JP5188675B2 - 球面軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、撓みを生じ易い長さの長い軸を回転可能に支持するために有利に用いることができる球面軸受に関する。
図12に示す従来の球面軸受1は、自動調心玉軸受とも呼ばれており、内輪2の外側面に周方向に沿って形成された二本の溝3、3のそれぞれの内部に、互いに間隔をあけた状態にて保持器4に拘束されている複数個の小球5を配置して、これを内側面6が球面状に形成された外輪7の内側に嵌め合わせた構成を有している(非特許文献1参照)。この球面軸受1は、内輪2の内側に軸を挿入して固定し、この軸を回転可能に支持するために用いることが知られている。なお、自動調心玉軸受については、日本工業規格(JIS B 1523−1993)に詳しい記載がある。
球面軸受1は、内輪2が、外輪7の球面状の内側面6に沿って傾斜移動することができるように構成されているため、内輪に対して軸が僅かに傾いた状態で固定された場合でも、上記内輪の傾斜移動により軸をその中心に対して正確に回転可能な状態で支持することができる。このため、球面軸受1は、例えば、撓みを生じ易く中心を正確に判別することが難い長さの長い軸を回転可能に支持するために用いられている。上記の保持器4は、内輪2が傾斜移動した際に小球5が内輪の溝から脱落することを防止するために用いられている。また、このような構成の球面軸受は、各種の電気製品や機械製品の製造装置や、これらの製品の製造に用いる部品の搬送装置などに組み込まれている、各種の駆動対象物とこの対象物を駆動する装置とを結合するジョイントとしても用いることも知られている。
SKF総合カタログ,日本エスケイエフ株式会社,1999年発行
上記の球面軸受を用いることで、例えば、撓みを生じ易い長さの長い軸を、その中心に対して正確に回転可能な状態で支持することができる。しかしながら、このような球面軸受は保持器を備えた複雑な構成を有しており、その製造には保持器に多数の穴あけ加工をして、これらの多数の穴のそれぞれに転動体を組み込む手間のかかる作業が必要となる。
本発明の課題は、簡単な構成の球面軸受を提供することにある。
本発明は、上下の各々に開口を有する透孔を中央に備えた金属材料製の大球、この大球よりも大きな直径を持ち且つ上下のそれぞれに下記の要件を満たすように形成された膨張域を介して開口面が形成され、大球を収容している球状凹部を有する金属材料製のハウジング、上記の凹部内で大球の表面に沿って加圧状態で配設された金属材料製の小球群、そして大球の各々の開口の周囲に固定状態で付設され、大球の回転により上記小球群を押圧することのできる環状押圧具からなり、上記の小球群が、保持器を用いることなく、これにより隣接する小球同士の接触が発生する状態で配置され、そして上記の膨張域が、ハウジングの内側面と大球の球面との間隔が小球の直径よりも大きな間隔となるように形成された領域である球面軸受にある。
上記の本発明の球面軸受の好ましい態様は、次の通りである。
(1)大球の表面に沿って小球群を、隣接する小球同士の接触が発生する状態で配置された側の小球群と側の小球群とに隔離する揺動環状隔離具を備える。
(2)揺動環状隔離具の小球と対向する面に、隔離具の周方向に伸びる溝もしくは切り欠きが形成されている。
(3)揺動環状隔離具の小球と対向する面に、各々隔離具の径方向に伸びる複数本の溝が形成されている。
本発明の球面軸受は、小球の保持器を備える必要がないために構成が簡単で、その製造が容易である。また、本発明の球面軸受は、ハウジング内に収容する小球の数を増加させることにより、その耐荷重を大きくすることができる。
本発明の球面軸受を、添付の図面を用いて説明する。図1は、本発明の球面軸受の構成例を示す図であり、そして図2は、図1の球面軸受10の大球12が傾斜移動した状態を示す図である。また図3は、図1の球面軸受10の使用の態様を示す図であり、そして図4は、図3に示す球面軸受10に取り付けられたロッド11が傾斜した状態を示す図である。
図1から図4に示す球面軸受10は、上下の各々に開口19a、19bを有する透孔19を中央に備えた大球12、大球12よりも大きな直径を持ち且つ上下のそれぞれに膨張域13a、13bを介して開口面14a、14bが形成されてなる、大球12を収容している球状凹部15を有するハウジング16、上記の凹部15の内部で大球12の表面に沿って加圧状態で配設された小球群17、そして大球12の各々の開口の周囲に付設され、大球12の回転により上記小球群17を押圧することのできる環状押圧具21a、21bから構成されている。
