JP5188509B2 - エレベータ乗場ドア - Google Patents
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Description
エレベータ乗場ドアのガラスに上記のような合わせガラスを用いれば、エレベータの乗場側で火災が発生した場合に、エレベータの乗場側の炎がエレベータの昇降路側に入り込むことを耐火ガラスにより防ぐことができる。
耐火性能を要求された場合、ガラス窓付きのエレベータ乗場ドア100には合わせガラスが用いられ、合わせガラスの中間フィルム112の発火対策が課題となる。
実施の形態1では、加熱により溶融した中間フィルム112の発火を防ぐためのエレベータ乗場ドア100の構造について、図に基づいて説明する。
エレベータ乗場ドア100は左ドア101と右ドア102とが左右に開閉する両開きタイプのドアであったり、左ドア101と右ドア102とが同じ方向に連動して開閉する片開きタイプのドアであったりする。また、エレベータ乗場ドア100は1枚ドアであっても構わない。図1の平面図は、エレベータ乗場ドア100が両開きタイプである場合の左ドア101と右ドア102との配置を示しており、左ドア101と右ドア102とが直列に配置されている。
窓ガラス110は、上部取付金具A141、下部取付金具A146および側部取付金具149から成るガラス固定枠114で各ドアに取り付けられている。
以下、左ドア101を例にして、エレベータ乗場ドア100の内部構造を説明する。右ドア102の内部構造は左ドア101の内部構造と同様な構造を有する。
乗場側ガラス111(乗場側透光材)は乗場側に配置された板状の強化ガラス(耐圧ガラス)(乗場側透光材)であり、昇降路側ガラス113は昇降路側に配置された板状の耐熱ガラス(耐火ガラス)(昇降路側透光材)である。また、中間フィルム112は乗場側ガラス111と昇降路側ガラス113との間に配置され、乗場側ガラス111と昇降路側ガラス113とを接着するシートである。
このような合わせガラスを用いることにより、火災時や地震時などに窓ガラス110が飛散するなどの危険を防ぎ、利用者の安全性を高めることができる。
但し、乗場側に耐熱ガラスを配置し、昇降路側に強化ガラスを配置してもよい。
また、窓ガラス110(乗場側ガラス111、昇降路側ガラス113)は、ガラス製でなく、その他の透光部材(例えば、アクリル)であってもよい。
乗場側パネル131と昇降路側パネルA136とは、1対の窓穴115を有し、窓ガラス110を窓ガラス110の厚さ方向から挟んで、窓ガラス110を1対の窓穴115部分に配置している。窓ガラス110は乗場側パネル131と昇降路側パネルA136との間に配置されている。
受止金具A121は、窓ガラス110の幅方向に向けて伸張している棒状を形成する。窓ガラス110の幅方向とは、窓ガラス110の厚さ方向と略直交する方向であり、図1および図2の横方向であり、図3の手前から奥に向かった方向である。図3は、受止金具A121の伸張方向に直交する断面を示している。また、受止金具A121の幅方向は、受止金具A121の伸張方向と直交する方向であり、窓ガラス110の厚さ方向であり、図3の横方向である。
受止金具A121の(伸張方向の)長さは窓ガラス110の幅以上である。受止金具A121が窓ガラス110の幅以上の長さを有することにより、受止金具A121は窓ガラス110のどの位置から垂れ落ちた中間フィルム112であっても受け止めることができる。
また、受止金具A121は左ドア101の幅と同程度の長さを有し、伸張方向の両端が左ドア101の左右両側に接しているのが望ましい。これにより、中間フィルム112が受止金具A121を伸張方向に伝って受止金具A121の両端から垂れ落ちることを防ぐことができる。
乗場側側部121aは、窓ガラス110の幅方向に伸張している板状を形成し、底部121cの乗場側の側辺から上向きに伸張している。
昇降路側側部121bは、窓ガラス110の幅方向に伸張している板状を形成し、底部121cの昇降路側の側辺から上向きに伸張している。
受止金具A121の下方に配置される受止金具B122は一つでも複数でも構わない。また、左ドア101は受止金具B122を備えなくても構わない。
パネル板138は昇降路側パネルA136のベースになっており、上部補強金具A161は上部補強金具B162と共に左ドア101の上部を補強しており、上部取付金具A141、下部取付金具B147および下部取付金具A146はガラス固定枠114を構成して窓ガラス110を窓穴115部分に固定している。また、下部補強金具166は左ドア101の下部を補強している。
