JP5202386B2 - 油圧緩衝装置 - Google Patents

油圧緩衝装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5202386B2
JP5202386B2 JP2009046992A JP2009046992A JP5202386B2 JP 5202386 B2 JP5202386 B2 JP 5202386B2 JP 2009046992 A JP2009046992 A JP 2009046992A JP 2009046992 A JP2009046992 A JP 2009046992A JP 5202386 B2 JP5202386 B2 JP 5202386B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
bladder
oil chamber
chamber
damper cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009046992A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010203467A (ja
JP2010203467A5 (ja
Inventor
庸太朗 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2009046992A priority Critical patent/JP5202386B2/ja
Priority to US12/701,273 priority patent/US8256588B2/en
Publication of JP2010203467A publication Critical patent/JP2010203467A/ja
Publication of JP2010203467A5 publication Critical patent/JP2010203467A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5202386B2 publication Critical patent/JP5202386B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62KCYCLES; CYCLE FRAMES; CYCLE STEERING DEVICES; RIDER-OPERATED TERMINAL CONTROLS SPECIALLY ADAPTED FOR CYCLES; CYCLE AXLE SUSPENSIONS; CYCLE SIDE-CARS, FORECARS, OR THE LIKE
    • B62K25/00Axle suspensions
    • B62K25/04Axle suspensions for mounting axles resiliently on cycle frame or fork
    • B62K25/06Axle suspensions for mounting axles resiliently on cycle frame or fork with telescopic fork, e.g. including auxiliary rocking arms
    • B62K25/08Axle suspensions for mounting axles resiliently on cycle frame or fork with telescopic fork, e.g. including auxiliary rocking arms for front wheel
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/06Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium using both gas and liquid
    • F16F9/08Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium using both gas and liquid where gas is in a chamber with a flexible wall
    • F16F9/088Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium using both gas and liquid where gas is in a chamber with a flexible wall comprising a gas spring with a flexible wall provided within the cylinder on the piston rod of a monotubular damper or within the inner tube of a bitubular damper
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62KCYCLES; CYCLE FRAMES; CYCLE STEERING DEVICES; RIDER-OPERATED TERMINAL CONTROLS SPECIALLY ADAPTED FOR CYCLES; CYCLE AXLE SUSPENSIONS; CYCLE SIDE-CARS, FORECARS, OR THE LIKE
    • B62K25/00Axle suspensions
    • B62K25/04Axle suspensions for mounting axles resiliently on cycle frame or fork
    • B62K2025/048Axle suspensions for mounting axles resiliently on cycle frame or fork with suspension manual adjustment details

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)
  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)

