JP5198345B2 - 鋼材の変位表示方法及びシステム - Google Patents

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Description

本発明は、地中に挿入されたH形鋼、I形鋼等の鋼材の地中変位を表示する方法及びシステムに関するものである。
地中に挿入された鋼材の地中変位を表示する方法及びシステムに関しては、鋼材がH形鋼である場合に限定されたものであるが、当該H形鋼に磁石で傾斜計を取り付け、この傾斜計を用いて取得した傾斜角データを表示器にリアルタイムに表示する形態を開示した文献が存在する(例えば、特許文献1等参照)。しかしながら、この文献は、単に傾斜角データを表示するとしているのみであり、具体的にどのように表示するのかを明らかにしていない。
また、地中に挿入された鋼材の地中変位を表示する方法及びシステムに関しては、鋼材に保護管を取り付け、この保護管内に傾斜計を挿入する形態を開示した文献も存在する(例えば、特許文献2等参照。)。しかしながら、この文献も、単に傾斜計により測定表示された傾斜データを見ながら、鋼材の建て込み作業を行うとしているにとどまる。また、この文献が開示する形態は、鋼材に対する保護管の取り付けを必要としているため、装置コストが嵩む。
なお、地中に挿入された鋼材の地中変位を表示する方法及びシステムに関しては、鋼材に保護管を取り付け、この保護管の付いた鋼材を打設し、その後、保護管内に傾斜計を挿入して、当該鋼材の傾斜角を取得する形態を開示した文献も存在する(例えば、特許文献3の段落0023等参照。)。しかしながら、この文献が開示する形態は、鋼材の打設後に傾斜計を挿入し、当該鋼材の傾斜角を取得するものであり、鋼材の挿入過程において当該鋼材の傾斜情報を取得する形態ではない点で、本発明と大きく異なる。
実登3031823号公報 特開平5−287732号公報 特開2001−262572号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、鋼材の地中変位を、当該鋼材の挿入過程において、正確に把握することができ、しかも、装置コストが嵩まない鋼材の変位表示方法及びシステムを提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
傾斜計を用いて地中に挿入された鋼材の傾斜情報を取得し、この傾斜情報を用いて前記鋼材の変位を算出し、この算出変位を表示する方法であって、
前記鋼材の挿入に先立って、前記傾斜計の下側部のみを覆う筒体と、前記鋼材側への拘束力を及ぼさないように前記傾斜計を両側方から挟み込む支持材と、前記傾斜計を前記鋼材側へ押し付ける弾性伸縮部材と、を有する固定手段を使用して、前記傾斜計を前記鋼材の先端部に固定し、
前記鋼材の挿入過程において、連続的に又は所定の深度ごとに前記傾斜情報を取得し、
前記鋼材の挿入完了後、前記傾斜計を、この傾斜計に取り付けた線材を地上から引いて回収する、
ことを特徴とする鋼材の変位表示方法。
〔請求項2記載の発明〕
前記傾斜情報を用いて前記鋼材先端部の傾斜角度及び傾斜方位を算出し、
この傾斜角度及び傾斜方位を用いて前記鋼材先端部の変位を算出し、この算出変位を表示するとともに、
前記傾斜角度及び傾斜方位を1の直線で表示し、この直線の起点からの長さが前記傾斜角度を意味し、この直線の起点から向かう方向が前記傾斜方位を意味するようにする、
請求項1記載の鋼材の変位表示方法。
〔請求項3記載の発明〕
前記所定の深度ごとに、前記鋼材の変位を算出するにおいて、
先に算出した変位を基準とし、
この基準からの挿入深度と、今回取得した傾斜情報と、を用いて今回の変位を算出する、
請求項1又は請求項2記載の鋼材の変位表示方法。
