JP5193535B2 - 高炉炉底部の解体方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高炉改修において炉底部を短期間に解体するための高炉炉底部の解体方法に関する。
従来、高炉改修において高炉炉底部を解体し、系外に搬出する場合、高炉炉底部に滞留する溶銑、スラグ等をできるだけ排出してから解体作業を行っている。このような解体作業において、解体工期を短縮する方法が、これまで幾つか提案されている(例えば、特許文献1及び2、参照)。
特許文献1には、高炉を吹止めした後、その炉底部に残存する凝固物層及び炉底煉瓦層を炉外に搬出、除去するに際し、高炉の炉体を、上記凝固物層より高い位置で水平に切断し、その切断位置より上方の炉体を、そのまま、高炉炉体櫓からジャッキなどで懸架し、固定した後、上記切断位置より下方の炉体鉄皮を炉体全周にわたり撤去し、上記凝固物層及び炉底煉瓦を一体として炉外へ引き出すことを特徴とする高炉炉底部の解体方法が開示されている。
この解体方法によれば、残銑とカーボンレンガを発破により分割し、炉外へ搬出する従来方法に比べ、解体工期を短縮することができるが、この解体方法は、吹止め前の高炉炉底部に、臨時の開口を設け、該開口から、炉床部に滞留している溶銑、スラグを排出し、次いで、炉体上部から注水して残留物及び炉体を冷却した後に実施する解体方法であるので、炉体全周の鉄皮解体や、炉内凝固物層及び炉底煉瓦を一体で搬出するための作業量が極めて多く、全体的な解体工期は必ずしも短縮されていない。
また、上記解体方法においては、高炉炉底部の鉄皮(炉体の切断位置より下方の炉体鉄皮)と炉底板を切断し、分離するので、高炉炉底部の鉄皮を利用して吊り上げて、又は、ジャッキで押し上げて支持することができず、このため、切断した炉底レンガの下に、引出し用のレールやコロ部材等を配置することができず、高炉炉底部の引出し作業が不安定になるという課題がある。
本出願人は、上記課題を踏まえ、特許文献2で、高炉吹止め前の操業中に、高炉本体の下部に設けられている敷ビームより下側の基礎コンクリートに、予め複数の切断区分に分割した水平切断部を設定し、高炉本体が直立状態を維持するようにして、それぞれの切断区分をワイヤソーで切断し、ワイヤソーで切断した部分には、(i)剥離性を確保してグラウト材を充填し、硬化後のグラウト材で高炉本体の荷重を支持しながら、又は、(ii)砂又は鉄粒子を充填し、高炉本体の荷重を支持しながら、水平切断部をワイヤソーで順次切断することを特徴とする高炉炉底部の解体方法、を提案した。
この解体方法によれば、一体的に結合した敷ビームと炉底マンテルからなる高炉炉底部をジャッキ等で吊り上げて、基礎コンクリートと離反させ、その離反空間に、横移動手段を配置して、高炉炉底部を横移動手段上に載荷し、その後、横移動させて搬出する。それ故、高炉炉底部の内部で固化した残留物の固化状態及び量に拘わらず、統一された作業手順で、固化残留物を収容したまま、高炉炉底部を解体し、搬出することができ、解体工期を大幅に短縮することができる。
上記解体方法においては、上記高炉炉底部の搬出用の横移動手段として、レール部材、台車、ころ、又は、空気式浮上装置等を開示しているが、これらの横移動手段を上記離反空間に配置するためには、“高炉炉体の撓み+横移動手段の高さ+余裕代(横移動手段の取込作業スペース等)”分の高さの離反空間を確保する必要がある。
即ち、上記解体方法は、上記“高炉炉体の撓み”を考慮した離反空間を確保するために必要な炉底部のジャッキアップ作業や、ジャッキアップのためのブラケット取付作業などの作業負荷が大きくなるという課題を抱えている。
そこで、本出願人は、上記課題を踏まえ、特許文献3で、炉底部搬出用の横移動手段を挿入配置する離反空間を最小化するとともに、ジャッキアップ作業を行わず、その結果、高炉の解体工期をより短縮することができる高炉炉体の撤去方法を提案した。
また、特許文献4では、高炉炉体において、撤去する範囲の上方を切り離し、撤去する範囲の下方の基礎コンクリート又はベースグラウトをワイヤソーで切断し、一体的に接合した敷ビーム及び炉底マンテルからなる炉体を上昇させ、その間に、炉底部搬出用の横移動手段として“滑り部材”を配置し、炉体を横移動手段の上に降ろして横移動させ、炉体櫓外に移動させる高炉炉体の撤去方法を開示した。
しかし、大型高炉、例えば、5000〜6000m3の大型高炉を解体、撤去する場合、従来方法によれば、炉底部から約4000t以上の残留物を排除しなければならず、それにより、解体工期は必然的に長期化する。また、上記撤去方法を適用する場合、高炉炉体の撓み量が大きいので、炉底部搬出用の横移動手段を配置する離反空間を最小化するには限度があり、ジャッキアップ作業の負荷が軽減せず、解体工期は長期化する。
さらに、大型高炉の解体、撤去に上記撤去方法を適用する場合、約4000t以上の炉底部を持ち上げるために、所要規模の装置・設備を必要とし、また、高炉炉底部を搬出するために、所要強度と規模の横移動手段を必要とする。
