JP5197693B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器 Download PDF

Info

Publication number
JP5197693B2
JP5197693B2 JP2010191664A JP2010191664A JP5197693B2 JP 5197693 B2 JP5197693 B2 JP 5197693B2 JP 2010191664 A JP2010191664 A JP 2010191664A JP 2010191664 A JP2010191664 A JP 2010191664A JP 5197693 B2 JP5197693 B2 JP 5197693B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
current detection
heated
input current
pan
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010191664A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010267635A (ja
Inventor
潤 文屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2010191664A priority Critical patent/JP5197693B2/ja
Publication of JP2010267635A publication Critical patent/JP2010267635A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5197693B2 publication Critical patent/JP5197693B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Induction Heating Cooking Devices (AREA)

Description

この発明は、誘導加熱調理器に関するものであって、略同心上且つ略同一平面上に配された径の異なる内外の渦巻形状で形成された加熱コイルを用いて、被加熱体の材質及び大きさの少なくとも一方を判別する負荷判別に関するものである。
従来の誘導加熱調理器における負荷判別は、内側から順次外側に同心的に巻回した複数の加熱コイルを用い、順次、加熱コイルを切り替えながら通電することで被加熱体の材質や大きさを判別し、被加熱体の材質や大きさに応じて1個または複数個の加熱コイルを選択して加熱している(例えば、特許文献1参照。)。
また、単一加熱コイルを有した誘導加熱調理器に於いて、一石電圧共振形インバータのスイッチング素子に逆並列接続されたダンパーダイオードに流れる電流と、インバータへの入力電流により、被加熱体の材質や大きさを判別しているものもある(例えば、特許文献2参照。)。
特開平11−224767号公報(第9頁、第1図) 特開平6−168778号公報(第7頁、第1図)
被加熱体の材質や大きさ双方を判別する負荷判別を行う際、複数個の加熱コイルを順次切り替える制御を行う場合、リレー等の部品を多数必要とするために電気回路が大型化する、また制御方法が複雑化するという問題があった。更には、単一加熱コイルを用いた場合、被加熱体の載置される位置によって、即ち「鍋ずれ」が起きた場合には正確に負荷判別できないという問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、第1の目的は電気回路を大型化させることなく、且つ容易な制御方法により、例え鍋ずれが起きた場合にも正確に負荷判別を行い被加熱体の材質と大きさの少なくとも一方を判別することができる誘導加熱調理器を得るものである。
この発明に係る誘導加熱調理器は、電源からの交流電流を全波整流する整流回路に接続され、前記整流回路の出力電圧を平滑する平滑回路と、前記平滑回路の出力段に接続され前記平滑回路の出力電圧を高周波の交流電圧に変換するインバータと、前記インバータの出力段に接続され、それぞれ共振コンデンサとともに直列共振回路を形成する、内コイル及び前記内コイルの外側に配置された外コイルと、前記外コイル流れるコイル電流を検出するコイル電流検出手段と、前記インバータへの入力電流を検出する入力電流検出手段とを備え、前記内コイル及び前記外コイルのうち、前記外コイルのみを通電し、前記コイル電流検出手段により検出された前記外コイルのコイル電流を電圧に変換した外コイル電流検出電圧値、及び前記入力電流検出手段により検出された入力電流を電圧に変換した入力電流検出電圧値が、夫々の所定値よりも小さい場合には被加熱体を小径鍋と判別し、前記入力電流検出電圧値及び前記外コイル電流検出電圧値の少なくとも一方が所定値よりも大きい場合には被加熱体を大径鍋と判別するものである。
この発明の誘導加熱調理器は、略同心上且つ略同一平面上に配された径の異なる内外の渦巻形状で形成された加熱コイルを用いて負荷判別を行うので、例え鍋ずれが起きた場合にも正確に被加熱体の材質及び大きさの負荷判別を行うことができるという効果がある。また、内外の加熱コイルの通電を切り替えることのみで負荷判別を行うので、電気回路を大型化させることなく容易な制御方法で済むという効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態における誘導加熱調理器の回路構成図を示すものである。また図2はフルブリッジインバータの駆動信号波形(例)、図3はこの発明の実施の形態における誘導加熱調理器の動作フローチャート、図4はこの発明の実施の形態にて本発明者が実験で得た入力電流-コイル電流データのマッピング図(被加熱体の鍋ずれ距離ごと)、図5は図4の鍋ずれ0mm時データにおいて電流比率(=コイル電流/入力電流)を縦軸に書き換えた図、図6は図1のインバータ構成を異ならせた場合の回路構成図である。図1(1)において、略同心上且つ略同一平面上に配された径の異なる内外の渦巻形状で形成された加熱コイルのうち、径の小さい加熱コイル5a(以下、「内コイル」と称す。)と直列に共振コンデンサ6aが、径の大きい加熱コイル5b(以下、「外コイル」と称す。)と直列に共振コンデンサ6bが接続される。外コイルの外径は、170mmから190mmの間に形成されている。内コイル5aと外コイル5bの最小距離は3−6mmの間で配置されている。内コイル5aと共振コンデンサ6aの直列回路はスイッチング素子4a、4b、4c、4dで構成されるフルブリッジインバータの出力段に接続され、外コイル5bと共振コンデンサ6bの直列回路はスイッチング素子4a、4b、4e、4fで構成されるフルブリッジインバータの出力段に接続される。これら2つのフルブリッジインバータは商用電源1から整流回路2と平滑回路3を介して電流が供給されるように平滑回路3の出力段に接続される。そしてインバータを構成するスイッチング素子4a〜4fは駆動回路9を介して制御手段7から駆動信号が与えられる。ここで制御手段7には、内コイル5aと共振コンデンサ6aの直列回路上に設けられたコイル電流検出手段12の出力と、商用電源1と整流回路2の間に設けられた入力電流検出手段11の出力と、使用者が所望電力を設定する電力設定手段8の出力が接続される。制御手段7からは、フルブリッジインバータの出力段に設けられたコイル通電切替手段10へその出力が接続される。
なお、入力電流検出手段11は商用電源1と整流回路2の間に設ける以外に、整流回路2の出力段、或いは平滑回路3の出力段に設けてもよい。
次に動作について図1〜図6を用いて説明する。
加熱コイル5(内コイル5a及び外コイル5b)の上面側に設置される天板(図示せず)上に被加熱体13が載置され、誘導加熱調理器の使用者が電源オンして電力設定が行われると(S0)、各スイッチング素子には駆動回路9を介して制御手段7から駆動信号が与えられ、フルブリッジインバータ動作が行われる(S1)。ここで定常動作時は、図2(A)に示す駆動信号波形(例)が制御手段7から与えられることで、スイッチング素子4a、4b、4c、4dで構成されるフルブリッジインバータが内コイル5aに、スイッチング素子4a、4b、4e、4fで構成されるフルブリッジインバータが外コイル5bに通電することになるが、加熱開始直後の材質判別時に於いては低電力設定(例えば0.5kW程度を入力)で、周波数は加熱動作時(例えば20kHzで動作)よりも高い周波数(例えば40kHzで動作)にて内コイル5aのみが通電されるようにコイル通電切替手段10によって通電経路が形成される。即ち、内コイル5aと共振コンデンサ6aの直列回路はフルブリッジインバータに接続された状態が保持され、外コイル5bと共振コンデンサ6bの直列回路はフルブリッジインバータから切断された状態となるように、コイル通電切替手段10を制御手段7が制御する。このようにして内コイル5aのみを通電した(S2)後、入力電流検出手段11が入力電流値を検出し(S3)、コイル電流検出手段12が内コイル電流値を検出する(S4)。