球面軸受10の大球12の透孔19には、例えば、図3に示すように各々の端部の側にネジ25が形成されたロッド11が挿入される。このロッド11は、大球12の上下を各々座金26を介して一対のナット27、27により締め付けることで大球12に固定されている。そして、ロッド11の一方の端には、例えば、駆動装置の回転軸が連結される。
そして、上記の小球群17は、ハウジング16の球状凹部15と大球12の球面との間隔が小球の直径よりも僅かに小さな間隔(小球のサイズにも依存するが、例えば、小球の直径よりも1〜5μm程度小さな間隔)に設定されているため、ハウジング16と大球12との間に加圧状態で配設されている。このように、ハウジング16の球状凹部15には、大球12が小球群17を介して緊密に接触支持された状態で嵌め合わされているため、球面軸受10の大球12に取り付けられたロッド11は、円滑かつ高精度に移動や回転をすることができる。
また、球面軸受10の大球12は、小球群17が転動することで自由に回転することができるため、大球12に取り付けられたロッド11は、その長さ方向を軸として自由に回転することができ、また図4に示すように自由に傾斜移動することもできる。従って、球面軸受10を用いることにより、上記の従来の球面軸受の場合と同様に、例えば、ロッド11に連結された長さが長くて撓み易い軸を、その中心に対して正確に回転可能な状態で支持することができる。
また、球面軸受10では、大球12の表面に沿って小球群17が保持器を用いずに配設されるため、大球の周囲には非特許文献1の球面軸受の場合と比較してより多くの数の小球を配置することができる。ロッド11を備える大球12を、より多くの数の小球によって支持することにより、球面軸受10の耐荷重を大きくすることができる。
次に、球面軸受10に備えられているハウジング16の膨張域13a、13bと、環状押圧具21a、21bとについて説明する。
球面軸受10では、図4に示すようにロッド11が最大の角度まで傾斜移動した場合であっても、このロッドの傾斜移動により開口面の側に向かって転動する小球、例えば、開口面14bの側に向かって転動する小球17aは、ハウジング16の球状凹部15の端部近傍の部位にまで移動するだけで凹部15の外側にまで移動することはない。また、ロッド11が前後左右に繰り返して傾斜移動した場合であっても、小球群17はハウジング16の球状凹部15において上下方向に転動を繰り返すだけで、ロッドが垂直の状態に配置されれば小球群17は図3に示す配置に復帰する。すなわち、球面軸受10においては、ロッド11の傾斜移動により回転する大球12に小球群17が完全に追従して理想的な転動をする場合には、小球がハウジング16の外部へと脱落することはない。
ところが、小球群17は、ハウジング16の球状凹部15あるいは大球12の球面の寸法の精度あるいは重力の影響を受けるなどして、必ずしも上記のような理想的な転動をするわけではない。例えば、図4に示すように、ハウジング16の内部で最も下側に配置されている小球17aは、ロッド11が繰り返して傾斜移動すると、小球群17が重力の影響を受けて次第に球状凹部15の下方において上下に転動を繰り返すようになるため、ハウジング16の開口面14bから外部へと脱落し易くなる。
一方で、図1の球面軸受10のロッド11が傾斜移動すると、これにより球状凹部15と大球12との間にある複数個の小球の各々は大球とは逆向きに、すなわち前記複数個の小球の全ては同じ向きに回転しながら転動する。
そして、球面軸受10のロッド11が傾斜移動することで転動する小球群17のうちの、例えば、一個の小球の回転移動が困難になり、この小球に別の一個もしくは二個以上の小球が強く接触すると、これらの複数個の小球が、その接触部において各々の小球の表面が逆向きに移動しながら擦れ合うために大きな摩擦を生じて、幾つかの小球の転動が停止する場合がある。このようにロッド11が傾斜移動している最中に幾つかの小球の転動が停止すると、ロッドの傾斜移動に必要なトルクの大きさが急激に変動するためにロッドが滑らかに傾斜移動できなくなる場合がある。
特に、ハウジング16の開口面14bの側にある小球、例えば、図4に示す小球17aの回転移動が困難になると、この小球17aに小球17bが強く接触し、さらに小球17bに小球17cが強く接触するというように、連鎖的に小球が強く接触していくために小球の転動が停止し易くなる。従って、ハウジング16の球状凹部15において開口面14a、14bの各々の側にある小球、例えば、図4に示す小球17aの円滑な回転移動を妨げることなく、ハウジングの外部への小球の脱落を防止ことが望ましい。
