JP5190887B2 - 附勢構造 - Google Patents

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Description

本発明は、板バネで被附勢部材を附勢する附勢構造の改良に関する。
従来、この種の附勢構造にあっては、たとえば、緩衝器のピストン部に具現化されており、ピストンに設けた圧側ポートの出口端に設けた被附勢部材である環状のバルブを環状の板バネで附勢するものがある(たとえば、特許文献1参照)。
詳しくは、被附勢部材であるバルブは、環状とされてピストンの上面に積層されており、バルブを附勢する板バネはピストンとともにピストンロッドに固定されて内周側を固定端とし外周側を自由端として、その外周を全周に亘ってバルブの内周上面に当接させて、バルブをピストンへ向けて附勢するようになっている。
したがって、被附勢部材たるバルブは、板バネによって圧側ポートを閉じるように附勢されて圧側ポートを閉じており、緩衝器の圧縮行程時には下面に受ける圧力で板バネの附勢力に抗して圧側ポートを開放するようになっている。
そして、上記附勢構造は、コイルスプリングのように軸方向に幅を取らないため、緩衝器のピストン部のように搭載スペースに制約が多い箇所へも無理なく適用することができる利点がある。
特開平8−210415号公報(図1)
しかしながら、上述のような附勢構造にあっては、軸方向の省スペース化を図る上で有用な技術ではあるが、以下の問題がある。
従来の附勢構造では、板バネの附勢力は、外周の撓み量に対して非線形な特性を示し、僅かな撓み量でも被附勢部材を過剰に附勢してしまうところがあり、また、撓み量に対して線形な附勢力を発揮できないので、固体毎に附勢力にバラつきが生じてしまうところがある。
また、僅かな撓み量でも大きな附勢力を発生するため、被附勢部材を附勢する附勢力の調節が非常に難しい。
加えて、僅かな撓み量でも板バネ内部に生じる応力が大きく、被附勢部材のストローク量を大きくとろうとしても、板バネの内部応力が過大となってしまうため、ストローク量の確保しづらい場合もある。
本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、附勢力の調節を容易ならしめるとともに固体毎の附勢力のばらつきを抑制することが可能な附勢構造を提供することであり、また、他の目的は、被附勢部材のストローク量を確保することが可能な附勢構造を提供することである。
上記した目的を解決するために、本発明の課題解決手段は、環状であって内周側を固定端とし外周側を自由端とする板バネの外周撓みによって環状の被附勢部材を附勢する附勢構造において、板バネを周方向に間隔を空けて部分的に被附勢部材に当接させる当接手段を備え、当該当接手段は、被附勢部材の板バネに対向する端部の周上の二箇所以上に形成される凸部を備え、当該凸部を板バネに当接し、被附勢部材が板バネに向けて所定ストロークすると、波打変形した板バネの下に凸となる部位が凸部間に当接することを特徴とする。
本発明の附勢構造にあっては、波打変形した板バネの下に凸となる部位が凸部間に当接するまでは、板バネの附勢力を外周の撓み量に対して線形に近い特性にすることが可能となり、僅かな撓み量で被附勢部材を過剰に附勢してしまう不具合を解消することができ、また、撓み量に対して線形に近い特性の附勢力を発揮できるので、固体毎に附勢力にバラつきが生じてしまう不具合をも解消することができ、被附勢部材を附勢する附勢力の調節も非常に容易となる。
加えて、板バネの周方向への波打変形が制限を受けにくいので、僅かな撓み量で板バネ内部に生じる応力が過大となってしまうことを防止できので、被附勢部材の板バネへ接近する方向(軸方向)へのストローク量を大きくとることができ、ストローク量の確保が容易となる。そして、波打変形した板バネの下に凸となる部位が凸部間に当接すると、板バネの附勢力は、外周の撓み量に対して非線形な特性となる。
