JP5191281B2 - 農用車輪 - Google Patents
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Description
このような農用機械に取り付けられるように形成されたスポークタイプの農用車輪は、スポークが、オフセットの距離の大きさに対応可能なように、ボスとリムとの間で略S字状に曲げられている(特許文献1)。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、スポークが変形しにくい農用車輪を提供することを目的とする。
前記農用車輪は、前記ボスおよび前記スポークが接続された部分における前記スポークの前記一端が位置する側に、リブ状の第2の補強板が固着されていてもよい。
前記農用車輪は、前記補強板における前記オフセット部および前記延長部のいずれにも固着されない開放された端縁を、外方に凸状の形状とするのが好ましい。
前記農用車輪は、前記第2の補強板におけるいずれにも固着されない開放された端縁が外方に凸状の形状であるのが好ましい。
好ましくは、農用車輪は、隣り合う前記スポークに固着されて隣り合う前記スポークを連結する連結板を有する。
以下の説明において、農用車輪1の半径方向を半径方向または径方向、農用車輪1が回転する方向を周方向、および農用車輪1の回転中心が延びる方向を軸方向または幅方向という。
農用車輪1は、軟弱地盤を走行する田植機等の農用機械に装着されるオフセットされたスポークタイプの農用車輪であり、鉄車2および弾性輪体3からなる。
リム4は、金属製の管が円環状に曲げられ、両端が溶接等により接続されたものである。リム4は、金属製の板が所定の形状にプレスされて円環状に曲げられ、両端が溶接等により接続されたものであってもよい。
向中央近傍までの、農用車輪1におけるオフセットされた側の外周に、溶接により固定されている。
ここで、「オフセットされた側」とは、農用車輪1がプラスオフセットされている場合イン側をいい、マイナスオフセットされている場合アウト側をいう。
弾性輪体3は、リム4にゴム等の弾性材料を被覆して焼き付け(加硫接着)することにより形成され、略円環状の形状を有する。弾性輪体3は、周方向に等間隔に複数のラグ15,…,15を備える。
オフセットして装着されるスポークタイプの農用車輪は、農用機械の荷重によって半径方向に加わる圧縮力または軸方向に加わる曲げモーメントにより、スポークに座屈による変形または曲げによる変形が生じ易い。しかし、農用車輪1ではオフセット部12と内端部13とが連続する部分のオフセット側に補強板7が一体化されていることにより、オフセット部12および内端部13における座屈による変形および曲げモーメントによる変形が防止される。
図3は他の農用車輪1Bにおける回転中心およびスポーク5の軸心を含む断面の図である。
農用車輪1Bは、農用車輪1と異なり、補強板7Bがスポーク5におけるオフセット部12の径方向の略全長および内端部13の径方向の略全長の、オフセットされた側の外周に、溶接により固定されている。また、補強板7Bは、オフセットされた側のボス8の外周まで達してボス8にも溶接により固定されている。
農用車輪1Bは、補強板7Bがスポーク5の径方向における広い範囲に設けられ、かつ補強板7Bがボス8にも固着されていることから、農用車輪1に比べて、径方向の圧縮力による座屈による変形および曲げモーメントによるスポーク5,5,5の変形が一層生じ難い。
農用車輪1Cは、スポーク5の外端部11とオフセット部12とが第2補強板16Cにより補強されている点で農用車輪1と異なる。
第2補強板16Cは、金属製の厚板で形成され、補強板7と同様に、全体として鈍角三角形の形状を有し、その斜辺(最長の辺)に該当する端縁が外方に凸状に湾曲している。第2補強板16Cは、補強板7と同一平面上であって、スポーク5の外端部11の径方向中央近傍からオフセット部12の径方向中央近傍までの、オフセットされた側と反対側の外周に、溶接により固定されている。また、第2補強板16Cと補強板7とは、径方向外方からみたときに、軸方向において一部が重複する。
し、その説明を省略する。
農用車輪1Cは、補強板7によるオフセット部12および内端部13における座屈による変形および曲げモーメントによる変形の防止に加え、第2補強板16Cを備えることにより、外端部11およびオフセット部12における座屈による変形および曲げモーメントによる変形が防止される。
図5は他の農用車輪1Dにおける回転中心およびスポーク5Dの軸心を含む断面の図である。
鉄車2およびリム4は、農用車輪1における鉄車2およびリム4と同一である。
スポーク5Dは、スポーク5と同様に金属製の管で形成される。また、スポーク5Dは、農用車輪1Dの回転中心から放射状にそれぞれ120度間隔で、いずれも一端がリム4の内周側に溶接等で接続され、他端がボス8に溶接等により固定されている。
補強板7Dは、補強板7と同様に金属製の厚板で形成され、図5に示されるように、全体として略三角形の形状を有する。補強板7Dは、農用車輪1の回転中心およびスポーク5Dの軸心をともに含む平面上で、スポーク5Dの第2オフセット部23Dおよびボス8におけるオフセットされた側のそれぞれの外周に、溶接により固定されている。
農用車輪1Dにおいて、補強板7Dのオフセットされた側の端縁は、図5に示されるように凹状に湾曲している。しかし、取り付け対象の農用機械の構造上の制約がなければ、補強板7Dのオフセットされた側の端縁を凸状に湾曲させることにより、一層曲げ変形(座屈変形)に対する抵抗力が増加する。
