JP5198117B2 - ナノインプリント用硬化性組成物、微細パターンとその製造方法、カラーフィルタ、表示装置、および処理基板の製造方法 - Google Patents
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Description
第一の技術としては、成型した形状(パターン)そのものが機能を持ち、様々なナノテクノロジーの要素部品、あるいは構造部材として応用できる場合である。例としては、各種のマイクロ・ナノ光学要素や高密度の記録媒体、光学フィルム、フラットパネルディスプレイにおける構造部材などが挙げられる。第二の技術は、マイクロ構造とナノ構造との同時一体成型や、簡単な層間位置合わせにより積層構造を構築し、これをμ−TAS(Micro - Total Analysis System)やバイオチップの作製に応用しようとするものである。第3の技術としては、形成されたパターンをマスクとし、エッチング等の方法により基板を加工する用途に利用されるものである。かかる技術では高精度な位置合わせと高集積化とにより、従来のリソグラフィ技術に代わって高密度半導体集積回路の作製や、液晶ディスプレイのトランジスタへの作製、パターンドメディアと呼ばれる次世代ハードディスクの磁性体加工等に応用できる。前記の技術を始め、これらの応用に関するナノインプリント法の実用化への取り組みが近年活発化している。
LCD基板やPDP基板の大型化や高精細化の動向に伴い、薄膜トランジスタ(TFT)や電極板の製造時に使用する従来のフォトリソグラフィ法に代わる安価なリソグラフィとして光ナノインプリントリ法が、近年注目されている。そのため、従来のフォトリソグラフィ法で用いられるエッチングフォトレジストに代わる光硬化性レジストの開発が必要になってきている。
さらにLCDなどの構造部材としては、下記特許文献4および5に記載される透明保護膜材料や、あるいは下記特許文献5に記載されるスペーサなどに対する光ナノインプリント法の応用も検討され始めている。このような構造部材用のレジストは、前記エッチングレジストとは異なり、最終的にディスプレイ内に残るため、“永久レジスト”、あるいは“永久膜”と称されることがある。
また、液晶ディスプレイにおけるセルギャップを規定するスペーサも永久膜の一種であり、従来のフォトリソグラフィにおいては、樹脂、光重合性モノマーおよび開始剤からなる光硬化性組成物が一般的に広く用いられてきた(例えば、特許文献6参照)。スペーサは、一般には、カラーフィルタ基板上に、カラーフィルタ形成後、もしくは、前記カラーフィルタ用保護膜形成後、光硬化性組成物を塗布し、フォオトリソグラフィにより10μm〜20μm程度の大きさのパターンを形成し、さらにポストベイクにより加熱硬化して形成される。
これら永久膜用途においては、形成されたパターンが最終的に製品に残るため、耐熱性、耐光性、耐溶剤性、耐擦傷性、外部圧力に対する高い機械的特性、硬度など主に膜の耐久性や強度に関する性能が要求される。
このように従来フォトリソグラフィ法で形成されていたパターンのほとんどがナノインプリントで形成可能であり、安価に微細パターンが形成できる技術として注目されている。
[2] 界面活性剤を含有することを特徴とする[1]に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
[3] 前記ラジカル開環重合性単量体の含有量が10〜90質量%であり、且つ、3官能以上の官能基を有するモノマーの含有量が10〜90質量%であることを特徴とする[1]に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
[4] 前記ラジカル開環重合性単量体が下記一般式AまたはBで表される化合物であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか一項に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
[5] 前記ラジカル開環重合性単量体が、下記一般式(1)〜(4)で表される化合物を少なくとも1種を含むことを特徴とする[1]〜[4]のいずれか一項に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
換基を表し、Xはメチレン基または酸素原子を表す。]
[6] 少なくとも、基板上に[1]〜[5]の組成物を塗布する工程、塗布した組成物を基板とモールドとの間に挟持して押圧する工程、組成物を露光する工程、モールドを剥離する工程、をこの順番に有することを特徴とする微細パターン製造方法。
[7] [6]の方法で製造された微細パターン。
[8] [7]に記載の微細パターンを有するカラーフィルタ。
[9] [7]に記載の微細パターンを有する表示装置。
