JP5197356B2 - 発泡ビニル芳香族ポリマーの断熱能力を改善するためのプロセスおよびそのようにして得られる生成物 - Google Patents
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Description
a)50重量%〜100重量%の1種以上のビニル芳香族モノマーと、0重量%〜50重量%の少なくとも1種の共重合性モノマーとを重合させることによって得られる、マトリックス;
b)ポリマー(a)に関して計算して1重量%〜10重量%の、ポリマーマトリックス中に遍在(englobe)する膨張剤;
c)ポリマー(a)に関して計算して0.01重量%〜20重量%のカーボンブラック充填剤であって、このカーボンブラック充填剤は、ポリマーマトリックス中に均一に分布しており、30nm〜2000nmの範囲の平均直径、5m2/g〜40m2/gの範囲の表面積、0.1ppm〜1000ppmの範囲の硫黄含有量、および0.001%〜1%の範囲の灰分含有量を有する、カーボンブラック、
を含有する、発泡性ビニル芳香族ポリマーを記載する。
1)発泡性ビニル芳香族ポリマーのビーズを調製する工程であって、このビニル芳香族ポリマーは、このポリマーに関して計算して1重量%〜10重量%の、ポリマーマトリックス中に遍在する膨張剤、およびポリマー(a)に関して計算して0.01重量%〜25重量%の、ポリマーマトリックス中に均一に分布したカーボンブラックを含有する不透熱性添加剤を含有し、このカーボンブラックは、30nm〜2000nmの範囲の平均直径、5m2/g〜40m2/gの範囲の表面積、0.1ppm〜1000ppmの範囲の硫黄含有量、0.001%〜1%の灰分含有量を有する、工程;
2)ビーズの表面を、コーティングの沈着の前に、液体潤滑剤で処理する工程であって、この液体潤滑剤は、
i.ヒドロキシル化有機化合物であって、このヒドロキシル化有機化合物において、炭素原子(C)の数とヒドロキシル基(OH)の数との間でのC/OH比が、1〜1.3の範囲である、ヒドロキシル化有機化合物;
ii.1モル〜30モルのエチレンオキシドを有するC10〜C20のエトキシ化アルコールのリン酸ナトリウムエステル;
iii.硫酸ベンジル/スルホン酸ナトリウムまたは硫酸ベンジルアルキル/スルホン酸ナトリウムであって、アルキル基が、5個〜20個の炭素原子を有する、硫酸ベンジル/スルホン酸ナトリウムまたは硫酸ベンジルアルキル/スルホン酸ナトリウム;
iv.アルキルベンジルアンモニウムの塩化物(水溶液)(例えば、塩化ベンザルコニウム);
v.ヤシ油の脂肪酸と塩化コリンとのエステル
からなる群より選択される、工程;ならびに
3)ビーズを、30℃〜60℃の範囲、好ましくは50℃の温度の熱空気で熱処理する工程。
i.ビニル芳香族ポリマーを、不透熱性添加剤および核形成剤と一緒に、押出し成形機に供給する工程であって、この核形成剤は、ポリエチレン蝋またはポリアミド蝋から選択される、工程;
ii.このビニル芳香族ポリマーを、相対融点より高い温度まで加熱する工程;
iii.難燃剤などの可能な添加剤、および膨張剤を、融解したポリマーに注入し、その後、ダイに通して押し出す工程;
iv.ダイに通して、実質的に球状形態の、0.4mm〜2mmの範囲の平均直径を有する発泡性の顆粒を形成する工程;ならびに
v.上記のように得られたビーズを、圧力下で、およそポリマー+発泡剤系のTgの温度まで再焼成する工程。
a)50重量%〜100重量%の1種以上のビニル芳香族モノマーと、0重量%〜50重量%の少なくとも1種の共重合性モノマーとを重合させることによって得られる、マトリックス;
b)ポリマー(a)に関して計算して1重量%〜10重量%の、ポリマーマトリックス中に遍在する膨張剤;
