JP5194973B2 - 光源装置、モニタ装置、プロジェクタ、及び光源装置の駆動方法 - Google Patents

光源装置、モニタ装置、プロジェクタ、及び光源装置の駆動方法 Download PDF

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本発明は、光源装置、モニタ装置、プロジェクタ、及び光源装置の駆動方法に関するものである。
液晶パネルをライトバルブとして用いた投写型液晶プロジェクタは、大画面化の有力な手段として今日、盛んに開発が進められている。この方式のプロジェクタでは、鮮やかな画像の再現のために光源の高輝度化が必須であるが、実際、液晶パネルにより光源からの光を完全に遮断することは不可能である。従って、光源の明るさが増加するほど、実際の画像では光漏れ等による黒浮きの症状が発生し、光源の高輝度化がコントラストの向上に必ずしも反映されなくなる。又、光源を高輝度にすることは、液晶パネルの耐熱の面からもマイナス要因であり、特に、全般に暗い画面の場合は液晶パネルによる光の遮断量が大きく、そのため液晶パネルや偏光板での熱吸収も大きくなり、液晶パネルの破損につながる。
一方、光源の高輝度化に伴う黒浮き、又、液晶パネル、偏光板等での熱吸収による破損を解決する手段として、映像のピーク信号に基づき光源の出力を変化させコントラストを制御する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−160811号公報
ところが、特許文献1に記載されているようなメタルハライドランプでは、光源の出力を変化させる照明色温度の制約、瞬時・間歇点灯の不可、及び短寿命等について課題がある。そこで、それらを克服するレーザ光源に期待がある。
しかしながら、レーザ光源には出力特性が存在し、その出力特性は固体差がある。特に、レーザ光のしきい値の付近では、個体差による影響が顕著となり、同じ電力を投入したとしても、レーザ光源毎にその出力には大きな違いがあることがある。従って、複数のレーザ光を使用する場合には、特許文献1のように、単に光源からの出力を変化させるために、投入電流を連続的に変化させ、レーザ光の光量を制御しようとしても、レーザ光源毎で出力(発光量)が異なり、結果として所望の出力(発光量)を得ることが困難になるという問題が生じていた。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、その目的は、複数のレーザ光源を用いた際に、レーザ光源の個体差による影響を低減しつつ、出力(発光量)をより確実に制御できる、光源装置、モニタ装置及び光源装置の駆動方法を提供することにある。
更に、画像信号等に応じて光源の出力を確実に制御することで、より高画質なプロジェクタを提供することにある。
本発明に係る光源装置は、レーザ光を射出する複数のレーザ光源と、前記複数のレーザ光源のうちの少なくとも一つのレーザ光源を第1の駆動値又は第2の駆動値で駆動する光源駆動部と、を有し、前記光源駆動部は、前記複数のレーザ光源のうち前記第1の駆動値で駆動するレーザ光源の数又は前記複数のレーザ光源のうち前記第2の駆動値で駆動する前記レーザ光源の数の少なくとも一方を切り替える(変化させる)ことにより、前記複数のレーザ光源が射出するレーザ光の全体の出力を制御し、前記第1の駆動値は、前記複数のレーザ光源のうち、少なくとも一つのレーザ光源のしきい値未満の値であり、前記第2の駆動値は、前記少なくとも一つのレーザ光源のしきい値を超える値であり、前記光源駆動部が、前記複数のレーザ光源のうちの一部のレーザ光源に直列に接続されたスイッチ回路と、前記スイッチ回路に接続されていない光量調整レーザ光源に直列に接続された駆動値調整回路と、を備え、前記スイッチ回路によって、前記第1の駆動値、前記第2の駆動値のいずれか一方が前記スイッチ回路に接続されたレーザ光源に供給され、前記駆動値調整回路によって、前記駆動値調整回路に接続された光量調整レーザ光源に供給される駆動値が調整されることを特徴とする。なお、本明細書で言う「駆動値」とは、レーザ光源駆動時の制御パラメータである電流値、電圧値、電力値等を含む概念である。また、本明細書で言う「しきい値」とは、「レーザ光源に供給する駆動値(例えば電流値)」と「レーザ光源からの出力(例えば光量)」との関係を示す出力特性曲線において、(出力)/(駆動値)の勾配が最も大きくなるときの駆動値と定義する(詳細は後述する)。
光源装置が複数のレーザ光源を有している場合、各々のレーザ光源に与える駆動値を連続的(アナログ的)に変化させたのでは、レーザ光源毎の出力特性ばらつきの影響を大きく受け、複数のレーザ光源からの全体の光量を的確に制御するのが困難である。これに対して、本発明の光源装置において、光源駆動部は、第1の駆動値で駆動するレーザ光源の数、第2の駆動値で駆動するレーザ光源の数の少なくとも一方を切り替えることによりレーザ光全体の光量を制御しているので、レーザ光源毎の出力特性ばらつきの影響が小さくなり、全体の光量を的確に制御することができる。すなわち、本発明の光源装置は、各レーザ光源を第1の駆動値、第2の駆動値(少なくとも2値、3値以上であっても良い)といった離散的な駆動値で駆動しているため、駆動値を連続的に変化させる場合に比べてレーザ光源毎の出力特性ばらつきの影響を低減することができる。
特に、第1の駆動値は少なくとも一つのレーザ光源のしきい値未満の値であり、第2の駆動値は前記少なくとも一つのレーザ光源のしきい値を超える値であり、特性の個体差が最も大きい「しきい値」を避けているので、出力特性ばらつきの影響をより良く低減できる。本発明では、「しきい値」を、出力特性曲線で(出力)/(駆動値)の勾配が最も大きくなる点と定義したため、しきい値は出力特性曲線の中で駆動値の上昇に応じて光量が上昇していく領域(遷移領域)の略中央に位置することになり、特性の個体差が最も大きい箇所になるからである。
例えば、全てのレーザ光源に対してスイッチ回路を直列に接続し、第1の駆動値または第2の駆動値で駆動する構成としても良いが、その場合、得られる光量はとびとびの値をとる(離散的な値になる)。より連続的な光量調整を行う方法として、レーザ光源の数を増やす(階調数を増やす)ことが考えられるが、装置が大型化するという欠点がある。その点、上記の構成を採った場合、駆動値調整回路が光量調整レーザ光源に供給される駆動値を連続的(アナログ的)に適宜調整して、第1,第2の駆動値による駆動で得られたとびとびの値の間を補完するので、装置が大型化することなく、レーザ光源の数に対応した離散的な光量をより確実に制御でき、かつ、よりきめ細かな光量調整が可能になる。
上述したように、第1、第2の駆動値は、複数のレーザ光源のうちのいずれか一つのレーザ光源のしきい値未満、またはそれを超える値であれば良いが、さらに、第1の駆動値は、複数のレーザ光源が有する複数のしきい値のうち、最も小さいしきい値未満の値であり、第2の駆動値は、複数のレーザ光源が有する複数のしきい値のうち、最も大きいしきい値を超える値であることが望ましい。
この構成によれば、第1、第2の駆動値が、光源装置が有する全てのレーザ光源のしきい値を避けた値に設定されることになり、出力特性ばらつきの影響をより効果的に低減することができる。
また、第1の駆動値は、複数のレーザ光源の全てにおいて出力がゼロになる駆動値であり、第2の駆動値は、複数のレーザ光源の全てにおいて出力が最大になる駆動値を超える値であることがより望ましい。
例えば、横軸を駆動値(例えば電流値)、縦軸を出力(例えば光量)とした出力特性曲線を想定した場合、レーザ光源間の出力特性曲線の個体差は、縦軸(出力の大小)方向のシフト(ばらつき)よりも横軸(駆動値の大小)方向のシフト(ばらつき)の方が大きいのが一般的である。したがって、全てのレーザ光源において出力がゼロになる駆動値を第1の駆動値に設定し、全てのレーザ光源において出力が最大になる駆動値を超える値を第2の駆動値に設定すれば、出力特性ばらつきの影響を最大限低減することができる。
さらに、前記光量調整レーザ光源から射出される光の光量を検出する光量検出部を備え、前記光量検出部が検出した光量に基づいて、前記駆動値調整回路は、前記光量調整レーザ光源に供給される駆動値を調整してもよい。
この構成においては、光量調整レーザ光源から発光された光は、光量検出部によって受光される。光量検出部は、例えば、検出した光量を電気的な検出量として電気信号に変換する。この電気信号は、例えば、光源駆動部に送信され、光源駆動部にて演算処理が行われた後に、駆動値調整回路に出力される。駆動値調整回路は、光量検出部の検出量、即ち、光量調整レーザ光源から射出された光量に基づいて、光量調整レーザ光源に供給する駆動値を調整する。
この構成によれば、光量調整レーザ光源から実際に射出された光量に基づいて、駆動値調整回路は、フィードバック制御を行い、光量調整レーザ光源に供給する駆動値を調整することができる。従って、レーザ光源の数に対応した離散的な光量をより確実に制御でき、細かに光量を調整することができ、更に高精度に調光することができる。
さらに、前記光量検出部は、前記光量調整レーザ光源から射出される光の少なくとも一部を導く光学素子を備えてもよい。
光量検出部は、例えば、光量検出部と光量調整レーザ光源との位置関係に起因して、光量調整レーザ光源から射出される光を確実に検出できない場合がある。
本発明の構成によれば、前記光量調整レーザ光源から射出された光は、光学素子に入射し、光学素子は、光量調整レーザ光源から射出される光を光学素子に導く。従って、光学素子は、光量検出部による光検出機能を補完し、確実に光を光量検出部に導くことができる。
さらに、前記光学素子は、前記複数のレーザ光源及び前記光量調整レーザ光源から射出される光の照度分布を均一化する均一化光学素子の一部を構成しても良い。
なお、均一化光学素子は、光源装置の外部に設けられていても良い。また、均一化光学素子は、光源装置を備えた光学装置、例えば、モニタ装置或いはプロジェクタに含まれていても良い。このようにすれば、光源装置を備えた光学装置を構成する部品点数の削減を実現できる。
