JP5200989B2 - 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents
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Description
1.下記(A)0.5〜37.5重量%と、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリアセタール樹脂、スチレン系樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリプロピレン樹脂から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(B)99.5〜62.5重量%((A)と(B)の合計を100重量%とする)を溶融混練して得られる熱可塑性樹脂組成物であって、
ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリプロピレン樹脂から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(A1)、アミノ基、カルボキシル基、カルボキシル金属塩、エポキシ基、酸無水物基、オキサゾリン基から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)、および前記熱可塑性樹脂(B)を配合してなり、(A1)+(B)が99.9〜85重量%、(A2)が0.1〜15重量%((A1)、(A2)および(B)の合計を100重量%とする)であり、かつ電子顕微鏡で観察されるモルホロジーにおいて、成分(A1)および(B)が連続相、成分(A2)が分散相を形成し、分散相(A2)中に成分(A1)と(A2)の反応により生成した化合物よりなる1〜100nmの微粒子を含有し、更に分散相(A2)中における前記微粒子の占める面積が20%以上であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
(A):前記熱可塑性樹脂(A1)80〜60重量%、前記反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)20〜40重量%の構成であり、成分(A1)が連続相、成分(A2)が分散相を形成し、分散相(A2)中に成分(A1)と(A2)の反応により生成した化合物よりなる1〜100nmの微粒子を含有し、更に分散相(A2)中における前記微粒子の占める面積が20%以上である熱可塑性樹脂組成物
2.熱可塑性樹脂(A1)、反応性官能基を有する樹脂(A2)、および熱可塑性樹脂(B)を配合してなる熱可塑性樹脂組成物の曲げ弾性率が、熱可塑性樹脂(B)の曲げ弾性率の0.95倍以上であり、かつ熱可塑性樹脂(A1)、反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)、および熱可塑性樹脂(B)を配合してなる熱可塑性樹脂組成物のIzod衝撃強度が、熱可塑性樹脂(B)のIzod衝撃強度の1.4倍以上であることを特徴とする1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
3.微粒子の最大粒子径が300nm以下であることを特徴とする1または2のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
4.(A1)と(B)が同じ熱可塑性樹脂であることを特徴とする1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
5.(A1)および(B)がポリアミド樹脂であることを特徴とする1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
6.1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品。
7.成形品がフィルム、シートおよび繊維から選ばれる少なくとも1種である6に記載の成形品。
8.成形品が、電子機器筐体、電機・電子部品、自動車用部品、建材、スポーツ用品から選ばれる少なくとも1種である6または7のいずれかに記載の成形品。
9.熱可塑性樹脂(A1)と反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)を、スクリュー長さLとスクリュー直径D0の比L/D0が50以上で複数箇所のフルフライトゾーンおよびニーディングゾーンを有する二軸押出機に投入し、スクリュー中のニーディングゾーンの樹脂圧力のうち最大の樹脂圧力をPkmax(MPa)、スクリュー中のフルフライトゾーンの樹脂圧力のうち最小の樹脂圧力をPfmin(MPa)としたときに、
Pkmax≧Pfmin+0.3
を満たす条件で溶融混練して得られた熱可塑性樹脂組成物(A)0.5〜37.5重量%と、熱可塑性樹脂(B)99.5〜62.5重量%((A)と(B)の合計を100重量%とする)を溶融混練することを特徴とする1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
10.ニーディングゾーンの合計長さが、前記スクリュー長さの5〜50%であることを特徴とする9に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
