以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態の計量機器用情報処理装置の構成を示すブロック図である。
この計量機器は、情報処理装置1A(計量機器用情報処理装置)と計量機器本体部1Bとによって構成され、情報処理装置1Aは計量機器本体部1Bの動作を制御する制御装置でもある。
情報処理装置1Aは、例えば液晶表示装置からなる表示部2と、例えば液晶表示装置(表示部2)の液晶パネル上に取り付けられたタッチパネルからなる入力部3と、時計部4と、中央演算処理装置からなるCPU部5と、RAM及び不揮発性メモリを有する記憶部6と、計量機器本体部1Bとのインターフェイス部7と、印字装置9と接続されるI/O回路8と、外部の情報処理装置であるパソコン等の外部装置11とデータの送受信を行う通信回路部10とを備えている。記憶部6内の不揮発性メモリには、CPU部5の実行プログラムが予め記憶されており、また、後述する生産履歴データ等も記憶される。時計部4は、例えばRTC(リアルタイムクロック)によって構成され、年月日、曜日及び時刻のデータをCPU部5へ提供する。本実施の形態では、表示部2と入力部3とはタッチパネルディスプレイによって構成されている。
例えば、印字出力の指示が入力部3から入力された場合、CPU部5は、I/O回路8を介して印字すべきデータを印字装置9へ出力し、印字装置9に印字させることが可能である。また、CPU部5は、通信回路部10を介して、外部装置11、例えばパソコン等とデータの送受信を行なうことが可能である。
本実施の形態における情報処理装置1Aは、先に述べた生産記録情報作成手段、生産履歴記憶手段、表示計量情報演算手段、表示手段、表示指定手段及びログイン手段等として機能する。また、先に述べた操作者情報入力手段としても機能するようにしてもよい。
また、情報処理装置1Aは、計量機器本体部1Bの動作を規定するための動作条件を設定するために用いられ、さらに、設定された動作条件に基づいて計量機器本体部1Bの動作の制御を行う。
計量機器では、計量機器本体部1Bにおいて被計量物の重量を計量し、その計量値は情報処理装置1Aへ送られる。また、この計量機器は、例えば包装機等とともに生産ラインを構成する装置のうちの1つの装置であり、順次、被計量物の重量を計量し、その都度、計量値(個別計量情報)は情報処理装置1Aへ送られ、情報処理装置1Aに一時記憶される。
図2は、本実施の形態における計量機器の一例である組合せ秤を示す図である。
この組合せ秤の計量機器本体部1Bは、その装置上部の中央に、被計量物を振動によって放射状に分散させる円錐形の分散フィーダ51が設けられている。分散フィーダ51では、図示されない供給装置からその中央部に供給される被計量物を振動によってその周縁部方向へ送り出す。分散フィーダ51の周囲には、分散フィーダ51から送られてきた被計量物を振動によって各供給ホッパ53に送りこむための複数のリニアフィーダ52が放射状に設けられている。各リニアフィーダ52の下方には、供給ホッパ53及び計量ホッパ54がそれぞれ対応して設けられている。これらの複数の供給ホッパ53及び計量ホッパ54はそれぞれ円状に配設されている。供給ホッパ53はリニアフィーダ52から送りこまれた被計量物を受け取り、その下方に配置された計量ホッパ54が空になるとゲートを開いて計量ホッパ54へ被計量物を投入する。また、各計量ホッパ54には、計量ホッパ54内の被計量物の重量を計測するロードセル等の重量センサ55が取り付けられ、各重量センサ55による計測値は情報処理装置1Aへ出力される。円状に列設された計量ホッパ54の下方には集合シュート56が設けられ、集合シュート56の下部には集合ファンネル57が配設されている。この組合せ秤の集合ファンネル57の下方には、例えば包装機(図示せず)が配置され、集合ファンネル57から排出される被計量物は包装機へ投入されて袋詰めされる。
情報処理装置1Aでは、計量機器本体部1Bの動作制御を行うとともに、被計量物を排出すべき計量ホッパ54の組合せを求める組合せ処理を行う。この組合せ処理では、各計量ホッパ54の計量値(重量センサ55により計測された計量ホッパ54内の被計量物の重量値)に基づいて組合せ演算を行い、複数の計量ホッパ54の中から、計量値の合計が目標重量に対して許容範囲内の値であり、かつ、目標重量との差の絶対値が最小となる計量ホッパ54の組合せを1つ選択し、被計量物を排出すべき組合せとする。