このような光学素子は、計算機合成ホログラムであることが好ましい。計算機合成ホログラムは、計算機を用いて、光の反射,回折,及び干渉等の物理シミュレーションを行い、ホログラム面上における干渉縞のデータを計算し、表示デバイス等を用いて作製される。
さらに、本発明の光源装置は、時間経過に伴って点灯又は消灯する前記複数のレーザ光源の各々に関する駆動履歴情報を記憶する記憶部を備え、前記光源駆動部は、光源制御回路を有し、前記光源制御回路は、前記記憶部に記憶された前記駆動履歴情報に基づいて、前記複数のレーザ光源の各々を選択的に駆動しても良い。
複数のレーザ光源を備える光源装置においては、複数のレーザ光源のうち特定のレーザ光源の駆動頻度を多くして他のレーザ光源を休止させてしまうと、複数のレーザ光源の発光時間が不均一になる。そのため、複数のレーザ光源の発光時間に関して個体差が生じ、特定のレーザ光源の発光寿命が短くなるという問題がある。
本発明の構成によれば、記憶部は、複数のレーザ光源の各々が時間経過に伴って点灯又は消灯した履歴情報、即ち、複数のレーザ光源の各々に関する駆動履歴情報を記憶する。駆動履歴情報は、光源駆動部がレーザ光源を駆動させながら、同時に記憶部に記憶される。光源駆動部は、駆動履歴情報に基づいて、前記複数のレーザ光源の各々を選択的に駆動する。具体的に、光源駆動部は、複数のレーザ光源の各々に関する複数の情報を含む駆動履歴情報を総合的に判断し、特定のレーザ光源が頻繁に駆動することがないように、或いは、特定のレーザ光源を休止させることがないように、複数のレーザ光源の中から選択的にレーザ光源を駆動する。これによって、複数のレーザ光源の駆動頻度が平均化されるように、光源装置の光量が制御される。そのため、複数のレーザ光源の駆動回数又は駆動時間が均一になり、複数のレーザ光源の発光時間に関する個体差が生じることを防止できる。従って、特定のレーザ光源の発光寿命が短くなるという問題を解決し、複数のレーザ光源の発光寿命を平均的に延ばすことができる。
この光源装置において、複数の前記レーザ光源は、アレイ化されていてもよい。これによれば、レーザ光源相互の隙間を小さくすることで、発光量を均一化することが容易になる。また、本構成は光源装置全体の小型化に寄与するとともに、例えば同一基板上に複数のレーザ光源を形成した場合等には製造コストの低減を図ることもできる。
本発明に係るモニタ装置は、上記のいずれか一項に記載の光源装置と、前記光源装置により照明された被写体を撮像する撮像部と、を含む。
本発明によれば、複数のレーザ光源のうち第1の電流値で駆動するレーザ光源の数又は第2の電流値で駆動するレーザ光源の数の少なくとも一方を切り替えることにより、複数のレーザ光源が射出するレーザ光の全体の光量を制御し、第1の電流値は、少なくとも一つのレーザ光源のしきい値未満の値であり、第2の電流値は、少なくとも一つのレーザ光源のしきい値を超える値であることにより、個体差があるようなレーザ光源による悪影響を低減しつつ、総出力(総発光量)をより確実に制御できるモニタ装置を提供する。特に、第1及び第2の電流値として、個体差による影響が大きいレーザ光源がレーザ光のしきい値を避けた値を設定し、しきい値を避けた第1及び第2の電流値で駆動する光源の数を制御しているため、出力をより確実に制御することができる。
本発明に係るプロジェクタは、上記のいずれか一項に記載の光源装置と、前記光源装置からの光を画像信号に応じて変調する変調部と、を含む。
本発明によれば、複数のレーザ光源のうち第1の電流値で駆動するレーザ光源の数又は第2の電流値で駆動するレーザ光源の数の少なくとも一方を切り替えることにより、複数のレーザ光源が射出するレーザ光の全体の光量を制御し、第1の電流値は、少なくとも一つのレーザ光源のしきい値未満の値であり、第2の電流値は、少なくとも一つのレーザ光源のしきい値を超える値であることにより、個体差があるようなレーザ光源による悪影響を低減しつつ、画像信号等に応じて光源の出力を確実に制御できるので、より高画質なプロジェクタを提供する。特に、第1及び第2の電流値として、個体差による影響が大きいレーザ光源がレーザ光のしきい値を避けた値を設定し、しきい値を避けた第1及び第2の電流値で駆動する光源の数を制御しているため、出力をより確実に制御することができる。その結果、光源からの光量調整と変調部による変調とを組み合わせることで、ダイナミックレンジが広く、映像表現力に優れたプロジェクタを実現することができる。
本発明に係る光源装置の駆動方法は、レーザ光を射出する複数のレーザ光源を第1の駆動値又は第2の駆動値で駆動する光源駆動工程を有し、前記光源駆動工程は、前記複数のレーザ光源のうち前記第1の駆動値で駆動するレーザ光源の数又は前記複数のレーザ光源のうち前記第2の電流値で駆動する前記レーザ光源の数の少なくとも一方を切り替えることにより、前記複数のレーザ光源の射出するレーザ光の全体の光量を制御し、前記第1の駆動値は、前記複数のレーザ光源のうち、少なくとも一つのレーザ光源のしきい値未満の値であり、前記第2の駆動値は、前記少なくとも一つのレーザ光源のしきい値を超える値であり、前記光源駆動工程において、前記複数のレーザ光源のうち一部のレーザ光源を前記第1の駆動値または前記第2の駆動値のいずれかで駆動し、他のレーザ光源に対しては供給する駆動値を変化させることを特徴とする。
本発明によれば、複数のレーザ光源のうち第1の電流値で駆動するレーザ光源の数又は第2の電流値で駆動するレーザ光源の数の少なくとも一方を切り替えることにより、複数のレーザ光源が射出するレーザ光の全体の光量を制御し、第1の電流値は、少なくとも一つのレーザ光源のしきい値未満の値であり、第2の電流値は、少なくとも一つのレーザ光源のしきい値を超える値であることにより、個体差があるようなレーザ光源による悪影響を低減しつつ、総出力(総発光量)をより確実に制御できる光源装置の駆動方法を提供する。特に、第1及び第2の電流値として、個体差による影響が大きいレーザ光源がレーザ光のしきい値を避けた値を設定し、しきい値を避けた第1及び第2の電流値で駆動する光源の数を制御しているため、出力をより確実に制御することができる。
この光源装置の駆動方法において、前記光源駆動工程では、前記複数のレーザ光源のうち一部のレーザ光源を前記第1の駆動値または前記第2の駆動値のいずれかで駆動し、他のレーザ光源に対しては供給する駆動値を変化させることで、例えば、全てのレーザ光源を第1の駆動値または第2の駆動値で駆動する構成としても良いが、その場合、得られる総光量はとびとびの値をとる(離散的な値になる)。より連続的な光量調整を行う方法として、レーザ光源の数を増やすことが考えられるが、装置が大型化するという欠点がある。その点、上記の構成を採った場合、他のレーザ光源に供給される駆動値を連続的(アナログ的)に変化させるので、とびとびの値が補完され、装置が大型化することなく、レーザ光源の数に対応した離散的な光量をより確実に制御でき、かつ、よりきめ細かな光量調整が可能になる。
さらに、本発明の光源装置の駆動方法においては、前記光源駆動工程において、第1ステップで駆動している少なくとも一つの前記レーザ光源の駆動を、前記第1ステップの次の第2ステップでは休止し、前記第1ステップで駆動していない少なくとも一つの前記レーザ光源を、前記第2ステップでは駆動させることが好ましい。
このようにすれば、複数のレーザ光源の駆動頻度が平均化され、光源装置の光量が制御される。そのため、複数のレーザ光源の駆動回数又は駆動時間が均一になり、複数のレーザ光源の発光時間に関する個体差が生じることを防止できる。従って、特定のレーザ光源の発光寿命が短くなるという問題を解決し、複数のレーザ光源の発光寿命を平均的に延ばすことができる。
さらに、本発明の光源装置の駆動方法においては、時間経過に伴って点灯又は消灯する前記複数のレーザ光源の各々に関する駆動履歴情報を記憶する記憶工程を有し、前記光源駆動工程においては、前記記憶工程において記憶された前記駆動履歴情報に基づいて、前記複数のレーザ光源の各々を選択的に駆動することが好ましい。
この方法の記憶工程においては、複数のレーザ光源の各々が時間経過に伴って点灯又は消灯した履歴情報、即ち、複数のレーザ光源の各々に関する駆動履歴情報が記憶される。この駆動履歴情報には、光源駆動部が各レーザ光源を過去に駆動した情報、具体的には、これまでに各レーザ光源を駆動した回数,駆動時間,連続駆動回数,連続駆動時間、及び直前に各レーザ光源が発光していたかどうかに関する情報等が含まれる。このような駆動履歴情報は、光源駆動工程が行なわれながら同時に記憶部に記憶される。
光源駆動工程において、光源駆動部は、このような駆動履歴情報に基づいて、前記複数のレーザ光源の各々を選択的に駆動する。具体的に、光源駆動部は、複数のレーザ光源の各々に関する上記の複数の情報を含む駆動履歴情報を総合的に判断し、特定のレーザ光源が頻繁に駆動することがないように、或いは、特定のレーザ光源を休止させることがないように、複数のレーザ光源の中から選択的にレーザ光源を駆動する。これによって、複数のレーザ光源の駆動頻度が平均化されるように、光源装置の光量が制御される。そのため、複数のレーザ光源の駆動回数又は駆動時間が均一になり、複数のレーザ光源の発光時間に関する個体差が生じることを防止できる。従って、特定のレーザ光源の発光寿命が短くなるという問題を解決し、複数のレーザ光源の発光寿命を平均的に延ばすことができる。
さらに、前記駆動履歴情報は、前記光源駆動工程における前記レーザ光源を駆動する直前にて前記レーザ光源を駆動していたか否かに関する駆動直前情報を含み、前記光源駆動工程においては、前記駆動直前情報に基づいて、駆動していたレーザ光源の駆動を休止させることが好ましい。
このようにすれば、複数のレーザ光源の各々について、連続的にレーザ光源を駆動することが防止される。このため、上記と同様の効果が得られる。
また、この方法においては、光源駆動部は、直前まで駆動していたレーザ光源の駆動を休止させると共に、直前まで駆動していなかったレーザ光源を駆動させても良い。
このようにすれば、複数のレーザ光源の各々について、連続的にレーザ光源の駆動を休止させることを防止できる。