11.熱可塑性樹脂(A1)と反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)を伸張流動しつつ溶融混練して得られた熱可塑性樹脂組成物(A)0.5〜37.5重量%と、熱可塑性樹脂(B)99.5〜62.5重量%((A)と(B)の合計を100重量%とする)を溶融混練することをすることを特徴とする1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
12.伸張流動しつつ溶融混練するゾーン(伸張流動ゾーン)の前後での流入効果圧力降下が10〜1000kg/cm2であることを特徴とする11に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
13.押出機のスクリューの全長に対する伸張流動しつつ溶融混練するゾーン(伸張流動ゾーン)の合計の長さの割合が、5〜60%である押出機で溶融混練することを特徴とする11または12に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
14.ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリプロピレン樹脂から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(A1)80〜60重量%、アミノ基、カルボキシル基、カルボキシル金属塩、エポキシ基、酸無水物基、オキサゾリン基から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)20〜40重量%の構成であり、熱可塑性樹脂(A1)が連続相、反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)が分散相を形成し、分散相(A2)中に成分(A1)と(A2)の反応により生成した化合物よりなる1〜100nmの微粒子を含有し、更に分散相(A2)中における前記微粒子の占める面積が20%以上である熱可塑性樹脂組成物(A)0.5〜37.5重量%と、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリアセタール樹脂、スチレン系樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリプロピレン樹脂から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(B)99.5〜62.5重量%((A)と(B)の合計を100重量%とする)を溶融混練することを特徴とする、
熱可塑性樹脂(A1)、反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)、および熱可塑性樹脂(B)を配合してなり、(A1)+(B)が99.9〜85重量%、(A2)が0.1〜15重量%((A1)、(A2)および(B)の合計を100重量%とする)であり、かつ電子顕微鏡で観察されるモルホロジーにおいて、成分(A1)および(B)が連続相、成分(A2)が分散相を形成し、分散相(A2)中に成分(A1)と(A2)の反応により生成した化合物よりなる1〜100nmの微粒子を含有し、更に分散相(A2)中における前記微粒子の占める面積が20%以上である熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
15.前記熱可塑性樹脂組成物(A)の引張速度V1、V2のときの引張弾性率をE(V1)、E(V2)とすると、V1<V2のとき、E(V1)>E(V2)であることを特徴とする14に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
16.前記熱可塑性樹脂組成物(A)の引張速度V1、V2のときの引張破断伸度をε(V1)、ε(V2)とすると、V1<V2のとき、ε(V1)<ε(V2)であることを特徴とする14に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供するものである。
エチレン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸金属塩共重合体における不飽和カルボン酸の具体的な例としては、(メタ)アクリル酸などが挙げられる。不飽和カルボン酸金属塩としては、(メタ)アクリル酸金属塩などが挙げられる。不飽和カルボン酸金属塩の金属は、特に限定されないが、好ましくは、ナトリウムなどのアルカリ金属やマグネシウムなどのアルカリ土類金属、亜鉛などが挙げられる。
Pkmax≧Pfmin+0.3
を満たす条件で溶融混練して製造して得た反応制御組成物(A)と、熱可塑性樹脂(B)を溶融混練する方法が挙げられる。
L/D0が50以上の二軸押出機を使用して反応制御組成物(A)を製造する場合、二軸押出機のスクリュー構成としては、フルフライトおよび/またはニーディングディスクを組み合わせて使用するが、溶融状態の熱可塑性樹脂組成物へ効果的に剪断場を付与するスクリュー構成が好ましい。そのため、前記の通り、二軸押出機のスクリューが、1個以上のニーディングディスクから構成されるニーディングゾーンを、長手方向に複数箇所所有していることが好ましく、これらのニーディングゾーンの合計長さが、スクリューの全長の好ましくは5〜50%、より好ましくは10〜40%、さらに好ましくは、15〜30%の範囲である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物から繊維を製造する場合には、公知の紡糸・延伸技術を使用することができる。延伸・紡糸技術としては、例えば、溶融紡糸した糸や押出機から吐出されたストランドを、一旦巻き取ってから延伸する方法や、溶融紡糸した糸や押出機から吐出されたストランドを一旦巻き取ることなく連続して延伸する方法等が利用される。