また、情報処理装置1Aでは、表示部2の画面に、各回の組合せ計量結果及び組合せ計量結果の集計の表示を行うことも可能である。
以上のように構成された組合せ秤の動作について、その概略を説明する。
まず、被計量物は、図示されない供給装置によって組合せ秤の上方に搬送されてきて、分散フィーダ51上に載せられる。そして、分散フィーダ51の振動によって放射状に分散されて、分散フィーダ51に続くリニアフィーダ52を介して供給ホッパ53に被計量物が送られる。各供給ホッパ53の下方に位置する計量ホッパ54が空の場合に、各供給ホッパ53の被計量物が計量ホッパ54に投入される。情報処理装置1Aは、前述の組合せ処理を行い、被計量物を排出すべき組合せに該当する計量ホッパ54に被計量物を排出させる。計量ホッパ54から排出された被計量物は集合シュート56上を滑り落ち、集合ファンネル57を介して包装機へ排出される。以上の動作が繰り返し行われる。
組合せ秤では、上記のような動作を行うために多数の動作条件設定項目の値の設定が必要であり、情報処理装置1Aを用いて設定され、設定された動作条件設定項目の値は記憶部6に記憶されている。
このような組合せ秤の動作条件の主な設定項目としては、目標重量、上限許容重量、速度(計量速度)、分散フィーダ強度、リニアフィーダ強度、供給ホッパ開時間、計量ホッパ開時間などがある。
上記の各設定項目について簡単に説明する。目標重量は、排出すべき目標とする重量であり、上限許容重量は、目標重量に対し排出を許容する最大重量を決める値であり、排出許容最大重量=目標重量+上限許容重量である。またここでは目標重量が排出許容最小重量である。速度は、排出される被計量物が1分間に包装機で包装される袋(パック)数である。分散フィーダ強度は分散フィーダ51の振動振幅に対応する値であり、リニアフィーダ強度はリニアフィーダ52の振動振幅に対応する値である。供給ホッパ開時間、計量ホッパ開時間は、それぞれのホッパのゲートの開動作を行った後、閉動作を開始するまでの全開状態を保持している時間である。これらの設定項目はほんの一例を示したものであり、実際は数十個あるいは百個以上の多数の設定項目がある。
図3は、動作条件設定項目の値を設定するための動作条件設定画面の一例を示す図である。
情報処理装置1Aは、ログイン機能を有し、例えば、情報処理装置1Aの電源を投入すると、はじめに、表示部2の画面に、ユーザー名及びパスワードを入力する一般的なログイン画面が表示される。ログイン画面にユーザー名及びパスワードを入力すると、CPU部5は、入力されたユーザー名及びパスワードと、記憶部6に予め記憶されているユーザー名及びパスワードとを照合し、一致すれば表示部2の画面に、メニュー画面(図示せず)を表示させる。このメニュー画面には、例えば、「動作条件設定」のタッチキースイッチ、「生産履歴」のタッチキースイッチ、「運転開始」のタッチキースイッチなどが表示される。
メニュー画面の「生産履歴」のタッチキースイッチにタッチすると、例えば図5の生産履歴呼び出し画面P1が表示される。また、「動作条件設定」のタッチキースイッチにタッチすると、動作条件を設定するために用いられる動作条件設定画面が表示される。この動作条件設定画面上で、品種番号や目標重量などの複数の設定項目の値を設定することができる。また、「運転開始」のタッチキースイッチをタッチすると、計量機器の運転(動作)が開始される。
図3の動作条件設定画面30は、例えば、前述のメニュー画面から呼び出される。メニュー画面の「動作条件設定」のタッチキースイッチにタッチすると、第1の動作条件設定画面として例えば被計量物の品種ごとに付与された品種番号を選択する品種選択画面(図示せず)が表示され、所望の品種番号を選択すると(例えば、それぞれの品種番号が表示されているタッチキースイッチにタッチすると)、第2の動作条件設定画面として例えば図3の動作条件設定画面30が表示される。この図3の動作条件設定画面30は、品種番号1が選択された場合の動作条件設定画面の一例である。
