JP5202349B2 - 風力発電機構付き車両 - Google Patents

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Description

本発明は、車両内に走行風を取り込んで発電する技術に関し、更にこのようにして発電した電力を車両走行用モーターの駆動電源として利用する技術に関する。
風力発電は、環境を害さないエネルギー源として、その利用が活発化している。最近、省エネルギーを図る技術として、車両に風力発電機を搭載する技術が提案されており、下記特許文献1では、車両走行により発生する風力で風力発電機を回し、この電力を蓄電池に充電する車載風力発電装置に関する技術が提案されている。
特許文献1のこの技術では、発電機を駆動するための風車をフロントサイドフレームよりも車幅方向外側に配置する構造を採用して、風車を設けたことによってエンジンを冷やす熱交換器への車両走行風の供給が妨げられないようにしている。また、この技術では、車両走行風を通すダクト内の走行風取込口と風車との間の部分に、当該部分を閉塞したり開放したりする閉塞手段を設けている。これにより、発電機の回転数が高くなり過ぎたときに当該部分を閉塞し、風車及び発電機の機械的負担の増加や、高電圧の発生による電気機器のダメージを防止している。
上記従来例にかかる車載風力発電装置の概要を図19に示す。図19において、走行風取込口100から車両走行風101を流入させ、この車両走行風101により風車105を回転させ、この回転力を用いて発電機106を駆動させて発電させる。風車を回転させたのちの車両走行風は、排出風108として排出口107から外部に排出させる。また、走行風取込口100と風車105との間には、回転軸103で軸支された遮風板102が設置され、回転軸近傍には駆動装置104が設けられている。駆動装置104は、回転軸103を正逆方向に回転させることにより、風路を閉塞状態(点線)にしたり、開放状態(実線)にしたりする。
特開2008−74305号公報(段落番号0004―0008、0015―0016、図4)
本発明者は、従来技術にかかる上記車載風力発電装置について鋭意検討した。そして次のような問題点があることを知った。
上記従来技術にかかる車載風力発電装置においては、遮風板102を駆動させて風路の開閉を行うが、風路を開閉するときには車両走行風の風圧を超える力で遮蔽板102を駆動させる必要があり、風路を完全に閉鎖した場合には、全ての風圧が遮風板やその周囲の壁面に加わることになる。例えば車両が150kg/hrを超える高速走行をしている時には、150kg/hrを超える風速からする強大な風圧が遮風板102とその周囲に加わる。
このような強大な風圧に対抗するためには、遮風板102を強靭なものとしこれを駆動する駆動装置を強力なものとする必要がある。また、強大な風圧は、空気抵抗として車両走行性能を低下させる原因になる。更に、風路を開閉する時に、遮風板の先端側で乱流が発生するため遮蔽板の風上側と風下側で極端な風圧差が生じ、この風圧差は遮風板の仰角の変化や車速の変動により小刻みに変動する。これにより遮蔽板が激しく振動するが、これを抑制するためには、遮蔽板や軸受け部の強度を高める必要がある。これは遮蔽板の軽量化や駆動装置の小型化を阻害する要因となり、エネルギー消費量の増加を結果する。
また、風路の開閉の度に生じる遮風板の振動は、遮風板や回転軸に金属疲労を蓄積させるので、風路系の寿命が短くなり、また突発的に遮風板や回転軸部分が破損する恐れがあり、予期できない重大事故を招くという問題がある。
本発明は、このような問題点を解消するものであり、本発明の目的は、風力発電に利用する車両走行風を小さいエネルギー消費量でもって適正に規制制御することのでき、必要に応じて適正に風力発電を行うことのできる車両用風力発電機構を案出し、もってエネルギー利用効率に優れた風力発電機構付き車両を提供することにある。
上記課題を解決するための第1の発明は、車両本体と、前記車両本体に組み込まれた風力発電機構と、を備えた風力発電機構付き車両であって、前記風力発電機構が、車両走行風を取り込む走行風取込口と、前記走行風取込口の下流に位置する発電風路と、前記発電風路に並行して設けられた迂回風路と、前記発電風路および前記迂回風路の下流側に設けられた排出口と、を有する通風路と、前記発電風路内に配置された風車と、前記風車の回転力を利用して発電する風力発電機と、前記通風路内の前記発電風路と前記迂回風路とを仕切る仕切り板と、後端を前記仕切り板の前方端近傍に位置させ、当該後端側を基軸として回動可能に、前記通風路内に取り付けられた走行風誘導制御板と、前記風力発電機により発電された電力を蓄える蓄電池と、を備えることを特徴とする。
この構成では、風車が配置された発電風路に並行して迂回風路が設けられており、両風路を仕切る仕切り板の前方端に走行風誘導制御板が取り付けられている。よって、走行風誘導制御板の先端側を回動させて、走行風に対する走行風誘導制御板の傾きを変化させることにより、発電風路に導く走行風量と迂回風路に導く走行風量との比率を変化させることができ、これにより、風車の回転数を規制することができる。また、この構成であると、走行風誘導制御板の先端側を通風路の壁面(通風路第1壁面又は通風路第2壁面)に当接するまで回転させると、発電風路または迂回風路の何れか一方が閉鎖されることになるが、何れか一方の風路へ流れる風量が絞られると、これとは逆に他方の風路へ流れる風量が多くなる。つまり、走行風誘導制御板が正逆何れの方向に駆動される場合においても、常に走行風の流れが確保されているので、無用に風圧を高めることなく発電風路への風量を制御できる。よって、上記構成の風力発電機構付き車両であると、前記した従来技術にかかる問題点が解消できる。
上記構成における「後端を前記仕切り板の前方端近傍に位置させ」とは、走行風誘導制御板の風下がわの端部(すなわち後端)を、仕切り板の風上がわの端部(すなわち前方端)に接近ないし接触させた状態で配置することを意味する。
第2の発明は、上記第1の発明にかかる風力発電機構付き車両において、前記仕切り板の幅方向の両端が前記通風路の幅方向の両壁面にそれぞれ固定され、前記通風路と前記仕切り板と前記走行風誘導制御板とにより、前記仕切り板面に対向する壁面であって迂回風路側の通風路第1壁面に、前記走行風誘導制御板の先端側を当接させたとき、前記走行風取込口から取り込んだ車両走行風が前記発電風路に導かれ、前記通風路第1壁面と対向する通風路第2壁面に、前記走行風誘導制御板の先端側を当接させたとき、前記走行風取込口から取り込んだ車両走行風が前記迂回風路に導かれ、前記走行風誘導制御板の先端側を前記通風路第1壁面および前記通風路第2壁面の何れにも当接させないとき、前記走行風取込口から取り込んだ車両走行風が前記発電風路および迂回風路の双方に導かれる風量制御構造が形成されていることを特徴とする。
また、第3の発明は、上記第2の発明にかかる風力発電機構付き車両において、前記風力発電機構が、前記風車の回転数が予め設定された回転数を超えたとき、前記走行風誘導制御板の先端側を前記通風路第2壁面側に回転駆動させ、予め設定された回転数に満たないとき、前記走行風誘導制御板の先端側を前記通風路第1壁面側に回転駆動させることにより、前記発電風路に導く走行風の風量比率を調整する発電風量制御手段を備える、ことを特徴とする。
