JP5198137B2 - スチールコード接着用ゴム組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤなどの補強材に用いられるスチールコードとゴムとの接着性、特に耐熱接着性、耐湿熱接着性を向上することができるスチールコード接着用ゴム組成物に関する。
従来より、空気入りタイヤの補強材に用いられているスチールコードには真鍮などのめっきが施されており、このスチールコードとの接着用ゴム組成物としては、天然ゴムを主とするジエン系ゴム成分に、カーボンブラックなどの補強剤、加硫剤などの各種配合剤の他に、レゾルシンやレゾルシン誘導体、有機酸コバルト塩などの接着剤成分を添加してスチールコードとの接着性を向上することが知られている。
ところで近年、高速道路の整備、また車両の高性能化(高速化、高馬力化、高荷重化など)が進み、空気入りタイヤの骨格となるスチールベルトやカーカスにかかる歪みが一段と増大し、特に連続走行中のタイヤ発熱に起因する接着劣化、タイヤの高寿命化に伴う熱履歴による劣化、また、湿熱による劣化などにより、従来にも増して高い水準での接着性が要求されている。従来の有機酸コバルト塩などを配合したゴム組成物では、初期接着性は優れているが、熱老化により接着性の低下が大きく、最近の要求性能を満足できないのが現状であり、耐熱接着性、耐湿熱接着性の改善が強く求められている。
上記有機酸コバルト塩は酸化促進作用が強いため、熱により接着層の厚みを増大させる結果層破壊へと至らしめていると考えられることから、下記特許文献1には、有機酸コバルト塩にホウ素を含有させることでスチールコードの耐湿熱接着性を向上することが記載されているが、いまだ金属コバルト分によるゴム組成物の熱劣化を促進させるという欠点を有している。また、メルカプト−4−メチルベンゾチアゾールなどの耐熱劣化抑制型の加硫促進剤を添加したゴム組成物が提案されているが(特許文献2)、その接着性改善の効果は十分とは言い難い。また、下記特許文献3には、カーボンブラック表面にケイ素含有相、ホウ素含有相などを形成した金属処理カーボンブラックが開示されているが、ゴムの補強性を改良することを目的とし、接着性については述べられていない。
特開平7−9811号公報 特開2001−106829号公報 特表2001−521972号公報
本発明の目的は、スチールコードとゴムとの初期接着性はもちろん、熱による接着劣化を防止して耐湿熱接着性、特に耐熱接着性を向上し、初期及び老化後ともに高いレベルの接着性能を実現することのできるスチールコード接着用ゴム組成物を提供することにある。
本願発明者らは、上記問題点に鑑み鋭意検討した結果、スチールコードとゴムとの接着性、特に熱による接着劣化を防止する成分としてグラファイト系の酸化劣化防止成分をゴム組成物に添加することで上記課題を解決し得ることを見出し本発明に至った。
すなわち本発明は、ジエン系ゴム成分100重量部に対し、カーボンブラックをホウ素又はホウ素を含む化合物と共に加熱し黒鉛化させ得られたホウ素を含有する複合グラファイト粒子を0.1〜30重量部配合してなることを特徴とするスチールコード接着用ゴム組成物である。
本発明のスチールコード接着用ゴム組成物においては、前記複合グラファイト粒子を構成するホウ素の炭化物(BC)と、前記炭化物中に含まれる炭素原子を除く前記複合グラファイト粒子中の全炭素原子とのモル比が、1:5〜1:500であることが好ましい。
また、本発明のスチールコード接着用ゴム組成物は、真鍮めっきが施されたスチールコードとの接着の好適である。
本発明のスチールコード接着用ゴム組成物によれば、スチールコードとゴムとの初期接着性はもちろんのこと、複合グラファイト粒子の酸化防止作用により熱による接着劣化を防止して耐湿熱接着性、特に耐酸化性を改善することで耐熱接着性を向上することができ、空気入りタイヤなどのゴム製品の耐久性を向上することができる。
