JP2020106053A - 油圧緩衝装置 - Google Patents

油圧緩衝装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020106053A
JP2020106053A JP2018243081A JP2018243081A JP2020106053A JP 2020106053 A JP2020106053 A JP 2020106053A JP 2018243081 A JP2018243081 A JP 2018243081A JP 2018243081 A JP2018243081 A JP 2018243081A JP 2020106053 A JP2020106053 A JP 2020106053A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tubular body
rod
oil
cylinder
piston
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018243081A
Other languages
English (en)
Inventor
崇裕 森
Takahiro Mori
崇裕 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Corp
Original Assignee
Showa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Corp filed Critical Showa Corp
Priority to JP2018243081A priority Critical patent/JP2020106053A/ja
Publication of JP2020106053A publication Critical patent/JP2020106053A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

【課題】圧縮時及び伸長時の両方において十分な減衰力を発生させることのできる油圧緩衝装置を提供すること。【解決手段】油圧緩衝装置(30)は、第1の筒体(46)と、第1の筒体(46)の内部に軸線(CL)に沿って相対的に移動可能に設けられたロッド(73)と、ロッド(73)に固定されロッド(73)が第1の筒体(46)の一端(46a)から他端(46b)に向かって移動する際には閉じるバルブ(75b)を備えたピストン(75)と、ロッド(73)移動する際にピストン(75)によって第1の筒体(46)から押し出されたオイル(Oi)を第1の筒体(46)の一端(46a)に戻すリターン流路(RP)と、ロッド(73)が第1の筒体(46)の一端(46a)から他端(46b)に向かって移動する際にオイル(Oi)を蓄えるアキュムレータ(60)と、を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、オイルを用いて振動等のエネルギを減衰する油圧緩衝装置に関する。
多くの二輪車には、走行中に路面の凹凸から運転者に伝わる振動等を減衰するために緩衝装置が設けられている。緩衝装置として、内部に充填されたオイルを用いて振動等のエネルギを減衰する油圧緩衝装置が知られている。油圧緩衝装置として、特許文献1に開示される技術がある。
特許文献1に示されるような、油圧緩衝装置は、筒体と、この筒体の軸線に沿って筒体に対して相対的に移動可能に設けられたロッドと、このロッドに固定されロッドが進退する際にオイルが内部を通過するピストンと、筒体の他端に設けられたアキュムレータと、を有する。
アキュムレータは、油圧緩衝装置の圧縮時にオイルを蓄え、油圧緩衝装置の伸長時に、オイルを筒体に向かって戻す。
特開2010−203467号公報
特許文献1に示される油圧緩衝装置において、圧縮時に発生する減衰力は、ロッドの断面積×ピストン側の油室及びロッド側の油室の差圧(以下、単に「差圧」といった場合には、ピストン側油室とロッド側油室との差圧をいう。)による。一方、伸長時に発生する減衰力は、(ピストンの断面積−ロッドの断面積)×差圧による。このため、圧縮時における減衰力を高めるためにロッドの断面積を大きくすると、(ピストンの断面積−ロッドの断面積)は、小さくなり、伸長時における減衰力は小さくなる。また、伸長時における減衰力を高めるために、ピストンの断面積を大きくすると、これを囲う筒体の径が大きくなり、油圧緩衝装置が大型化する。さらに、減衰力を高めるために差圧を大きくすると、ロッドが移動してから減衰力が発生するまでの時間が長くなる。即ち、差圧を大きくすると、応答性が悪化する。
本発明は、圧縮時及び伸長時の両方において十分な減衰力を発生させることのできる油圧緩衝装置の提供を課題とする。