[10] [6]の製造方法によって基板上に微細パターンを得て、つぎに該基板上の微細パターンが形成された面をエッチング処理することを特徴とする処理基板の製造方法。
(ラジカル開環重合性単量体の特徴)
本発明のナノインプリント用硬化性組成物はラジカル開環重合性単量体を必須の成分として含有する。ラジカル開環重合性単量体は重合収縮が小さく、対モールドパターン精度向上の観点で好ましい。従来の組成物の対モールドパターン精度が良くない主な原因は、硬化収縮にある。硬化収縮には、露光時の硬化収縮と、モールド剥離後の熱処理による硬化収縮がある。モールド剥離後の熱処理は、光硬化の系において硬化を完全にするため行うことがある。対モールドパターン精度向上のためには、この両方の硬化収縮を抑制する必要がある。本発明にしたがって、ラジカル開環重合性単量体を用いれば、対モールドパターン精度を向上させることができるうえに、剥離性も向上させることができる。
環上に有していてもよい置換基として例えば、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アルコキシカルボニル基、芳香族基、シアノ基、ハロゲン原子などが挙げられる。置換基同士が結合して更なる環構造を形成していてもよい。また、X2あるいは環上の置換基から連結基を介して一般式AまたはBの構造あるいは他の重合性官能基が1〜6個結合していてもよい。
以下に、一般式(3)の詳細を説明する。
一般式(3)においてR1で表されるアルキレン基は、直鎖であっても分岐を有していてもよく、また、無置換であっても置換基を有していてもよい。その炭素原子数は、1〜30であることが好ましく、1〜20であることがより好ましい。また、アルキレン鎖中に2価の官能基を互いに隣り合わないように有してもよい。このような2価の官能基としては、−O−、−S−が好ましく、−O−が特に好ましい。
一般式(3)においてR2で表される飽和脂肪族炭化水素基は、1価である場合はアルキル基である。2〜4価である場合はアルキル基の1〜3個の水素原子がさらに除去されて結合手となった基である。アルキル基は、直鎖であっても分岐を有していてもよく、また、無置換であっても置換基を有していてもよい。その炭素原子数は1〜30であることが好ましく、1〜20であることがより好ましい。このようなアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ターシャリーオクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、2,3−ジブロモプロピル基、アダマンチル基、ベンジル基、4−ブロモベンジル基などが挙げられる。これらはさらに置換基を有していてもよい。
R3、R4で表されるアルキル基、アリール基の詳細は、先にR2で表されるアルキル基、アリール基について述べた通りである。
一般式(3)で表される双環シクロプロパン誘導体は、一般式(3)中のR1およびXがない上記一般式(3b)で表される態様が好ましく、上記一般式(3c)で表される態様がより好ましく、一般式(3b)、(3c)においてR2はアリール基であり、Yは−CH2−または−O−であり、rは2であり、nは1であり、mは1であることが特に好ましい。
有機置換基として好ましくはX3〜X6のうち少なくとも1つがアルコキシカルボニル基である。アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニエル基、(メタ)アクリルオキシエトキシカルボニル基などが挙げられる。
一般式(4)のようなビニルシクロプロパン単量体はビニル重合の進行をほぼ完全に抑止できる点で好ましい。
パターン精度付与、剥離性付与の観点から、重合性単量体中、ラジカル開環重合性単量体の含有量は、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上含むことがより好ましく、60質量%以上含むことがさらに好ましい。
(使用目的と使用態様)
本発明では、組成物の粘度調整や、硬化膜の機械特性を目的にラジカル開環重合性単量体以外の重合性単量体を添加することができる。
本発明で用いる重合性単量体のうち組成物の粘度の調整の観点からは、30mPa・s以下の粘度を有する化合物が好ましく、重量平均分子量は500以下のものが好ましい。
3官能以上の多官能単量体については、不可欠というわけではないが、機械的特性付与の観点から組成物の10質量%以上含むことが好ましく、20質量%以上含むことがより好ましく、25質量%以上含むことがさらに好ましい。
組み合わせとしては、ラジカル開環重合性単量体を組成物中10〜90質量%、3官能以上の官能基を有する単量体を10〜90質量%含むことが好ましく
ラジカル開環重合性単量体を30〜60質量%、3官能以上の官能基を有する単量体を20〜40質量%含むことがより好ましい。