図3の動作条件設定画面30では、各設定項目名が表示され、各設定項目名の右側には、その設定項目の値(現在設定されている値、運転開始前には予め決められている初期設定値)を表示する設定値表示領域が設けられている。またそれぞれの設定値表示領域はタッチキースイッチ31となっており、タッチキースイッチ31をタッチすると、テンキーのダイアログボックスが表示され、そのテンキーをタッチして設定項目の値を入力及び変更することができる。設定項目の値を入力及び変更した後、「決定」のタッチキースイッチ34をタッチすると、CPU部5は、そのタッチしたときに設定値表示領域に表示されている設定項目の値を動作条件として設定する。この設定される動作条件設定項目の値は記憶部6に記憶される。図3において、タッチキースイッチ32,33をタッチすると画面を上下にスクロールできる。また、「戻る」のタッチキースイッチ35をタッチすると、動作条件設定画面30を呼び出した表示画面、ここでは、品種選択画面に戻る。
図4は、本実施の形態の情報処理装置1Aの記憶部6の不揮発性メモリに記憶される生産履歴データの一例を示す概念図である。
この生産履歴データは、生産記録情報が履歴として順次記録されたものであり、(A1),(A2),・・・,(An)はそれぞれ生産記録情報である。各生産記録情報は、品種番号と、品種名と、集計開始年月日・時刻・曜日と、集計終了年月日・時刻・曜日と、シフト番号と、計量回数と、計量値(前述の組合せ計量値)の総加算値である総重量と、計量値の最大値と、計量値の最小値と、計量値の標準偏差とで構成される。品種番号及び品種名が品種情報であり、集計開始年月日・時刻・曜日と、集計終了年月日・時刻・曜日とが記録集計期間特定情報であり、集計開始から集計終了までの間が記録集計期間である。また、総重量が記録計量情報である。すなわち、記録集計期間内に計量されて求められた個別計量情報(組合せ計量値)の集計が記録計量情報(図4における総重量)である。なお、品種番号及び品種名は、被計量物の種類と目標重量とに応じて付与している。言い換えれば、本実施の形態における品種は、被計量物の種類と目標重量とによって分類されている。
情報処理装置1Aでは、記録計量情報と記録集計期間特定情報とを含む生産記録情報を、例えば所定時間ごとに作成し、生産履歴として記憶する。例えば、所定時間を1時間とすると、1時間毎に生産記録情報を作成して記憶する。ここで、8時からの1時間、9時からの1時間というように、1日を24に等分割してなる時間を、それぞれ記録集計期間とすることができる。なお、計量機器の運転開始時を含む記録集計期間(例えば、8時15分に運転を開始した場合の8時15分から9時まで)や、運転終了時を含む記録集計期間(例えば、16時50分に運転を終了した場合の16時から16時50分)においては、1時間に満たなくても生産記録情報を作成して記憶する。また、上記は同一品種が連続している場合であって、品種が変更された場合、例えば品種番号1から品種番号2に変更された場合には、品種番号1の生産(計量)終了時に1時間に満たなくても品種番号1に関する生産記録情報を作成して記憶する。そして、次に品種番号2に関する生産記録情報を作成して記憶する。また、図4のようにシフト番号も記録する場合にはシフト番号が変更された場合にも、その変更前のシフト番号に関する生産記録情報を作成して記憶する。すなわち、生産記録情報は、品種ごとに、かつ、シフト番号ごとに、かつ、所定時間ごとに作成して記憶する。なお、シフト番号を記録しないように構成した場合には、生産記録情報は、品種ごとに、かつ所定時間ごとに作成して記憶する。
CPU部5は、上述のように生産記録情報を作成し、この作成した生産記録情報を記憶部6内の生産履歴データ記憶領域に記憶する。例えば、記憶部6の不揮発性メモリには、順次作成される各生産記録情報を記憶する生産履歴データ記憶領域を有し、生産履歴データ記憶領域に新たに作成された生産記録情報が追加記憶される。例えば、ここでは、生産履歴データ記憶領域の開始アドレスから所定のデータ間隔値(m)をもって生産記録情報が作成されるたびに順次記憶される。例えば、最初に作成された生産記録情報は、その先頭アドレスを上記開始アドレスとして記憶され、それ以降に作成される生産記録情報は、その先頭アドレスをその直前に作成された生産記録情報の先頭アドレスにデータ間隔値(m)を加算したアドレスとして記憶される。また、生産記録情報が作成されるたびに、その作成された生産記録情報が記憶されている生産履歴データ記憶領域の最終アドレスが更新される。この最終アドレスは、例えばCPU部5内のレジスタに保持され、前述の更新がなされる。