本発明によれば、筒体によって構成され内部をオイルが流れる第1の筒体と、
この第1の筒体の軸線に沿って、前記第1の筒体に対して相対的に移動可能に設けられたロッドと、
このロッドに固定され、外周面が前記第1の筒体の内周面に沿って配置されていると共に、前記ロッドが前記第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際には閉じ、前記ロッドが前記第1の筒体の他端から一端に向かって移動する際には開くバルブを備え、前記ロッドが前記第1の筒体の他端から一端に向かって移動する際には前記オイルが内部を通過するピストンと、
前記ロッドが前記第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際に、前記ピストンによって前記第1の筒体から押し出された前記オイルを、前記第1の筒体の一端に戻すリターン流路と、
前記第1の筒体の他端に設けられ、前記ロッドが前記第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際に、前記オイルを蓄え、前記ロッドが前記第1の筒体の他端から一端に向かって移動する際に、前記オイルを前記第1の筒体に向かって戻すアキュムレータと、を有することを特徴とする油圧緩衝装置が提供される。
本発明では、ピストンは、ロッドが第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際には閉じるバルブを備えている。加えて、ロッドが第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際に、ピストンによって第1の筒体から押し出されたオイルを、第1の筒体の一端に戻すリターン流路を備えている。さらに、ロッドが第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際にオイルを蓄えるアキュムレータを備えている。圧縮時には、ピストンのバルブは、閉じている。この状態でロッドが第1の筒体の他端に向かって移動する。そして、ピストンによって押し出されたオイルは、リターン流路を介して第1の筒体に戻される。加えて、油室内に浸入したロッドの体積に応じた量のオイルが、アキュムレータに蓄えられる。圧縮時における受圧面積は、概ねピストンの断面積に一致する。つまり、圧縮時において、大きな受圧面積を確保することができる。一方、伸長時における受圧面積は、概ねピストンの断面積からロッドの断面積を引いた面積となる。圧縮時における受圧面積は、ロッドの断面積によらないため、小さな断面積のロッドを採用することができる。これにより、伸長時においても大きな受圧面積を確保することができる。圧縮時及び伸長時の両方において十分な減衰力を発生させることのできる油圧緩衝装置を提供することができる。
本発明の実施例1による油圧緩衝装置が搭載された二輪車の側面図である。 図1に示された油圧緩衝装置の断面図である。 図3Aは、図2の3A部拡大図、図3Bは、図2の3B部拡大図である。 図4Aは、伸長時における油圧緩衝装置を模式的に示した図、図4Bは、圧縮時における油圧緩衝装置を模式的に示した図である。 図5Aは、比較例による油圧緩衝装置のロッド面積と減衰力との関係を説明する線図、図5Bは、実施例による油圧緩衝装置のロッド面積と減衰力との関係を説明する線図である。 本発明の実施例2による油圧緩衝装置の断面図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、説明中、左右とは二輪車の乗員を基準として左右、前後とは車両の進行方向を基準として前後を指す。また、図中Upは上、Dnは下を示している。
<実施例1>
図1を参照する。本発明の油圧緩衝装置30は、例えば、二輪車10に搭載されたフロントフォーク30に適用される。以下、油圧緩衝装置30を、適宜フロントフォーク30と言い換える。
二輪車10は、車体11と、この車体11の中央下部に支持されたエンジン12と、車体11の前部左右に設けられ路面の凹凸から受ける衝撃を吸収する左右のフロントフォーク30(図には、右側のフロントフォーク30のみが示されている)と、これらのフロントフォーク30によって挟まれていると共に回転可能に支持された前輪14と、フロントフォーク30の上部に配置され前輪14を操舵するハンドルパイプ15と、エンジン12の上方に設けられ液体燃料が充填されている燃料タンク16と、この燃料タンク16の後方に設けられ乗員が着座するシート17と、車体11の後部から後方に向かって延び上下方向にスイング可能に設けられたスイングアーム18と、このスイングアーム18によって回転可能に支持された後輪19と、車体11からスイングアーム18まで延び後輪19から入力される振動等の衝撃を吸収するリヤクッション21と、を有している。