様々な材質の被加熱体13について、内コイル5aのみ通電時の入力電流値と内コイル電流値を測定し、次の結果を得た。入力電流値を横軸に、内コイル電流値を縦軸に様々な材質の被加熱体13における測定値をプロットしたところ、鍋ずれ0mm(=加熱コイル5の中心位置に被加熱体13を載置)の場合では図4(A)のマッピング図を得た。ここでポイントが大きくなるほど径の大きな被加熱体での測定値を意味し(ポイントの大きさは、データの分布を示すものではなく、被加熱体の大きさのみを表す)図のように[閾値A]と[閾値B]を設けると、[閾値A]以下で磁性材質、[閾値A]と[閾値B]の間でアルミ材質を除く非磁性材質、[閾値B]以上でアルミ材質の被加熱体に区分けできる。[閾値A]や[閾値B]はそれぞれ入力電流とコイル電流の比率を表す直線であり、図5に示すように電流比率(=コイル電流/入力電流)を縦軸に書き換えた場合、この測定例では電流比率B≦7.1で磁性材質、7.1<B<12.5でアルミ材質を除く非磁性材質、B≧12.5でアルミ材質と判別できる。
また、被加熱体として、小物(ナイフ、フォーク等)、アルミ製のマグカップ等、耐熱ガラス鍋、土鍋等の陶磁器、又は人間や動物の身体の一部など不適被加熱体が置かれているときや何も置かれていない無負荷状態では、入力電流値と内コイル電流値がともに低くなる[閾値X]により、不適被加熱体と無負荷状態の少なくとも一方を判別できる(図4には、図示せず)。判別結果により、速やかにインバータを停止することで、安全性を高められる。
また鍋ずれ(被加熱体13の載置される位置の中心が加熱コイル5の中心に対して移動した時を以下「鍋ずれ」と記す)が起きた場合の、様々な材質の被加熱体13における測定値をプロットしたところ図4(B)〜(F)に示すマッピング図が得られた。上記材質判別方法によれば、鍋ずれ100mm(=加熱コイル5の中心に対し被加熱体13の中心が100mmの距離に載置)までに於いても、[閾値A]の値と[閾値B]の値と[閾値X]の値(図4には、図示せず)を可変することなく同様に各材質を判別することができる。
また、測定を実施した被加熱体は、円形であったが四角等の円形でない被加熱体であっても鍋ずれに対し[閾値A]の値と[閾値B]の値と[閾値X]の値を可変することなく同様に各材質を判別することができる。
以上の測定結果は、様々な材質の被加熱体13について、内コイル5aのみ通電時の入力電流値と内コイル電流値を測定した場合の結果であるが、コイル通電切替手段10を使用せず、内コイル5aのみに通電した時に外コイル5bに発生する誘導電流を測定しても、被加熱体13の材質を同様に判別できる。[閾値A]の値と[閾値B]の値と[閾値X]の値は変化するが同様に各材質を判別できる。外コイル5bに発生する誘導電流を測定する時は、図1(1)のコイル電流検出手段12を内コイル電流測定位置から外コイル5bとコイル通電切替手段10の間の外コイル電流測定位置に移動した図1(2)の回路構成図を使用する。
このように、入力電流検出手段11の出力とコイル電流検出手段12の出力から得られる電流比率(=コイル電流/入力電流)を制御手段7が演算し(S5)、その演算結果が制御手段7の予め記憶する所定値A以上(S6)でなければ被加熱体13の材質を磁性材質と判別(S7)、演算結果が所定値A以上(S6)で且つ所定値B以上(S8)でなければ被加熱体13の材質はアルミ材質を除く非磁性材質と判別(S9)、演算結果が所定値B以上(S8)であれば被加熱体13の材質をアルミ材質の鍋と判別する(S10)。アルミ材質の鍋とは、純アルミニウム又はアルミニウム合金の少なくとも一方で作られた鍋のことをいう。アルミ材質の鍋を不適正鍋と呼ぶ。そして被加熱体13の材質をアルミ材質の鍋と判別した(S10)場合は、不適正鍋が載置されたとみてインバータ動作を停止する(S15)。S3及びS4のステップ直後に、演算結果が所定値X以下であれば、被加熱体13が不適被加熱体、又は無負荷状態と判別し(S20)インバータ動作を停止するステップ(S15)を入れ、安全性を高める。
以上のように、入力電流値と内コイル電流値の電流比率を演算することにより被加熱体の材質を判別するようにしているので、電気回路を大型化させることなく容易な制御方法で材質判別することができる。また、制御手段7に所定値を2つ設けることで、非磁性材質のうちアルミ材質を確実に判別することができる。さらに、加熱コイルを内コイルと外コイルに分割しているため、被加熱体が鍋ずれを起こしても精度良く確実に材質判別することができる。また、アルミ材質の鍋又は不適被加熱体又は無負荷状態と判別したときは、速やかにインバータを停止することで、安全性を高められる。
ところで以上の材質判別方法は、コイル通電切替手段10を用いることにより外コイルへの通電を行わないように制御した場合であるが、その限りではなく、コイル通電切替手段10を削除して内コイル5aと外コイル5bの一端が夫々スイッチング素子4aと4bの中点に接続された構成とし、図2(B)に示すようにスイッチング素子4e、4fを常時オフさせる、或いは図2(A)に示すようにスイッチング素子を通常駆動させても良い。図2(B)の駆動波形では内コイル5a通電で外コイル5bにスイッチング素子4e、4fの内蔵ダイオードを介した「誘導電流」が流れ、図2(A)の駆動波形では内コイル5a通電で外コイル5bにも通常の負荷電流が流れるが、本発明者はいずれの通電方法に於いても図4のマッピング傾向と差異の無い測定結果を得ており、よって上記と同様の効果を得ることができる。また、図6のようにスイッチング素子を8個使用してフルブリッジインバータ構成を異ならせた場合も効果は同様であり(但し外コイル5bに誘導電流が流れるようにスイッチング素子4e、4fを常時オフさせる、若しくは外コイル5bに電流が流れないようにスイッチング素子4e、4f、4g、4hを常時オフさせる)、さらにインバータ構成をハーフブリッジインバータ構成(図1と図6のスイッチング素子4d、4fを常時短絡させ、4c、4eを常時開放させた構成)や、「一石電圧型インバータ構成」等の別のインバータ構成でも効果は同様であることを記しておく。
前記の実施の形態では、加熱コイルとして径の異なる多層巻のコイルを内コイルと外コイルとして説明したが、一単巻のコイルでも中間端子を追加し外側と内側のコイルに分けて通電できる構造でも効果は同様であることを記しておく。
前記の実施の形態では、材料判別時の内コイルに通電する周波数は、加熱動作時の周波数よりも高い周波数を使用することにより、インバータのスイッチング素子に過電流が流れて破壊するのを防止する効果がある。例えば、加熱動作時に20kHzの周波数を使用し、材料判別時に40kHzの周波数を使用している。
実施の形態2.
以上の実施の形態1では、内コイル通電により入力電流値と内コイル電流値を検出し、その電流値から被加熱体の材質を判別するようにしたものであるが、次に外コイル通電により入力電流値を検出し、その電流値から被加熱体の大きさを判別するようにした場合の実施の形態を示す。図7は、このような場合の、誘導加熱調理器の動作フローチャート、図8はこの発明の実施の形態にて本発明者が実験で得た入力電流-コイル電流データのマッピング図(被加熱体の鍋ずれ距離ごと)である。この発明の実施の形態におけるインバータ構成図は、実施の形態1で説明した図1(1)のコイル電流検出手段12を内コイル電流測定位置から外コイル5bとコイル通電切替手段10の間の外コイル電流測定位置に移動した図1(2)の回路構成図とするため説明を省略する。
次に動作について図1、図2、図7〜図8を用いて説明する。加熱コイル5(内コイル5a及び外コイル5b)の上面側に設置される天板(図示せず)上に被加熱体13が載置され、誘導加熱調理器の使用者が電源オンして電力設定が行われると(S0)、各スイッチング素子には駆動回路9を介して制御手段7から駆動信号が与えられ、フルブリッジインバータ動作が行われる(S1)。ここで定常動作時は、図2(A)に示す駆動信号波形(例)が制御手段7から与えられることで、スイッチング素子4a、4b、4c、4dで構成されるフルブリッジインバータが内コイル5aに、スイッチング素子4a、4b、4e、4fで構成されるフルブリッジインバータが外コイル5bに通電することになるが、加熱開始直後の鍋径判別時に於いては低電力設定で(例えば0.5kW程度を入力)、周波数は加熱動作時(例えば20kHzで動作)よりも高い周波数(例えば40kHzで動作)にて外コイル5bのみが通電されるようにコイル通電切替手段10によって通電経路が形成される。即ち、内コイル5aと共振コンデンサ6aの直列回路はフルブリッジインバータから切断された状態となり、外コイル5bと共振コンデンサ6bの直列回路はフルブリッジインバータに接続された状態が保持されるように、コイル通電切替手段10を制御手段7が制御する。このようにして外コイル5bのみを通電した(S11)後、入力電流検出手段11が入力電流値を検出する(S3)。
様々な材質や大きさの被加熱体13について、外コイル5bのみ通電時の入力電流値と外コイル電流値を測定し、次の結果を得た。入力電流値を横軸に、外コイル電流値を縦軸に様々な材質や大きさの被加熱体13における測定値をプロットしたところ、鍋ずれ0mm(=加熱コイル5の中心位置に被加熱体13を載置)、20mmの場合では図8(A)、(B)のマッピング図を得た。ここでポイントが大きくなるほど径の大きな被加熱体での測定値を意味し(ポイントの大きさは、データの分布を示すものではなく、被加熱体の大きさのみを表す)、図のように[閾値C]を設けると、鍋ずれが例えば鍋径の10%以下(加熱コイル5の略中心位置に被加熱体13を載置)であれば、[閾値C]以下で小径鍋、[閾値C]以上で大径鍋の被加熱体に区分けできる(但しアルミ材質の大径鍋を除く)。この測定例では入力電流I≦1.1Aで小径鍋、入力電流I>1.1Aで大径鍋と判別できる。