さらに、前記駆動履歴情報は、複数のレーザ光源の各々における累積的な駆動回数又は駆動時間に関する累積駆動情報を含み、前記光源駆動工程においては、前記累積駆動情報に基づいて、前記複数のレーザ光源の中で前記駆動回数又は前記駆動時間が相対的に多いレーザ光源を駆動せずに、前記駆動回数又は前記駆動時間が相対的に少ないレーザ光源を駆動することが好ましい。
このようにすれば、複数のレーザ光源の各々について、駆動回数又は駆動時間が多いレーザ光源を駆動することが防止され、駆動回数又は駆動時間が少ないレーザ光源の駆動を休止することが防止される。このため、上記と同様の効果が得られる。
さらに、前記駆動履歴情報は、複数のレーザ光源の各々における連続的な駆動回数又は駆動時間に関する連続駆動情報を含み、前記光源駆動工程においては、前記連続駆動情報に基づいて、前記複数のレーザ光源の中で連続的な駆動回数又は駆動時間が相対的に多いレーザ光源を駆動せずに、連続的な駆動回数又は駆動時間が相対的に少ないレーザ光源を駆動することが好ましい。
このようにすれば、複数のレーザ光源の各々について、連続して駆動した回数又は時間が多いレーザ光源を駆動することが防止され、連続して駆動した回数又は時間が少ないレーザ光源の駆動を休止することが防止される。このため、上記と同様の効果が得られる。
さらに、前記光源駆動工程においては、前記複数のレーザ光源の中からランダムにレーザ光源を選択し、当該選択されたレーザ光源を駆動することが好ましい。
このようにすれば、複数のレーザ光源の各々がランダムに駆動されるので、複数のレーザ光源の駆動頻度が平均化され、光源装置の光量が制御される。このため、上記と同様の効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本実施の形態は、本発明に係る光源装置を、半導体レーザアレイである半導体レーザ(LD)光源装置(以降、レーザ光源装置)に適用した例である。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るレーザ光源装置の概略構成図である。本実施形態に係るレーザ光源装置2は、レーザ光を射出する複数(本実施形態では10個)のレーザ光源10と、これらレーザ光源10を駆動する光源駆動部12とを備える。複数のレーザ光源10は、アレイ化されている。例えば、同一基板上に形成されている。より具体的には、各レーザ光源10は、光の共振する方向が基板面10aに対して垂直であり、レーザ光が基板面10aに対して垂直に射出するVCSEL(Vertical-Cavity Surface-Emitting Laser)型と呼ばれるもので、複数のレーザ光源10(発光部)が1列に並ぶ1次元のアレイ構造を有する。これにより、レーザ光源相互の隙間を小さくすることで、発光量を均一化することができる。又、隣り合うレーザ光源10の間の距離は、一定の距離となっている。なお、レーザ光源10は、必ずしも複数の発光部が同一基板上に形成されたものに限ることはなく、個別に作製された複数のレーザ光源を支持基板上に実装するなどしてアレイ化したものであってもよい。また、レーザ光源10は、光源駆動部12に接続されている。本実施形態の場合、光源駆動部12は、10個全てのレーザ光源10を第1の電流値(第1の駆動値)または第2の電流値(第2の駆動値)で駆動する。
光源駆動部12は、光源駆動回路14と、光源制御回路16と、を備える。光源駆動回路14は、複数のレーザ光源10に選択的に所定の駆動電流を印加することにより、複数のレーザ光源10を駆動する。
光源制御回路16は、光源駆動回路14が各レーザ光源10に供給する電流値を切り替えることによって複数のレーザ光源10から射出されるレーザ光の光量を制御する。具体例は後述するが、例えば、10個のレーザ光源のうちのいくつかのレーザ光源に小さい電流値を設定してレーザ光を射出していない状態とし、残りのレーザ光源には大きい電流値を設定してレーザ光を射出する状態とするなどして、点灯するレーザ光源の数と消灯するレーザ光源の数を適宜切り替え、全体の光量を制御する。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るレーザ光源装置の概略回路図である。光源駆動回路14は、商用電源(例えば、AC100V)の電圧をDCに変換し、DC電圧を複数のレーザ光源10へ供給し、第1の電流値又は第2の電流値で複数のレーザ光源10を駆動する。光源駆動回路14は、例えば、スイッチングレギュレータ型の電源である。光源駆動回路14の第1及び第2の電流値の設定は、光源制御回路16から出力される調整用電流レベル等によって行われる。
ここで、レーザ光源10のしきい値について図4(a),(b)を用いて説明する。
図4(a)は、1個のレーザ光源10への投入電流とレーザ光量との関係を示す図、いわゆる出力特性曲線であり、横軸が電流I(無単位)、縦軸が光量L(無単位)である。電流をゼロから増加させていくと、ある程度までは発光が開始しないが、ある値を超えると発光が開始し、それ以降は電流の増加に伴って光量が増加する領域S(遷移領域と呼ぶ)がしばらく続く。そして、ある値のところで光量が最大となり、それ以降は電流を増加させても光量はむしろ減少する。レーザ光源10は、一般的に以上のような出力特性を示す。図4(b)は横軸に電流I(無単位)、縦軸に光量/電流(dL/dI、無単位)をとり、これらの関係を示したものである。本実施形態では、光量/電流の値が最大、すなわち、出力特性曲線の勾配が最大となるときの電流値を「しきい値」と定義する。
本実施形態の場合、図4(a),(b)の各々に曲線a,b,cで示すように、レーザ光源10毎にしきい値Ithがばらついていたとしても、第1の駆動値は、複数のレーザ光源10の複数のしきい値のうち、最も小さいしきい値Ithmin未満の値に設定され、第2の駆動値は、最も大きいしきい値Ithmaxを超える値に設定されている。これは、遷移領域の中でも、特にレーザ光のしきい値の付近は個体差による影響が顕著となり、同じ電流を投入したとしても、レーザ光源毎にその出力には大きな違いがあることによる。これに対して、本実施形態の場合は、上述したような第1の電流値、第2の電流値を設定しているので、個体差があるようなレーザ光源による悪影響を低減しつつ、総出力(総発光量)をより確実に制御することができる。すなわち、第1及び第2の電流値として、個体差による影響が大きいレーザ光源のしきい値を避けた値を設定し、しきい値を避けた第1及び第2の電流値で駆動する光源の数を制御しているため、出力をより確実に制御することができる。
最も好ましいのは、第1の電流値を、全てのレーザ光源10がレーザ光を射出していない状態(OFF状態)の電流値に設定し、第2の電流値を、全てのレーザ光源10がレーザ光を射出している状態(ON状態)の電流値に設定することである。一例として、第1の電流値は0であり、第2の電流値はレーザ光源10が最も効率よく発光することができる値である(図6の出力1の時の消費電力1を発生する電流値)。尚、第1の電流値は、図6に示すように、消費電力が0を超え0.02程度までの時の値であってもよいし、第2の電流値は、消費電力が1を割り込み0.98程度までの時の値であってもよい。これらの値は、レーザ光のしきい値を外し、安定して(高効率)動作する値である。
図2に示すように、光源制御回路16は、複数のスイッチ回路18を備える。一つのスイッチ回路18は、一つのレーザ光源10に直列に接続されている。スイッチ回路18は、レーザ光源10に供給される光源駆動回路14からの駆動電流をON/OFFさせる素子である。具体的には、スイッチ回路18がONしているときは、それに接続されるレーザ光源10に順方向電流が流れ、レーザ光源10は点灯し続ける。一方、スイッチ回路18がOFFすると順方向には電流は流れない。レーザ光源10の消灯後、スイッチ回路18をONすると再び順方向に電流が流れレーザ光源10は点灯する。つまり、スイッチ回路18をON/OFFさせることによりレーザ光源10の点滅を制御している。スイッチ回路18としてスイッチ動作をする半導体素子であるトランジスタ等といった3端子型素子を用いてもよい。また、光源制御回路16には、個々のスイッチ回路18をON状態とするか、OFF状態とするかを制御する(切り替える)ためのスイッチ制御回路17が備えられている。具体的には、例えばスイッチ回路18が3端子型のトランジスタで構成されているとすると、スイッチ制御回路17は各スイッチ回路18のトランジスタのゲート端子に供給する電圧を制御する。
光源制御回路16は、光源駆動回路14の第1の電流値又は第2の電流値で駆動するレーザ光源10の数を切り替えることにより、複数のレーザ光源10が射出するレーザ光の光量を制御する。或いは、光源制御回路16は、光源駆動回路14の第1の電流値又は第2の電流値で駆動するレーザ光源10のそれぞれの数を切り替えることにより、複数のレーザ光源10が射出するレーザ光の光量を制御する。言い換えると、光源制御回路16は、光源駆動回路14の第1の電流値で駆動するレーザ光源10の数と、第2の電流値で駆動するレーザ光源10の数とを調整することにより、複数のレーザ光源10が射出するレーザ光の光量を制御する。光源制御回路16は、映像によってレーザ光源10の光量を低下させる場合、点灯するレーザ光源10の数で光量を制御する。
光源制御回路16は、スイッチ回路18のON/OFFを制御することで、光量を調整する。スイッチ回路18をONに制御することで、第2の電流値でレーザ光源10を駆動する(例えば、レーザ光源10を最大光量で点灯した状態とする)。又、スイッチ回路18をOFFに制御することで、第1の電流値でレーザ光源10を駆動する(例えば、レーザ光源10を消灯した状態とする)。レーザ光源10は、各自独立しており、発光量を個別にON/OFFすることが可能である。例えば、図2に示すように、10個全部のレーザ光源10を第2の電流値で点灯させて100%の発光量を得られる場合、10個のレーザ光源10の(しきい値はばらついていたとしても)最大光量が等しいとすると、5個のレーザ光源10を点灯させれば50%の発光量を得ることができる。これは、光源制御回路16が5個のスイッチ回路18をONに制御して、そのスイッチ回路18に対応するレーザ光源10を第2の電流値で駆動させ、点灯させ、残りのレーザ光源10は、スイッチ回路18をOFFに制御して、そのスイッチ回路18に対応するレーザ光源10を第1の電流値で駆動させ、消灯させていることによる。