この構成であると、風車の回転数が過大になったとき、風車に当る風量を減少させ過大な風量による風車および風力発電機の破損を予防することができる。これにより、風車や発電機の寿命を延ばすことができる。
また、第4の発明は、上記第3の発明にかかる風力発電機構付き車両において、前記発電風量制御手段が、更に、前記蓄電池の電池電圧が予め設定された値を超えた場合には、前記風車の回転数にかかわらず、前記走行風誘導制御板の先端側を前記通風路第2壁面に当接するまで回転させて全ての走行風を前記迂回風路に導くように前記走行風誘導制御板
を回転駆動させる機能を備える、ことを特徴とする。
この構成であると、蓄電池の過充電を防ぐことができ、かつ無用に風車や風力発電機を駆動させないので、これらの寿命を延ばすことができる。
また、第5の発明は、上記第2の発明にかかる風力発電機構付き車両において、請求項2に記載の風力発電機構付き車両において、前記風力発電機構が、前記走行風誘導制御板を回転駆動する回転モーターを有する走行風誘導制御板駆動部と、前記風力発電機に付設された、前記風力発電機の回転数を測定する回転数センサと、前記走行風誘導制御板の回転角度を制御する信号を前記走行風誘導制御板駆動制御部に送出するコントローラと、を有し、前記コントローラが、一定の時間間隔で前記回転数センサの測定した回転数値が前記コントローラの記憶部に予め記憶された設定回転数値よりも大きいか否かを判定し、前記回転数センサが測定した回転数値が前記設定回転数値よりも大きいときには、前記走行風誘導制御板駆動部の回転モーターを正回転させ、前記走行風誘導制御板の先端側を前記通風路第2壁面側に傾けて前記迂回風路へ導く風量比率を大きくし、前記回転数センサが測定した回転数値が前記設定回転数値よりも小さいときには、前記走行風誘導制御板駆動部の回転モーターを逆回転させ、前記走行風誘導制御板を前記通風路第1壁面側に傾けて前記迂回風路へ導く風量比率を小さくするよう制御する発電風量制御手段を備えることを特徴とする。
また、第6の発明は、上記第2の発明にかかる風力発電機構付き車両において、前記風力発電機構が、前記走行風誘導制御板を回転駆動する回転モーターを有する走行風誘導制御板駆動部と、前記蓄電池の電圧を測定する蓄電池電圧モニターと、前記走行風誘導制御板の回転角度を制御する信号を前記走行風誘導制御板駆動制御部に送出するコントローラと、を有し、前記コントローラは、前記蓄電池電圧モニターの測定した電圧値が前記コントローラの記憶部に予め記憶された設定電圧値よりも大きいか否かを監視し、測定電圧値が設定電圧値よりも大きいときには、前記走行風誘導制御板駆動部の回転モーターを正回転させ、前記走行風誘導制御板の先端側を前記通風路第2壁面に当接するまで傾けて前記走行用取込口から取り込んだ走行風の全てを前記迂回風路に導くよう制御する第2の発電風量制御手段を備える、ことを特徴とする。
また、第7の発明は、上記第1乃至6の何れかの発明にかかる風力発電機構付き車両において、前記走行風誘導制御板は、尖鋭な先端を有する先細り形状であり、当該先端が車両走行風の流入方向に向かって配置されている、ことを特徴とする。
走行風に向かう先端側が先細り形状であると、乱流を発生させることなく、車両走行風を走行風誘導制御板の表裏面に沿って走行風を発電風路及び/又は迂回風路にスムーズに誘導でき、より少ないエネルギーで走行風誘導制御板を駆動制御できる。また、走行風誘導制御板の回転軸部分などの金属疲労が低減するので、回転軸駆動装置の一層の小型化を図れる。
また、第8の発明は、上記第1乃至7の何れかの発明にかかる風力発電機構付き車両において、前記通風路の任意箇所における走行風流れ方向に直交する断面積が、他の領域よりも、前記仕切り板が配置された領域において大きいことを特徴とする。
この構成であると、発電風路または迂回風路の何れか一方が閉鎖された場合においても、何れか一方の風路に過大な風圧が作用することを回避することができる。
また、第9の発明は、上記第1乃至8の何れかの発明にかかる風力発電機構付き車両において、前記車両が走行用動力源として車両走行用電気モーターを備え、前記車両走行用電気モーターが前記蓄電池から電力の供給を受けて駆動する構成である、ことを特徴とする。
また、第10の発明は、上記第1乃至8の何れかの発明にかかる風力発電機構付き車両において、前記車両が走行用動力源としての車両走行用電気モーターと、前記蓄電池に充電用電力を供給する内燃型エンジン付発電機と、を備え、前記車両走行用電気モーターが前記蓄電池から電力の供給を受けて駆動する構成である、ことを特徴とする。
この構成では、車両の停車中や走行中においても、内燃型エンジン付発電機を駆動させることにより十分な発電を行うことができるので、走行可能距離を長くすることができる。また、蓄電池の蓄電量が減少したときに、内燃型エンジン付発電機を駆動して蓄電池に充電することができるので、電池切れによる走行不能を回避することができる。
第11の発明は、上記第9または10の発明にかかる風力発電機構付き車両において、前記蓄電池が、第1の蓄電池群と第2の蓄電池群からなり、前記風力発電機と前記第1又は第2蓄電池群との間、および前記第1又は第2蓄電池群と前記車両走行用電気モーターとの間には、それぞれの接続先を相互に切り換える切り換えスイッチが設けられ、前記切り換えスイッチにより、前記風力発電機と前記車両走行用電気モーターとが常に異なる蓄電池群に接続されるようにして、随時、接続される蓄電池群が切り換えられる構成である、ことを特徴とする。
この構成であると、例えば第1の蓄電池群がその電力を車両走行用電気モーターに出力
(放電)しているときに、第2の蓄電池群に蓄電(充電)がなされる。よって、第1の蓄
電池群の電気容量が一定量以下になったときにスイッチングして、車両走行用電気モーターの接続先を充電の進んだ第2の蓄電池群に切り換え、かつ放電の進んだ第1の電池群に風力発電機を接続することにより、車両走行距離の延長を図ることができる。
ここで上記構成における「蓄電池群」とは、1または2以上の蓄電池を意味する。また、上記「切り換え」は、蓄電池群と風力発電機または車両走行用電気モーターとの通電が切り換えスイッチにより、選択的に「ON」、「OFF」されることを意味するが、切り換えスイッチにより通電が「ON」、「OFF」できる限り、蓄電池群と風力発電機または車両走行用電気モーターとの間に、切り換えスイッチ以外の要素が介在していてもよい。なお、「常に異なる蓄電池群に接続されるようにして」とは、同一の蓄電池群に接続されることを排除する意図であり、例えば安全上の必要が生じたときに、蓄電池群と風力発電機又は車両走行用電気モーターとの通電を全て「OFF」とする機能を持たせることを排除するものではない。
本発明は、車両走行風を通す通風路の途中に、走行風の流れ方向に並行に仕切り板を配置し、この仕切り板により風車を配置した発電風路と、風車を配置しない迂回風路とが並行的に形成される構成とし、回動可能に取り付けられた走行風誘導制御板により、走行風取込口から取り込んだ車両走行風の通過する風路ないし風量割合を自在に選択調節できる構成であるので、例えば、取り込んだ車両走行風の全てを発電風路に流すことにより発電量を最大とし、他方、取り込んだ車両走行風の全てを迂回風路に流すことにより、発電を停止させることができる。また、走行風誘導制御板の先端を中間的な位置に留め発電風路と迂回風路への風量分配を行うことによって、発電風路に流れる風量の調整を行うことができる。
