JP5195811B2 - エンジンの燃焼室構造 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの燃焼室構造に関するものである。
従来、自動車などに搭載されるエンジンにおいては、吸気バルブや排気バルブのリフトタイミング(即ち、クランクシャフトの回転を基準にした位相)やリフト量を変更することができる機構が知られている。この機構は、動弁機構または可変バルブリフト機構といった名称で呼ばれるものであって、既に実用化され、高回転域におけるエンジン出力を確保しながら、低回転域における燃費を向上させることができるようになっている。
このような動弁機構に関する技術の一例が示されている文献としては、以下の特許文献1が挙げられる。この特許文献1には、低リフトカムと高リフトカムとを切り替えることによって、吸気バルブのリフト量を2段階に変更できるようにした技術が記載されている。
特開2004−293483号公報
ところで、この特許文献1の図5には、符号45aで示すように、壁部を形成することで、低リフトカムによって吸気バルブが駆動される場合に、燃焼室内にタンブル流を生成させるようにしている旨が記載されている。
そして、この特許文献1には、低リフトカムによりバルブ駆動される場合の吸気の流動を強化することを目的としてこの壁部の高さを設定する旨が記載されているが、このような基準で壁部を形成すると、燃焼室に流入する吸気流れの妨げとなってしまう。そして、この影響で、エンジンから出力されるトルクが抑制されるという課題が生じている。
他方、近年、吸気バルブや排気バルブのリフト量を連続的に変更させることができる機構(いわゆる、連続可変バルブリフト機構)が開発され、実用化が進んでいる。
この連続可変バルブリフト機構によれば、吸気バルブのリフト量を連続的に変化させることで、エンジンへの吸気量を自在に変化させることができるため、この吸気バルブのリフト量を必要とされる負荷に応じて変化させるように構成すれば、吸気量をきめ細やかに調整することで燃費を低減することが可能となる。
そして、この連続可変バルブリフト機構においては、きめ細やかな吸気量制御を実現するため、低バルブリフト時の吸気の流動を強化しつつ、高バルブリフト時の性能を確保したいという要求がある。
したがって、特許文献1のように、低リフトカムによりバルブ駆動される場合の吸気の流動を強化することを目的とし、壁部を形成するとなると、高バルブリフト時におけるエンジン性能が考慮されておらず、燃焼室へ流入する吸気流れが強く妨げられてしまう。
特に、連続可変バルブリフト機構において、吸気バルブのリフト量が最大となる場合とは、即ち、アクセルペダル踏込み量が最大である場合であり、エンジンが最大のトルク出力を要求されている場合である。
したがって、このような連続可変バルブリフト機構に、特許文献1で開示されているような壁部を形成すると、エンジンの全開性能を著しく低下させてしまうこととなる。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、エンジンの燃焼安定性、排ガス性能および燃費を向上させ、且つ、エンジン出力の低下、特にエンジンの全開性能の低下を抑制することができる、エンジンの燃焼室構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、開示のエンジンの燃焼室構造は、吸気ポートと燃焼室とを連通させる複数の吸気穴部と、排気ポートと該燃焼室とを連通させる排気穴部とが形成されたシリンダヘッドと、該複数の吸気穴部のそれぞれを開閉する吸気バルブと、該吸気バルブを無段階にリフトさせる連続可変バルブリフト機構とを備えたエンジンの燃焼室構造であって、該連続可変バルブリフト機構による該吸気バルブのリフト量が小さい場合に該燃焼室内における気流の流動を促進させ、且つ、該連続可変バルブリフト機構による該吸気バルブのリフト量が最大である場合に該吸気穴部を通じて該燃焼室に流入する吸気の流量低下を抑制する流動促進部を備え、該流動促進部が、該吸気穴部の外縁に沿って延在し該燃焼室に向けて突設され且つ該吸気穴部の外縁のうち該排気穴部とは反対側のみに凸部として形成され、該凸部が、該複数の吸気穴部間に形成された一端部と、該吸気穴部の外縁であって該シリンダヘッドの下端面近傍に該吸気穴部毎に形成された他端部と、該他端部を結ぶ線と、該一端部から該他端部に亘って該吸気穴部毎に形成された周縁部とで囲まれる、該吸気穴部に挟まれた領域を該燃焼室側へ隆起して設けられることを特徴としている。
また、開示のエンジンの燃焼室構造は、該一端部が、該複数の吸気穴部のそれぞれを開閉する該吸気バルブの中心点を結ぶ直線上に形成されることを特徴としている。
また、開示のエンジンの燃焼室構造は、該凸部が、シリンダヘッド下端面を超えないように形成されていることを特徴としている。
また、開示のエンジンの燃焼室構造は、該他端部の下縁部が、該シリンダヘッドの下端面と同じ高さとなるように加工されていることを特徴としている。