左右のフロントフォーク30は、それぞれ同じ構成とされている。以下、右のフロントフォーク30について説明し、左のフロントフォークについての説明は、省略する。
なお、左右のフロントフォーク30は、目的に応じて左右それぞれで異なる構成を採用することもできる。
図2を参照する。フロントフォーク30は、前輪14(図1参照)に固定された車軸側ユニット40と、この車軸側ユニット40の外周に重ねられ上端が車体11(図1参照)に固定された車体側ユニット70と、これらの車軸側ユニット40及び車体側ユニット70をそれぞれ離間する方向に向かって付勢し路面の凹凸から受ける衝撃を吸収する衝撃吸収ばね33と、を主な構成要素とする。
なお、フロントフォーク30は、車体側ユニット70の下部を、車軸側ユニット40の上部によって覆う構成とすることもできる。
図3を併せて参照する。車軸側ユニット40は、前輪14(図1参照)の車軸が固定される車軸ブラケット41と、この車軸ブラケット41に下端が固定され上部が車体側ユニット70の内周に沿って設けられたインナチューブ42と、このインナチューブ42の内部に設けられオイルOiを蓄えることが可能なアキュムレータ60と、このアキュムレータ60の先端に設けられたチェックバルブ44と、このチェックバルブ44の先端に設けられチェックバルブ44の抜けを防止するナット45と、チェックバルブ44の外周に設けられ軸線CLに沿って延びる第1の筒体46と、この第1の筒体46の外周に設けられた筒体によって構成された第2の筒体47と、この第2の筒体47の先端に固定され第2の筒体47を閉じている隔壁部材48と、この隔壁部材48に支持され第1の筒体46の一端46aを支持している筒体支持部材49と、隔壁部材48に支持され軸線CLに沿って延びる第3の筒体51と、この第3の筒体51に収納され車軸側ユニット40及び車体側ユニット70を互いに離間する方向に付勢するリバウンドスプリング52と、このリバウンドスプリング52の一端を受けていると共に第3の筒体51の端部を閉じている蓋体53と、を有する。
インナチューブ42の基端42aの外周は、雄ねじ状に形成され車軸ブラケット41に締結されている。インナチューブ42は、先端42bが車軸側ユニット40の内部まで達し、第3の筒体51よりも先まで延びている。
アキュムレータ60には、例えば、ブラダが採用される。アキュムレータ60は、軸線CLに沿って設けられたケース部61と、このケース部61の内部に設けられケース部61の内部にオイルOiが送られることにより凹むブラダ本体62と、を有する。ケース部61の先端には、オイルOiが通過する穴61aが複数開けられている。
なお、アキュムレータ60は、フリーピストンによって構成することもできる。
チェックバルブ44は、フロントフォーク30が圧縮される際にオイルOiの圧力によって開く圧側バルブ44aと、この圧側バルブ44aが開くことによってオイルOiが通過する圧側ポート44bと、フロントフォーク30が伸長される際にオイルOiの圧力によって開く伸側バルブ44cと、この伸側バルブ44cが開くことによってオイルOiが通過する伸側ポート44dと、を有している。
第1の筒体46は、軸線CLに沿って延びる筒体によって構成されている。第1の筒体46の内部は、オイルOiによって満たされている。第1の筒体46の一端46aは、筒体支持部材49によって支持され、第1の筒体46の他端46bは、ケース部61によって支持されている。第1の筒体46の他端46bの近傍には、オイルOiが通過可能な穴46cが複数開けられている。
第1の筒体46の他端46bは、アキュムレータ60まで延びている。軸線CLに沿った方向を基準として、第1の筒体46の他端46b近傍に開けられた穴46cは、チェックバルブ44とアキュムレータ60との間に位置する。
第2の筒体47は、軸線CLに沿って設けられていると共に、第1の筒体46の外周に沿って設けられた筒状の部材である。第2の筒体47の一端47aは、隔壁部材48に締結され、第2の筒体47の他端47bは、ケース部61に締結されている。
第2の筒体47の内周、及び、第1の筒体46の外周の間に形成された空間は、リターン流路RPとされている。リターン流路RPは、穴46cから流出したオイルOiが流され、第1の筒体46の一端46aにオイルOiを戻すための流路である。
隔壁部材48は、第2の筒体47の一端47a、及び、第3の筒体51の他端51bを閉じている。隔壁部材48には、リターン流路RPを流れたオイルOiを第1の筒体46の一端46aに向かって流す流路穴48aが複数箇所に開けられている。流路穴48aは、リターン流路RPに臨んでいる。
筒体支持部材49は、一端が隔壁部材48の外周に嵌め込まれていると共に、他端が第1の筒体46の一端46aに嵌めこまれている。筒体支持部材49によって、第1の筒体46の一端46aは、閉じられている。筒体支持部材49の中央には、軸線CLを中心に円形の穴49cが開けられている。