本発明のスチールコード接着用ゴム組成物(以下、単に「ゴム組成物」ということがある)のゴム成分には、各種のジエン系ゴムが用いられる。ジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを含有するブタジエンゴム(SPB)、末端変性ローシスBR、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上をブレンドして用いることができ、合成ゴムの場合、その重合法や分子量などは特に制限されない。中でもNR、IR、SBR、BRがスチールコードとの接着性、強度、耐疲労性、発熱性などの点で好ましい。
本発明のゴム組成物に配合される複合グラファイト粒子は、カーボンブラックをホウ素又はホウ素を含む化合物と共に加熱し黒鉛化させて得られるものである。
カーボンブラックを加熱処理し黒鉛化させる加熱処理方法は、特に限定されないが、カーボンブラックを1500℃以上に加熱する必要があることから、カーボンブラックとホウ素又はホウ素を含有する化合物とを誘導炉中で誘導加熱してホウ素を含有する複合グラファイト粒子を製造する方法が好適である。
誘導加熱方法は、例えば、誘導加熱コイルを備えたセラミック製絶縁体の内部にカーボン製るつぼを設置し、カーボンブラックに少量のホウ素やホウ素化合物を添加した混合物を投入し、コイルに高周波電流を流すことで1500℃以上に昇温しカーボンブラックを黒鉛化することができる。
かかる誘導加熱方法を採用することで、通常の加熱方式では極めて高い温度を要する黒鉛化を容易に進行させ、グラファイト構造とその表面にホウ素の炭化物(BC)を形成する。黒鉛化処理を行うための高温度熱処理が容易となり、製造コストの低減も図られる。
グラファイト粒子にこのような炭素以外にホウ素を含有させることで、グラファイト粒子の酸化開始温度が高くなり、耐酸化性が改善され、これをゴム組成物に配合することでゴム組成物の酸化劣化性が改善される結果スチールコードとの耐熱接着性を向上することができる。上記耐熱接着性向上の効果は、グラファイト粒子がカーボンブラックに比べて結晶構造が発達しているため、酸化開始温度が高く耐酸化性に優れることによると考えられる。また、ホウ素はカーボンブラックのグラファイト化を促進する効果も有している。
上記グラファイト粒子の原料となるカーボンブラックとしては、特に限定されるものではないが、ナノメータ・オーダーの粒子サイズの炭素質微粒子であって、単球タイプ(粒子径:80nm〜)や多様なアグリゲートタイプ(1次粒子径:数nm〜)のものが使用でき、平均粒子径が500nm以下のカーボンブラックを黒鉛化させることが好ましい。カーボンブラックの平均粒子径は好適には200nm以下であり、より好適には100nm以下である。平均粒子径が500nmを超えるものでは、上記効果が十分発揮できず、粒子径が小さくなると取り扱いが困難になり、ゴム中への分散性も低下する。
原料とするカーボンブラックは、例えば、オイルファーネスブラック、アセチレンブラック等を例示できる。具体的には、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等の各種のカーボンブラックが挙げられる。これらの複数のカーボンブラックを混合して用いてもよい。
また、カーボンブラックとともに黒鉛化処理されるホウ素は、ホウ素元素自体、ホウ素を含有する化合物としては、メタホウ酸、オルトホウ酸などのホウ酸、トリメトキシボラン、酸化ホウ素、炭化ホウ素、窒化ホウ素、ホウ酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩)などが挙げられ、これらの複数の混合物を用いることもできる。
さらに、カーボンブラックと混合して加熱した際に、黒鉛化を促進する物質として、Si、Al、Fe等の各元素自体、これらの元素を含む化合物等を添加してもよい。
前記複合グラファイト粒子を構成するホウ素の炭化物(BC)と、前記炭化物中に含まれる炭素原子を除く前記複合グラファイト粒子中の全炭素原子とのモル比は、1:5〜1:500であることが好まく、より好ましくは1:10〜1:100である。BCと炭素元素とのモル比が1:5未満であるとBCの生成が過剰となり複合グラファイト粒子が形成されず、1:500を超えるとグラファイト単独粒子の生成が過剰となり、いずれも耐酸化性が改善されない。