Description

本発明は、自動二輪車等の車体と車輪との間に介装されて路面からの衝撃を吸収するフロントフォークなどの油圧緩衝装置に関する。
一般に、車体側チューブと車輪側チューブとを摺動自在に嵌合し、車体側チューブにダンパシリンダを起立し、ダンパシリンダ内に車輪側チューブに起立したピストンロッドを挿入し、ピストンロッドに設けたピストンにより、ダンパシリンダ内にロッド側油室とピストン側油室とを形成し、ピストンに減衰力発生装置を設けるとともに、ダンパシリンダのピストン側油室に圧側減衰力発生装置を設けた油圧緩衝装置が知られている。
この種の従来の油圧緩衝装置では、クッション用オイルの発泡を抑制して、減衰効果をより安定させるために、コイルスプリングを用いた加圧方法で油を加圧させている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−280826号公報
しかしながら、従来のコイルスプリングによる加圧方法では、ストローク初期からある程度の圧力をかけるために、コイルスプリングのレートを高くしプリセットも大きくとる必要がある。しかし、これではクッションストローク時の加圧量が増加し、結果として反力が変化し乗り心地を阻害する恐れがある。また、コイルスプリングによる重量増加や構造の複雑化によりコストが増加する。
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、重量を軽くし、構造を簡易化すると共に、クッション油を安定して加圧できる、乗り心地のよい油圧緩衝装置を提供することにある。
本発明は、ダンパシリンダ(21)を備え、該ダンパシリンダ(21)内にピストンロッド(22)を挿入し、該ピストンロッド(22)に設けたピストン(42)により、前記ダンパシリンダ(21)内にロッド側油室(43B)とピストン側油室(43A)とを形成し、前記ピストン(42)に減衰力発生装置(40)を設けるとともに、前記ダンパシリンダ(21)の前記ピストン側油室(43A)に圧側減衰力発生装置(50)を設けた油圧緩衝装置において、 前記圧側減衰力発生装置(50)が、前記ダンパシリンダ(21)のピストン側油室(43A)に設けられた減衰力発生機能を有したサブピストン(54)を備え、前記サブピストン(54)のサブピストン側油室(43C)に、該サブピストン側油室(43C)とブラダ側油室(43D)とを連絡可能な連通孔(53A)を有した第一セパレーター(53)を備え、前記ブラダ側油室(43D)に、気体室(57A)を内部に有したブラダ(57)を装着すると共に、通常時には該ブラダ(57)により閉塞され、前記ブラダ側油室(43D)に油が浸入して該ブラダ(57)が油圧力により収縮し、該油の体積が所定の容積に至ると開口するブロー孔(67)を備え、前記サブピストン(54)の連結軸(55)を、第一セパレーター(53)を貫通し該ダンパシリンダ(21)端部のキャップ(19)に連結し、該連結軸(55)にブロー孔(67,167)を備え、該ブロー孔(67,167)を経たブラダ側油室(43D)の油を、該連結軸(55)及び該キャップ(19)に設けた連絡路、該連絡路に設けたブローピストン(72)を通して外筒部の気体室(28)に逃がすことを特徴とする。
この場合において、車体側チューブと車輪側チューブとを摺動自在に嵌合し、前記ダンパシリンダを車体側チューブに起立すると共に、前記ピストンロッドを車輪側チューブに起立してもよい。
本発明では、圧縮時に、ダンパシリンダに進入したピストンロッドの進入容積分の油が、サブピストンの減衰力発生装置を通って、ピストン側油室からサブピストン側油室に移動し、さらに、第一セパレーターの連通孔を通って、ブラダ側油室に移動する。この間の油の移動時に減衰力を発生させる。ブラダ側油室に油が移動した場合、油圧力でブラダの気体室が収縮し、ブラダが押退けられる。ブラダは、常に安定した減衰力を維持するために、ブラダ側油室の油に圧力を加えると共に、ピストンロッドの進入容積分の油、温度変化、及びピストンロッド摺動に伴い、ピストンロッドに付着した油が下部シールによりシリンダ内に入り込むことによる油の体積変化の補償を行う。また、通常時には該ブラダによりブロー孔が閉塞されるが、該ブラダが油圧力により収縮し該油の体積が所定の容積に至るとブロー孔が開口し、該油が例えば外筒部の気体室に逃がされる。
本発明では、ブラダ側油室に浸入した油の体積に応じてブラダが収縮し、ブロー孔を開口させるため、体積依存型ブロー構造となる。
また、圧側減衰力発生装置がブラダ加圧式構造であるため、コイルスプリングが不要になり、コイルスプリングによる重量増加や構造の複雑化といった課題が解消され、反力が変化し乗り心地を阻害するといった課題も解消される。従って、重量が軽くなり構造が簡易化し、油を安定して加圧でき、乗り心地が向上すると共に、油の体積変化や温度変化による加圧量を補償できる。
また、ブローピストンを備えるため、該ピストンでブロー圧力を調整でき、該調整により油圧緩衝装置に反力を発生させる。
また本発明は、ダンパシリンダ(21)を備え、該ダンパシリンダ(21)内にピストンロッド(22)を挿入し、該ピストンロッド(22)に設けたピストン(42)により、前記ダンパシリンダ(21)内にロッド側油室(43B)とピストン側油室(43A)とを形成し、前記ピストン(42)に減衰力発生装置(40)を設けるとともに、前記ダンパシリンダ(21)の前記ピストン側油室(43A)に圧側減衰力発生装置(50)を設けた油圧緩衝装置において、前記圧側減衰力発生装置(50)が、前記ダンパシリンダ(21)のピストン側油室(43A)に設けられた減衰力発生機能を有したサブピストン(54)を備え、前記サブピストン(54)のサブピストン側油室(43C)に、該サブピストン側油室(43C)とブラダ側油室(43D)とを連絡可能な連通孔(53A)を有した第一セパレーター(53)を備え、前記ブラダ側油室(43D)に、気体室(57A)を内部に有したブラダ(57)を装着すると共に、通常時には該ブラダ(57)により閉塞され、前記ブラダ側油室(43D)に油が浸入して該ブラダ(57)が油圧力により収縮し、該油の体積が所定の容積に至ると開口するブロー孔(67)を備え、前記ブラダ(57)が、環状内壁(57B)と環状外壁(57C)と両壁を袋状に繋ぐ底壁(57D)とで環状袋状に形成されており、環状内壁(57B)の内側を連結軸(55)が貫通し、環状外壁(57C)の外側にダンパシリンダ(21)が位置し、底壁(57D)側の一端が第一セパレーター(53)に、環状開口側の他端が第二セパレーター(52)に支持されていることを特徴とする。