〔請求項4記載の発明〕
前記所定の深度ごとに、前記鋼材の変位を算出するにおいて、
今回取得した傾斜情報と、この傾斜情報を取得するまでの地表面からの挿入深度と、を用いて今回の変位を算出する、
請求項1又は請求項2記載の鋼材の変位表示方法。
〔請求項5記載の発明〕
前記今回の傾斜情報を取得するに際して、前記鋼材の地表面における変位及びねじれ角を取得し、この変位及びねじれ角を用いて前記鋼材先端部の今回の変位を補正する、
請求項4記載の鋼材の変位表示方法。
〔請求項6記載の発明〕
地中に挿入された鋼材の傾斜情報を取得する傾斜計と、前記傾斜情報を用いて前記鋼材の変位を算出する変位算出手段と、この変位算出手段によって算出された変位を表示する変位表示手段と、を有する鋼材の変位表示システムであって、
前記傾斜計の下側部のみを覆う筒体と、前記鋼材側への拘束力を及ぼさないように前記傾斜計を両側方から挟み込む支持材と、前記傾斜計を前記鋼材側へ押し付ける弾性伸縮部材と、を有し、前記傾斜計を前記鋼材の先端部に固定する固定手段と、
前記鋼材の挿入過程において、連続的に又は所定の深度ごとに、前記傾斜情報を取得する傾斜計と、
この傾斜計に取り付けられた線材と、を有し、
前記鋼材の挿入完了後、前記線材を地上から引いて前記傾斜計を回収可能な構成とされている、
ことを特徴とする鋼材の変位表示システム。
本発明によると、鋼材の地中変位を、当該鋼材の挿入過程において、正確に把握することができ、しかも、装置コストが嵩まない鋼材の変位表示方法及びシステムとなる。
本形態に係る変位表示システムの説明図である。 本形態に係る変位表示方法のフロー図である。 傾斜角度及び傾斜方位の表示例である。 地中変位の表示例である(断面図形態)。 芯材の地表面における変位及びねじれの説明図である。 地中変位の表示例である(平面図形態)。 傾斜計の固定状態を示した正面図である。 傾斜計の固定状態を示した平面図である。 傾斜計の固定状態を示した側面図である。
次に、本発明を実施するための形態を説明する。なお、本発明において、変位表示の対象となる鋼材の種類は、特に限定されず、以下では、一例として、鋼材が芯材として使用されるH形鋼である場合について説明する。
図1に示すように、本形態の変位表示システム10は、地盤Gに形成された掘削孔1内(地中)に挿入された芯材2の傾斜情報を取得する傾斜計11と、この傾斜計11によって取得された傾斜情報を用いて芯材2の変位を算出する変位算出手段としての電子計算機12と、この電子計算機12によって算出された変位を表示する変位表示手段としてのモニター12Mと、傾斜計11を芯材2の先端部2aに固定するための固定手段20(図7〜8参照)と、傾斜計11の図示例では上端面に取り付けられたワイヤ、針金、釣糸等からなる線材13と、から主になる。
使用可能な傾斜計11の種類は、特に限定されず、公知の装置を使用することができる。本形態では、傾斜計11として、X軸方向の傾斜角度とY軸方向の傾斜角度とを同時に測定することができる2軸傾斜計を使用する。なお、図示例では、X軸が芯材(H形鋼)2のフランジ2Xと平行に、Y軸が芯材2のウェブ2Yと平行になっている形態を示しているが(図8参照)、これに限定する趣旨ではない。
本形態の変位表示システム10を用いて芯材2の地中変位を表示するにあたっては、図2に示すように、まず、傾斜計11の設置や、通信ケーブル16等の配線などを行う。特に本形態では、芯材2を掘削孔1内へ挿入するに先立って、傾斜計11を芯材2の先端部2aに固定する。芯材2を掘削孔1内へ挿入するに先立って、傾斜計11を芯材2に固定することにより、芯材2の地中変位を芯材2の挿入過程において、例えば、リアルタイムに把握することができる。