本発明に係る複合グラファイト粒子は、上記のようなカーボンブラックとホウ素やホウ素化合物を原料として用い、誘導炉中で誘導加熱して黒鉛化させることで得られるが、その製造は常法に従うことができ、例えば、特開2002−265211号公報に記載の製造方法によることができる。
本発明のゴム組成物は、上記複合グラファイト粒子をジエン系ゴム成分100重量部に対し0.1〜30重量部配合される。配合量が0.1重量部未満では、本発明の目的が達せられず、30重量部を超えてもそれに見合う耐熱接着性向上の効果が得られず不経済となる。
本発明に係るゴム組成物には、補強剤としてカーボンブラックが配合される。カーボンブラックとしては、特に限定されないが、例えば、窒素吸着比表面積(NSA)が70〜140m/gのカーボンブラックが好適であり、具体的にはSAF、ISAF、HAF級のカーボンブラックが挙げられる。
上記カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム成分100重量部に対し10〜100重量部であり、配合量が10重量部未満ではゴム組成物の硬さが確保できずスチールコードとの剛性差に起因する接着界面破壊を生じやすくし、100重量部を超えるとゴム硬さの上昇による接着力の低下、発熱性の悪化を示し、未加硫ゴムの粘度上昇による加工性の低下も見られる。
また、本発明のゴム組成物には、有機酸コバルト塩やレゾルシン類などの従来より使用されているゴムとスチールコードとの接着剤成分を配合することができる。
有機酸コバルト塩としては、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、ホウ酸コバルト、オレイン酸コバルト、マレイン酸コバルトなどが挙げられ、加工性の点からナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルトが好ましい。
上記有機酸コバルト塩の配合量は、コバルト金属分量に換算してゴム成分100重量部に対して0.1〜0.3重量部であり、0.1重量部より少ないとスチールコードとの初期接着性が不十分となり、また0.3重量部を超えてもそれ以上の接着向上の効果は得難く、コストが高くなる。
また、レゾルシンやレゾルシン誘導体と、そのメチレンドナーとしてヘキサメチレンテトラミン又はメラミン誘導体を配合してもよい。レゾルシン誘導体としては、レゾルシンとホルムアルデヒドとを縮合したレゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂が挙げられるが、フェノール類(フェノール、クレゾール等)とアルデヒドとを縮合したフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂等のフェノール系樹脂を用いることもできる。ゴム成分や他の成分との相溶性や硬化後の樹脂の緻密さ及び信頼性の見地からはレゾルシン又はアルキルフェノールを含むレゾルシン誘導体が好ましく、この誘導体としてはレゾルシン・アルキルフェノール・ホルマリン共重合体、レゾルシン・ホルマリン反応物ペナコライト樹脂等を挙げることができる。
上記レゾルシンやレゾルシン誘導体の配合量は、ゴム成分100重量部に対して0.5〜5重量部である。配合量が0.5重量部未満であると、スチールコードとの良好な接着特性が得られず、5重量部を超えると、ゴム組成物の耐熱性が悪化するとともに弾性率が大きくなり脆くなってしまいやはり耐久性が低下する。
また、メチレンドナーとしてのヘキサメチレンテトラミン又はメラミン誘導体は、レゾルシン又はレゾルシン誘導体の0.5〜2倍の重量部で配合される。メラミン誘導体としては、例えばメチロールメラミンの部分エーテル化物、メラミンとホルマリンとの反応物をメタノールでメトキシ化した化合物などが挙げられ、その配合量は、少なくともレゾルシン等に対して充分な反応、硬化を行わせる量であればよい。