また、本発明は、ダンパシリンダ(21)を備え、該ダンパシリンダ(21)内にピストンロッド(22)を挿入し、該ピストンロッド(22)に設けたピストン(42)により、前記ダンパシリンダ(21)内にロッド側油室(43B)とピストン側油室(43A)とを形成し、前記ピストン(42)に減衰力発生装置(40)を設けるとともに、前記ダンパシリンダ(21)の前記ピストン側油室(43A)に圧側減衰力発生装置(50)を設けた油圧緩衝装置において、前記圧側減衰力発生装置(50)が、前記ダンパシリンダ(21)のピストン側油室(43A)に設けられた減衰力発生機能を有したサブピストン(54)を備え、前記サブピストン(54)のサブピストン側油室(43C)に、該サブピストン側油室(43C)とブラダ側油室(43D)とを連絡可能な連通孔(53A)を有した第一セパレーター(53)を備え、前記ブラダ側油室(43D)に、気体室(57A)を内部に有し、油を加圧するブラダ(57)を備え、前記ブラダ側油室(43D)に浸入した油の圧力に応じて開口し、前記ブラダ側油室(43D)内の油を排出するブローピストン(72)を備え、前記ブラダ(57)が、環状内壁(57B)と環状外壁(57C)と両壁を袋状に繋ぐ底壁(57D)とで環状袋状に形成されており、環状内壁(57B)の内側を連結軸(55)が貫通し、環状外壁(57C)の外側にダンパシリンダ(21)が位置し、底壁(57D)側の一端が第一セパレーター(53)に、環状開口側の他端が第二セパレーター(52)に支持されている構成としてもよい。
本発明では、ブラダ側油室に浸入した油がブラダによって加圧され、油中の気泡が減少し、該油は、ブローピストンに導かれ、所定の油圧となったときにブローピストンが開口し油が排出される。従って、ブラダの圧力は主に油を加圧し、油の排出は主としてブローピストンで制御される。従って、圧力依存型ブロー構造となる。
また、前記ダンパシリンダ(21)に前記ブラダ(57)を支持し該ブラダ(57)の気体室(57A)と気体加圧室(58)とを連絡可能な連通孔(52A)を有した第二セパレーター(52)を備え、該気体加圧室(58)には気体圧力を調整するブラダ加圧部供給バルブ(59)を備えてもよい。
この構成では、ブラダ加圧部供給バルブを備えるため、ブラダ内の気体の圧力調整が可能となる。また、連通孔を絞ることにより通気抵抗が発生し減衰力を発生させる。
前記ダンパシリンダ(21)にブロー孔(167)を備え、該ブロー孔(167)を経たブラダ側油室(43D)の油を外筒部の気体室(28)に逃がしてもよい。
記ブラダ(57)が、前記第一セパレーター(53)側にテーパー面(57H)を備え、前記ブラダ側油室(43D)の油を逃がすブロー孔(67)が、前記第二セパレーター(52)側に位置してもよい。
このことにより、シリンダ内に気泡が発生しても、この気泡を速やかに外筒部の気体室に排出できる。これら構成では、ブラダに均等に油の圧力がかかり、ブラダが均等に伸縮できる。また、ブラダの形状を規制できる。
本発明では、圧側減衰力発生装置がブラダ加圧式クッションで、コイルスプリングが不要になり、コイルスプリングによる重量増加や構造の複雑化といった課題が解消され、反力が変化し乗り心地を阻害するといった課題も解消される。従って、重量が軽くなり構造が簡易化し、油を安定して加圧でき、乗り心地が向上すると共に、油の体積変化や温度変化による加圧量を補償できる。
この場合に、前記ダンパシリンダに前記ブラダを支持し該ブラダの気体室と気体加圧室とを連絡可能な連通孔を有した第二セパレーターを備え、該気体加圧室には気体圧力を調整するブラダ加圧部供給バルブを備えれば、ブラダ内の気体の圧力調整が可能となり、連通孔により通気抵抗が発生し減衰力を発生できる。
前記ダンパシリンダに前記ブロー孔を備え、該ブロー孔を経たブラダ側油室の油を外筒部の気体室に逃がせば、油を気体室に逃がしやすい。
また、前記サブピストンの連結軸を、第一セパレーターを貫通し該ダンパシリンダ端部のキャップに連結し、該連結軸にブロー孔を備え、該ブロー孔を経たブラダ側油室の油を、該連結軸及び該キャップに設けた連絡路、該連絡路に設けたブローピストンを通して所定の油圧となったときに外筒部の気体室に逃がせば、該ピストンでブロー圧力を調整でき、該調整により油圧緩衝装置に適切な反力を発生できる。
前記ブラダが、環状内壁と環状外壁と両壁を袋状に繋ぐ底壁とで環状袋状に形成されており、環状内壁の内側を連結軸が貫通し、環状外壁の外側にダンパシリンダが位置し、底壁側の一端が第一セパレーターに、環状開口側の他端が第二セパレーターに支持されている構成とすれば、ブラダに均等に油の圧力がかかり、ブラダが均等に伸縮できる。また、ブラダの形状を規制でき、変形しない。前記ブラダが、前記第一セパレーター側にテーパー面を備え、前記ブラダ側油室の油を逃がすブロー孔が、前記第二セパレーター側に位置しても、ブラダに均等に油の圧力がかかり、ブラダが均等に伸縮できる。また、ブラダの形状を規制できる。
以下、図面に基づいて一実施の形態を説明する。
図1は、本実施の形態が適用されたオフロード系自動二輪車の側面図である。この自動二輪車の車体フレーム101は、ヘッドパイプ102、メインフレーム103、センターフレーム104、ダウンフレーム105及びロアフレーム106を備え、これらをループ状に連結し、その内側にエンジン107を支持している。メインフレーム103、センターフレーム104及びロアフレーム106はそれぞれ左右一対で設けられ、ヘッドパイプ102及びダウンフレーム105は車体中心に沿って1本で設けられる。
メインフレーム103はエンジン107の上方を直線状に斜め下がり後方へ延び、エンジン107の後方を上下方向へ延びるセンターフレーム104の上端部へ連結している。ダウンフレーム105はエンジン107の前方を斜め下がりに下方へ延び、その下端部でロアフレーム106の前端部へ連結している。ロアフレーム106はエンジン107の前側下部からエンジン107の下方へ屈曲して略直線状に後方へ延び、後端部でセンターフレーム104の下端部と連結している。
ヘッドパイプ102にはトップブリッジ108及びボトムブリッジ109を介してフロントフォーク10の上部が支持される。フロントフォーク10の下端部に支持された前輪111がハンドル112で操向される。センターフレーム104には、ピボット軸113によりリヤアーム114の前端部が揺動自在に支持されている。リヤアーム114の後端部には後輪115が支持され、エンジン107によりチェーン駆動される。
116は、リヤサスペンションのクッションユニット、117は排気管であり、シリンダの前部から屈曲して後方へ延出して車体後部のマフラー(図示省略)へ接続する。118は、エンジン107の直立形シリンダ上方に位置する燃料タンク、119は、燃料タンク118の後方に位置するシートである。
図2において、10はフロントフォークを示している。フロントフォーク10は、上部の車体側チューブ11内に、下部の車輪側チューブ12を摺動自在に挿入し、両チューブ11、12の間に、下部から中間部に亘り懸架スプリング13を介装するとともに、中間部に単筒型ダンパ14を倒立にして内装して構成されている。