ここで、本発明における、その他の単量体の好ましい例を示すが、本発明がこれらに限定されるものではないことは言うまでも無い。
一方、塗布性付与のため、有機溶剤を添加することもできる。有機溶剤で希釈することで粘度の調整が可能となる。
本発明の組成物には、光重合開始剤が含まれる。本発明に用いられる光重合開始剤は、全組成物中、例えば、0.1〜15質量%含有し、好ましくは0.2〜12質量%であり、さらに好ましくは、0.3〜10質量%である。2種類以上の光重合開始剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。
光重合開始剤の割合が0.1質量%以上とすることにより、感度(速硬化性)、解像性、ラインエッジラフネス性、塗膜強度が向上する傾向にあり好ましい。一方、光重合開始剤の割合を15質量%以下とすることにより、光透過性、着色性、取り扱い性などが向上する傾向にあり、好ましい。
本発明の組成物には、界面活性剤を含めることができる。本発明に用いられる界面活性剤は、全組成物中、例えば、0.001〜5質量%含有し、好ましくは0.002〜4質量%であり、さらに好ましくは、0.005〜3質量%である。2種類以上の界面活性剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。この範囲にすることで、塗布性を付与できる。
界面活性剤は、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤およびフッ素・シリコーン系界面活性剤の少なくとも1種を含むことが好ましく、フッ素系界面活性剤を含むことがより好ましい。
このような界面活性剤を用いることにより、塗布均一性を大幅に改良でき、スピンコーターやスリットスキャンコーターを用いた塗布において、基板サイズに依らず良好な塗布適性が得られる。
さらに、このような界面活性剤を用いることにより、モールド剥離性を向上させることができ、その観点からも好ましい。このモールド剥離性の向上の観点からは、フッ素系界面活性剤を用いることがより好ましい。
本発明で用いる、フッ素・シリコーン系界面活性剤の例としては、商品名X−70−090、X−70−091、X−70−092、X−70−093、(いずれも信越化学工業社製)、商品名メガフアックR−08、XRB−4(いずれも大日本インキ化学工業社製)が挙げられる。
さらに、本発明の組成物には、公知の酸化防止剤を含めることができる。酸化防止剤を含むことにより、透明性を向上させることができる。本発明に用いられる酸化防止剤は、全組成物中、例えば、0.01〜10質量%含有し、好ましくは0.2〜5質量%である。2種類以上の酸化防止剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。
各組成物を膜厚3.0μmとなるようにガラス基板上にスピンコートし、モールドを圧着せず、窒素雰囲気下で露光量240mJ/cm2で露光し、その後オーブンで230℃、30分間加熱して硬化させた膜の400nmにおける透過率を測定する。
透過率は90%以上が好ましく、95%以上がより好ましく、97%以上がさらに好ましい。
本発明の組成物には前記成分の他に必要に応じて離型剤、シランカップリング剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、可塑剤、密着促進剤、熱重合開始剤、着色剤、エラストマー粒子、光酸増殖剤、光塩基発生剤、塩基性化合物、流動調整剤、消泡剤、分散剤等を添加してもよい。
次に、本発明の組成物を用いたパターン(特に、微細凹凸パターン)の形成方法について説明する。
本発明では、本発明の組成物を塗布して硬化してパターンを形成することができる。ここで、本発明の組成物は、光および熱により硬化させることが好ましい。具体的には、基板または、支持体上に少なくとも本発明の組成物からなるパターン形成層を塗布し、必要に応じて乾燥させて本発明の組成物からなる層(パターン形成層)を形成してパターン受容体を作製し、当該パターン受容体のパターン形成層表面にモールドを圧接し、モールドパターンを転写する加工を行い、微細凹凸パターン形成層を光照射により硬化させる。その後モールドを剥離する。必要に応じてモールド剥離前や後に加熱することもできる。このようにして本発明の微細パターンを得ることができる。
露光に際しては、酸素によるラジカル重合の阻害を防ぐため、チッソやアルゴンなどの不活性ガスを流して、酸素濃度を100mg/L未満に制御しても良い。
光照射は、モールドを付着させた状態で行ってもよいし、モールド剥離後に行ってもよいが、本発明では、モールドを密着させた状態で行うのが好ましい。