本発明にかかるゴム組成物は、上記成分の他に、ゴム組成物に一般的に配合される各種配合剤を任意に配合することができ、その配合量も一般的な量とすることができる。これらの配合剤としては、例えば加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、亜鉛華、ステアリン酸、ワックス、老化防止剤、加工助剤等を本発明の目的に反しない範囲で適宜配合することができる。
本発明のスチールコード用ゴム組成物は、通常に用いられるバンバリーミキサーやニーダなどの混合機を用いて混練し調製することができ、空気入りタイヤの補強材として使用されるスチールコードの被覆(トッピング)ゴムとして用いられ、またタイヤのベルトエッジクッションゴムやベルト下パッドゴムとしても適用することができる。
図1は、本発明に係るゴム組成物を適用することができる空気入りタイヤの1例を示すタイヤTの幅方向半断面図である。空気入りタイヤ1は、図に示すように、1対のビード部に埋設されたビードコア10に係止された1枚のスチールコードからなるラジアルカーカス1と、カーカス1のタイヤ径方向外方のトレッド部6に配置したスチールコードからなる4枚のベルト層2、ビード部のカーカス1巻き上げ部外側にスチールチェハー8を備え、また第2,3層のベルトエッジ部の間でタイヤ周方向に配したベルトエッジクッションゴム5、ベルトエッジとカーカス1の間にベルト下パッド7をタイヤ周方向に配した一般的な内部構造を有するトラック・バス用ラジアルタイヤである。
本発明のゴム組成物は、上記カーカス1やベルト2、スチールチェーハー8のトッピングゴムに使用できる他に、ベルトエッジクッションゴム5とベルト下パッドゴム7などのスチールコード周辺ゴムにも適用することができる。
タイヤTのカーカス1、ベルト2、チェーハー8に使用されるスチールコードとしては、例えば、3+9×0.22(+1)、3+9+15×0.175(+1)、3×0.20+6×0.35構造などのスチールコードが挙げられる。通常タイヤの補強材に使用されるスチールコードは、銅:亜鉛=63〜67:37〜33の比率の真鍮めっきが3〜7g/kgのめっき厚みでスチールフィラメント表面に施されており、本発明のゴム組成物はこれらの真鍮めっきスチールコードと良好な初期接着性を有することはもちろん、タイヤ走行中の発熱に対して優れた耐熱接着性、耐湿熱接着性を示すものとなる。言うまでもなく、乗用車用や建設車両用などの各種用途タイヤのスチールコードにも使用することができる。
また、本発明に係るゴム組成物は、上記真鍮めっきの他に真鍮に少量のニッケルやコバルトなどの第3金属を添加した3元合金めっき、青銅めっき、錫めっき、亜鉛めっきなどの各種めっきを施したスチールコード、ビードワイヤなどにも適用することが可能である。また、コンベヤベルトなど各種ゴム製品の補強用スチールコード用ゴムとして使用できることはもちろんである。
以下に、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこの実施例により限定されるものではない。
天然ゴム(タイ製、RSS#3)100重量部に対して、下記のカーボンブラック、複合グラファイト粒子、ホウ素含有有機酸コバルトを表1に記載の配合量(重量部)にて、さらに下記の共通配合成分(重量部)を配合し、実施例及び比較例のゴム組成物を容量20リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて混練し作製した。
[カーボンブラック、複合グラファイト粒子、ホウ素含有有機酸コバルト]
・カーボンブラックHAF:昭和キャボット(株)「ショウブラックN326」
・カーボンブラックSAF:東海カーボン(株)「シースト9」
・複合グラファイト粒子BH110:新日化カーボン(株)「BH110」、ホウ素の炭化物(BC):炭素元素=1:10(モル比)
・複合グラファイト粒子BH1100:新日化カーボン(株)「BH1100」、ホウ素の炭化物(BC):炭素元素=1:100(モル比)
・ホウ素含有有機酸コバルト:OMG製「マノボンドC22.5,C680C」