以下、本発明のバルブ構造を図に基づいて説明する。図1は、板バネの全周を被附勢部材に当接させて附勢した際の板バネの外周形状を概念的に示した図である。図2は、板バネの全周を被附勢部材に当接させて附勢した際の撓み量と附勢力の特性を示した図である。図3は、一実施の形態における附勢構造が具現化された板バネと被附勢部材の断面図である。図4は、一実施の形態における附勢構造が具現化された被附勢部材の平面図である。図5は、一実施の形態における附勢構造が具現化された板バネが撓んで被附勢部材を附勢している状態を示した図である。図6は、一実施の形態における附勢構造が具現化された板バネの撓み量と附勢力の特性を示した図である。図7は、円周方向幅が異なる凸部を備えた被附勢部材を板バネで附勢した際の撓み量に対する附勢力を示した図である。図8は、円周方向幅が異なる凸部を備えた被附勢部材を板バネで附勢した際の撓み量に対する板バネにおける内部応力の最大値を示した図である。図9は、参考例における附勢構造が具現化された板バネと被附勢部材の断面図である。図10は、参考例における附勢構造が具現化された板バネと附勢部材の平面図である。
附勢構造について詳細に説明するのに先立ち、本発明の発明者は、環状であって内周側を固定端とし外周側を自由端とする板バネの外周撓みによって環状の被附勢部材を附勢する附勢構造において、板バネの外周全周を被附勢部材へ当接させて附勢すると、板バネの附勢力が外周の撓み量に対し非線形な特性を示し、僅かな撓み量でも被附勢部材を過剰に附勢してしまう不具合を発見した。
具体的には、内周を固定端とし外周を自由端とした板バネXを環状の被附勢部材Yに対向させ、無負荷状態において板バネXの全周を被附勢部材Yに当接させ、板バネXと被附勢部材Yを軸方向に接近させ板バネXの外周を撓ませて被附勢部材Yを附勢した場合、撓み量に応じて板バネXの外縁直径が小さくなり、板バネXの周方向にも撓みを生じて変形しようとするが、全周が被附勢部材に接触して周方向の変形が拘束され、当該板バネXの周方向の変形を許容する逃げ場が無く、これが大きな反力を生むことになり、板バネXの附勢力は、図2に示すように外周の撓み量に対して非線形な特性を示すことになる。
なお、撓み量は、被附勢部材Yが板バネXへ接近したストローク量を示し、附勢力は上記接近に対して板バネXが被附勢部材Yに作用させる力を示している。
また、板バネXは、僅かな撓み量でも内部に作用している応力が大きく、許容応力との兼ね合いから被附勢部材Yのストローク量を大きくすることが難しいことが解かった。
このような不具合を解消するために、本発明の発明者は、さらに、鋭意努力と研究を重ねた結果、板バネXの外周が撓んだ際に生じる周方向の波打変形を拘束しないようにすれば、板バネXの附勢力が外周撓み量に対して線形に近い特性となり、撓み量に対する内部応力を小さくすることが可能であるとの知見を得た。
そして、板バネを周方向に間隔を空けて部分的に被附勢部材に当接させる当接手段を設けることで、撓み変形によって外周径が小さくなることに伴う周方向の波打変形部分が逃げこむ空間を設けて拘束しないようにすることができ、板バネの附勢力を外周撓み量に対して線形に近い特性とし、撓み量に対する内部応力を小さくすることができることが判明したのである。
以下、上記の知見を元に、本発明が具現化した一実施の形態の附勢構造について説明する。一実施の形態の附勢構造は、図3および図4に示すように、環状の板バネ1と、この板バネ1によって附勢される環状の被附勢部材2とを備えている。
そして、板バネ1は、内側に挿入される軸4に内周が固定され内周側が固定端とされるとともに、外周側は自由な撓みが許容されて自由端とされており、外周が撓むとこの撓みを解消する方向へ働く復元力で附勢力を発揮するようになっている。
なお、板バネ1は、図示したところでは、弾性な一枚の環状板で構成されているが、複数枚の環状板を積層して構成されてもよい。
他方、被附勢部材2は、環状であって板バネ1に対向する端部であって板バネ1の外径より小径となる周上の三箇所に等間隔をもって凸部3が設けられている。これら凸部3は、板バネ1に当接しており、被附勢部材2を板バネ1へさらに接近させると、板バネ1の外周が凸部3によって上方へ押圧されて、当該板バネ1の外周が撓むようになっている。
したがって、板バネ1は、無負荷状態において、外周全周に亘って被附勢部材2に当接するのではなく、凸部3が当接している部位のみが被附勢部材2に当接するようになっており、板バネ1の周方向に間隔を空けて部分的に被附勢部材2に当接している。すなわち、この実施の形態の場合、当接手段は、被附勢部材2の板バネ1に対向する端部の周上に形成される凸部3を板バネ1に当接することである。
そして、このように構成された附勢構造では、板バネ1と被附勢部材2を軸方向に接近させていくと、板バネ1が凸部3に押圧されて外周を撓ませ被附勢部材2に附勢力を与えるようになる。