また、開示のエンジンの燃焼室構造は、該凸部が、2ミリメートル未満の高さに形成されていることを特徴としている。
開示のエンジンの燃焼室構造によれば、吸気バルブのリフト量が小さく、燃焼室内に流入する吸気量が僅かである場合であっても、燃焼室内の吸気流動を促進させて燃焼安定性、排ガス性能および燃費の向上に寄与することができる。また、吸気バルブのリフト量が最大である場合、即ち、エンジンに対する出力トルク要求が最大である場合であっても、燃焼室内に流入する吸気の流量低下を極力抑制することで、エンジン出力の低下を抑制することができる。
また、燃焼室内で吸気穴部から排気穴部の方向へ向けて流れる渦流(タンブル)を生成させ、燃焼室内における気流流動の促進を図ることができる。
また、凸部がシリンダヘッド下端面を超えないように形成することで、シリンダヘッド下端面の加工性を向上させ、エンジン全体としての気密性を向上させることができる。
また、凸部の高さを2ミリメートル未満とすることで、エンジンの全開性能の確保と、吸気流量が僅かである場合の燃焼安定性、排ガス性能および燃費の向上とを、高次元で両立させることができる。
第1実施形態に係るエンジンの燃焼室構造を示す模式的な断面図である。 第1実施形態に係るエンジンの燃焼室構造を示す模式的な平面図であって、シリンダブロック側からシリンダヘッドを見た場合を示す。 第1実施形態に係るエンジンの燃焼室構造における、気流流動の度合いと吸気バルブのリフト量との関係を示す模式的なグラフである。 第1実施形態に係るエンジンの燃焼室構造における、吸気の流れと吸気バルブのリフト量との関係を示す模式的なグラフである。 (A)は第2実施形態に係るエンジンの燃焼室構造を示す模式的な平面図であって、シリンダブロック側からシリンダヘッドを見た場合を示し、(B)は第2実施形態に係るエンジンの燃焼室構造を示す模式的な断面図である。 第2実施形態に係るエンジンの燃焼室構造を示す模式的な断面図であって、その吸気バルブ近傍の要部を示す。 第2実施形態に係るエンジンの燃焼室構造における、気流流動の度合いと吸気バルブのリフト量との関係を示す模式的なグラフである。 第2実施形態に係るエンジンの燃焼室構造における、吸気の流れと吸気バルブのリフト量との関係を示す模式的なグラフである。 第1実施形態の一変形例に係るエンジンの燃焼室構造を示す模式的な平面図であって、シリンダブロック側からシリンダヘッドを見た場合を示す。 第1実施形態の他変形例に係るエンジンの燃焼室構造を示す模式的な平面図であって、シリンダブロック側からシリンダヘッドを見た場合を示す。
以下、図面により、第1実施形態に係るエンジンの燃焼室構造について説明すると、図1はその燃焼室の構造を示す模式的な断面図、図2はシリンダブロック側から見たシリンダヘッドを示す模式的な平面図、図3は燃焼室内における気流流動の度合いと吸気バルブのリフト量との関係を示す模式的なグラフ、図4は燃焼室内に流入する吸気の流れと吸気バルブのリフト量との関係を示す模式的なグラフである。
図1および図2に示すように、エンジン10は、シリンダブロック12とシリンダヘッド13とから主に構成されている。また、シリンダブロック12にはシリンダ14が形成されるとともに、シリンダヘッド13には排気側斜面(第1傾斜面)15と吸気側斜面(第2傾斜面)16とが形成されている。また、これらの排気側斜面15および吸気側斜面16の下縁からシリンダヘッド71の下端面13Aに亘って側壁部(燃焼室の内周部)13Bが立設している。
そして、シリンダ14,排気側斜面15,吸気側斜面16,側壁部13Bおよび図示しないピストンの上面とで囲まれた空間として燃焼室17が形成されている。
また、シリンダヘッド13の排気側斜面15と吸気側斜面16とは、それぞれ、燃焼室17の最上部を形成する頂部18から下方両側へ向けて傾斜して延在しており、燃焼室17の上壁をペントルーフ形状に形成している。なお、シリンダヘッド13の下端面13Aを基準にした排気側斜面15の傾斜角度はθaであり、また、シリンダヘッド下端面13Aを基準にした吸気側斜面16の傾斜角度はθbである。
また、図2に示すように、シリンダヘッド13の排気側斜面15には2つの排気穴部21,21が形成されるとともに、吸気側斜面16には2つの吸気穴部22,22が形成され、さらに、頂部18には、図示しないスパークプラグを燃焼室17へ突出させるためのプラグ穴19が形成されている。
また、シリンダヘッド13には、図1に示すように、排気ポート23と吸気ポート24とが形成され、これらの排気ポート23および吸気ポート24は、それぞれ、排気穴部21,21および吸気穴部22,22と連通している。
また、このシリンダヘッド13は、その側面に新気を取り入れる空気取り入れ口(図示略)を有しており、また、この空気取り入れ口は、吸気ポート23および吸気穴部22,22と連通している。