下部取付金具A146の乗場側に向いた先端と乗場側パネル131の内面との間には隙間119が設けられ、窓ガラス110の底面(乗場側ガラス111と中間フィルム112との部分)と受止金具A121の底部121cとが隙間119を通じて対面している。そして、溶融した中間フィルム112は隙間119から受止金具A121の底部121cに垂れ落ちる。
窓ガラス110の中間フィルム112の下方に隙間119を設けたことにより、溶融した中間フィルム112は受止金具A121に垂れ落ちるため、溶融した中間フィルム112がガラス固定枠114に滞留して発火するということを防ぐことができる。また、受止金具A121に垂れ落ちた中間フィルム112が発火しても、中間フィルム112はエレベータ乗場ドア100の内部で燃焼する。
これにより、ある階で火災などが発生して窓ガラス110の中間フィルム112が溶融しても、溶融して発火した中間フィルム112が昇降路に落ちることはなく、昇降路を通じて他の階が延焼するということを防ぐことができる。
エレベータ乗場ドア100は、乗場ドアパネルの一部にガラス窓(窓穴115)を備え、耐熱ガラスと非耐熱ガラスとを組み合わせた合わせガラス(窓ガラス110)がガラス窓に取り付けられている。また、合わせガラスは火災の生じる乗場側に非耐熱ガラスが位置し、非加熱側である昇降路側に耐熱ガラスが位置するように取り付けられている。
これにより、乗場で火災が発生した場合、非耐熱ガラスの焼失と共に合わせガラスの中間フィルムも焼失する。そして、中間フィルムが溶融し、非加熱面側(昇降路側)に垂れて発火するということを防ぐことができる。
これにより、火災時に溶融した中間フィルム112を縦断面C型の部材で受け止め、且つ、裏板で袋小路にして、中間フィルム112が発火することを防ぐことができる。また、中間フィルム112が万が一発火しても、中間フィルム112の炎が裏板によりドア裏面に逃げないため、他の階への延焼の恐れを減らすことができる。
これにより、火災時に溶融した中間フィルム112を隙間119からドア裏面に流すことができ、中間フィルム112が窓部(ガラス固定枠114)に滞留して発火することを防ぐことができる。
実施の形態1と異なるエレベータ乗場ドア100の形態について左ドア101を例に挙げて説明する。説明を省略する事項については実施の形態1と同様である。
また、受止金具A121は、実施の形態1と同様に、乗場側側部121aの外面で乗場側パネル131の内面に接合され、昇降路側側部121bの外面で昇降路側パネルA136の内面に接合されている。
実施の形態2のエレベータ乗場ドア100は、受止金具A121の乗場側と昇降路側との少なくとも一方がエレベータ乗場ドア100のパネル(乗場側パネル131、昇降路側パネルA136)により閉じていることを特徴の一つとする。
例えば、受止金具A121は、縦断面が左右逆のL字状を形成し、受止金具A121の乗場側側部121aと昇降路側パネルA136とで乗場側と昇降路側とを閉じてもよい。
また例えば、受止金具A121は、縦断面がL字状または左右逆のN字状を形成し、乗場側パネル131と受止金具A121の昇降路側側部121bとで乗場側と昇降路側とを閉じてもよい。
また例えば、受止金具A121は、縦断面が横線状(横向きのI字状)を形成し、乗場側パネル131と昇降路側パネルA136とで乗場側と昇降路側とを閉じてもよい。
実施の形態2のエレベータ乗場ドア100は、受止金具A121の上端部で窓ガラス110の底面の一部(中間フィルム112を除く)を支持することを特徴の一つとする。
実施の形態1と異なるエレベータ乗場ドア100の形態について左ドア101を例に挙げて説明する。説明を省略する事項については実施の形態1と同様である。
受止金具A121は、乗場側側部121aが乗場側パネル131の内面に接合され、底部121cが窓ガラス110の厚さ程度の幅を有し、昇降路側側部121bが昇降路側パネルA136の内面に接合されていない。
受止金具A121は、実施の形態1のように底部121cが乗場側パネル131から昇降路側パネルA136までの幅を有していなくてもよく、底部121cが少なくても中間フィルム112の鉛直下方に位置していればよい。
実施の形態1〜実施の形態3と異なるエレベータ乗場ドア100の形態について左ドア101を例に挙げて説明する。説明を省略する事項については実施の形態1〜実施の形態3との少なくともいずれかと同様である。
図6は、実施の形態4における左ドア101を示す縦断面図であり、図3に対応する図である。
また、受止金具A121は、実施の形態2と同様に、上端で窓ガラス110の底面を支持してもよい。つまり、受止金具A121は、昇降路側側部121bが昇降路側ガラス113の底面と同程度の高さまで伸張していると共に、昇降路側側部121bの上端部(支持部)が昇降路側から乗場側に向けて中間フィルム112の手前まで突出し、昇降路側ガラス113の底面を支持してもよい。
また、受止金具A121は、実施の形態3と同様に、乗場側と昇降路側との一方のみがエレベータ乗場ドア100のパネル(乗場側パネル131、昇降路側パネルA136)の内面に接合してもよい。つまり、受止金具A121は、乗場側側部121aが乗場側パネル131の内面に接合されていなくてもよい。
図7は、実施の形態4における左ドア101を示す縦断面図であり、図3に対応する図である。
また、受止金具A121は、実施の形態2と同様に、上端で窓ガラス110の底面を支持してもよい。つまり、乗場側パネル131と昇降路側パネルA136とが窓ガラス110の底面を支持する代わりに、受止金具A121の乗場側側部121aが上端部(支持部)で乗場側ガラス111の底面を支持すると共に、受止金具A121の昇降路側側部121bが上端部(支持部)で昇降路側ガラス113の底面を支持してもよい。このとき、受止金具A121の乗場側側部121aは、乗場側ガラス111の底面と同程度の高さまで伸張していると共に、昇降路側に向けて中間フィルム112の手前まで伸張している。また、受止金具A121の昇降路側側部121bは、昇降路側ガラス113の底面と同程度の高さまで伸張していると共に、乗場側に向けて中間フィルム112の手前まで伸張している。
Claims (7)
- エレベータ乗場側の面を構成する乗場側パネル部と、
前記乗場側パネル部から隔てた位置でエレベータ昇降路側の面を構成する昇降路側パネル部と、
前記乗場側パネル部と前記昇降路側パネル部との間に配置される可燃部材と、
前記可燃部材より下方に配置され、溶融した前記可燃部材の落下物を受け止める受け部材とを備え、
前記受け部材は、前記乗場側パネル部の内面と前記昇降路側パネル部の内面とに接合している
ことを特徴とするエレベータ乗場ドア。 - 前記可燃部材は、板状の透光部材であり、
前記乗場側パネル部と前記昇降路側パネル部とは、一対の窓穴を有し、前記可燃部材を前記可燃部材の厚さ方向から挟んで前記一対の窓穴に配置する
ことを特徴とする請求項1記載のエレベータ乗場ドア。 - 前記透光部材は、
前記エレベータ乗場側に配置される乗場側透光材と、前記エレベータ昇降路側に配置される昇降路側透光材と、前記乗場側透光材と前記昇降路側透光材との間に配置されると共に前記乗場側透光材と前記昇降路側透光材とを接着する中間フィルムとを有し、
前記受け部材は、
溶融した前記中間フィルムを受け止める
ことを特徴とする請求項2記載のエレベータ乗場ドア。 - 前記受け部材は、
前記透光部材の前記厚さ方向と略直交する前記透光部材の幅方向に伸張している
ことを特徴とする請求項3記載のエレベータ乗場ドア。 - 前記受け部材は、伸張方向に直交する断面がU字状またはN字状を形成する
ことを特徴とする請求項4記載のエレベータ乗場ドア。 - 前記エレベータ乗場ドアは、複数の前記受け部材を備え、
複数の前記受け部材は、それぞれが上下方向に配置されている
ことを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかに記載のエレベータ乗場ドア。 - エレベータ乗場側の面を構成する乗場側パネル部と、
前記乗場側パネル部から隔てた位置でエレベータ昇降路側の面を構成する昇降路側パネル部と、
前記乗場側パネル部と前記昇降路側パネル部との間に配置される可燃部材と、
前記可燃部材より下方に配置され、溶融した前記可燃部材の落下物を受け止める受け部材とを備え、
前記可燃部材は、板状の透光部材であり、
前記透光部材は、
前記エレベータ乗場側に配置される乗場側透光材と、前記エレベータ昇降路側に配置される昇降路側透光材と、前記乗場側透光材と前記昇降路側透光材との間に配置されると共に前記乗場側透光材と前記昇降路側透光材とを接着する中間フィルムとを有し、
前記受け部材は、溶融した前記中間フィルムを受け止め、
前記乗場側パネル部と前記昇降路側パネル部とは、一対の窓穴を有し、前記可燃部材を前記可燃部材の厚さ方向から挟んで前記一対の窓穴に配置し、
前記乗場側パネル部と前記昇降路側パネル部との少なくともいずれかは、前記窓穴より下方で前記透光部材の前記厚さ方向に向けて前記中間フィルムの手前まで突出する突出部を、前記透光部材より下方に位置して前記透光部材の底面の一部を支持すると共に前記一部を除いた前記透光部材の底面を前記受け部材に対面させる支持部として有し、
前記支持部は、前記乗場側透光材と前記昇降路側透光材との少なくともいずれかを支持する
ことを特徴とするエレベータ乗場ドア。
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