このような構成の本発明によると、走行風誘導制御板の動作中や動作後の何れにおいても、常に発電風路または迂回風路の何れかが開放されているので、過大な風圧が走行風誘導制御板に加わらない。よって、少ないエネルギーでもって走行風誘導制御板を駆動でき、また風路系に過大な風圧が加わらないので、風路系および駆動動力系を軽量・小型化することができる。また、発電風路を完全に閉じても空気抵抗が増加しないので、空気抵抗の増加に起因する車両走行性能の低下がない。
以上から、本発明によると、風力発電によるエネルギー生産という果実を十分に活用し得たエネルギー利用効率に優れた風力発電機構付き車両を実現することができる。
本発明にかかる車両外観を示す斜視図である。 本発明車両の前半部分の平面模式図である。 本発明の要部である通風路部分の斜視図である。 本発明にかかる通風路部分の平面模式図である。 本発明にかかる通風路部分の側面模式図であり、走行風誘導制御板により走行風が2方向に分割誘導されている様子を示す図である。 本発明にかかる通風路部分の側面模式図であり、走行風誘導制御板により迂回風路が閉鎖されている様子を示す図である。 本発明にかかる通風路部分の側面模式図であり、走行風誘導制御板により発電風路が閉鎖されている様子を示す図である。 本発明にかかる走行風誘導制御板の駆動機構を説明するための平面模式図である。 本発明にかかる走行風誘導制御板の回転駆動を説明するための側面模式図である。 本発明にかかる風力発電機構の概念構成を説明するブロック図である。 本発明実施の形態1にかかるハイブリット型電気自動車の概念構成を示すブロック図である。 本発明実施の形態2にかかるハイブリット型電気自動車の概念構成を示すブロック図である。 本発明実施の形態3にかかるプラグイン型電気自動車の概念構成を示すブロック図である。 本発明実施の形態4にかかるプラグイン型電気自動車の概念構成を示すブロック図である。 本発明実施の形態5にかかる自発電型電気自動車の概念構成を示すブロック図である。 本発明実施の形態6にかかる自発電型電気自動車の概念構成を示すブロック図である。 ターボ型羽根風車を用いた本発明例を説明する側面模式図である。 ターボ型羽根風車を用いた本発明例の平面模式図である。 風力発電機を搭載した車両の従来例を説明する側面模式図である。
〔実施の形態1〕
実施の形態1は本発明をハイブリッド型自動車に適用した場合における具体的形態である。図1は実施の形態1に係る自動車の外観図、図2は自動車の前部を模式的に描いた平面見取り図である。図1、図2において、ラジエータ12及びエンジン13は車体本体1の前部中央に配置され、車幅方向の中央部全面には、主にラジエータ12を冷却するための風6を取り込む開口部3が設けられている。開口部3から取り込まれた空冷用の風6は、ラジエータ12やエンジン13などを冷却した後、ボンネット後部の隙間から上方に、及び/又は車体下部から地面側に逃げる構造になっている。
また、本発明の主要要素である通風路9は、車両前部の車幅方向左右にそれぞれ1つづつ設けられている。通風路9内に車両走行風5を取り込む走行風取込口2は、車両の最前面の車幅方向左右にそれぞれ設けられており、また車外から取り込んだ車両走行風5を車外に排出する排出口4が、車両の両側面にそれぞれ設けられている。上記走行風取込口2は、車両前方に開放された開放口であり、走行風取込口2から取り込まれた車両走行風5は、発電風路と迂回風路とを有する風力発電領域202へと導かれ、発電風路または迂回風路の何れか一方または双方を通過し、排出路7を経て排出口4から車外に排出される(図3)。
図3、図4、図5を参照しつつ、通風路構造の詳細を説明する。図3は通風路の全体像を示す斜視図であり、図4はその平面図、図5はその側面図である。図3において、通風路9は、車両走行風5を取り込む走行風取込口2と取り込んだ走行風を通風路外に排出する排出口4とを有し、走行風取込口2と排出口4との間に、仕切り板24で仕切られた発電風路10と迂回風路11とが形成されている。ここで、仕切り板24で仕切られた発電風路10と迂回風路11とを有する部分を風力発電領域202と称する。
上記風力発電領域202は、上下方向に台形状に膨らんだ形状になっており、その上流側および下流側よりも通風路断面の面積が大きく形成されている。この風力発電領域202に設けられた一方の通路である発電風路10内には、プロペラを風上に向けた風車14が並列的に2台配置され、これに対応させて2台の発電機15が配置されている。他方、仕切り板24で仕切られたもう一方の通路は、迂回風路11であり、迂回風路11には風車および発電機は配置されていない。また、仕切り板24の風上側には、仕切り板24の水平面と面一に走行風誘導制御板16が配置されている。
走行風誘導制御板16は、発電風路10または迂回風路11を封鎖する部材であり、その後端に設けられた回転軸18を基端として先端側が回転できるようになっている。走行風誘導制御板16は、これを正逆方向に回転させたとき、その先端が通風路の上下壁面に当接され、かつこれ以外の部材、特に風車14のプロペラに接触しないようにして、通風路9内に配置されている。また、走行風誘導制御板16と仕切り板24との間の間隔が大きいと、両部材の隙間に走行風が流れるので、走行風誘導制御板16は、仕切り板24の前方端と走行風誘導制御板16の後端との間に無用な隙間のない状態で配置されている。
上記仕切り板24は、通風路9の両壁面に例えば溶接され、或いはリベット、ボルトナット、ネジ等で固定され、または通風路の形成時に通風路9と一体的に形成されている。通風路への仕切り板の固定方法には特段の制限はない。走行風誘導制御板16は、その後端の回転軸18を介して通風路の両壁面に回転可能に固定されている。回転軸18の固定方法の詳細は後記する。
ここで、通風路は、図3の形状には限られるものではない。通風路は、走行風が通過できる形状であればよい。一般には、断面四角形、断面円形の筒状とする。断面円形状の通風路とした場合には、走行風誘導制御板の先端形状を通風路の形状に合致させた円形とする。または通風路の該当箇所に走行風誘導制御板の先端が当接する当接受け部材を設ける等する。
また、通風路における仕切り板24の取り付け位置は、通風路を2等分する位置とする必要はなく、例えば、仕切り板24の取り付け位置を中央よりも風車側にすることができる。このようにすると、発電風路10よりも迂回風路11の、流れ方向に直交する断面積が大きくなるので、迂回風路11が閉鎖されているときに、発電風路10に流れる走行風の風速を高まる。これにより、風車を高速回転させることができ、他方、発電風路10を閉鎖したときには、走行風がより広い迂回風路11を迂回するので無用な走行風抵抗が生じない。よって、車両走行性能の向上を図る上で都合がよい。
また、風力発電領域202部分は、必ずしも図3に示すように膨らませる必要はなく、全通風路の径や断面形状を均一としてもよい。ただし、風力発電領域が他の領域に比較し流れ方向に直交する断面の面積を大きくすると、仕切り板で2つに仕切られた各々の風路断面積を大きくすることができので、好ましい。通風路の他の部分における断面の面積と迂回風路の断面の面積との差が小さいと、発電風路が完全に閉鎖されたときに車両走行を障害する空気抵抗が発生しないので好ましい。