(A1−1):融点225℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度2.75のナイロン6樹脂。
(A1−2):融点225℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度2.35のナイロン6樹脂。
(A1−3):融点265℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度3.60のナイロン66樹脂。
(A1−4):融点225℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度2.70のナイロン610樹脂。
(A1−5):融点190℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度2.55のナイロン11樹脂。
(A1−6):融点180℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度2.55のナイロン12樹脂。
(A1−7):融点295℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度2.70のナイロン66/6T=50/50樹脂。
(A1−8):融点225℃、o−クロロフェノール中0.5%溶液で測定した固有粘度0.70、カルボキシル末端基量35eq/tのポリブチレンテレフタレート樹脂。
(A1−9):融点265℃、o−クロロフェノール中0.5%溶液で測定した固有粘度0.85、カルボキシル末端基量26eq/tのポリエチレンテレフタレート樹脂。
(A1−10):融点170℃、重量平均分子量21万(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール溶離液、PMMA換算)、D体含有率1.2%のポリL乳酸樹脂。
(A1−11):ポリフェニレンオキシド樹脂「ユピエース PX−100F」(三菱エンジニアリングプラスチックス社製)。
(A1−12):融点280℃、MFR=500g/30分(315.5℃、5kg荷重)のポリフェニレンスルフィド樹脂。
(A1−13):融点160℃、MFR=0.5g/10分(230℃、2.16kg荷重)、密度0.910g/cm3のポリプロピレン樹脂100重量部と無水マレイン酸1重量部とラジカル発生剤(パーヘキサ25B:日本油脂製)0.1重量部をドライブレンドし、シリンダー温度230℃で溶融混練して得たポリプロピレン樹脂。
(A2−1):グリシジルメタクリレート変性ポリエチレン共重合体「ボンドファースト BF−7L」(住友化学社製)。
(A2−2):グリシジルメタクリレート変性ポリエチレン共重合体「ボンドファースト BF−7M」(住友化学社製)。
(A2−3):無水マレイン酸変性エチレン−1−ブテン共重合体「タフマー MH7020」(三井化学社製)。
(A2−4):エチレン−メタクリル酸−メタクリル酸亜鉛塩共重合体「ハイミラン1706」(三井・デュポンポリケミカル社製)。
(A2−5):グリシジルメタクリレート変性ポリエチレン共重合体―g−PMMA樹脂「モディパーA4200」(日油社製)。
(B−1):融点225℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度2.35のナイロン6樹脂。
(B−2):融点225℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度2.75のナイロン6樹脂。
(B−3):融点265℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度3.60のナイロン66樹脂。
(B−4):融点225℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度2.70のナイロン610樹脂。
(B−5):融点190℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度2.55のナイロン11樹脂。
(B−6):融点180℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度2.55のナイロン12樹脂。
(B−7):融点295℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度2.70のナイロン66/6T=50/50樹脂。
(B−8):融点225℃、o−クロロフェノール中0.5%溶液で測定した固有粘度0.70、カルボキシル末端基量35eq/tのポリブチレンテレフタレート樹脂。
(B−9):融点265℃、o−クロロフェノール中0.5%溶液で測定した固有粘度0.85、カルボキシル末端基量26eq/tのポリエチレンテレフタレート樹脂。
