JP5988707B2 - 樹脂組成物および成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、耐加水分解性に優れた樹脂組成物および成形品に関する。
近年、地球温暖化に代表される地球環境問題への関心の高まりと、石油資源の枯渇等の問題から、石油資源に依存しない植物由来の材料の開発が望まれている。これは、カーボンニュートラル、すなわち、植物由来の材料を使用することで、石油の使用量を抑えるとともに、使用後に燃焼処理した場合でも、大気中の二酸化炭素(CO)の収支に変化がないという概念に基づくものである。植物由来の材料の例としては、ポリ乳酸系樹脂が挙げられるが、燃焼時の燃焼熱量が低く、大量生産時のコスト等の観点から、その使用が拡大しつつある。
しかし、ポリ乳酸系樹脂は加水分解しやすく、そのため成形品の耐水性、耐湿熱性に問題があり、耐加水分解性の向上が実用上の課題とされている。また、ポリ乳酸系樹脂は一般的に硬くて脆い材料であるため、ポリ乳酸系樹脂成形品の剛性の改善、引張強度や引張弾性率等の機械的強度の向上も実用上の課題とされている。
例えば、特許文献1には、生分解性プラスチックにカルボジイミド化合物を配合して加水分解反応に基づく生分解速度を調節したことを特徴とする生分解性プラスチック組成物が開示されている。
特許文献2には、脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂が本来有している生分解性をほとんど損なうことなく、優れた耐加水分解性を具備した、脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂とカルボジイミド化合物からなる樹脂組成物、フィルム及びフィルムをコンポスト処理する廃棄方法が開示されている。
特許文献3には、高い耐加水分解性、良好な加工性および低レベルの黄色化を有する新規の持続性バイオベースプラスチック類として、少なくとも1種のポリエステル樹脂と、少なくとも1種の芳香族モノマーカルボジイミドと少なくとも1種の芳香族オリゴマーカルボジイミドおよび/または芳香族ポリマーカルボジイミドとの混合物とのバイオベースプラスチックに基づく組み合わせを含んでなるバイオベースプラスチック類であって、芳香族ポリマーカルボジイミドおよび/または芳香族オリゴマーカルボジイミドに対する芳香族モノマーカルボジイミドの比率が、>1:1であるバイオベースプラスチック類が開示されている。
特許文献4には、成形品の耐水性及び機械的強度をバランスよく向上することができ、しかも成形時のウエルドを抑制した、ポリ乳酸、特定のPMMA樹脂、及び、特定のABS樹脂を含有するポリ乳酸樹脂組成物が開示されている。
特許文献5には、樹脂組成物の耐衝撃性と耐熱性および高温高湿度環境下での耐久性を改良した、特定量の生分解性樹脂、ゴム強化スチレン系樹脂、カルボジイミド単量体、及び、カルボジイミド重合体からなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物が開示されている。
特開平11−080522号公報 特開2003−003052号公報 特開2012−036391号公報 特開2011−246558号公報 特開2008−056774号公報
しかしながら、上記従来の方法を用いても、ポリ乳酸系樹脂からなる成形品の耐加水分解性の向上は充分でなく、その使用範囲が限られていた。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、成形品の耐加水分解性を向上させることができ、しかも成形加工性と機械的強度に優れた樹脂組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために鋭意研究した結果、本発明者は、芳香族カルボジイミド化合物を金属酸化物と共存させてポリ乳酸等の加水分解性樹脂に含有させた場合、加水分解性樹脂の耐加水分解性が大幅に向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、下記成分(A)、下記成分(B)及び下記成分(C)を含有する樹脂組成物が提供される。
成分(A):加水分解性樹脂。
成分(B):芳香族カルボジイミド化合物。
成分(C):金属酸化物。
さらに、本発明者は、加水分解性樹脂とビニル系樹脂との混合物中に芳香族カルボジイミド化合物を金属酸化物と共存させて含有させた場合、同様に耐加水分解性が向上することを見出した。
したがって、本発明の好ましい実施形態によれば、上記樹脂組成物は、さらに、下記成分(D)を含有する。
成分(D):ゴム質重合体(a)の存在下に、ビニル系単量体(b1)を重合して得られるグラフト共重合体(D1)、または、該グラフト共重合体(D1)とビニル系単量体(b2)の(共)重合体(D2)との混合物。
本発明によれば、芳香族カルボジイミド化合物を金属酸化物との共存下に加水分解性樹脂又は加水分解性樹脂とビニル系樹脂との混合物に含有させることとしたので、該加水分解性樹脂又は該混合物の耐加水分解性を大幅に向上させることが可能となった。酸化チタン等の金属酸化物は加水分解性樹脂の加水分解を促進すると従来考えられていたことに鑑みれば、本発明に従い芳香族カルボジイミド化合物を金属酸化物と併用することで該樹脂の耐加水分解性を向上できたことは、当業者が予測できなかった技術的効果である。また、脂肪族カルボジイミド化合物と金属酸化物を併用しても該樹脂の耐加水分解性は向上しないことに鑑みれば、本発明に従い芳香族カルボジイミド化合物を金属酸化物と併用することで該樹脂の耐加水分解性を向上できたことは、驚くべきことである。
以下、本発明を詳しく説明する。
本明細書において、「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルを、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを、「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基又はメタクリロイル基を、「(共)重合体」は、単独重合体又は共重合体を意味する。
成分(A):加水分解性樹脂