この傾斜計11を芯材2に固定するための方法・形態は、特に限定されないが、図7〜9に示す、本形態の固定手段20を使用するのが好ましい。
この固定手段20は、芯材2のウェブ2Yに溶接等によって固定された平板状の平板21を有する。この平板21の平面形状は、特に限定されず、例えば、真円形状、楕円形状等の円形状、正方形状、長方形状等の矩形状、菱形形状、台形状等の四角形状とすることができる。図示例では、平板21を縦長長方形状としている。
この平板21の下側部には、下端面が閉じ、上端面が開いた円筒状の筒体22が固定されている。この筒体22の上端面(開口)からは、傾斜計11が挿入され(嵌め込まれ)、挿入された傾斜計11は、筒体22に覆われて、土砂等から保護される。この筒体22は、例えば、その上端縁を平板21の上端縁に一致させて、傾斜計11を全長にわたって覆うようにすることもできる。ただし、図示例のように、筒体22の上端縁を平板21の上下方向中央部に位置させ、筒体22が傾斜計11の下側部のみを覆う形態とする方が好ましい。このように傾斜計11の下側部のみを覆う形態とすると、筒体22から傾斜計11を引き抜くのが容易となり、結果、線材13を利用した傾斜計11の回収が容易となる。
もっとも、このように筒体22が傾斜計11の下側部のみを覆う形態とすると、芯材2の挿入過程における傾斜計11の安定性が低下する。そこで、本形態では、まず、傾斜計11の両側方における平板21に支持材23を溶接等によって固定し、この支持材23が傾斜計11を両側方から挟み込むようにしている。ただし、支持材23は、図7及び図9から明らかなように、傾斜計11のウェブ2Y側部分のみを挟み込んでおり、他方側部分(ウェブ2Yに対向しない部分)は挟み込まないようにしている。つまり、支持材23が傾斜計11に対して、ウェブ2Y側への拘束力を及ぼさないようにしている。支持材23によってウェブ2Y側への拘束力が及ぶようにすると、筒体22が傾斜計11の下側部のみを覆う形態とした趣旨が減殺される。
本形態においては、傾斜計11に対するウェブ2Y側への拘束を、ゴム等の弾性伸縮部材25で行っている。この弾性伸縮部材25は、傾斜計11の両側方において平板21に固定された留め具24に引っ掛けられ、傾斜計11に対してウェブ2Y側へ押しつける弾性力を及ぼしている。この押付け力により、芯材2の挿入過程における傾斜計11の安定性が増す。他方、弾性伸縮部材25は、伸縮性を有するため、線材13を利用した傾斜計11の回収において障害となるおそれがない。
本形態においては、ウェブ2Yの幅方向に関して、固定手段20の設置位置が特に限定されないが、傾斜計11がウェブ2Yの幅方向中心Eに位置するように設置するのが好ましい。
このような固定手段20を利用して、傾斜計11を芯材2に固定したら、芯材2を吊り上げる等し、掘削孔1の上方で保持する(芯材初期位置セット)。この芯材2の初期位置セットは、傾斜計11の固定に先立って行うこともできるが、傾斜計11を固定する際の安全性を考慮すると、傾斜計11の固定後に行う方が好ましい。
芯材2の初期位置セットが終了したら、電子計算機12を起動する。もちろん、この電子計算機12の起動は、傾斜計11の固定や芯材2の初期位置セットに先立って行うこともできる。
図示例では、この電子計算機12は、USBシリアルケーブ15U等を介して電源ボックス15とつながり、この電源ボックス15は、手巻きリール14によって巻き取ることができる通信ケーブル16とつながる。この通信ケーブル16は、傾斜計11とつながっており、傾斜計11によって取得された傾斜情報は、通信ケーブル16、USBシリアルケーブル15U等を介して、電子計算機12に入力される。例えば、芯材2の挿入を複数回行う場合等においては、この電子計算機12に備わる入力装置から、杭番号等を入力することができるようにしておくと、好適である。また、電子計算機12に、前回取得した傾斜情報等が残っているようであれば、この傾斜情報をリセットし、また、芯材2の垂直を確認したうえで、傾斜計11のオフセットを行い、取付誤差をなくしておく。