(B−10):融点170℃、重量平均分子量21万(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール溶離液、PMMA換算)、D体含有率1.2%のポリL乳酸樹脂。
(B−11):ポリフェニレンオキシド樹脂「ユピエース PX−100F」(三菱エンジニアリングプラスチックス社製)。
(B−12):融点280℃、MFR=500g/30分(315.5℃、5kg荷重)のポリフェニレンスルフィド樹脂。
(B−13):融点160℃、MFR=0.5g/10分(230℃、2.16kg荷重)、密度0.910g/cm3のポリプロピレン樹脂100重量部と無水マレイン酸1重量部とラジカル発生剤(パーヘキサ25B:日本油脂製)0.1重量部をドライブレンドし、シリンダー温度230℃で溶融混練して得たポリプロピレン樹脂。
(C−1):未変性ポリエチレン共重合体(以下未変性PE共重合体と略称する)「LOTRYL29MA03」(アルケマ社製)。
(1−1)引張試験片
日精樹脂工業社製射出成形機(NP7−1F)を用いて、成形温度260℃(参考例24および31では280℃、参考例26および27では220℃、参考例28では310℃、参考例32および35では200℃、参考例33および34では300℃)、金型温度80℃(参考例31および34では130℃)、射出圧力下限圧+5kgf/cm2の条件により、JIS−5Aダンベル型試験片(長さ75mm×端部幅12.5mm×厚さ2mm)を作製した。
住友重機社製射出成形機(SG75H−MIV)を用いて、成形温度260℃(実施例29および36では280℃、実施例31および32では220℃、実施例33では310℃、実施例37および40では200℃、実施例38および39では300℃)、金型温度80℃(実施例36および39では130℃)、射出圧力下限圧+5kgf/cm2の条件により、ASTM1号ダンベル型試験片と1/8インチノッチ付きIzod衝撃試験片を作製した。
射出成形により得られたJIS−5Aダンベル型試験片またはASTM1号ダンベル型試験片の断面方向中心部を1〜2mm角に切削し、四酸化ルテニウムで反応性官能基を有する樹脂(A2)を染色後、0.1μm以下(約80nm)の超薄切片をウルトラミクロトームにより−196℃で切削し、3万5千倍に拡大して透過型電子顕微鏡で観察した。得られた画像について、基本構造および分散相(A2)内の1〜100nmの微粒子の有無、300nmを越える微粒子の有無を確認し、更に分散相中における微粒子の占める面積は、Scion Corporation社製画像解析ソフト「Scion Image」を使用し算出した。
射出成形により得られたJIS−5Aダンベル型試験片を、オートグラフAG100kNG(島津製作所製)に供し、チャック間距離を50mmとし、100mm/min、500mm/min、1000mm/minの速度で、引張試験を実施し、各速度における引張弾性率および引張破断伸度を評価した。なお、引張破断伸度は、チャック間距離50mmを基準とした破断伸度とした。
射出成形により得られたASTM1号ダンベル型試験片を用い、テンシロンRTA1T(オリエンテック社製)に供し、ASTMーD790に従い、23℃、50%RHの雰囲気下で曲げ弾性率を評価した。また該熱可塑性樹脂組成物の曲げ弾性率を、配合した(B)の曲げ弾性率で除した値も評価した。
射出成形により得られた1/8インチノッチ付きIzod衝撃試験片を用いて、ASTMーD256に従い、23℃、50%RHの雰囲気下でIzod衝撃強度を評価した。また該熱可塑性樹脂組成物のIzod衝撃強度を、配合した(B)のIzod衝撃強度で除した値も評価した。
表1および3に示す配合組成で混合し、窒素フローを行いながら、スクリュー径が41mm、スクリューは2条ネジの2本のスクリューのL/D0=100の同方向回転完全噛み合い型二軸押出機(東芝機械社製、TEM−41SS−22/1V)を使用し、表1および3に示すシリンダー温度、スクリュー回転数、押出量で溶融混練を行い、吐出口(L/D=100)よりストランド状の溶融樹脂を吐出した。その際、原料と共に着色剤を投入し、押出物への着色が最大となる時間を滞留時間として測定し、その滞留時間を表1および3に示した。また、スクリュー構成はAとして、L/D0=21、27、46、57、71、79、93の位置から始まる7箇所のニーディングゾーンを設け、各ニーディングゾーンの長さLk/D0は、順番にLk/D0=1.8、1.8、2.3、2.3、2.3、2.3、3.1とした。さらに各ニーディングゾーンの下流側に、逆スクリューゾーンを設け、各逆スクリューゾーンの長さLr/D0は、順番にLr/D0=0.4、0.4、0.8、0.8、0.4、0.8、0.4とした。また、スクリュー全長に対する前記ニーディングゾーンの合計長さの割合(%)を、(ニーディングゾーンの合計長さ)÷(スクリュー全長)×100により算出すると、ニーディングゾーンの合計長さの割合は16%であった。また、複数ヶ所のニーディングゾーンに設置した樹脂圧力計が示した樹脂圧力のうち、最大となったニーディングゾーンの樹脂圧力Pkmax(MPa)から、複数ヶ所のフルフライトゾーンに設置した樹脂圧力計が示した樹脂圧力のうち、最小となったフルフライトゾーンの樹脂圧力Pfmin(MPa)を引いた値を表1および3に示した。押出機の複数ヶ所に均等に設置された樹脂温度計により測定した中で最も高い樹脂温度を最高樹脂温度とし表1および表3に示した。またベント真空ゾーンはL/D0=96の位置に設け、ゲージ圧力−0.1MPaで揮発成分の除去を行った。吐出されたストランド状の溶融樹脂を、冷却バスを通過させて冷却し、ペレタイザーにより引取りながら裁断することにより、反応制御組成物(A)のペレット状のサンプルを得た。該サンプルを80℃で12時間以上真空乾燥後、射出成形により引張試験片を作製し、モルホロジー観察、引張弾性率、引張破断伸度の評価を行った。溶融混練結果および各種評価結果を表1および3に示す。