図4の生産記録情報(A1)〜(An)には、品種情報として品種番号と品種名の両方が記憶されているが、品種番号と品種名とは1対1に対応しているので、いずれか一方のみでもよい。また、ここでの品種は、例えば商品の種類であり、同じ種類の被計量物でも重量が異なれば異なる品種として分類されている。
また、集計開始年月日・時刻・曜日は、(A1)〜(An)の各生産記録情報を作成するために集計される最初の計量情報が得られた時点を示す情報であり、集計終了年月日・時刻・曜日は、(A1)〜(An)の各生産記録情報を作成するために集計される最後の計量情報が得られた時点を示す情報である。
また、シフト番号とは、操作者が交代勤務を行う場合の勤務時間帯に対応して付された番号であり、例えば、8時から16時までの勤務時間帯のシフト番号を1、16時から24時までの勤務時間帯のシフト番号を2、0時から8時までの勤務時間帯のシフト番号を3として予め定めている。
情報処理装置1Aでは、個々の生産記録情報を作成するとき、品種情報については、例えば計量機器の動作条件を設定する際に操作者の操作によって入力部2から入力され、変更があるまで同じ情報が記憶部6に記憶されており、その情報を用いる。また、集計開始及び集計終了の年月日・時刻・曜日の情報については、CPU部5が時計部4から取得する。また、シフト番号については、時計部4から取得する時刻情報に基づいてCPU部5によって決められる。
また、計量情報として、計量回数と、計量値の総加算値である総重量と、計量値の最大値および最小値と、標準偏差とが記憶されているが、計量値の平均値や計量速度も記憶するようにしてもよい。上記の計量回数、総重量、最大値、最小値および標準偏差は、集計期間(集計開始時刻から集計終了時刻までの期間)内でのそれである。計量値の平均値は総重量を計量回数で割り算することで得られ、計量速度は計量回数を集計時間(集計開始時刻から集計終了時刻までの時間)で割り算することで得られるので、ここではメモリ節約のため記憶していない。
図5は、生産履歴を表示するための生産履歴呼び出し画面の一例を示す図である。
前述のように、例えばメニュー画面の「生産履歴」のタッチキースイッチにタッチすると、例えば図5の生産履歴呼び出し画面P1が表示される。
この図5の生産履歴呼び出し画面P1の例では、表示したい生産履歴についての、品種番号、シフト番号、年、月、日、時間帯(例えば、8時〜16時)、曜日、期間の各項目を設定するための設定内容表示領域が設けられている。またそれぞれの設定内容表示領域はタッチキースイッチ12〜19となっており、それぞれのタッチキースイッチをタッチすると、所望の数字あるいは文字を入力するためのダイアログボックスが表示され、所望の数字あるいは文字を入力することができる。その後、「決定」のタッチキースイッチ20をタッチすると、CPU部5は、そのタッチしたときに設定内容表示領域(タッチキースイッチ12〜19)に表示されている内容を生産履歴呼び出し条件として設定する。図5において、「戻る」のタッチキースイッチ25をタッチすると、生産履歴呼び出し画面P1を呼び出した表示画面、ここでは、メニュー画面に戻る。
図6、図7は、生産履歴呼び出し画面を用いて生産履歴呼び出し条件が設定された後の情報処理装置1Aの動作の一例を示すフローチャートであり、この動作によって表示部2に生産履歴表示画面が表示される。なお、この図6、図7では、生産履歴呼び出し条件の項目に、図5の「曜日」及び「期間」の項目がない場合の一例を示している。また、図8〜図11は、それぞれ、生産履歴表示画面の一例を示す図である。
図8に示す生産履歴表示画面P2は、例えば図5の生産履歴呼び出し画面P1において、品種番号として1が、年として2007(年)がそれぞれ設定され、他の項目についてはその値等が設定されていない場合に表示される生産履歴表示画面の一例を示している。この場合、品種番号1についての2007年の生産履歴が月別に表示されている。ここでは、各月の生産量(総重量)が棒グラフで示されている。なお、12月の棒グラフが白抜き表示されているのは、現在12月であって、12月の生産が未だ終了していないことを示している。「印字」のタッチキースイッチ22をタッチすると、表示されている生産履歴を印字装置9により印字出力することができる。「戻る」のタッチキースイッチ25をタッチすると、生産履歴表示画面P2を呼び出した表示画面、例えば図5の生産履歴呼び出し画面P1に戻る。