以上の作業が終了したら、掘削孔1内に芯材2を挿入する。この芯材2の挿入過程においては、連続的に又は所定の深度ごとに、芯材先端部2aの傾斜情報を取得する。この傾斜情報の取得は、傾斜計11によって行われ、傾斜情報として、X軸方向の傾斜角度とY軸方向の傾斜角度とが取得される。この傾斜情報の取得は、通常、芯材2の挿入(建て込み)が完了するまで行う。
一方、傾斜計11を用いて取得した傾斜情報は、通信ケーブル16、USBシリアルケーブル15U等を介して電子計算機12に入力される。この電子計算機12に備わる中央処理演算装置等は、当該傾斜情報を用いて鋼材先端部2aの変位を算出し、この算出変位は、電子計算機12に付属のモニター12Mに表示される。このようにして、芯材2の地中変位を芯材2の挿入過程において、例えば、リアルタイムに把握することができる。しかも、本形態においては、傾斜計11が芯材2の先端部に固定されており、表示される地中変位は、芯材先端部2aの地中変位であるため、表示される地中変位は、極めて正確である。
この点、芯材2は、例えば、8〜15mの長さを有する(芯材2の長さは施工現場によってさまざまとされており、この範囲外の長さの芯材が存在しないとする趣旨ではない。)単位H形鋼2Aが軸方向に連結されてなるところ、この連結は、例えば、連結金具を用いて行い、あるいは溶接によって行うなどしているため、芯材2全体としては、わずかに曲がっている可能性がある(もちろん、各単位H形鋼2A自体が曲がっている可能性も否定できない。)。したがって、傾斜計11を芯材2の軸方向中央部や上端部に固定するのと、芯材2の先端部に固定するのとでは、表示される変位が異なり、本形態のように変位発生に最も影響のある先端部に傾斜計11を固定するのが好適である。また、傾斜計11を芯材2の軸方向に関して異なる位置に、複数固定することもできるが、装置コスト等が嵩み、また、傾斜計11の回収が困難になる。
ここで芯材2の先端部とは、各単位H形鋼2Aの先端部を意味せず、連結された芯材2全体の先端部を意味する。この先端部の範囲は、特に限定されるものではないが、芯材2の先端縁(えん)から好ましくは20〜30cmである。傾斜計11が、芯材2の先端縁に近すぎ、あるいは当該先端縁よりも先方(前方)に突出していると、芯材2の挿入過程において、あるいは挿入完了時において掘削孔等と接触し、傾斜計11が破損するおそれがある。他方、傾斜計11が先端縁から離れ過ぎていると、芯材2の地中変位を正確に把握することができなくなる。
本形態において、傾斜計11を用いて取得した傾斜情報(X軸方向の傾斜角度pX、Y軸方向の傾斜角度pY)から芯材先端部2aの変位を算出するにあたっては、まず、当該傾斜情報を用いて芯材先端部2aの傾斜角度及び傾斜方位を算出する。この算出方法は、特に限定されるものではないが、次に示す式に基づいて算出することができる。
Figure 0005198345
Figure 0005198345
このようにして傾斜角度及び傾斜方位を算出したら、この傾斜角度及び傾斜方位を用いて後述するように芯材先端部2aの変位を算出し、この算出変位を表示するが、本形態においては、この算出変位の表示とともに、図3に示すように、当該傾斜角度及び傾斜方位を1の直線Wで表示する。この直線Wにおいては、起点Oから終点Kまでの長さが傾斜角度を意味し、起点Oから終点Kが向かう方向が傾斜方位を意味している。傾斜角度や傾斜方位は、数値として表示することもできるが、本形態においては、前述したように傾斜情報を芯材2の挿入過程において、例えば、リアルタイムに取得することができ、傾斜角度や傾斜方位もリアルタイムに算出・表示することができるため、このリアルタイム性を維持しつつ、把握を容易にするという観点から、本形態のように、1の直線Lで示すのが好ましい。ただし、この表示に合わせて、数値として表示することを否定する趣旨ではない。
ところで、本形態においては、所定の深度ごとに傾斜情報を取得し、この傾斜情報を用いて芯材2の変位を算出・表示することや、連続的に傾斜情報を取得しつつも、所定の深度ごとの傾斜情報を用いて芯材2の変位を算出・表示することができる。これらの場合、すなわち、所定の深度ごとに、芯材2の変位を算出・表示する場合、その変位算出の方法は、特に限定されるものではないが、次の2形態(先端軌跡法及び直線法)、又はこの2形態の使い分けを推奨する。
(先端軌跡法)
この先端軌跡法は、図4の(1)に示すように、先に算出した深度Z2における変位A2を基準とし(先に算出した深度Z1における変位A1を基準にすることもできる)、この基準からの挿入深度(Z3−Z2)と、今回取得した深度Z3における傾斜情報と、を用いて今回の変位A3を算出する方法である。この方法によると、図4の(1)に示すように、芯材先端部2aの軌跡を連続的に描く(表示する)ことができるという点で、好適である。
(直線法)
この直線法は、図4の(2)に示すように、今回取得した深度Z3における傾斜情報と、この傾斜情報を取得するまでの地表面からの挿入深度Z3と、用いて今回の変位B3を算出する方法である。この方法によると、芯材先端部2aの軌跡を連続的に描く(表示する)ことはできないが、先に算出した深度Z2における変位B2に誤差があっても、この誤差による影響を受けないという点で、好適である。
また、この直線法によると、芯材先端部2aの地中変位をより正確に算出・表示することができる。
すなわち、まず、深度Z3における今回の傾斜情報を取得するに際しては、図5の(1)に示すように、芯材2の地表面におけるX軸方向の変位ΔX及びY軸方向の変位ΔYを取得し、また、図5の(2)に示すように、芯材2の地表面におけるねじれ角θを取得する。そして、この変位ΔX及びΔY並びにねじれ角θを用いて芯材先端部2aの今回の変位B3を補正する。
この変位B3の補正を行うにあたっては、傾斜情報(X軸方向の傾斜角度pX、Y軸方向の傾斜角度pY)及び傾斜方位を補正することになるが、傾斜方位は、ねじれ角θをプラスすることで、補正終了である。他方、傾斜情報は、補正後のX軸方向の傾斜角度をpX´、補正後のY軸方向の傾斜角度をpY´、とすると、次に示す式に基づいて補正することができる。
Figure 0005198345
以上においては、所定の深度ごとに変位を算出・表示するが、当該所定の深度とは、特に限定されず、例えば、1〜5m、好ましくは1〜3mとすることができる。また、この深度は、例えば、単位H形鋼2Aの連結した本数等によって知見することができる。
先端軌跡法、直線法のいずれにおいても、図6に示すように、各変位A1〜A3,B1〜B3を平面的に表示することができる(なお、前述図4は、変位を断面的に表示する。)。この表示形態においては、中心点Cからの距離が変位長を意味し、中心点Cから各変位A1〜A3,B1〜B3が向かう方向が変位方位を意味している。変位長や変位方向は、数値として表示することもできるが、本形態においては、前述したように傾斜情報をリアルタイムに取得することができ、変位長や変位方位もリアルタイムに算出・表示することができるため、このリアルタイム性を維持しつつ、把握を容易にするという観点から、本形態の表示方法を推奨する。