また、発電風路に配置する風車(及び/又は発電機)の台数についても、特に制限されない。1台でも複数台でもよい。また、複数の風車を配置する場合には、走行風の流れ方向に対して並行的、直列的、またはジグザク的に配置する。また、風車の数と発電機の数を同じとする必要はなく、例えば複数の風車の回転力を機械的に合力させ一台の発電機を回すようにしてもよい。
通風路系の構成部材について更に説明する。走行風誘導制御板16は、図3及び図5に示すように、先端側が徐々に細くなる先細り形状の板状部材からなる。走行風誘導制御板16の後端には回転軸18が取り付けられており、回転軸18が通風路9の壁面に取り付けられた回転軸受け部(図8符合23参照)に回動可能に軸支されている。この走行風誘導制御板16は、回転軸18が回転モーターで正逆方向に回転されることによって上下方向に回転駆動する構造になっている。その詳細は後記するが、この回転モーターの回転は、車両に搭載された統合制御用ホストコンピュータ(不図示)で制御され、またその回転は後記するコントローラで直接制御される。また、回転モーターには、車両搭載の蓄電池から電力供給されるようになっている。
回転モーターの動力を回転軸に伝える機構は、歯車機構やベルト駆動機構などを採用する。これに特段の制限はない。また、走行風誘導制御板16が当接する通風路壁面には、好ましくは薄いゴム板などの弾性部材を配置する。ゴム板などの弾性部材を配置すると、走行風誘導制御板16の先端が当接したときにおける密封性が高まると共に、壁面および走行風誘導制御板先端の磨耗が防止できるので好ましい。
また、実施の形態1の風力発電機構は、蓄電池を必須構成要素としている。風力発電機15・15が発電した電力は、リード線を介して蓄電池(不図示)に蓄電される。なお、この蓄電池は通風路9の外に配置されている。風力発電機15・15は、交流発電機、直流発電機または永久磁石式同期発電機の何れでも良い。実施の形態1では、風車14・14と風力発電機15・15とが同一の回転軸で直接結合された、風車と一体化した発電機が示されているが、風車と発電機は歯車機構やベルト駆動機構などの伝達機構を介して結合されていてもよく、発電機15・15は、通風路9の外に配置されていてもよい。また、図3〜5では、発電風路を上にし、迂回風路を下に配置した構造を示したが、発電風路と迂回風路の位置関係は適当に定めることができる。例えば車両床に対して並行に配置してもよい。
次に走行風誘導制御板16の機能の詳細を図6、図7に基づいて説明する。走行風誘導制御板16は、風車14・14に当てる走行風の風量や風速を調整する部材である。走行風誘導制御板16で発電風路10の前方の一部または全部を塞ぐことにより、風車14への流入風量を減少、ないしゼロにする。例えば、走行風誘導制御板16を通風路壁面と概ね平行にすると、走行風取込口2から取り込まれた車両走行風5は走行風誘導制御板16により概ね2分割され、車両走行風の1/2量が発電風路10に流れ、残りの1/2量が迂回風路11に流れる。
また、走行風誘導制御板16の先端側を回転駆動させ、先端を通風路9の下側壁面(通風路第1壁面)に当接させると、迂回風路11が閉鎖され、車両走行風の全量が発電風路10に流れる(図6参照)。他方、走行風誘導制御板16を回転駆動させ、その先端を通風路9の上側壁面(通風路第2壁面)に当接させると、発電風路10が閉鎖され、車両走行風の全量が迂回風路11に流れる(図7参照)。すなわち、車両走行風の流れ方向に対する走行風誘導制御板16の走行風の流れ方向に対する角度を調節することにより、発電風路に流れる風量比率を調節することができ、この調節により、風車の回転数を制御することができることになる。
走行風誘導制御板の回転軸18の回転量は、好ましくは風車の回転数及び/又は蓄電池の電気残存量との関係で、ホストコンピュータに自動制御させる構成とする。例えば、風車の回転数や蓄電量について予めしきい値を設定しておき、これに基づいて制御する。ここで仮に、走行風誘導制御板16の先端が通風路第1壁面19当接した状態における角度が「回転角0度」であり、走行風誘導制御板16の先端が通風路第2壁面20に当接したときの角度が「回転角45度」であるとしたときは、風車の回転数や蓄電量が上記しきい値を超えた場合において、例えば回転軸18の回転角を0度に近づけ、発電風路に流れる走行風を少なくし、風車の回転数や蓄電量が上記しきい値を下回る場合には、回転軸18の回転角を45度の方向に回転させ、風量を増やすことになる。
図8、図9を参照しつつ、走行風誘導制御板16の駆動機構について説明する。図8は車両上方から見た場合における通風路部分を示す平面図であり、図9は通風路の断面図である。図8、9に示すように、仕切り板24および走行風誘導制御板16は平板状部材であり、図9に示すように、走行風誘導制御板16は、車両走行風5の流入側に向かって先細り形状となっている。仕切り板24は、発電風路10と迂回風路11とを仕切る部材であり、これは通風路の水平方向の両壁面に固定されている。
ここで、走行風誘導制御板16の先端を先細り形状とするのは、先細り形状であると、走行風に対する空気抵抗が低減し、乱流の発生が少なくなるので、走行風誘導制御板の先端の震えを小さくできるからである。空気抵抗や先端の震えを低減させることにより、走行風誘導制御板の軽量化や回転駆動エネルギーの節約が可能になる。
〔回転軸とその駆動装置〕
図9に示すように、走行風誘導制御板16の後端が回転軸18に固定されており、この後端に、走行風誘導制御板16とは直接連結しない状態で、仕切り板24の先端が配置されている。回転軸18は、通風路両壁面に設けられた回転軸受け部23に軸受けされ、その一方端が回転軸受け部23から通風路外に突出している。この突出した側に回転軸駆動装置22が配置されている。
回転軸駆動装置22は、電気モーターを備え、電気モーターの回転力を回転軸18に機械的に伝達される構造になっており、回転軸駆動装置22により回転軸18を正逆方向に回転駆動できる構造になっている。回転軸駆動装置22の電気モーターは、統合制御用のホストコンピュータ(不図示)により制御されており、必要に応じ走行風誘導制御板16を正逆方向に回転させ、発電風路10内に流れる走行風の割合が調節される。この際、走行風誘導制御板16の先端が通風路9の上下壁面の何れかに当接した時点で回転を停止させ、この状態を保持させることにより、過回転を防止できるようになっている。
なお、上下壁面の何れかに当接した時点で回転を停止させる方法としては、例えば壁面または先端に接触時に信号を発信するセンサを設ける方法、或いは予め回転角度範囲の上限と下限を決めておく方法が例示でき、図9の例では回転角度が0〜45度の範囲で変動する回転軸18の回転量を規制すればよい。
次に、図10を用いて風力発電機構の概要を説明する。図10は、風力発電機構を説明するための概念図である。この例では、風車14の回転軸が風力発電機15の回転軸を兼ねるので、車両走行風により風車14のプロペラが回転すると、直ちに風力発電機15が発電を開始する。風力発電機15には、回転数センサ37が付設されており、風力発電機15の回転数を常時測定しており、その信号をコントローラ38へ送出する。