また、図9に示す生産履歴表示画面P3は、例えば図5の生産履歴呼び出し画面P1において、品種番号として1が、年として2007(年)が、月として11(月)がそれぞれ設定され、他の項目についてはその値等が設定されていない場合に表示される生産履歴表示画面の一例を示している。この場合、品種番号1についての2007年11月の生産履歴がカレンダー形式で日別に表示されている。ここでは、各日について1日における計量回数、生産量(総重量)、計量値の最大値、最小値、標準偏差が示されている。タッチキースイッチ23,24をタッチすると画面を上下にスクロールできる。「印字」のタッチキースイッチ22をタッチすると、表示可能な生産履歴(ここでは、品種番号1についての2007年11月の生産履歴)を印字装置9により印字出力することができる。「戻る」のタッチキースイッチ25をタッチすると、生産履歴表示画面P3を呼び出した表示画面、例えば図5の生産履歴呼び出し画面P1に戻る。
また、図10に示す生産履歴表示画面P4は、例えば図5の生産履歴呼び出し画面P1において、品種番号として1が、年として2007(年)が、月として11(月)が、日として5(日)がそれぞれ設定され、他の項目についてはその値等が設定されていない場合に表示される生産履歴表示画面の一例を示している。この場合、品種番号1についての2007年11月5日の生産履歴が時間別(1時間ごと)に表示されている。ここでは、1時間ごとの生産量(総重量)が棒グラフで示されている。各棒グラフの上端には生産量が数字で表示され、さらにその上に計量回数がかっこ書きで表示されている。なお、15時から16時の棒グラフが白抜き表示されているのは、その時間帯の生産が未だ終了していないことを示している(現在時刻が15時55分である)。タッチキースイッチ22,25は図8のものと同様の機能を有する。
また、図11に示す生産履歴表示画面P5は、例えば図5の生産履歴呼び出し画面P1において、品種番号として1が、シフト番号として1が、年として2007(年)が、月として11(月)がそれぞれ設定され、他の項目についてはその値等が設定されていない場合に表示される生産履歴表示画面の一例を示している。この場合、品種番号1についての2007年11月のシフト番号1の時間帯(8時から16時直前)における生産履歴が表形式で日別に表示されている。タッチキースイッチ22〜25は図9のものと同様の機能を有する。
次に図6、図7のフローチャートに基づいて、情報処理装置1Aの動作を説明する。この動作は、CPU部5の処理によって実現される。
例えば、図5の生産履歴呼び出し画面P1(ただし、ここでは、「曜日」及び「期間」の項目がないものとする)において、「決定」のタッチキースイッチ20をタッチすると、CPU部5は、そのタッチしたときに設定内容表示領域(タッチキースイッチ12〜17)に表示されている内容を生産履歴呼び出し条件として設定した後、ステップS1以降の処理を実行する。
ステップS1において、生産履歴呼び出し条件として品種番号の設定が有るか否かを判定し、設定が無ければエラー表示する(ステップS51)。このエラー表示は、例えば、「品種番号が設定されていません」という文字を画面に表示する。
次にステップS2において、生産履歴呼び出し条件として年の設定が有るか否かを判定し、設定が無ければエラー表示する(ステップS52)。このエラー表示は、例えば、「年が設定されていません」という文字を画面に表示する。
生産履歴呼び出し条件として品種番号及び年が設定されていれば、ステップS3へ進み、月の設定が有るか否かを判定し、設定が無ければ月別表示フラグをON(セット)する(ステップS4)。
ステップS3において生産履歴呼び出し条件として月が設定されていれば、ステップS5へ進み、日の設定が有るか否かを判定し、設定が無ければ日別表示フラグをON(セット)する(ステップS6)。
ステップS5において生産履歴呼び出し条件として日が設定されていれば、ステップS7へ進み、時間帯の設定が有るか否かを判定し、設定が無ければ時間別表示フラグをON(セット)する(ステップS8)。
ステップS7において生産履歴呼び出し条件として時間帯が設定されていれば、指定時間帯表示フラグをON(セット)する(ステップS9)。