上部の車体側チューブ11の下端内周部には、車輪側チューブ12の外周部が摺接するブッシュ15が嵌着され、車輪側チューブ12の上端外周部には、車体側チューブ11の内周部が摺接するブッシュ16が嵌着されている。
車体側チューブ11は、上端がアッパブラケット17Aを介して車体側に支持され、中間がロアブラケット(不図示)を介して同じく車体側に支持され、車輪側チューブ12は、下端が車軸ブラケット18を介して車軸に結合されている。
車輪側チューブ12の下端部内周では、図3に示すように、オイルロックカラー23が車軸ブラケット18にOリング23Aを介して液密に嵌装され、このオイルロックカラー23を、ボトムボルト24で車軸ブラケット18にOリング23Bを介して液密に固定してある。ボトムボルト24には、中間部の単筒型ダンパ14のピストンロッド(中空ロッド)22の基端部が螺着され、ロックナット24Aでロックされ、該ピストンロッド22の先端部がダンパシリンダ21に挿入されている。
懸架スプリング13は、オイルロックカラー23の基端部外周面に装着したスプリング受け25と、図4に示すダンパシリンダ21(下シリンダチューブ21B)の中間部の外周面に固定したスプリング受け26との間に介装されている。また、車体側チューブ11と車輪側チューブ12の内部には、油室27と気体室28とが設けられ、気体室28に閉じ込められている気体が気体ばねを構成する。気体ばねの弾発力と懸架スプリング13とが、車両が路面から受ける入力に対し反力を発生させる。
単筒型ダンパ14は、図4に示すピストンバルブ装置(伸側減衰力発生装置)40と、図5に示すベースバルブ装置(圧側減衰力発生装置)50とを有している。
単筒型ダンパ14は、ピストンバルブ装置40とベースバルブ装置50の発生する減衰力により、懸架スプリング13と気体ばねによる衝撃力の吸収に伴う車体側チューブ11と車輪側チューブ12の伸縮振動を抑制する。
尚、単筒型ダンパ14のダンパシリンダ21は、ダンパシリンダ21へのベースバルブ装置50の組み込み等のために、上下2つのシリンダチューブ21A、21Bに2分割され、それらが溶接により接合体とされている。
また、ダンパシリンダ21の下シリンダチューブ21Bの下端部内周には、図3に示すように、ロッドガイド29が螺着され、更に下シリンダチューブ21Bの下端部にはオイルロックカラー30を遊嵌し、ロッドガイド29の上端には、オイルシール部35が嵌着されている。また、オイルシール部35は、フロントフォーク10がストロークするたびに、車輪側チューブ12の内部の油室27に位置するピストンロッド22の外周面に付着した作動油をダンパシリンダ21の内部に持ち込むことがある。
つぎに、フロントフォーク10の減衰機構について説明する。
(1)ピストンバルブ装置40
ピストンバルブ装置(伸側減衰力発生装置)40は、図4に示すように、ピストンロッド22の先端部にピストンホルダ41を装着し、このピストンホルダ41にメインピストン(以下、単にピストンという。)42を装着している。
ピストン42は、ダンパシリンダ21(下シリンダチューブ21B)の内部を摺接し、ダンパシリンダ21の内部をピストンロッド22が収容されないピストン側油室43Aと、ピストンロッド22が収容されるロッド側油室43Bとに区画する。ピストン42は、伸側流路44と伸側バルブ44Aとを備えると共に、圧側流路45と圧側バルブ(チェックバルブ)45Aとを備え、これら流路44,45により、ピストン側油室43Aと、ロッド側油室43Bとを連絡可能とする。
また、ピストンバルブ装置40は、アジャスタ46(図3参照)に結合されている減衰力調整ロッド47を、ピストンロッド22の中空部に通し、この減衰力調整ロッド47の先端のニードル47Aにより、ピストンホルダ41に設けてある、ピストン側油室43Aとロッド側油室43Bとのバイパス路48の流路面積を調整可能とする。したがって、フロントフォーク10の圧縮時には、ピストン側油室43Aの油が圧側流路45を通り圧側バルブ45Aを開いてロッド側油室43Bへ導かれる。
また、フロントフォーク10の伸長時には、ダンパシリンダ21とピストンロッド22の相対速度が低速のとき、ロッド側油室43Bの油がニードル47Aのあるバイパス路48を通って、ピストン側油室43Aへ導かれ、この間のニードル47Aによる絞り抵抗により伸側の減衰力を生ずる。この減衰力は、アジャスタ46(図3参照)によるニードル47Aの位置調整により調整される。
また、フロントフォーク10の伸長時で、ダンパシリンダ21とピストンロッド22の相対速度が中高速のときには、ロッド側油室43Bの油が、実線矢印で示すように伸側流路44を通り、伸側バルブ44Aを撓み変形させて、ピストン側油室43Aへ導かれ、伸側の減衰力を生ずる。なお、フロントフォーク10の収縮時には、ピストン側油室43Aの油が、破線矢印で示すように圧側流路45を通り、圧側バルブ45Aを撓み変形させて、ロッド側油室43Bに環流する。
(2)ベースバルブ装置50
本構成によるベースバルブ装置(圧側減衰力発生装置)50は、ブラダ加圧式クッション構造となっている。このベースバルブ装置50は、図5に示すように、車体側チューブ11の上端部に設けられている。単筒型ダンパ14のダンパシリンダ21(上シリンダチューブ21A)の上端部が、Oリング51Aを介して、車体側チューブ11の内周に螺着されており、上シリンダチューブ21Aの上端部の内周に、キャップ19がOリング51Bを介して液密に螺着されている。
上シリンダチューブ21Aの内側には、上端側から上部セパレーター(第二セパレーター)52、下部セパレーター(第一セパレーター)53、サブピストン54が配設され、各部材52〜54は連結軸55で連結され、連結軸55の上端部がキャップ19に嵌着されている。53Bは、下部セパレーター53の抜け止めリングである。サブピストン54は、伸側流路54Aと伸側バルブ54Bとを備え、圧側流路54Cと圧側バルブ54Dとを備える。これら流路54A,54Cにより、ピストン側油室43Aと、サブピストン側油室43Cとを連絡可能とする。
フロントフォーク10の圧縮時には、ピストン側油室43Aの油が、実線矢印で示すように圧側流路54Cを通り、圧側バルブ54Dを撓み変形させて、サブピストン側油室43Cへ導かれ、伸側の減衰力を発生させる。
上部セパレーター52と下部セパレーター53との間のブラダ側油室43Dには、ブラダ57が配設されている。該ブラダ57は、気体室(ブラダ内気体室)57Aを内部に有した環状袋状のゴム製の弾性部材である。ブラダ57は環状内壁57Bと、環状外壁57Cと、両壁の下端部を袋状に繋ぐ底壁57Dとを備える。
底壁57Dの外周には環状の下係止部57Eが設けられ、下係止部57Eは、下部セパレーター53と上シリンダチューブ21Aとの間に係止されている。また、環状内壁57B及び環状外壁57Cの上端は環状に開口し、環状内壁57Bの上端には環状の内係止部57Fが、環状外壁57Cの上端には環状の外係止部57Gが設けられている。該内係止部57Fは、連結軸55と上部セパレーター52との間に係止され、該外係止部57Gは、上部セパレーター52と上シリンダチューブ21Aとの間に係止されている。ブラダ57の環状内壁57Bは、下部セパレーター53側に向けて、連結軸55から離れるように、テーパー面57Hを備えている。