本発明の成分(A)である加水分解性樹脂は、加水分解性を示す樹脂であれば特に制限なく使用できる。該加水分解性樹脂には、微生物によって分解される樹脂のほか、微生物によらなくても単なる化学的な(すなわち、非酵素的な)加水分解によって分解する樹脂も含まれる。かかる加水分解性樹脂としては、例えば、主鎖にエステル結合を有するポリエステル(ポリカーボネートを含む)、主鎖にグリコシド結合を有する多糖類、主鎖にアミド結合を有するポリアミド、主鎖にエーテル結合を有するポリエーテル、主鎖にウレタン結合を有するポリウレタンなどが例示される。このうち、ポリエステルが好ましく用いられる。
ポリエステルとしては、脂肪族ポリエステル及び芳香族ポリエステルの何れも使用できるが、本発明では脂肪族ポリエステルが好ましく用いられる。
脂肪族ポリエステル系樹脂の具体例としては、ポリ乳酸系樹脂、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート、ポリブチレンサクシネート・テレフタレート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・カーボネート、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシ酪酸・ヒドロキシ吉草酸共重合体等が挙げられる。これらのうち、ポリ乳酸系樹脂、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート及びポリブチレンサクシネート・テレフタレート、ポリエチレンサクシネートが好ましく、ポリ乳酸系樹脂及びポリブチレンサクシネートが特に好ましい。
上記ポリ乳酸系樹脂は、主たる構造単位がL−乳酸単位及び/又はD−乳酸単位であるものであれば、特に限定されない。これらの乳酸単位の(合計)含有量は、好ましくは90〜100モル%、より好ましくは95〜100モル%、更に好ましくは99〜100モル%である。
尚、上記ポリ乳酸系樹脂が含むことのできる他の構造単位としては、2つ以上のエステル結合形成可能な官能基を有する構造単位が挙げられ、例えば、ジカルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン等に由来する構造単位等が挙げられる。
ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等が挙げられる。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、グリセリン、ソルビタン、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の脂肪族多価アルコール、ビスフェノールにエチレンオキシドが付加した化合物等の芳香族多価アルコール等が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、2−ヒドロキシカプロン酸、6−ヒドロキシカルボン酸、2−ヒドロキシ−2−メチルカプロン酸、2−ヒドロキシ−2−エチルカプロン酸、2−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸、2−ヒドロキシ−2−エチル酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシバレリン酸、5−ヒドロキシバレリン酸、2−ヒドロキシヘプタン酸、2−ヒドロキシ−2−エチルヘプタン酸、2−ヒドロキシオクタン酸、7−ヒドロキシヘプタン酸、2−ヒドロキシ−2−メチルオクタン酸、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸、3−ヒドロキシプロピオン酸等が挙げられる。
ラクトンとしては、グリコリド、ε−カプロラクトングリコリド、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、δ−ブチロラクトン、β−又はγ−ブチロラクトン、ピバロラクトン、δ−バレロラクトン等が挙げられる。
上記ポリ乳酸系樹脂の分子量及び分子量分布は、組成物が成形加工性を有するのであれば、特に限定されないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、好ましくは10,000〜400,000であり、より好ましくは50,000〜400,000、更に好ましくは100,000〜400,000である。尚、上記Mwに相当するMFR(温度190℃、荷重10kg)は、好ましくは3〜100g/10分、より好ましくは5〜100g/10分、更に好ましくは7〜100g/10分である。
本発明の組成物において、上記成分(A)は1種単独から構成されていてもよいし、2種以上の組み合わせで構成されていてもよい。
成分(B):芳香族カルボジイミド化合物
本発明の成分(B)である芳香族カルボジイミド化合物は、カルボジイミド基、すなわち、−N=C=N−で表される基を一分子中に少なくとも一個有する化合物である。このようなカルボジイミド化合物としては、従来公知のものであればよく、特に制限されない。
芳香族カルボジイミド化合物として、好ましくは、下記式(1)で示されるカルボジイミド化合物が挙げられる。
Figure 0005988707
(但し、R1およびR2は、同一または異なっていてもよく、それぞれ置換基を有していてもよい、1価の芳香族炭化水素基を表し、R3は、同一または異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、2価の芳香族炭化水素基を表し、nは0以上の整数を表す。)
前記式(1)において、R1およびR2は、それぞれ置換基を有していてもよい、1価の芳香族炭化水素基を表す。
前記式(1)のR1およびR2で示される1価の芳香族炭化水素基としては、例えば、炭素原子数6〜20、特に6〜14のアリール基またはアラルキル基が挙げられる。好ましい具体的としては、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基等が挙げられる。
上述した1価の芳香族炭化水素基は、1〜4個の置換基を有していてもよい。好ましい置換基は、電子供与性の基が挙げられ、例えば、直鎖または分岐状の炭素原子数1〜6のアルキル基が挙げられる。
上記R1およびR2のうち、特に好ましくは、フェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基および2,4,6−トリイソプロピルフェニル基が挙げられる。これらの基を有する芳香族カルボジイミド化合物を金属酸化物の共存下で用いることで、加水分解性樹脂の耐加水分解性が特に向上する。