本発明において用いられる光透過性モールド材は、特に限定されないが、所定の強度、耐久性を有するものであれば良い。具体的には、ガラス、石英、石英ガラス、PMMA、ポリカーボネート樹脂などの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポリジメチルシロキサンなどの柔軟膜、光硬化膜、金属膜等が例示される。
また、本発明に適用される光インプリントリソグラフィにおいては、光照射の際の基板温度は、通常、室温で行われるが、反応性を高めるために加熱をしながら光照射してもよい。
本発明においては、ナノインプリント用硬化性組成物からモールドを剥離する。この際、モールド圧を除去しモールドを基板から離すだけで剥離できることが理想である。モールドを基板から離すだけで剥離できない場合には超音波による振動などで剥離を促進することができる。
本発明の表示装置としては既述の本発明の微細パターンを有するものであれば、特に限定するものではなく、液晶表示装置、プラズマディスプレイ表示装置、EL表示装置、CRT表示装置などの表示装置などを言う。表示装置の定義や各表示装置の説明は例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。
Macromolecules. 2000, 33, 6722-6731に記載の方法に従って、同文献の化合物4bを合成した。この化合物は上記例示化合物L−17である。
例示化合物M−1、M−2、M−4、M−7を、J. Am. Chem. Soc. 1998, 120,5345.に記載の方法に準じ、下記スキーム(Rは、M−1合成時は水素原子、M−2合成時は臭素原子、M−7合成時はフェニル基)によって合成した。出発原料を変更した以外は同様の方法により、例示化合物M−4を合成した。出発原料のハロゲン体の置換基を変更することにより、様々な置換基を有する双環化合物を合成することができる。
代表例として、M-1の合成法を以下に説明する。
フェニルアセチレン17.1g(東京化成(株)社製)をTHFに溶解させ、氷浴中で0℃に冷却した。その溶液に5−ブロモ−1−ペンテン25g(東京化成(株)社製)を加えた後に、リチウムアミド(東京化成(株)社製)3.83gを添加し、室温で2時間、80℃で2時間攪拌した。室温に戻した後に、水200g、酢酸エチル200gを加え有機層を抽出し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し17gの前駆体を得た。
上記で得た前駆体にジエチル亜鉛100mL(ca. 1.0mol/Lヘキサン溶液)を室温で滴下し、ジエチルエーテル−ヘキサン5:3混合溶媒(質量基準)を200mL添加した。その溶液にクロロチタニウムトリイソプロポキシド2.5g(アルドリッチ(株)社製)を添加し、後にエチルマグネシウムブロミド6.8g(39質量%溶液、東京化成(株)社製)を滴下し、室温で6時間攪拌した。その溶液を−78℃に冷却し、メトキシメチルブロミド13.7g(東京化成(株)社製)を滴下し、室温まで昇温させ、室温で2時間攪拌した。そこへ水200g、酢酸エチル200gを加え有機層を抽出し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し10gのM−1を得た。
<M-1>
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ1.69 (d, 2H), 1.19 〜1.34 (m, 1H), 1.43〜1.54 (m, 2H), 1.57〜1.82 (m, 4H), 1.85〜1.99 (m, 1H), 5.09 (s, 1H), 5.21 (s, 1H), 7.21〜7.42 (m ,3H), 7.46 (d, 2H)
<M-2>
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.67〜1.72 (m, 2H), 1.18〜1.33 (m ,1H), 1.42〜1.50 (m,1H), 1.59〜1.80 (m ,4H), 1.82〜1.98 (m, 1H), 5.12(s, 1H), 5.20 (s, 1H), 7.32 (d, 2H), 7.41 (d, 2H)
<M-4>
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ0.52 (dd, 1H), 0.61 (t, 1H), 1.13〜1.38(m, 3H), 1.65〜1.68 (m, 2H), 1.70〜1.83 (m, 1H), 1.86〜2.01 (m, 1H), 5.01 (s, 1H), 5.49 (s, 1H),7.20 (dd, 1H), 7.39〜7.62 (m ,4H), 7.69〜7.78 (m, 1H), 7.80〜7.86 (m ,1)
<M-7>