コントローラ38は、記憶部と演算処理部およびこれらを制御する制御部を備えており、記憶部に制御処理プログラムと上限回転数が格納されている。そして、回転数センサ37から送出された回転数値が記憶部に格納された設定回転数値よりも大きい場合には、走行風誘導制御板16を通風路を塞ぐ方向に回転させるように回転軸駆動装置22に指示し、回転軸駆動装置22の回転モーターを駆動させる。回転モーターは、回転軸18を正方向回転させる。これにより、走行風誘導制御板16が発電風路10を塞ぐ方向(回転角を45度にする方向)に回転する。この結果、発電風路10に流れる走行風量が減り、風車14の回転数が減少する。発電風路10が完全に塞がれた場合には、風車14の回転数が停止し、風力発電機15の発電が停止する。
他方、コントローラ38の記憶部に格納された設定回転数値より、回転数センサ37から送出された回転数値が小さい場合には、コントローラ38は回転軸駆動装置22を介して走行風誘導制御板16を発電風路10が全開される方向(回転角を0度にする方向)に回転させる。これにより、迂回風路11に流れる走行風の割合が減少し、発電風路10に流れる風量が増加する。つまり、風車14の回転数を増加させる条件が整うことになる。
図10に示す風力発電機構においては、また、蓄電池40に、蓄電量センサ41を設けられている。この蓄電量センサ41が、電池電圧をコントローラ38へと送出する構成となっている。コントローラ38の記憶部には、予め蓄電池の上限電圧値が「設定電圧値」として格納されており、蓄電量センサ41から送出された電圧値が「設定電圧値」を超えた場合には、コントローラ38が蓄電量センサ41の信号を受けて、回転軸駆動装置22を介して、走行風誘導制御板16を駆動させ発電風路を閉鎖させる。これにより風車14の回転が止まり、発電がなされなくなるので、蓄電池40への充電が停止することになる。
このように、記憶部には、風車14の回転数が「上限回転数」を超えたとき、または蓄電池26の電圧値が「設定電圧値」を超えたときに、走行風誘導制御板16を駆動させ、発電風路10へ流れる走行風量を規制させる処理プログラムが格納されている。このように動作する実施の形態1の風力発電機構では、風車14と発電機24が適正な回転数を超えて回転することがないので、過度の高速回転により風車14や発電機24が破損される事故が防止でき、また、蓄電池26が過充電されることによる蓄電池の性能劣化を防止することができる。更にまた、無駄に風車や発電機を回転させない分、風車14や発電機24の寿命を延ばすことができる。
なお、図19に示す従来構造の車載風力発電装置においても、遮風板102の開閉により、無駄に風車や発電機を回転させないようにすることができる。しかし、従来構造の車載風力発電装置においては、風路を閉鎖した場合、車両走行風による全風圧が遮風板102に加わるため、遮風板102の強度を高める必要があり、これを駆動する装置を強力なものとする必要がある。また、遮風板102の先端を風路の中間に位置させ、風量を調節しようとすると、走行風の通り道が狭くなった分、風速が早まるので、風車の回転数を制御し難い。
また、遮風板102の先端を中途半端に開いた状態(中間に位置させた状態)にすると、乱流が発生し遮風板の風下面(裏面)が減圧状態になるため、遮風板が激しく振動することになる。これにより、遮風板が破損する等して思わぬ走行事故を招く恐れがある。これに対し、実施の形態1の構造であると、図5〜7に示すように、走行風誘導制御板16の角度に拘りなく、車両走行風5が走行風誘導制御板16の表面、及び/又は裏面に沿ってスムーズに流れるので、従来技術におけるような問題が生じ難い。
〈ハイブリット型電気自動車の全体構造〉
以上に説明した風力発電機構を組み込んだ実施の形態1のハイブリッド型自動車について、図11を参照しつつ説明する。図11は実施の形態1にかかるハイブリッド型自動車の概念構成を示すブロック図である。
実施の形態1のハイブリッド型自動車は、図11に示すように、内燃型エンジン13と、回生発電機を兼ねる電気モーター29の2つの走行用動力源を有しており、これらの動力源は車輪を回転させるクランクシャフト30に接続されている。そして、回生発電機を兼ねる電気モーター29は、第2パワー制御装置27により制御されており、必要に応じて、第2パワー制御装置27が蓄電池26に蓄電された電力を用いて電気モーター29を駆動させ、エンジン13に代わってクランクシャフト30を回転させる。また、第2パワー制御装置27は、回生発電機と電気モーターの切り替えをも制御しており、車速の減速時に回生発電機に発電させた電力を蓄電池26に蓄電させる。
他方、第1パワー制御装置25は、蓄電池26の充電状態を、例えば電池電圧で監視しており、蓄電池26の電池電圧が予め設定され電圧値以下になったとき、風力発電機15を駆動させ、これにより生じた電力を蓄電池26に蓄電させる一方、蓄電池26の電池電圧が予め設定された電圧値以上になったときには、風力発電機15の発電を停止させ、蓄電池26への電力供給を停止させる。風力発電機15の駆動および停止は、統合制御用のホストコンピュータ(不図示)が第1パワー制御装置25からの信号を受けて、前記したコントローラと38と回転軸駆動装置22の回転モーターとを介して走行風誘導制御板16を正逆方向に回動させることにより行う。例えば、走行風誘導制御板16の先端側を上方に持ちあげて通風路第2壁面(上部壁面)20に当接させることにより、通風路9を閉鎖させ、風力発電機15の発電を停止させる。
ここで、風力発電機15と蓄電池26とを繋ぐ回路を可逆的に切断することによっても蓄電池26への電力供給を停止させることができるが、風力発電機15を回転させたままで通電を切断する方法は、エネルギーの無駄使いになる点で好ましくない。
風力発電機や走行用の電気モーターは、直流型でも交流型でもよい。ただし、蓄電池26への蓄電および蓄電池26の電力を使用する必要上、風力発電機15が交流発電機である場合には、第1パワー制御装置25がAC―DC変換(交流―直流変換)し、発電機29が交流発電機である場合には、第2パワー制御装置27が回生エネルギーをAC―DC変換できるよう構成する。また、回生発電機を兼ねるモーター29が交流モーターである場合には、第2パワー制御装置27が蓄電電力をDC―AC変換して電気モーターに電力供給できるようにし、また、回生発電機を兼ねる電気モーターが直流モーターである場合には、双方向制御が可能なDC―DC変換装置を組み込む。
また、第1パワー制御装置25、第2パワー制御装置27、および走行風誘導制御板16の制御およびこれらに関連した一連の制御は、好ましくは統合制御用ホストコンピュータにより統合的に行うのがよい。各要素を統合的に制御することにより、エネルギー利用効率の向上が図れるからである。
以上に説明したように、実施の形態1においては、走行風誘導制御板の回転角度を制御することにより、風車が配置された発電風路に流れる走行風を任意に規制することができ、発電風路への流入が規制された走行風は迂回風路に流れる。よって、走行風誘導制御板や通風路壁面に過大な風圧が加わらないと共に、空気抵抗の増大に伴う車両走行性能の低下を招かない。走行風誘導制御板や風路壁面に過大な風圧が加わらないことは、走行風誘導制御板自体の強度を小さくでき、より小さい力で走行風誘導制御板16を回転駆動することに繋がり、風力発電機構を組み込んだことによるエネルギー消費量の増大という負の効果を遥かに上回る、風力発電エネルギーを取り出すことができることを結果する。
〔実施の形態2〕