下部セパレーター53には連通孔53Aが設けられ、連通孔53Aはサブピストン側油室43Cとブラダ側油室43Dとを連絡可能とする。フロントフォーク10の圧縮時には、油が、連通孔53Aを通過することによる減衰力を発生させる。また、上部セパレーター52とキャップ19の間には気体加圧室58を形成し、上部セパレーター52には連通孔52Aが設けられ、連通孔52Aはブラダ57の気体室57Aと気体加圧室58とを連通可能とする。フロントフォーク10の圧縮時には、気体が、連通孔52Aを通過することによる減衰力を発生させる。
この気体加圧室58にはキャップ19に設けたブラダ加圧部供給バルブ59を介して加圧気体、例えば窒素ガスなどを供給可能である。ブラダ加圧部供給バルブ59には逆止弁が設けられる。ブラダ加圧部供給バルブ59はブラダ57の気体室57Aに加える窒素ガスなどのガス圧を調整するバルブである。
また、キャップ19にはブラダ加圧部供給バルブ59と並列に、破線示の外筒部供給バルブ61が設けられ、外筒部供給バルブ61は、3つの通路61Aを介して、車体側チューブ11と上シリンダチューブ21Aとの間に形成される気体室28に連通し、該バルブ61を通じて、気体室28に加圧気体を供給可能とする。該バルブ61は気圧変化や温度変化に対し、外筒部(気体室28)の圧力を大気開放し或いは補正する。なお、外筒部を適宜加圧して用いてもよい。
上記連結軸55は中空状であり、該中空部にはキャップ19の上方から該キャップ19を貫通してニードル62が挿通されている。ニードル62の下端にはニードル弁62Aが設けられ、ニードル弁62Aは、該ニードル62のピストン側油室43Aに縦に開口する油路64と、該ニードル62のサブピストン側油室43Cに斜めに開口する油路65との間のバイパス量を調整可能とする。キャップ19にはニードル62の移動量を調整可能にニードルアジャスタ66が設けられ、ニードルアジャスタ66は主にフロントフォーク10の圧縮時の減衰力を調整する。
ブラダ57の環状内壁57Bの上端近傍にて、連結軸55の周壁にはブロー孔67が設けられている。ブロー孔67は、ブラダ側油室43Dの油を逃がす孔で、上部セパレーター52側に位置する。ブロー孔67は、通常時、ブラダ57により閉塞されており、ブラダ側油室43Dの油体積が所定の容量を越え、油容量でブラダ57が押圧され、収縮、変形(例えば、図6参照)した場合に、ブラダ側油室43Dと、連結軸55及びニードル62の間の環状空間68とを連絡可能とする。
このようにブラダ57が変形した場合、ブラダ側油室43Dの油が環状空間68に流入し、環状空間68の油は連結軸55に設けた開口69、及びキャップ19に設けた開口70を通じて連通室71に入る。
この連通室71には、ブローピストン72が配置されており、このブローピストン72は、コイルばね73で下方に付勢され、コイルばね73はキャップ19に設けたブローアジャスター74により保持される。ブローピストン72は連通室71内の油圧力が設定値を越えた場合に、コイルばね73に抗して上方に後退する。ブローピストン72が上方に後退すると、キャップ19及び上シリンダチューブ21Aに設けた開口75が、連通室71と、車体側チューブ11と上シリンダチューブ21Aとの間に形成される気体室28とを連絡し、連通室71内の油が気体室28に逃げる。ブローアジャスター74は、該油を気体室28に逃がす際の圧力を調整する。
油が通る開口70は、斜めに形成されるのに対し、気体室28に繋がる開口75は、ブローピストン72の軸に直交して形成されている。従って、開口70から連通室71に入る油がブローピストン72を上方に後退させるのに対し、開口75を通じた気体室28の気圧は、ブローピストン72に殆ど作用しない。よって、ブローピストン72は、気体室28の気圧に影響を受けず動作する。
ブラダ57の環状内壁57Bの上部外面には、図6Bに示すように、膨出部57Jが一体に形成されている。膨出部57Jは連結軸55の周壁を囲うように環状に設けられ、ブロー孔67の下側に位置し、連結軸55の周壁に対向し該周壁に密着自在である。この構成では、図5に示す状態において、ブラダ57の環状内壁57Bと、連結軸55の周壁とが膨出部57Jを介して密着するため、膨出部57Jが無い状態での面シールの場合に比べて、シール性が向上する。
上部セパレーター52は、ブラダ57の組み付けの際に、ブラダ57が捻れないように保持すると共に、連通孔52Aを有し、連通孔52Aはブラダ内の気体が移動する際に適切な減衰力を発生させる。下部セパレーター53は、ブラダ側油室43D内の油の体積が、他の部位での漏れや温度変化により減少した場合でも、ブラダが過度に膨張するのを防止すると共に、連通孔53Aを有し、該連通孔53Aは油がブラダ部に移動する際に適切な減衰力を発生させる。
本実施の形態では、フロントフォーク10の圧縮時に、ダンパシリンダ21に進入したピストンロッド22の進入容積分の油が、サブピストン54の圧側流路54C及び圧側バルブ54Dを通って、ピストン側油室43Aからサブピストン側油室43Cに移動し、さらに、下部セパレーター53の連通孔53Aを通って、ブラダ側油室43Dに移動し、この間の油の移動時に減衰力を発生させる。ブラダ側油室43Dに油が移動した場合、図6に示すように、油圧力でブラダ57が外周方向に押退けられ、ブラダ57の気体室57Aの気体が連通孔52Aを通って気体加圧室58に移動する。この連通孔52Aを気体が移動する際に減衰力を発生できる。このブラダ57は、常に安定した減衰力を維持するために、ブラダ側油室43の油に圧力を加えると共に、ピストンロッド22の進入容積分の油、及び温度変化による油の体積変化の補償を行う機能を有する。通常時には、ブラダ57により連結軸55のブロー孔67が閉塞されているが、図6に示すように、ブラダ57が油圧力により収縮し該油の容積が所定の容積に至るとブロー孔67が開口し、ブローされた油が連通室71に導かれる。連通室71ではブローピストン72が所定の付勢力で付勢されており、油圧力が該所定の付勢力を越えると、連通室71が開口し、該油が例えば外筒部の気体室28に逃がされる。
ダンパシリンダ21とピストンロッド22の相対速度が低速のときには、ニードル62の下端のニードル弁62Aによる絞り抵抗により圧側の減衰力を得る。この減衰力は、ニードルアジャスタ66によるニードル62の位置調整により調整される。また、ダンパシリンダ21とピストンロッド22の相対速度が中高速のときには、ピストン側油室43Aから実線矢印で示すように圧側流路54Cを通る油が圧側バルブ54Dを撓み変形させてサブピストン側油室43Cに導かれ、圧側の減衰力を生ずる。