第3の筒体51は、軸線CLに沿って設けられた筒体によって構成されている。第3の筒体51の一端51aは、蓋体53によって閉じられ、第3の筒体51の他端51bは、隔壁部材48によって閉じられている。
車体側ユニット70は、インナチューブ42の外周を覆い筒体によって構成されているアウタチューブ71と、このアウタチューブ71の一端71aを閉じている蓋部材72と、この蓋部材72に一端73aが支持され軸線CLに沿って延びるロッド73と、このロッド73の他端73bに固定されたピストンホルダ74と、このピストンホルダ74によって支持されたピストン75と、ピストンホルダ74に締結されピストン75の落下を防止するナット76と、蓋部材72に支持された筒体であって先端において衝撃吸収ばね33を受けているばね受け筒77と、を有する。
アウタチューブ71の他端71bは、径方向に膨出している。この膨出した部位には、アウタチューブ71とインナチューブ42との間に塵埃が侵入することを抑制するダストシール81が設けられている。
ロッド73は、隔壁部材48及び筒体支持部材49を貫通している。ロッド73の第3の筒体51に臨む部位に、リバウンドスプリング52を受けるためのばね受け部材82が取り付けられている。
ピストン75は、外周面が第1の筒体46の内周面に沿って配置されている。ピストン75は、オイルOiが通過可能な複数の穴75aを有し、これらの穴75aは、バルブ75bによって閉じられている。
ピストン75は、第1の筒体46の内部を2つの油室R1、R2に区切っている。ピストン75から第1の筒体46の一端46aまでによって形成される油室R1を、以下ロッド側油室R1といい、ピストン75から第1の筒体46の他端46bまでによって形成される油室R2を、以下ピストン側油室R2という。
以下に、本発明によるフロントフォーク30(油圧緩衝装置30)の作用について説明する。
図1を参照する。二輪車10が走行している際に、前輪14が路面の凹凸に乗り上げることがある。
図4A及び図4Bを参照する。前輪14が路面の凹凸に乗り上げると、フロントフォーク30は、図4Aに示す状態から図4Bに示す状態のように、圧縮される。つまり、衝撃吸収ばね33の付勢力に抗して、車軸側ユニット40と車体側ユニット70が互いに近づく。換言すれば、図4Bの矢印91によって示すように、ロッド73及びピストン75が第1の筒体46の一端46aから他端46bに向かって前進する。
図4Bのみを参照する。バルブ75bは、ロッド73が第1の筒体46の一端46aから他端46bに向かって移動する際には閉じている。ピストン75によって押されたオイルOiの圧によって、圧側バルブ44aは、開かれる。矢印92によって示されるように、オイルOiは、圧側ポート44bを通過する。圧側ポート44bを通過したオイルOiの一部は、矢印93によって示されるように、第1の筒体46に形成された穴46cからリターン流路RPに流れる。リターン流路RPを流れたオイルOiは、矢印94によって示されるように、隔壁部材48に形成された流路穴48a、筒体支持部材49に形成された穴49cを通過し、ロッド側油室R1(第1の筒体46の一端46a)に戻る。
また、圧側ポート44bを通過したオイルOiの残部は、矢印95によって示されるように、アキュムレータ60内に蓄えられる。アキュムレータ60にオイルOiが入ることにより、ブラダ本体62は、オイルOiの圧によって凹む。アキュムレータ60に入るオイルOiの量は、概ねピストン側油室R2内に進入したロッドの体積に一致する。
次に、衝撃吸収ばね33の付勢力によって、フロントフォーク30は、図4Bに示される状態から図4Aに示される状態に戻る。
図4Aを参照する。矢印96によって示されるように、衝撃吸収ばね33の付勢力によって、ロッド73及びピストン75が第1の筒体46の他端46bから一端46aに向かって後退する。バルブ75bは、ロッド73が第1の筒体46の他端46bから一端46aに向かって移動する際には開く。矢印97によって示されるように、バルブ75bが開くことにより、穴75a内をオイルOiが通過する。このとき、アキュムレータ60内のオイルOiの圧によって、伸側バルブ44cが開かれ、伸側ポート44dをオイルOiが通過する。通過したオイルOiは、矢印98によって示されるように、ピストン側油室R2に戻る。ロッド73の後退に合わせて、ブラダ本体62は、元の形状に戻る。
ピストン75は、ロッド73が第1の筒体46の他端46bから一端46aに向かって移動する際にオイルOiの通過を許容するバルブ75bのみを有する。図4Bを参照する。つまり、ピストン75は、ロッド73が第1の筒体46の一端46aから他端46bに向かって移動する際には、穴75aへのオイルOiの流入をバルブ75bによって遮断する。