c)ポリマー(a)に関して計算して0.01重量%〜25重量%のカーボンブラックであって、このカーボンブラックは、30nm〜2000nmの範囲の平均直径、5m2/g〜40m2/gの範囲の表面積、0.1ppm〜1000ppmの範囲の硫黄含有量、および0.001%〜1%の範囲の灰分含有量を有する、カーボンブラック、
d)ポリマー(a)に関して計算して0重量%〜10重量%の黒鉛;
e)ポリマー(a)に関して計算して0重量%〜10重量%のアルミニウム;
f)ポリマー(a)に関して計算して0重量%〜10重量%の硫化アンチモン;
g)ポリマー(a)に関して計算して0重量%〜10重量%の、ケイ素またはマグネシウムの無機誘導体、
を含有し、ただし、成分(a)〜(g)の合計は、100が上限であり、そしてマトリックス(a)の濃度は、80重量%以上であり、そして(d)〜(g)のうちの少なくとも1つが存在する。
・炉プロセス(芳香族炭化水素を含有する液体の部分的な燃焼);
・サーマルブラックプロセス(空気または火炎の非存在下での、天然ガスまたは液体炭化水素の分解に基づく方法);
・アセチレンブラックプロセス(800℃〜1000℃での大気圧での熱分解プロセス);
・ランプブラックプロセス(空気の非存在下での種々の液体物質または原材料の燃焼)。
150重量部の水、0.2部のピロリン酸ナトリウム、100部のスチレン、0.0020部のN,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)ステアリルアミン、0.30部の過酸化ベンゾイル、0.25部の過安息香酸tert−ブチル、および1部のカーボンブラックT990(CONTINENTAL CARBON会社(Houston−Texas(USA))から販売されており、約362nmの平均直径、10m2/gのBET、0.02%の灰分含有量、60ppmの硫黄含有量、0.1%の熱による損失、44ml/(100g)のDBPA数を有する)の混合物を、攪拌している閉容器に入れる。この混合物を、攪拌しながら90℃まで加熱する。
ビーズを23℃の空気で乾燥させる工程まで、実施例1を繰り返す。次いで、10モルのEO(CognisのForlaint)を含むエトキシ化C12アルコールの0.02%のリン酸ナトリウムエステルをこれらのビーズに添加し、引き続いて、これらのビーズを篩い分けして、1mm〜1.5mmの範囲の直径を有する画分を分離する。
ビーズを23℃の空気で乾燥させる工程まで、実施例2を繰り返す。次いで、0.02%のグリセリンを、これらのビーズに添加する。
150重量部の水、0.2部のリン酸三カルシウムナトリウム(TCP)、100部のスチレン、0.0020部のN,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)ステアリルアミン、0.30部の過酸化ベンゾイル、0.25部の過安息香酸tert−ブチル、1部の実施例1において使用されたカーボンブラックおよび1部の黒鉛の混合物を、攪拌している閉容器に入れた。スチレンと一緒に0.7%のヘキサブロモシクロドデカンおよび0.25%の過酸化ジクミルを添加することにより、その生成物を耐火性にする。この混合物を、攪拌しながら80℃まで加熱する。15ppmのメタ重亜硫酸ナトリウムを添加し、そして加熱を90℃まで続ける。
黒鉛をFlukaの1%の硫化アンチモン(直径=30μm)と置き換えて、実施例4を繰り返した。その熱伝導率は、23℃の空気で乾燥させた1mm〜1.5mmの画分について、実施例4と同様に上昇し、34.4mW/mKであることがわかった。熱処理した1mm〜1.5mmの画分についての熱伝導率は、32.5mW/mKであることがわかった。
黒鉛をSchlenkの1%のアルミニウム板FM6500(公称直径=4μm)と置き換えて、実施例4を繰り返した。その熱伝導率は、23℃の空気で乾燥させた1mm〜1.5mmの画分について、実施例4と同様に上昇し、34.2mW/mKであることがわかった。熱処理した1mm〜1.5mmの画分についての熱伝導率は、32.1mW/mKであることがわかった。