複数のレーザ光源10のうち第1の電流値又は第2の電流値で駆動するレーザ光源10のそれぞれの数を切り替えることにより、例えば、第2の電流値で駆動するレーザ光源10が6個と、第1の電流値で駆動するレーザ光源10が4個との組み合わせ、又は、第2の電流値で駆動するレーザ光源10が4個と、第1の電流値で駆動するレーザ光源10が6個との組み合わせができる。光源制御回路16は、好ましくはロジックシーケンスICを用いて構成されるが、これ以外にもマイクロコンピュータを用いて制御を行ってもよい。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係るレーザ光源装置の駆動方法を示す図である。
ここでは、レーザ光源装置を備えるプロジェクタの概略動作を含んで説明する。まず、外部装置(ビデオデッキ及びDVDプレーヤ等の再生装置やパーソナルコンピュータ)によって出力された画像データを画像データ制御部20で解析を行い、画像データ制御部20は、画面上の最大輝度から必要な光源の出力をレーザ光源装置2の光源制御回路16へ送信する。同時に、画像データ制御部20は、表示制御部22に画像データを送信する。
次に、レーザ光源装置2の光源制御回路16は、必要な発光量になるよう光源駆動回路14で複数のレーザ光源10を駆動し、ライトバルブ24にレーザ光を照射する。具体的には、レーザ光を射出する複数のレーザ光源10を第1の電流値又は第2の電流値で駆動する光源駆動工程で、複数のレーザ光源10のうち光源駆動回路14の第1の電流値又は第2の電流値で駆動するレーザ光源10のそれぞれの数を切り替えることにより、複数のレーザ光源10が射出するレーザ光の光量を制御する。尚、第1の電流値は、レーザ光源10がレーザ光のしきい値未満の値であり、第2の電流値は、レーザ光源10がレーザ光のしきい値を超える値である。
このレーザ光源装置2では、電源が投入された際に、光源制御回路16は、光源駆動回路14よりレーザ光源10に駆動電流を供給するように制御する。これに応じて、レーザ光源10が点灯(発光)してレーザ光を射出する。例えば、図2に示すように、レーザ光源装置の駆動方法は、一つのレーザ光源10をスイッチ回路18でONした場合、10%の発光量を得ることができる。二つのレーザ光源10をスイッチ回路18でONした場合、20%の発光量を得ることができる。以降、30%、40%、…、100%と発光量を得ることができる。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る出力と消費電力とレーザ光源数の関係を示す図である。横軸は点灯したレーザ光源10の数であり、縦軸はその出力(発光量)と消費電力とである。出力と消費電力とは、第2の電流値により点灯したレーザ光源10の数の増加に対して同期して増加する。
図6は、レーザ光源に供給する電流とレーザ光の光量との関係を示す図である。一般的なレーザ光源の投入電流を変化させた場合の光量(出力)の推移(出力特性曲線)を示している。横軸は投入電流であり、縦軸は光量である。光量の最大値を1としたときの投入電流を1として標準化したものである。レーザ光源の場合、レーザ光のしきい値(光量が急に立ち上がる値)が存在する為、ある一定の電流を超えたところから急激に出力が始まり立ち上がる。光量と投入電流との関係は直線的なグラフにはならない。したがって、投入電流を増やしても光量がそれに伴って増えるとは限らず、逆に、発光量を落としても投入電流がそれに伴って落ちるとは限らない。なお、図6の曲線は、単体のレーザ光源の出力特性曲線を示しているが、複数のレーザ光源を総合した場合も同様の傾向を示すと考えられる。
図7は、レーザ光源の効率と光量との関係を示す図である。一般的なレーザ光源の光量に対する効率の関係を示している。横軸は光量であり、縦軸は効率である。「効率」は、光量/投入電流であり、どれだけの発光量を得るためには、どれだけの投入電流を必要とするかを示している。レーザ光源は、連続的な電流変化により光量を制御した場合、効率が悪い。光量が1に近い領域では効率は1に近い値を保持できるものの、特に低出力において効率が低下する。
図6に戻って、実線で示す出力特性曲線が、複数のレーザ光源の各々の投入電流を連続的に変化させたときの総投入電流と総光量との関係を示すものと考えたとき、これに対して、とびとびのプロット点は、10個のレーザ光源全てを第1の電流値または第2の電流値のいずれかで駆動する本実施形態の駆動方法を適用したときの総投入電流と総光量との関係を示している。例えば、最大光量1に対して0.6(60%)の光量を得ようとしたとき、各レーザ光源への投入電流を連続的に変化させる方法では0.8(80%)の投入電流が必要であり、効率が悪い。これに対して、本実施形態の駆動方法を適用した場合には、0.6(60%)の光量を得ようとしたとき、投入電流は0.6(60%)で済み、効率が向上する。すなわち、本実施形態の駆動方法では、0.6(60%)の光量を得るためには、6個のレーザ光源を最大光量で点灯させ、4個のレーザ光源を消灯すればよい。レーザ光源を最大光量で点灯させる場合にはそのレーザ光源にとって最大の効率が得られるため、10個のレーザ光源の総合的な効率という観点で見ても、各レーザ光源への投入電流を連続的に変化させる方法に比べて効率は向上する。
本実施の形態によれば、複数のレーザ光源のうち第1の電流値又は第2の電流値で駆動するレーザ光源のそれぞれの数を切り替えることにより、複数のレーザ光源が射出するレーザ光の光量を制御し、第1の電流値は、複数のレーザ光源のしきい値のうちの最小のしきい値未満の値に設定し、第2の電流値は、複数のレーザ光源のしきい値のうちの最大のしきい値を超える値に設定した。これにより、出力特性に個体差があるようなレーザ光源によるばらつきを低減しつつ、総出力(総発光量)をより確実に制御できる光源装置を提供することができる。特に、第1及び第2の電流値として、個体差による影響が大きいレーザ光源がレーザ光のしきい値を避けた値を設定し、しきい値を避けた第1及び第2の電流値で駆動する光源の数を制御しているため、出力をより確実に制御することができる。
又、照明光として射出する光の色度及び/或いは輝度において個体差の少ない、品質の安定したレーザ光源装置を実現することができる。更に、個体差のある個々のレーザ光源を有効に活用し、資源を無駄にせず、低コストな製造に適応できる。
(変形例)
本実施の形態では、レーザ光源10の数は、図示の例では10個となっているが、10個に限る必要はなく複数のうちの他(10個以外)の数としてもよい。又、隣り合うレーザ光源10の間の距離は、一定の距離としたが、レーザ光源10は、必ずしも一定の間隔で規則的に配列されている必要はなく、ところによって間隔が異なる構成としてもよい。
更に、レーザ光源10としては、赤色、青色、又は、緑色の各色光を射出するレーザ光源10でもよく、その場合には、ON/OFFのレーザ光源10のそれぞれの数を切り替えることにより、ホワイトバランスを調整してもよい。
本実施の形態では、第1の電流値は、複数のレーザ光源10のしきい値のうちの最小のしきい値未満の値であり、第2の電流値は、複数のレーザ光源10のしきい値のうちの最大のしきい値を超える値であるとしたが、これに限るものではない。例えば、レーザ光のしきい値が安定して動作するのであれば、第1の電流値を、複数のレーザ光源10のしきい値のうちの少なくとも一つのしきい値未満の値とし、第2の電流値を、複数のレーザ光源10のしきい値のうちの少なくとも一つのしきい値を超える値としてもよい。この場合でも、全てのレーザ光源を連続的な電流値で制御する場合に比べれば本実施形態と同様の効果が得られる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態においては、上記の第1の実施の形態と同一構成には同一符号を付して説明を省略している。
なお、本実施の形態においては、「駆動」或いは「非駆動」という文言を適宜用いている。これは、第1の電流値または第2の電流値によってレーザ光源10を点灯又は消灯させることを意味する。
図8は、本発明の第2の実施の形態に係るレーザ光源装置の概略構成図である。
図9は、本発明の第2の実施の形態に係るレーザ光源装置の概略回路図である。
図8に示すように、本実施形態に係るレーザ光源装置32は、レーザ光を射出する複数のレーザ光源10と、これらレーザ光源10を駆動する光源駆動部12と、駆動履歴情報記憶部(記憶部)13とを備える。
図9に示すように、本実施形態におけるレーザ光源10の個数は24個である。複数のレーザ光源10の各々には、(1)〜(24)までのエミッタ番号が付されている。また、レーザ光源10の個数に応じて、24個のスイッチ回路18が設けられている。そして、スイッチ回路18は、エミッタ番号(1)〜(24)の各々のレーザ光源10に供給される光源駆動回路14からの駆動電流をON/OFFさせる。そして、光源駆動工程において、光源駆動部12は、エミッタ番号(1)〜(24)の各々のレーザ光源10を選択的に駆動する。また、光源駆動工程においては、駆動している少なくとも一つの前記レーザ光源の駆動を休止し、駆動していない少なくとも一つの前記レーザ光源が駆動する。これによって、複数のレーザ光源10から生じる全体の光量が制御される。
駆動履歴情報記憶部13には、光源駆動部12の光源制御回路16に電気的に接続されている。そのため、光源駆動部12と駆動履歴情報記憶部13との間では、データの入出力が行なわれる。駆動履歴情報記憶部13は、ICチップ等の半導体チップであり、例えば、フラッシュメモリー等の不揮発性メモリである。
駆動履歴情報記憶部13には、記憶工程が行なわれている間に、時間経過に伴って点灯又は消灯する複数のレーザ光源10の各々に関する駆動履歴情報が記憶される。
具体的には、光源制御回路16がレーザ光源10を制御しながらレーザ光源10の各々の駆動に関する情報を駆動履歴情報記憶部13に出力し、駆動履歴情報記憶部13は、光源制御回路16から出力された情報を逐一記憶する。そのため、駆動履歴情報記憶部13には、時間の経過に伴ったレーザ光源10の各々の駆動に関する駆動履歴情報が時系列的に記憶される。