前記式(1)のR3で表わされる2価の芳香族炭化水素基としては、炭素原子数6〜20、特に6〜14のアリーレン基が好ましく挙げられる。具体的には、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基などが好ましく挙げられる。
上述した2価の芳香族炭化水素基は、それぞれ1〜4個の置換基を有していてもよい。好ましい置換基としては、電子供与性の基が挙げられ、例えば、直鎖または分岐状の炭素原子数1〜6のアルキル基が挙げられる。
上記R3のうち、特に好ましくは、フェニレン基、2,6−ジイソプロピルフェニレン基および2,4,6−トリイソプロピルフェニレン基が挙げられる。これらの基を有するカルボジイミド化合物を金属酸化物の共存下で用いることで、加水分解性樹脂の耐加水分解性が特に向上する。
前記式(1)においてnは、0以上の整数であるが、好ましくは1〜1000、より好ましくは1〜100、さらに好ましくは5〜50の整数である。nが1以上の整数であると、熱可塑性樹脂組成物の生産性に優れる。
上述した芳香族カルボジイミド化合物のうち、n=0であるモノマータイプのものとしては、ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、テトラメチルキシリレンカルボジイミド、N,N'−ジメチルフェニルカルボジイミド、N,N'−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N'−ジフェニルカルボジイミド、N,N'−ビス(2,2'−6,6'−テトライソプロピルジフェニル)カルボジイミドなどが好ましく挙げられる。これらは、一種単独で用いても、二種以上を混合して用いてもよい。中でも、ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミドが特に好ましい。
芳香族カルボジイミド化合物の製造は、従来公知の方法に準じて行えばよい。例えば、無溶媒または所定の溶媒中、カルボジイミド化触媒の存在下、ジイソシアネート化合物を脱炭酸縮合反応によりカルボジイミド化する方法などが用いられる。また、芳香族カルボジイミド化合物としては、市販品を適宜使用することができる。その具体例としては、ライン・ケミ―社製の商品名「Stabaxol−P」(芳香族ポリカルボジイミド)、「Stabaxol−I」(芳香族モノカルボジイミド)等が挙げられる。
成分(B)の含有量は、成分(A)(本発明の樹脂組成物が下記成分(D)を含有するときは、成分(A)及び(D)の合計)を100質量部とした場合、0.5〜10質量部であることが好ましく、0.5〜8質量部であることがより好ましく、1〜8質量部であることがさらに好ましく、1.5〜5質量部であることが特に好ましい。成分(B)の含有量が0.5質量部未満になると、樹脂組成物の耐加水分解性の向上が不十分となる可能性がある。一方、成分(B)の含有量が10質量部を超えると、樹脂組成物の生産が困難になったり、得られる成形品の機械的強度、耐熱性、外観が低下することがある。
成分(C):金属酸化物
本発明の成分(C)である金属酸化物としては、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム/酸化珪素複合物、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化クロム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化銅、酸化亜鉛などが挙げられる。このうち、好ましくは第4族金属の酸化物であり、特に好ましくは酸化チタンである。
酸化チタン粒子は、顔料として使用されるものであれば特に限定されるものではなく、アナタース型、ルチル型などの酸化チタンを用いることができるが、熱安定性及び耐候性の観点から、ルチル型酸化チタンを使用することが好ましい。酸化チタン粒子の体積平均粒子径は、0.01〜2μmであり、0.05μm〜1.8μmであることが好ましく、0.1μm〜1.5μmであることがより好ましい。体積平均粒子径が0.01μm未満では酸化チタン粒子の分散性が悪くなり、2μmを超えると成形品の外観が悪くなる。なお、本発明において酸化チタン粒子の体積平均粒子径は、透過型電子顕微鏡写真をもとに画像回折装置(例えば、ルーゼックスIIIU)にて測定した一次粒子の粒度分布に基づいて算出したものである。
成分(C)の含有量は、成分(A)(本発明の樹脂組成物が下記成分(D)を含有するときは、成分(A)及び(D)の合計)を100質量部とした場合、0.5〜30質量部であることが好ましく、0.5〜25質量部であることがより好ましく、1〜25質量部であることがさらに好ましく、1〜20質量部であることが特に好ましい。成分(C)の含有量が0.5質量部未満になると、樹脂組成物の耐加水分解性の向上が不十分となる可能性がある。一方、成分(C)の含有量が30質量部を超えると、樹脂組成物の生産が困難になったり、得られる成形品の機械的強度、外観が低下することがある。成分(C)を着色顔料として使用する場合、十分な着色を達成するためには、成分(C)の含有量は、上記下限値よりも多くする必要があり、成分(A)(本発明の樹脂組成物が下記成分(D)を含有するときは、成分(A)及び(D)の合計)を100質量部とした場合、5〜30質量部とすることが好ましく、10〜30質量部とすることがより好ましい。また、例えば、成分(C)として酸化チタン等の白色顔料を使用する場合は、成形品のL値を50以上とするに十分な量の成分(C)を樹脂組成物に含有させることが好ましい。
また、成分(B)に対する成分(C)の質量比(成分(C)/成分(B))は、0.1〜15であることが好ましく、0.5〜10であることがより好ましく、1.5〜6.5であることがさらにより好ましい。質量比がこの範囲にあると、耐加水分解性、成形品の機械的強度のバランスが良好となる。
成分(D): ビニル系樹脂
本発明の成分(D)であるビニル系樹脂は、ゴム質重合体(a)の存在下に、ビニル系単量体(b1)を重合して得られるグラフト共重合体(D1)、または、該グラフト共重合体(D1)とビニル系単量体(b2)の(共)重合体(D2)との混合物である。