ステップS4,S6,S8,S9の次のステップS10では、読み出しアドレスを生産履歴データ記憶領域の開始アドレスにセットする。
次に、ステップS11では、セットされた読み出しアドレスを先頭アドレスとする生産記録情報を読み出す。この読み出した生産記録情報を、以下、読み出し生産情報と言う。
次に、ステップS12では、読み出し生産情報の品種番号と生産履歴呼び出し条件として設定された品種番号とが一致しているか否かを判定し、一致していればステップS13へ進み、一致していなければステップS41へ進む。
次に、ステップS13では、読み出し生産情報の年と生産履歴呼び出し条件として設定された年とが一致しているか否かを判定し、一致していればステップS14へ進み、一致していなければステップS41へ進む。
次に、ステップS14では、月別表示フラグがONしているか否かを判定し、ONしていればステップS15へ進み、ONしていなければステップS16へ進む。
次に、ステップS15では、生産履歴呼び出し条件としてシフト番号が設定されている場合に、読み出し生産情報のシフト番号と生産履歴呼び出し条件として設定されたシフト番号とが一致しているか否かを判定し、一致していればステップS16へ進み、一致していなければステップS41へ進む。なお、生産履歴呼び出し条件としてシフト番号が設定されていない場合には、一致しているとみなして、ステップS16へ進む。
ステップS16では、読み出し生産情報を生産履歴呼び出し条件に合致したデータとして集計する。ここでは、ステップS11からステップS41、S42を介して繰り返される処理において逐次読み出され、生産履歴呼び出し条件に合致した読み出し生産情報を対象にし、読み出し生産情報に含まれる集計開始及び集計終了の月に基づいて月別に計量情報の集計を行う。例えば、月別に、総重量(これは、読み出し生産情報の総重量の合計)等を求める。
ステップS21では、日別表示フラグがONしているか否かを判定し、ONしていればステップS25へ進み、ONしていなければステップS22へ進む。
次に、ステップS22では、読み出し生産情報の月と生産履歴呼び出し条件として設定された月とが一致しているか否かを判定し、一致していればステップS23へ進み、一致していなければステップS41へ進む。
次に、ステップS23では、生産履歴呼び出し条件としてシフト番号が設定されている場合に、読み出し生産情報のシフト番号と生産履歴呼び出し条件として設定されたシフト番号とが一致しているか否かを判定し、一致していればステップS24へ進み、一致していなければステップS41へ進む。なお、生産履歴呼び出し条件としてシフト番号が設定されていない場合には、一致しているとみなして、ステップS24へ進む。
ステップS24では、読み出し生産情報を生産履歴呼び出し条件に合致したデータとして集計する。ここでは、ステップS11からステップS41、S42を介して繰り返される処理において逐次読み出され、生産履歴呼び出し条件に合致した読み出し生産情報を対象にし、読み出し生産情報に含まれる集計開始及び集計終了の日に基づいて日別に計量情報の集計を行う。例えば、日別に、計量回数及び総重量(これは、読み出し生産情報の総重量の合計)等を求める。
ステップS25では、時間別表示フラグがONしているか否かを判定し、ONしていればステップS26へ進み、ONしていなければステップS29へ進む。
次に、ステップS26では、読み出し生産情報の月及び日と生産履歴呼び出し条件として設定された月及び日とが一致しているか否かを判定し、一致していればステップS27へ進み、一致していなければステップS41へ進む。
次に、ステップS27では、生産履歴呼び出し条件としてシフト番号が設定されている場合に、読み出し生産情報のシフト番号と生産履歴呼び出し条件として設定されたシフト番号とが一致しているか否かを判定し、一致していればステップS28へ進み、一致していなければステップS41へ進む。なお、生産履歴呼び出し条件としてシフト番号が設定されていない場合には、一致しているとみなして、ステップS28へ進む。
ステップS28では、読み出し生産情報を生産履歴呼び出し条件に合致したデータとして集計する。ここでは、ステップS11からステップS41、S42を介して繰り返される処理において逐次読み出され、生産履歴呼び出し条件に合致した読み出し生産情報を対象にし、読み出し生産情報に含まれる集計開始及び集計終了の時刻に基づいて時間別に計量情報の集計を行う。例えば、時間別に、計量回数及び総重量(これは、読み出し生産情報の総重量の合計)等を求める。