駆動履歴情報には、駆動直前情報,累積駆動情報,及び連続駆動情報が含まれる。駆動直前情報は、光源駆動部12がレーザ光源10を駆動する直前にてレーザ光源10を駆動していたか否かに関する情報である。累積駆動情報は、複数のレーザ光源10の各々における累積的な駆動回数又は駆動時間に関する情報である。連続駆動情報は、複数のレーザ光源10の各々における連続的な駆動に関する情報である。このような駆動情報に基づく駆動方法は、後述する。
光源制御回路16について詳細に説明する。
光源制御回路16は、複数のレーザ光源10の各々を単純に選択するだけでなく、駆動履歴情報記憶部13に記憶された駆動履歴情報に基づいて、或いは、光源制御回路16内における演算処理にて発生させた乱数に基づいて、1次選択工程と2次選択工程とを行なう。第1次選択工程においては、駆動直前情報,累積駆動情報,及び連続駆動情報のいずれかに基づいて、複数のレーザ光源10の各々が選択される。第2次選択工程においては、第1次選択工程において選択された複数のレーザ光源10の中から、レーザ光源10がランダムに選択される。そして、第2次選択工程において選択されたレーザ光源10は駆動又は非駆動になる。ここで、ランダムにレーザ光源10を選択する第2次選択工程においては、駆動履歴情報に基づかずに、演算処理にて発生させた乱数のみに基づいてレーザ光源10を選択してもよい。また、演算処理にて発生させた乱数と駆動履歴情報との両方に基づいて、レーザ光源10を選択してもよい。
なお、本発明の第2の実施の形態においては、駆動履歴情報記憶部13が光源駆動部12の外部に配置されているが、駆動履歴情報記憶部13は光源駆動部12内に含まれていてもよい。また、駆動履歴情報記憶部13は、光源制御回路16に設けられたメモリ(バッファ)であってもよい。また、駆動履歴情報記憶部13は、記憶する情報の容量又は情報の種類に応じて、分割された構成であっても良い。例えば、レーザ光源10が直前に駆動されていたか否かという情報量は比較的少ないため、光源制御回路16のメモリに記憶させてもよい。また、長時間に亘ってレーザ光源10が駆動した駆動回数又は駆動時間等の累積情報量は、比較的多いため、光源制御回路16とは別体の記憶装置に記憶させてもよい。
また、光源制御回路16は、第1次選択工程を行なう前に、駆動直前情報,累積駆動情報,及び連続駆動情報のいずれかを選択する駆動情報選択工程を行なってもよい。この場合、駆動情報選択工程によって選択された駆動情報に基づいて、第1次選択工程が行なわれる。
次に、図10を参照して、駆動履歴情報記憶部13に記憶された駆動履歴情報に基づいて、光源駆動部12がレーザ光源10を駆動する方法について説明する。
図10は、レーザ光源装置32の駆動方法を説明するためのタイムチャート図である。具体的に、図10は、駆動するレーザ光源の総数と、エミッタ番号(1)〜(24)の各々が駆動するかしないかを示す駆動状態と、を時間の経過(横軸)に伴って示したタイムチャート図である。また、図10においては、時間の経過に伴って、ステップ番号が順次増加し、各ステップにおけるエミッタ番号(1)〜(24)の駆動状態が示されている。また、図10において、色づけされた格子は「駆動」を意味し、色づけされていない、即ち白色の格子は「非駆動」を意味する。
このように、レーザ光源装置32においては、時間の経過に伴って、ステップが増加し、ステップ毎に駆動するレーザ光源の総数が設定されており、当該レーザ光源の総数に応じてエミッタ番号(1)〜(24)の中からレーザ光源が選択され、選択されたレーザ光源が駆動する。
そして、レーザ光源装置32においては、光源駆動部12の光源制御回路16が、駆動履歴情報記憶部13に記憶された駆動履歴情報,即ち、駆動直前情報,累積駆動情報,及び連続駆動情報に基づいて、複数のレーザ光源10の各々を選択的に駆動する。
次に、各情報に基づいて複数のレーザ光源10を駆動する場合について説明する。
(駆動直前情報に基づく駆動方法)
駆動直前情報に基づく駆動方法は、光源駆動部12がレーザ光源10を駆動する直前にてレーザ光源10を駆動していたか否かに関する情報に基づいて、エミッタ番号(1)〜(24)の中からレーザ光源が選択され、選択されたレーザ光源を駆動する方法である。
最初に、駆動するレーザ光源の総数が24個であるステップS1においては、エミッタ番号(1)〜(24)の全てのレーザ光源が駆動する。
次に、駆動するレーザ光源の総数が23個であるステップS2においては、エミッタ番号(1)のレーザ光源のみが「非駆動」になり、エミッタ番号(2)〜(24)が「駆動」になる。
次に、駆動するレーザ光源の総数が20個であるステップS3に進むと、直前まで「非駆動」であったエミッタ番号(1)のレーザ光源が「駆動」になり、直前まで「駆動」であったエミッタ番号(2)〜(5)のレーザ光源が「非駆動」になる。また、エミッタ番号(6)〜(24)のレーザ光源の「駆動」は維持される。
次に、駆動するレーザ光源の総数が10個であるステップS4に進むと、直前まで「非駆動」であったエミッタ番号(2)〜(5)のレーザ光源が「駆動」になり、直前まで「駆動」であったエミッタ番号(6)〜(15)のレーザ光源が「非駆動」になる。また、エミッタ番号(21)〜(24)のレーザ光源は、新たに「非駆動」になる。また、エミッタ番号(1),(16)〜(20)のレーザ光源の「駆動」は維持される。
次に、駆動するレーザ光源の総数がステップS4と同じであるステップS5に進むと、直前まで「非駆動」であったエミッタ番号(6)〜(11),(21)〜(24)のレーザ光源が「駆動」になり、直前まで「駆動」であったエミッタ番号(1)〜(5),(16)〜(20)のレーザ光源が「非駆動」になる。また、エミッタ番号(12)〜(15)のレーザ光源の「非駆動」が維持される。
このような駆動工程においては、駆動直前情報に基づいて、駆動していたレーザ光源の駆動を休止させ、駆動していなかったレーザ光源の駆動を駆動させている。換言すると、第1ステップ(直前ステップ)において駆動していたレーザ光源の駆動を、第1ステップの次の第2ステップにおいて休止させ、かつ、第1ステップにおいて駆動していなかったレーザ光源の駆動を第2ステップにおいて駆動させている。
そのため、複数のレーザ光源の各々について、連続的にレーザ光源を駆動することが防止され、連続的にレーザ光源の駆動を休止することが防止される。従って、特定のレーザ光源が頻繁に駆動することがないように、或いは、特定のレーザ光源を休止させることがないように、複数のレーザ光源の中から選択的にレーザ光源を駆動することができる。これによって、複数のレーザ光源の駆動頻度が平均化されるように、光源装置の光量が制御される。そのため、複数のレーザ光源の駆動回数又は駆動時間が均一になり、複数のレーザ光源の発光時間に関する個体差が生じることを防止できる。
(累積駆動情報に基づく駆動方法)
累積駆動情報に基づく駆動方法は、複数のレーザ光源10の各々における累積的な駆動回数又は駆動時間に関する情報に基づいて、エミッタ番号(1)〜(24)の中からレーザ光源が選択され、選択されたレーザ光源を駆動する方法である。
例えば、全てのレーザ光源が駆動しているステップS6の終了時において、エミッタ番号(1)〜(24)の各々における累積駆動回数を参照すると、エミッタ番号(1)〜(5)及び(12)〜(15)のレーザ光源の累積駆動回数は、4回である。一方、エミッタ番号(6)〜(11)及び(16)〜(24)のレーザ光源の累積駆動回数は、5回である。即ち、累積駆動回数が5回であるレーザ光源の個数は、15個である。このように、累積駆動回数が相対的に多いレーザ光源と、累積駆動回数が相対的に少ないレーザ光源とが見出される。
次に、駆動するレーザ光源の総数が20個であるステップS7に進むと、累積駆動回数が5回であるレーザ光源の中から、エミッタ番号(10),(11),(19),及び(20)が選択され、「非駆動」になる。換言すると、上述した第2次選択工程によって、累積駆動回数が5回である15個のレーザ光源の中から4個のレーザ光源が選択され、「非駆動」になる。また、換言すると、エミッタ番号(6)〜(9),(16)〜(18),及び(21)〜(24)は、ステップS7において引き続き「駆動」である。
また、ステップS7においては、累積駆動回数が4回であるレーザ光源は、「駆動」になる。
なお、累積駆動回数が5回であり第2次選択工程において選択されなかったエミッタ番号(6)〜(9),(16)〜(18),及び(21)〜(24)は、駆動履歴情報記憶部13に記憶される。光源制御回路16は、後のステップにおいて累積駆動回数が多いレーザ光源を優先的に「非駆動」にする。例えば、光源制御回路16は、ステップS8において、累積駆動回数が多いエミッタ番号(21)〜(24)を「非駆動」にする。
このような駆動方法においては、累積駆動情報に基づいて、複数のレーザ光源の中で駆動回数又は駆動時間が相対的に多いレーザ光源を駆動せずに、駆動回数又は駆動時間が相対的に少ないレーザ光源を駆動している。
そのため、駆動回数又は駆動時間が相対的に多いレーザ光源を駆動することが防止され、駆動回数又は駆動時間が相対的に少ないレーザ光源の駆動を休止することが防止される。また、上記の駆動方法と同様の効果が得られる。
(連続駆動情報に基づく駆動方法)
連続駆動情報に基づく駆動方法は、複数のレーザ光源10の各々における連続的な駆動に関する情報に基づいて、エミッタ番号(1)〜(24)の中からレーザ光源が選択され、選択されたレーザ光源を駆動する方法である。
駆動するレーザ光源の総数が20個であるステップS8,駆動するレーザ光源の総数が15個であるステップS9,及び駆動するレーザ光源の総数が16個であるステップS10が順次行なわれる。ここで、エミッタ番号(1)〜(24)の各々における連続駆動回数を参照すると、エミッタ番号(1),(18)のレーザ光源は、ステップS6〜S10まで連続して駆動しており、その連続駆動回数は5回であり、複数のレーザ光源の中で連続駆動回数が最も多いことが見出される。
次に、駆動するレーザ光源の総数が10個であるステップS11に進むと、連続駆動回数が最も多いエミッタ番号(1),(18)のレーザ光源は「非駆動」になり、連続駆動回数が少ないレーザ光源は「駆動」になる。