上記成分(D1)は、ゴム質重合体の存在下に、ビニル系単量体を重合して得られるグラフト共重合体、すなわち、ゴム強化ビニル系樹脂である。成分(D1)には、通常、ビニル系単量体(b1)がゴム質重合体(a)にグラフト共重合したグラフト成分とゴム質重合体(a)にグラフトしていない未グラフト成分(即ち、上記(共)重合体(D2)と同じ形態のもの)が含まれる。成分(D1)には、さらに、ビニル系単量体(b1)がグラフト重合していないゴム質重合体(a)が含まれることもある。
上記ゴム質重合体(a)は、25℃でゴム質であれば、単独重合体であってもよいし、共重合体であってもよい。更に、このゴム質重合体(a)は、架橋重合体であってもよいし、非架橋重合体であってもよい。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ゴム質重合体(a)はジエン系ゴムであっても、非ジエン系ゴムであってもよい。
上記ジエン系ゴムの具体例としては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン等の単独重合体;スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・スチレン・ブタジエン共重合体等のスチレン・ブタジエン系共重合体ゴム;スチレン・イソプレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・スチレン・イソプレン共重合体等のスチレン・イソプレン系共重合体ゴム;天然ゴム等が挙げられる。これらの共重合体は、ブロック共重合体でもよいし、ランダム共重合体でもよい。また、これらの共重合体は水素添加されたもの(但し、水素添加率は50%未満のもの)であってもよい。上記ジエン系ゴムは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記非ジエン系ゴムの具体例としては、エチレン単位と、炭素数3以上のα−オレフィンからなる単位を含むエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム;ウレタン系ゴム;アクリル系ゴム;シリコーンゴム;シリコーン・アクリル系IPNゴム;共役ジエン系化合物よりなる単位を含む(共)重合体を水素添加してなる重合体(但し、水素添加率は50%以上のもの)等が挙げられる。これらの共重合体は、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい。上記非ジエン系ゴムは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ビニル系単量体(b1)としては、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、マレイミド系化合物、不飽和酸無水物、カルボキシル基含有不飽和化合物、ヒドロキシル基含有不飽和化合物、オキサゾリン基含有不飽和化合物等が挙げられる。これらは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記芳香族ビニル化合物の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、β−メチルスチレン、エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。これらの化合物は、単独でまたは2つ以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、スチレン及びα−メチルスチレンが好ましく、スチレンが特に好ましい。
上記シアン化ビニル化合物の具体例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、α−エチルアクリロニトリル、α−イソプロピルアクリロニトリル等が挙げられる。これらの化合物は、単独でまたは2つ以上を組み合わせて用いることができる。また、これらのうち、アクリロニトリルが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステル化合物の具体例としては、メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。
上記マレイミド系化合物の具体例としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−メチルフェニル)マレイミド、N−(4−メチルフェニル)マレイミド、N−(2、6−ジメチルフェニル)マレイミド、N−(2、6−ジエチルフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ナフチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。これらの化合物は、単独でまたは2つ以上を組み合わせて用いることができる。
上記不飽和酸無水物の具体例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。これらの化合物は、単独でまたは2つ以上を組み合わせて用いることができる。
上記カルボキシル基含有不飽和化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸等が挙げられる。これらの化合物は、単独でまたは2つ以上を組み合わせて用いることができる。
上記ヒドロキシル基含有不飽和化合物の具体例としては、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、m−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、2−ヒドロキシメチル−α−メチルスチレン、3−ヒドロキシメチル−α−メチルスチレン、4−ヒドロキシメチル−α−メチルスチレン、4−ヒドロキシメチル−1−ビニルナフタレン、7−ヒドロキシメチル−1−ビニルナフタレン、8−ヒドロキシメチル−1−ビニルナフタレン、4−ヒドロキシメチル−1−イソプロペニルナフタレン、7−ヒドロキシメチル−1−イソプロペニルナフタレン、8−ヒドロキシメチル−1−イソプロペニルナフタレン、p−ビニルベンジルアルコール、3−ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン等の他、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルにε−カプロラクトンを付加して得られた化合物等が挙げられる。これらの化合物は、単独でまたは2つ以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、上記ビニル系単量体(b1)は、芳香族ビニル化合物を含むことが好ましく、芳香族ビニル化合物に加えて、シアン化ビニル化合物又は(メタ)アクリル酸エステル化合物の少なくとも何れか一方をを含むことが好ましい。