ステップS25において時間別表示フラグがONしていない場合、指定時間帯表示フラグがONしており、ステップS29へ進む。
ステップS29では、読み出し生産情報の月及び日と生産履歴呼び出し条件として設定された月及び日とが一致しているか否かを判定し、一致していればステップS30へ進み、一致していなければステップS41へ進む。
次に、ステップS30では、読み出し生産情報の集計開始時刻及び集計終了時刻が生産履歴呼び出し条件として設定された時間帯に含まれるか否かを判定し、含まれる場合にはステップS31へ進み、含まれない場合にはステップS41へ進む。
ステップS31では、読み出し生産情報を生産履歴呼び出し条件に合致したデータとして集計する。ここでは、ステップS11からステップS41、S42を介して繰り返される処理において逐次読み出され、生産履歴呼び出し条件に合致した読み出し生産情報を対象にし、読み出し生産情報に含まれる集計開始及び集計終了の時刻に基づいて時間別に計量情報の集計を行う。例えば、時間別に、計量回数及び総重量(これは、読み出し生産情報の総重量の合計)等を求める。
ステップS41では、読み出しアドレスを、次の読み出しアドレスすなわち現在の読み出しアドレスに所定のデータ間隔値(m)を加えたアドレスにセットする。このアドレスは、次に読み出される生産記録情報が存在する場合はその先頭アドレスである。
ステップS42では、ステップS41でセットされた読み出しアドレスが最終アドレスを超えているか否かを判定し、超えていなければステップS11へ戻り、超えていればステップS43へ進む。ここで、読み出しアドレスが最終アドレスを超えていれば、生産履歴データ記憶領域に記憶されている全ての生産記録情報を対象にしてステップS11以降、ステップS41より前の処理が行われたことになる。
そして、ステップS43では、集計されたデータを所定の表示形式によって表示部2の画面に表示させる。
例えば、生産履歴呼び出し条件として、品種番号と年のみが設定されている場合には、ステップS16において集計され、例えば図8のように月別の生産量を示した生産履歴表示画面が表示される。さらに、生産履歴呼び出し条件としてシフト番号が設定されている場合には、設定されているシフト番号と一致するデータが集計され、例えば図8と同様に月別の生産量を示した生産履歴表示画面が表示される。この画面中に、設定したシフト番号も表示させるようにしてもよい。
また、生産履歴呼び出し条件として、品種番号と年と月のみが設定されている場合には、ステップS24において集計され、例えば図9のように日別の生産量を示した生産履歴表示画面が表示される。さらに、生産履歴呼び出し条件としてシフト番号が設定されている場合には、設定されているシフト番号と一致するデータが集計され、例えば図9と同様に日別の生産量を示した生産履歴表示画面が表示される。この画面中に、設定したシフト番号も表示させるようにしてもよい。この場合の生産履歴表示画面の一例が図11に示されている。
また、生産履歴呼び出し条件として、品種番号と年と月と日のみが設定されている場合には、ステップS28において集計され、例えば図10のように時間別の生産量を示した生産履歴表示画面が表示される。さらに、生産履歴呼び出し条件としてシフト番号が設定されている場合には、設定されているシフト番号と一致するデータが集計され、例えば図10と同様に時間別の生産量を示した生産履歴表示画面が表示される。この画面中に、設定したシフト番号も表示させるようにしてもよい。例えば、シフト番号として1が設定され、1のシフト番号が8時から16時までの勤務時間帯を示すものであれば、図10と同様、8時から16時直前までの時間別の生産量を示した画面が表示される。
また、生産履歴呼び出し条件として、品種番号と年と月と日と時間帯のみが設定されている場合には、ステップS31において集計され、設定された時間帯において例えば図10と同様に時間別の生産量を示した生産履歴表示画面が表示される。