上記実施の形態1のハイブリッド型自動車においては、エンジン13がクランクシャフト30を駆動しているときに、風力発電機15を駆動させ、その電力を蓄電池26に蓄電させる一方、クランクシャフト30が電気モーターで駆動されているときには、蓄電電力を電気モーターに供給する必要上、蓄電池26への蓄電を停止させる必要がある。つまり、図11に示す駆動-蓄電制御システムにおいては、電気モーターが駆動している時には
、蓄電池26への蓄電が行えない。
そこで、実施の形態2では、図11に示した駆動-蓄電制御システムに代えて、図12
に示す駆動-蓄電制御システムを用いることにより、電気モーターの駆動の如何に拘らず
充電が行えるようにした。これ以外の事項については、上記実施の形態1と同様である。
図12に基づいて実施の形態2のハイブリット型電気自動車にかかる駆動-蓄電制御システムを説明する。実施の形態2の駆動−蓄電制御システムには、第1蓄電池31と第2蓄電池32の二つの蓄電池と、これらの蓄電池と第2パワー制御装置27との間には、第2パワー制御装置27を二つの蓄電池の何れか一方に選択的にスイッチングする第2切り換えスイッチ34が設けられており、また、これらの二つの蓄電池31・32と第1パワー制御装置25との間には、第1パワー制御装置25を二つの蓄電池の何れか一方に選択的にスイッチングする第1切り換えスイッチ33が設けられている。
そして、第1切り換えスイッチ33と第2切り換えスイッチ34の切り換え動作は、実
施の形態1で記載したと同様の統合制御コンピュータ(不図示)により制御されており、例えば次のように動作させる。
図12において、例えば第2切り換えスイッチ34により第1蓄電池31と第2パワー制御装置27の導通が図られた場合、第1蓄電池31の蓄電電力が電気モーターに供給される。これにより、電気モーターが駆動され、その動力がクランクシャフト30に伝達され、電気モーターが回生ブレーキ発電機(回生発電機)として機能する場合には、その発電電力を第1蓄電池31に蓄える。
他方、第2切り換えスイッチ34が、電気モーターと第1蓄電池31とを選択しているときには、もう一つの切り換えスイッチである第1切り換えスイッチ33が、第1パワー制御装置25と第2蓄電池32との間を導通させるようにスイッチングする。これにより、風力発電機15の発電電力が第2蓄電池32に蓄電される。
更に、第1蓄電池31の放電が進み電池電圧が予め設定されたしきい値電圧以下になったときには、第1切り換えスイッチ33と第2切り換えスイッチ34とのスイッチング先
をそれぞれ逆にし、電池電圧の高い方(蓄電量の多い方)の蓄電池から電気を供給させ、蓄電量の少ない方の蓄電池が充電されるようにする。
更にまた、第1切り換えスイッチ33により選択されている蓄電池が、予め設定された
しきい値電圧を超えたときには、走行風誘導制御板を駆動させて風車への車両走行風の供給を遮断し、発電を停止させるか、または何れの蓄電池とも導通しないよう第1切り換えスイッチ33をスイッチングさせる。このように、第1切り換えスイッチ33と第2切り換えスイッチ34は、第1パワー制御装置25と第2パワー制御装置27とが同時に同一の蓄電池に接続されることがないようにスイッチングする。
実施の形態2では、第1蓄電池31と第2蓄電池32の二つの蓄電池が以上のように動作するので、走行用の電気モーターが駆動している場合においても、風力発電機15が発電する電力を蓄電池に蓄電させることができるので、走行距離を延ばすことができる。
〔実施の形態3〕
実施の形態3は、ガソリンエンジンやジーゼルエンジンなどの内燃機関を有さず、電気モーターのみを走行動力源とするプラグイン型電気自動車の例である。図13に基づいて実施の形態3にかかるプラグイン型電気自動車の主要部を説明する。
図13において、クランクシャフト30は、蓄電池26の電力で駆動される電気モーター29の駆動力によって駆動される。電気モーターは、回生発電機としても機能し、車両の減速時に回生電力を発電する。この電力は第2パワー制御装置27を介して蓄電池26に蓄電される。また、風力発電機15が発電した電力は、第1パワー制御装置25を介して蓄電池26に蓄電される。
更に、実施の形態3では、外部電源を用いて蓄電池26への充電が行えるようになっており、プラグ200を外部電源に差込むことにより、外部電力が第1パワー制御装置25を介して蓄電池26に蓄電される。外部電源からの充電は、自動車が停車しているときに行う。なお、外部電源からの充電を、第2パワー制御装置27を介して行うようにしてもよい。
この実施の形態3は走行用の内燃型エンジンを有しないので、実施の形態1,2のように、エンジンと電気モーターとの切り替えにかかる調整制御要素を必要としない。この実施の形態にかかるプラグイン型電気自動車では、減速時に回生ブレーキ発電と風力発電とにより電池に蓄電させることになる。
〔実施の形態4〕
実施の形態4は、蓄電池として第1蓄電池31と第2蓄電池32を有し、スイッチング
素子として第1切り替えスイッチ33と第2切り替えスイッチ34とを有し、更に外部電
源から第1蓄電池31と第2蓄電池32とに充電電流を供給するプラグ201を有する、図14に示す駆動-蓄電制御システムを備えたプラグイン型電気自動車の例である。
実施の形態4にかかるプラグイン型電気自動車は、二つの蓄電池31・32が相互に補完し合いながら機能するので、実施の形態3に比較し走行距離の延長を図れる。
ここで、第1蓄電池31および第2蓄電池32、第1切り替えスイッチ33および第2切り替えスイッチ34の機能および動作については、走行用のエンジンと電気モーターとの相互切り換えに関連する要素を除き、実施の形態2の場合と同様である。よって、スイッチング動作の説明を省略する。
〔実施の形態5〕
実施の形態4は、車両走行動力源が電気モーター29のみであるが、蓄電池への電力供給源としてエンジン付き発電機を備え、更に風力発電機と回生発電機とを備える自発電型電気自動車の例である。図15に基づいて実施の形態4を説明する。
実施の形態5の自発電型電気自動車は、第2パワー制御装置27を介して供給される蓄電池26の電力により、電気モーターを駆動させ、この動力をクランクシャフト30に伝える方式であり、電気モーターのみが走行用動力源となる。また、蓄電池26の充電は、図15に示すように、内燃型エンジン35により回転駆動される発電機36を主発電源とし、更に実施の形態1で説明したと同様な風力発電機15と電気モーターが兼ねる回生発電機29とを補助発電機関とする。これらの発電機によって発電された電力は、第1パワ
ー制御装置または第2パワー制御装置を介して蓄電池26に蓄電される。
更に、実施の形態5の自発電型電気自動車では、これらの発電機関からの充電方法に加え、外部電源を用いて蓄電池26に充電できる構造としてある。外部電源を用いた充電は、自動車を停止した状態でプラグ200を外部電源に繋ぐことによって行い、外部電源からの電力は第1パワー制御装置25を介して蓄電池26に充電される。
次に制御動作について説明する。エンジン35を動力源とする発電機36の運転は、蓄電池26の電圧値が予め設定された電圧値以下になったときに行う。蓄電池26の電圧値は第1パワー制御装置25によりモニターされており、エンジン35を動力源とする発電機36の運転の可否は、第1パワー制御装置25からの信号を受けて統合制御用のホストコンピュータが制御する。
また、実施の形態1で説明したと同様、電気モーターは回生発電機29としても機能し、車両減速時に回生電力が第2パワー制御装置27を介して蓄電池26に蓄電され、また、風力発電機15が発電した電力は、第1パワー制御装置25を介して適宜蓄電池26に蓄電される。これらの動作も、車両に搭載された統合制御用のホストコンピュータ(不図示)が制御する。なお、適宜とは、例えば蓄電池26の蓄電量が予め設定された電圧値以下になったときをいう。