フロントフォーク伸長時には、ダンパシリンダ21から退出するピストンロッド22の退出容積分の油が、サブピストン側油室43Cから破線矢印で示すようにサブピストン54の伸側流路54Aを通ってピストン側油室43Aに還流される。
本実施の形態では、ブラダ側油室43Dに浸入した油の体積に応じてブラダ57が収縮し、ブロー孔67を開口させると共に(体積依存型ブロー構造)、ブロー孔67からブローされた油を連通室71に導いて、連通室71のブローピストン72で制御し、油圧力に応じて油を外筒部の気体室28に逃がすため、油の排出はブローピストン72でも制御されている(圧力依存型ブロー構造)。
本実施の形態では、圧側減衰力発生装置50がブラダ加圧式構造であるため、コイルスプリングなどが不要になり、コイルスプリングによる重量増加や構造の複雑化といった課題が解消され、反力が変化し乗り心地を阻害するといった課題も解消される。従って、重量が軽くなり構造が簡易化し、油を安定して加圧でき、乗り心地が向上すると共に、油の体積変化や温度変化による加圧量を補償できる。
また、この構成では、キャップ19にブラダ加圧部供給バルブ59を備えるため、ブラダ57内の気体(窒素ガス)の圧力調整が可能となる。さらに、キャップ19にブローピストン72を備えるため、該ピストン72でブロー圧力を調整でき、該調整により油圧緩衝装置に減衰力を発生できる。また、ブローアジャスター74を備えるため、該油を気体室28に逃がす際の圧力を調整できる。
ブラダ57が、環状内壁57Bと環状外壁57Cと両壁を袋状に繋ぐ底壁57Dとで環状袋状に形成され、環状内壁57Bの内側を連結軸55が貫通し環状外壁57Cの外側にダンパシリンダ21Aが位置し、底壁57D側の一端(下係止部)57Eが下部セパレーター53に、上端部に開口した環状開口側の他端57(外係止部)G及び他端(内係止部)Fが上部セパレーター52に支持されるため、ブラダ57の形状が規制され、無理な変形を防止できブラダ57が均等に伸縮する。また、ブラダ57が、下部セパレーター53側にテーパー面57Hを備え、ブラダ側油室43Dの油を逃がすブロー孔67が、上部セパレーター52側に位置しているため、ブラダ57に均等に油圧力がかかる。
図7は、別の実施の形態を示す。なお図7では、図5と同一部分には同一符号を付して示し、説明を省略する。この実施の形態では、上部セパレーター52と下部セパレーター53との間のブラダ側油室43Dに、ブラダ157が配設されている。該ブラダ157は、気体室157Aを内部に有した環状袋状のゴム製部材である。ブラダ157は環状内壁157Bと、環状外壁157Cと、両壁の下端部を袋状に繋ぐ底壁157Dとを備え、底壁157Dの外周には環状の下係止部157Eが設けられ、下係止部157Eは、下部セパレーター53と上シリンダチューブ21Aとの間に係止されている。また、環状内壁157B及び環状外壁157Cの上端は環状に開口し、環状内壁157Bの上端には環状の内係止部157Fが、環状外壁157Cの上端には環状の外係止部157Gが設けられている。該内係止部157Fは、連結軸55と上部セパレーター52との間に係止され、該外係止部157Gは、上部セパレーター52と上シリンダチューブ21Aとの間に係止されている。この実施の形態では、ブラダ157の環状外壁157Cが、下部セパレーター53側に向けて、上シリンダチューブ21Aの内周面から離れるように、テーパー面157Hを備えて構成されている。
この実施の形態では、ブラダ157の上端近傍にて、上シリンダチューブ21Aの周壁にはブロー孔167が設けられている。ブロー孔167は、ブラダ側油室43Dの油を逃がす孔で、上部セパレーター52側に位置する。ブロー孔167は、通常時、ブラダ157により閉塞されており、ブラダ側油室43Dの油の体積が所定の容積を越え、油の容積でブラダ157が変形した場合に、ブラダ側油室43Dと、車体側チューブ11と上シリンダチューブ21Aとの間に形成される気体室28とを連絡し、該気体室28に、ブラダ側油室43Dの油を逃がす。
この構成では、ブラダ側油室43Dに浸入した油の体積に応じてブラダ157が収縮し、ブロー孔167を開口させるため、体積依存型ブロー構造である。
この構成では、上シリンダチューブ21A(ダンパシリンダ21)の周壁にブロー孔167を備えたため、油を気体室28に逃がしやすい。
図8は、別の実施の形態を示す。なお図8では、図5と同一部分には同一符号を付して示し、説明を省略する。この実施の形態では、上部セパレーター52と下部セパレーター53との間のブラダ側油室43Dに、ブラダ57が配設されている。該ブラダ57は、気体室57Aを内部に有した環状袋状のゴム製部材である。ブラダ57は環状内壁57Bと、環状外壁57Cと、両壁の下端部を袋状に繋ぐ底壁57Dとを備え、底壁57Dの外周には環状の下係止部57Eが設けられ、下係止部57Eは、下部セパレーター53と上シリンダチューブ21Aとの間に係止されている。また、環状内壁57B及び環状外壁57Cの上端は環状に開口し、環状内壁57Bの上端には環状の内係止部57Fが、環状外壁57Cの上端には環状の外係止部57Gが設けられている。該内係止部57Fは、連結軸55と上部セパレーター52との間に係止され、該外係止部57Gは、上部セパレーター52と上シリンダチューブ21Aとの間に係止されている。
この実施の形態では、連結軸55の周壁に設けたブロー孔167が、ブラダ57の上端近傍ではなく、ブラダ57の上下方向の中程に設けられ、図5の場合と比較して、かなり低い位置に設けられている。ブロー孔167は、ブラダ側油室43Dの油を逃がす孔で、ブラダ側油室43Dの油の体積が僅かでも増加すれば、ブラダ57の変形に伴って直ちに開口し、ブラダ側油室43Dの油が、ブロー孔167からブローされ、連通室71に導かれる。そして、該油は、連通室71のブローピストン72で制御されて、油圧力に応じて外筒部の気体室28に逃がされる。
この構成では、ブラダ57の気体室57Aの圧力は主に油を加圧(気泡の発生防止。)することに使われ、油の排出は主としてブローピストン72で制御される。従って、圧力依存型ブロー構造である。
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
オフロード系自動二輪車の側面図である。 フロントフォークを示す模式図である。 フロントフォークの下部拡大図である。 フロントフォークの中間部拡大図である。 フロントフォークの上部拡大図である。 Aは、ブラダの変形を示す図5相当図であり、Bは、ブラダの支持部を拡大して示す断面図である。 別の実施の形態を示す図5相当図である。 別の実施の形態を示す図5相当図である。
10 フロントフォーク
11 車体側チューブ
12 車輪側チューブ
21 ダンパシリンダ
22 ピストンロッド
40 ピストンバルブ装置(減衰力発生装置)
42 ピストン
43A ピストン側油室
43B ロッド側油室
50 ベースバルブ装置(減衰力発生装置)