表1に示す配合組成で混合し、窒素フローを行いながら、スクリュー径が30mm、スクリューは2条ネジの2本のスクリューのL/D0=45の同方向回転完全噛み合い型二軸押出機(日本製鋼所社製、TEX−30α)を使用し、表1に示すシリンダー温度、スクリュー回転数、押出量で溶融混練を行い、吐出口(L/D=45)よりストランド状の溶融樹脂を吐出した。その際、原料と共に着色剤を投入し、押出物への着色が最大となる時間を滞留時間として測定し、その滞留時間を表1に示した。また、スクリュー構成はBとして、L/D0=7、14、24、33の位置から始まる4箇所のニーディングゾーンを設け、各ニーディングゾーンの長さLk/D0は、順番にLk/D0=3.0、3.0、3.0、3.0とした。さらに各ニーディングゾーンの下流側に、逆スクリューゾーンを設け、各逆スクリューゾーンの長さLr/D0は、順番にLr/D0=0.5、0.5、0.5、0.5とした。また、スクリュー全長に対する前記ニーディングゾーンの合計長さの割合(%)を、(ニーディングゾーンの合計長さ)÷(スクリュー全長)×100により算出すると、ニーディングゾーンの合計長さの割合は26%であった。またベント真空ゾーンはL/D0=38の位置に設け、ゲージ圧力−0.1MPaで揮発成分の除去を行った。吐出されたストランド状の溶融樹脂を、冷却バスを通過させて冷却し、ペレタイザーにより引取りながら裁断することによりペレット状のサンプルを得た。
表2および4に示す配合組成で混合し、窒素フローを行いながら、スクリュー径が30mm、スクリューは2条ネジの2本のスクリューのL/D0=45の同方向回転完全噛み合い型二軸押出機(日本製鋼所社製、TEXー30α)を使用し、表2および4に示すシリンダー温度、スクリュー回転数、押出量で溶融混練を行い、吐出口(L/D=45)よりストランド状の溶融樹脂を吐出した。その際、原料と共に着色剤を投入し、押出物への着色が最大となる時間を滞留時間として測定し、その滞留時間を表2および4に示した。また、スクリュー構成はCとして、L/D0=14、23、30の位置から、それぞれ、Lk/D0=4.0、4.0、5.0としたニーディングディスク先端側の頂部とその後面側の頂部との角度である螺旋角度θが、スクリューの半回転方向に20°としたツイストニーディングディスクを設け、伸張流動しつつ溶融混練するゾーン(伸張流動ゾーン)を形成させた。さらに各伸張流動ゾーンの下流側に、逆スクリューゾーンを設け、各逆スクリューゾーンの長さLr/D0は、順番にLr/D0=0.5、0.5、0.5とした。スクリュー全長に対する伸張流動ゾーンの合計の長さの割合(%)を、(伸張流動ゾーンの合計長さ)÷(スクリュー全長)×100により算出すると、29%であった。また、ツイストニーディングディスクの手前の圧力差(ΔP)から、伸張流動ゾーン内での圧力差(ΔP0)を差し引くことで、伸張流動ゾーン前後での流入効果圧力降下を求めた結果、200kg/cm2であった。ベント真空ゾーンはL/D0=38の位置に設け、ゲージ圧力−0.1MPaで揮発成分の除去を行った。吐出されたストランド状の溶融樹脂を、冷却バスを通過させて冷却し、ペレタイザーにより引取りながら裁断することにより、反応制御組成物(A)のペレット状のサンプルを得た。該サンプルを80℃で12時間以上真空乾燥後、射出成形により引張試験片を作製し、モルホロジー観察、引張弾性率、引張破断伸度の評価を行った。溶融混練結果および各種評価結果を表2および4に示す。
表2に示す配合組成で混合し、窒素フローを行いながら、スクリュー径が30mm、スクリューは2条ネジの2本のスクリューのL/D0=35の同方向回転完全噛み合い型二軸押出機(日本製鋼所社製、TEXー30α)を使用し、表2に示すシリンダー温度、スクリュー回転数、押出量で溶融混練を行い、吐出口(L/D=35)よりストランド状の溶融樹脂を吐出した。その際、原料と共に着色剤を投入し、押出物への着色が最大となる時間を滞留時間として測定し、その滞留時間を表2に示した。また、スクリュー構成はDとして、L/D0=12、17、22の位置から、それぞれ、Lk/D0=3.0、4.0、4.0としたニーディングディスク先端側の頂部とその後面側の頂部との角度である螺旋角度θが、スクリューの半回転方向に20°としたツイストニーディングディスクを設け、伸張流動しつつ溶融混練するゾーン(伸張流動ゾーン)を形成させた。さらに各伸張流動ゾーンの下流側に、逆スクリューゾーンを設け、各逆スクリューゾーンの長さLr/D0は、順番にLr/D0=0.5、0.5、0.5とした。スクリュー全長に対する伸張流動ゾーンの合計の長さの割合(%)を、(伸張流動ゾーンの合計長さ)÷(スクリュー全長)×100により算出すると、31%であった。また、ツイストニーディングディスクの手前の圧力差(ΔP)から、伸張流動ゾーン内での圧力差(ΔP0)を差し引くことで、伸張流動ゾーン前後での流入効果圧力降下を求めた結果、150kg/cm2であった。ベント真空ゾーンはL/D0=30の位置に設け、ゲージ圧力−0.1MPaで揮発成分の除去を行った。吐出されたストランド状の溶融樹脂を、冷却バスを通過させて冷却し、ペレタイザーにより引取りながら裁断することにより、反応制御組成物(A)のペレット状のサンプルを得た。該サンプルを80℃で12時間以上真空乾燥後、射出成形により引張試験片を作製し、モルホロジー観察、引張弾性率、引張破断伸度の評価を行った。溶融混練結果および各種評価結果を表2に示す。