実施の形態5の自発電型電気自動車は、エンジン駆動の発電機を有するので、車両走行中に蓄電池量が減少し走行不能に陥ることがない。また、自動車を利用する前に、外部電源で蓄電池26を満充電にしておくことにより、発電機36の使用を抑制でき、また、発電用エンジンは最も効率的な回転数で駆動させればよいので、エンジンを走行動力源とする自動車よりもCO2等の排出量を顕著に減少させることができる。
なお、この実施の形態5は、エンジン駆動の発電機を使用することにより、自発電走行できるので、外部電源を用いた充電機構は必須要素ではない。
〔実施の形態6〕
図16に基づいて実施の形態6を説明する。実施の形態6は、蓄電池として第1蓄電池31と第2蓄電池32を設け、スイッチング素子として第1切り替えスイッチ33と第2
切り替えスイッチ34とを設けたこと以外は、上記実施の形態5と同様の自発電型自動車である。
実施の形態6にかかる自発電型電気自動車は、図12の場合と同様に、例えば、第2切り替えスイッチ34により、第2パワー制御装置27を介して第1蓄電池31と電気モーターとが接続され、第1蓄電池31からの放電電力で電気モーターが駆動される。他方、第1切り換えスイッチ33により、第1パワー制御装置25を介して第2蓄電池32と風力発電機15及び/又は発電機36が接続され、風力発電機15及び/又は発電機36の発電電力が第2蓄電池32に蓄電される。更に電気モーターは回生ブレーキ発電機として機能するので、車両減速時における回生電力が第2パワー制御装置27を介して第1蓄電池31または第2蓄電池32に蓄電される。
ここで第1パワー制御装置25及び第2パワー制御装置27は、それぞれが接続されている蓄電池の電圧をモニターしており、図16の例においては第2蓄電池32の電圧が予め設定されている電圧以下になったとき、第2切り換えスイッチ34と第1切り換えスイッチ33との接続先を切り換えて、第2蓄電池32を電気モーターに接続し、第1蓄電池31を風力発電機15及び/又は発電機36に接続する。このようにして、充電容量の多い蓄電池から電気モーターに電力を出力させ、同時並行的にもう一方の蓄電池に対して充電を行う。
また、実施の形態6においても、上記実施の形態5と同様、外部電源により充電を行う方式を付加することができる。また、図16に示す駆動−蓄電制御システムにおいても、第1パワー制御装置25と第2パワー制御装置27は、使用する風力発電機15、動力駆動型発電機36、発電機兼用電気モーター29の種類に応じて、交流−直流変換等の変換形式が選択されることになる。
以上の実施の形態6によると、自発電型であるので十分な走行距離を得ることができ、蓄電池の容量不足による走行性能の低下が予防でき得た電気自動車を実現することができる。
〔他の風車例〕
実施の形態1〜6においては、プロペラ型風車(14)を用いた例を示したが、風車はこの形式に限られるものではない。プロペラ型の風車は、羽根相互間に隙間が存在し、車両走行風の一部がこの隙間部分を通過するので、車両走行風の利用効率を更に高めるためには、風利用効率の高いターボ型羽根風車やシロッコ型羽根風車などの風車を用いることが好ましい。
図17、図18に基づいて、ターボ型羽根風車を用いた例を説明する。図17は、通風路の概要を示す側面図であり、図18はその平面図である。ターボ型羽根風車を用いた場合においても、走行風誘導制御板16により、走行風を発電風路10側への流れと、迂回風路11への流れとに分割して発電量を規制する点は、上記実施の形態1〜6の場合と同様であるが、ターボ型羽根風車を用いると、取り込んだ走行風を回転力に変える風利用効率が高く、また、風路系を設計する際の設計自由度が高いという利点がある。
図17において、ターボ型羽根車44は、缶状ケーシング42で覆われており、走行風取り込み口43と排風口45に開口が設けられている。通風路9に送られた車両走行風5は、風取り込み口43からターボ型羽根車44へと入り、ターボ型羽根車44を回転駆動した後、排風口45から排出される。該排風口45からの排出風47は、排風口45を覆うように設置された誹風路46を通過して、排出路7を経て排出口4から排出される。
図18に示すように、ターボ型羽根車44の回転支持部材48に固定された回転シャフト49は、缶状ケーシング42から回転可能に突出し、発電機50に接続されている。よって、ターボ型羽根車44の回転とともにシャフト49により発電機50が駆動され、発電が行われる。ターボ型羽根車44と缶状ケーシング42を用いるこの構造では、風取り込み口43を通風路9の形状に合わせて設計することにより、通風路9に入ってくる車両走行風5の全てを、ターボ羽根車44へと導くことが可能となるため、より効率的な発電を行うことができる。
〔補充事項〕
(1)本発明で使用する「蓄電池」は1個を意味しない。2個以上の集合電池群(蓄電池群)であってもよい。また、「蓄電池」は充放電できるものであればよくその種類は限定されない。本発明で好ましく使用できる蓄電池としては、例えば水素吸蔵合金電池、リチウムイオン電池などのエネルギー密度の高い二次電池が挙げられる。
(2)上記実施の形態では、蓄電池の充放電状態を電池電圧で把握し、電池電圧を用いて通風路の開閉を制御する動作を記載したが、蓄電池の電池容量を測定し、電池容量に基づいて通風路の開閉を制御させるようにすることもできる。
(3)上記実施の形態では、車両前部の車幅方向左右にそれぞれ1つづつ通風路を設け、1つの通風路に2つの風車を配置した構成を示したが、通風路の形状、設置数、取り付け位置はこれに限られない。例えばルーフ(車両の上)に取り付けることもできるし、車幅方向左右の何れか一方に設けてもよい。
(4)また、上記実施の形態では、電気自動車の例を示したが、本発明でいう「車両」は電気自動車に限られない。本発明は、蓄電池を備えた各種車両に適用できる。例えば通常のガソリン自動車や、ジーゼル機関車、蒸気機関車などにも適用できる。
本発明にかかる風力発電機構は、車両走行風の通り道である通風路に発電風路と迂回風路を設け、各々の風路に流す走行風比率を走行風誘導制御板で任意に制御できる構成にしてある。この構成であると、発電風路の開閉や発電風路に流す走行風の調整に際して、走行風誘導制御板に過大な風圧が加わらないので、走行風誘導制御板を駆動するのに要するエネルギーが小さくて済み、走行風誘導制御板の軽量化を図ることができる。また、通風路を完全に閉じても空気抵抗が増加しないので、空気抵抗の増加に起因する車両走行性能の低下がない。
よって、本発明によると、風力発電機構を設置することによる車両重量の増加やこれを駆動制御するための消費エネルギーの増加分を上回る省エネルギー効果を享受できる。それゆえ本発明の産業上の利用可能性は大きい。
1 車両本体
2 走行風取込口
3 開口部
4 排出口
5 車両走行風
6 空冷用の風
7 排出路
8 前輪
9 通風路
10 発電風路
11 迂回風路
12 ラジエータ
13 走行用エンジン
14 風車
15 風力発電機
16 走行風誘導制御板
17 車両全面構成部材
18 回転軸
19 通風路第1壁面(下部壁面)
20 通風路第2壁面(上部壁面)
21 走行風
22 回転軸駆動装置
23 回転軸受け部(ベアリング)