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ0.72 (d, 2H), 1.23〜1.37 (m, 2H), 1.48〜1.58 (m , 1H),1.61〜1.82 (m, 3H), 1.84〜2.06 (m, 1H), 5.11 (s, 1H), 5.30 (s, 1H), 7.32 (t, 1H), 7.42 (t, 2H), 7.51〜7.67 (m ,6H)
例示化合物N-14、N-16、N-18、N-20を、Macromol. Rapid Commun. 2003, 24, 269、Macromol. Mater. Eng. 2006, 291, 83、Adv. Synth. Catal. 2006, 348, 2133に記載の方法に準じ、下記スキームによって合成した。
<N-20>
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ0.69〜0.78 (m, 2H), 1.22〜1.36 (m, 2H), 1.49〜1.58 (m, 2H), 1.63〜1.72 (m, 1H), 1.74〜1.81 (m, 2H), 1.89〜1.95 (m, 2H), 5.78 (s, 1H), 6.37 (s, 1H), 7.13 (dd ,2H), 7.20〜7.29 (m, 1H), 7.38〜7.42 (m, 2H)
<N-18>
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ0.72〜0.84 (m, 2H), 1.22〜1.37 (m, 2H), 1.52〜1.82 (m, 3H), 1.84〜2.04 (m, 3H), 5.87 (s, 1H), 6.46 (s, 1H), 7.71 (s ,2H)
<N-14>
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ0.62〜0.70 (m, 2H), 1.16〜1.26 (m, 2H), 1.42〜1.49 (m, 1H), 1.53〜1.64 (m, 1H), 1.70〜1.77 (m, 1H), 1.82〜1.92 (m, 2H), 4.22 (t,2H), 4.48 (t, 2H), 5.60 (s, 1H), 6.18 (s, 1H), 6.89〜6.99 (m, 3H), 7.24〜7.32 (m, 2H)
<N-16>
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ0.62〜0.69 (m, 1H), 0.82〜0.93 (m, 1H), 1.19〜1.32 (m, 2H), 1.43〜1.49 (m, 1H), 1.53〜1.67 (m, 1H), 1.80〜1.91 (m, 2H), 4.19 (t,2H), 4.49 (t, 2H), 5.62 (s, 1H), 6.13 (s, 1H), 6.80 (d, 2H), 7.39 (d, 2H)
Macromol.Rapid. Commun. 20, 33-35 (1998)に記載の方法に従って、同文献の化合物1bを合成した。この化合物は一般式(4)で表される化合物である。
Macromolecules. 1994, 27, 5543-5546に記載の方法に従って、同文献の化合物2を合成した。この化合物は一般式(4)で表される化合物である。
下記表1に示す各組成物を調製し、膜厚3.5μmとなるようにガラス基板上にスリットコートした。スリットコートした塗布基膜をORC社製の高圧水銀灯を光源とするナノインプリント装置にセットし、真空度10Torrに減圧した。次いでモールド加圧力0.8kNで、10μmのライン/スペースパターンを有し、溝深さが4.0μmの石英ガラスを材質とするモールドを押し付けた。モールド表面から150mJ/cm2の条件で露光し、露光後、モールドを剥離し、レジストパターンを得た。得られたレジストパターンをオーブンで230℃、30分間加熱することにより完全に硬化させた。
なお、実施例8のみにおいては減圧工程省き、大気圧でモールドを加圧した。
組成物を調製する際に使用した材料の詳細を以下に示す(表1参照)。
N−01:N−ビニルピロリドン、
B−01:ベンジルアクリレート
<2官能単量体>
N−02:ネオペンチルグリコールジアクリレート(粘度:5mPa・s)
Fモノマー:CF2=CFCF2C(CF3)(OH)CH2CH=CH2
<3官能以上の単量体>
T−03:トリメチロールプロパントリアクリレート
(東亞合成社製、アロニックスM−309、粘度:73mPa・s)
D−06:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
P−1:2,4,6−トリメチルベンゾイル−エトキシフェニル−ホスフィンオキシド(BASF社製、Lucirin TPO−L)
W−1:フッ素系界面活性剤(トーケムプロダクツ社製:フッ素系界面活性剤)