表3に示す配合組成で混合し、窒素フローを行いながら、スクリュー径が30mm、スクリューは2条ネジの2本のスクリューのL/D0=35の同方向回転完全噛み合い型二軸押出機(日本製鋼所社製、TEX−30α)を使用し、表3に示すシリンダー温度、スクリュー回転数、押出量で溶融混練を行い、吐出口(L/D=35)よりストランド状の溶融樹脂を吐出した。その際、原料と共に着色剤を投入し、押出物への着色が最大となる時間を滞留時間として測定し、その滞留時間を表3に示した。また、スクリュー構成はEとして、L/D0=10、25の位置から始まる2箇所のニーディングゾーンを設け、各ニーディングゾーンの長さLk/D0は、順番にLk/D0=2.0、3.0とした。また、スクリュー全長に対する前記ニーディングゾーンの合計長さの割合(%)を、(ニーディングゾーンの合計長さ)÷(スクリュー全長)×100により算出すると、ニーディングゾーンの合計長さの割合は14%であった。またベント真空ゾーンはL/D0=30の位置に設け、ゲージ圧力−0.1MPaで揮発成分の除去を行った。吐出されたストランド状の溶融樹脂を、冷却バスを通過させて冷却し、ペレタイザーにより引取りながら裁断することにより、反応制御組成物(A)のペレット状のサンプルを得た。該サンプルを80℃で12時間以上真空乾燥後、射出成形により引張試験片を作製し、モルホロジー観察、引張弾性率、引張破断伸度の評価を行った。溶融混練結果および各種評価結果を表3に示す。
表5、6、7および8に示す配合組成で混合し、窒素フローを行いながら、スクリュー径が30mm、スクリューは2条ネジの2本のスクリューのL/D0=35の同方向回転完全噛み合い型二軸押出機(日本製鋼所社製、TEX−30α)を使用し、表5、6、7および8に示すシリンダー温度、スクリュー回転数、押出量で溶融混練を行い、吐出口(L/D=35)よりストランド状の溶融樹脂を吐出した。その際、原料と共に着色剤を投入し、押出物への着色が最大となる時間を滞留時間として測定し、その滞留時間を表5、6、7および8に示した。また、スクリュー構成はFとして、L/D0=7、16、25の位置から始まる3箇所のニーディングゾーンを設け、各ニーディングゾーンの長さLk/D0は、順番にLk/D0=3.0、3.0、3.0とした。さらに各ニーディングゾーンの下流側に、逆スクリューゾーンを設け、各逆スクリューゾーンの長さLr/D0は、順番にLr/D0=0.5、0.5、0.5とした。また、スクリュー全長に対する前記ニーディングゾーンの合計長さの割合(%)を、(ニーディングゾーンの合計長さ)÷(スクリュー全長)×100により算出すると、ニーディングゾーンの合計長さの割合は26%であった。またベント真空ゾーンはL/D0=30の位置に設け、ゲージ圧力−0.1MPaで揮発成分の除去を行った。吐出されたストランド状の溶融樹脂を、冷却バスを通過させて冷却し、ペレタイザーにより引取りながら裁断することにより、熱可塑性樹脂組成物のペレット状のサンプルを得た。該サンプルを80℃で12時間以上真空乾燥後、射出成形により曲げ試験片およびIzod衝撃試験片を作製し、モルホロジー観察、曲げ弾性率、Izod衝撃強度の評価を行った。溶融混練結果および各種評価結果を表5、6、7および8に示す。
表5、6、7および9に示す熱可塑性樹脂(B)を乾燥し、射出成形により曲げ試験片およびIzod衝撃試験片を作製し、曲げ弾性率およびIzod衝撃強度の評価を行った。各種評価結果を表5、6、7および9に示す。
表7に示す配合組成で混合し、窒素フローを行いながら、スクリュー径が41mm、スクリューは2条ネジの2本のスクリューのL/D0=100の同方向回転完全噛み合い型二軸押出機(東芝機械社製、TEM−41SS−22/1V)を使用し、表7に示すシリンダー温度、スクリュー回転数、押出量で溶融混練を行い、吐出口(L/D=100)よりストランド状の溶融樹脂を吐出した。その際、原料と共に着色剤を投入し、押出物への着色が最大となる時間を滞留時間として測定し、その滞留時間を表7に示した。また、スクリュー構成は参考例1同様、Aで行った。また、複数ヶ所のニーディングゾーンに設置した樹脂圧力計が示した樹脂圧力のうち、最大となったニーディングゾーンの樹脂圧力Pkmax(MPa)から、複数ヶ所のフルフライトゾーンに設置した樹脂圧力計が示した樹脂圧力のうち、最小となったフルフライトゾーンの樹脂圧力Pfmin(MPa)を引いた値を表7に示した。押出機の複数ヶ所に均等に設置された樹脂温度計により測定した中で最も高い樹脂温度を最高樹脂温度とし表7に示した。またベント真空ゾーンはL/D0=96の位置に設け、ゲージ圧力−0.1MPaで揮発成分の除去を行った。吐出されたストランド状の溶融樹脂を、冷却バスを通過させて冷却し、ペレタイザーにより引取りながら裁断することにより、熱可塑性樹脂組成物のペレット状のサンプルを得た。該サンプルを80℃で12時間以上真空乾燥後、射出成形により曲げ試験片およびIzod衝撃試験片を作製し、モルホロジー観察、曲げ弾性率、Izod衝撃強度の評価を行った。溶融混練結果および各種評価結果を表7に示す。