またさらに鍋ずれが起きた場合の、様々な材質や大きさの被加熱体13における測定値をプロットしたところ図8(C)〜(F)に示すマッピング図を得た。上記鍋径判別方法によれば、20mmを超える鍋ずれが起きた場合に於いては[閾値C]の値を不変とした場合は、大径鍋でも小径鍋と判別される。
また、被加熱体として、小物(ナイフ、フォーク等)、アルミ製のマグカップ等、耐熱ガラス鍋、土鍋等の陶磁器、又は人間や動物の身体の一部など不適被加熱体が置かれているときや何も置かれていない無負荷状態では、入力電流値と外コイル電流値がともに低くなる[閾値Y]により、不適被加熱体と無負荷状態の少なくとも一方を判別できる(図8には、図示せず)。判別結果により、速やかにインバータを停止することで、安全性を高める。
このように、鍋ずれが鍋径の約10%以下(加熱コイル5の略中心位置に被加熱体13を載置)であれば、入力電流検出手段11の出力が制御手段7の予め記憶する所定値C以上(S12)でなければ被加熱体13の大きさを小径鍋と判別(S13)、入力電流検出手段11の出力が所定値C以上(S12)であれば被加熱体13の大きさを大径鍋と判別する(S14)。但しアルミ材質の大径鍋は除く。S3のステップ直後に、検出結果が所定値Y以下であれば、被加熱体13が不適被加熱体、又は無負荷状態と判別し(S21)インバータ動作を停止するステップ(S15)を入れ、安全性を高められる。
以上の測定結果は、様々な材質や大きさの被加熱体13について、外コイル5bのみ通電時の入力電流値と外コイル電流値を測定した場合の結果であるが、外コイル5bのみに通電した時に内コイル5aに発生する誘導電流を測定することでも、被加熱体13が小径鍋か大径鍋を同様に判別できる。このとき[閾値C]の値と[閾値Y]の値は変化するが同様に大きさを判別できる。内コイル5aに発生する誘導電流を測定する時は、図1(2)のコイル電流検出手段12を内コイル電流測定位置に設置した図1(1)の回路構成図を使用する。
このように、外コイル通電時の入力電流値から被加熱体の大きさを判別するようにしているので、実施の形態1と同様に電気回路を大型化させることなく容易な制御方法で大きさ判別できる。さらに、加熱コイルを内コイルと外コイルに分割しているため、被加熱体が鍋ずれを起こした場合には、大径鍋を小径鍋として判別できる。そのため、被加熱体の鍋ずれが大きく加熱効率が悪い場合には、内コイルのみ通電することで、電力節減や漏洩磁束低減を実現できるという効果がある。
本実施の形態に於いても、実施の形態1と同様にコイル通電切替手段10を削除した構成とし、図2(C)に示すようにスイッチング素子4c、4dを常時オフさせる、或いは図2(A)に示すようにスイッチング素子を通常駆動させても良い。図2(C)の駆動波形では外コイル5b通電で内コイル5aにスイッチング素子4c、4dの内蔵ダイオードを介した「誘導電流」が流れ、図2(A)の駆動波形では外コイル5b通電で内コイル5aにも通常の負荷電流が流れるが、いずれの通電方法に於いても図8のマッピング傾向とほぼ差異の無い測定結果を得ており、よって上記と同様の効果を得ることができる。
実施の形態3.
以上の実施の形態1,2に対し、本実施の形態は実施の形態1,2それぞれの負荷判別を組み合わせたものである。
図9は、このような場合の、誘導加熱調理器の動作フローチャートである。
この発明の実施の形態におけるインバータ構成図は実施の形態1、2と同様に、図1または図6であるため説明を省略する。
次に動作について図2、図9、図10を用いて説明する。本実施の形態に於ける通電方法であるが、コイル通電切替手段10を用いることにより内コイルのみに通電や外コイルのみに通電とする、またはコイル通電切替手段10を削除した構成とし、内コイル通電時には図2(B)に示す駆動波形、外コイル通電時には図2(C)に示す駆動波形とすることで内外コイルは同時に通電しない方法とする。
実施の形態1のように、内コイル5aのみを通電した(S2)後、入力電流検出手段11が入力電流値を検出し(S3)、コイル電流検出手段12が内コイル電流値を検出する(S4)。その後の動作は実施の形態1と同様のため説明を省略するが、被加熱体13の材質を磁性材質と判別(S7)、或いはアルミ材質を除く非磁性材質と判別(S9)した場合、次に実施の形態2のように、外コイル5bのみを通電し(S11)、入力電流検出手段11が入力電流値を検出する(S3)。その後の動作は実施の形態2と同様のため説明を省略するが、入力電流検出手段11の出力が制御手段7の予め記憶する所定値C以上(S12)でなければ被加熱体13の大きさを小径鍋と判別(S13)、入力電流検出手段11の出力が所定値C以上(S12)であれば被加熱体13の大きさを大径鍋と判別する(S14)。一方、被加熱体13の材質をアルミ材質と判別した(S10)場合は、不適正鍋が載置されたとみてインバータ動作を停止する(S15)。
ここで、本実施の形態に於ける通電を、内コイル通電から外コイル通電の順番としているが、この限りではなく、外コイル通電から内コイル通電の順番としても良い(図10参照)。即ち鍋径判別を行った後に材質判別を行っても最終の負荷判別結果は同じとなるため、通電の順番は問わないことを記しておく。
以上のように、内コイル通電により被加熱体の材質判別を行い、次に材質判別結果を受けて外コイル通電により被加熱体の大きさ判別を行うようにする、または外コイル通電により被加熱体の鍋径判別を行い、次に内コイル通電により被加熱体の材質判別を行うようにしているので、誘導加熱調理器の不適正鍋であるアルミ材質を確実に判別してインバータ動作を停止させられると共に、その他の材質判別(磁性材質とアルミ材質を除く非磁性材質)及び鍋径判別(大径鍋と小径鍋)を高精度で連動して行うことができる。この実施の形態の場合も内コイルに発生又は外コイルに発生する誘導電流を用いても被加熱体の材質や大きさ判別を行うことが出来る。
実施の形態4.
以上の実施の形態3に対し、次に内外コイルを同時に通電した場合における実施の形態を示す。図11は、このような場合の、誘導加熱調理器の動作フローチャートである。この発明の実施の形態におけるインバータ構成図は実施の形態1〜3と同様に、図1または図6であるため説明を省略する。
次に動作について図2、図11を用いて説明する。本実施の形態に於ける通電方法であるが、コイル通電切替手段10を削除した構成とし、内コイルと外コイル通電時には図2(A)に示す駆動波形とすることで内外コイルを同時に通電する方法とする。
内コイル5aを通電する(S2)と共に、外コイル5bを通電した(S11)後、入力電流検出手段11が入力電流値を検出し(S3)、コイル電流検出手段12が内コイル電流値を検出する(S4)。次に実施の形態1と同様、入力電流値と内コイル電流値より被加熱体13の材質判別を行う(S5〜S10)と共に、実施の形態2と同様、入力電流値より被加熱体13の鍋径判別を行う(S12〜S14)。
ここで、被加熱体13の材質をアルミ材質と判別した(S10)場合は、不適正鍋が載置されたとみてインバータ動作を停止するが(S15)、鍋径判別の実施(S3、S12〜S14)如何に関わらずアルミ材質と判別した場合にはインバータ動作を停止する。
以上のように、内コイル5aへの通電と外コイル5bへの通電を同時に行うことで被加熱体の材質と大きさを判別しているので、負荷判別制御のアルゴリズムが容易となり、負荷判別時間が短くて済むという効果がある。
実施の形態5.
次に、制御手段により被加熱体の材質及び大きさに適した加熱条件で加熱制御を行う場合の実施の形態を示す。
図12は、判別された被加熱体の材質と大きさごとの加熱制御方法(例)である。磁性材質の大径鍋のときは、内コイル及び外コイルに通電し3.0kW出力させる。磁性材質の小径鍋のときは、内コイルに通電し1.5kW出力させる。非磁性材質(アルミ材質を除く)の大径鍋のときは、内コイル及び外コイルに通電し2.0kW出力させる。非磁性材質(アルミ材質を除く)の小径鍋のときは、内コイルに通電し1.0kW出力させる。アルミ材質の大径鍋のときは、インバータを停止させる。アルミ材質の小径鍋のときも、インバータを停止させる。不適被加熱体又は無負荷状態のときは、インバータを停止させる(図12には、図示せず)。また、この発明の実施の形態におけるインバータ構成図は実施の形態1〜4と同様に、図1又は図6であるため説明を省略する。
次に動作について図1、図2、図9、図12を用いて説明する。上記実施の形態1〜4に基づき、材質判別により被加熱体13の材質を磁性材質と判別した(S7)場合、大きさ判別により被加熱体13の大きさが大径鍋と判別されていれば(S14)、制御手段7は図2(A)に示す駆動波形をスイッチング素子4a〜4fに与えることで内コイル5aと外コイル5bが通電され、且つ入力電流検出手段11の出力を用いて例えば最大3.0kW程度の加熱出力が得られるように制御する。一方、大きさ判別により被加熱体13の大きさが小径鍋と判別されていれば(S13)、制御手段7は図2(B)に示す駆動波形をスイッチング素子4a〜4fに与えることで内コイル5aのみが通電され、且つ入力電流検出手段11の出力を用いて例えば最大1.5kW程度の加熱出力が得られるように制御する。なお内コイル5aのみの通電はコイル通電切替手段10を用いて行っても同様である。次に、材質判別により被加熱体13の材質を非磁性材質(アルミ材質を除く)と判別した(S9)場合、大きさ判別により被加熱体13の大きさが大径鍋と判別されていれば(S14)、制御手段7は図2(A)に示す駆動波形をスイッチング素子4a〜4fに与えることで内コイル5aと外コイル5bが通電され、且つ入力電流検出手段11の出力を用いて例えば最大2.0kW程度の加熱出力が得られるように制御する。一方、大きさ判別により被加熱体13の大きさが小径鍋と判別されていれば(S13)、制御手段7は図2(B)に示す駆動波形をスイッチング素子4a〜4fに与えることで内コイル5aのみが通電され、且つ入力電流検出手段11の出力を用いて例えば最大1.0kW程度の加熱出力が得られるように制御する。次に、材質判別により被加熱体13の材質をアルミ材質の鍋と判別した(S10)場合、不適正鍋が載置されたとみて鍋径に関わらずインバータ動作を停止させる(S15)ために、制御手段7はスイッチング素子4a〜4fの駆動信号を全てオフさせるなどして内コイル5aと外コイル5bが通電しないようにする。また、負荷判別により不適正鍋又は不適被加熱体又は無負荷状態と判別した場合、インバータ動作を停止させるステップにより、制御手段7はスイッチング素子4a〜4fの駆動信号を全てオフさせるなどして内コイル5aと外コイル5bが通電しないようにする。