板バネ1の外周が撓むと、上述したように、外周直径が小さくなるため、この場合にも、図5に示すように、板バネ1は周方向に波打変形を生じるが、板バネ1は全周に亘って押圧されず凸部3によって部分的に押圧されているため、凸部3と凸部3との間に対面する部位bは下方へ凸となる波を生じるが、当該部位bは被附勢部材2に当接せず当該部位bの変形は制限されにくくなる。
また、凸部3に対面している板バネ1の部位cは、凸部3によって上方へ押圧され凸部3間に対面する部位bが下方へ波打つ関係上、上方へ凸となる波を生じるが、凸部3が被附勢部材2に設けられているので板バネ1の外周は凸部3の周方向へ滑り凸部3の周方向の縁3a,3aによって下方から支持される格好となり、当該部位cの上方への波打変形が制限されることはない。
したがって、板バネ1の周方向の波打変形は、被附勢部材2によって制限を受けにくくなるので、板バネ1の当該周方向の波打変形による附勢力が被附勢部材2に作用することが抑制され、被附勢部材2に作用する附勢力は、図6中の実線に示すように、外周の撓み量に略比例するような特性を示すことになる。
このように、一実施の形態における附勢構造にあっては、板バネ1の附勢力を外周の撓み量に対して線形に近い特性にすることが可能となり、僅かな撓み量で被附勢部材2を過剰に附勢してしまう不具合を解消することができ、また、撓み量に対して線形に近い特性の附勢力を発揮できるので、固体毎に附勢力にバラつきが生じてしまう不具合をも解消することができ、被附勢部材2を附勢する附勢力の調節も非常に容易となる。
加えて、板バネ1の周方向への波打変形が制限を受けにくくなるので、僅かな撓み量で板バネ内部に生じる応力が過大となってしまうことを防止できるとともに、被附勢部材2の板バネ1へ接近する方向(軸方向)へのストローク量を大きくとることができ、ストローク量の確保が容易となる。
また、この実施の形態の場合、凸部3は、被附勢部材2の周上に等間隔をもって設けられているので、板バネ1の周方向の波打変形を歪めてしまうことがなく、板バネ1の附勢力に波打変形による附勢力が重畳してしまうことが確実に回避されるとともに、板バネ1の附勢力が偏って被附勢部材2に作用してしまうことも回避される。
さらに、この実施の形態の場合、凸部3は、板バネ1を支持する支持点が同一周上となるように、その内周縁が同一周上に配置されており、板バネ1の凸部3を押圧する附勢力にバラつきを生じないように配慮されているが、凸部3は周方向に間隔を空けて配置されればよいので、その内周縁が必ずしも同一周上に配置されなくともよい。
つづいて、被附勢部材2へ形成する凸部3の内縁における周方向幅のどの程度に設定すればよいかについて説明する。
図7は、円周方向幅が異なる凸部3を備えた被附勢部材2を板バネ1で附勢した際の撓み量に対する附勢力を示した図である。具体的には、板バネ1の内径を12.5mm、外径を25mm、厚みを0.114mmとし、各凸部3を被附勢部材2に周方向に等間隔を持って三つ設置し、その凸部3の内縁を直径24mmの円周上に配置し、板バネ1に凸部3を同心にて押し当てする条件にて、被附勢部材2を板バネ1で附勢した際の撓み量に対する附勢力を解析したものである。
図8は、円周方向幅が異なる凸部3を備えた被附勢部材2を板バネ1で附勢した際の撓み量に対する板バネ1における内部応力の最大値を示した図である。具体的には、板バネ1の内径を12.5mm、外径を25mm、厚みを0.114mmとし、各凸部3を被附勢部材2に周方向に等間隔を持って三つ設置し、その凸部3の内縁を直径24mmの円周上に配置し、板バネ1に凸部3を同心にて押し当てする条件にて、被附勢部材2を板バネ1で附勢した際の撓み量に対する附勢力を解析したものである。
凸部3の円周方向幅は、図7、8中、サンプル1では、4.02mm(各凸部3間の周方向幅は、21.11mm)、サンプル2では、6.06mm(各凸部3間の周方向幅は、19.07mm)、サンプル3では、8.16mm(各凸部3間の周方向幅は、16.98mm)、サンプル4では、10.31mm(各凸部3間の周方向幅は、14.82mm)、サンプル5では、13.22mm(各凸部3間の周方向幅は、11.91mm)、サンプル6では、17.51mm(各凸部3間の周方向幅は、7.62mm)、サンプル7では、20.35mm(各凸部3間の周方向幅は、4.78mm)、サンプル8では、23.64mm(各凸部3間の周方向幅は、1.49mm)としてあり、各サンプル毎の解析結果を図7、8に示している。なお、サンプル9では、凸部3をなくして板バネ1の全周を被附勢部材へ押し当てた際の解析結果を示している。