このような駆動工程においては、連続駆動情報に基づいて、複数のレーザ光源の中で連続して駆動した回数又は時間が相対的に多いレーザ光源を駆動せずに、連続して駆動した回数又は時間が相対的に少ないレーザ光源を駆動している。
そのため、連続して駆動した回数又は時間が多いレーザ光源を駆動することが防止され、連続して駆動した回数又は時間が少ないレーザ光源の駆動を休止することが防止される。また、上記の駆動方法と同様の効果が得られる。
上述したように、駆動直前情報,累積駆動情報,及び連続駆動情報を含む駆動履歴情報に基づいて光源駆動工程が行なわれることにより、また、第1次選択工程及び第2次選択工程が行なわれることにより、複数のレーザ光源10の駆動頻度を平均化させながら、光源装置32の光量を制御することができる。そのため、複数のレーザ光源の駆動回数又は駆動時間が均一になり、複数のレーザ光源の発光時間に関する個体差が生じることを防止できる。そのため、複数のレーザ光源の発光寿命を平均的に延ばすことができる。
なお、本実施の形態においては、駆動直前情報,累積駆動情報,及び連続駆動情報に基づいて複数のレーザ光源を駆動する方法と、第1次選択工程及び第2次選択工程による方法とについて述べたが、本発明はこれを限るものではない。
例えば、エミッタ番号をシフトさせることにより、即ち、エミッタ番号に整数を加算するプログラムを用いて、算出されたエミッタ番号のレーザ光源を選択して駆動してもよい。
また、上述した複数の駆動方法を組み合わせることにより、複数のレーザ光源の駆動を制御してもよい。また、上述した複数の駆動方法のうち、いずれかの駆動方法を優先的に行なってもよい。
また、「駆動するレーザ光源の総数」,「エミッタ番号」,及び「ステップ番号」が決められた複数のルックアップテーブルを予め駆動履歴情報記憶部13に記憶しておき、光源制御回路16が駆動履歴情報記憶部13から特定のルックアップテーブルを読み出し、読み出されたルックアップテーブルに基づいて、複数のレーザ光源を駆動してもよい。
このような場合であっても、複数のレーザ光源の駆動頻度が平均化され、光源装置の光量が制御され、上記と同様の効果が得られる。
なお、図10におけるステップS1〜16の各々が実行される時間、即ち、レーザ光源10の各々の駆動状態が維持される時間又は非駆動状態が維持される時間は、例えば、1フレーム(1/60秒)の時間に相当している。なお、ステップS1〜16の各々が実行される時間は、これに限定されることなく、適切に設定される。
(第3の実施の形態)
図11は、本発明の第3の実施の形態に係るレーザ光源装置の概略構成図である。本実施の形態に係るレーザ光源装置4は、レーザ光源10と、光源駆動部26と、ホログラム素子(光学素子)29と、フォトダイオード(光量検出部)31と、I/V変換部(光量検出部)33とを備える。
光源駆動部26は、光源制御回路28と、光源駆動回路14と、スイッチ制御回路27とを備える。また、光源駆動部26は、少なくとも一つ(本実施形態の場合は1個)の光量調整レーザ光源10xを連続的な電流値で制御し、残り(本実施形態の場合は9個)のレーザ光源10を第1の電流値または第2の電流値で駆動する。
ホログラム素子29は、計算機合成ホログラム(Computer Generated Hologram、以下CGHと称する)である。ホログラム素子29には、9個のレーザ光源10及び1個の光量調整レーザ光源10xの全てから射出された光が入射される。そして、ホログラム素子29は、光量調整レーザ光源10xの光量のみをフォトダイオード31に導く。換言すると、ホログラム素子29は、9個のレーザ光源10及び1個の光量調整レーザ光源10xの全てから射出された光を分光して、光量調整レーザ光源10xの光量のみをフォトダイオード31に導く。なお、ホログラム素子29は、光量調整レーザ光源10xから射出された光の少なくとも一部を分光して、フォトダイオード31に導けば良い。
CGHは、ホログラフィとは異なり、計算機内部のデータとして物体を表現されたホログラムである。具体的には、計算機を用いて、光の反射,回折,及び干渉等の物理シミュレーションを行い、ホログラム面上における干渉縞のデータを計算し、表示デバイス等を用いて、計算機合成ホログラムが作製される。CGHには、計算方法の違いにより、振幅型ホログラムと位相型ホログラムとに分類される。振幅型ホログラムは、Lahman型或いはLee型のセル型ホログラム、off-axis型或いは干渉型等の点表示型ホログラム等に分類される。また、位相型ホログラムは、キノフォーム或いはダンマン型に分類される。
フォトダイオード31は、ホログラム素子29から射出された光量調整レーザ光源10xの光を受光する。I/V変換部(光量検出部)33は、フォトダイオード31に電気的に接続されており、フォトダイオード31によって受光された光量を電気的な検出量として電気信号に変換する。また、I/V変換部33は、光源駆動部26のスイッチ制御回路27に電気的に接続されている。この電気信号は、スイッチ制御回路27に送信され、スイッチ制御回路27にて演算処理が行われた後に、駆動値調整回路である電流調整回路30に出力される。
光源制御回路28は、少なくとも一つの電流調整回路30(駆動値調整回路)と、複数のスイッチ回路18と、を備える。具体的には、10個のレーザ光源10のうち、1個の光量調整レーザ光源10x(図11における左端に示す)に電流調整回路30が直列に接続され、残りの9個のレーザ光源10yにはスイッチ回路18が直列に接続されている。光源制御回路28は、光源駆動回路14の電流値を変化させることにより、複数のレーザ光源10が射出するレーザ光の光量を制御する。光源制御回路28は、電流調整回路30の変化量を制御することで、輝度を調整する。
電流調整回路30は、フォトダイオード31及びI/V変換部33を経て検出された検出量である電気信号に基づいて、即ち、ホログラム素子29から射出された光量に基づいて、光量調整レーザ光源10xに供給する駆動値を調整する。このように調整された駆動値によって光量調整レーザ光源10xは駆動し、光量調整レーザ光源10xの明るさが調整される。光量調整レーザ光源10xの明るさを調整する方法としては、印加電圧を変化させる、もしくはduty幅を変化させる方法が挙げられる。
光源駆動回路14は、光量調整レーザ光源10xに供給する電流値を連続的に変化させる。一つの電流調整回路30は、一つのレーザ光源10に直列に接続されている。電流調整回路30は、レーザ光源10に供給される駆動電流の量を変化させる素子である。スイッチ回路18に接続された9個のレーザ光源10yは第1の電流値または第2の電流値で駆動され、消灯/(一定光量での)点灯のいずれかの状態をとるのみであるのに対し、電流調整回路30に接続された光量調整レーザ光源10xのみは、発光量を個別に細かく調整することが可能である。具体的には、電流調整回路30がONして電流量を調整しているときは、それに接続されるレーザ光源10に順方向電流が流れ、レーザ光源10の発光量が調整されながら点灯し続ける。一方、電流調整回路30がOFFすると順方向には電流は流れない。レーザ光源10の消灯後、電流調整回路30をONして電流量を調整すると再び順方向に電流が流れレーザ光源10は発光量が調整されながら点灯する。つまり、一つの電流調整回路30をONして電流量を調整するか、もしくは電流調整回路30をOFFさせることにより一つのレーザ光源10の発光量を調整しながら全体の発光量を制御している。電流調整回路30として増幅動作をする半導体素子であるトランジスタ等といった3端子型素子を用いてもよい。
また、光源駆動部26には、個々のスイッチ回路18をON状態とするか、OFF状態とするかを制御するとともに、電流調整回路30から光量調整レーザ光源10xに供給する電流値を制御するためのスイッチ制御回路27が備えられている。具体的には、例えばスイッチ回路18および電流調整回路30が3端子型のトランジスタで構成されているとすると、スイッチ制御回路27は各スイッチ回路18および電流調整回路30のトランジスタのゲート端子に供給する電圧を制御する。
これにより、階調はレーザ光源10(発光部)の数によって決まってしまう為、レーザ光源の数が少ない場合にはフリッカーの原因になってしまうが、少なくとも一つの光量調整レーザ光源10xの電流値を変化させることで、階調を増やしフリッカーを低減することができる。
図12は、本発明の第3の実施の形態に係る投入電流と光量との関係を示す図である。横軸は投入電流であり、縦軸は光量である。図5に示す階段的な角張ったグラフに比べ、1段1段がなだらかに変化している。これは、階調はレーザ光源(発光部)の数によって決まってしまう為、レーザ光源(発光部)数が少ない場合にはフリッカーの原因になってしまうが、少なくとも一つのレーザ光源10を連続的な電流値で制御することで、階段的な階調と階調との間を更に細かく埋めていくことができ、階調数が増え、フリッカーが目立たなくなることを示している。
レーザ光源装置4の駆動方法は、少なくとも一つのレーザ光源10を連続的な電流値で制御する光源駆動工程を有する。例えば、図11に示すように、一つのレーザ光源10から電流調整回路30の電流値制御で総光量の0〜10%の発光量を得ることができる。一つのレーザ光源10をスイッチ回路18によってON状態とすることで得られる10%の発光量と、一つのレーザ光源10を電流調整回路30によって電流値制御することで得られる0〜10%の発光量と、を組み合わせて10%〜20%の発光量(例えば電流調整回路30で1%刻みの発光量制御ができれば、この場合は10,11,12,…18,19,20%の発光量)を得ることができる。同様に、二つのレーザ光源10をスイッチ回路18のONで20%の発光量と、一つのレーザ光源10を電流調整回路30の電流値制御で0〜10%の発光量と、を組み合わせて20%〜30%の発光量を得ることができる。以降、30%〜40%、40%〜50%、…、90%〜100%となだらかな発光量変化が得られる。これにより、出力をより確実に制御しつつ、且つ、細かく発光量を刻むことができる。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態のような2つの電流値を用いた駆動だけでは、レーザ光源の数に対応した、段階的な発光量しか実現できない。この対策としてレーザ光源の数を増やすことにより、段階的な発光量を連続的な発光量の実現へと近づけることができるが、光源のコンパクト化等の制限により、限界がある。従って、少なくとも一つのレーザ光源を連続的な電流値で制御することにより、レーザ光源の数に対応した段階的な発光量をより確実に制御しつつ、且つ、発光量を更に細かく制御することが容易になる。