以上のように、負荷判別結果に応じたコイル通電方法や加熱出力といった加熱制御を行うようにしたので、被加熱体が非磁性材質の場合には、加熱制限を行うことでインバータのスイッチング素子に過電流が流れて破壊するのを防止することができ、また被加熱体が小径鍋の場合には、内コイルのみ通電することで漏洩磁束を低減できるという効果がある。又、内コイルのみ通電することで省電力をはかるという効果がある。
実施の形態6.
被加熱体の材質及び大きさを判別する負荷判別を実施後、再度加熱制御(負荷判別制御)を行うタイミングについての実施の形態を示す。図13は、誘導加熱調理器の動作フローチャートである。この発明の実施の形態におけるインバータ構成図は実施の形態1〜5と同様に、図1または図6であるため説明を省略する。
次に負荷判別を実施するタイミング動作について図1、図13を用いて説明する。誘導加熱調理器の電源オン後(S0)、各スイッチング素子には駆動回路9を介して制御手段7からの駆動信号により、フルブリッジインバータ動作が行われる(S1)。制御手段7は上記実施の形態1〜4に示す負荷判別制御を実施して被加熱体13の材質及び大きさを判別し(SS)、負荷判別結果と電力設定手段8の出力に応じた加熱出力制御を実施する(S16)。その後加熱制御によって設定されたインバータ動作電力が使用者の手動操作又は子供又は動物等の誤った手動操作で変化したとき(S17)、制御手段7はインバータ再動作させ(S1)、再度負荷判別制御を実施し(SS)、負荷判別結果と電力設定手段8の出力を受けて新たに加熱出力制御を実施する(S16)。
また次のような負荷判別を実施するタイミングも示す。誘導加熱調理器は、電源オン後(S0)、各スイッチング素子には駆動回路9を介して制御手段7から駆動信号が与えられ、フルブリッジインバータ動作が行われる(S1)。制御手段7は上記実施の形態1〜4に示す負荷判別制御を実施して被加熱体13の材質と大きさ双方を判別し(SS)、負荷判別結果と電力設定手段8の出力に応じた加熱出力制御を実施する(S16)。その後被加熱体13の載置される位置が加熱コイル5に対して移動した時、鍋ずれを検知し(S19)、制御手段7はインバータ再動作させ(S1)、再度負荷判別制御を実施し(SS)、負荷判別結果と電力設定手段8の出力を受けて新たに加熱出力制御を実施する(S16)。鍋ずれ検知の一方法して、例えば以下の方法が挙げられる。外コイル5bと共振コンデンサ6bの直列回路上に設けられた外コイル電流検出手段を設け、外コイル電流と内コイル電流の電流位相の時間偏差が所定値以上となった時に鍋ずれが起きたと検出する。鍋ずれ検知は、前記方法を一例として説明したが、別の方法でも問題はないことを記しておく。
また次のような負荷判別を実施するタイミングも示す。誘導加熱調理器は、電源オン後(S0)、各スイッチング素子には駆動回路9を介して制御手段7から駆動信号が与えられ、フルブリッジインバータ動作が行われる(S1)。制御手段7は上記実施の形態1〜4に示す負荷判別制御を実施して被加熱体13の材質と大きさ双方を判別し(SS)、負荷判別結果と電力設定手段8の出力に応じた加熱出力制御を実施する(S16)。加熱出力制御実施から加熱中は何時でも(一定時間経過後又は一定時間の連続等)(S18)負荷判別を実施する。最初の負荷判別値と差異があれば、制御手段7はインバータ再動作させ(S1)、再度負荷判別制御を実施し(SS)、負荷判別結果と電力設定手段8の出力を受けて新たに加熱出力制御を実施する(S16)。
以上のように、被加熱体の材質及び大きさを判別する負荷判別を実施後、再度の負荷判別を行うタイミングは、加熱制御によって設定されたインバータ動作電力が使用者の手動操作又は子供又は動物等の誤った手動操作で変化したとき又は鍋ずれが起きたことを検知したときとしている。再度の負荷判別は、加熱出力制御実施中は何時でも実施する。加熱制御は、インバータ動作電力設定の変化又は被加熱体の変化又は負荷判別値の変化に応じて、安全で最適なインバータ動作で行うことができる。
実施の形態7.
次に、負荷判別結果(材質判別、鍋径判別)を表示する実施の形態を示す。
この発明における実施の形態1〜6での判別(材質の判別実施、鍋径の判別実施)後、判別の結果を誘導加熱調理器本体に表示する。
図14は、誘導加熱調理器の全体図を示しており、上面には加熱コイルの位置を示す円15a、15bが示されている。加熱コイルの位置を示す円15a、15bの中心の間隔は、例えば290mmから310mmとなっている。判別した結果を誘導加熱調理器の上面に表示する表示面16a、側面に表示する表示面16bを示している。表示面16は誘導加熱調理器の上面、側面の少なくとも一方に備えられている。
次に動作を誘導加熱調理器の動作フローチャート図3、図7、図9、図10、図11、図14において説明する。動作フローチャートにおいて、鍋の材質を判別する(S7)、(S9)、(S10)と、鍋の径を判別する(S13)、(S14)の直後のステップとして例えばLEDを用いて、判別した結果(例えば、「磁性体」、「非磁性体」、「アルミ材質」等)を表示面16aや表示面16bに表示する(S23図示せず)。
判別した結果を表示する方法として、一例としてLEDを用いた方法を示したが、判別した結果を表示できるのであれば、液晶、蛍光ランプ等でも良い。また、判別した結果を電子音等の音声で示しても良い。表示、音声の少なくとも一方であれば効果は同様であることを記しておく。
以上のように、判別した結果が表示されることによって、使用者は不適被加熱体が誘導加熱調理器の上に乗っていたとき速やかに誘導加熱調理器の停止等の適切な手段をとることが出来る。また、鍋ずれが大きいときは、鍋の位置を正しい位置に速やかに戻すことが出来る効果がある。
実施の形態8.
以上のような実施の形態では、入力電流、負荷電流(内コイル電流、外コイル電流)を検出して負荷判別を実施したものを示したが、本実施の形態は、検出した入力電流値、コイル電流値をそのまま使用せず,入力電流検出電圧(内コイル又は外コイルの少なくとも片方に通電し、入力電流検出手段11により求めた入力電流から制御手段7で変換した電圧を以下「入力電流検出電圧」と記す)と内コイル電流検出電圧(内コイルの入力電流検出手段12の出力電流を制御手段7で変換した電圧値を「内コイル電流検出電圧」と記す)から被加熱体の有無,即ち被加熱体が加熱コイル上方に設けられた天板(図示せず)上に載置されているか否かを判別するものである。
図15は,この発明の実施の形態における誘導加熱調理器の回路構成図、図16はこの誘導加熱調理器の動作フローチャート,図17は、この発明の実施の形態において本発明者が実験で得た、様々な材質、鍋径の被加熱体13の入力電流検出電圧-内コイル電流検出電圧測定値データのマッピング図であり、鍋ずれ距離毎に図17(A)〜(F)を示す。図18はこの発明の実施の形態にて本発明者が実験で得た入力電流検出電圧-内コイル電流検出電圧データのマッピング図であり、電源電圧毎に図18(A)〜(F)の図を示す。図17において、整流回路2の出力電圧を検出するために,電源電圧検出手段17が整流回路2の出力に接続される。電源電圧検出手段17の接続位置は,この他に平滑回路3の出力としてもよい。なお、前述の実施の形態と同一部分には同一符号を付け、説明を省略する。
次に動作について図15〜図18を用いて説明する。図16のS0〜S2までの動作は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
本実施の形態では,入力電流検出手段11の出力は電流を制御手段7で変換した入力電流検出電圧値とする(S31)。同様にコイル電流検出手段12の出力は電流を制御手段7で変換した内コイル電流検出電圧値とする(S41)。
様々な材質や大きさの被加熱体13について,内コイル5aのみ通電時の入力電流検出電圧値と内コイル電流検出電圧値を測定し,次の結果を得た。電源電圧200V時で鍋ずれ0mm(=加熱コイル5の中心位置に被加熱体13を載置)の場合では図17(A)のマッピング図を得た。図のように入力電流検出電圧値と内コイル電流検出電圧値で規定される[閾値X](図の塗りつぶし部)を設けると,[閾値X]の領域内では無負荷状態(ナイフ,フォーク等の小物が載置された状態を含む),[閾値X]の領域外では負荷有り状態に区分けできる。この測定例では入力電流検出電圧0.25V以下,且つ内コイル電流検出電圧1.0V以下で無負荷,それ以外で負荷有りと判別できる。無負荷状態と判別された時は,速やかにインバータを停止する(S15)ことで,安全性を高められる。