図5Aを参照する。図5Aには、比較例によるフロントフォークのロッド断面積と減衰力との関係が示されている。縦軸は、減衰力を示し、下よりも上の方が減衰力が大きいことを示す。横軸は、ロッド断面積を示し、左よりも右のほうがロッド断面積が大きいことを示す。比較例によるフロントフォークに用いられるピストンは、ロッドの前進時及び後退時の両方においてオイルの通過を許容する。線L1は、圧縮時におけるロッド断面積と減衰力との関係を示している。線L2は、伸長時におけるロッド断面積と減衰力との関係を示している。
比較例によるフロントフォークは、ロッド断面積が増加するにつれて、圧縮時の減衰力が大きくなる。一方、ロッド断面積が増加するにつれて、伸長時の減衰力は、小さくなる。
図5Bを参照する。図5Bには、実施例によるフロントフォークのロッド断面積と減衰力との関係が示されている。縦軸は、減衰力を示し、下よりも上の方が減衰力が大きいことを示す。横軸は、ロッド断面積を示し、左よりも右のほうがロッド断面積が大きいことを示す。実施例によるフロントフォークに用いられるピストンは、ロッドの後退時にのみオイルの通過を許容する。線L3は、圧縮時におけるロッド断面積と減衰力との関係を示している。線L4は、伸長時におけるロッド断面積と減衰力との関係を示している。
実施例によるフロントフォークは、ロッド断面積の大きさに関わらず、圧縮時の減衰力が一定である。一方、ロッド断面積が増加するにつれて、伸長時の減衰力は、小さくなる。
以上より、本発明は、以下のように言うことができる。
図4を参照する。フロントフォーク30は、筒体によって構成され内部をオイルが流れる第1の筒体46と、
この第1の筒体46の軸線CLに沿って、第1の筒体46に対して相対的に移動可能に設けられたロッド73と、
このロッド73に固定され、外周面が第1の筒体46の内周面に沿って配置されていると共に、ロッド73が第1の筒体46の一端46aから他端46bに向かって移動する際には閉じ、ロッド73が第1の筒体46の他端46bから一端46aに向かって移動する際には開くバルブ75bを備え、ロッド73が第1の筒体46の他端46bから一端46aに向かって移動する際にはオイルOiが穴75a(内部)を通過すると共に、第1の筒体46の内部を一端46a側に形成されるロッド側油室R1及び他端46b側に形成されるピストン側油室R2に区切るピストン75と、
ロッド73が第1の筒体46の一端46aから他端46bに向かって移動する際に、ピストン75によって第1の筒体46から押し出されたオイルOiを、第1の筒体46の一端46a(ロッド側油室R1)に戻すリターン流路RPと、
第1の筒体46の他端46bに設けられ、ロッド73が第1の筒体46の一端46aから他端46bに向かって移動する際に、オイルOiを蓄え、ロッド73が第1の筒体46の他端46bから一端46aに向かって移動する際に、オイルOiを第1の筒体46に向かって戻すアキュムレータ60と、を有する。
図4を参照する。ピストン75は、ロッド73が第1の筒体46の一端46aから他端46bに向かって移動する際には閉じるバルブ75bを備えている。加えて、ロッド73が第1の筒体46の一端46aから他端46bに向かって移動する際に、ピストン75によって第1の筒体46から押し出されたオイルを、第1の筒体46の一端に戻すリターン流路RPを備えている。さらに、ロッド73が第1の筒体46の一端46aから他端46bに向かって移動する際にオイルOiを蓄えるアキュムレータ60を備えている。圧縮時には、ピストン75のバルブ75bは、閉じている。この状態でロッド73が第1の筒体46の他端46bに向かって移動する。そして、ピストン75によって押し出されたオイルOiは、リターン流路RPを介して第1の筒体46に戻される。加えて、ピストン側油室R2内に浸入したロッド73の体積に応じた量のオイルOiが、アキュムレータ60に蓄えられる。圧縮時における受圧面積は、概ねピストン75の断面積に一致する。つまり、圧縮時において、大きな受圧面積を確保することができる。一方、伸長時における受圧面積は、概ねピストン75の断面積からロッド73の断面積を引いた面積となる。圧縮時における受圧面積は、ロッド73の断面積によらないため、小さな断面積のロッド73を採用することができる。これにより、伸長時においても大きな受圧面積を確保することができる。圧縮時及び伸長時の両方において十分な減衰力を発生させることのできるフロントフォーク30を提供することができる。
図4のみを参照する。加えて、アキュムレータ60は、ブラダによって構成される。ブラダは、ロッド73が移動した際の応答性に優れている。ブラダは、ロッド73が移動した際に減衰力を早急に発生させることができ好ましい。
さらに、第1の筒体46の外周に設けられていると共に筒体によって構成され、内部をオイルOiが流れる第2の筒体47を有し、
リターン流路RPは、第1の筒体46の外周面及び第2の筒体47の内周面によって構成されている。
リターン流路RPは、二重管状に配置された2つの筒体46、47によって構成される。構造が簡便であると共に、少ない部品でリターン流路RPを構成することができる。
