部の温度上昇を防ぐとともに、機器の上面に排気口を配することなく美観に優れたものとすることができる。また、排気ダクト内面に付着した油滴や水滴が傾斜によって流れ、機器内部の受け部に集められることとなり、排気から凝固した油や水をキッチン家具内で容易に回収・除去することができる。
第1の発明は、キッチン室内に設置され天面に開口部を有するキッチン家具と、冷却風を取り入れる吸気口及び冷却風を排出する冷風排気口が設けられ、上面に載置される調理物を誘導加熱するコイル、前記コイルを駆動する駆動装置、及び前記コイルと前記駆動装置を前記冷却風により冷却する冷却ファンを内部に有し、前記キッチン家具の前記開口部にはめ込まれた機器と、前記キッチン室外に配した排気経路と、前記排気経路と連絡しその内部の空気を前記キッチン室外に排出する排気装置と、前記冷風排気口と前記排気経路をキッチン室のキッチン壁を通して接続した排気ダクトと、を備え、前記機器内部の熱を持った前記冷却風を前記冷却ファンにより前記排気ダクト内に排出し、前記排気ダクト内の前記熱気を持った冷却風を前記排気ダクトと前記排気経路を通じ前記排気装置により前記キッチン室外へ排出するとともに、前記排気経路と前記排気ダクトとの接続部は前記冷風排気口より上方に配し、前記排気ダクトを下流に向かって上向きに傾斜させ、前記機器には前記キッチン家具内で前記機器の外部から取り外し自在の受け部を前記機器の底面で、かつ前記排気ダクト側に配し、前記排気ダクトを伝い滴下する液体を前記機器内部の前
記受け部で受ける組み込み式機器とするものである。これによって、機器内部の冷却風は排気経路を通じ排気装置によりキッチン室外へ排出されることとなる。そのため、キッチン家具内部の温度上昇を防ぐとともに、機器の冷風排気口を機器の上方に配置する必要がなくなり、美観に優れた組み込み式機器を提供できる。また、排気ダクト内面に付着した油滴や水滴が傾斜によって流れ、機器内部の受け部に集められることとなり、排気から凝固した油や水をキッチン家具内で容易に回収・除去することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における組み込み式機器として組み込み式の加熱調理器を例示しているものである。
図に示すように、本実施の形態における組み込み式機器は、キッチン室内に設置されたキッチン家具1と、キッチン家具1に設けた開口部2にはめ込み調理面をキッチン家具1の天面に配した加熱調理器3と、加熱調理器3の調理面上方に配され調理排気を吸込む吸込口5と、吸込口5と連通しキッチン室のキッチン壁4を通してキッチン室外に配した排気経路7と、排気経路7と連絡しその内部の空気を吐出口8よりキッチン室外に排出する排気装置6と、加熱調理器3内部の冷却風の冷風排気口15と排気経路6をキッチン室のキッチン壁4を通して接続した排気ダクト16とを有する。
この組み込み式加熱調理器は、いわゆる下引きの換気装置9として、調理面上方の鍋などの調理物10から排出される油煙や水蒸気などの調理排気を吸込口5から吸引し、同時に排気ダクト16を通して加熱調理器3内部の冷却風を吸引し、排気装置6により排気ダクト16、排気経路7を通してキッチン室外へ排出するようにしている。
ここで、本実施の形態における機器としての加熱調理器は、誘導加熱調理器を例示している。加熱調理器3はその内部に加熱手段としてのコイル11や駆動装置12を有しており、それらを冷却するための冷却ファン13を備え、冷却風を取り入れるための吸気口14と、排出するための冷風排気口15を設けている。排気ダクト16は冷風排気口15と換気装置9の排気経路7とを接続している。
以上のように構成された組み込み式機器について、以下その動作、作用を説明する。
まず、加熱調理器3を動作させると、内部のコイル11や駆動装置12が発熱するため、冷却ファン13によって適切な冷却風を送り冷却する。その冷却風は熱を持つが、キッチン家具1内部にたまることなく、冷風排気口15より排気ダクト16内へ排出される。ここで排気装置6を動作させることで、排気ダクト16内部の熱気は排気経路7を通してキッチン室外へ排出されることとなる。
以上のように、本実施の形態においては、機器内部の冷却風は排気経路を通じ排気装置によりキッチン室外へ排出されることとなる。そのため、キッチン家具内部の温度上昇を防ぐとともに、機器の冷風排気口を機器の上方に配置する必要がなくなり、美観に優れた組み込み式機器を提供できる。
なお、本実施の形態の排気ダクト16を断熱効果の高い材料で構成したり、断熱材で覆ったりすることにより、排気ダクト16内部を熱気が通過した際にキッチン家具1内部の温度上昇するのをさらに低減することができる。
また、本実施の形態において、換気装置9を下引き換気装置としたが、排気経路7と冷風排気口15が排気ダクト16によって接続できれば、その他の構成の換気装置であっても効果があるものであり、限定されるものではない。