24 仕切り板
25 第1パワー制御部
26 蓄電池
27 第2パワー制御部

29 走行用電気モーター(回生ブレーキ発電機)
30 クランクシャフト
31 第1蓄電池
32 第2蓄電池
33 第1切り替えスイッチ
34 第2切り替えスイッチ
35 内燃型エンジン
36 発電機
37 回転数センサ
38 コントローラ

41 蓄電量センサ
42 ケーシング
43 風取り込み口
44 ターボ型羽根車
45 排風口
46 排風路
47 排出風
48 回転支持部材
49 回転シャフト
50 発電機

200、201 外部電源接続プラグ
202 風力発電領域

Claims (9)

  1. 車両本体と、前記車両本体に組み込まれた風力発電機構と、を備えた風力発電機構付き車両であって、
    前記風力発電機構は、
    車両走行風を取り込む走行風取込口と、前記走行風取込口の下流に位置する発電風路と、前記発電風路に並行して設けられた迂回風路と、前記発電風路および前記迂回風路の下流側に設けられた排出口と、を有する通風路、および、前記発電風路内に配置された風車と、前記風車の回転力を利用して発電する風力発電機と、前記通風路内の前記発電風路と前記迂回風路とを仕切る仕切り板と、後端を前記仕切り板の前方端近傍に位置させ当該後端側を基軸として回動可能に前記通風路内に取り付けられた走行風誘導制御板と、前記風力発電機により発電された電力を蓄える蓄電池を備え、
    前記通風路の任意箇所における走行風の流れ方向に直交する断面積が、他の領域よりも前記仕切り板が配置された領域において大きく、前記仕切り板の幅方向の両端が前記通風路の幅方向の両壁面にそれぞれ固定され、
    前記通風路と前記仕切り板と前記走行風誘導制御板とにより、前記仕切り板面に対向する壁面であって迂回風路側の通風路第1壁面に前記走行風誘導制御板の先端側を当接させたときに、前記走行風取込口から取り込んだ車両走行風が前記発電風路に導かれ、前記通風路第1壁面と対向する通風路第2壁面に前記走行風誘導制御板の先端側を当接させたときに、前記走行風取込口から取り込んだ車両走行風が前記迂回風路に導かれ、前記走行風誘導制御板の先端側を前記通風路第1壁面および前記通風路第2壁面の何れにも当接させないときに、前記走行風取込口から取り込んだ車両走行風が前記発電風路および迂回風路の双方に導かれる風量制御構造を有しており、
    前記風車の回転数に基づいて前記後端側を基軸とする前記走行風誘導制御板の回転角を制御して前記発電風路に導く風量と前記迂回風路へ導く風量との比率を変化させる発電風量制御手段を更に備える、
    ことを特徴とする風力発電機構付き車両。
  2. 請求項1に記載の風力発電機構付き車両において、
    前記発電風量制御手段は、前記風車の回転数が予め設定された回転数を超えたとき、前記走行風誘導制御板の先端側を前記通風路第2壁面側に回転駆動させ、予め設定された回転数に満たないとき、前記走行風誘導制御板の先端側を前記通風路第1壁面側に回転駆動させて、前記発電風路に導く走行風の風量比率を調整する、
    ことを特徴とする風力発電機構付き車両。
  3. 請求項に記載の風力発電機構付き車両において、
    前記発電風量制御手段は、前記蓄電池の電池電圧が予め設定された値を超えた場合には、前記風車の回転数にかかわらず、前記走行風誘導制御板の先端側を前記通風路第2壁面に当接するまで回転させて全ての走行風を前記迂回風路に導くように前記走行風誘導制御板を駆動制御する機能を更に備える、
    ことを特徴とする風力発電機構付き車両。
  4. 請求項1に記載の風力発電機構付き車両において、
    前記発電風量制御手段は、前記走行風誘導制御板を回転駆動する回転モーターを有する走行風誘導制御板駆動部と、前記風力発電機に付設された、前記風力発電機の回転数を測定する回転数センサと、前記走行風誘導制御板の回転角度を制御する信号を前記走行風誘導制御板駆動制御部に送出するコントローラと、を有し、
    前記コントローラが、一定の時間間隔で前記回転数センサの測定した回転数値が前記コントローラの記憶部に予め記憶された設定回転数値よりも大きいか否かを判定し、前記回転数センサが測定した回転数値が前記設定回転数値よりも大きいときには、前記走行風誘導制御板駆動部の回転モーターを正回転させ、前記走行風誘導制御板の先端側を前記通風路第2壁面側に傾けて前記迂回風路へ導く風量比率を大きくし、前記回転数センサが測定した回転数値が前記設定回転数値よりも小さいときには、前記走行風誘導制御板駆動部の回転モーターを逆回転させ、前記走行風誘導制御板を前記通風路第1壁面側に傾けて前記迂回風路へ導く風量比率を小さくするよう制御する、
    ことを特徴とする風力発電機構付き車両。
  5. 請求項1に記載の風力発電機構付き車両において、
    前記発電風量制御手段は、前記走行風誘導制御板を回転駆動する回転モーターを有する走行風誘導制御板駆動部と、前記蓄電池の電圧を測定する蓄電池電圧モニターと、前記走行風誘導制御板の回転角度を制御する信号を前記走行風誘導制御板駆動制御部に送出するコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、前記蓄電池電圧モニターの測定した電圧値が前記コントローラの記憶部に予め記憶された設定電圧値よりも大きいか否かを監視し、測定電圧値が設定電圧値よりも大きいときには、前記走行風誘導制御板駆動部の回転モーターを正回転させ、前記走行風誘導制御板の先端側を前記通風路第2壁面に当接するまで傾けて前記走行用取込口から取り込んだ走行風の全てを前記迂回風路に導くよう制御する、
    ことを特徴とする風力発電機構付き車両。
  6. 請求項1乃至の何れかに記載の風力発電機構付き車両において、
    前記走行風誘導制御板は、先端が細い先細り形状であり、当該先端が車両走行風の流入方向に向かって配置されている、
    ことを特徴とする、風力発電機構付き車両。
  7. 請求項1乃至の何れかに記載の風力発電機構付き車両において、
    前記車両は、走行用動力源として車両走行用電気モーターを備え、
    前記車両走行用電気モーターが前記蓄電池から電力の供給を受けて駆動する構成である、
    ことを特徴とする風力発電機構付き車両。
  8. 請求項1乃至の何れかに記載の風力発電機構付き車両において、
    前記車両は、走行用動力源としての車両走行用電気モーターと、前記蓄電池に充電用電力を供給する内燃型エンジン付発電機と、を備え、
    前記車両走行用電気モーターが前記蓄電池から電力の供給を受けて駆動する構成である、
    ことを特徴とする風力発電機構付き車両。
  9. 請求項7または8に記載の風力発電機構付き車両において、
    前記蓄電池は、第1の蓄電池群と第2の蓄電池群からなり、
    前記風力発電機と前記第1又は第2蓄電池群との間、および前記第1又は第2蓄電池群と前記車両走行用電気モーターとの間には、それぞれの接続先を相互に切り換える切り換えスイッチが設けられ、前記切り換えスイッチにより、前記風力発電機と前記車両走行用電気モーターとが常に異なる蓄電池群に接続されるようにして、随時、接続される蓄電池群が切り換えられる構成である、
    ことを特徴とする風力発電機構付き車両。
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