上記芳香族ビニル化合物の含有量の下限値は、上記ビニル系単量体(b1)全量を100質量%とした場合に、好ましくは40質量%、より好ましくは50質量%、更に好ましくは60質量%である。尚、上限値は、通常、100質量%である。
また、上記ビニル系単量体(b1)が、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含む場合、両者の含有量は、両者の合計を100質量%とした場合に、成形性、並びに、成形品の耐熱性、耐薬品性及び機械的強度の観点から、それぞれ、通常40〜90質量%及び10〜60質量%、好ましくは55〜85質量%及び15〜45質量%である。
成分(D1)を製造する方法は、特に限定されず、公知の方法を適用することができる。重合方法としては、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合、又は、これらを組み合わせた重合法とすることができる。これらの重合方法において、適宜、適切な重合開始剤、連鎖移動剤(分子量調節剤)、乳化剤等を使用することができる。
成分(D1)のグラフト率は、通常10〜150%、好ましくは15〜120%、より好ましくは20〜100%、特に好ましくは30〜80%である。成分(D1)のグラフト率が前記範囲にあると、樹脂組成物の耐衝撃性、成形性が良好となり好ましい。
グラフト率は、下記数式(1)により求めることができる。
グラフト率(質量%)=((S−T)/T)×100 …(1)
上記式中、Sは成分(D1)1グラムをアセトン(ゴム質重合体(a)がアクリル系ゴムの場合、アセトニトリル)20mlに投入し、25℃の温度条件下で、振とう機により2時間振とうした後、5℃の温度条件下で、遠心分離機(回転数;23,000rpm)で60分間遠心分離し、不溶分と可溶分とを分離して得られる不溶分の質量(g)であり、Tは成分(D1)1グラムに含まれるゴム質重合体(a)の質量(g)である。このゴム質重合体(a)の質量は、重合処方及び重合転化率から算出する方法、赤外線吸収スペクトル(IR)により求める方法等により得ることができる。
尚、グラフト率は、例えば成分(D1)の製造時に用いる連鎖移動剤の種類及び使用量、重合開始剤の種類及び使用量、重合時の単量体成分の添加方法及び添加時間、重合温度等を適宜選択することにより調整することができる。
成分(D1)のアセトン可溶分(ゴム質重合体(a)がアクリル系ゴムの場合、アセトニトリル可溶分)の極限粘度(メチルエチルケトン中、30℃)は、通常0.1〜1.5dl/g、好ましくは0.15〜1.2dl/g、より好ましくは0.15〜1.0dl/gである。成分(D1)の極限粘度が前記範囲にあると、樹脂組成物の耐衝撃性、成形性が良好となり好ましい。
成分(D1)のアセトン可溶分(ゴム質重合体(a)がアクリル系ゴムの場合、アセトニトリル可溶分)の極限粘度[η]の測定は下記方法で行った。まず、成分(D1)のアセトン可溶分(ゴム質重合体(a)がアクリル系ゴムの場合、アセトニトリル可溶分)をメチルエチルケトンに溶解させ、濃度の異なるものを5点作った。ウベローデ粘度管を用い、30℃で各濃度の還元粘度を測定した結果から、極限粘度[η]を求めた。単位は、dl/gである。
尚、極限粘度[η]は、例えば成分(D1)の製造時に用いる連鎖移動剤の種類及び使用量、重合開始剤の種類及び使用量、重合時の単量体成分の添加方法及び添加時間、重合温度等を適宜選択することにより調整することができる。また、異なる極限粘度[η]を持つ成分(D2)を、適宜選択して配合することにより調整することができる。
上記成分(D2)は、ビニル系単量体(b2)の(共)重合体であり、ゴム質重合体(a)の不存在下に、ビニル系単量体(b2)を重合して得られる。重合方法としては、上記ビニル系単量体(b1)について上記した方法を使用することができる。
また、ビニル系単量体(b2)としては、ビニル系単量体(b1)として上記したものを全て使用することができる。ビニル系単量体(b2)は、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物から選ばれた少なくとも何れか一種からなることが好ましい。
上記成分(D2)は、1種単独の化合物であっても、2種以上の化合物を混合したものであってもよい。
また、上記ビニル系単量体(b2)が、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含む場合、両者の含有量は、両者の合計を100質量%とした場合に、成形性、並びに、成形品の耐熱性、耐薬品性及び機械的強度の観点から、それぞれ、通常40〜90質量%及び10〜60質量%、好ましくは55〜85質量%及び15〜45質量%である。
上記成分(D2)の極限粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は、成形加工性及び耐衝撃性の観点から、好ましくは0.2〜0.9dl/g、より好ましくは0.25〜0.85dl/g、更に好ましくは0.3〜0.8dl/gである。
ここで、極限粘度[η]は、以下の要領で求めることができる。
上記成分(D2)をメチルエチルケトンに溶解させ、濃度の異なるものを5点調製し、ウベローデ粘度管を用いて、30℃で各濃度の溶液の還元粘度を測定することにより、極限粘度[η]が求められる。
本発明において、成分(D2)は成分(D1)と混合して使用されるが、成分(D2)の配合量は、成分(D)に付与したい性質に応じて適宜選択することができる。成分(D)を使用する場合、ゴム質重合体(a1)の含有量が、成分(A)、(B)及び(D)の合計を100質量%とした場合に好ましくは3〜30質量%となるように配合され、さらに好ましくは5〜20質量%となるように配合される。ゴム質重合体(a1)の含有量が前記範囲にあると、本発明の樹脂組成物からなる成形品の機械的強度がさらに優れる。