Claims (7)

  1. ダンパシリンダ(21)を備え、該ダンパシリンダ(21)内にピストンロッド(22)を挿入し、該ピストンロッド(22)に設けたピストン(42)により、前記ダンパシリンダ(21)内にロッド側油室(43B)とピストン側油室(43A)とを形成し、前記ピストン(42)に減衰力発生装置(40)を設けるとともに、前記ダンパシリンダ(21)の前記ピストン側油室(43A)に圧側減衰力発生装置(50)を設けた油圧緩衝装置において、
    前記圧側減衰力発生装置(50)が、前記ダンパシリンダ(21)のピストン側油室(43A)に設けられた減衰力発生機能を有したサブピストン(54)を備え、
    前記サブピストン(54)のサブピストン側油室(43C)に、該サブピストン側油室(43C)とブラダ側油室(43D)とを連絡可能な連通孔(53A)を有した第一セパレーター(53)を備え、
    前記ブラダ側油室(43D)に、気体室(57A)を内部に有したブラダ(57)を装着すると共に、通常時には該ブラダ(57)により閉塞され、前記ブラダ側油室(43D)に油が浸入して該ブラダ(57)が油圧力により収縮し、該油の体積が所定の容積に至ると開口するブロー孔(67)を備え
    前記サブピストン(54)の連結軸(55)を、第一セパレーター(53)を貫通しダンパシリンダ(21)端部のキャップ(19)に連結し、連結軸(55)にブロー孔(67,167)を備え、ブロー孔(67,167)を経たブラダ側油室(43D)の油を、連結軸(55)及びキャップ(19)に設けた連絡路、該連絡路に設けたブローピストン(72)を通して外筒部の気体室(28)に逃がすことを特徴とする油圧緩衝装置。
  2. ダンパシリンダ(21)を備え、該ダンパシリンダ(21)内にピストンロッド(22)を挿入し、該ピストンロッド(22)に設けたピストン(42)により、前記ダンパシリンダ(21)内にロッド側油室(43B)とピストン側油室(43A)とを形成し、前記ピストン(42)に減衰力発生装置(40)を設けるとともに、前記ダンパシリンダ(21)の前記ピストン側油室(43A)に圧側減衰力発生装置(50)を設けた油圧緩衝装置において、
    前記圧側減衰力発生装置(50)が、前記ダンパシリンダ(21)のピストン側油室(43A)に設けられた減衰力発生機能を有したサブピストン(54)を備え、
    前記サブピストン(54)のサブピストン側油室(43C)に、該サブピストン側油室(43C)とブラダ側油室(43D)とを連絡可能な連通孔(53A)を有した第一セパレーター(53)を備え、
    前記ブラダ側油室(43D)に、気体室(57A)を内部に有したブラダ(57)を装着すると共に、通常時には該ブラダ(57)により閉塞され、前記ブラダ側油室(43D)に油が浸入して該ブラダ(57)が油圧力により収縮し、該油の体積が所定の容積に至ると開口するブロー孔(67)を備え、
    前記ブラダ(57)が、環状内壁(57B)と環状外壁(57C)と両壁を袋状に繋ぐ底壁(57D)とで環状袋状に形成されており、環状内壁(57B)の内側を連結軸(55)が貫通し、環状外壁(57C)の外側にダンパシリンダ(21)が位置し、底壁(57D)側の一端が第一セパレーター(53)に、環状開口側の他端が第二セパレーター(52)に支持されていることを特徴とする油圧緩衝装置。
  3. ダンパシリンダ(21)を備え、該ダンパシリンダ(21)内にピストンロッド(22)を挿入し、該ピストンロッド(22)に設けたピストン(42)により、前記ダンパシリンダ(21)内にロッド側油室(43B)とピストン側油室(43A)とを形成し、前記ピストン(42)に減衰力発生装置(40)を設けるとともに、前記ダンパシリンダ(21)の前記ピストン側油室(43A)に圧側減衰力発生装置(50)を設けた油圧緩衝装置において、
    前記圧側減衰力発生装置(50)が、前記ダンパシリンダ(21)のピストン側油室(43A)に設けられた減衰力発生機能を有したサブピストン(54)を備え、
    前記サブピストン(54)のサブピストン側油室(43C)に、該サブピストン側油室(43C)とブラダ側油室(43D)とを連絡可能な連通孔(53A)を有した第一セパレーター(53)を備え、
    前記ブラダ側油室(43D)に、気体室(57A)を内部に有し、油を加圧するブラダ(57)を備え、
    前記ブラダ側油室(43D)に浸入した油の圧力に応じて開口し、前記ブラダ側油室(43D)内の油を排出するブローピストン(72)を備え、
    前記ブラダ(57)が、環状内壁(57B)と環状外壁(57C)と両壁を袋状に繋ぐ底壁(57D)とで環状袋状に形成されており、環状内壁(57B)の内側を連結軸(55)が貫通し、環状外壁(57C)の外側にダンパシリンダ(21)が位置し、底壁(57D)側の一端が第一セパレーター(53)に、環状開口側の他端が第二セパレーター(52)に支持されていることを特徴とする油圧緩衝装置。
  4. 車体側チューブ(11)と車輪側チューブ(12)とを摺動自在に嵌合し、前記ダンパシリンダ(21)を車体側チューブ(11)に起立すると共に、前記ピストンロッド(22)を車輪側チューブ(12)に起立したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の油圧緩衝装置。
  5. 前記ダンパシリンダ(21)に前記ブラダ(57)を支持し該ブラダ(57)の気体室(57A)と気体加圧室(58)とを連絡可能な連通孔(52A)を有した第二セパレーター(52)を備え、該気体加圧室(58)には気体圧力を調整するブラダ加圧部供給バルブ(59)を備えたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の油圧緩衝装置。
  6. 前記ダンパシリンダ(21)にブロー孔(167)を備え、ブロー孔(167)を経たブラダ側油室(43D)の油を外筒部の気体室(28)に逃がすことを特徴とする請求項1,,4,5のいずれか一項に記載の油圧緩衝装置。
  7. 前記ブラダ(57)が、前記第一セパレーター(53)側にテーパー面(57H)を備え、前記ブラダ側油室(43D)の油を逃がすブロー孔(67)が、前記第二セパレーター(52)側に位置することを特徴とする請求項1,2,4乃至のいずれか一項に記載の油圧緩衝装置。
JP2009046992A 2009-02-27 2009-02-27 油圧緩衝装置 Expired - Fee Related JP5202386B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009046992A JP5202386B2 (ja) 2009-02-27 2009-02-27 油圧緩衝装置
US12/701,273 US8256588B2 (en) 2009-02-27 2010-02-05 Hydraulic shock absorber