また電源電圧200V時に鍋ずれが起きた場合の,様々な材質や大きさの被加熱体13における測定値をプロットしたところ図17(B)〜(F)に示すマッピング図を得た。上記負荷の有無判別方法によれば,[閾値X]の値を不変とした場合,40mmを超える鍋ずれが起きた場合に於いては負荷有りでも無負荷と判別される。無負荷状態と判別できることで,速やかにインバータを停止でき,安全性を高められる。
次に,鍋ずれ0mm時に電源電圧変動が起きた場合の,様々な材質や大きさの被加熱体13について,内コイル5aのみ通電時の入力電流検出電圧値と内コイル電流検出電圧値を測定し,図18(A)〜(E)のマッピング図を得た。図のように入力電流検出電圧値と内コイル電流検出電圧値で規定される[閾値X](図の塗りつぶし部)を電源電圧検出手段17の出力(S24)に応じて変更する(S25)ことで,電源電圧変動が起きても正確に負荷の有無を判別することができる。この測定例では入力電流検出電圧の閾値と内コイル電流検出電圧の閾値を表1に示すように電源電圧に応じて変更させている。
Figure 0005197693
このように,入力電流検出手段11の出力及びコイル電流検出手段12の出力の両方が制御手段7の予め記憶する閾値X以上(S22)でなければ被加熱体13が載置されていない(無負荷状態)と判別(S23),入力電流検出手段11の出力及びコイル電流検出手段12の出力の両方もしくは一方が閾値X以上(S22)であれば被加熱体13が載置されていると判別する。そしてこの閾値Xを電源電圧値(S24)に応じて変更する(S25)ようにする。
以上のように,入力電流検出電圧値と内コイル電流検出電圧値による閾値を設けることで被加熱体の有無を判別するようにしているので、制御手段7を大型化させることなく容易な制御方法で負荷の有無判別をすることができる。更にこの閾値を電源電圧値に応じて変更するようにしているので,電源電圧変動時も精度良く確実な判別が可能となる。また無負荷状態と判別したときは、速やかにインバータを停止することで、安全性を高められる。
実施の形態9.
以上の実施の形態8では,内コイル通電による入力電流検出電圧値と内コイル電流検出電圧値から被加熱体の有無を判別するようにしたものを示したが、本実施の形態は、外コイル通電において,入力電流検出電圧値と外コイル電流検出電圧値(外コイルの入力電流検出手段12の出力電流を制御手段7で変換した電圧値を「外コイル電流検出電圧」と記す)から被加熱体の大きさを判別するものである。
図19は,この発明の実施の形態における誘導加熱調理器の回路構成図、図20はこの誘導加熱調理器の動作フローチャート,図21は、この発明の実施の形態において本発明者が実験で得た、様々な材質、鍋径の被加熱体13の入力電流検出電圧-外コイル電流検出電圧測定値データのマッピング図であり、鍋ずれ距離毎に図21(A)〜(F)を示す。図22はこの発明の実施の形態にて本発明者が実験で得た入力電流検出電圧-外コイル電流検出電圧データの関係をプロットしたマッピング図であり、電源電圧毎に図22(A)〜(F)を示す。図19において,整流回路2の出力電圧を検出するために,電源電圧検出手段17が整流回路2の出力に接続される。電源電圧検出手段17の接続位置は,この他に平滑回路3の出力としてもよい。なお、前述の実施の形態と同一部分には同一符号を付け、説明を省略する。
次に動作について図19〜図22を用いて説明する。図20のS0,S1,S11の動作は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
本実施の形態においても,入力電流検出手段11の出力は電流を制御手段7で変換した入力電流検出電圧値とする(S31)。同様にコイル電流検出手段12の出力は電流を制御手段7で変換した外コイル電流検出電圧値とする(S42)。
様々な材質や大きさの被加熱体13について,外コイル5bのみ通電時の入力電流検出電圧値と外コイル電流検出電圧値を測定し,次の結果を得た。電源電圧200V時で鍋ずれ0mm(=加熱コイル5の中心位置に被加熱体13を載置)の場合では図21(A)のマッピング図を得た。図のように入力電流検出電圧値と外コイル電流検出電圧値で規定される[閾値C]を設けると,鍋ずれが例えば鍋径の10%以下(加熱コイル5の略中心位置に被加熱体13を載置)であれば,[閾値C]の領域内では(S26)小径鍋(S13),[閾値C]の領域外(S26)では大径鍋(S14)の被加熱体に区分けできる。この測定例では入力電流検出電圧0.27V以下,且つ外コイル電流検出電圧1.4V以下で小径鍋,それ以外で大径鍋と判別できる。
また電源電圧200V時に鍋ずれが起きた場合の,様々な材質や大きさの被加熱体13における測定値をプロットしたところ図21(B)〜(F)に示すマッピング図を得た。上記鍋径判別方法によれば,[閾値C]の値を不変とした場合,20mmを超える鍋ずれが起きた場合に於いては大径鍋でも小径鍋と判別される。
次に,鍋ずれ0mm時に電源電圧変動が起きた場合の,様々な材質や大きさの被加熱体13について,外コイル5bのみ通電時の入力電流検出電圧値と外コイル電流検出電圧値を測定し,図22(A)〜(E)のマッピング図を得た。図のように入力電流検出電圧値と外コイル電流検出電圧値で規定される[閾値C]を電源電圧検出手段17の出力(S24)に応じて変更する(S27)ことで,電源電圧変動が起きても正確に鍋径を判別することができる。この測定例では入力電流検出電圧の閾値と外コイル電流検出電圧の閾値を表2に示すように電源電圧に応じて変更させている。
Figure 0005197693
このように,入力電流検出手段11の出力及びコイル電流検出手段12の出力の両方が制御手段7の予め記憶する閾値C以上(S26)でなければ被加熱体13の大きさを小径鍋と判別(S13),入力電流検出手段11の出力及びコイル電流検出手段12の出力の両方もしくは一方が閾値C以上(S22)であれば被加熱体13の大きさを大径鍋と判別する(S14)。そしてこの閾値Cを電源電圧値(S24)に応じて変更する(S25)ようにする。
以上のように,外コイル通電時の入力電流検出電圧値と外コイル電流検出電圧値から被加熱体の大きさを判別するようにしているので,実施の形態1と同様に制御手段7を大型化させることなく容易な制御方法で大きさ判別できる。また,加熱コイルを内コイルと外コイルに分割しているため,被加熱体が鍋ずれを起こした場合には,大径鍋を小径鍋として判別できる。そのため,被加熱体の鍋ずれが大きく加熱効率が悪い場合には,内コイルのみ通電することで,電力節減や漏洩磁束低減を実現できるという効果がある。
更にこの閾値を電源電圧値に応じて変更するようにしているので,電源電圧変動時も精度良く確実な鍋径判別が可能となる。
実施の形態10.
以上の実施の形態9では,外コイル通電により入力電流検出電圧値と外コイル電流検出電圧値を検出し,その検出電圧値から被加熱体の大きさを判別するようにしたものである。次に外コイル通電により入力電流検出電圧値と外コイル電流検出電圧値を検出し,その検出電圧値から被加熱体の材質を判別するようにした場合の実施の形態を示す。
図23は,この発明の実施の形態における誘導加熱調理器の動作フローチャート,図24は、この発明の実施の形態において本発明者が実験で得た、様々な材質、鍋径の被加熱体13の入力電流検出電圧-外コイル電流検出電圧測定値データのマッピング図であり、鍋ずれ距離毎に図24(A)〜(F)を示す。図25はこの発明の実施の形態にて本発明者が実験で得た入力電流検出電圧-外コイル電流検出電圧データのマッピング図であり、電源電圧毎に図25(A)〜(F)を示す。
なお、この誘導加熱調理器の回路構成図は、図19を流用する。
次に動作について図23〜図25を用いて説明する。図23のS0,S1,S11の動作は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
本実施の形態においても,入力電流検出手段11の出力は電流を制御手段7で変換した入力電流検出電圧値とする(S31)。同様にコイル電流検出手段12の出力は電流を制御手段7で変換した外コイル電流検出電圧値とする(S42)。
様々な材質や大きさの被加熱体13について,外コイル5bのみ通電時の入力電流検出電圧値と外コイル電流検出電圧値を測定し,次の結果を得た。電源電圧200V時で鍋ずれ0mm(=加熱コイル5の中心位置に被加熱体13を載置)の場合では図24(A)のマッピング図を得た。図のように入力電流検出電圧値と外コイル電流検出電圧値で規定される[閾値A] と[閾値B]を設けると,[閾値A]以下で磁性材質(S7),[閾値A]と[閾値B]の間でアルミ材質を除く非磁性材質(S9),[閾値B]以上でアルミ材質(S10)の被加熱体に区分けできる。ここで,[閾値A]や[閾値B]はそれぞれ入力電流検出電圧と外コイル電流検出電圧の比率を表す直線であり,この測定例では検出電圧比率B≦4.1で磁性材質,4.1<B<5.5でアルミ材質を除く非磁性材質,B≧5.5でアルミ材質と判別できる。
また電源電圧200V時に鍋ずれが起きた場合の,様々な材質や大きさの被加熱体13における測定値をプロットしたところ図24(B)〜(F)に示すマッピング図を得た。上記材質判別方法によれば,鍋ずれ100mm(=加熱コイル5の中心に対し被加熱体13の中心が100mmの距離に載置)までに於いても,[閾値A]の値と[閾値B]の値を可変することなく同様に各材質を判別することができる。