本発明の樹脂組成物における成分(D)の含有量は、成分(A)及び成分(D)の合計を100質量%とした場合、それぞれ25〜100質量%及び0〜75質量%であることが好ましく、機械的強度の観点からはそれぞれ25〜55質量%及び45〜75質量%であることがより好ましく、それぞれ25〜40質量%及び60〜75質量%であることがさらにより好ましい。
本発明の組成物は、成分(A)、(B)及び(C)並びに所望により成分(D)を含む原料を混合し、樹脂成分を溶融して混練することにより、製造することができる。混練に際しては、従来、公知の混練装置を用いればよく、例えば、二軸押出機、単軸押出機、加熱可能な二軸又は単軸のスクリューフィーダー、フィーダールーダー、バンバリーミキサー、ロールミル等を用いることができる。
本発明の成形品は、上記本発明の樹脂組成物、又は、その構成成分を形成することとなる原料成分を、射出成形装置、シート押出成形装置、異形押出成形装置、中空成形装置、圧縮成形装置、真空成形装置、発泡成形装置、ブロー成形装置、射出圧縮成形装置、ガスアシスト成形装置、ウォーターアシスト成形装置等、公知の成形装置で加工することにより製造することができる。
本発明の樹脂組成物で、シート状又はフィルム状の成形品を製造する場合、熱可塑性プラスチックのフィルムの製造に利用できる方法、例えば溶液キャスト法、溶融押出法、共押出法、溶融プレス法などで製造することができる。大規模生産には溶融押出法が優れているが、小規模、特殊用途向け、品質評価のいずれかの目的のためには溶液キャスト法、溶融プレス法も有用である。溶融押出法では、Tダイ法やインフレーション法が利用される。溶融プレス法では、カレンダー法が利用される。シート状又はフィルム状の成形品は単層品であっても、積層体であってもよいが、成形品が積層体の場合、例えば共押出法などで製造することができる。
Tダイ法では高速度で製造できるという利点があるが、その場合、成形時における樹脂温度は、溶融温度以上で且つ樹脂の分解温度よりも低い温度であればよく、一般に150〜250℃の温度が適当である。
インフレーション法の成形機の仕様や成形条件は限定されず、従来から公知の方法や条件をとることができる。例えば、押出機の口径は直径10〜600mm、口径Dとホッパ下からシリンダ先端までの長さLの比L/Dは8〜45である。ダイはインフレーション成形に一般に用いられている形状のものであり、例えば、スパイダー型、スパイラル型、スタッキング型等の流路形状を持ち、口径は1〜5000mmである。
カレンダー法の成形機としては、例えば直列型、L型、逆L型、Z型など、いずれも用いることができる。
さらに、シート状又はフィルム状の成形品が積層体である場合は、例えばTダイ成形やインフレーション成形等により単層フィルムを成形し、その後、熱ラミネーションや押出ラミネーションする方法、Tダイ多層押出機を用いる方法などで製造することができる。
本発明のフィルム又はシートは、ラベル、粘着テープの基材として使用する場合、粘着剤を塗布するにあたり、必要により予めコロナ処理や、各種下塗り処理などを行うこともできる。粘着剤としては、溶剤型であってもよく、エマルション型、ホットメルト型、紫外線照射型などの無溶剤型であってもよく、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤などが挙げられる。
尚、本発明のフィルム又はシートには、意匠性を付与するために、必要に応じて、グラビア法、フレキソグラフ法、シルクスクリーン法等による印刷を行うこともできる。
本発明のフィルム又はシートは、例えば、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、扇風機、乾燥機、空調機、電話機、電気ポット、炊飯器、食器洗浄機、食器乾燥機、電子レンジ、ミキサー、VTR、テレビ、時計、ステレオ、テープレコーダー,コピー機、プリンター、OA機器等、車両関係の内外装、雑貨関係では住宅部品、浴用部品、トイレ等のサニタリー用品、各種医療器具、各種容器、スポーツ用品、日用品、建材、光学機器、万年筆、シャープペンシル、ボールペン等のゴム強化スチレン系樹脂成形品に使用される分野のフィルム、例えばラミネートフィルム、ラベル又は粘着テープ用基材として好適に使用できる。
以下に、例を挙げて、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。尚、実施例及び比較例において、部及び%は特に断らない限り質量基準である。
.評価方法
下記の実施例及び比較例における、各種評価項目の測定方法を以下に示す。
1−1.熱可塑性樹脂組成物(I)のゴム含有量
原料仕込み時の組成から計算した。
1−2.厚さ
フィルムの肉厚は、シックネスゲージ(ミツトヨ社製「ID−C1112C」)を用い、フィルム製造開始から1時間経過後のフィルムを切り取リ、フィルムの幅方向の中心及び中心より両端に向けて10mm間隔で測定し、その平均値を採用した。なお、フィルムの端部から20mmの範囲にある測定点の値は、上記平均値の計算から除去した。
1−3.製膜性
フィルムを製膜する際に下記基準で評価を行った。
評価基準:
○:安定して製膜を行うことができ、表面が均一で美麗なフィルムが得られる。
×:安定して製膜を行うことができず、表面が不均一で美麗なフィルム得られない。
1−4.耐加水分解性(破断応力の保持)
フィルム製造開始から1時間経過後のフィルムの幅方向の中心から150mm(MD)×15mm(TD)の試験片を切り出し、温度85℃、湿度85%の条件下で放置した後、AG2000引張試験器(島津製作所製)を用い、JIS K 7127に準拠して試験片の破断応力を測定した。サンプルセット時のチャック間距離は100mm、引張速度は300mm/分であった。
Figure 0005988707
求めた破断応力の保持率から、以下の判断基準にしたがって、耐加水分解性を評価した。破断応力が保持される期間が長いほど、耐加水分解性に優れる。
評価基準:
◎:破断応力の保持率が80%以上を保持できる日数が、14日以上。
○:破断応力の保持率が80%以上を保持できる日数が、12日以上、14日未満。
△:破断応力の保持率が80%以上を保持できる日数が、7日以上、12日未満。
×:破断応力の保持率が80%以上を保持できる日数が、7日未満。