図1〜図4に示す本発明の球面軸受10のハウジング16に形成された膨張域13a、13bの各々においては、ハウジング16の内側面と大球12の球面との間隔が小球の直径よりも大きな間隔に設定されている。このため、例えば、図4に示すようにハウジング16の開口面14bの側にある小球17aが転動して膨張域13bに到達すると、小球17aは加圧状態から解放され、そして環状押圧具21bに接触してハウジング16の外部への脱落が防止される。これにより、上記のように球状凹部15において開口面の側を転動する小球の円滑な回転移動を妨げることなく、小球の脱落を防止することができる。
一方で、環状押圧具21bは、ロッド11が図3に示すように垂直に配置された状態に復帰する際には、上記のように膨張域13bに到達した小球17aを押圧して球状凹部15へと移動させる。これは、上記のように膨張域13bに到達した小球17aを球状凹部15へと移動させないと、この膨張域13bに残された小球17aに、ロッド11が傾斜移動を繰り返すことで次第に球状凹部15の下方にて上下に転動を繰り返すようになった小球17b、そして小球17cが次々に強く接触して小球の転動が停止し易くなり、ロッド11が滑らかに傾斜移動することができなくなる場合があるからである。
すなわち、本発明の球面軸受10は、ハウジング16の球状凹部15において開口面14b(あるいは開口面14a)の側にある小球が膨張域13b(あるいは膨張域13a)に到達して加圧状態から解放された状態で、この小球を環状押圧具21b(あるいは押圧具21a)に接触させることでハウジングの外部への小球の脱落を防止して、更にロッド11が垂直な状態へと復帰する際には、膨張域13b(あるいは膨張域13a)に到達した小球を、環状押圧具21b(あるいは押圧具21a)で押圧して球状凹部15へと移動させることによって、小球の保持器を用いなくとも複数個の小球の強い接触の発生が抑制され、ロッド11が滑らかに傾斜移動することができるように構成されている。
球面軸受10は、例えば、次のようにして製造される。先ず、環状押圧具21bを、大球12の開口19bの周囲に形成された凹部に圧入する。このようにして開口19bの周囲に環状押圧具21bが付設された大球12を、ハウジング16の内部に収容する。そして、ハウジング16と大球12との間に開口面14aの側から小球群17を押し込み、最後に環状押圧具21bと同様にして大球12の開口19aの周囲に押圧具21aを付設することにより球面軸受10を製造することができる。このように、球面軸受10は、小球の保持器を備えていないために構成が簡単で、その製造が容易である。
球面軸受を構成する、ハウジング、大球、そして球の材料としては、鋼、銅合金、あるいはステンレススチールなどの金属材料が用いられる。球面軸受の環状押圧具の材料としては、通常、鋼、銅合金、あるいはステンレススチールなどの金属材料が用いられ、例えば、球面軸受が水中あるいは高温の環境下で使用される場合には、セラミック材料を用いることもでき、また球面軸受を軽量化するために樹脂材料を用いることもできる。
また、ハウジング16の内部に入れる小球の数は、ハウジング16、大球12、そして環状押圧具21a、21bから形成される空間の内部に収容可能である限り特に制限はないが、この空間に収容できる小球の最大数の65〜95個数%の範囲内にあることが好ましく、70〜80個数%の範囲内にあることが更に好ましい。ハウジングに入れる小球の数が多すぎると小球同士が強く接触し易くなり、そして小球の数が少なすぎると球面軸受の耐荷重が小さくなるからである。
図5は、本発明の球面軸受の別の構成例を示す図である。図5の球面軸受50の構成は、大球12の表面に沿って小球群17を上下に(上側の小球群と下側の小球群とに)隔離する揺動環状隔離具41が備えられていること以外は図1の球面軸受10と同様である。図5に示すように、揺動環状隔離具41により小球群17を上下に隔離すると、転動方向に並ぶ複数個の小球、例えば、小球17bと小球17cとが上下に隔離されて互いに強く接触することがなくなるため、これらの小球の転動が停止し難くなる。なお、揺動環状離隔具41は、ロッド11が傾斜移動を繰り返すことによりハウジング16の内部にて上下に転動を繰り返す小球群17に押圧されて揺動しながら小球群17を上下に隔離する。