図2を参照する。第1の筒体46の一端46aを起点として、第1の筒体46の軸線CLに沿って第1の筒体46の一端46aから離間する方向へ延び、筒体によって構成された第3の筒体51と、
この第3の筒体51に内蔵され、第1の筒体46の他端46bから一端46aに向かってピストン75を付勢するリバウンドスプリング52と、を有している。
仮に、第1の筒体46内にリバウンドスプリング52を配置する場合には、リバウンドスプリング52の長さの分、第1の筒体46を長くしなければならない。第1の筒体46を長くすると、第1の筒体46内のオイルOiの量が増加する。また、フロントフォーク30が、運動エネルギーを熱エネルギーに変換することで発熱する。この発熱によりオイルOiが膨張するため、アキュムレータ60も大型化する必要がある(後述する実施例2及び図6参照)。この点、リバウンドスプリング52は、第1の筒体46に隣接して設けた第3の筒体51内に設けられている。このことにより、ロッド73によって第1の筒体46から押し出されるオイルOiの量を少なくし、アキュムレータ60を小型化することができる。
次に、本発明の実施例2を図面に基づいて説明する。
<実施例2>
図6は実施例2のフロントフォークの断面構成を示し、上記図2に対応させて表している。実施例2によるフロントフォーク30Aにおいては、実施例1によるフロントフォーク30(図2参照)とは、リバウンドスプリング52Aの配置された位置が異なる。そのため、前述したように、アキュムレータ60は実施例1よりも大型化している。その他の基本的な構成については、実施例1によるフロントフォークと共通する。実施例1と共通する部分については、符号を流用すると共に、詳細な説明を省略する。
実施例2によるフロントフォーク30Aは、第3の筒体51(図2参照)を有さない。リバウンドスプリング52Aは、第1の筒体46の内部に収納されている。リバウンドスプリング52Aの一端は、筒体支持部材49を上方に向かって付勢し、リバウンドスプリング52Aの他端は、ピストンホルダ74を下方に向かって付勢している。
以上に説明した実施例2によるフロントフォーク30Aを用いた場合も、本発明所定の効果を奏する。
<実施例3>
また、実施例3としては、前述した実施例1と実施例2とを組み合わせて、2つのリバウンドスプリング52、52Aを配置する構成も採用できる(図示せず)。
<その他の実施例>
尚、本発明による油圧緩衝装置は、二輪車に搭載される例を基に説明したが、三輪車やバギー等の鞍乗型車両、その他の車両を含む乗り物にも搭載可能である。特に、三輪車やバギー等の鞍乗型車両では、サスペンションの全長を短くするという車両の設計上のニーズがある場合も多い。そのような場合には、前述した実施例1または実施例2のいずれかの内、実施例2の方が好適である。なぜならば、実施例2は、第3の筒体51(図2参照)を有さない点、さらにアキュームレータ60を大型化する場合に、フロントフォーク30、30Aの軸方向ではなく径方向に大型化しうる点で、サスペンションの全長を短くすることが可能な構造だからである。
さらには、本発明は、フロントフォークの他、リヤクッションに適用することもできる。
本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例に限定されるものではない。
本発明の油圧緩衝装置は、二輪車のフロントフォークに好適である。
30…フロントフォーク(油圧緩衝装置)
46…第1の筒体
46a…(第1の筒体の)一端
46b…(第1の筒体の)他端
47…第2の筒体
51…第3の筒体
52…リバウンドスプリング
60…アキュムレータ
62…ブラダ本体(ブラダ)
73…ロッド
75…ピストン
75b…バルブ
CL…軸線
RP…リターン流路

Claims (7)

  1. 筒体によって構成され内部をオイルが流れる第1の筒体と、
    この第1の筒体の軸線に沿って、前記第1の筒体に対して相対的に移動可能に設けられたロッドと、
    このロッドに固定され、外周面が前記第1の筒体の内周面に沿って配置されていると共に、前記ロッドが前記第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際には閉じ、前記ロッドが前記第1の筒体の他端から一端に向かって移動する際には開くバルブを備え、前記ロッドが前記第1の筒体の他端から一端に向かって移動する際には前記オイルが内部を通過するピストンと、
    前記ロッドが前記第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際に、前記ピストンによって前記第1の筒体から押し出された前記オイルを、前記第1の筒体の一端に戻すリターン流路と、