また、本実施の形態においては、組み込み式機器として組み込み式の加熱調理器を例示したが、これに限られるものではなく、食器洗い乾燥機や冷蔵庫といった熱気を発生するキッチン組み込み式機器にも適用可能である。この場合、組み込み式の加熱調理器のように、調理面上方の鍋などの調理物10から排出される油煙や水蒸気などの調理排気を吸込口5から吸引する必要はない。
参考の形態
図2は、本発明の参考の形態における組み込み式機器として組み込み式の加熱調理器を例示している。なお、基本構成は実施の形態1と同様であるので、同一要素には同じ符号を付してその説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図に示すように、本参考の形態においては、加熱調理器3は内部に加熱庫21を備え、加熱庫21の排気口22は排気ダクト16と接続されている。ここで、加熱庫21として魚焼きグリルを例示している。
加熱庫21によって魚などの加熱物23を加熱すると、加熱物23から高温の水蒸気や油煙が発生し、加熱庫21の排気口22より排出される。ここで排気装置6を動作させることで、排気ダクト16内部の熱気・水蒸気・油煙などはキッチン室外へ排出されることとなる。
以上のように、本参考の形態においては、機器は内部に加熱庫を備え、この加熱庫の排気口を排気ダクトと接続し、前記加熱庫より排気ダクトを通じて排出される排気を排気装置によりキッチン室外へ排出することにより、キッチン家具内部に油煙や蒸気が排気されることがなく、キッチン家具内部の温度上昇や汚染を防止することができる。また、排気口をキッチン家具内部に配することが可能となるため、美観に優れた機器を提供することができる。また、キッチン室内に油煙を排気することがなくなるため、キッチン室内のキッチン壁などの汚染を防止することができる。
なお、本参考の形態では、加熱調理器3の冷風排気口15と、加熱庫の排気口22をともに排気ダクト16と接続することで、加熱調理器3の全ての排気口をキッチン家具1内部に配置することができ、美観に優れた組み込み式加熱調理器を提供することができる。
また、加熱庫21の排気口22に除煙装置を設けることで、油煙による排気ダクト16内部の汚染を低減することができる。
参考の形態
図3は、本発明の参考の形態における組み込み式機器として組み込み式の加熱調理器を例示している。なお、基本構成は実施の形態1と同様であるので、同一要素には同じ符号を付してその説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図に示すように、本参考の形態においては、排気経路7と排気ダクト16との接続部31は、排気口22(図示せず)と冷風排気口15のうち、少なくとも冷風排気口15より下方に配し、排気ダクト16を下流に向かって下向きに傾斜させたものである。
すなわち、加熱調理器3より排気ダクト16へ水蒸気や油煙が排出された時、排気ダクト16と水蒸気などの温度差によっては水蒸気などが結露し、液体32となって排気ダクト16内部に付着する。ここで、排気ダクト16を下流に向かって下方へ傾斜させることにより、液体32は排気ダクト16内部を伝い、排気経路7へ流れ、排気装置6を通ってキッチン室外へ排出されることとなる。
以上のように、本参考の形態においては、排気経路と排気ダクトとの接続部は少なくとも冷風排気口より下方に配し、排気ダクトを下流に向かって下向きに傾斜させたことにより、排気ダクト内面に付着した油滴や水滴が傾斜によって流れ、排気経路に誘導されることとなり、キッチン室外へ排出することができる。これにより、排気ダクト内部に油滴や水滴が付着することを低減させ、付着物により断面積が狭められ排気流量が減少することを防ぐことができる。
(実施の形態
図4は、本発明の実施の形態における組み込み式機器として組み込み式の加熱調理器を例示している。なお、基本構成は実施の形態1と同様であるので、同一要素には同じ符号を付してその説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図に示すように、本実施の形態においては、排気経路7と排気ダクト16との接続部31は冷風排気口15より上方に配し、排気ダクト16を下流に向かって上向きに傾斜させ、加熱調理器3は外部から取り外し自在の受け部41を配し、排気ダクト16を伝い滴下する液体を受け部41で受けるようにしている。
すなわち、加熱調理器3より排気ダクト16へ水蒸気や油煙が排出された時、排気ダクト16と水蒸気などの温度差によっては水蒸気などが結露し、液体32となって排気ダクト16内部に付着する。ここで、排気ダクト16を下流に向かって上方へ傾斜させることにより、液体32は排気ダクト16内部を伝い、加熱調理器3側へ流れることとなる。このとき、加熱調理器3の外部より取り外し自在の受け部41を設け、受け部41で排気ダクト16を流れる液体を受ける。