次に,鍋ずれ0mm時に電源電圧変動が起きた場合の,様々な材質や大きさの被加熱体13について,外コイル5bのみ通電時の入力電流検出電圧値と外コイル電流検出電圧値を測定し,図25(A)〜(E)のマッピング図を得た。図のように入力電流検出電圧値と外コイル電流検出電圧値で規定される[閾値A]と[閾値B]のうち,[閾値A]のみを電源電圧検出手段17の出力(S24)に応じて変更する(S30)ことで,電源電圧変動が起きても正確に鍋材質を判別することができる。この測定例では,[閾値A]の検出電圧比率を表3に示すように電源電圧に応じて変更させている。
Figure 0005197693
このように,入力電流検出手段11の出力及びコイル電流検出手段12の出力から得られる検出電圧比率(=外コイル電流検出電圧/入力電流検出電圧)を制御手段7が演算し(S5),その演算結果が制御手段7の予め記憶する閾値A以上(S28)でなければ被加熱体13の材質を磁性材質と判別(S7),演算結果が閾値A以上(S28)で且つ閾値B以上(S29)でなければ被加熱体13の材質はアルミ材質を除く非磁性材質と判別(S9),演算結果が閾値B以上(S29)であれば被加熱体13の材質をアルミ材質の鍋と判別する(S10)。アルミ材質の鍋とは,純アルミニウム又はアルミニウム合金の少なくとも一方で作られた鍋のことをいう。そしてこの閾値Aを電源電圧値(S24)に応じて変更する(S30)ようにする。また,被加熱体13の材質をアルミ材質の鍋と判別した(S10)場合は,不適正鍋が載置されたとみてインバータ動作を停止する(S15)。
以上のように,入力電流検出電圧値と外コイル電流検出電圧値の検出電圧比率を演算することにより被加熱体の材質を判別するようにしているので、実施の形態9と同様に制御手段7を大型化させることなく容易な制御方法で材質判別することができる。また,制御手段7に所定値を2つ設けることで,非磁性材質のうちアルミ材質を確実に判別することができる。また加熱コイルを内コイルと外コイルに分割しているため,被加熱体が鍋ずれを起こしても精度良く確実に材質判別することができる。また,アルミ材質の鍋と判別したときは,速やかにインバータを停止することで,安全性を高められる。
更に閾値の1つを電源電圧値に応じて変更するようにしているので,電源電圧変動時も精度良く確実な鍋材質判別が可能となる。
実施の形態11.
以上の実施の形態8,9,10に対し,本実施の形態は実施の形態8,9,10における負荷判別を合わせたものである。
図26は,本実施の形態11の誘導加熱調理器の回路構成図、図27はこの誘導加熱調理器の動作フローチャートである。
なお、前述の実施の形態と同一の部分には同一符号をつけ説明を省略する。
次に動作について図26、27を用いて説明する。実施の形態8のように,内コイル5aのみを通電した(S2)後,入力電流検出手段11が入力電流検出電圧値を検出し(S31),コイル電流検出手段12aが内コイル電流検出電圧値を検出する(S41)。その後の動作は実施の形態8と同様のため説明を省略するが,入力電流検出手段11の出力とコイル電流検出手段12aの出力が制御手段7の予め記憶する閾値Xの領域外(S22)であれば被加熱体13が天板(図示せず)上に載置されていると判別する。次に実施の形態9のように,外コイル5bのみを通電し(S11),入力電流検出手段11が入力電流検出電圧値を検出し(S31),コイル電流検出手段12bが外コイル電流検出電圧値を検出する(S42)。その後の動作は実施の形態9と同様のため説明を省略するが,入力電流検出手段11の出力とコイル電流検出手段12bの出力が制御手段7の予め記憶する閾値Cの領域外(S26)でなければ被加熱体13の大きさを小径鍋と判別(S13),閾値Cの領域外(S26)であれば被加熱体13の大きさを大径鍋と判別する(S14)。またこの外コイル5bのみを通電して(S11)入力電流検出手段11が入力電流検出電圧値を検出し(S31),コイル電流検出手段12bが外コイル電流検出電圧値を検出した時(S42),実施の形態10のように,入力電流とコイル電流の検出電圧比率が閾値A以下で被加熱体13の材質を磁性材質と判別(S7),閾値Aと閾値Bの間でアルミ材質を除く非磁性材質と判別(S9),閾値B以上でアルミ材質と判別(S10)する。アルミ材質と判別した場合は不適正鍋が載置されたとみてインバータ動作を停止する(S15)。
また閾値X,閾値C,閾値Aを電源電圧の検出値(S24)に応じて変更することで(S25,S27,S30),電源電圧変動時も精度良く確実な判別を可能とする。
ここで,本実施の形態に於ける通電を,内コイル通電から外コイル通電の順番としているが,この限りではなく,外コイル通電から内コイル通電の順番としても良い。即ち鍋径判別と鍋材質判別を行った後に鍋の有無判別を行っても最終の負荷判別結果は同じとなるため,通電の順番は問わないことを記しておく。
以上のように,内コイル通電により被加熱体の有無判別を行い,次に有無判別結果を受けて外コイル通電により被加熱体の大きさと材質判別を行うようにする,または外コイル通電により被加熱体の大きさと材質判別を行い,次に内コイル通電により被加熱体の有無判別を行うようにしているので,誘導加熱調理器の不適正鍋であるアルミ材質を確実に判別してインバータ動作を停止させられると共に,その他の材質判別(磁性材質とアルミ材質を除く非磁性材質)及び鍋径判別(大径鍋と小径鍋)を高精度で連動して行うことができる。
実施の形態12.
次に、インバータを構成する複数のスイッチング素子を1つのモジュール(パワーモジュール)に収める場合の実施の形態を示す。
図1のインバータ構成は、6つのスイッチング素子(IGBT等)4a〜4fを使用している回路構成図を示したが、実施の形態は、これら6つのスイッチング素子のディスクリート部品による構成を、複数のスイッチング素子入りIPM(Intelligent Power Module)に収めた構成に変更したものである。このことで,ノイズ耐性向上による信頼性の改善,また部品数削減による工作性の改善が得られる。
本発明の活用例として、内外の渦巻形状で形成された加熱コイルを用いて負荷判別を行う誘導加熱調理器がある。
この発明の実施の形態1と実施の形態2とを示す誘導加熱調理器の回路構成図である。 この発明の実施の形態1を示すフルブリッジインバータの駆動信号波形(例)示す説明図である。 この発明の実施の形態1を示す誘導加熱調理器の動作フローチャートである。 この発明の実施の形態1にて本発明者が実験で得た入力電流-コイル電流データのマッピング図(被加熱体の鍋ずれ距離ごと)である。 この発明の図4の鍋ずれ0mm時データにおいて電流比率(=コイル電流/入力電流)を縦軸に書き換えた図である。 この発明の図1のインバータ構成を異ならせた場合の回路構成図である。 この発明の実施の形態2を示す誘導加熱調理器の動作フローチャートである。 この発明の実施の形態2にて本発明者が実験で得た入力電流-コイル電流データのマッピング図(被加熱体の鍋ずれ距離ごと)を示す説明図である。 この発明の実施の形態3を示す誘導加熱調理器の動作フローチャートである。 この発明図9において外コイル通電と内コイル通電の順番を逆にした場合の動作フローチャートである。 この発明の実施の形態4を示す誘導加熱調理器の動作フローチャートである。 この発明の実施の形態5を示す被加熱体の材質と大きさごとの加熱制御方法(例)である。 この発明の実施の形態6を示す誘導加熱調理器の動作フローチャートである。 この発明の実施の形態7を示す誘導加熱調理器の説明図である。 この発明の実施の形態8を示す誘導加熱調理器の回路構成図である。 この発明の実施の形態8を示す誘導加熱調理器の動作フローチャートである。 この発明の実施の形態8にて本発明者が実験で得た入力電流検出電圧-内コイル電流検出電圧データのマッピング図である。(鍋ずれ距離毎に(A)〜(F)を描画) この発明の実施の形態8にて本発明者が実験で得た入力電流検出電圧-内コイル電流検出電圧データのマッピング図である。(電源電圧毎に(A)〜(F)を描画) この発明の実施の形態9を示す誘導加熱調理器の回路構成図である。 この発明の実施の形態9を示す誘導加熱調理器の動作フローチャートである。 この発明の実施の形態9にて本発明者が実験で得た入力電流検出電圧-外コイル電流検出電圧データのマッピング図である。(鍋ずれ距離毎に(A)〜(F)を描画) この発明の実施の形態9にて本発明者が実験で得た入力電流検出電圧-外コイル電流検出電圧データのマッピング図である。(電源電圧毎に(A)〜(F)を描画) この発明の実施の形態10を示す誘導加熱調理器の動作フローチャートである。 この発明の実施の形態10にて本発明者が実験で得た入力電流検出電圧-外コイル電流検出電圧データのマッピング図である。(鍋ずれ距離毎に(A)〜(F)を描画) この発明の実施の形態10にて本発明者が実験で得た入力電流検出電圧-外コイル電流検出電圧データのマッピング図である。(電源電圧毎に(A)〜(F)を描画) この発明の実施の形態11を示す誘導加熱調理器の回路構成図である。 この発明の実施の形態11を示す誘導加熱調理器の動作フローチャートである。
1 商用電源、 2 整流回路、 3 平滑回路、 4a〜4d スイッチング素子、 5a 加熱コイル(内コイル)、 5b 加熱コイル(外コイル)、6a 共振コンデンサ(内コイル用)、 6b 共振コンデンサ(外コイル用)、7 制御手段、 8 電力設定手段、 9 駆動回路、 10 コイル通電切替手段、 11 入力電流検出手段、 12 コイル電流検出手段、 13 被加熱体、 14 誘導加熱調理器、 15a 加熱コイルの位置を示す円(右側)、 15b 加熱コイルの位置を示す円(左側)、 16a 判別結果表示面(上面側)、 16b 判別結果表示面(側面側),17 電源電圧検出手段。