    前記第1の筒体の他端に設けられ、前記ロッドが前記第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際に、前記オイルを蓄え、前記ロッドが前記第1の筒体の他端から一端に向かって移動する際に、前記オイルを前記第1の筒体に向かって戻すアキュムレータと、を有することを特徴とする油圧緩衝装置。
  2. 前記アキュムレータは、ブラダによって構成されることを特徴とする請求項1記載の油圧緩衝装置。
  3. 前記第1の筒体の外周に設けられていると共に筒体によって構成され、内部を前記オイルが流れる第2の筒体を有し、
    前記リターン流路は、前記第1の筒体の外周面及び前記第2の筒体の内周面によって構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の油圧緩衝装置。
  4. 前記第1の筒体の一端を起点として、前記第1の筒体の軸線に沿って前記第1の筒体の一端から離間する方向へ延び、筒体によって構成された第3の筒体と、
    この第3の筒体に内蔵され、前記第1の筒体の他端から一端に向かって前記ピストンを付勢するリバウンドスプリングと、を有していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の油圧緩衝装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の油圧緩衝装置であって、
    鞍乗型車両のフロントフォークとして用いられていることを特徴とする。
  6. 筒体によって構成され内部をオイルが流れる第1の筒体と、
    この第1の筒体の軸線に沿って、前記第1の筒体に対して相対的に移動可能に設けられたロッドと、
    このロッドに固定され、外周面が前記第1の筒体の内周面に沿って配置されていると共に、前記ロッドが前記第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際には閉じ、前記ロッドが前記第1の筒体の他端から一端に向かって移動する際には開くバルブを備え、前記ロッドが前記第1の筒体の他端から一端に向かって移動する際には前記オイルが内部を通過すると共に、前記第1の筒体の内部を前記一端側に形成されるロッド側油室及び前記他端側に形成されるピストン側油室に区切るピストンと、
    前記ロッドが前記第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際に、前記ピストンによって前記ピストン側油室から押し出された前記オイルを、前記ロッド側油室に戻すリターン流路と、
    前記第1の筒体の他端に設けられ、前記ロッドが前記第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際に、前記オイルを蓄え、前記ロッドが前記第1の筒体の他端から一端に向かって移動する際に、前記オイルを前記第1の筒体に向かって戻すアキュムレータと、を有することを特徴とする油圧緩衝装置。
  7. 筒体によって構成され内部をオイルが流れる第1の筒体と、
    この第1の筒体の外周に設けられていると共に筒体によって構成され、内部をオイルが流れる第2の筒体と、
    前記第1の筒体の一端を起点として、前記第1の筒体の軸線に沿って前記第1の筒体の一端から離間する方向へ延び、筒体によって構成された第3の筒体と、
    前記第1の筒体の軸線に沿って、前記第1の筒体に対して相対的に移動可能に設けられたロッドと、
    このロッドに固定され、外周面が前記第1の筒体の内周面に沿って配置されていると共に、前記ロッドが前記第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際には閉じ、前記ロッドが前記第1の筒体の他端から一端に向かって移動する際には開くバルブを備え、前記ロッドが前記第1の筒体の他端から一端に向かって移動する際にはオイルが内部を通過するピストンと、
    前記第1の筒体の外周面及び前記第2の筒体の内周面によって構成され、前記ロッドが前記第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際に、前記ピストンによって前記第1の筒体から押し出された前記オイルを、前記第1の筒体の他端に戻すリターン流路と、
    前記第1の筒体の他端に設けられ、前記ロッドが前記第1の筒体の一端から他端に向かって移動する際に、前記オイルを蓄え、前記ロッドが前記第1の筒体の他端から一端に向かって移動する際に、前記オイルを前記第1の筒体に向かって戻すブラダと、
    前記第3の筒体に内蔵され、前記第1の筒体の他端から一端に向かって前記ピストンを付勢するリバウンドスプリングと、を有することを特徴とする油圧緩衝装置。
