JP5188729B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
一方、ABS樹脂は、優れた物性バランスおよび成形加工性を有しており、広範な分野に利用されている。
特開2006−45485号公報(特許文献1)、特開2006−45486号公報(特許文献2)では、ポリ乳酸と特定のABS樹脂からなる耐衝撃性、耐湿熱性等に優れた樹脂組成物が提案されているが、特にOA機器等において要求される難燃性が不十分であり、耐衝撃性、耐熱性を犠牲にすることなく難燃性に優れた材料が望まれるところである。なお、特開2005−89546号公報(特許文献3)には、ポリ乳酸樹脂と難燃剤からなる樹脂組成物が記載されているが、耐衝撃性や耐熱性が不十分である。
本発明における生分解性樹脂(A)としては、ポリエステル系の樹脂であり、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート、ポリブチレンサクシネート・テレフタレート、ポリエチレンサクシネート、およびポリブチレンサクシネート・カーボネート等のポリアルキレンサクシネート、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸共重合体等が挙げられる。これらのうち、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート、ポリブチレンサクシネート・テレフタレート、ポリエチレンサクシネートが好ましく、中でもポリ乳酸が最も好ましい。市販されているこれら生分解性樹脂としては、例えば三井化学(株)製 商品名:レイシア、ユニチカ(株)製 商品名:テラマック、昭和高分子(株)製 商品名:ビオノーレ、BASF社製 商品名:エコフレックス、デュポン社製 商品名バイオマックス、(株)日本触媒製 商品名:ルナーレ、三菱瓦斯化学(株)製 商品名:ユーペック等が挙げられる。
また、本発明においては、上記芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体と共に必要に応じて他の共重合可能な単量体、例えばN−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系単量体、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸等を使用することも可能である。
上記一般式化1において一価の有機基とは、置換されていてもよいアルキル基、アリール基、シクロアルキル基が挙げられ、置換されている場合の置換基としては例えばアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基等が挙げられ、またこれら置換基を組み合わせた基(アリールアルコキシアルキル基等)、またはこれらの置換基を酸素、硫黄、窒素原子等により結合して組み合わせた基(アリールスルホニルアリール基等)が置換基であってもよい。また2価の有機基とは、例えばアルキレン基、置換基を有していてもよいフェニレン基、多価フェノール類、多核フェノール類(ビスフェノール類等)から誘導される基が挙げられる。特に2価の有機基として好ましいものはヒドロキノン、レゾルシノール、ジフェニロールメタン、ジフェニロールジメチルメタン、ジヒドロキシジフェニル、p,p’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ジヒドロキシナフタレン等が挙げられる。これらはぞれぞれ1種または2種以上使用することができる。但し、重量平均分子量が327以上の燐酸エステルであることが必要である。重量平均分子量が327未満では耐熱性が低下するため好ましくない。
以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
A−1:ポリ乳酸(三井化学(株)製 LACEA H−400)
B−1:容積が15リットルのプラグフロー塔型反応槽(「新ポリマー製造プロセス」(工業調査会、佐伯康治/尾見信三著)185頁、図7.5(b)記載の三井東圧タイプと同種の反応槽で10段に仕切られたC1/C0=0.955を示すもの。)に10リットルの完全混合槽2基を直列に接続した連続的重合装置を用いてゴム強化スチレン系樹脂を製造した。プラグフロー塔型反応槽が粒子形成工程を、第2反応器である1基目の完全混合槽が粒子径調整工程を、第3反応器が後重合工程を構成する。
プラグフロー塔型反応槽にスチレン50.8重量部、アクリロニトリル16.9重量部、エチルベンゼン22.4重量部、日本ゼオン社製Nipol NS310Sを9.9重量部、t−ドデシルメルカプタン0.38重量部、1、1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3、3、5−トリメチルシクロヘキサン0.045重量部からなる原料を調整し、この原料を3段の攪拌式重合槽列反応器に10kg/hで連続的に供給して単量体の重合をおこなった。3段目の槽より重合液を予熱器と減圧室より成る分離回収工程に導いた。
回収工程から出た樹脂は押出工程を経て粒状のペレットとしてゴム強化スチレン系樹脂B−1を得た。
重合後に得られたグラフト重合体ラテックスに水蒸気を吹き込んで1時間水蒸気蒸留した。この時のラテックスの温度は80℃であった。また水蒸気蒸留後、凝固剤として硫酸1.0重量部を使用して凝固させ、さらにグラフト重合体粒子の2.5倍体積の水を加えて攪拌してから脱水する洗浄操作を3回繰り返し、乾燥し、グラフト重合体を得た。
このグラフト重合体30重量部と別途公知の塊状重合法により得られたスチレン75重量%およびアクリロニトリル25重量%からなる共重合体70重量部を混合してゴム強化スチレン系樹脂B−2を得た。
C−1:縮合リン酸エステル(大八化学工業株式会社製 PX−200 重量平均分子量:686)
C−i:トリフェニルホスフェート(大八化学工業株式会社製 TPP 重量平均分子量:326)
D−1:ビス(ジプロピルフェニル)カルボジイミド(ラインケミー(株)製 スタバクゾールP1)
D−2:ポリカルボジイミド(日清紡績(株)製 カルボジライトLA−1)
上記の生分解性樹脂(A)、ゴム強化スチレン系樹脂(B)、燐酸エステル系難燃剤(C)およびカルボジイミド化合物(D)を表1に示す配合割合で混合し、30mmニ軸押出機を用いて220℃で溶融混合し、ペレット化した後、射出成形機にて各種試験片を作成し、物性を評価した結果を表1に示す。なお、それぞれの評価方法を以下に示す。
○耐衝撃性:ISO 179に準拠し、ノッチ付きのシャルピー衝撃値を測定した。
○耐熱性:ISO 75に準拠し、荷重1.8MPaの荷重たわみ温度を測定した。
○耐久性:70℃、95%RHにて湿熱テストを実施し、耐衝撃性の保持率が80%以下になる時間を耐久性能とした。
○難燃性:UL94規格に準じて、1.6mm試験を用い評価した。全てのV試験規格に適合しない場合は、不合格とした。
Claims (3)
- 生分解性樹脂(A)1〜99重量%およびゴム強化スチレン系樹脂(B)99〜1重量%からなる組成物100重量部に対し、重量平均分子量が327以上である燐酸エステル系難燃剤(C)1〜50重量部およびカルボジイミド化合物(D)0.005〜5重量部を配合してなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
- 生分解性樹脂(A)がポリ乳酸である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
- ゴム強化スチレン系樹脂(B)が、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の中から選ばれた1種以上の単量体を重合してなるグラフト重合体または該グラフト重合体と芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の中から選ばれた1種以上の単量体を重合してなる(共)重合体からなるゴム強化スチレン系樹脂である請求項1又は2何れかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
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