このように、大型高炉を解体する場合、解体作業に要する装置・設備は、必然的に、大型化し、かつ、解体方法も複雑化し、解体工期は長期化する。即ち、大型高炉の解体、撤去においては、短期間で炉体を解体、撤去できる適切な解体方法が存在しないのが現状である。
特開平10−96005号公報 特許第3684201号公報 特開2006−183105号 特開2006−283183号
本発明は、高炉解体技術の上記現状に鑑み、大型高炉も含め、高炉をより短期間で解体することができる普遍的な解体方法を提供することを目的とする。
本発明者は、高炉炉底部の下部に横移動手段を配置するため高炉炉底部を吊り上げる、又は、ジャッキで押し上げることが、結果的に、解体手順を複雑化し、解体工期を長期化する原因であると考え、高炉炉底部を吊り上げなくても、又は、ジャッキで押し上げなくても、高炉炉底部下部の基礎コンクリート又はベースグラウトに横移動手段を配置することができる解体手法を鋭意検討した。
その結果、炉底部下部の基礎コンクリート又はベースグラウトをワイヤソーで水平方向に切断して所要高さの空隙部を形成し、該空隙部に、直接、横移動手段を配置すれば、高炉炉底部の吊り上げやジャッキアップ等に必要な大規模な装置・設備を必要とせず、搬出準備作業も簡素化し、高炉炉底部の解体工期を大幅に短縮できることを知見した。
更に、前述した横移動手段の配置は、基礎の水平断面形状における全ての切断区画に対して行う必要はなく、一部の切断区画には横移動手段を配置して炉体荷重を支持しつつ、他の切断区画は単に水平切断のみを行うことにより、作業工数の簡素化、工期の更なる短縮が図れることを見いだしたものである。
本発明は、高炉炉底部の下方に位置する基礎コンクリート又はベースグラウトから、高炉炉底部を切離して搬出する高炉炉底部の解体方法であって、高炉の操業中に予め下記工程1〜工程5を実施し、その後、高炉の吹止後の改修期間中に、下記工程6を実施することを特徴とする。
工程1:搬出しようとする高炉炉底部の下方に位置する基礎コンクリート又はベースグラウトに設定した水平切断面に、高炉炉底部の引出し方向に平行な切断区分を複数設定する。
工程2:前記切断区分の境界部の基礎コンクリート又はベースグラウトに、前記引出し方向に平行で隣り合う水平孔を穿孔する。
工程3:前記隣り合う水平孔にワイヤソーのワイヤーを挿入し、前記切断区分の基礎コンクリートを、所要の高さを維持する上部水平面と下部水平面に沿って切断し、前記上下の水平切断面間にある切断された基礎コンクリート又はベースグラウトを排出して、前記引出し方向に平行な空隙部を形成し、前記空隙部に、高炉炉底部を搬出するための横移動部材を配置し、前記空隙部に配置された横移動部材の上面と上部水平切断面との空間に、炉体荷重を支持する炉体荷重支持部材を設ける。
工程4:前記隣り合う水平孔にワイヤソーのワイヤーを挿入し、前記切断区分の基礎コンクリートを、所要の高さを維持する水平面に沿って切断する。
工程5:前記切断区分のうち何れかには前記工程3を行い、他の前記切断区分には前記工程4を行うことを繰り返し、前記高炉炉底部と前記基礎コンクリート又はベースグラウトとを水平切断面にて分離する。
工程6:上部マンテルを炉底部から分離した後、吊り上げ、炉底部に水平力を付与して、系外に搬出する。
このような本発明によれば、高炉吹止め前の操業中に、炉底部を横移動させるための全ての横移動手段を取り付けることができるので、前記特許文献で開示されている吹止め後に行なう横移動手段の取り付け日数を短縮することができる。
即ち、高炉操業中に、高炉炉底部下部の基礎コンクリート又はベースグラウトに、横移動部材および炉体荷重支持部材を備えた横移動手段を配置できるに足る空隙部を形成し、その空隙部に横移動手段を取込み、その横移動手段で切断上部の荷重を支持し、これを、高炉炉底部の水平切断面の全面に渡り、迅速かつ確実に準備し完了することができるので、解体準備作業に要する作業日数を減らすことができる。
特に、本発明では、横移動手段の配置は、基礎の水平断面形状における一部の切断区画に限定し、他の切断区画は単に水平切断のみを行うとしたため、横移動手段の設置数および設置のための水平切断箇所数を大幅に減らすことができ、作業工数の簡素化および工期の更なる短縮が図れる。
また、本発明によれば、重量物である高炉炉底部を吊り上げる、又は、ジャッキアップする大規模な装置・設備を必要とせず、横移動部材および炉体荷重支持部材を備えた横移動手段を上記空隙部に配置するだけでよいので、搬出準備完了までの作業日数、即ち、事前工事に要する作業日数を大幅に減らすことができる。
さらに、本発明によれば、重量物である高炉炉底部を吊り上げる必要がないので、敷ビームのような剛性部材が炉底に敷設されていない高炉炉底部(剛性部材がないので、吊り上げやジャッキアップができない)や、残留物を大量に残したままの高炉炉底部を容易に搬出することができる。