Claims (6)
- 発泡ビニル芳香族ポリマーの断熱能力を改善するためのプロセスであって、該プロセスは、
1)発泡性ビニル芳香族ポリマーのビーズを調製する工程であって、該ビニル芳香族ポリマーは、該ポリマーに関して計算して1重量%〜10重量%の、ポリマーマトリックス中に遍在する膨張剤、および該ポリマーに関して計算して0.01重量%〜25重量%の、該ポリマーマトリックス中に均一に分布したカーボンブラックを含有する不透熱性添加剤を含有し、該カーボンブラックは、30nm〜2000nmの範囲の平均直径、5m2/g〜40m2/gの範囲の表面積、0.1ppm〜1000ppmの範囲の硫黄含有量、0.001%〜1%の灰分含有量を有する、工程;
2)該ビーズの表面を、液体潤滑剤で処理する工程であって、該液体潤滑剤は、
i.ヒドロキシル化有機化合物であって、該ヒドロキシル化有機化合物において、炭素原子(C)の数とヒドロキシル基(OH)の数との間でのC/OH比が、1〜1.3の範囲である、ヒドロキシル化有機化合物;
ii.1モル〜30モルのエチレンオキシドを有するC10〜C20のエトキシ化アルコールのリン酸ナトリウムエステル;
iii.硫酸ベンジル/スルホン酸ナトリウムまたは硫酸ベンジルアルキル/スルホン酸ナトリウムであって、該アルキル基が、5個〜20個の炭素原子を有する、硫酸ベンジル/スルホン酸ナトリウムまたは硫酸ベンジルアルキル/スルホン酸ナトリウム;
iv.アルキルベンジルアンモニウムの塩化物(水溶液);
v.ヤシ油の脂肪酸と塩化コリンとのエステル
からなる群より選択される、工程;ならびに
3)該ビーズを、30℃〜60℃の範囲の温度の熱空気で熱処理する工程、
を包含する、プロセス。 - 前記発泡性ビニル芳香族ポリマーのビーズの調製が、不透熱性添加剤の存在下でありかつ必要に応じて少なくとも1個の芳香族環を含む過酸化物ラジカル開始剤の存在下で、50重量%までの量の少なくとも1種の重合性コモノマーを伴う1種以上のビニル芳香族モノマーの水性懸濁物中での重合によって行われ、そして膨張剤が、該重合の前、該重合中、または該重合の終了時に添加される、請求項1に記載のプロセス。
- 前記発泡性ビニル芳香族ポリマーのビーズの調製が、連続的な塊状重合によって行われ、該連続的な塊状重合は、順番に、以下の工程:
i.ビニル芳香族ポリマーを、不透熱性添加剤および核形成剤と一緒に、押出し成形機に供給する工程であって、該核形成剤は、ポリエチレン蝋またはポリアミド蝋から選択される、工程;
ii.該ビニル芳香族ポリマーを、相対融点より高い温度まで加熱する工程;
iii.難燃剤などの可能な添加剤、および膨張剤を、融解した該ポリマーに注入し、その後、ダイに通して押し出す工程;
iv.ダイに通して、実質的に球状形態の、0.4mm〜2mmの範囲の平均直径を有する発泡性の顆粒を形成する工程;ならびに
v.上記のように得られた該ビーズを、圧力下で、およそ該ポリマー+膨張剤系のTgの温度まで再焼成する工程、
を包含する、請求項1に記載のプロセス。 - 前記液体潤滑剤が、0.005重量%〜0.05重量%の量で添加される、請求項1、2または3に記載のプロセス。
- 前記ビーズが、前記ビーズを30℃〜60℃の範囲の温度の熱空気で熱処理する工程(3)の後に、コーティングの塗布に供され、該コーティングが、アルコールの、脂肪酸とのモノエステル、ジエステルおよびトリエステル、ならびに金属ステアリン酸塩の混合物を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロセス。
- 前記混合物がさらにカーボンブラックを含む、請求項5に記載のプロセス。
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