1−5.フィルムインパクト
振子式フィルム衝撃試験機(フィルムインパクトテスター:安田精機製作所製)を用いて、フィルム製造開始から1時間経過後のフィルムの幅方向の中心から100mm×100mmの試験片を切り出し、試験片の中心のフィルムインパクトを測定した。測定は、衝撃球半径:12.7±0.2mm、追加ウェイト:なしの条件で行い、下記基準で評価を行った。
評価基準:
○:0.5J以上。
×:0.5J未満。
1−6.色調(L値)
上記1−5項で作成した試験片を用い、試験片表面のL値を東洋精機製分光光度計TCS−IIにより測定し、下記基準で評価を行った。
評価基準:
○:L値が90以上。
△:L値が60以上、90未満。
×:L値が60未満。
1−7.加熱収縮率
上記1−5項で作成した100mm(MD:Tダイからの樹脂押出方向)×l00mm(TD:MDに対して直交方向)の試験片の表面中央に50mm(MD)×50mm(TD)の正方形を描き、100℃恒温槽中に30分間加熱放置し、その後取り出して試験片のMD及びTD方向の寸法変化を測定した。加熱後の長さは上記正方形のMD及びTD方向の長さの測定値の平均とした。収縮率は、測定した加熱前後の寸法から次式に基づいて求め、下記基準で評価を行った。
Figure 0005988707
評価基準:
○:収縮率(%)<0.5。
△:0.5≦収縮率(%)<1。
×:収縮率(%)≧1。
1−8.隠蔽性
上記1−5項で作成した試験片を用い、BYKガードナー社製「ヘイズガードプラス」(商品名)を用いて、その全光線透過率を測定し、下記基準で評価を行った。なお、全光線透過率が小さいほど、フィルムの隠蔽性が優れる。
評価基準:
○:全光線透過率が、0%以上、15%未満。
△:全光線透過率が、15%以上、30%未満。
×:全光線透過率が、30%以上。
2.製造方法
2−1.使用原料
2−1−1.ゴム強化樹脂(A1−1)の製造
攪拌機を備えたガラス製フラスコに、窒素気流中で、イオン交換水35部、ロジン酸カリウム0.25部、tert−ドデシルメルカプタン0.15部、平均粒子径300nmのポリブタジエンゴム(ゲル含有率80%)48部を含むラテックス120部、平均粒子径600nmのスチレン・ブタジエン共重合ゴム(スチレン単位量30%)12部を含むラテックス30部、スチレン9部及びアクリロニトリル3部を収容し、攪拌しながら昇温した。内温が40℃に達したところで、ピロリン酸ナトリウム0.15部、硫酸第一鉄7水和物0.007部、ブドウ糖0.22部を、イオン交換水5部に溶解した溶液を加えた。その後、クメンハイドロパーオキサイド0.05部を加えて重合を開始した。
30分間重合させた後、イオン交換水30部、ロジン酸カリウム0.5部、スチレン20部、アクリロニトリル8部、tert−ドデシルメルカプタン0.1部及びクメンハイドロパーオキサイド0.07部を、3時間かけて連続的に添加した。その後、更に1時間重合を継続し、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)0.15部を添加して重合を完結させた。
次いで、反応生成物を含むラテックスに、硫酸水溶液を添加して、樹脂成分を凝固し、水洗した。その後、水酸化カリウム水溶液を用いて、洗浄・中和し、更に、水洗した後、乾燥し、ゴム強化樹脂(A1−1)を得た。このゴム強化樹脂(A1−1)のグラフト率は50%、アセトン可溶分の極限粘度は0.35dl/gであった。
2−2−1.アクリロニトリル・スチレン共重合体(A2−1)の製造
リボン翼を備えたジャケット付き重合用反応器を、2基連結した合成装置を用いた。各反応器内に、窒素ガスをパージした後、1基目の反応器に、スチレン75部、アクリロニトリル25部及びトルエン20部からなる混合物と、分子量調節剤であるtert−ドデシルメルカプタン0.15部をトルエン5部に溶解した溶液と、重合開始剤である1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)0.1部をトルエン5部に溶解した溶液とを連続的に供給し、110℃で重合を行った。供給した単量体等の平均滞留時間は2時間であり、2時間後の重合転化率は56%であった。
次いで、得られた重合体溶液を、1基目の反応器の外部に設けられたポンプにより、連続的に取り出して、2基目の反応器に供給した。連続的に取り出す量は、1基目の反応器に供給する量と同じである。尚、2基目の反応器においては、140℃で2時間重合を行い、2時間後の重合転化率は74%であった。
その後、2基目の反応器から、重合体溶液を回収し、これを、2軸3段ベント付き押出機に導入した。そして、直接、未反応単量体及びトルエン(重合用溶媒)を脱揮し、アクリロニトリル・スチレン共重合体を回収した。このアクリロニトリル・スチレン共重合体(A2−1)の極限粘度[η](メチルエチルケトン中、30℃)は、0.60dl/gであった。
2−3−1.アクリル樹脂(A3−1)
三菱レイヨン社製アクリル樹脂「アクリペットVH001」(商品名)を用いた。この製品は、メタクリル酸メチル及びアクリル酸メチルの共重合体であり、GPCによる重量平均分子量(Mw)は97,000である。
2−4−1.ポリエステル(ポリ乳酸)樹脂(A4)
成分(A4)として、NatureWorks社製のポリ乳酸「Ingeo Biopolymer 2003D」(商品名)を用いた。MFR(温度210℃、荷重2.16kg)は、6g/10分である。
2−5−1.カルボジイミド(A5−1)
ライン・ケミー社製の芳香族ポリカルボジイミド「Stabaxol−P」(商品名)を用いた。
2−5−2.カルボジイミド(A5−2)
ライン・ケミー社製の芳香族モノカルボジイミド「Stabaxol−I」(商品名)を用いた。
2−5−3.カルボジイミド(A5−3)
日清紡ケミカル社製の脂肪族ポリカルボジイミド「LA−1」(商品名)を用いた。
2−5−4.カルボジイミド(A5−4)
日清紡ケミカル社製の脂肪族ポリカルボジイミド「HMV−15CA」(商品名)を用いた。
2−6−1.金属酸化物(A6−1)
石原産業株式会社製「タイペーグCR−60−2」(商品名)を用いた。ルチル型で、数平均粒子径は0.21μmであった。
2−6−2.金属酸化物(A6−2)
石原産業株式会社製「タイペーグCR−58−2」(商品名)を用いた。ルチル型で、数平均粒子径は0.28μmであった。
2−7−1.硫酸バリウム
