JP5200430B2 - 金属薄膜の形成方法 - Google Patents
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一方、半導体装置の高密度化や通電電力の増加などに伴って回路の電流密度が増加する傾向にあり、配線層には導電性とともに耐熱性が要求されるようになっている。ここで、アルミニウム膜は、電流密度が高くなると、エレクトロマイグレーションが生じ易くなるため、アルミニウム膜に銅などの元素を添加することで、アルミニウム原子が移動するのを抑制する対策がとられている。
そこで、本発明の目的は、アルミニウム膜の流動性の低下を抑制しつつ、耐熱性を向上させることが可能な金属薄膜の形成方法を提供することである。
また、請求項3記載の金属薄膜の形成方法によれば、前記高純度アルミニウム膜の純度が5N(99.999%)以上であることを特徴とする。
また、請求項4記載の金属薄膜の形成方法によれば、前記添加元素が、Cu、V、Si、Fe、Ni、Co、Cr、Mg、Tiのうちの少なくとも1種類から選択されることを特徴とする。
図1は、本発明の第1実施形態に係る金属薄膜の形成方法を示す断面図である。
図1(a)において、フォトリソグラフィー技術およびイオン注入技術を用いてB、P、Asなどの不純物を半導体基板11に選択的に注入することにより、半導体基板11の所定の領域に不純物拡散層12を形成する。なお、半導体基板11の材質としては、例えば、Si、Ge、SiGe、SiC、SiSn、PbS、GaAs、InP、GaP、GaNまたはZnSeなどを用いることができる。
また、アルミニウムを高純度に保ったまま高純度アルミニウム膜15を絶縁層13上に形成することにより、成膜時に膜の流動性を向上させることができ、絶縁層13の表面に微細な凹凸がある場合においても、付着面への膜の追従性を確保し、凹部や隅部へのアルミニウムの充填を十分に施すことができる。このため、高純度アルミニウム膜15の電流密度が部分的に高くなるのを抑制することができ、応力の集中を緩和することが可能となることから、熱応力などによって表面が損傷するのを抑制することができる。
ここで、添加元素膜16としてCuを選択することにより、アルミニウムを用いた電極または配線層の耐熱性を向上させることができ、エレクトロマイグレーションを抑えることが可能となる。また、添加元素膜16としてSiを選択することにより、Si基板からのSiの過度の拡散を抑えることができる。
図2(a)において、フォトリソグラフィー技術およびイオン注入技術を用いてB、P、Asなどの不純物を半導体基板21に選択的に注入することにより、半導体基板21の所定の領域に不純物拡散層22を形成する。
そして、CVDなどの方法にて半導体基板21の表面全体に絶縁層23を形成し、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて絶縁層23をパターニングすることにより、不純物拡散層22の表面の一部を露出させる開口部24を形成する。なお、絶縁層23の材質としては、例えば、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜などを用いることができる。また、絶縁層23の表面には微細な凹凸があってもよい。また、絶縁層23の膜厚は、例えば、1000Åとすることができる。
次に、図2(c)に示すように、イオンビームデポジションなどの方法にて高純度アルミニウム膜26をアルミニウム合金膜25上に形成する。なお、高純度アルミニウム膜26の純度は4N(99.99%)であることが好ましく、さらに好ましくは5N(99.999%)以上とするのがよい。また、高純度アルミニウム膜26の膜厚は、例えば、1μmとすることができる。また、高純度アルミニウム膜26の成膜時に半導体基板21側に−50kVの負バイアスを印加するようにしてもよい。また、高純度アルミニウム膜26の成膜時にアルミニウムの一部または全てをイオン化するようにしてもよい。また、高純度アルミニウム膜26は、電極または配線層として使用することができる。
また、蒸着時にはAlイオンの運動エネルギーが高いため、高純度アルミニウム膜26の成膜時に半導体基板21側に負バイアスを印加することで、成膜時の高純度アルミニウム膜26の流動性をより一層向上させることができる。
これにより、アルミニウムを用いた電極または配線層の厚膜化を図りつつ、アルミニウムを用いた電極または配線層の耐熱性を向上させることができ、電極または配線層としてそれ相当量の膜厚を要する場合においても、エレクトロマイグレーションを抑えることが可能となる。
12、22 不純物拡散層
13、23 絶縁層
14、24 開口部
15、26 高純度アルミニウム膜
16、27 添加元素膜
17、28 添加元素
25 アルミニウム合金膜
Claims (4)
- アルミニウム合金膜を絶縁層上に成膜する工程と、
高純度アルミニウム膜を前記アルミニウム合金膜上に成膜する工程と、
前記高純度アルミニウム膜上に添加元素膜を成膜する工程と、
前記添加元素膜の熱処理によって前記添加元素膜に含まれる添加元素を前記高純度アルミニウム膜に拡散させる工程とを備えることを特徴とする金属薄膜の形成方法。 - 前記高純度アルミニウム膜の純度が4N(99.99%)であることを特徴とする請求項1記載の金属薄膜の形成方法。
- 前記高純度アルミニウム膜の純度が5N(99.999%)以上であることを特徴とする請求項1記載の金属薄膜の形成方法。
- 前記添加元素が、Cu、V、Si、Fe、Ni、Co、Cr、Mg、Tiのうちの少なくとも1種類から選択されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の金属薄膜の形成方法。
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