なお、上記例では、時間帯が設定される場合には、年と月と日とがともに設定されるものとしたが、これに限られない。例えば、時間帯をシフト番号と同様に設定できるものとしてもよい。例えば、生産履歴呼び出し条件として、品種番号と年と時間帯のみが設定されている場合には、図8と同様に月別の生産量(但し、設定された時間帯について集計された生産量)を示した生産履歴表示画面を表示するようにしてもよい。また、生産履歴呼び出し条件として、品種番号と年と月と時間帯のみが設定されている場合には、図9と同様に日別の生産量(但し、設定された時間帯について集計された生産量)を示した生産履歴表示画面を表示するようにしてもよい。
また、上記例では、生産履歴呼び出し条件に、「曜日」が設定されない場合について説明したが、設定されるようにしてもよい。例えば、生産履歴呼び出し条件として、品種番号と年と曜日のみが設定されている場合に、図8と同様に月別の生産量(但し、設定された曜日について集計された生産量)を示した生産履歴表示画面を表示するようにしてもよい。ここで、複数の曜日を設定できるようにしてもよい。
また、生産履歴呼び出し条件に、「期間」が設定されない場合について説明したが、設定されるようにしてもよい。例えば、「期間」として、2007年4月〜2008年3月というように月単位で設定するようにしてもよいし、2008年3月21日〜2008年4月30日というように日単位で設定するようにしてもよい。月単位で設定した場合には、例えば図8と同様に月別の生産量を表示するようにし、日単位で設定した場合には、例えば図9と同様に日別の生産量を表示するようにすればよい。なお、「期間」を設定する場合には、「年」、「月」、「日」を設定しないようにする。
このように、「年」、「月」、「日」を設定しないで、「期間」を設定する場合においても、「シフト番号」、「時間帯」あるいは「曜日」を同時に設定するようにしてもよい。
本実施の形態では、計量機器本体部1Bの制御装置であり、動作条件を設定するために用いる情報処理装置1Aにおいて、生産記録情報を生産履歴データとして記憶しておき、所望の生産履歴呼び出し条件を設定することにより、所望する生産履歴、すなわち、どの品種をいつどれだけ生産(計量)したかなどの生産履歴を表示させることができるので、計量機器の設置場所においてその計量機器による生産履歴を確認することができる。
また、通常、シフト番号の時間帯に対応して計量機器の操作者が交代するような勤務形態であり、このようにシフト番号と計量機器の操作者とが対応している場合には、生産履歴呼び出し条件にシフト番号を設定することにより、表示される生産履歴を操作者の能力査定の目安にすることができる。
なお、操作者を特定するための情報である操作者情報を生産記録情報に含めて記憶しておき、操作者情報を生産履歴呼び出し条件の1つとしてもよい。この場合も、生産履歴呼び出し条件に操作者情報を設定することにより、表示される生産履歴を操作者の能力査定の目安にすることができる。操作者情報については、例えば、ログイン処理のときに取得するようにすればよい。また、操作者情報については、1日のうちの最初の操作者や、交代するときの次の操作者が入力部2を操作して表示部2にパスワード入力画面を表示させ、操作者が個々に予め与えられたパスワードを入力するようにしてもよい。この場合、パスワード入力により、CPU部5は、操作者情報を取得することができ、例えば、1日のうちに、操作者が変わる場合に有効である。前述のログイン処理により操作者情報を取得する場合には、1日のうちに操作者の変更がない場合に有効である。
図8〜図11は一例であって、図4に示すような生産履歴データに基づき、他の生産履歴表示画面を表示するようにしてもよい。また、総重量を計量回数で割り算した値である平均重量値を算出して表示するようにしてもよいし、計量回数を計量時間で割り算した値である計量速度を算出して表示するようにしてもよい。
また、情報処理装置1Aは、表示部2で表示される図8〜図11のような生産履歴表示画面の表示データを印字装置9へ出力して印字することも可能である。
また、情報処理装置1Aは、図4に示すような生産履歴データをパソコン等の外部装置11へ出力することができる。この場合、情報処理装置1Aが生産履歴データに基づいて生産履歴表示画面を表示する機能と同等の機能を外部装置11に持たせることにより、外部装置11において同様の生産履歴表示画面を表示することができる。
なお、上記実施の形態では、計量機器の一例として組合せ秤を挙げたが、これに限らず、重量式選別機等の他の計量機器であってもよい。