表7に示す配合組成で混合し、窒素フローを行いながら、スクリュー径が30mm、スクリューは2条ネジの2本のスクリューのL/D0=45の同方向回転完全噛み合い型二軸押出機(日本製鋼所社製、TEXー30α)を使用し、表7に示すシリンダー温度、スクリュー回転数、押出量で溶融混練を行い、吐出口(L/D=45)よりストランド状の溶融樹脂を吐出した。その際、原料と共に着色剤を投入し、押出物への着色が最大となる時間を滞留時間として測定し、その滞留時間を表7に示した。また、スクリュー構成は参考例12同様、伸張流動ゾーンを有するCで行った。また、ツイストニーディングディスクの手前の圧力差(ΔP)から、伸張流動ゾーン内での圧力差(ΔP0)を差し引くことで、伸張流動ゾーン前後での流入効果圧力降下を求めた結果、200kg/cm2であった。ベント真空ゾーンはL/D0=38の位置に設け、ゲージ圧力−0.1MPaで揮発成分の除去を行った。吐出されたストランド状の溶融樹脂を、冷却バスを通過させて冷却し、ペレタイザーにより引取りながら裁断することにより、熱可塑性樹脂組成物のペレット状のサンプルを得た。該サンプルを80℃で12時間以上真空乾燥後、射出成形により曲げ試験片およびIzod衝撃試験片を作製し、モルホロジー観察、曲げ弾性率、Izod衝撃強度の評価を行った。溶融混練結果および各種評価結果を表7に示す。
表6および7に示す配合組成でペレットを混合し、住友重機社製射出成形機(SG75H−MIV)のホッパーに投入し、成形温度260℃、金型温度80℃、射出圧力下限圧+5kgf/cm2の条件により、ASTM1号ダンベル型試験片と1/8インチノッチ付きIzod衝撃試験片を作製した。モルホロジー観察、曲げ弾性率、Izod衝撃強度の評価結果を表6および7に示す。
Claims (16)
- 下記(A)0.5〜37.5重量%と、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリアセタール樹脂、スチレン系樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリプロピレン樹脂から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(B)99.5〜62.5重量%((A)と(B)の合計を100重量%とする)を溶融混練して得られる熱可塑性樹脂組成物であって、
ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリプロピレン樹脂から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(A1)、アミノ基、カルボキシル基、カルボキシル金属塩、エポキシ基、酸無水物基、オキサゾリン基から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)、および前記熱可塑性樹脂(B)を配合してなり、(A1)+(B)が99.9〜85重量%、(A2)が0.1〜15重量%((A1)、(A2)および(B)の合計を100重量%とする)であり、かつ電子顕微鏡で観察されるモルホロジーにおいて、成分(A1)および(B)が連続相、成分(A2)が分散相を形成し、分散相(A2)中に成分(A1)と(A2)の反応により生成した化合物よりなる1〜100nmの微粒子を含有し、更に分散相(A2)中における前記微粒子の占める面積が20%以上であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
(A):前記熱可塑性樹脂(A1)80〜60重量%、前記反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)20〜40重量%の構成であり、成分(A1)が連続相、成分(A2)が分散相を形成し、分散相(A2)中に成分(A1)と(A2)の反応により生成した化合物よりなる1〜100nmの微粒子を含有し、更に分散相(A2)中における前記微粒子の占める面積が20%以上である熱可塑性樹脂組成物 - 熱可塑性樹脂(A1)、反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)、および熱可塑性樹脂(B)を配合してなる熱可塑性樹脂組成物の曲げ弾性率が、熱可塑性樹脂(B)の曲げ弾性率の0.95倍以上であり、かつ熱可塑性樹脂(A1)、反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)、および熱可塑性樹脂(B)を配合してなる熱可塑性樹脂組成物のIzod衝撃強度が、熱可塑性樹脂(B)のIzod衝撃強度の1.4倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 微粒子の最大粒子径が300nm以下であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- (A1)と(B)が同じ熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- (A1)および(B)がポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品。