図7から理解できるように、凸部3の円周方向幅が20.35mm(各凸部3間の周方向幅は、4.78mm)であるサンプル7までは、板バネ1の全周を被附勢部材へ押し当てるサンプル9に対して、撓み量に対する附勢力の関係を示すラインの傾きが小さくなるとともに撓み量に対して附勢力が比例関係に近づき、さらに、凸部3の円周方向幅が小さくなればなるほど撓み量に対する附勢力が低下することが解かる。
図8から理解できるように、凸部3の円周方向幅が20.35mm(各凸部3間の周方向幅は、4.78mm)であるサンプル4までは、板バネ1の全周を被附勢部材へ押し当てるサンプル9に対して、撓み量に対する内部応力の最大値の関係を示すラインの傾きが小さくなり、凸部3の円周方向幅が小さくなればなるほど撓み量に対する内部応力の最大値が低下することが解かる。
上記結果から、被附勢部材2へ形成する凸部3の内縁における周方向幅は、凸部3間に板バネ1の波打変形を許容できる隙間を形成できる程度に設定されればよいが、板バネ1の撓み量に対する附勢力を比例関係に近似させる効果を狙う上では、概ね、全ての凸部3の円周方向幅の総延長の凸部3の内縁を通る円の円周長に締める割合が約81%以下となるように設定すればよいことが解かる。また、板バネ1の撓み量に対する内部応力を低減させる効果を狙う上では、概ね、全ての凸部3の円周方向幅の総延長の凸部3の内縁を通る円の円周長に締める割合が約41%以下となるように設定すればよいことが解かる。
なお、上述したところでは、凸部3の数を三つとしているが、凸部3は二つ以上であれば、凸部3間に板バネ1の波打変形を許容する隙間を形成することができ、効果があるということが発明者の研究によって判明している。
また、凸部3の縁3a,3aが互いに平行となる向きとなっているが、縁3a,3aが被附勢部材2の中心に向かう向きに設定されてもよい。
さらに、凸部3の高さの設定について説明する。上記したように、板バネ1の外周が撓むと、外周直径が小さくなって周方向へ波打変形を呈するが、この波の高さは、撓み量が大きくなればなるほど高くなる。
そして、この波の高さが高くなって、下に凸となる部位bが凸部3の高さを凌いで凸部3間の被附勢部材2の図5中上端面に当接するようになると、板バネ1の波打変形が被附勢部材2によって制限されることになり、この当接時点を境に板バネ1の撓み量を増加させていくと、図6中破線で示すように、板バネ1の附勢力は撓み量に対して非線形な特性となる。
すなわち、無負荷状態で板バネ1を撓ませずに被附勢部材2の凸部3のみが当接している状態から、被附勢部材2を最大ストロークさせて板バネ1を最大限撓ませる場合に、下に凸となる波を生じる部位bが凸部3間の被附勢部材2の図5中上端面に当接しないように、凸部3の高さを設定すれば、板バネ1の撓み量に対する附勢力の特性は図6中実線に示すように線形に近い特性となり、逆に、最大ストロークまでの途中で、つまり、被附勢部材2が板バネ1へ向けて最大ストローク未満の任意の所定ストロークするときに、板バネ1の下に凸となる波を生じる部位bが凸部3間の被附勢部材2の図5中上端面に当接するように、凸部3の高さを設定すれば、板バネ1の撓み量に対する附勢力の特性は所定ストロークまでは線形に近い特性となり、所定ストローク以上のストロークに対しては図6中破線に示すように非線形な特性に切換わるようになる。
したがって、凸部3の高さ設定によって、板バネ1の撓み量に対する附勢力の特性を線形に近い特性のままとしたり、線形に近い特性から非線形な特性に変化させたりすることができ、撓み量に対する附勢力の特性の設計自由度が高まることになる。
図9および図10は、参考例について示すが、この参考例によっても、本発明と同様の作用効果を期待できるので、以下に、板バネ5の外周の三箇所に切欠6を設けた附勢構造について説明する。
この板バネ5は、切欠6が外周に三箇所設けられることによって、被附勢部材7に外周の切欠6以外の部位を当接させることができるようになっている。他方、被附勢部材7は、環状であって板バネ5へ対向する端部は上記した一実施の形態とは異なり凸部3を備えず平面とされている。したがって、この板バネ5は、切欠6が形成される関係で、外周全周を被附勢部材7に当接するのではなく、外周を部分的に被附勢部材7に当接するようになっている。すなわち、この参考例の場合、当接手段は、外周に切欠6を設け、被附勢部材7に切欠6以外の部位を当接することである。