このように、空気取り入れ口がシリンダヘッド13の側方に設けられ、また、吸気穴部22,22が形成された吸気側斜面16が、図1中θbで示すように傾いて形成されていることにより、吸気を燃焼室17に対して斜めに導入することができ、これにより、正タンブル流(後述する)を強化することができるようになっている。
また、吸気ポート23には図示しないインジェクタ(燃料噴射装置)が備えられ、この吸気ポート23内において、吸気バルブ26の傘部26Bの裏側(燃焼室17とは反対側)を狙って燃料が噴射されるようになっている。これは、燃焼室17内での燃焼により熱せられた吸気バルブ26,26の傘部26B,26Bに向けて燃料を噴射することにより、燃料の気化を促進することを狙ったものである。
また、排気穴部21,21は排気バルブ25,25によって開閉されるようになっており、また、吸気穴部22,22は吸気バルブ26,26によって開閉されるようになっている。
このうち、排気バルブ25は、そのリフト方向に延在する軸部25Aと、この軸部25Aの燃焼室17側の端部に設けられた傘部25Bとを有して形成されている。そして、この排気バルブ25の傘部25Bは、排気側斜面15に沿って配設されている。
また、吸気バルブ26も、そのリフト方向に延在する軸部26Aと、この軸部26Aの燃焼室17側の端部に設けられた傘部26Bとを有して形成されている。そして、この吸気バルブ26の傘部26Bは、吸気側斜面16に沿って配設されている。
そして、排気バルブ25,25は、図示しない排気カムの動きに追従して開閉するようになっており、一方、吸気バルブ26,26は連続可変バルブリフト機構27により駆動され開閉するようになっている。
この連続可変バルブリフト機構27は、既に公知の技術であるので、ここでは詳細な説明を省略するが、簡単に述べると、吸気バルブ26,26を開閉駆動するものであって、そのリフト量(開閉弁量)を細かく変更するものであって、より具体的には、リフト量を連続的(無段階)に変更するものである。このような吸気バルブ26,26の連続的なリフト量の変更は、吸気バルブ26,26と機械的に接続された図示しないリンク機構の変位量を、アクセルペダル踏込み量に応じて変更することによって実現している。なお、このようなリフト量を連続的に変更可能な連続可変バルブリフト機構27に代えて、リフト量を段階的に変更可能なバルブリフト機構を用いても良い。
また、各吸気穴部22,22の外縁には、シュラウド(流動促進部;凸部)28,28が、その一端部28A,28Aから他端部28B,28Bに亘ってそれぞれ形成されており、燃焼室17内でタンブル流の生成を促進することができるようになっている。なお、このタンブル流とは、ピストンの往復運動方向に対して直交する方向に回転中心を有する渦流であって、縦渦流とも呼ばれ、燃焼室17内で生じる気流である。また、このタンブル流には正タンブル流と逆タンブル流とがある。
このうち、「正タンブル流」は、図1中矢印TB+で示すように、図中反時計回り(正方向)に、吸気穴部22,22からシリンダ頂部18,排気側斜面15を経由して燃焼室17の下方へ向けて流れるタンブル流である。
また、「逆タンブル流」は、図1中矢印TB-で示すように、図中時計回り(逆方向)に、吸気穴部22,22から直接的に燃焼室17下方へ向けて流れるタンブル流である。
そして、このシュラウド28,28は、正タンブル流TB+の生成を促進するものであって、特に、吸気バルブ26,26のリフト量が少ない場合に逆タンブル流TB-の発生を抑制することで、相対的に正タンブル流TB+の生成を強化することができるようになっている。
また、このシュラウド28,28は、シリンダヘッド13の吸気側斜面16において燃焼室17に向けて突設されるとともに、吸気穴部22,22の外縁のうち排気穴部21,21が配設されている側とは反対側(即ち、吸気穴部22,22の外縁のうち図2中右側の半周)にのみ形成されている。
そして、このシュラウド28,28の一方の端部を一端部28A,28Aといい、他方の端部を他端部28B,28Bといい、この第1実施形態におけるシュラウド28,28の一端部28A,28Aは、各吸気バルブ26,26の中心点C1,C1を結んだ直線L1上であって且つ吸気穴部22,22間に形成されている。また、他端部28B,28Bは、吸気穴部22,22をはさんだ一端部28A,28Aの反対側にそれぞれ形成されている。
また、このシュラウド28,28は、シリンダヘッド13の下端面13Aをシリンダブロック12側(即ち、図1中下方)へ超えないように形成されており、より具体的には、シリンダヘッド下端面13Aから図1中矢印h1で示す距離だけ燃焼室17の上方に離れて形成されている。
また、このシュラウド28,28は、吸気側斜面16を基準とした高さ(図1中矢印h2参照)が約1.0ミリメートルとなるように形成されている。なお、この高さh2は、約1.0ミリメートルに限定するものではなく、2.0ミリメートル未満であれば適宜変更可能であるが、この点については後述する。また、本実施形態に係るエンジン10の1気筒当たりの排気量は約165ccである。