- 成形品がフィルム、シートおよび繊維から選ばれる少なくとも1種である請求項6に記載の成形品。
- 成形品が、電子機器筐体、電機・電子部品、自動車用部品、建材、スポーツ用品から選ばれる少なくとも1種である請求項6または7のいずれかに記載の成形品。
- 熱可塑性樹脂(A1)と反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)を、スクリュー長さLとスクリュー直径D 0 の比L/D 0 が50以上で複数箇所のフルフライトゾーンおよびニーディングゾーンを有する二軸押出機に投入し、スクリュー中のニーディングゾーンの樹脂圧力のうち最大の樹脂圧力をPkmax(MPa)、スクリュー中のフルフライトゾーンの樹脂圧力のうち最小の樹脂圧力をPfmin(MPa)としたときに、
Pkmax≧Pfmin+0.3
を満たす条件で溶融混練して得られた熱可塑性樹脂組成物(A)0.5〜37.5重量%と、熱可塑性樹脂(B)99.5〜62.5重量%((A)と(B)の合計を100重量%とする)を溶融混練することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。 - ニーディングゾーンの合計長さが、前記スクリュー長さの5〜50%であることを特徴とする請求項9に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- 熱可塑性樹脂(A1)と反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)を伸張流動しつつ溶融混練して得られた熱可塑性樹脂組成物(A)0.5〜37.5重量%と、熱可塑性樹脂(B)99.5〜62.5重量%((A)と(B)の合計を100重量%とする)を溶融混練することをすることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- 伸張流動しつつ溶融混練するゾーン(伸張流動ゾーン)の前後での流入効果圧力降下が10〜1000kg/cm 2 であることを特徴とする請求項11に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- 押出機のスクリューの全長に対する伸張流動しつつ溶融混練するゾーン(伸張流動ゾーン)の合計の長さの割合が、5〜60%である押出機で溶融混練することを特徴とする請求項11または12に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリプロピレン樹脂から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(A1)80〜60重量%、アミノ基、カルボキシル基、カルボキシル金属塩、エポキシ基、酸無水物基、オキサゾリン基から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)20〜40重量%の構成であり、熱可塑性樹脂(A1)が連続相、反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)が分散相を形成し、分散相(A2)中に成分(A1)と(A2)の反応により生成した化合物よりなる1〜100nmの微粒子を含有し、更に分散相(A2)中における前記微粒子の占める面積が20%以上である熱可塑性樹脂組成物(A)0.5〜37.5重量%と、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリアセタール樹脂、スチレン系樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリプロピレン樹脂から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(B)99.5〜62.5重量%((A)と(B)の合計を100重量%とする)を溶融混練することを特徴とする、
熱可塑性樹脂(A1)、反応性官能基を有するゴム質重合体(A2)、および熱可塑性樹脂(B)を配合してなり、(A1)+(B)が99.9〜85重量%、(A2)が0.1〜15重量%((A1)、(A2)および(B)の合計を100重量%とする)であり、かつ電子顕微鏡で観察されるモルホロジーにおいて、成分(A1)および(B)が連続相、成分(A2)が分散相を形成し、分散相(A2)中に成分(A1)と(A2)の反応により生成した化合物よりなる1〜100nmの微粒子を含有し、更に分散相(A2)中における前記微粒子の占める面積が20%以上である熱可塑性樹脂組成物の製造方法。 - 前記熱可塑性樹脂組成物(A)の引張速度V1、V2のときの引張弾性率をE(V1)、E(V2)とすると、V1<V2のとき、E(V1)>E(V2)であることを特徴とする請求項14に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂組成物(A)の引張速度V1、V2のときの引張破断伸度をε(V1)、ε(V2)とすると、V1<V2のとき、ε(V1)<ε(V2)であることを特徴とする請求項14に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
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