Claims (7)

  1. 電源からの交流電流を全波整流する整流回路に接続され、前記整流回路の出力電圧を平滑する平滑回路と、
    前記平滑回路の出力段に接続され前記平滑回路の出力電圧を高周波の交流電圧に変換するインバータと、
    前記インバータの出力段に接続され、それぞれ共振コンデンサとともに直列共振回路を形成する、内コイル及び前記内コイルの外側に配置された外コイルと、
    前記外コイル流れるコイル電流を検出するコイル電流検出手段と、
    前記インバータへの入力電流を検出する入力電流検出手段とを備え、
    前記内コイル及び前記外コイルのうち、前記外コイルのみを通電し、
    前記コイル電流検出手段により検出された前記外コイルのコイル電流を電圧に変換した外コイル電流検出電圧値、及び前記入力電流検出手段により検出された入力電流を電圧に変換した入力電流検出電圧値が、夫々の所定値よりも小さい場合には被加熱体を小径鍋と判別し、前記入力電流検出電圧値及び前記外コイル電流検出電圧値の少なくとも一方が所定値よりも大きい場合には被加熱体を大径鍋と判別することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記整流回路又は前記平滑回路の出力電圧を検出する電源電圧検出手段を備え
    前記入力電流検出電圧値の所定値、及び前記外コイル電流検出電圧値の所定値を前記電源電圧検出手段の出力に応じて変更させることを特徴とする請求項記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記被加熱体の大きさに適した加熱制御を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の誘導加熱調理器。
  4. 使用者が設定した所望電力に応じた加熱制御を実施する際もしくは前記加熱制御による加熱動作中にて、前記被加熱体の大さを判別することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  5. 使用者が設定した所望電力に応じた加熱制御を実施した後、前記加熱制御を実施した状態が変化した時に再度前記被加熱体の大さを判別し適した加熱制御を行うことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記被加熱体の大さを判別するために、前記外コイルを通電するときの周波数を加熱動作時の周波数よりも高くしたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記インバータを構成する複数のスイッチング素子を1つのモジュールに収めることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の誘導加熱調理器。
JP2010191664A 2006-03-30 2010-08-30 誘導加熱調理器 Active JP5197693B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010191664A JP5197693B2 (ja) 2006-03-30 2010-08-30 誘導加熱調理器