[共通配合成分]
・亜鉛華:8重量部、三井金属鉱業(株)「亜鉛華3号」
・老化防止剤6C:2重量部、モンサント製「サントフレックス6PPD」
・加硫促進剤DZ:1重量部、大内新興化学(株)「ノクセラーDZ−G」
・レゾルシン・アルキルフェノール・ホルマリン共重合体:2重量部、住友化学工業(株)「スミカノール620」
・メラミン誘導体(ヘキサメトキシメチルメラミン):三井サイテック(株)「サイレッツ963L」
・不溶性硫黄:4.5重量部、アクゾ製「クリステックス OT−20」
得られた各ゴム組成物について初期接着性、耐熱接着性、耐湿熱接着性を下記方法に従い評価した。結果を表1に示す。
[初期接着性]
真鍮めっきスチールコード(3×0.20+6×0.35構造、銅:亜鉛=64:36%、めっき付着量=6g/kg)を12本/25mmの間隔で平行に配列し、表1記載の各ゴム組成物の厚み0.8mmシートでコード両面を挟んだコード/ゴム複合シートを作製し、この2枚をコード配列方向が平行になるように重ね合わせ、150℃×30分のプレス加硫にて接着性評価試料を作製した。これを25mm幅の測定用試料に調製し、島津製作所(株)製のオートグラフを使用してT字形剥離試験により剥離接着力(N/25mm)を測定した。比較例1の接着力を100とする指数で示す。値が大きいほど接着性が良好である。
[耐熱接着性]
上記25mm幅の測定用試料を160℃に調整したギアーオーブン中で96時間老化させた後、初期接着性の評価法と同様にして剥離接着力(N/25mm)を測定した。比較例1の接着力を100とする指数で示す。値が大きいほど接着性が良い。また、保持率(%)は初期接着力に対する保持率を示し、値が大きいほど良好である。
[耐湿熱接着性]
上記25mm幅の測定用試料を105℃×100%RHに調整した密閉容器中で96時間老化させた後、初期接着性の評価法と同様にして剥離接着力(N/25mm)を測定した。比較例1の接着力を100とする指数で示す。値が大きいほど接着性が良好である。また、保持率(%)は初期接着力に対する保持率を示し、値が大きいほど良好である。
Figure 0005198137
表1の結果から、本発明にかかる各実施例は、比較例1(従来例)に対して初期接着性が高い値を示すとともに、耐熱接着性、耐湿熱接着性が共に向上することが分かる。また、単にホウ素成分を増加した比較例2は耐熱接着性の改善が不十分であり(実施例1、2対比)、複合グラファイト粒子を用いた効果が明白である。さらに、実施例5の結果から複合グラファイト粒子の配合量は30重量部程度でその効果が平衡に達することが分かる。
本発明のスチールコード接着用ゴム組成物は、タイヤ用スチールコードを始めとして、コンベヤベルトなど各種ゴム製品補強用スチールコードの被覆ゴムとして有用であり、さらにスチールコードの周辺ゴムとしても適用することができる。
本発明の一実施形態を示すタイヤの半断面図である。
符号の説明
T……空気入りラジアルタイヤ
1……カーカス
2……ベルト
5……ベルトエッジクッションゴム
7……ベルト下パッドゴム
8……チェーハー

Claims (3)

  1. ジエン系ゴム成分100重量部に対し、カーボンブラックをホウ素又はホウ素を含む化合物と共に加熱し黒鉛化させ得られたホウ素を含有する複合グラファイト粒子を0.1〜30重量部配合してなる
    ことを特徴とするスチールコード接着用ゴム組成物。
  2. 前記複合グラファイト粒子を構成するホウ素の炭化物(BC)と、前記炭化物中に含まれる炭素原子を除く前記複合グラファイト粒子中の全炭素原子とのモル比が、1:5〜1:500である
    ことを特徴とする請求項1に記載のスチールコード接着用ゴム組成物。
  3. 真鍮めっきが施されたスチールコードに適用される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスチールコード接着用ゴム組成物。
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