JP2018243081A 2018-12-26 2018-12-26 油圧緩衝装置 Pending JP2020106053A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018243081A JP2020106053A (ja) 2018-12-26 2018-12-26 油圧緩衝装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018243081A JP2020106053A (ja) 2018-12-26 2018-12-26 油圧緩衝装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020106053A true JP2020106053A (ja) 2020-07-09

Family

ID=71450673

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018243081A Pending JP2020106053A (ja) 2018-12-26 2018-12-26 油圧緩衝装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020106053A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006273288A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Showa Corp 二輪車等のフロントフォーク
JP2010203467A (ja) * 2009-02-27 2010-09-16 Honda Motor Co Ltd 油圧緩衝装置
JP2013104497A (ja) * 2011-11-15 2013-05-30 Kyb Co Ltd 車両用緩衝器

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006273288A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Showa Corp 二輪車等のフロントフォーク
JP2010203467A (ja) * 2009-02-27 2010-09-16 Honda Motor Co Ltd 油圧緩衝装置
JP2013104497A (ja) * 2011-11-15 2013-05-30 Kyb Co Ltd 車両用緩衝器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5240571B2 (ja) フロントフォーク
WO2013015049A1 (ja) 懸架装置
CN111108302B (zh) 前叉及前叉的制造方法
JP2008298138A (ja) 油圧緩衝器
WO2014157336A1 (ja) 緩衝器
JP6239420B2 (ja) 油圧緩衝器
JP5661093B2 (ja) ショックアブソーバ、フロントフォーク及び鞍乗型車両
JP6779019B2 (ja) 懸架装置
JP5438484B2 (ja) 油圧緩衝器
JP2020106053A (ja) 油圧緩衝装置
JP6577827B2 (ja) フロントフォーク
JP5150333B2 (ja) 二輪車のフロントフォーク
JP6676823B1 (ja) フロントフォーク及び同製造方法
JP4917986B2 (ja) 二輪車のフロントフォーク
JP2017180776A (ja) 緩衝器
JP2004019693A (ja) 油圧緩衝器
US20050127587A1 (en) Hydraulic shock absorbing apparatus of vehicle
JP2001330076A (ja) 倒立型油圧緩衝器
JP2004044643A (ja) 車両の油圧緩衝装置
JP5486471B2 (ja) 流体圧緩衝器
JP4768518B2 (ja) フロントフォーク
JP2021195994A (ja) 油圧緩衝器
JP6010496B2 (ja) 緩衝器
JP2024053137A (ja) フロントフォーク
JP5438490B2 (ja) 緩衝器

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20210226

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210325

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211102

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220809

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230214