なお、板バネ5は、図示したところでは、一枚の環状板であるが、複数枚の環状板を積層して構成してもよい。
この参考例の附勢構造にあっても、板バネ5と被附勢部材7を軸方向に接近させていくと、板バネ5が被附勢部材7に押圧されて外周を撓ませて、被附勢部材7に附勢力を与えるが、板バネ5の外周は、切欠6以外の部位で押圧されるのみであり、周方向に波打変形を生じても、当該波打変形は被附勢部材7によって制限を受けにくくなる。
このように板バネ5の周方向の波打変形は、被附勢部材7によって制限を受けにくくなるので、板バネ5の当該周方向の波打変形による附勢力が被附勢部材7に作用することが抑制され、被附勢部材7に作用する附勢力は、板バネ5の外周撓みによるものが支配的となり、板バネ5の附勢力は、一実施の形態の附勢構造と同様に、図6中の実線に示すように、外周の撓み量に略比例するような特性を示すことになる。
したがって、この参考例における附勢構造にあっても、板バネ5の附勢力を外周の撓み量に略比例させることが可能となり、僅かな撓み量で被附勢部材7を過剰に附勢してしまう不具合を解消することができ、また、撓み量に対して線形な附勢力を発揮できるので、固体毎に附勢力にバラつきが生じてしまう不具合をも解消することができ、被附勢部材7を附勢する附勢力の調節も非常に容易となる。
加えて、板バネ5の周方向への波打変形が制限を受けにくくなるので、僅かな撓み量で板バネ内部に生じる応力が過大となってしまうことを防止できので、被附勢部材7の板バネ5へ接近する方向(軸方向)へのストローク量を大きくとることができ、ストローク量の確保が容易となる。
なお、板バネ5へ形成する切欠6同士の間隔は、上記したように板バネ5の周方向の波打変形が制限を受けにくいように設定されればよい。
そして、この参考例の場合、切欠6は、被附勢部材7の周上に等間隔をもって設けられているので、板バネ5の周方向の波打変形を歪めてしまうことがなく、板バネ5の附勢力に波打変形による附勢力が重畳してしまうことが確実に回避されるとともに、板バネ5の附勢力が偏って被附勢部材7に作用してしまうことも回避される。
また、切欠6の数は、この場合、三つ設けられているが二つ以上であればよいことが発明者の研究によって判明しており、切欠6を二つ以上であれば何個設けてもよく、切欠6の形状は任意に設定することができる。
以上で本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されない。
板バネの全周を被附勢部材に当接させて附勢した際の板バネの外周形状を概念的に示した図である。 板バネの全周を被附勢部材に当接させて附勢した際の撓み量と附勢力の特性を示した図である。 一実施の形態における附勢構造が具現化された板バネと被附勢部材の断面図である。 一実施の形態における附勢構造が具現化された被附勢部材の平面図である。 一実施の形態における附勢構造が具現化された板バネが撓んで被附勢部材を附勢している状態を示した図である。 一実施の形態における附勢構造が具現化された板バネの撓み量と附勢力の特性を示した図である。 円周方向幅が異なる凸部を備えた被附勢部材を板バネで附勢した際の撓み量に対する附勢力を示した図である。 円周方向幅が異なる凸部を備えた被附勢部材を板バネで附勢した際の撓み量に対する板バネにおける内部応力の最大値を示した図である。 参考例における附勢構造が具現化された板バネと被附勢部材の断面図である。 参考例における附勢構造が具現化された板バネと附勢部材の平面図である。
符号の説明
1,5 板バネ
2,7 被附勢部材
3 凸部
3a 凸部の周方向の縁
4 軸
6 切欠

Claims (2)

  1. 環状であって内周側を固定端とし外周側を自由端とする板バネの外周撓みによって環状の被附勢部材を附勢する附勢構造において、
    板バネを周方向に間隔を空けて部分的に被附勢部材に当接させる当接手段を備え
    当該当接手段は、被附勢部材の板バネに対向する端部の周上の二箇所以上に形成される凸部を備え、当該凸部を板バネに当接し、
    被附勢部材が板バネに向けて所定ストロークすると、波打変形した板バネの下に凸となる部位が凸部間に当接することを特徴とする附勢構造。
  2. 凸部は、被附勢部材の周方向に等間隔を持って、かつ、内周縁が同一円周上に配置されるよう設けられることを特徴とする請求項1に記載の附勢構造。
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