その結果、本発明によれば、高炉炉体の解体工期を大幅に短縮することができる。
本発明において、前記切断区分に対して前記工程3と前記工程4とが交互に隣接するように行うことが望ましい。
このような本発明では、工程3で形成される横移動手段のある切断区分と工程4で形成される横移動手段のない切断区分とが交互に配置されることになり、横移動手段のない切断区分の荷重も隣接する切断区分の横移動手段によって分担することができる。
本発明において、前記工程4では前記水平面に摩擦緩和剤を注入することが望ましい。
摩擦緩和剤としては、最大直径10mm以下、好ましくは最大直径1〜4mmの球状又は楕円球状とし、その破壊強度が1mmの最大直径で0.1kg以上の荷重に耐えるものであることが好ましい。この球状粒子としては、鉄球、セラミック球、樹脂球又はガラス球を用いることができる。
このような本発明では、工程4で形成される横移動手段のない切断区分において、切断面の上下表面で互いに接触が生じた場合でも、摩擦緩和剤により前記工程6の横移動の際に生じる無用な抵抗を回避することができる。
このような摩擦緩和剤の使用により、工程3による横移動手段のない切断区分の比率を増加させることも可能である。
本発明について、図面に基づいて説明する。
図1に、本発明を適用する高炉及び炉体櫓の一態様を示す。高炉10は、基礎コンクリート11の上に敷設した敷ビーム12の上に高炉本体13を立設して構成されている。
高炉10の上部には、複数の排気管15が設けられ、高炉10及び排気管15は、高炉10の周囲で4箇所に立設した支柱22を含む炉体櫓14で支持されている。
炉体櫓14の下部には、高炉10を囲繞する環状管16が保持され、上端部には、装入装置19を運搬する炉頂アウトリガークレーン17が設けられ、また、中間部には、炉頂設備の保守点検、解体作業を行う仮設張出しデッキ18が設けられている。
高炉を支持することができる炉体櫓のいずれかのレベルに、高炉本体13を支持することが可能なセンターホールジャッキ50を取り付けることができる梁または仮設ジャッキ受梁21が配置されている。
高炉本体13の外側は鉄皮29で覆われ、その内側には、多数のステーブクーラー30が配置されている。
高炉10の吹止め後には、高炉本体13の下部内側の炉底レンガ層31の内側に、未溶解のコークス層と溶銑またはスラグが一体になって固化した混銑滓塊32が残り、この混銑滓塊32の下側には、冷却凝固した残銑33が残っている。
高炉本体13は、上側の上部マンテル34と下側の炉底マンテル35(残存レンガ及び残銑33を内蔵する)とからなる。
なお、本発明においては、一体的に接合した敷ビーム12と炉底マンテル35を炉底部36とする。
図2Aに炉底部36の断面構造を示し、その2B部分の拡大状態を図2Bに示す。
基礎コンクリート11上の敷ビーム12は、並べて配置した多数のH形鋼23と、その上部に配設した炉底板26からなる。
なお、隣接するH形鋼23の間には冷却管24が配置され、冷却管24の下側には、グラウト材25またはスタンプ材28が、それぞれ、注入、固化されている。
以下、本発明である高炉炉底の解体方法(本発明方法)の手順について説明する。
本発明は、基本的に、予め高炉の操業中に、下記工程1〜工程5を実施し、その後、高炉の吹止後の改修期間中に、工程6を実施することを特徴とする。
工程1:搬出しようとする高炉炉底部の下方に位置する基礎コンクリート又はベースグラウトに設定した水平切断面に、炉底部の引出し方向に平行な切断区分を複数設定する。
工程2:前記切断区分の境界部の基礎コンクリート又はベースグラウトに、前記引出し方向に平行な水平孔を穿孔する。
工程3:前記隣り合う水平孔にワイヤソーのワイヤーを挿入し、前記切断区分の基礎コンクリートを、所要の高さを維持する上部水平面と下部水平面に沿って切断し、前記上下の水平切断面間にある切断された基礎コンクリート又はベースグラウトを排出して、前記引出し方向に平行な空隙部を形成し、前記空隙部に、炉底部を搬出するための横移動部材を配置し、前記空隙部に配置された横移動部材の上面と上部水平切断面との隙間に、炉体荷重を支持する炉体荷重支持部材を設ける。
工程4:前記隣り合う水平孔にワイヤソーのワイヤーを挿入し、前記切断区分の基礎コンクリートを、所要の高さを維持する水平面に沿って切断する。
工程5:前記切断区分のうち何れかには前記工程3を行い、他の前記切断区分には前記工程4を行うことを繰り返し、前記高炉炉底部と前記基礎コンクリート又はベースグラウトとを水平切断面にて分離する。
工程6:上部マンテルを炉底部から分離した後、吊り上げ、炉底部に水平力を付与して、系外に搬出する。
以下、上記工程1〜工程5を炉底部切離工程、工程6を炉底部搬出工程とし、図面に基づき説明する。
(炉底部切離工程)