本第1実施形態に係るエンジンの燃焼室構造は上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。
図3に示すグラフは実験によって得られた結果を示すものであって、その縦軸に燃焼室17内におけるタンブル比が規定され、横軸に吸気バルブ26,26のリフト量が規定されている。
ここで、燃焼室17内におけるタンブル比とは、1吸気行程中に生じる燃焼室17内での気流の回転数を示す値である。したがって、このタンブル比は、その絶対値が大きくなればなるほど燃焼室17内での気流の流動が良好であることを示す。なお、正のタンブル比は、正タンブルであることを示し、負のタンブルは逆タンブルであることを示している。
また、図中、符号VLminで示すリフト量は吸気バルブ26,26の最小リフト量を示し、符号VLmaxで示すリフト量は吸気バルブ26,26の最大リフト量を示している。
また、このグラフ中、□印で示す箇所を結んだ線は、シュラウドが形成されていない燃焼室を有するエンジン、即ち、一般的なエンジンの場合を示している。
一方、×印で示す箇所を結んだ線は、高さ0.5ミリメートルのシュラウド28,28が形成された燃焼室17を有するエンジン10の場合を示し、○印で示す箇所を結んだ線は、高さ1.0ミリメートルのシュラウド28,28が形成された燃焼室17を有するエンジン10の場合を示している。また、+印で示す箇所を結んだ線は、高さ1.5ミリメートルのシュラウド28,28が形成された燃焼室17を有するエンジン10の場合を示し、△印で示す箇所を結んだ線は、高さ2.0ミリメートルのシュラウド28,28が形成された燃焼室17を有するエンジン10の場合を示している。
この図3に示すように、吸気バルブ26,26のリフト量が最小である場合(即ち、VLmin時)、シュラウドが形成されていない一般的なエンジンでは、大きなタンブル比を得ることはできないが、シュラウド28,28が形成された燃焼室17を備える本実施形態に係るエンジン10においては、一般的なエンジンよりも高いタンブル比を得ることができる。また、特に、高さを1.0〜2.0ミリメートルに設定した場合に、大きなタンブル比を得ることができることがわかる。
次に、実験によって得られた図4に示すグラフを用いて、流量係数と吸気バルブ26,26のリフト量との関係について説明する。なお、この流量係数とは、吸気穴部22,22を通じて燃焼室17へ流入する吸気の流れ易さを示す値であって、その値が高ければ高いほど、燃焼室17へ吸気が流入し易いことを示している。なお、図4に示すグラフはその縦軸に流量係数が規定され、横軸に吸気バルブ26,26のリフト量が規定されている。
この図4中、符号VLminおよびVLmaxは、図3と同様に、それぞれ、吸気バルブ26,26の最小リフト量および最大リフト量を示している。また、この図4のグラフ中で用いられている印(即ち、□形,×印,○印,+字印,△印)で示す対象は、図3と同様である。
そして、この図4のグラフに示すように、吸気バルブ26,26のリフト量の最小(VLmin)である場合から最大(VLmax)となる場合、即ち、吸気バルブ26,26のリフト量の全領域において、本実施形態に係るエンジン10は、高さh2をどのように設定しても、シュラウド28,28が形成されていないエンジンと同程度の流量係数を確保することができているようにも見える。
しかしながら、流量係数は、任意のリフト量における値のみで検討するのではなく、最小リフト量から当該任意のリフト量に至るまでの流量係数、即ち、流量係数を積算したもので検討するほうが、実際の場合に即している。
例えば、吸気バルブ26,26のリフト量が最大(VLmax)となる場合であれば、最小リフト量から最大リフト量となるまでの流量係数を全て積算したものが、リフト量最大時における実質的な流量係数であるといえる。
このような観点に着目して図4に示すグラフを検討すると、三角印で示す場合、即ち、シュラウド28,28の高さh2を2.0ミリメートルに設定し、吸気バルブ26,26のリフト量を最大にした場合(図中、三角印参照)、実質的な流量係数の低下は無視できない。これに対して、シュラウド28,28の高さh2を1.5ミリメートル以下に設定した場合には、実質的な流量係数の低下はほとんど生じておらず、実際の運用上においてはシュラウドを形成しなかった場合と略同一である。
換言すれば、エンジン10の燃焼室17に設けられたシュラウド28,28の高さh2を2.0ミリメートル以上にすると、燃焼室17へ流入する吸気の流れを妨げることとなり、逆に、シュラウド28,28の高さh2を2.0ミリメートル未満にすると、燃焼室17へ流入する吸気の流れの実質的な妨げにはならないことがわかる。
特に、エンジン10に要求される出力トルクに応じてリフト量が連続的に変化する吸気バルブ26,26のリフト量が最大である場合(VLmax時)に、実質的な流量係数の低下が生じていないということは、高さ2.0ミリメートル未満のシュラウド28,28が形成された燃焼室17を有する本実施形態にかかるエンジン10では全開性能の低下が生じていないということである。