球面軸受50は、例えば、次のようにして製造される。先ず、図1の球面軸受10を製造する場合と同様にして、大球12の下側の開口の周囲に環状押圧具21b付設する。この環状押圧具21bを備える大球21を、ハウジング16の本体16aの内部に収容する。次いで、本体16aと大球12との間に揺動環状隔離具41よりも下方に配置される複数個の小球を押し込み、その上に隔離具41を置く。そして本体16aに、例えば、ボルト(図示は略する)を用いて蓋16bを固定して、この蓋16bと大球12との間に開口面14aの側から複数個の小球をさらに押し込み、最後に大球12の上側の開口の周囲に隔離具21aを付設することにより球面軸受50を製造することができる。
揺動環状隔離具41の材料としては、通常、鋼、銅合金、あるいはステンレススチールなどの金属材料が用いられる。また、例えば、球面軸受が水中あるいは高温の環境下で使用される場合には、セラミック材料を用いることも好ましい。また、球面軸受を軽量化するために樹脂材料を用いることもできる。また、揺動環状隔離具は、隔離具との接触による小球の転動の停止を抑制するために、含油プラスチックや含油金属から形成することも好ましい。
図6は、本発明の球面軸受のさらに別の構成例を示す図である。図6の球面軸受60の構成は、小球群17を上下に隔離する揺動環状隔離具が二つ備えられていること以外は図5の球面軸受50と同様である。これらの二つの揺動環状隔離具41a、41bにより小球群17を上下に隔離すると、転動方向に並ぶ複数個の小球、例えば、小球17aと小球17b、そして小球17bと小球17cはそれぞれ上下に隔離されて互いに強く接触することがなくなるため、これらの小球の転動が停止し難くなる。
球面軸受60は、例えば、次のようにして製造される。先ず、図5の球面軸受50を製造する場合と同様にして、ハウジング16の本体16aの内部に、押圧具21bが付設された大球12を収容し、本体16aと大球12との間に揺動環状隔離具41bの下方に配置される複数個の小球を押し込み、その上に隔離具41bを置く。次いで、本体16aと大球12との間に更に複数個の小球を押し込んだのち、本体16aの上に、揺動環状隔離具41aが収容された蓋16bを置いて本体16aに固定する。そして、蓋16bと大球12との間に開口面14aの側から複数個の小球を押し込み、最後に大球12の上側の開口の周囲に押圧具21aを付設することにより球面軸受60を製造することができる。
本発明の球面軸受において、ハウジングの内部に配置する揺動環状隔離具の数は、実用的には1〜5個(特に1〜3個)であることが好ましい。隔離具の数が多すぎると、球面軸受の製造に手間がかかるからである。また、隔離具の形状は、図1に示すように平面形状であることに限定されない。例えば、隔離具の形状は、隔離具の幅方向が大球の中心に向かうように表面が傾斜移動した漏斗状の形状であってもよい。
図7は、本発明の球面軸受のさらに別の構成例を示す図である。図7の球面軸受70の構成は、大球の上下の開口の各々の周囲に形成された凸部に、環状押圧具21a、21bのそれぞれが圧入により固定されていること以外は図6の球面軸受60と同様である。大球と環状押圧具との固定方法に特に制限はなく、これらは互いにネジ止め、溶接、あるいは接着剤により固定されていてもよい。
図8は、本発明の球面軸受のさらに別の構成例を示す図である。図8の球面軸受80の構成は、揺動環状隔離具41の小球と対向する面に、隔離具41の周方向に伸びる溝51が形成されていること以外は図5の球面軸受50と同様である。このような溝51に小球が嵌まることにより揺動環状隔離具41の横方向への移動が規制され、隔離具41は、ハウジング16の内側面に接触し難くなる。このため揺動環状隔離具41は、ロッド11の傾斜移動により転動する小球群17と共に円滑に移動できるようになり、また上記の接触によるハウジング16の内側面での傷の発生が抑制される。なお、揺動環状隔離具の小球と対向する面に、上記の溝51に代えて隔離具の周方向に伸びる切り欠きを形成することによっても、この切り欠きに小球が嵌まることで隔離具の横方向への移動を規制することができる。
図9は、揺動環状隔離具の別の構成例を示す平面図である。図9の揺動環状隔離具41には、隔離具41の上に接触して配置される複数個の小球を二点鎖線で記入した。
図9に示すように、揺動環状隔離具41の小球と対向する面には、各々隔離具41の径方向に伸びる複数本の溝52が形成されていることが好ましい。揺動環状隔離具41に複数本の溝52を形成することにより、隔離具41に接して配置している複数個の小球(例えば、小球17a)は、溝52が形成された位置に安定に配置され易くなり、これらの小球が互いに強く接触することを抑制することができる。
なお、揺動環状隔離具の小球と対向する面には、隔離具の周方向に伸びる溝もしくは切り欠きと、隔離具の径方向に伸びる溝との両者を形成してもよい。また、このような溝や切り欠きに代えて、揺動環状隔離具の小球と対向する面に、隔離具の周方向に沿って互いに間隔をあけて窪みを形成することもできる。