図2Bにおいて、炉底部36の敷ビーム12より下側の基礎コンクリート11に、予め、水平切断部49を設定し、次いで、該切断部49に、炉底部36の引出し方向に平行に、複数の切断区分を設定する(工程1)。
図3に、設定した切断区分の一態様を示す。
図3において、基礎コンクリート11に設けた水平切断部49において、炉底部を水平移動する方向(左右方向)に平行な10個の切断区分68a〜68j(基礎コンクリート11(又はベースグラウト)をワイヤソー70(ワイヤ70a〜70j)で切断する範囲)に区画する。
上記切断区分の幅は、炉底部の大きさ、重量を考慮して、適宜設定する。450〜5000mmが好ましい。なお、上記切断区分の幅は一定である必要はなく、炉底部の重量分布を考慮して、適宜設定してもよい。
切断区分68aと端部の境界部69a、切断区分68a〜68jの境界部69b〜69j、及び、切断区分68jと端部の境界部69kに、穿孔機(図示なし)を用いて、所定直径の水平孔を穿孔する(工程2)。水平孔の直径は、その後のワイヤソーによる切断作業の容易性や、この切断で形成する空隙部において、横移動手段を挿入して配置するに足る高さを確保することを考慮して適宜設定するが、60〜200mmが好ましい。
水平孔の直径が60mm未満では、上下2本のワイヤソー70を挿入することが難しく、挿入できても、上下2面の水平切断ができない。また、直径が200mmを超えると、長距離(例えば、約20m)の水平孔を穿孔することが難しいし、また、穿孔機での孔開け作業に多くの時間を費やすとともに、機能的に、水平孔の直径を大きくする意味がない。
水平孔の隣接間隔は、炉底部の大きさ、重量、及び、基礎コンクリートの面積等を考慮して適宜設定するが、0.45〜5mが好ましい。水平孔の隣接間隔が0.45m未満であると、ワイヤソー70が回転した際の折り返し部分での抵抗が大きく、基礎コンクリートを切断できないし、また、水平孔の隣接間隔が5mを超えると、上下の切断面が波打ち、基礎コンクリートを水平に切断することが困難となる。
かりに、切断できたとしても、切断面の凹凸が障害となって、引出し時の摩擦が大きくなり、切断した基礎コンクリートを系外に排出することが困難となるうえ、高炉炉底部を横移動させる場合の摩擦抵抗も大きくなり、高炉炉底部の搬出が極めて困難となる。例えば、重量が4000tを超える炉底部の場合には、搬出できない。
なお、水平孔の隣接間隔は一定である必要はない。高炉炉底部の大きさ、及び、基礎コンクリート(又はベースグラウト)の面積を考慮し、適宜、寸法を変えてもよい。
上記各境界部に穿孔した水平孔に、ワイヤソー70のワイヤー70a〜70jを挿通し、切断区分68a〜68jに残る基礎コンクリートを、所定の高さ間隔、即ち、横移動手段を挿入して配置するのに充分な高さ間隔を確保する上部水平面47と下部水平面48(図2B参照)に沿って切断し(工程3)、切り出し部の基礎コンクリートを排出して空隙部56(図2B参照)を形成する(工程4)。
水平切断部49において、上部水平面47と下部水平面48との二面切断は、横移動手段を配置する切断区分のみに適用する。他の切断区分に対しては、前述した上部水平面47および下部水平面48の何れか、または各水平面47,48の間の高さの任意の水平面による一面切断とする。
本実施形態においては、横移動手段を配置する切断区分と配置しない切断区分とを一つおきに互いに隣接配置するものとする。すなわち、図3,図4の切断区分68a,68c,68e,68g,68iは横移動手段を配置するべく二面切断を行い(図5参照)、同切断区分68b,68d,68f,68h,68jは横移動手段を配置しないので一面切断とする(図6参照)。
図5には、工程3が適用される切断区分68a,68c,68e,68g,68iの拡大断面が示されている。
この切断区分には、工程3により二面切断および横移動手段53(後述する敷板44、滑り板45、HPA51a、α材51bで構成される)の設置が行われる。
二面切断にあたって、特許文献4記載の撤去方法では、空隙部56の切断面47、48に剥離材を塗布した後、切断面47、48の間にグラウト材25を充填し、炉底部36を吊り上げて、切断面48上に横移動手段(例えば、滑り部材)を配置するが、本発明方法においては、後述するように、グラウト材を充填する必要はなく、また炉底部36を吊り上げる必要もなく、空隙部56に横移動手段53を配置する。
大型高炉の基礎コンクリートを上部水平面と下部水平面に沿って切断する場合、ワイヤソー70の動きをガイドするワイヤーガイド部材を水平孔に配置し、上下の切断面が凹凸状に波打たないように、又は、上下の切断面の間隔が変化しないように切断することが好ましい。
水平孔内にワイヤーガイド部材を配置すると、ワイヤソー70のワイヤーは、ワイヤーガイド部材の上面を滑りながら基礎コンクリートを切断するので、上下の切断面は、所定の高さ間隔を維持しつつ水平面となる。その結果、高炉炉底部を搬出する際の基礎コンクリート切断面での抵抗が小さくなり、高炉炉底部を円滑に搬出できる。