したがって、この図3および図4に示すグラフに示すように、シュラウド28,28の高さh2を1.0ミリメートル以上で且つ2.0ミリメートル未満に設定することが好ましい。また、このような好ましい高さにシュラウド28,28を設定した場合には、エンジン10の全開性能を確保しつつ、且つ、燃焼室17へ流れ込む吸気流量が僅かである場合の燃焼安定性、排ガス性能および燃費を大きく向上させることができる。
このように、本第1実施形態に係るエンジンの燃焼室構造によれば、吸気バルブ26,26のリフト量が最小(VLmin)である場合には燃焼室17内に流入する吸気量が僅かとなるが、このような場合であっても、燃焼室17内の気流の流動を促進させることができ、これにより、エンジン10の燃焼安定性、排ガス性能および燃費の向上に寄与することができる。
また、吸気バルブ26,26のリフト量が最大(VLmax)である場合、即ち、エンジン10に対する出力トルク要求が最大である場合であっても、燃焼室17内に流入する吸気の流量係数の低下をほとんど招かないので、エンジン10から出力されるトルクが低下する事態を避けることができる。
また、燃焼室17内で正タンブル流TB+、特に、吸気バルブ26,26のリフト量が小さい場合に強い正タンブル流TB+を生成させることで、燃焼室17内における気流流動の促進を図ることができる。
また、シュラウド28,28がシリンダヘッド13の下端面13Aを超えないように形成することで、シリンダヘッド13の下端面13Aの研磨加工において、シュラウド28,28が邪魔になるような事態を避けることができ、シリンダヘッド13の加工性および生産性を向上させることができる。また、シリンダヘッド下端面13Aの加工精度を向上させることで、シリンダヘッド13とシリンダブロック12との間で隙間が生じるような事態を避けることができ、エンジン10の気密性を向上させ、エンジン10の出力トルクの向上を図ることができる。
また、シュラウド28,28の高さh2を、吸気側斜面16から2.0ミリメートル未満となるようにすることで、エンジン10の全開性能の確保と、燃焼室17への吸気流量が僅かである場合の燃焼安定性、排ガス性能および燃費の向上とを、高次元で両立させることができる。
次に、図面により、第2実施形態に係るエンジンの燃焼室構造について説明すると、図5(A)はシリンダブロック側から見たシリンダヘッドを示す模式的な平面図、図5(B)はその燃焼室の構造を示す模式的な断面図、図6はその燃焼室の要部構造を示す模式的な断面図、図7は燃焼室内における気流流動の度合いと吸気バルブのリフト量との関係を示す模式的なグラフ、図8は燃焼室内に流入する吸気の流れと吸気バルブのリフト量との関係を示す模式的なグラフ。なお、上述の第1実施形態を説明するのに用いた図を用いる場合もある。
図5(B)に示すように、エンジン30は、シリンダブロック32とシリンダヘッド33とから主に構成されている。また、シリンダブロック32にはシリンダ34が形成されるとともに、シリンダヘッド33には排気側斜面(第1傾斜面)35と吸気側斜面(第2傾斜面)36とが形成されている。そして、シリンダ34,排気側斜面35,吸気側斜面36および図示しないピストンの上面とで囲まれた空間として燃焼室37が形成されている。
また、シリンダヘッド33の排気側斜面35と吸気側斜面36とは、それぞれ、燃焼室37の最上部を形成する頂部38から下方両側へ向けて傾斜して延在しており、燃焼室37の上壁をペントルーフ形状に形成している。なお、シリンダヘッド33の下端面33A,33Cを基準にした排気側斜面15の傾斜角度はθcであり、また、シリンダヘッド下端面33A,33Cを基準にした吸気側斜面36の傾斜角度はθdである。
また、図5(A)に示すように、シリンダヘッド33の排気側斜面35には2つの排気穴部41,41が形成されるとともに、吸気側斜面36には2つの吸気穴部42,42が形成され、さらに、頂部38には、図示しないスパークプラグを燃焼室37へ突出させるためのプラグ穴39が形成されている。
また、シリンダヘッド33には、図示しない排気ポートと吸気ポートとが形成され、これらの排気ポートおよび吸気ポートは、それぞれ、排気穴部41,41および吸気穴部42,42と連通している。
また、このシリンダヘッド33は、その側面に新気を取り入れる空気取り入れ口(図示略)を有しており、また、この空気取り入れ口は、吸気ポートおよび吸気穴部42,42と連通している。
このように、空気取り入れ口がシリンダヘッド33の側方に設けられ、また、吸気穴部42,42が形成された吸気側斜面36が、図5(B)中θdで示すように傾いて形成されていることにより、吸気を燃焼室37に対して斜めに導入させることができ、これにより、正タンブル流TB+を強化することができるようになっている。
また、吸気ポートには図示しないインジェクタ(燃料噴射装置)が備えられ、この吸気ポート内において、吸気バルブ46の傘部46Bの裏側を狙って燃料を噴射するようになっている。