また、本実施の形態においては、光量調整レーザ光源10xから射出された光は、ホログラム素子29に入射し、ホログラム素子29は、光量調整レーザ光源10xから射出される光をホログラム素子29に導く。そのため、光量調整レーザ光源10xから実際に射出された光量がホログラム素子29を通じてフォトダイオード31によって検出される。そして、このような実際の光量に基づいて、スイッチ制御回路27及び電流調整回路30によってフィードバック制御が行われる。これによって、光量調整レーザ光源10xに供給する駆動値を調整することができる。従って、レーザ光源の数に対応した離散的な光量をより確実に制御でき、細かに光量を調整することができ、更に高精度に調光することができる。また、ホログラム素子29は、フォトダイオード31による光検出機能を補完し、確実に光をフォトダイオード31に導くことができる。
なお、例えば、フォトダイオード31と光量調整レーザ光源10xとが近接して配置されている場合等、フォトダイオード31が光量調整レーザ光源10xから射出された光を十分に検出することができれば、ホログラム素子29を用いなくてもよい。
なお、本実施の形態のレーザ光源装置が均一化光学系(均一化光学素子)を備える光学装置、例えば、モニタ装置或いはプロジェクタに適用される場合には、ホログラム素子29は、均一化光学系の一部を構成してもよい。均一化光学系は、複数のレーザ光源10,10xから射出される光の照度分布を均一化する機能を有する。このようにすれば、光源装置を備えた光学装置を構成する部品点数の削減を実現できる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態について次に説明する。
図13は、本発明の第4の実施の形態に係るモニタ装置の概略構成図である。本実施の形態に係るモニタ装置50は、装置本体52と、光伝送部54と、を備える。装置本体52は、前述した第1の実施の形態のレーザ光源装置2を備え、その他に、光波長変換素子56及び反射ミラー58を備える。
光伝送部54は、光を送る側と受ける側の2本のライトガイド60,62を備える。各ライトガイド60,62は、多数本の光ファイバを束ねたもので、レーザ光を遠方に送ることができる。光を送る側のライトガイド60の入射側にはレーザ光源装置2が配設され、その射出側には拡散板64が配設されている。レーザ光源装置2から射出したレーザ光は、ライトガイド60を伝って光伝送部54の先端に設けられた拡散板64に送られ、拡散板64により拡散されて被写体を照射する。
光伝送部54の先端には、結像レンズ66も設けられており、被写体からの反射光を結像レンズ66で受けることができる。その受けた反射光は、受け側のライトガイド62を伝って、装置本体52内に設けられた撮像部としてのカメラ68に送られる。この結果、レーザ光源装置2により射出したレーザ光により被写体を照射したことで得られる反射光に基づく画像をカメラ68で撮像することができる。
以上のように構成されたモニタ装置50によれば、複数のレーザ光源のうち第1の電流値又は第2の電流値で駆動するレーザ光源のそれぞれの数を切り替えることにより、複数のレーザ光源が射出するレーザ光の光量を制御し、第1の電流値は、レーザ光源がレーザ光のしきい値未満の値であり、第2の電流値は、レーザ光源がレーザ光のしきい値を超える値であることにより、個体差があるようなレーザ光源による悪影響を低減しつつ、総出力(総発光量)をより確実に制御できるモニタ装置を提供する。特に、第1及び第2の電流値として、個体差による影響が大きいレーザ光源がレーザ光のしきい値を避けた値を設定し、しきい値を避けた第1及び第2の電流値で駆動する光源の数を制御しているため、出力をより確実に制御することができる。
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態について次に説明する。
図14は、本発明の第5の実施の形態に係るプロジェクタの概略構成図である。図中においては、簡略化のためプロジェクタ70を構成する筐体は省略している。本実施の形態に係るプロジェクタ70は、赤色光を射出する赤色レーザ光源装置72Rと、緑色光を射出する緑色レーザ光源装置72Gと、青色光を射出する青色レーザ光源装置72Bと、を備える。
赤色レーザ光源装置72Rは、前述した第1の実施の形態のレーザ光源装置2と同一の構成を備える。赤色のレーザ光LBrを射出する半導体レーザアレイである。緑色レーザ光源装置72Gは、前述した第1の実施の形態のレーザ光源装置2と同一の構成を備え、その他に、光波長変換素子56及び反射ミラー58を備える。この光波長変換素子56では、緑色の波長のレーザ光LBgを射出するように波長変換がなされている。青色レーザ光源装置72Bは、前述した第1の実施の形態のレーザ光源装置2と同一の構成を備え、その他に、光波長変換素子56及び反射ミラー58を備える。この光波長変換素子56では、青色の波長のレーザ光LBbを射出するように波長変換がなされている。
又、プロジェクタ70は、液晶ライトバルブ(変調部)74R,74G,74Bと、クロスダイクロイックプリズム(色光合成部)76と、投写レンズ(投写部)78と、を備える。液晶ライトバルブ74R,74G,74Bは、各色のレーザ光源装置72R,72G,72Bから射出された各色のレーザ光LBr,LBg,LBbをパソコン等から送られてきた画像信号に応じてそれぞれ変調する。クロスダイクロイックプリズム76は、液晶ライトバルブ74R,74G,74Bから射出された光を合成して投写レンズ78に導く。投写レンズ78は、液晶ライトバルブ74R,74G,74Bによって形成された像を拡大してスクリーン80に投写する。
更に、プロジェクタ70は、各レーザ光源装置72R,72G,72Bから射出されたレーザ光の照度分布を均一化させるため、各レーザ光源装置72R,72G,72Bよりも光路下流側に、均一化光学系(均一化光学素子)82R,82G,82Bを設けている。これらによって照度分布が均一化された光によって、液晶ライトバルブ74R,74G,74Bを照明している。例えば、均一化光学系82R,82G、82Bは、ホログラムやフィールドレンズによって構成される。
なお、均一化光学系82R,82G、82Bとしてホログラムを用いる場合、ホログラムは、照明分布を均一にする機能を有するだけでなく、フォトダイオード31にレーザ光を導く機能を有してもよい。即ち、図11に示したホログラム素子29の機能を兼ね備えてもよい。
このようにすれば、プロジェクタが、光量調整レーザ光源10xを監視するためのホログラムを備える必要がなくなるため、プロジェクタを構成する部品点数の削減を実現できる。
各液晶ライトバルブ74R,74G,74Bによって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム76に入射する。このプリズムは4つの直角プリズムを貼り合わせて形成され、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に配置されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成され、カラー画像を表す光が形成される。そして、合成された光は投写光学系である投写レンズ78によりスクリーン80上に投写され、拡大された画像が表示される。
以上のように構成されたプロジェクタ70によれば、複数のレーザ光源のうち第1の電流値又は第2の電流値で駆動するレーザ光源のそれぞれの数を切り替えることにより、複数のレーザ光源が射出するレーザ光の光量を制御し、第1の電流値は、レーザ光源がレーザ光のしきい値未満の値であり、第2の電流値は、レーザ光源がレーザ光のしきい値を超える値であることにより、個体差があるようなレーザ光源による悪影響を低減しつつ、画像信号等に応じて光源の出力を確実に制御できるので、より高画質なプロジェクタを提供する。特に、第1及び第2の電流値として、個体差による影響が大きいレーザ光源がレーザ光のしきい値を避けた値を設定し、しきい値を避けた第1及び第2の電流値で駆動する光源の数を制御しているため、出力をより確実に制御することができる。その結果、光源からの光量調整と変調部による変調とを組み合わせることで、ダイナミックレンジが広く、映像表現力に優れたプロジェクタを実現することができる。
尚、光変調装置として透過型の液晶ライトバルブを用いたが、液晶以外のライトバルブを用いてもよいし、反射型のライトバルブを用いてもよい。このようなライトバルブとしては、例えば、反射型の液晶ライトバルブや、デジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micro mirror Device)が挙げられる。投射光学系の構成は、使用されるライトバルブの種類によって適宜変更される。
尚、本発明は上記した実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。
前記実施の形態では、電流値を直接的に制御することによりレーザ光源からの射出光を制御したが、電圧値を制御することによって、結果的に電流値を制御し、レーザ光源からの射出光を制御してもよい。あるいは、電力値を制御することによって、結果的に電流値を制御し、レーザ光源からの射出光を制御してもよい。
前記実施の形態では、半導体レーザアレイとしてVCSEL型のものを用いていたが、これに換えて、光の共振する方向が基板面に対して平行になる端面発光型の半導体レーザアレイを用いる構成としてもよい。更には、レーザ光源は、半導体レーザに換えて、固体レーザ、液体レーザ、ガスレーザ、自由電子レーザ等、他の種類のレーザとすることもできる。