図6には、工程4が適用される切断区分68b,68d,68f,68h,68jの拡大断面が示されている。
この切断区分には、工程4として一面切断のみが行われる。
一面切断には前述した二面切断と同様な手順が採用できるが、水平切断面47、48の間の任意の高さで一面だけ水平切断を行えばよく、その結果生じる空隙56Aには横移動手段53が設置されず、空隙56Aの高さは低くてよい。
高炉炉底部下部の基礎コンクリートに設定した各切断区分68a〜68j(図3,図4参照)に対して、前述した工程3または工程4の何れかを交互に適用することで、水平切断部49の全域に渡り分離が行われ(工程5)、一つおきの切断区分には横移動手段53が間欠的に配置される。
この際、切断区分の境界部69a〜69kにおける水平孔の穿孔、及び、切断区分68a〜68jの基礎コンクリートの切断を繰り返して行う(工程2,工程3,工程4)が、この穿孔・切断作業を実施する際には、一方向から(例えば、68aから68jへ)順次行ってもよいが、隣接しない切断区分を、規則的に選択して継続的に実施するほうが好ましい。
例えば、図4に示すように、最初、68eの切断区分を切断し(図中1)、次に、68aと68jの切断区分を同時に切断し(図中2)、次いで、68cと68gの切断区分を同時に切断し(図中3)、最後に、残りの切断区分を同時に切断する(図中4)。
このように、穿孔・切断作業を規則的に選択して実施すると、基礎コンクリートにおける荷重分布の偏りを抑制できるので、横移動手段53に、ほぼ均等に炉体荷重が負荷されて、高炉炉底部の搬出作業がより円滑化されることになる。
また、図中4の切断区画が図中1〜3の区画の間に交互に配置されることになり、図中1〜3の切断区分は二面切断による横移動手段53の配置あり(工程3)、図中4の切断区分は一面切断のみ(工程4)、と作業内容を明瞭にすることができる。
前述のように、工程2の後、工程3では、前記空隙部56(図2B参照)に、前述した二面切断ののち、横移動手段53を配置する。そして、工程4では残る切断区分に一面切断を行う。これらにより高炉炉底部下部の基礎コンクリートに設定した水平切断部49の全域を水平に切断するとともに、一つおきの切断区分に横移動手段53を配置する。
本実施形態において、横移動手段53としては、、以下に述べる横移動部材(44,46)および炉体荷重支持部材(51a,51b)を備える構成が利用できる。
横移動手段53において、横移動部材は、例えば、1枚の敷板を用いてもよいし、又は、1枚の敷板の上に1枚以上の滑り板を載置した構成を用いてもよい。
横移動手段において、横移動部材の上に載置する炉体荷重支持部材は、例えば、HPA(ハイパックアンカー、繊維質の袋体にモルタルを充填したもの)の単独配置、HPAとα材(ガーネット、粒径の小さな球状粒子、モルタルの1種又は2種以上の組み合せ)との組合せ配置、α材のみの配置で構成される。
横移動部材として1枚の敷板を用いる場合、炉体荷重支持部材としてはα材のみを用いる構成が好ましい。
横移動部材として敷板およびその上に載置した滑り板を用いる場合、炉体荷重支持部材としては、HPA単独、HPAとα材との組合せ、α材単独の何れかを適宜選択できる。
炉体荷重支持部材としてHPAを用いる場合、HPA内にモルタルを充填する際に、その流動性に関する対策を講じることが好ましい。
具体的には、HPAの内面にコーティングを施すこと(対策A)、モルタル充填の前にHPAを水に浸漬しておくこと(対策B)、モルタルの流路に急激な絞り部分などが生じないような配管とすること(対策C)などが挙げられる。
対策Aによれば、HPA内でのモルタルの流動が円滑となる。コーティングがない場合にはモルタルがHPA内に粘着して滞留し、あるいは塊を発生し、モルタルの円滑な充填が行えないことがある。しかし、対策Aによりモルタルの滞留あるいは塊の発生が回避でき、HPA内への円滑な充填が可能になる。
対策Bによれば、HPA内に充填されたモルタルから水分が分離されにくくなる。HPA内に導入されたモルタルから水分が分離されると、HPA内でモルタルが滞留あるいは塊を発生するが、対策Bによりこれらを抑制でき、円滑な充填が行える。
対策Cに関して、HPA内に至る配管等に急に流路面積が絞られる部分があると、モルタルの滞留が生じやすい。このような部位では、例えば緩い円錐形状のガイド配管を用いることで、急な絞りを解消し、モルタルの滞留を防止することができる。
これらの対策に関しては、実施例において改めて詳述する。
図5に、横移動部材として1枚の敷板44の上に1枚の滑り板45を載置し、その上に、炉体荷重支持部材として、HPA51aとα材51bを組合せて配置して構成した横移動手段53の態様を示す。敷板としては鋼板(SS材)が適し、滑り板としてはSUS材単層またはSUS材とSS材との複層構造が適している。