農用車輪1Eにおける農用車輪1Dと同じ構成を有する部分については、図6において図5と同一の符合を付し、その説明を省略する。
農用車輪1Eは、第1オフセット部21Dと中央部22Dとの間、および中央部22Dと第2オフセット部23Dとの間を補強するための第3補強板24Eおよび第4補強板25Eを備えている。
む平面上に設けられている。
農用車輪1Eにおいて、補強板7Eを農用車輪1Dにおける補強板7Dのように形成しても良い。農用車輪を、農用車輪1Eにおける補強板7E、第3補強板24Eおよび第4補強板25Eのいずれか1つまたはいずれか2つを欠くものとしてもよい。その場合、補強板7E、第3補強板24Eおよび第4補強板25Eのうちの欠けたものが有する機能が欠落することになるが、そのような場合でも、これらのいずれも有しない農用車輪に比べて、スポーク5Dの曲げ変形(座屈変形)が生じにくい農用車輪を実現することができる。
農用車輪1Fにおける鉄車2Fは、リム4、3本のスポーク5F、連結板6F、補強板7F、および第2補強板16C等からなる。
農用車輪1Fにおけるスポーク5F、連結板6Fおよび補強板7Fを除く他の部分の構成は、農用車輪1Cにおけるものと同一であり、図7において農用車輪1Cにおけるものと同一の符合を付し、その説明を省略する。
連結板6Fは、農用車輪1における連結板6と同じく正三角形の各頂角を取り除いたような各3つの長い辺および短い辺を有する金属製の六角形の厚板で形成される。連結板6Fは、各短い辺を通ってその中心に伸びた、断面が半円形のスポーク嵌入溝14Fを備えている。連結板6Fは、底辺が正三角形で頂角が大きな、3つのスポーク嵌入溝14Fを斜辺とする四面体の底辺を除いたような形状である。
連結板6Fは、3つのスポーク嵌入溝14Fに嵌め入れられたスポーク5Fおよび孔を貫通するボス8に、溶接により一体化されている。
連結板6Fは、農用機械の荷重によってスポーク5Fに加わる周方向の曲げモーメントによる変形(曲がり)を防止する働きをする。また、連結板6は、スポーク5Fの径方向の曲がりに対しても一定の予防効果を得ることができる。
上述の実施形態において、連結板6,6Fの形状を、六角形以外の形状とすることができる。例えば円形、三角形または正六角形とすることができ、また、スポークの数に応じてその形状を変更することができる。さらに、連結板6,6Fを一体化されたものではなく、各スポーク5,5,5間で独立したリブで代用することができる。連結板6,6Fまたはリブは、ボス8近辺に設けるのが好ましいが、ボス8から径方向に離れた位置で各スポーク5,5,5を連結させてもよい。
4 リム
5,5D,5F スポーク
6,6F 連結板
7,7B,7F 補強板
7D,7E 第2の補強板(補強板)
8 ボス
11 延長部(外端部)
12 オフセット部
13,13F 延長部(内端部)
16C 補強板(第2補強板)
21D オフセット部(第1オフセット部)
22D 延長部(中央部)
23D オフセット部(第2オフセット部)
24E 補強板(第3補強板)
25E 補強板(第4補強板)
Claims (7)
- 円環状のリムと、
一端が前記リムに接続され他端が前記リムの内側に向けて延びた複数本のスポークと、
前記リムの内側において前記スポークの前記他端を接続するボスと、を有し、
前記スポークは、
前記ボスの中心軸に直交する軸直交面に対して傾斜するオフセット部と、
前記オフセット部に鈍角を形成して連続し前記オフセット部に比べて前記軸直交面に対する傾斜が小さな延長部と、をいずれかまたはいずれも複数有し、
前記スポークにおける前記リムに接続された前記一端と前記ボスに接続された前記他端とが前記ボスの軸方向においてずれた位置となるように構成され、
前記スポークには、前記オフセット部および前記延長部による前記鈍角が形成された側の前記鈍角の形成部分に、それぞれリブ状の補強板が固着されている
ことを特徴とする農用車輪。 - 前記スポークは、
径方向に隣り合う前記補強板が、径方向外方からみたときに、軸方向において一部が重複するように形成された
請求項1に記載の農用車輪。 - 前記ボスおよび前記スポークが接続された部分における前記スポークの前記一端が位置する側に、リブ状の第2の補強板が固着されている
請求項1または請求項2に記載の農用車輪。 - 前記補強板における前記オフセット部および前記延長部のいずれにも固着されない開放された端縁が、外方に凸状の形状である
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の農用車輪。 - 円環状のリムと、
一端が前記リムに接続され他端が前記リムの内側に向けて延びた複数本のスポークと、
前記リムの内側において前記スポークの前記他端を接続するボスと、を有し、
前記スポークは、前記ボスの周面に対して鋭角を形成して前記ボスに接続されたオフセット部を有し、
前記スポークにおける前記リムに接続された前記一端と前記ボスに接続された前記オフセット部の端とが前記ボスの軸方向においてずれた位置となるように構成され、
前記ボスおよび前記オフセット部における前記鋭角が形成された側の当該鋭角形成部分にリブ状の第2の補強板が固着されている
ことを特徴とする農用車輪。 - 前記第2の補強板におけるいずれにも固着されない開放された端縁が外方に凸状の形状である
請求項5に記載の農用車輪。 - 隣り合う前記スポークに固着されて隣り合う前記スポークを連結する連結板を有する
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の農用車輪。
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