A−1:スミライザーGA80
実施例1〜21および比較例1〜3において調製した各組成物について、光ナノインプリントリソグラフィの評価を以下の項目について行った。
モールド剥離の際を硬化性組成物から分離できない場合を×、超音波等の操作でモールドを光硬化性組成物から分離できる場合を△、特別な操作なしにモールドを光硬化性組成物から分離できる場合を○とした。
加熱硬化後のパターン形状を干渉型表面解析装置(NewView 7300(Zygo社))にて観察し、パターン形状を以下の基準により評価した。なお、原版との比較は、ライン部の平均高さを50μmの長さに渡って測定し、隣接するスペース部の平均高さを50μmの長さに渡って測定し、それぞれの平均高さの差を原版の高さ(4.0μm)と比較することで行った。
A:モールドのパターン形状の元となる原版のパターンとほぼ同一である
B:モールドのパターン形状の元となる原版のパターン形状と異なる
(原版のパターンと10%未満の範囲)。
C:モールドのパターン形状の元となる原版のパターン形状と異なる
(原版のパターンと10%以上20%未満の範囲)。
D:モールドのパターン形状の元となる原版のパターンと異なる
(原版のパターンと20%以上異なる)。
実用性能を確かめるために、上記のパターン作成を同じモールドを用いて繰り返し500回行った。各微細パターンについて上記基準で精度を評価し、さらに500回使った後のモールドをSEMで観察して汚染や欠損の有無を調べた。
比較例3において使用した単量体はフッ素原子を含むため、組成物のモールド剥離性は良好であった。しかし硬化収縮が起こり、ベーク後のパターン精度は実施例よりも劣るものであった。
また、500回使った後のモールドをSEMで観察したところ、比較例1、2においてはモールドに組成物が固着しており、モールドの一部が欠損していた。比較例3においてはモールドへの組成物の固着は見られなかったが、モールドの一部が欠損していた。ラジカル開環重合性単量体を含まない比較例の組成物では、露光時に組成物の硬化収縮が起こり硬化組成物とモールドとの間に応力が生じ、パターン形成を繰り返すことで、モールドが欠損したものと推定できる。
これに対して、本発明の実施例1〜21はいずれも、組成物のモールド剥離性が良好でモールドへの組成物の固着は見られなかった。またパターン精度が高いうえ、さらに本発明は繰り返し特性が優れるという思わぬ効果があることも分かった。
本実施例において、カラーフィルタ、表示装置を作製した。
特開2004−333817号公報実施例記載の方法に従ってカラーフィルタを得た。このカラーフィルタにITO(IndiumTinOxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。
実施例12の組成物をシリコンウェハ上にスピンコートして、レジスト組成物からなる被膜(膜厚150nm)で被覆されたシリコンウェハを得た。幅400nm、深さ150nmの凹構造が200nmの等間隔で配置された凹凸構造を表面に有する石英ガラス製のモールドをシリコンウェハ上のレジスト組成物の被膜面に押し付けて、両者を25℃、0.5MPa(ゲージ圧)でプレスした。
SEMで観察したところきれいな形状をしていた。
このように、本発明の組成物はエッチングレジストとしても好適に用いることができる。
Claims (10)
- ラジカル開環重合性単量体と光重合開始剤とを有することを特徴とするナノインプリント用硬化性組成物。
- 界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
- 前記ラジカル開環重合性単量体の含有量が10〜90質量%であり、且つ、3官能以上の官能基を有するモノマーの含有量が10〜90質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
- 前記ラジカル開環重合性単量体が、下記一般式(1)〜(4)で表される化合物を少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
換基を表し、Xはメチレン基または酸素原子を表す。]
- 少なくとも、基板上に請求項1〜5の組成物を塗布する工程、塗布した組成物を基板とモールドとの間に挟持して押圧する工程、組成物を露光する工程、モールドを剥離する工程、をこの順番に有することを特徴とする微細パターン製造方法。
- 請求項6の方法で製造された微細パターン。
- 請求項7に記載の微細パターンを有するカラーフィルタ。
- 請求項7に記載の微細パターンを有する表示装置。
- 請求項6の製造方法によって基板上に微細パターンを得て、つぎに該基板上の微細パターンが形成された面をエッチング処理することを特徴とする処理基板の製造方法。
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