以上のように、本実施の形態においては、排気経路と排気ダクトとの接続部は冷風排気口より上方に配し、排気ダクトを下流に向かって上向きに傾斜させ、機器は外部から取り外し自在の受け部を配し、排気ダクトを伝い滴下する液体を受け部で受けることにより、排気ダクト内面に付着した油滴や水滴が傾斜によって流れ、機器内部の受け部に集められることとなり、排気から凝固した油や水を容易に回収・除去することができる。これにより、排気ダクト内部に油滴や水滴が付着することを低減させ、付着物により断面積が狭められ排気流量が減少することを防ぐことができる。
なお、本実施の形態では、排気ダクト16を流れる液体32を取り外し自在の受け部41で受けることにより、加熱調理器3の内部の汚染を防ぐことができるとともに、清掃性に優れた組込み式加熱調理器となる。
参考の形態
図5は、本発明の参考の形態における組み込み式機器として組み込み式の加熱調理器を例示している。なお、基本構成は実施の形態1と同様であるので、同一要素には同じ符号を付してその説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図に示すように、本参考の形態においては、排気装置6と加熱調理器3とをリード線51によって電気的に接続し、加熱調理器3に組み込まれた制御手段によって排気装置6の運転を制御するようにしている。
以上のように、本参考の形態においては、排気装置と機器とを電気的に接続し、機器に組み込まれた制御手段によって排気装置の運転を制御することにより、使用者が機器を使用の際に、排気装置の動作し忘れを防止することが可能となり、機器の排気が換気装置の吸込口から逆流するようなことがない。したがって、使用者が特に意識することなく、機器の排気をキッチン室外へ排出することができる。
なお、排気装置6の動作を加熱調理器3側で監視することで、排気装置6の異常状態を検知でき、加熱調理器3の表示部を利用し、異常を使用者に知らせることができる。
また、本実施の形態では、排気装置6と加熱調理器3の接続手段をリード線51による接続としたが、無線通信による接続であっても構わない。
以上のように、本発明にかかる組み込み式機器は、キッチン家具内部に機器を設置した場合でも、キッチン家具内部の温度上昇を防ぐとともに、機器の上方に排気口を配することなく美観に優れたものとすることができるので、ロースターを組み込んだ複合電磁加熱調理器、オーブン、ロースターなどの加熱調理器全般に適用できるとともに、食器洗い乾燥機や冷蔵庫といった熱気を発生するキッチン組み込み式機器にも適用可能である。
本発明の実施の形態1における組み込み式機器の要部断面図 本発明の参考の形態における組み込み式機器の要部断面図 本発明の参考の形態における組み込み式機器の要部断面図 本発明の実施の形態における組み込み式機器の要部断面図 本発明の参考の形態における組み込み式機器の要部断面図
1 キッチン家具
2 開口部
3 加熱調理器(機器)
4 キッチン壁
5 吸込口
6 排気装置
7 排気経路
8 吐出口
9 換気装置
10 調理物
11 コイル
12 駆動装置
13 冷却ファン
14 吸気口
15 冷風排気口
16 排気ダクト
21 加熱庫
22 加熱庫の排気口
31 接続部
41 受け部
51 リード線

Claims (1)

  1. キッチン室内に設置され天面に開口部を有するキッチン家具と、冷却風を取り入れる吸気口、及び冷却風を排出する冷風排気口が設けられ、上面に載置される調理物を誘導加熱するコイル、前記コイルを駆動する駆動装置、及び前記コイルと前記駆動装置を前記冷却風により冷却する冷却ファンを内部に有し、前記キッチン家具の前記開口部はめ込まれた機器と、前記キッチン室外に配した排気経路と、前記排気経路と連絡しその内部の空気を前記キッチン室外に排出する排気装置と、前記冷風排気口と前記排気経路を前記キッチン室のキッチン壁を通して接続した排気ダクトと、を備え、前記機器内部の熱を持った前記冷却風を前記冷却ファンにより前記排気ダクト内に排出し、前記排気ダクト内の前記熱気を持った冷却風を前記排気ダクトと前記排気経路を通じ前記排気装置により前記キッチン室外へ排出するとともに、前記排気経路と前記排気ダクトとの接続部は前記冷風排気口より上方に配し、前記排気ダクトを下流に向かって上向きに傾斜させ、前記機器には前記キッチン家具内で前記機器の外部から取り外し自在の受け部を前記機器の底面で、かつ前記排気ダクト側に配し、前記排気ダクトを伝い滴下する液体を前記機器内部の前記受け部で受ける組み込み式機器。
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