前記横移動部材において、敷板と滑り板の材質が同種であると、高炉炉底部の横移動時に、両板間においてカジリによる滑り抵抗が生じ易く、それにより横移動時に大きな水平力が必要となる。従って、前記両板の材質は異種の材質とすることが好ましい。
適用例として、1.敷板SS材、滑り板SUS材、2.敷板SS材、滑り板SUS材(下面)+SS材(上面)からなる複層構造が挙げられる。
この場合、いずれもケースにおいても、高炉炉底部の横移動時に敷板SS材と滑りあう滑り板SUS材間において、滑り板SUS材が摩耗するため前記のカジリの発生なく、これにより水平力が小さくなる。
また、滑り板を上記の如くSUS材(下面)+SS材(上面)からなる複層複層構造にすることにより、同一の厚みのSUS材の単層より安価にすることが可能である。
ワイヤソーのワイヤーで形成した凹凸面を有する水平孔の底面上に敷設された敷板は、炉体荷重を、炉体荷重支持部材を介して局部的に受ける。それ故、敷板の厚さは、敷板がその局部的荷重に耐えるに充分な強度を確保できるように設定する。例えば、6mm以上が好ましい。滑り板の厚さは、敷板の強度ほどの強度は必要ないので、例えば、鋼板の滑り板の場合、2.3mm以上の鋼板であれば充分である。
図5の構成では1枚の敷板と一枚の滑り板を用いたが、横移動部材を、1枚の敷板の上に2枚以上の滑り板を配置して構成してもよい。この場合、敷板の上面に溝を設け、該溝に、系外から潤滑材を充填すると、敷板と滑り板の滑りが、さらに滑らかになる。
一方、横移動部材として1枚の敷板のみを用いるとしてもよい。但し、この場合、該敷板の上に、炉体荷重支持部材としてHAP単独又はHAP+α材を載置すると、横移動時にHAPが破損することがある。従って、横移動部材として1枚の敷板のみを用いる場合には、HAP単独及びHAP+α材は炉体荷重支持部材として適さず、α材のみを用いることが望ましい
α材を炉体荷重支持部材として用いる場合、α材を、敷板の上面と切断面との間隙に、圧密状態となるように充填するのが好ましい。ただし、この場合、横移動部材及び炉体荷重支持部材の空隙部への配置は容易であるが、小さな潤滑作用しか得られないので、高炉炉底部の横移動時、索引力を大きくせざるを得ず、その分、能力の大きい索引装置が必要となる。
これに対し、横移動部材として、1枚の敷板に1枚以上の滑り板を配置する場合、その空隙部への施工は、α材を用いる場合に比べ複雑となるが、炉体荷重支持部材として、HAP単独、HAP+α材、及び、α材の全てを用いることができる。さらに、この場合、摩擦抵抗値は小さく、高炉炉底部の横移動時、索引力が極めて小さくてすむので、その分、能力の小さい索引装置でよいことになる。
前記α材の1種である粒径の小さな球状粒子としては、最大直径10mm以下の球状又は楕円状の鉄球が好ましい。また、上記球状粒子の替わりにガーネットを用いるのが好ましい。
前述したように、横移動部材として敷板と滑り板とを重ねて用いる横移動手段においては、これらの敷板と滑り板との間に潤滑材を充填し、敷板に対する滑り板の滑りを円滑にすることが好ましい。
図5において、横移動部材の表面(敷板44の上面)に溝(図示省略)を形成し、外部からこの溝に連通する供給路54を形成しておき、この供給路54を用いて敷板44と滑り板の間に潤滑剤55(例えば、油)を、ポンプで供給してもよい。敷板と滑り板の間に潤滑材を充填すると、高炉炉底部の搬出作業を、より円滑、安全かつ迅速に行うことができる。
図7A〜図7Cに、横移動手段における炉体荷重支持部材の各種態様を示す。
図7Aは、炉体荷重支持部材として、α材51b(ガーネット、粒径の小さい球状粒子、又は、モルタルの1種又は2種以上の組み合わせ)を用いた態様を示す。
図7Bは、HPA51aとその間に、α材51bを充填して用いた態様を示す。
図7Cは、HPA51aのみを用いた態様を示す。
前述したように、炉体荷重支持部材としては、α材及びHPAのいずれか1種又は2種を組み合わせて用いてもよい。
どの炉体荷重支持部材を選択するかは、特に、施工の難易度により適宜決定する。例えば、敷板と空隙部の上面との隙間が小さくて、モルタル、HPAが、炉体荷重支持部材として、横移動部材の上に配置施工できない場合には、ガーネットや、小粒径の球状粒子を用いるのが好ましい。
(炉底部搬出工程)
以上のように、工程3の二面切断および横移動手段53の配置、工程4の一面切断を全ての切断区分に対して繰り返し、水平切断部49の全面におよぶ工程3,4が完了したら、高炉炉底部から分離した上部マンテル34を吊り上げ、高炉炉底部36を炉体櫓14の外側(系外)に搬出する(工程6)。
図8に、高炉炉底部の搬出態様を示す。
上部マンテルの分離は、例えば次のようにして行う。
水平切断部49の全域に対して工程3,4が完了したら、高炉10を吹止め、高炉本体13の鉄皮29の上部ないし中間の複数の箇所に、それぞれ吊下げ用ブラケット52を溶接して固定するとともに、炉体櫓14に複数のセンターホールジャッキ50を取り付け、高炉10を、吊下げ用ブラケット52及びセンターポールジャッキ50を介して炉体櫓14に吊下げ支持する。