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006093894 2006-03-30
JP2006093894 2006-03-30
JP2010191664A JP5197693B2 (ja) 2006-03-30 2010-08-30 誘導加熱調理器

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007087936A Division JP4821677B2 (ja) 2006-03-30 2007-03-29 誘導加熱調理器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010267635A JP2010267635A (ja) 2010-11-25
JP5197693B2 true JP5197693B2 (ja) 2013-05-15

Family

ID=43364402

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010191663A Active JP5235955B2 (ja) 2006-03-30 2010-08-30 誘導加熱調理器
JP2010191664A Active JP5197693B2 (ja) 2006-03-30 2010-08-30 誘導加熱調理器

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010191663A Active JP5235955B2 (ja) 2006-03-30 2010-08-30 誘導加熱調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP5235955B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5711379B2 (ja) * 2011-09-20 2015-04-30 三菱電機株式会社 誘導加熱調理器
JP5945720B2 (ja) * 2012-07-03 2016-07-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 誘導加熱装置
CN105432140B (zh) * 2012-10-24 2018-04-03 松下知识产权经营株式会社 感应加热装置
JP7024161B2 (ja) * 2017-12-27 2022-02-24 住ベシート防水株式会社 融着装置、融着システムおよび防水シートの融着方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6124189A (ja) * 1984-07-13 1986-02-01 株式会社東芝 誘導加熱調理器
JPH05258851A (ja) * 1992-03-10 1993-10-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 誘導加熱調理器
JP2978069B2 (ja) * 1994-09-06 1999-11-15 島田理化工業株式会社 電磁調理器
JP3314124B2 (ja) * 1995-04-03 2002-08-12 シャープ株式会社 誘導加熱調理器
JP3279193B2 (ja) * 1996-09-05 2002-04-30 松下電器産業株式会社 誘導加熱調理器
JP4193095B2 (ja) * 2001-11-08 2008-12-10 三菱電機株式会社 誘導加熱調理器
JP2004127821A (ja) * 2002-10-04 2004-04-22 Tiger Vacuum Bottle Co Ltd 誘導加熱調理器
JP3997897B2 (ja) * 2002-11-20 2007-10-24 松下電器産業株式会社 誘導加熱装置
JP2005085514A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011003550A (ja) 2011-01-06
JP2010267635A (ja) 2010-11-25
JP5235955B2 (ja) 2013-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4821677B2 (ja) 誘導加熱調理器
US9554425B2 (en) Induction heating device
US7368688B2 (en) Apparatus and method for sensing load of electric cooker
US10455646B2 (en) Induction heating cooker
JP4874163B2 (ja) 誘導加熱調理器および誘導加熱調理器の制御方法
JP5197693B2 (ja) 誘導加熱調理器
EP2827679B1 (en) Induction heat cooker
JP4781295B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5355442B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4193143B2 (ja) 誘導加熱調理器
US7157674B2 (en) Induction heater with controlled current to heating coil
JP2001068260A (ja) 誘導加熱調理器
JP4055946B2 (ja) 電磁誘導加熱調理器
JP4193154B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2011113948A (ja) 誘導加熱調理器
JP2006120394A (ja) 誘導加熱装置
KR100241449B1 (ko) 전자 유도 가열 조리기의 소물부하 판정장치 및 방법
JP4151494B2 (ja) 誘導加熱装置
JP5076507B2 (ja) 誘導加熱式炊飯器
KR20090005142U (ko) 유도가열 조리기
JP2008173151A (ja) 誘導加熱式炊飯器
JP2022140333A (ja) 誘導加熱調理器の誘導加熱回路
JP2013201147A (ja) 誘導加熱調理器
JP2006141517A (ja) 炊飯器
JP5460901B2 (ja) 誘導加熱調理器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120626

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20120718

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130205

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5197693

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250