以上のようにして、芯材2の挿入が完了したら、図2に示すように、電子計算機12の電源を落とし、傾斜計11を、この傾斜計11に取り付けた線材13を地上から、例えば、上方に引くことで回収する。このように本形態では、保護管等を利用することなく、傾斜計11による傾斜情報の取得、傾斜計の回収が可能であり、装置コストが抑えられる。
本発明は、地中に挿入されたH形鋼、I形鋼等の鋼材の地中変位を表示する方法及びシステムとして、適用可能である。
1…掘削孔、2…芯材、2a…芯材先端部、2A…単位H形鋼、2X…フランジ、2Y…ウェブ、11…傾斜計、12…電子計算機、12M…モニター、13…線材、14…手巻きリール、15…電源ボックス、15U…USBシリアルケーブル、16…通信ケーブル、20…固定手段、21…平板、22…筒体、23…支持材、24…留め具、25…弾性伸縮部材、G…地盤。

Claims (6)

  1. 傾斜計を用いて地中に挿入された鋼材の傾斜情報を取得し、この傾斜情報を用いて前記鋼材の変位を算出し、この算出変位を表示する方法であって、
    前記鋼材の挿入に先立って、前記傾斜計の下側部のみを覆う筒体と、前記鋼材側への拘束力を及ぼさないように前記傾斜計を両側方から挟み込む支持材と、前記傾斜計を前記鋼材側へ押し付ける弾性伸縮部材と、を有する固定手段を使用して、前記傾斜計を前記鋼材の先端部に固定し、
    前記鋼材の挿入過程において、連続的に又は所定の深度ごとに前記傾斜情報を取得し、
    前記鋼材の挿入完了後、前記傾斜計を、この傾斜計に取り付けた線材を地上から引いて回収する、
    ことを特徴とする鋼材の変位表示方法。
  2. 前記傾斜情報を用いて前記鋼材先端部の傾斜角度及び傾斜方位を算出し、
    この傾斜角度及び傾斜方位を用いて前記鋼材先端部の変位を算出し、この算出変位を表示するとともに、
    前記傾斜角度及び傾斜方位を1の直線で表示し、この直線の起点からの長さが前記傾斜角度を意味し、この直線の起点から向かう方向が前記傾斜方位を意味するようにする、
    請求項1記載の鋼材の変位表示方法。
  3. 前記所定の深度ごとに、前記鋼材の変位を算出するにおいて、
    先に算出した変位を基準とし、
    この基準からの挿入深度と、今回取得した傾斜情報と、を用いて今回の変位を算出する、
    請求項1又は請求項2記載の鋼材の変位表示方法。
  4. 前記所定の深度ごとに、前記鋼材の変位を算出するにおいて、
    今回取得した傾斜情報と、この傾斜情報を取得するまでの地表面からの挿入深度と、を用いて今回の変位を算出する、
    請求項1又は請求項2記載の鋼材の変位表示方法。
  5. 前記今回の傾斜情報を取得するに際して、前記鋼材の地表面における変位及びねじれ角を取得し、この変位及びねじれ角を用いて前記鋼材先端部の今回の変位を補正する、
    請求項4記載の鋼材の変位表示方法。
  6. 地中に挿入された鋼材の傾斜情報を取得する傾斜計と、前記傾斜情報を用いて前記鋼材の変位を算出する変位算出手段と、この変位算出手段によって算出された変位を表示する変位表示手段と、を有する鋼材の変位表示システムであって、
    前記傾斜計の下側部のみを覆う筒体と、前記鋼材側への拘束力を及ぼさないように前記傾斜計を両側方から挟み込む支持材と、前記傾斜計を前記鋼材側へ押し付ける弾性伸縮部材と、を有し、前記傾斜計を前記鋼材の先端部に固定する固定手段と、
    前記鋼材の挿入過程において、連続的に又は所定の深度ごとに、前記傾斜情報を取得する傾斜計と、
    この傾斜計に取り付けられた線材と、を有し、
    前記鋼材の挿入完了後、前記線材を地上から引いて前記傾斜計を回収可能な構成とされている、
    ことを特徴とする鋼材の変位表示システム。
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