次いで、高炉炉体13の中間部、例えば高炉炉体13の環状管16レベルより下側の部位(図8の切断線C1)および高炉炉体13の中間部の一ないし複数の部位(図8の切断線C2)を、略水平に、所定幅をもって切断し、上部マンテル34を炉底マンテル35から分離するとともに、上部マンテル34を複数のブロックに分割する。
このとき、分割された上部マンテル34の各ブロックは、それぞれ吊下げ用ブラケット52及びセンターホールジャッキ50によって炉体櫓14に吊り下げて保持する。
このようにして上部マンテル34を炉体櫓14に保持した後、先ず、炉体マンテル35を含む高炉炉底部36を、炉体櫓14の外側(系外)へ搬出する。
続いて、上部マンテル34の一番下のブロックを吊り下げるセンターホールジャッキ50を作動させ、基礎上に設置した搬出装置(例えばころ、滑り板、台車など)の上に同ブロックを降ろし、高炉炉底部36と同様に炉体櫓外へと搬出する。
同様に、上部マンテル34の各ブロックを下のものから順次搬出し、上部マンテル34の全てを搬出する。
これらにより高炉本体13が炉体櫓外へ搬出される。
なお、装入装置19等の炉頂設備は、炉頂アウトリガークレーン17及び仮設張出しデッキ18を用いて解体し撤去する。
これらの搬出にあたっては、ドーリーやクレーン車等の建設機械を利用してもよく、コンベア等の半固定式の設備を設置してもよく、あるいはこれらを複数組み合わせて用いてもよい。
ここで、図9及び図10に、横移動手段の横移動部材として敷板と滑り板を用いた場合の搬出直前の態様を示す。図9は、その側面態様を示し、図10は、その平面態様を示す。
基礎コンクリート11に隣接して、重量物搬送台車57が設置されていて、該重量物搬送台車57の上面には、基礎コンクリート11の空隙部に配置した敷板44が延長されて配置されている。この状態で、ジャッキ58により、高炉炉底部36に固定したブラケット60に一端を締結した牽引ワイヤー59を牽引することにより、高炉炉底部36を、重量物搬送台車57の上面へ横移動させる。
この時、高炉炉底部36の索引方向に対する横滑りを防止する必要があるが、この横滑りを確実に防止するために、例えば、図13に示す横移動ガイド部材61を、水平孔41の全部又は一部に配置してもよい。
この横移動ガイド部材を用いることにより、高炉炉底部を、索引方向に対し横滑りすることなく、さらに安全、円滑かつ迅速に搬出することができる。
また、横滑りを防止する別の方法として、炉底マンテル外側にガイドレールを設置し、横滑りを防止してもよい。
空隙部内への横移動ガイド部材の配置は、高炉炉底部から分離した上部マンテルを吊り上げた直後に行ってもよいし、また、横移動手段の配置とともに行ってもよい。横移動ガイド部材としては、通常、鋼管が好ましい。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、各部の材料、要素の数や配置等は実施にあたって適宜変更してよく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
前述した実施形態では、工程4を適用する切断区分(横移動手段を設置しない)では、単に一面切断を行うとしたが、一面切断で形成された隙間に摩擦緩和剤を注入するようにしてもよい。
図11において、切断区分68b,68d,68f,68h,68jには、工程4として一面切断が行われた後、摩擦緩和剤の注入が行われる。
一面切断は、前記図6の実施形態と同様に行われ、同様な空隙56Aが形成される。この空隙56Aには摩擦緩和剤56Bが充填される。
摩擦緩和剤56Bとしては、最大直径10mm以下、好ましくは最大直径1〜4mmの球状又は楕円球状とし、その破壊強度が1mmの最大直径で0.1kg以上の荷重に耐えるものであることが好ましい。この球状粒子としては、鉄球、セラミック球、樹脂球又はガラス球を用いることができる。
摩擦緩和剤56Bの充填にあたっては、炉底部36の一方の側から空隙56A内に摩擦緩和剤56Bをポンプ等で圧送供給する等の手段が採用できる。本出願人により提案された文献:特開2006−183105号公報には関連する球状粒子の注入に関する技術が開示されており、同文献等の参照により当業者であれば容易に実施することができる。
このような本実施形態では、工程4で形成される横移動手段のない切断区分において、切断面の上下表面で互いに接触が生じた場合でも、摩擦緩和剤56Bにより前記工程6の横移動の際に生じる無用な抵抗を回避することができる。
このような摩擦緩和剤56Bの使用により、工程3による横移動手段のない切断区分の比率を増加させることも可能である。
前述した実施形態においては、工程3を適用する切断区分(横移動手段を設置する)において、炉底部36の水平切断部49を上部水平面47と下部水平面48とによる二面切断としたが、上部水平面47と下部水平面48との間の間隔(高さ)を稼ぐために三面切断あるいは四面以上の切断としてもよい。