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009046992A JP5202386B2 (ja) 2009-02-27 2009-02-27 油圧緩衝装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010203467A JP2010203467A (ja) 2010-09-16
JP2010203467A5 JP2010203467A5 (ja) 2012-01-12
JP5202386B2 true JP5202386B2 (ja) 2013-06-05

Family

ID=42666681

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009046992A Expired - Fee Related JP5202386B2 (ja) 2009-02-27 2009-02-27 油圧緩衝装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8256588B2 (ja)
JP (1) JP5202386B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1402803B1 (it) * 2010-10-19 2013-09-18 Cultraro Ammortizzatore lineare avente membrana di compensazione con guarnizioni integrate
JP5486471B2 (ja) * 2010-11-24 2014-05-07 カヤバ工業株式会社 流体圧緩衝器
CN104235252B (zh) 2013-06-13 2017-10-31 通用电气公司 用于电气开关装置的液压阻尼器及方法
JP6212340B2 (ja) * 2013-09-24 2017-10-11 Kyb株式会社 緩衝器及び懸架装置
JP6407073B2 (ja) * 2015-03-20 2018-10-17 株式会社ショーワ 車高調整装置
JP6462470B2 (ja) * 2015-04-20 2019-01-30 Kybモーターサイクルサスペンション株式会社 フロントフォーク
JP6487759B2 (ja) * 2015-04-20 2019-03-20 Kybモーターサイクルサスペンション株式会社 フロントフォーク
JP2020106053A (ja) * 2018-12-26 2020-07-09 株式会社ショーワ 油圧緩衝装置
US11904977B2 (en) * 2019-10-11 2024-02-20 Eko Sport, Inc. Compensator
US20230080108A1 (en) * 2020-02-07 2023-03-16 Timoney Dynamic Solutions Limited Motor Vehicle Suspension Gas Spring
CN112046625B (zh) * 2020-09-11 2022-02-22 一汽解放汽车有限公司 一种驾驶室悬置系统、驾驶室悬置系统控制方法及商用车

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03177633A (ja) * 1989-09-29 1991-08-01 Bridgestone Corp 空気ばね
JP3907248B2 (ja) * 1996-10-25 2007-04-18 カヤバ工業株式会社 フロントフォーク
JP4049883B2 (ja) * 1998-03-27 2008-02-20 株式会社ショーワ フロントフォーク
JP2006273288A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Showa Corp 二輪車等のフロントフォーク
JP4491371B2 (ja) * 2005-04-14 2010-06-30 カヤバ工業株式会社 緩衝器
US8869959B2 (en) * 2008-07-24 2014-10-28 Fox Factory, Incorporated Vehicle suspension damper

Also Published As

Publication number Publication date
US8256588B2 (en) 2012-09-04
JP2010203467A (ja) 2010-09-16
US20100219569A1 (en) 2010-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5202386B2 (ja) 油圧緩衝装置
JP5240571B2 (ja) フロントフォーク
JP5141916B2 (ja) 油圧緩衝器
JP6482909B2 (ja) 車両懸架システム
JP2011185369A (ja) 車両の緩衝器
JP2015163799A (ja) 油圧緩衝器
JP5977700B2 (ja) 緩衝器
JP2008298138A (ja) 油圧緩衝器
JP5848544B2 (ja) 車高調整機能付き緩衝器
JP2014149057A (ja) 緩衝器
JP5008548B2 (ja) 油圧緩衝器
JP4137541B2 (ja) 車両用の油圧緩衝器
JP2009156348A (ja) 油圧緩衝器
JP5281328B2 (ja) フロントフォーク
JP5812402B2 (ja) スプリング脚
JP6630201B2 (ja) 緩衝器
JP5368858B2 (ja) ダンパ
JP2009202783A (ja) 二輪車用後部油圧緩衝器
JP2005231603A (ja) 二輪車用懸架装置
JP2004019693A (ja) 油圧緩衝器
JP2001330076A (ja) 倒立型油圧緩衝器
JP2009133381A (ja) 油圧緩衝器
JP2005088708A (ja) 車両の油圧緩衝装置
JP6010496B2 (ja) 緩衝器
JP5806598B2 (ja) フロントフォーク

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111116

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20111116

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5202386

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160222

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees