JPH11228936A - 極遠赤外乃至遠赤外線吸収体 - Google Patents

極遠赤外乃至遠赤外線吸収体

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JPH11228936A
JPH11228936A JP10044267A JP4426798A JPH11228936A JP H11228936 A JPH11228936 A JP H11228936A JP 10044267 A JP10044267 A JP 10044267A JP 4426798 A JP4426798 A JP 4426798A JP H11228936 A JPH11228936 A JP H11228936A
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JP
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far
infrared
metal hydroxide
composite metal
carbonate
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JP10044267A
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English (en)
Inventor
Yoshinobu Komatsu
善伸 小松
Masami Kondo
近藤  正巳
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Original Assignee
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外線は勿論のこと、極遠赤外乃至遠赤外線
に対しても優れた吸収を示す吸収体で、樹脂に対する配
合が容易でしかも樹脂フィルムの透光性を可及的に阻害
しない極遠赤外乃至遠赤外線吸収体を提供する。 【解決手段】 複合金属水酸化物炭酸塩から成り且つ波
数70乃至400cm-1に少なくとも1個の吸収を有す
る極遠赤外乃至遠赤外線吸収体で、体積基準メジアン径
が0.1乃至3μmで屈折率が1.45乃至1.65の
Na、K、NH3型ドーソナイトやリチウムアルミニウ
ム複合水酸化物塩やハイドロタルサイト型合成複合金属
水酸化物炭酸塩を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極遠赤外乃至遠赤
外線吸収体に関するもので、より詳細には、波数70乃
至400cm-1の極遠赤外乃至遠赤外域に顕著な吸収ピ
ークを有する複合金属水酸化物から成る極遠赤外乃至遠
赤外線吸収体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来農作物のハウス栽培やトンネル栽培
には、農業用フィルムが広く使用されている。この農業
用フィルムは、透光性と共に保温性を有することが要求
される。即ち、昼間の日光照射によって昇温したハウス
やトンネル内の温度は、夜間、特に晴天時の夜間におい
ては、放射冷却により低温となり、これが農作物の生育
に悪影響を及ぼす。
【0003】これを防止するため、保温性フィルムが使
用されており、この保温性フィルムは、樹脂中に、熱線
を吸収しうる材料、即ち保温剤、例えばシリカ、ケイ酸
塩、アルミナ、アルミン酸塩、ハイドロタルサイト類、
塩基性炭酸アルミニウム・リチウム塩等を配合したもの
からなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記保温剤としては、
熱線に対する吸収性のより高い材料が探索されていると
共に、樹脂に対する配合が容易でしかも樹脂フィルムの
透光性を可及的に阻害しない材料が求められている。
【0005】従来保温剤として知られている赤外線吸収
剤は、一般に水酸基や炭酸根等の赤外線に対する吸収ピ
ークを有する基を有する無機化合物であるが、公知の保
温剤は、熱線に対する吸収性が未だ十分満足しうるもの
ではなく、一層の改善が望まれている。
【0006】一般に、一定の温度にある黒体と、その黒
体から輻射される電磁波のエネルギーが最大の波長との
間には、ウイーン(Wien)の法則と呼ばれる一定の
関係があり、いま、室温近辺の温度と極大エネルギー波
長との関係を示すと次の通りとなる。 温度(℃) 極大エネルギー波長(μm) 5 10.42 10 10.24 15 10.06 20 9.89 25 9.73
【0007】一方、一定の温度の黒体に関して、放出さ
れる電磁波の波長とエネルギー密度との間には、プラン
ク(Planck)の法則があり、この法則によれば、
両者の関係は、極大エネルギー波長よりも少し短い波長
領域から、エネルギー密度は極大値に向けて急激に立ち
上がり、極大エネルギー波長よりも長い波長領域では、
極大エネルギー密度から波長が長くなるに従ってエネル
ギー密度が徐々に低下するという傾向を示す。
【0008】かくして、常温乃至その近辺の温度の物体
から放射される輻射線を有効に吸収するという目的に
は、極大エネルギー波長近辺の赤外線(波数約1000
cm-1)の吸収も重要であるが、吸収効率を高めるため
には、遠赤外線乃至極遠赤外線の吸収も重要であること
が理解される。
【0009】従って、本発明の目的は、赤外線は勿論の
こと、極遠赤外乃至遠赤外線に対しても優れた吸収を示
す吸収体を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、複合金
属水酸化物炭酸塩から成り且つ波数70乃至400cm
-1に少なくとも1個の吸収を有する極遠赤外乃至遠赤外
線吸収体が提供される。本発明に用いる複合金属水酸化
物炭酸塩としては、 I.下記式(1) Mx Al(OH)z (CO3 )y ・mH2 O ‥(1) 式中、Mはアルカリ金属、水素原子またはアンモニウム
基であり、xは0.4乃至1.5の数であり、yは0.
1乃至1.0の数であり、zはz=3+x−2yを満足
する数であり、mは3以下の数である。で表される複合
金属水酸化物炭酸塩、特に I−A).前記式(1)において、Mがナトリウムであ
り且つ波数70乃至130cm-1、130乃至170c
-1、180乃至230cm-1、及び240乃至380
cm-1にそれぞれ吸収ピークを有するもの(以下ナトリ
ウム型ドウソナイトとも呼ぶ)、 I−B).前記式(1)において、Mがカリウムであり
且つ波数100乃至160cm-1、160乃至220c
-1、280乃至320cm-1、及び 320乃至35
0cm-1にそれぞれ吸収ピークを有するもの(以下カリ
ウム型ドウソナイトとも呼ぶ)、 I−C).前記式(1)において、Mがアンモニウム基
であり且つ波数70乃至130cm-1、130乃至17
0cm-1、170乃至230cm-1、及び240乃至3
80cm-1にそれぞれ吸収ピークを有するもの(以下ア
ンモニウム型ドウソナイトとも呼ぶ)、 II.下記式(2) Al2 Li(OH)6 nX・mH2 O ‥‥(2) 式中、Xは炭酸アニオンまたは重炭酸アニオンを主体と
するアニオンであり、nはアニオンの価数であり、mは
3以下の数である、で表されるリチウムアルミニウム複
合水酸化物塩であり且つ波数100乃至280cm-1
280乃至320cm-1及び320乃至400cm-1
吸収ピークを有するもの、 III. 複合金属水酸化物炭酸塩がハイドロタルサイト型
合成複合金属水酸化物炭酸塩であり且つ波数140乃至
270cm-1及び280乃至400cm-1に吸収ピーク
を有するもの、が挙げられる。本発明に用いる極遠赤外
乃至遠赤外線吸収体は、粉体としての取り扱い性や、樹
脂等の媒質への分散性等から、体積基準で0.1乃至3
μmのメジアン径を有していることが好ましく、樹脂等
へ配合したときの透明性等からは、液浸法で1.45乃
至1.65の屈折率を有することが好ましい。
【0011】
【発明の実施形態】[作用]本発明は、ある種の複合金
属水酸化物炭酸塩が波数70乃至400cm-1の極遠赤
外乃至遠赤外域に吸収ピークを示すという新規知見に基
づくものである。
【0012】図1は、ナトリウム型ドウソナイトについ
て、極遠赤外乃至遠赤外域及び通常の赤外線吸収スペク
トルを示すものである。図3は、カリウム型ドウソナイ
トについて、極遠赤外乃至遠赤外域での吸収スペクトル
及び通常の赤外線吸収スペクトルを示すものである。図
5は、アンモニウム型ドウソナイトについて、極遠赤外
乃至遠赤外域での吸収スペクトル及び通常の赤外線吸収
スペクトルを示すものである。図7は、前記式(2)の
リチウムアルミニウム複合水酸化物塩について、極遠赤
外乃至遠赤外域での吸収スペクトル及び通常の赤外線吸
収スペクトルを示すものである。図9は、ハイドロタル
サイト型合成鉱物について、極遠赤外乃至遠赤外域での
吸収スペクトル及び通常の赤外線吸収スペクトルを示す
ものである。
【0013】これらのスペクトルから、本発明の吸収体
は、波数1000cm-1付近の輻射極大エネルギーの赤
外線に吸収ピークを示すと共に、波数70乃至400c
-1の極遠赤外乃至遠赤外にも多数の吸収ピークを有
し、熱線全体の吸収性能に優れていることが理解され
る。
【0014】[複合金属水酸化物炭酸塩及びその製法]
前記I−A及びI−Bの複合金属水酸化物炭酸塩は、一
般にドウソナイト型の結晶構造を有する。ドウソナイト
型結晶構造とは、Cu−αを用いたX線回折において、
下記表1と実質上同じX線回折像を示すものをいう。
【表1】I−A 面間隔(オングストローム) 相対強度 5.70 vs 3.38 m 3.02 m 2.78 s 2.61 m 2.50 w 2.15 w 1.99 m 1.73 w 1.69 m I−B 面間隔(オングストローム) 相対強度 5.57 vs 4.10 m 3.37 s 3.15 s 2.83 m 2.63 m 2.52 s 2.17 m 1.99 s 表中、VSは非常に強い、Sは強い、mは中程に強い、
wは弱い、をそれぞれ示している、
【0015】本発明に用いる上記複合金属水酸化物炭酸
塩(I−A、I−B)は、アルミニウム原料と炭酸或い
は炭酸根を放出しうる化合物とを、それ自体公知の手段
で反応させることにより得られる。アルミニウム原料と
しては、アルミニウム塩、アルミン酸塩、水酸化アルミ
ニウム等を用いることができ、アルミニウム塩として
は、例えば、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝
酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、明礬等が使用さ
れ、更にアルミニウムの各種酸処理、例えばエッチング
工程で得られるアルミニウム廃液も原料として使用する
ことができる。また、アルミン酸ナトリウムを原料とし
て使用することもでき、この場合、ボーキサイトや水酸
化アルミニウム等のアルカリ処理で得られるアルミン酸
ソーダ溶液や、アルミン酸ソーダ含有廃液をも原料とし
て使用することができる。更に、水酸化アルミニウムそ
のものを原料として使用することができる。
【0016】他方の炭酸系原料としては、炭酸そのもの
を用いることができるほか、炭酸根を放出しうる原料、
例えば炭酸ナトリウム等の炭酸塩、重炭酸ナトリウム等
の重炭酸塩、尿素、シュウ酸塩等も使用しうる。
【0017】更に、複合金属水酸化物炭酸塩に組み込む
べきアルカリ金属成分が不足する場合には、これを水酸
化物或いは水溶性塩の形で反応系中に共存させるのがよ
い。
【0018】反応は、炭酸根が過剰に存在する条件下に
行うのがよく、一般にアルミニウム原料1モル当たり炭
酸根が0.1モル以上存在する条件下に反応を行うのが
よい。
【0019】反応条件は、用いる原料の種類によっても
相違するが、一般に40乃至200℃の温度で、常圧乃
至50気圧程度までの加圧下に反応を行うのがよい。水
熱合成、即ちオートクレーブ中自生圧力下に反応を行う
ことが推奨される。反応に際し、全成分を添加したとき
のpHが7乃至11、特に8乃至10の値となるように
アルカリを添加するのが好ましい。
【0020】反応により生成する複合金属水酸化物炭酸
塩は、母液より固液分離し、必要により水洗乾燥して製
品とする。
【0021】本発明に用いる複合金属水酸化物炭酸塩
は、これに限定されないが、吸油量(JIS K−51
01)が一般に50乃至200ml/100gの範囲に
あり、BET比表面積は10乃至150m2 /gの範囲
にあり、見掛比重(鉄シリンダー法)は、0.1乃至
0.5g/cm3 の範囲にあるのが好ましく、この物性
をはずれると樹脂、塗料等に分散する場合や表面処理を
行う場合に扱いが困難となる。
【0022】本発明に用いる前記I−Cの複合金属水酸
化物炭酸塩(アンモニウム型ドウソナイト)は、下記表
2に示すX線回折像と実質上同一のX線回折像を示す。
【表2】I−C 面間隔(オングストローム) 相対強度 5.90 vs 4.06乃至4.12 w(B) 3.42 s 3.32 m 2.88乃至2.94 m 2.65 w 2.57 m 2.20 w 2.00 w 1.88 w 1.82 w 表中、VSは非常に強い、Sは強い、mは中程に強い、
wは弱い、(B)はブロードをそれぞれ示している。
【0023】このアンモニウム型ドウソナイトの走査型
電子顕微鏡写真を図13に示す。この粒子は紡錘型の定
形粒子であり、粉体としての取り扱いや、種々の媒体に
対する分散性に優れている。
【0024】前記I−Cのアンモニウム型ドウソナイト
は、必ずしもこの製造法に限定されるものではないが、
次のように製造することができる。
【0025】ポリ塩化アルミニウムの水溶液に、撹拌下
に重炭酸アンモニウムの水溶液を添加し、炭酸ガスの発
生が低下した段階で90℃の温度に加熱反応させる。ポ
リ塩化アルミニウムの濃度は0.01乃至1モル/Lの
範囲が適当であり、0.15至0.5モル/Lが好適で
ある。重炭酸アンモニウムの濃度は0.1モルリットル
以上の範囲が適当であり、1モル/Lが好適である。
【0026】ポリ塩化アルミニウム及び重炭酸アンモニ
ウムの濃度が上記範囲を下回る場合、粗大な板状結晶と
不定形粒子とが混じったものが生成する傾向があり、一
方上記範囲を上回る場合、撹拌が困難となってアンモニ
ウム型ドーソナイト粒子の形成が困難となる。
【0027】反応温度が上記範囲にあることも重要であ
り、上記範囲を上回るとベーマイトが副生する傾向があ
り、上記範囲を下回るとアンモニウム型ドウソナイト粒
子の生成そのものが困難となる。反応時間は、特に制限
はないが、一般に1乃至48時間程度が適当である。
【0028】反応により生成するには、母液より固液分
離し、必要により水洗、乾燥して製品とする。乾燥は、
110℃以下の温度で行うのがよく、この場合乾燥方法
は一般の加熱乾燥のほか、真空乾燥、凍結乾燥でも行う
ことができる。
【0029】前記IIのリチウムアルミニウム複合水酸化
物炭酸塩は、下記表3のX線回折像と実質上同一のX線
回折像を有する。
【表3】 面間隔d(A) ピーク強度 面指数 7.50乃至7.64 vs (002) 4.30乃至4.44 w (110) 3.70乃至3.84 s (004) 2.45乃至2.58 m (006) 2.20乃至2.30 w (016) 1.85乃至2.08 w (017) 1.40乃至1.52 w (330) 1.38乃至1.48 w (600) 表中、VSは非常に強い、Sは強い、mは中程に強い、
wは弱い、をそれぞれ示している。
【0030】図14に、上記リチウムアルミニウム複合
水酸化物炭酸塩の走査型電子顕微鏡写真を示す。
【0031】上記IIのリチウムアルミニウム複合水酸化
物炭酸塩は、これに限定されるものではないが、一般に
非晶質乃至擬ベーマイト型の水和アルミナゲルと、リチ
ウムの炭酸塩または重炭酸塩とを、水性媒体中で、アル
ミナ(Al2 3 )としての濃度が0.01乃至10重
量%となり且つ反応終結時のpHが9乃至11となる条
件下に反応させることにより製造することができる。
【0032】全アルミニウム原子当たり炭酸イオンが少
なくとも0.1モル以上となる割合で、水和アルミナゲ
ルと炭酸塩或いは重炭酸塩とを反応させるのがよく、ま
た、反応を65乃至95℃の温度で行うのが好ましい。
【0033】また、この反応に用いる非晶質乃至擬ベー
マイト型の水和アルミナゲルは、塩基性硫酸アルミニウ
ムまたは硫酸アルミニウムと、上記アルミニウム塩の硫
酸根を中和するに足る炭酸アルカリ塩とを、同時注下す
ることにより、水和アルミナゲルを生成させ、これを分
離、水洗することにより得られる。
【0034】前記III のハイドロタルサイトは、炭酸ア
ルミニウムマグネシウム水酸化物に属する合成鉱物であ
り、下記式(3) M2 x M3 y (OH)2x+3y-2z(A++)z ・aH2 O ‥(3) 式中、M2 はMg、Zn、Ni、Cu等の2価金属イオ
ンであり、M3はAl等の3価金属イオンであり、A++
はCO3 等の2価アニオンであり、x,y及びzは8≧
x/y ≧1/4 およびz/x+y >1/20を満足する正数であり、
aは0.25≦a/x+y ≦1.0 を満足する数である。を有する
複合金属水酸化物が使用される。
【0035】これらの複合金属水酸化物の内、式(4) Mg6 Al2 (OH)16(CO3 )・4H2 O ‥(4) で表わされる化合物は、ハイドロタルサイトとして知ら
れる鉱物であり、この鉱物及び同族類は、協和化学工業
株式会社の出願に係る特公昭47−32198号、特公
昭48−29477号及び特公昭48−29478号公
報記載の方法等により合成されるものである。
【0036】これらのハイドロタルサイト類が水に十分
に分散された状態において容易にイオン交換されるとい
う特性、即ち炭酸イオンが他のアニオンでイオン交換さ
れるという性質を利用して、過ハロゲン酸素酸イオン等
を導入したものを用いることもできる。
【0037】また、通常のMg型のハイドロタルサイト
を使用できるのは勿論であるが、亜鉛変性のハイドロタ
ルサイトを使用することもできる。亜鉛変性ハイドロタ
ルサイトとしては、前記一般式(3)において、M2
2価金属イオンがMgとZnとの組み合わせからなるも
のであり、Mg:Znの原子比が(Mgx ・Znx-
1),0≦x ≦1の範囲にあるものを用いることもでき
る。
【0038】[用途]本発明の極遠赤外乃至遠赤外線吸
収体は、前述した性質を利用して、保温剤として各種用
途に使用することができる。例えば、この極遠赤外乃至
遠赤外線吸収体は、それ単独で或いは他の材料と組み合
わせて、各種配管、各種容器、各種加熱加温器具等の保
温材として使用しうる。
【0039】例えば、断熱材として使用される各種繊維
や、各種樹脂発泡体等に、本発明の極遠赤外乃至遠赤外
線吸収体を配合して、熱線の輻射を抑制する用途に用い
ることができる。前記Iの複合金属水酸化物塩は繊維の
形で製造しうるので、他の断熱性繊維との混合には、適
している。勿論、粉末の形のものは、発泡体中への配合
も容易である。
【0040】また、本発明の極遠赤外乃至遠赤外線吸収
体は、フィルム形成用の樹脂に保温剤として配合し、農
業用フィルム等の用途に供することもできる。
【0041】極遠赤外乃至遠赤外線吸収体としての複合
金属水酸化物塩は、そのまま保温剤として使用し得るの
は勿論のことであるが、複合金属水酸化物塩粒子の表面
を、予め20重量%以下、特に5乃至15重量%の表面
処理剤で処理しておくと、樹脂中への分散性が向上し、
透光性も更に向上するので好ましい。
【0042】かかる表面処理剤としては、シラン系、ア
ルミニウム系、チタン系或いはジルコニウム系のカップ
リング剤が挙げられる。
【0043】また、表面処理剤の好適なものとして、脂
肪酸、樹脂酸、金属石鹸或いは樹脂酸石鹸等があり、例
えばステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、オレイ
ン酸等の脂肪酸、アビエチン酸等の樹脂酸、脂肪酸或い
は樹脂酸のカルシウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、バ
リウム塩等の金属石鹸が好適に使用される。更に、各種
ワックス類、未変性乃至変性の各種樹脂(例えばロジ
ン、石油樹脂等)等のコーテイング剤も使用できる。
【0044】更に、改質用無機系助剤として、カオリ
ン、エアロジル、疎水処理エアロジル等の微粒子シリ
カ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等のケイ酸
塩、カルシア、マグネシア、チタニア等の金属酸化物、
水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸
化物、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム等の金
属炭酸塩、A型、P型等の合成ゼオライト及びその酸処
理物又はその金属イオン交換物から成る定形粒子を、複
合金属水酸化物炭酸塩に外添(ブレンド乃至マブシ)し
て使用することもできる。
【0045】更にまた、アニオン系、ノニオン系、カチ
オン系、両性系の界面活性剤で複合金属水酸化物炭酸塩
を表面処理し、樹脂中への分散性を向上させると共に、
配合フィルムに防曇性を付与することもできる。
【0046】前記用途の場合、極遠赤外乃至遠赤外線吸
収体を、熱可塑性樹脂に対して、熱可塑性樹脂100重
量部当たり0.01乃至30重量部、特に1乃至10重
量部の量で配合するのが適当である。
【0047】熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレ
フィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビ
ニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合
体等のエチレン・ビニル化合物共重合体、ポリスチレ
ン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α
−メチルスチレン・スチレン共重合体等のスチレン系樹
脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル
・塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポ
リメタクリル酸メチル等のポリビニル化合物、ナイロン
6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン1
1、ナイロン12等のポリアミド、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリフエニレンオキサ
イド等あるいはそれらの混合物のいずれかでもよい。
【0048】これらの樹脂の内でも、オレフィン系樹脂
に用いた場合に効果が著しく、オレフィン系樹脂として
は、メタロセン触媒を用いて合成した樹脂はもちろんの
こと、例えば低−・中−・高密度の或いは線状低密度の
ポリエチレン、ポリプロピレン、結晶性プロピレン−エ
チレン共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体、エチ
レン酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペ
ンテンあるいはエチレン、ピロピレン、1−ブテン、4
−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同志のラン
ダムあるいはブロック共重合体等を挙げることが出来
る。
【0049】熱可塑性樹脂に極遠赤外乃至遠赤外線吸収
体を配合するには、ドライブレンド或いはメルトブレン
ド方式を採用することができ、一般には、極遠赤外乃至
遠赤外線吸収体を樹脂中に高濃度に配合したマスターバ
ッチを製造し、このマスターバッチを未配合の樹脂に配
合するのが望ましい。
【0050】極遠赤外乃至遠赤外線吸収体を配合した樹
脂組成物には、それ自体公知の各種添加剤、例えば安定
剤、安定助剤、防曇剤、滑剤、紫外線吸収剤、可塑剤、
酸化防止剤、光安定剤、造核剤、充填剤等を配合併用す
ることができる。
【0051】フィルムの成形は、この樹脂組成物を押出
機で溶融混練した後、ダイを通して押し出し、インフレ
ーション製膜法、T−ダイ法等により行うことができ
る。このフィルムは単層のフィルムであってもよいし、
多層の積層フィルムであってもよく、後者の積層フィル
ムは、共押出により得られる。積層フィルムは、極遠赤
外乃至遠赤外線吸収体配合樹脂を中間層、未配合樹脂を
内外層とすることもできる。
【0052】
【実施例】本発明を次の例で説明する。尚、実施例で行
った各試験方法は次の方法により行った。
【0053】(1)粒子径(メジアン径)測定試験 Coulter社製Particle Size Analyzer Model LS
230を使用し,平均粒径を測定した。 (2)屈折率測定試験 予めアッベ屈折計を用いて、屈折率既知の溶媒(α−ブ
ロムナフタレン、ケロシン)を調整する。次いでLar
senの油浸法に従って、試料粉末数mgをスライドガ
ラスの上に採り、屈折率既知の溶媒を1滴加えて、カバ
ーガラスをかけ、溶媒を十分浸漬させた後、光学顕微鏡
でベッケ線の移動を観察し求める。 (3)アスペクト比測定試験 日立(株)製走査電子顕微鏡S−570を用いて、任意
の視野中の繊維径及びアスペクト比を算術平均して求め
た。 (4)吸油量測定試験 JISK−5101−19に準拠して測定した。 (5)比表面積測定試験 カルロエルバ社製Sorptomatic Serie
s 1800を使用し、BET法により測定した。 (6)見かけ比重測定試験 JISK−6220に準拠して測定した。 (7)赤外線吸収スペクトル分析 日本分光(株)製のFI/IR−610−特V型赤外吸
収スペクトル分析装置を用いて110℃乾燥物試料につ
いて測定した。尚、測定試料は予めエチ−ルアルコルで
充分に処理して表面処理剤を除去したものである。 (8)X線回折測定 理学(株)製のガイガ−フレックスRAD−1Bシステ
ムを用いて下記の条件で測定した。 タ−ゲット Cu フィルタ− Ni 電圧 35kv 電流 15mA カウントフルスケ−ル 8000c/s 走査速度 2deg/min タイムコンスタント 1sec スリット DS1deg RS0.3mm SS1deg 照射 6deg (9)走査型電子顕微鏡観察 日立(株)製走査電子顕微鏡S−570を用いて観察し
た。
【0054】(実施例1)炭酸ナトリウム50gを攪拌
下蒸留水400mlに加えて、これを40℃に加温す
る。次いで、塩化アルミニウム(AlCl3・6H2
含有が97%)50gを含む400ml水溶液を徐々に
注加し、撹拌下85℃で約25時間反応させた後、ステ
アリン酸1.44gを加え、撹拌下に表面処理を行なっ
た。次いでスラリ−状生成物を濾過、水洗後100℃で
乾燥し、小型サンプルミルで粉砕し、試料1の粉末を得
た。分析の結果、この試料1の化学組成は下記式(5)
で表され、その体積基準メジアン径、屈折率、アスペク
ト比、吸油量、BET比表面積、見かけ比重(鉄シリン
ダー法)を表4に示し、赤外線吸収スペクトルを図1
に、X線回折スペクトルを図2に示す。 Nax Al(OH)z (CO3 )y ・mH2 O ‥(5) x=0.93 y=0.83 z=2.27 m=0.48
【0055】(実施例2)ポリ塩化アルミニウム水溶液
(東ソー製 Al2O3換算 10.3%)47.0gにイオン交換
水800mlを添加した。攪拌下、重炭酸カリウム100
gを添加した。その後57℃に加温し約48時間 反応
させた。得られたスラリー状生成物を濾過、水洗した。
そして、110℃で乾燥後粉砕し試料2の粉末を得た。分析
の結果、この試料1の化学組成は下記式(6)で表さ
れ、その体積基準メジアン径、屈折率、アスペクト比、
吸油量、BET比表面積、見かけ比重(鉄シリンダー
法)を表4に示し、赤外線吸収スペクトルを図3に、X
線回折スペクトルを図4に示す。 Kx Al(OH)z(CO3 )y・mH2 O ‥(6) x=0.8 z=2.2 y=0.8 m=1.2
【0056】(実施例3)ポリ塩化アルミニウム水溶液
(東ソー製 Al2O3換算 10.3%)250gにイオン交換水
4000mlを添加した。攪拌下、重炭酸カリウム382
gを添加した。その後57℃に加温し約24時間 反応
させた。得られたスラリー状生成物を濾過、水洗した。
そして、110℃で乾燥後粉砕し試料3の粉末を得た。分析
の結果、この試料1の化学組成は下記式(7)で表さ
れ、その体積基準メジアン径、屈折率、アスペクト比、
吸油量、BET比表面積、見かけ比重(鉄シリンダー
法)を表4に示し、赤外線吸収スペクトルを図5に、X
線回折スペクトルを図6に示す。 (NH3 )x Al(OH)z(CO3 )y・mH2 O ‥(7) x=0.67 z=2.15 y=0.76 m=1.2
【0057】(実施例4)硫酸アルミニウム(Al23
量が7.75%)800gを蒸留水700mLに加えた
物と、炭酸ナトリウム(Na2CO3 含量が99.7
%)195gを蒸留水700mLに加えた物を70℃の
温水200mL攪拌下に同時注下し、pH=10に調製
した後、60℃に加温させて擬ベーマイト型の水和アル
ミナゲルを得た。次いで、このスラリー溶液に、Al/
Li=2のモル比に成るように炭酸リチウムの粉末2
2.4gを加えた後、90℃で10時間反応した。添加
後のpHは10.1であった。得られた反応懸濁液を濾過
水洗後110℃にて乾燥させ、次いで小型サンプルミル
にて粉砕し、試料4のリチウムアルミニウム複合水酸化
物炭酸塩粉末を得た。分析の結果、この試料4の化学組
成は下記式(8)で表され、その体積基準メジアン径、
屈折率、アスペクト比、吸油量、BET比表面積、見か
け比重(鉄シリンダー法)を表4に示し、赤外線吸収ス
ペクトルを図7に、X線回折スペクトルを図8に示す。 LixAlz(OH)yCO3 ・2.9H2 0 ‥‥(8) x=2 z=4 y=12
【0058】(実施例5)水酸化ナトリウム(NaOH
含量が96%)39.17gと炭酸ナトリウム(Na2
CO3含量が99.7%)11.16gとを撹拌条件下
に水1リットルに加えて、これを40℃に加温する。次
いでMg/Alのモル比が2.0、NH3 /Alのモル
比が0.35になるように塩化マグネシウム(MgOと
して19.73%)61.28gと塩化アルミニウム
(Al23として20.48%)37.33g及び塩化
アンモニウム(NH3 として31.46%)2.84g
を蒸留水500mlに加えて調整した水溶液を先の溶液
に徐々に注加し20時間反応を行い試料5の高配向性ハ
イドロタルサイト型複合金属水酸化物炭酸塩の粉末を得
た。試料5の体積基準メジアン径、屈折率、アスペクト
比、吸油量、BET比表面積、見かけ比重(鉄シリンダ
ー法)を表4に示し、赤外線吸収スペクトルを図9に示
す。
【0059】(比較例1)市販の微粉末ケイ酸(ミズカ
シルP−707:水澤化学工業製)を試料6とする。試
料5の体積基準メジアン径、屈折率、アスペクト比、吸
油量、BET比表面積、見かけ比重(鉄シリンダー法)
を表4に示し、赤外線吸収スペクトルを図10に示す。
【0060】(比較例2)市販のA型合成ゼオライト
(シルトンB:水澤化学工業製)を試料7とする。試料
7の体積基準メジアン径、屈折率、アスペクト比、吸油
量、BET比表面積、見かけ比重(鉄シリンダー法)を
表4に示し、赤外線吸収スペクトルを図11に示す。
【0061】(比較例3)市販の珪藻土を試料8とす
る。試料8の体積基準メジアン径、屈折率、アスペクト
比、吸油量、BET比表面積、見かけ比重(鉄シリンダ
ー法)を表4に示し、赤外線吸収スペクトルを図12に
示す。
【0062】
【表4】
【0063】(応用例1)エチレン−酢酸ビニル共重合
体樹脂(EVA)に対して下記の配合物をヘンシルミキ
サーで撹拌混合し、得られた混合物を二軸押出機に供給
して加工温度150℃でペレットにし、次いでインフレ
ーション成形を行い、幅250mm、厚さ100μmの
フィルムを得た。 <配合> EVA(酢酸ビニル含有量15%、MI=1.5) 100重量部 紫外線吸収剤 0.1重量部 抗酸化剤 0.1重量部 試料 5重量部 得られた試料フイルムで直径20cmの半円筒の長さ1
mのトンネル枠を地面上に設置し、日中太陽光にあて、
その後トンネル枠内の中央部の夜間(午前3時)におけ
る温度を測定し、保温剤未配合のEVAフイルムによる
同様のトンネル枠内の温度を基準に、各試料フィルのム
温度差(ΔT)を測定した。その結果を表5に示す。な
お本発明においては、このΔT値が大きい程、保温性が
高いものといえる。
【表5】 添加試料No △T(℃) 1 Na ドーソナイト 2.8 2 K ドーソナイト 2.7 3 NH3ドーソナイト 2.8 4 リチウムアルミニウム複合水酸化物炭酸塩 2.5 5 ハイドロタルサイト型複合金属水酸化物炭酸塩 2.3 6 シリカ 0.8 7 ゼオライト 1.2 8 珪藻土 1.1
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、この複合金属水酸化物
塩から成る極遠赤外乃至遠赤外線吸収体は、通常の赤外
線領域の波長のみならず、波数70乃至400cm-1
極遠赤外乃至遠赤外線領域の輻射をもよく吸収するの
で、常温乃至その近辺の温度の物体から放射される輻射
線を有効に吸収し、保温性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるナトリウム型ドウソナイトの極
遠赤外乃至遠赤外域及び通常の赤外線での吸収スペクト
ルを示す図である。
【図2】本発明で用いるナトリウム型ドウソナイトのC
u−Kα線によるX線回折スペクトルである。
【図3】本発明で用いるカリウム型ドウソナイトの極遠
赤外乃至遠赤外域及び通常の赤外線での吸収スペクトル
を示す図である。
【図4】本発明で用いるカリウム型ドウソナイトのCu
−Kα線によるX線回折スペクトルである。
【図5】本発明で用いるアンモニウム型ドーソナイトの
極遠赤外乃至遠赤外域及び通常の赤外線での吸収スペク
トルを示す図である。
【図6】本発明で用いるアンモニウム型ドーソナイトの
Cu−Kα線によるX線回折スペクトルである。
【図7】本発明で用いるリチウムアルミニウム複合水酸
化物塩の極遠赤外乃至遠赤外域及び通常の赤外線での吸
収スペクトルを示す図である。
【図8】本発明で用いるリチウムアルミニウム複合水酸
化物塩のCu−Kα線によるX線回折スペクトルであ
る。
【図9】本発明で用いるハイドロタルサイト型合成鉱物
の極遠赤外乃至遠赤外域及び通常の赤外線での吸収スペ
クトルを示す図である。
【図10】比較例で用いられたシリカについて、極遠赤
外乃至遠赤外域及び通常の赤外線での吸収スペクトルを
示す図である。
【図11】比較例で用いられたゼオライトについて、極
遠赤外乃至遠赤外域及び通常の赤外線での吸収スペクト
ルを示す図である。
【図12】比較例で用いられた珪藻土について、極遠赤
外乃至遠赤外域及び通常の赤外線での吸収スペクトルを
示す図である。
【図13】本発明に用いるアンモニウムドーソナイト粒
子の走査型電子顕微鏡写真を示す図である。(倍率:2
0000倍)
【図14】本発明に用いるリチウムアルミニウム複合水
酸化物炭酸塩の走査型電子顕微鏡写真を示す図である。
(倍率:5000倍)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合金属水酸化物炭酸塩から成り且つ波
    数70乃至400cm-1に少なくとも1個の吸収を有す
    る極遠赤外乃至遠赤外線吸収体。
  2. 【請求項2】 複合金属水酸化物炭酸塩が、下記式
    (1) Mx Al(OH)z (CO3 )y ・mH2 O ‥(1) 式中、Mはアルカリ金属、水素原子またはアンモニウム
    基であり、xは0.4乃至1.5の数であり、yは0.
    1乃至1.0の数であり、zはz=3+x−2yを満足
    する数であり、mは3以下の数である。で表される複合
    金属水酸化物炭酸塩である請求項1記載の極遠赤外乃至
    遠赤外線吸収体。
  3. 【請求項3】 前記式(1)において、Mがナトリウム
    であり且つ波数70乃至130cm-1、130乃至17
    0cm-1、180乃至230cm-1、及び240乃至3
    80cm-1にそれぞれ吸収ピークを有する請求項2に記
    載の極遠赤外乃至遠赤外線吸収体。
  4. 【請求項4】 前記式(1)において、Mがカリウムで
    あり且つ波数100乃至160cm-1、160乃至22
    0cm-1、280乃至320cm-1、及び320乃至3
    50cm-1にそれぞれ吸収ピークを有する請求項2に記
    載の極遠赤外乃至遠赤外線吸収体。
  5. 【請求項5】 前記式(1)において、Mがアンモニウ
    ム基であり且つ波数70乃至130cm-1、130乃至
    170cm-1、170乃至230cm-1、及び240乃
    至380cm-1にそれぞれ吸収ピークを有する請求項2
    に記載の極遠赤外乃至遠赤外線吸収体。
  6. 【請求項6】 複合金属水酸化物炭酸塩が、下記式
    (2) Al2 Li(OH)6 nX・mH2 O ‥‥(2) 式中、Xは炭酸アニオンまたは重炭酸アニオンを主体と
    するアニオンであり、nはアニオンの価数であり、mは
    3以下の数である、で表されるリチウムアルミニウム複
    合水酸化物塩であり且つ波数100乃至280cm-1
    280乃至320cm-1及び320乃至400cm-1
    吸収ピークを有する請求項1に記載の極遠赤外乃至遠赤
    外線吸収体。
  7. 【請求項7】 複合金属水酸化物炭酸塩がハイドロタル
    サイト型合成複合金属水酸化物炭酸塩であり且つ波数1
    40乃至270cm-1及び280乃至400cm-1に吸
    収ピークを有する請求項1に記載の複合金属水酸化物炭
    酸塩。
  8. 【請求項8】 体積基準で0.1乃至3.0μmのメジ
    アン径を有する請求項1乃至7の何れかに記載の極遠赤
    外乃至遠赤外線吸収体。
  9. 【請求項9】 液浸法で1.45乃至1.65の屈折率
    を有する請求項1乃至8の何れかに記載の極遠赤外乃至
    遠赤外線吸収体。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001172608A (ja) * 1999-10-08 2001-06-26 Mizusawa Ind Chem Ltd 極遠赤外乃至遠赤外線吸収複合金属多塩基性塩
JP2007106620A (ja) * 2005-10-12 2007-04-26 Sakai Chem Ind Co Ltd 流動性ハイドロタルサイト粉体及びその製造方法
JP2008105930A (ja) * 2006-09-27 2008-05-08 Ryoko Lime Industry Co Ltd ドーソナイトの製造方法
JP2008535982A (ja) * 2005-04-15 2008-09-04 ポリメリ ヨーロッパ エセ.ピー.アー. 発泡ビニル芳香族ポリマーの断熱能力を改善するためのプロセスおよびそのようにして得られる生成物
JP2015165024A (ja) * 2010-08-09 2015-09-17 日立化成株式会社 摩擦材組成物、それを用いた摩擦材及び摩擦部材

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