また、排気穴部41,41は排気バルブ45,45によって開閉されるようになっており、また、吸気穴部42,42は吸気バルブ46,46によって開閉されるようになっている。
このうち、排気バルブ45は、そのリフト方向に延在する軸部45Aと、この軸部45Aの燃焼室37側の端部に設けられた傘部45Bとを有して形成されている。また、この排気バルブ45の傘部45Bは、排気側斜面35に沿って配設されている。
また、吸気バルブ46も、そのリフト方向に延在する軸部46Aと、この軸部46Aの燃焼室37側の端部に設けられた傘部46Bとを有して形成されている。そして、この吸気バルブ46の傘部46Bは、吸気側斜面36に沿って配設されている。
また、これらの排気バルブ46,46は、図示しない排気カムの動きに追従して開閉するようになっており、また、これらの吸気バルブ46,46は連続可変バルブリフト機構(図示略)により駆動され開閉するようになっている。なお、この連続可変バルブリフト機構は、第1実施形態において説明した連続可変バルブリフト機構27と同様のものであるので、ここではその説明を省略する。
そして、各吸気穴部42,42の外縁には、シュラウド(流動促進部;凸部)48が形成され、正タンブル流TB+の生成を促進することができるようになっている。特に、吸気バルブ46,46のリフト量が少ない場合に逆タンブル流TB-の発生を抑制することで、相対的に正タンブル流TB+の生成を強化することができるようになっている。
このシュラウド48は、吸気側斜面36において燃焼室37側へ隆起し、且つ、一端部48A,48Aから他端部48B,48Bに亘ってそれぞれ形成された周縁部48C,48Cと、これらの一端部48A,48Aと他端部48B,48Bと周縁部48C,48Cとで囲まれる領域において燃焼室37側へ隆起して形成されたランド部48Dとから構成されている。
そして、この第2実施形態におけるシュラウド48,48の一端部48A,48Aは、各吸気バルブ46,46の中心点C2,C2を結んだ直線L2上であって且つ吸気穴部42,42間に形成され、また、他端部48B,48Bは、吸気側斜面36上であって且つ吸気穴部42,42の外縁であって且つシリンダヘッド下面33A近傍における箇所に形成されている。
また、このシュラウド48の下縁部48Eは、シリンダヘッド33の下端面33A,33Cと同じ高さとなるように加工されている。
また、このシュラウド48は、図6に示すように、吸気側斜面36を基準とした高さ(図6中矢印h3参照)が約1.0ミリメートルとなるように形成されている。なお、この高さh3は、約1.0ミリメートルに限定するものではなく、2.0ミリメートル未満であれば適宜変更可能である。
本第2実施形態に係るエンジンの燃焼室構造は上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。
まず、エンジン30における吸気バルブ46,46のリフト量とタンブル比との関係についてであるが、この点については、第1実施形態の説明において用いた図3と概ね同様の結果が得られた。即ち、本実施形態に係るエンジン30においても、図7に示すように、一般的なエンジンよりも高いタンブル比を得ることができ、特に、高さh2を1.0〜2.0ミリメートルに設定した場合に、大きなタンブル比を得ることができる。
次に、本実施形態に係るエンジン30における吸気バルブ46,46のリフト量と流量計数との関係についてであるが、この点についても、第1実施形態の説明において用いた図4と概ね同様の結果が得られた。即ち、本実施形態に係るエンジン30においても、図8に示すように、シュラウド48の高さh2を2.0ミリメートルに設定し、吸気バルブ46,46のリフト量を最大にした場合には、実質的な流量係数の低下は無視できない。
これに対して、シュラウド48の高さh2を2.0ミリメートル未満に設定した場合には、実質的な流量係数の低下はほとんど生じておらず、実際の運用上においてはシュラウドを形成しなかった場合と略同様の流量係数を得ることができる。
換言すれば、エンジン30の燃焼室37に設けられたシュラウド48の高さh2を2.0ミリメートル以上にすると、特に吸気バルブ46,46のリフト量を大きくした場合に燃焼室37へ流入する吸気の流れを妨げることとなるが、逆に、シュラウド48の高さh2を2.0ミリメートル未満にすると、燃焼室37へ流入する吸気の流れの実質的な妨げにはなっておらず、好ましい態様といえる。
また、エンジン30に要求される出力トルクに応じてリフト量が連続的に変化する吸気バルブ46,46のリフト量が最大である場合(VLmax時)に、実質的な流量係数の低下が生じていないということは、高さ2.0ミリメートル未満のシュラウド48が形成された燃焼室37を有する本実施形態にかかるエンジン30では全開性能の低下が生じていないということである。
したがって、本実施形態においても、シュラウド48の高さh2を1.0ミリメートル以上で且つ2.0ミリメートル未満に設定することが好ましい。また、このような好ましい高さにシュラウド48を設定した場合には、エンジン30の全開性能を確保しつつ、且つ、燃焼室37へ流れ込む吸気流量が僅かである場合の燃焼安定性、排ガス性能および燃費を大幅に向上させることができる。