図10は、本発明の球面軸受のさらに別の構成例を示す図であり、そして図11は、図10の球面軸受100の大球12が傾斜移動した状態を示す図である。図10及び図11に示す球面軸受100の構成は、ハウジング16が、上下のそれぞれに膨張域23a、23b、更に狭窄域18a、18bを介して開口面14a、14bが形成された球状凹部15を有していること以外は図1の球面軸受10と同様である。
図10の球面軸受100のハウジング16の狭窄域18a、18bの各々においては、ハウジング16の内側面と大球12の球面との間隔が小球の直径よりも小さな間隔(例えば、小球の直径よりも20〜50μm程度小さな間隔)に設定されている。
球面軸受100は、ハウジング16の球状凹部15において開口面14a(あるいは開口面14b)の側にある小球が膨張域23a(あるいは膨張域23b)に到達して加圧状態から解放された状態で、この小球を狭窄域18a(あるいは狭窄域18b)にてハウジング16の内側面に接触させることでハウジングの外部への小球の脱落を防止して、更にロッド11が垂直な状態へと復帰する際には、膨張域23a(あるいは膨張域23b)に到達した小球を、環状押圧具31a(あるいは押圧具31b)で押圧して球状凹部15へと移動させることによって、小球の保持器を用いなくとも複数個の小球の強い接触の発生が抑制され、ロッド11が滑らかに傾斜移動することができるように構成されている。
球面軸受100は、例えば、次のようにして製造される。先ず、図5の球面軸受50を製造する場合と同様にして、ハウジング16の蓋16bの内側に、押圧具31bが付設された大球12を置き、ハウジングの蓋16bに本体16aを固定する。次いで、本体16aと大球12との間に小球群17を押し込み、そして大球12の開口19aの周囲に押圧具21aを付設して、最後に本体16aに蓋16cを固定することにより球面軸受100を製造することができる。
本発明の球面軸受の構成例を示す図である。 図1の球面軸受10の大球12が傾斜移動した状態を示す図である。 図1の球面軸受10の使用の態様を示す図である。 図3に示す球面軸受10に取り付けられたロッド11が傾斜した状態を示す図である。 本発明の球面軸受の別の構成例を示す図である。 本発明の球面軸受のさらに別の構成例を示す図である。 本発明の球面軸受のさらに別の構成例を示す図である。 本発明の球面軸受のさらに別の構成例を示す図である。 揺動環状隔離具の別の構成例を示す平面図である。 本発明の球面軸受のさらに別の構成例を示す図である。 図10の球面軸受100の大球12が傾斜移動した状態を示す図である。 従来の球面軸受の構成例を示す一部切り欠き斜視図である。
符号の説明
1 球面軸受
2 内輪
3 溝
4 保持器
5 小球
6 外輪の内側面
7 外輪
10、50、60、70、80、100 球面軸受
11 ロッド
12 大球
13a、13b 膨張域
14a、14b 開口面
15 球状凹部
16 ハウジング
16a ハウジングの本体
16b、16c ハウジングの蓋
17 小球群
17a、17b、17c 小球
18a、18b 狭窄域
19 透孔
19a、19b 開口
21a、21b 環状押圧具
23a、23b 膨張域
25 ネジ
26 座金
27 ナット
31a、31b 環状押圧具
41、41a、41b 揺動環状隔離具
51 溝
52 溝

Claims (2)

  1. 上下の各々に開口を有する透孔を中央に備えた金属材料製の大球、該大球よりも大きな直径を持ち且つ上下のそれぞれに下記の要件を満たすように形成された膨張域を介して開口面が形成された、該大球を収容している球状凹部を有する金属材料製のハウジング、該球状凹部内で大球の表面に沿って加圧状態で配設された金属材料製の小球群、そして大球の各々の開口の周囲に固定状態で付設された、大球の回転により上記膨張域にある小球を押圧して上記球状凹部に移動させることができ、そして小球の脱落防止機能も有する環状押圧具からなり、上記の小球群が、保持器を用いることなく、これにより隣接する小球同士の接触が発生する状態で配置され、そして上記の膨張域が、ハウジングの内側面と大球の球面との間隔が小球の直径よりも大きな間隔となるように形成された領域である球面軸受。
  2. 大球の表面に沿って小球群を、隣接する小球同士の接触が発生する状態で配置された上側の小球群と下側の小球群とに隔離する揺動環状隔離具を備える請求項1に記載の球面軸受。
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