本発明は、高炉改修において炉底部を短期間に解体するための高炉炉底部の解体方法として利用できる。
本発明の一実施形態に係る高炉及び炉体櫓の一態様を示す図である。 前記実施形態における高炉の炉底部を示す断面図である。 前記図2Aの2B部を拡大した断面図である。 前記実施形態における高炉炉底部に、水平切断部を設定し、該切断部に複数の切断区分設定した一態様を示す図である。 前記実施形態における高炉炉底部において、切断区分を切断する場合における一例を示す図である。 前記実施形態における横移動手段が設置される切断区分を示す拡大断面図である。 前記実施形態における横移動手段が設置されない切断区分を示す拡大断面図である。 α材を用いた炉体荷重支持部材を備える横移動手段の別の態様を示す図である。 HPA+α材を用いた炉体荷重支持部材を備える横移動手段の別の態様を示す図である。 HAPを単独で用いた炉体荷重支持部材を備える横移動手段の別の態様を示す図である。 前記実施形態における高炉の炉底部の搬出態様を示す図である。 前記実施形態における横移動部材として敷板と滑り板を用いる横移動手段における搬出直前の高炉炉底部の側面態様を示す図である。 前記実施形態における横移動部材として敷板と滑り板を用いる横移動手段における搬出直前の高炉炉底部の平面態様を示す図である。 本発明の他の実施形態における横移動手段が設置されない切断区分を示す拡大断面図である。
符号の説明
10 高炉
11 基礎コンクリート
12 敷ビーム
13 高炉本体
14 炉体櫓
15 排気管
16 環状管
17 炉頂アウトリガークレーン
18 仮設張出しデッキ
19 装入装置
21 梁または仮設ジャッキ受梁
22 支柱
23 H形鋼
24 冷却管
25 グラウト材
26 炉底板
28 スタンプ材
29 鉄皮
30 ステーブクーラー
31 炉底レンガ層
32 混銑滓塊
33 残銑
34 上部マンテル
35 炉底マンテル
36 高炉炉底部
41 水平孔
44 敷板
45 横移動部材である滑り板
46 横移動部材である滑り面
47 上部水平面(切断面)
48 下部水平面(切断面)
49 水平切断部
50 センターホールジャッキ
51a 炉体荷重支持部材であるHPA
51b 炉体荷重支持部材であるα材
52 吊下げ用ブラケット
53 横移動手段
56,56A 空隙部
57 重量物搬送台車
58 ジャッキ
59 索引ワイヤー
60 ブラケット
68a,68c,68e,68g,68i 横移動手段が配置される切断区分
68b,68d,68f,68h,68j 横移動手段が配置されない切断区分
69a〜69k 境界部
70a〜70j ワイヤー

Claims (3)

  1. 高炉炉底部の下方に位置する基礎コンクリート又はベースグラウトから、高炉炉底部を切離して搬出する高炉炉底部の解体方法であって、高炉の操業中に予め下記工程1〜工程5を実施し、その後、高炉の吹止後の改修期間中に、下記工程6を実施することを特徴とする高炉炉底部の解体方法。
    工程1:搬出しようとする高炉炉底部の下方に位置する基礎コンクリート又はベースグラウトに設定した水平切断面に、高炉炉底部の引出し方向に平行な切断区分を複数設定する。
    工程2:前記切断区分の境界部の基礎コンクリート又はベースグラウトに、前記引出し方向に平行で隣り合う水平孔を穿孔する。
    工程3:前記隣り合う水平孔にワイヤソーのワイヤーを挿入し、前記切断区分の基礎コンクリートを、所要の高さを維持する上部水平面と下部水平面に沿って切断し、前記上下の水平切断面間にある切断された基礎コンクリート又はベースグラウトを排出して、前記引出し方向に平行な空隙部を形成し、前記空隙部に、高炉炉底部を搬出するための横移動部材を配置し、前記空隙部に配置された横移動部材の上面と上水平切断面との隙間に、炉体荷重を支持する炉体荷重支持部材を配置する。
    工程4:前記隣り合う水平孔にワイヤソーのワイヤーを挿入し、前記切断区分の基礎コンクリートを、所要の高さを維持する水平面に沿って切断する。
    工程5:前記切断区分のうち何れかには前記工程3を行い、他の前記切断区分には前記工程4を行うことを繰り返し、前記高炉炉底部と前記基礎コンクリート又はベースグラウトとを水平切断面にて分離する。
    工程6:上部マンテルを高炉炉底部から分離し、吊り上げて固定した後、高炉炉底部に水平力を付与して、系外に搬出する。
  2. 前記切断区分に対して前記工程3と前記工程4とが交互に隣接するように行うことを特徴とする請求項1に記載の高炉炉底部の解体方法。
  3. 前記工程4では前記水平面に摩擦緩和剤を注入することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高炉炉底部の解体方法。
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