このように、本第2実施形態に係るエンジンの燃焼室構造によれば、吸気バルブ46,46のリフト量が最小(VLmin)である場合には燃焼室37内に流入する吸気量が僅かとなるが、このような場合であっても、燃焼室37内の気流の流動を促進させることができ、これにより、エンジン30の燃焼安定性、排ガス性能および燃費の向上に寄与することができる。
また、吸気バルブ46,46のリフト量が最大(VLmax)である場合、即ち、エンジン30に対する出力トルク要求が最大である場合であっても、燃焼室37内に流入する吸気の流量係数の低下をほとんど招かないので、エンジン30から出力されるトルクが低下する事態を避けることができる。
また、燃焼室37内で正タンブル流TB+、特に、吸気バルブ46,46のリフト量が小さい場合に強い正タンブル流TB+を生成させることで、燃焼室37内における気流流動の促進を図ることができる。
また、シュラウド48がシリンダヘッド33の下端面33A,33Cを超えないように形成することで、シリンダヘッド33の下端面33A,33Cの研磨加工において、シュラウド48が邪魔になるような事態を避けることができ、シリンダヘッド33の加工性および生産性を向上させることができる。また、シリンダヘッド下端面33A,33Cの加工精度を向上させることで、シリンダヘッド33とシリンダブロック32との間で隙間が生じるような事態を避けることができ、エンジン30の気密性を向上させ、エンジン30の出力トルクの向上を図ることができる。
また、シュラウド48の高さh2を、吸気側斜面36から2.0ミリメートル未満となるようにすることで、エンジン30の全開性能の確保と、燃焼室37への吸気流量が僅かである場合の燃焼安定性、排ガス性能および燃費の向上とを、高次元で両立させることができる。
以上、第1および第2実施形態を説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示に過ぎず、これらの実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、図9に示すように、シュラウド51,51を形成するようにしてもよい。この図9に示すシリンダヘッド50は、原則的には、第1実施形態の説明で用いた図2に示すシリンダヘッド13と同様のものであって、第1実施形態の一変形例であるが、図9に示すシリンダヘッド50の方が、図2に示すシリンダヘッド13よりも、側壁部(燃焼室の内周部)13Bと吸気穴部22,22とが近接している点が異なっている。
このため、図9に示すシリンダヘッド50においては、シュラウド51,51を吸気穴部22,22の外縁半周に亘って形成することができない。そこで、シリンダヘッド50において、シュラウド51,51の他端部51B,51Bは、それぞれ、排気穴部21,21とは反対側の吸気穴部22,22の外縁であって、且つ、側壁部13Bの近傍に形成されている。さらに、吸気側斜面16上において、シュラウド51,51は、一端部51A,51Aと他端部51B,51Bとの間に亘って、燃焼室17へ向けて突設されている。
このように、燃焼室17のレイアウトが許容する範囲で、できる限り長いシュラウド51,51を形成することで、吸気バルブ26,26のリフト量が小さい場合であっても、燃焼室17内に正タンブル流を生成することができる。これにより、吸気流動を促進させ、燃焼安定性、排ガス性能および燃費の向上に寄与することができる。
また、最大のエンジン出力が要求されているような場合であっても、燃焼室17内に流入する吸気の流量低下を招かず、要求に応じた高いエンジン出力を発生させることができる。
なお、このシリンダヘッド50においても、第1実施形態の説明において用いた図3と概ね同様の吸気バルブリフト量とタンブル比との関係が得られるとともに、第1実施形態の説明において用いた図4と概ね同様の吸気バルブリフト量と流量係数との関係が得られる。
したがって、この図9に示すシリンダヘッド50にシュラウド51,51を形成した場合であっても、その高さh2は2.0ミリメートル未満で且つ1.0ミリメートル以上とすることが好ましい。
別の例としては、図10に示すように、シュラウド61,61を形成するようにしてもよい。この図10に示すシリンダヘッド60は、原則的には、第1実施形態の説明で用いた図2に示すシリンダヘッド13と同様のものであって、第1実施形態の他変形例であるが、図10に示すシリンダヘッド60においては、このシリンダヘッド60の下端を形成する下端部60A,60Bが、それぞれ、排気穴部21,21および吸気穴部22,22に近接して形成されている点で図2に示すシリンダヘッド13とは異なっている。