又、前記実施の形態のプロジェクタ70は、いわゆる3板式の液晶プロジェクタであったが、これに換えて、色毎に時分割でレーザ光源装置を点灯することにより1つのライトバルブのみでカラー表示を可能とした構成等の単板式の液晶プロジェクタとしてもよい。
又、走査型のプロジェクタとしてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るレーザ光源装置の概略構成図。 本発明の第1の実施の形態に係るレーザ光源装置の概略回路図。 本発明の第1の実施の形態に係るレーザ光源装置の駆動方法を示す図。 一般的なレーザ光源の出力特性曲線を示し、しきい値を説明するための図。 本発明の第1の実施の形態に係る出力と消費電力とレーザ光源数との関係を示す図。 レーザ光源の消費電力と出力との関係を示す図。 レーザ光源の効率と出力との関係を示す図。 本発明の第2の実施の形態に係るレーザ光源装置の概略構成図。 本発明の第2の実施の形態に係るレーザ光源装置の概略回路図。 本発明の第2の実施の形態に係るレーザ光源装置の駆動方法を説明するためのタイムチャート図。 本発明の第3の実施の形態に係るレーザ光源装置の概略構成図。 本発明の第3の実施の形態に係る消費電力と出力との関係を示す図。 本発明の第4の実施の形態に係るモニタ装置の概略構成図。 本発明の第5の実施の形態に係るプロジェクタの概略構成図。
符号の説明
2,4…レーザ光源装置(光源装置) 10…レーザ光源 10x…光量調整レーザ光源 10a…基板面 12…光源駆動部 13…駆動履歴情報記憶部(記憶部) 14…光源駆動回路 16…光源制御回路 18…スイッチ回路 20…画像データ制御部 22…表示制御部 24…ライトバルブ 26…光源駆動部 28…光源制御回路 29…ホログラム素子(光学素子) 30…電流調整回路(駆動値調整回路) 31…フォトダイオード(光量検出部) 33…I/V変換部(光量検出部) 50…モニタ装置 52…装置本体 54…光伝送部 56…光波長変換素子 58…反射ミラー 60,62…ライトガイド 64…拡散板 66…結像レンズ 68…カメラ 70…プロジェクタ 72R…赤色レーザ光源装置 72G…緑色レーザ光源装置 72B…青色レーザ光源装置 74R,74G,74B…液晶ライトバルブ 76…クロスダイクロイックプリズム 78…投写レンズ 80…スクリーン 82R,82G,82B…均一化光学系。

Claims (17)

  1. レーザ光を射出する複数のレーザ光源と、
    前記複数のレーザ光源のうちの少なくとも一つのレーザ光源を第1の駆動値又は第2の駆動値で駆動する光源駆動部と、
    を有し、
    前記光源駆動部は、前記複数のレーザ光源のうち前記第1の駆動値で駆動するレーザ光源の数又は前記複数のレーザ光源のうち前記第2の駆動値で駆動するレーザ光源の数の少なくとも一方を切り替えることにより、前記複数のレーザ光源が射出するレーザ光の全体の出力を制御し、
    前記第1の駆動値は、前記複数のレーザ光源のうち、少なくとも一つのレーザ光源のしきい値未満の値であり、
    前記第2の駆動値は、前記少なくとも一つのレーザ光源のしきい値を超える値であり、
    前記光源駆動部が、前記複数のレーザ光源のうちの一部のレーザ光源に直列に接続されたスイッチ回路と、前記スイッチ回路に接続されていない光量調整レーザ光源に直列に接続された駆動値調整回路と、を備え、
    前記スイッチ回路によって、前記第1の駆動値、前記第2の駆動値のいずれか一方が前記スイッチ回路に接続されたレーザ光源に供給され、
    前記駆動値調整回路によって、前記駆動値調整回路に接続された前記光量調整レーザ光源に供給される駆動値が調整されることを特徴とする光源装置。
  2. 請求項1に記載の光源装置において、
    前記第1の駆動値は、前記複数のレーザ光源が有する複数のしきい値のうち、最も小さいしきい値未満の値であり、
    前記第2の駆動値は、前記複数のレーザ光源が有する複数のしきい値のうち、最も大きいしきい値を超える値であることを特徴とする光源装置。
  3. 請求項2に記載の光源装置において、
    前記第1の駆動値は、前記複数のレーザ光源の全てにおいて出力がゼロになる駆動値であり、
    前記第2の駆動値は、前記複数のレーザ光源の全てにおいて出力が最大になる駆動値を超える値であることを特徴とする光源装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の光源装置において、
    前記光量調整レーザ光源から射出される光の光量を検出する光量検出部を備え、
    前記光量検出部が検出した光量に基づいて、前記駆動値調整回路は、前記光量調整レーザ光源に供給される駆動値を調整することを特徴とする光源装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の光源装置において、
    前記光量検出部は、前記光量調整レーザ光源から射出される光の少なくとも一部を導く光学素子を備えることを特徴とする光源装置。
  6. 請求項に記載の光源装置において、
    前記光学素子は、前記複数のレーザ光源及び前記光量調整レーザ光源から射出される光の照度分布を均一化する均一化光学素子の一部を構成していることを特徴とする光源装置。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の光源装置において、
    時間経過に伴って点灯又は消灯する前記複数のレーザ光源の各々に関する駆動履歴情報を記憶する記憶部を備え、
    前記光源駆動部は、光源制御回路を有し、
    前記光源制御回路は、前記記憶部に記憶された前記駆動履歴情報に基づいて、前記複数のレーザ光源の各々を選択的に駆動することを特徴とする光源装置。
  8. 請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の光源装置において、
    前記複数のレーザ光源は、アレイ化されていることを特徴とする光源装置。
  9. 請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の光源装置と、
    前記光源装置により照明された被写体を撮像する撮像部と、
    を含むことを特徴とするモニタ装置。
  10. 請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の光源装置と、
    前記光源装置からの光を画像信号に応じて変調する変調部と、
    を含むことを特徴とするプロジェクタ。
  11. レーザ光を射出する複数のレーザ光源を第1の駆動値又は第2の駆動値で駆動する光源駆動工程を有し、
    前記光源駆動工程は、前記複数のレーザ光源のうち前記第1の駆動値で駆動するレーザ光源の数又は前記複数のレーザ光源のうち前記第2の電流値で駆動するレーザ光源の数の少なくとも一方を切り替えることにより、前記複数のレーザ光源の射出するレーザ光の全体の出力を制御し、
    前記第1の駆動値は、前記複数のレーザ光源のうち、少なくとも一つのレーザ光源のしきい値未満の値であり、
    前記第2の駆動値は、前記少なくとも一つのレーザ光源のしきい値を超える値であり、
    前記光源駆動工程において、前記複数のレーザ光源のうち一部のレーザ光源を前記第1の駆動値または前記第2の駆動値のいずれかで駆動し、他のレーザ光源に対しては供給する駆動値を変化させることを特徴とする光源装置の駆動方法。
  12. 請求項11に記載の光源装置の駆動方法において、
    前記光源駆動工程において、第1ステップで駆動している少なくとも一つの前記レーザ光源の駆動を、前記第1ステップの次の第2ステップでは休止し、
    前記第1ステップで駆動していない少なくとも一つの前記レーザ光源を、前記第2ステップでは駆動させることを特徴とする光源装置の駆動方法。
  13. 請求項11又は請求項12に記載の光源装置の駆動方法において、
    時間経過に伴って点灯又は消灯する前記複数のレーザ光源の各々に関する駆動履歴情報を記憶する記憶工程を有し、
    前記光源駆動工程においては、前記記憶工程において記憶された前記駆動履歴情報に基づいて、前記複数のレーザ光源の各々を選択的に駆動することを特徴とする光源装置の駆動方法。
  14. 請求項13に記載の光源装置の駆動方法において、
    前記駆動履歴情報は、前記光源駆動工程における前記レーザ光源を駆動する直前にて前記レーザ光源を駆動していたか否かに関する駆動直前情報を含み、
    前記光源駆動工程においては、前記駆動直前情報に基づいて、駆動していたレーザ光源の駆動を休止させることを特徴とする光源装置の駆動方法。
  15. 請求項13又は請求項14に記載の光源装置の駆動方法において、
    前記駆動履歴情報は、複数のレーザ光源の各々における累積的な駆動回数又は駆動時間に関する累積駆動情報を含み、
    前記光源駆動工程においては、前記累積駆動情報に基づいて、前記複数のレーザ光源の中で前記駆動回数又は前記駆動時間が相対的に多いレーザ光源を駆動せずに、前記駆動回数又は前記駆動時間が相対的に少ないレーザ光源を駆動することを特徴とする光源装置の駆動方法。
  16. 請求項13ないし請求項15のいずれか一項に記載の光源装置の駆動方法において、
    前記駆動履歴情報は、複数のレーザ光源の各々における連続的な駆動回数又は駆動時間に関する連続駆動情報を含み、
    前記光源駆動工程においては、前記連続駆動情報に基づいて、前記複数のレーザ光源の中で連続的な駆動回数又は駆動時間が相対的に多いレーザ光源を駆動せずに、連続的な駆動回数又は駆動時間が相対的に少ないレーザ光源を駆動することを特徴とする光源装置の駆動方法。
  17. 請求項11ないし請求項16のいずれか一項に記載の光源装置の駆動方法において、
    前記光源駆動工程においては、前記複数のレーザ光源の中からランダムにレーザ光源を選択し、当該選択されたレーザ光源を駆動することを特徴とする光源装置の駆動方法。
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