堺化学株式会社製の硫酸バリウム「BARIACE B−30」(商品名)を用いた。数平均粒子径は0.3μmであった。
3.樹脂組成物及びフィルムの製造(実施例1〜9及び比較例1〜7)
表1に記載の成分を表1に記載の割合でヘンシェルミキサーにより混合した後、次いで、この混合物を、プラスチック工学研究所社製2軸押出機「BT40」(型式名)に供給して溶融混練し、ペレット(物性評価用組成物)を得た。尚、溶融混練の際のシリンダー設定温度は、220℃とした。
Tダイ(ダイ幅:1600mm、リップ間隔1mm)を備え、スクリュー径115mmの押出機を備えたフィルム成形機を用い、押出機に表1に示す着色樹脂のペレットを供給してTダイから溶融温度220℃で樹脂を吐出させ、フィルムとした。その後、このフィルムをエアーナイフによりキャストロール(ロール表面温度70℃)に面密着させ、冷却固化し、押出機及びキャストロールの運転条件を調節することにより、表1に記載した厚みのフィルムを製造し、製膜性、耐加水分解性、隠蔽性、色調、フィルムインパクト、加熱収縮率を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0005988707
表1の結果から下記のことがわかる。
実施例1〜9は芳香族カルボジイミドと酸化チタンとを併用したので、樹脂組成物の耐加水分解性が向上した。従来、酸化チタンを単独で加水分解性樹脂に配合すると樹脂の加水分解を促進する現象が見られたことに鑑みれば、本発明に従い酸化チタンを芳香族カルボジイミドと併用した場合に樹脂組成物の耐加水分解性が向上したことは当業者が全く予期できなかったと言える。さらに、ゴム強化スチレン系樹脂には、その製造過程において、耐加水分解性を低下させる物質が残留している可能性が高いにもかかわらず、優れた耐加水分解性の向上効果が得られている。
なお、酸化チタンの量が多いとフィルムインパクトは低下する一方で、隠蔽性及び色調が高い成形品が得られる(実施例1〜3、5、7及び9)。逆に、酸化チタンの量を少なくするとフィルムインパクトは向上する一方で、隠蔽性及び色調の低い成形品が得られる(実施例4及び6)。しかし、成分(A)の成分(D)に対する比率を低下させると高いフィルムインパクトと高い隠蔽性及び色調を兼ね備えた成形品が得られる(実施例8)。
これに対し、比較例1は脂肪族カルボジイミドを単独で使用した例であり、耐加水分解性が劣る。比較例2及び3は芳香族カルボジイミドを単独で使用した例であり、耐加水分解性が劣る。比較例4は芳香族カルボジイミドと硫酸バリウムとを併用した例であり、耐加水分解性が著しく劣る。比較例5〜6は脂肪族カルボジイミドと酸化チタンとを併用した例であり、耐加水分解性が著しく劣る。比較例7は酸化チタンを単独で使用した例であり、耐加水分解性が著しく劣る。
本発明の樹脂組成物は、加水分解性樹脂からなる成形品の分野において、耐加水分解性に優れた成形材料として好適に使用することができる。

Claims (13)

  1. 下記成分(A)、下記成分(B)下記成分(C)及び下記成分(D)を含有する樹脂組成物。
    成分(A):加水分解性樹脂。
    成分(B):芳香族カルボジイミド化合物。
    成分(C):金属酸化物。
    成分(D):ゴム質重合体(a)の存在下に、ビニル系単量体(b1)を重合して得られるグラフト共重合体(D1)、または、該グラフト共重合体(D1)とビニル系単量体(b2)の(共)重合体(D2)との混合物からなり、前記ビニル系単量体(b1)が、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を含み、前記ビニル系単量体(b2)が、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物及び(メタ)アクリル酸エステル化合物から選ばれた少なくとも一種を含む、ビニル系樹脂。
  2. 上記芳香族カルボジイミド化合物(B)が、下記式(1):
    Figure 0005988707


    (但し、R1およびR2は、同一または異なっていてもよく、それぞれ置換基を有していてもよい、1価の芳香族炭化水素基を表し、R3は、同一または異なっていてもよく、置換基を有していてもよい、2価の芳香族炭化水素基を表し、nは0以上の整数を表す。)
    で表される請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 上記R1および上記R2が、フェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基および2,4,6−トリイソプロピルフェニル基よりなる群から選択される少なくとも1種である請求項に記載の樹脂組成物。
  4. 上記R3が、フェニレン基、2,6−ジイソプロピルフェニレン基および2,4,6−トリイソプロピルフェニレン基よりなる群から選択される少なくとも1種である請求項2又は3に記載の樹脂組成物。
  5. 上記成分(C)が、第4族金属の酸化物である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 上記成分(C)が、酸化チタンである請求項5に記載の樹脂組成物。
  7. 上記成分(A)が、ポリ乳酸系樹脂である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  8. 上記ゴム質重合体()の含有量が、上記成分(A)、(B)及び(D)の合計を100質量%とした場合に、3〜30質量%である請求項1乃至7の何れか1項に記載の樹脂組成物。
  9. 上記成分(A)及び(D)の合計を100質量部とした場合、上記成分(B)の含有量が0.5〜10質量部である請求項1乃至の何れか一項に記載の樹脂組成物。
  10. 上記成分(A)及び(D)の合計を100質量部とした場合、上記成分(C)の含有量が0.5〜30質量部である請求項1乃至の何れか一項に記載の樹脂組成物。
  11. 請求項1乃至10の何れか一項に記載の樹脂組成物を成形してなる成形品。
  12. シートまたはフィルムである、請求項11に記載の成形品。
  13. 上記樹脂組成物を成形してなる成形品のL値が50以上である、請求項11又は12に記載の成形品。
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