そして、このシリンダヘッド60の吸気側斜面16上において、シュラウド61,61は、一端部61A,61Aと他端部61B,61Bとの間に亘って、燃焼室17へ向けて突設されているものの、このシリンダヘッド60には下端部60Bが吸気穴部22,22と近接して形成されているため、シュラウド61,61を吸気穴部22,22の外縁半周に亘って形成することができない。
そこで、この図10に示すシリンダヘッド60において、シュラウド61,61の他端部61B,61Bは、それぞれ、排気穴部21,21とは反対側の吸気穴部22,22の外縁であって、且つ、下端部60Bの近傍に形成されている。
このように、燃焼室17のレイアウトが許容する範囲で、できる限り長いシュラウド61,61を形成することで、吸気バルブ26,26のリフト量が小さい場合であっても、燃焼室17内に正タンブル流を生成することで吸気流動を促進させ、燃焼安定性、排ガス性能および燃費の向上に寄与することができる。
さらに、最大のエンジン出力が要求されているような場合であっても、燃焼室17内に流入する吸気の流量低下を招かず、要求に応じた高いエンジン出力を発生させることができる。
なお、このシリンダヘッド60においても、第1実施形態の説明において用いた図3と概ね同様の吸気バルブリフト量とタンブル比との関係が得られるとともに、第1実施形態の説明において用いた図4と概ね同様の吸気バルブリフト量と流量係数との関係が得られる。
したがって、この図10に示すシリンダヘッド60にシュラウド61,61を形成した場合であっても、その高さh2は2.0ミリメートル未満で且つ1.0ミリメートル以上とすることが好ましい。
また、上述の各実施形態およびその変形例においては、排気穴部および吸気穴部がそれぞれ2つずつ形成された場合を例にとって説明したが、このような場合に限定するものではない。例えば、排気穴部および吸気穴部がそれぞれ1つずつ形成された場合であってもよいし、排気穴部が2つ形成されると共に吸気穴部が3つ形成された場合であってもよい。また、排気穴部および吸気穴部がそれぞれ3つ以上形成された場合であっても、もちろん適用することができる。
また、シリンダ内に直接燃料を噴射するタイプのエンジンに適用することもできる。
また、上述の各実施形態およびその変形例におけるエンジンの1気筒当たりの排気量は約165ccである場合を例にとって説明したが、例えば、1気筒当たりの排気量を165〜600cc程度としてもよい。
10,30 エンジン
13,33,50,60 シリンダヘッド
13A,33A,33C,60A,60C シリンダヘッド下端面
13B 側壁部(燃焼室の内周部)
17,37 燃焼室
21,41 排気穴部
22,42 吸気穴部
23 排気ポート
24 吸気ポート
26,46 吸気バルブ
27 連続可変バルブリフト機構
28,48,51,61 シュラウド(凸部,流動促進部)
28A,48A,51A,61A 一端部
28B,48B,51B,61B 他端部

Claims (5)

  1. 吸気ポートと燃焼室とを連通させる複数の吸気穴部と、排気ポートと該燃焼室とを連通させる排気穴部とが形成されたシリンダヘッドと、
    該複数の吸気穴部のそれぞれを開閉する吸気バルブと、
    該吸気バルブを無段階にリフトさせる連続可変バルブリフト機構とを備えたエンジンの燃焼室構造であって、
    該連続可変バルブリフト機構により駆動された該吸気バルブのリフト量が小さい場合に該燃焼室内における気流の流動を促進させ、且つ、該連続可変バルブリフト機構による該吸気バルブのリフト量が最大である場合に該吸気穴部を通じて該燃焼室に流入する吸気の流量低下を抑制する流動促進部を備え、
    該流動促進部が、該吸気穴部の外縁に沿って延在し該燃焼室に向けて突設され且つ該吸気穴部の外縁のうち該排気穴部とは反対側のみに凸部として形成され、
    該凸部が、該複数の吸気穴部間に形成された一端部と、該吸気穴部の外縁であって該シリンダヘッドの下端面近傍に該吸気穴部毎に形成された他端部と、該他端部を結ぶ線と、該一端部から該他端部に亘って該吸気穴部毎に形成された周縁部とで囲まれる、該吸気穴部に挟まれた領域を該燃焼室側へ隆起して設けられる
    ことを特徴とする、エンジンの燃焼室構造。
  2. 該一端部が、該複数の吸気穴部のそれぞれを開閉する該吸気バルブの中心点を結ぶ直線上に形成される
    ことを特徴とする、請求項1に記載のエンジンの燃焼室構造。
  3. 該凸部が、該シリンダヘッドの下端面を超えないように形成されている
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載のエンジンの燃焼室構造。
  4. 該他端部の下縁部が、該シリンダヘッドの下端面と同じ高さとなるように加工されている
    ことを特徴とする、請求項3に記載のエンジンの燃焼室構造。
  5. 該凸部が、2ミリメートル未満の高さに形成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンジンの燃焼室構造。
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