JP2014118748A - 建具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 枠3と、枠3に障子支持部材7で開閉自在に支持した障子5と、下枠9の上面に設けた障子受け6とを備え、障子受け6は、下框19の下面側に向けて突出する障子載置部6aと、火災時の熱により下框に向け膨張する熱膨張耐火材32aとを有し、火災時の熱により下框が下がると障子載置部6aが下框19を載置すると共に熱膨張耐火材32aが下框19との間を塞ぐ。
【選択図】図1
Description
また、障子を障子載置部に載置して支持することにより、障子が大きく下がって枠との間に大きな隙間ができるのを防止できる。
また、火災時の熱を受けると障子受けに設けた熱膨張耐火材が膨張することで、火災時における障子下端との隙間を塞ぎ、障子下側から室外側へ火炎が噴出するのを防止できる。
枠3は、アルミニウム製の上枠9、下枠11及び左右の竪枠13a、13bを有し、左右の竪枠13a、13bは各々上端を上枠9の内周側見込面に当接し、下端を下枠11の内周側見込み面に当接して枠組してあり、各上枠9、11及び左右の竪枠13a、13bには中空部を有する中空形材が用いられている。図1に示すように、下枠11の中空部の内部には断面略コ字形状を成すスチール製の補強材39が設けてある。
尚、第1実施の形態では、竪枠13aは戸先側竪枠であり、竪枠13bは吊り元側竪枠である。
図1及び図4に示すように、上枠9と上框17の間及び下枠11と下框19との間には、吊り元側竪枠13b側に障子支持部材7が設けてあり、障子5が枠3に対して開閉自在に支持されている。障子支持部材7は、たてすべり出しサッシのステーである。
障子載置部6aには、その上面に上方が開口した熱膨張耐火材保持溝6bが形成してあり、この熱膨張耐火材保持溝6bに第1熱膨張耐火材32aが保持されている。障子受け6の室内側には下枠11の室内側見付面に配置した第2熱膨張耐火材32bを押さえる熱膨張耐火材押さえ6cが設けてあり、第2熱膨張耐火材32bの室外側面を押さえている。
図2及び図3に示すように、左右の竪枠13a、13bには室内側にタイト材保持部37が設けてあり、タイト材保持部37に不燃タイト材35が保持されており、上枠9、下枠11及び左右の竪枠13a、13bに設けた不燃タイト材35が障子5の四周に当接している。
ここで、図9を参照して、下枠11と左竪枠(戸先側竪枠)13aとのコーナー部について説明する。左竪枠13aには、その室内側見付片10の内周側にタイト材保持部37が形成してあり、左竪枠13aの下端部は室内側見付片10及びタイト材保持部37の部分を切除してある。
下枠11にはその室内側見付片11aの上端部に室外側に凹んだ凹部11bが形成してあり、凹部11bの底壁の室外側面にタイト材保持部33が形成されている。下枠11の左側端部は、タイト材保持部33と凹部11bの上壁部11cとを切除して、上壁部11cを切除した小口を左竪枠13aの室内側見付片10の下端部を切除した小口に突き当て部8で突き当てある。換言すれば、この突き当て部8でも下枠11と竪枠13aとが当接している。
尚、図示していないが、下枠11のタイト材保持部33に設けた不燃タイト材35の側面には各竪枠13aのタイト材保持部37に設けた不燃タイト材35の端面を当接して縦横の不燃タイト材35を連続させている。
図2に示すように、戸先側竪枠13aの室内側見付片10の室外側面には、下戸先側取付金具41を除く、上下方向に亘って第5熱膨張耐火材32eが設けてあり、熱膨張耐火材押さえ材42で押えてある。この第5熱膨張耐火材32eは火災時の熱により、対向する戸先側竪框21aに向けて膨張し、戸先側竪枠13aと戸先側竪框21aとの間を塞ぐ。
同様に、吊り元側竪枠13bにも、その室内側見付片10の室外側面に、上下方向に亘って第6熱膨張耐火材32fが設けてあり、熱膨張耐火材押さえ材42で押えてある。この第5熱膨張耐火材32fは火災時の熱により、対向する吊り元側竪框21bに向けて膨張し、竪枠13bと吊り元側竪框21bとの間を塞ぐ。
下框補強材45の左右端部には、その室内側見付面に第9熱膨張耐火材32iが設けてあり、各竪框補強材46の上端部と下端部とには、各々室内側見付面に第10熱膨張耐火材32jが設けてある。
第9熱膨張耐火材32iは、火災時の熱により膨張して補強材45を下框19に止めているねじとねじ孔との隙間を塞ぎ、第10熱膨張耐火材32jは、火災時の熱により膨張して補強材46を各竪框21a、21bに止めているねじとねじ孔との隙間を塞ぐ。
尚、図1に示すように、下框19の補強材45の下面には、水抜き孔(図示せず)に対向する位置に第13熱膨張耐火材32nが設けてあり、火災時に対向する位置に形成してある水抜き孔を塞ぐようになっている。
図1及び図2に示すように、ガラス4の四周にはガラスの端部を保持するグレイジングガスケット49が設けてあり、各障子の框17、19、21a、21bのガラス保持溝29には、溝壁とグレイジングガスケット49との間にスチール製のガラス保持溝補強材53が設けてある。
図1及び図2に示すように、下枠11の上面に設けた障子受け6は、通常時には障子5は障子受け6との間に隙間をあけているので、障子5を開閉するときに邪魔にならない。
火災時に、火災の熱により、例えば障子支持具7の樹脂製部分が溶融することにより、障子5が下がると下枠11の上面から上方に突設している障子載置部6aに障子5を載置することにより、障子5が大きく下がって脱落するのを防止する。また、障子5を障子載置部6aに載置して支持することにより、障子5が大きく下がって枠3との間に大きな隙間が生じるのを防止できる。
障子受け6は下枠11の上面から突設して、障子下框19との間の間隔を狭めているので、火災時に障子下端からの通気を抑制できる。
また、火災時の熱を受けると障子受け6に設けた第1熱膨張耐火材32aが膨張することで、障子5の下端との隙間を塞ぎ、障子下側から室外側へ火炎が噴出するのを防止できる。
更に、各第2熱膨張耐火材32b、第12熱膨張耐火材32k、第5熱膨張耐火材32e、第6熱膨張耐火材32f及び第3熱膨張耐火材32cは、不燃タイト材35に近接して設けてあり、膨張したときに不燃タイト材35の上下左右の端部の繋ぎ目や火災時の熱で不燃タイト材35が切れた部分を塞ぐことができるので、不燃タイト材35の繋ぎ目や切れた部分から火炎が噴出するのを防止できる。
また、図1に示すように、下枠11では、第2熱膨張耐火材32bと障子受け6に設けた第1熱膨張耐火材32aとが障子5の下框19に向けて交差する方向に膨張して下框16との間を塞ぐので、下枠11と下框19との間を効果的に塞ぐことができる。
図2及び図3に示すように、吊り元側竪枠13bと吊り元側竪框21bとの間に設けた開き防止金具61と受け金具63とは、突片61aを水平にしてその肉厚部分(辺)が受け金具63の室外側壁63aの肉厚部分(辺)と交差するように配置してあるので、開き防止金具61と受け金具63とが面接触する場合に比較して、面第6熱膨張耐火材32fが膨張したときにその膨張を妨げないと共に受け金具63の突片61aの位置調整が容易にできる。
尚、戸先側竪枠13aと上枠9の突き当て部8との間の空間は、第5熱膨張耐火材32eが塞ぎ、吊り元側竪枠13bと上枠9の突き当て部8との間の空間は第6熱膨張耐火材32fが塞ぐ。
図2、図3及び図10に示すように、各竪枠13a、13bの上端部と下端部とに設けた中空部取付金具44は、下枠19との対向面及び上枠9との対向面に第7熱膨張耐火材32gを設けているので、火災時に各竪枠13a、13bとコーナーを形成する下枠11及び上枠9との間を塞ぎ、各竪枠13a、13bと下枠11及び上枠9とのコーナー部から火炎が噴出するのを防止できる。
図10(d)に示すように、中空部取付金具44の室内側見付面に設けた第8熱膨張耐火材32hは、火災時に膨張して、竪枠13a、13bの各上端部と下端部に各々設けた横不燃タイト材35の呑み込み用切除部69(図10(d)参照)を塞ぐ。
図1及び図2に示すように、上框17、下框19及び左右の竪框21a、21bには、ガラス保持溝51内にスチール製のガラス保持溝補強材53が設けてあり、ガラス保持溝補強材53によりガラスの四周を保持しているので、火災時にアルミニウム製の上框17、下框19及び竪框21、21が溶けた場合でもガラス4を保持して、ガラス4の脱落を防止できる。
図12〜図17を参照して、本発明の第2実施の形態を説明する。図16及び図17に示すように、第2実施の形態に係る建具1は、すべり出しサッシであり且つアルミ形材とアルミ形材の室内側に設けた樹脂形材からなるアルミ樹脂複合サッシである。
建具1は、枠3の室内側には樹脂製形材75が取付けてあり、障子5の各框17、1921a、21bの室内側には樹脂製形材76が取付けてある。
障子5の左右の竪框21a、21bには対向する竪枠13a、13bとの間に障子支持部材7が設けてあり、障子5の下端が枠3に対して開閉自在に支持されている。障子支持部材7は、すべり出しサッシのステーである。
熱膨張耐火材保持部6bは、障子載置部6aよりも室外側で室内側を高く傾斜した傾斜面としてある。
また、第2実施の形態では、図12及び図13に示すように、障子5において、左右の竪框21a、21bの各下端の見込み面21cには、係止部材71がねじ72で固定してあり、下枠11の上面において、左右の竪框21a、21bに対向する位置には受け73がねじ74で固定されている。
左右の竪框21a、21bに設けた係止部材71と、各係止部材71に対向して下枠11に設けた受け73とは、左右で同じ構成であるから、以下の説明では、一方の係止部材71と受け73について説明する。
係止部材71は、スチール製であり、図1〜図3に示すように、竪框21aの見込み面21cにねじ72で固定する固定部71aと、固定部71aの下側で対向する竪枠13a側に突出した見付け壁71bと、固定部71aの室内側で樹脂製形材76の見込み面を覆う被覆部71cとを備えている。
受け73は、スチール製であり、図12、図13及び図15に示すように、下枠11の上面にねじ74で固定する固定部73aと、固定部73aから上方に突出した見込み壁73bとを備えている。
係止部材71の見付け壁71bは、受け73の見込み壁73bよりも上方で且つ室内側に位置している。また、図13に示すように、受けの73の見込み壁73bと係止部材71の見付け壁71bとは平面視で離れた位置にあり略T字形状を成している。
下枠11の補強材39は縦断面が略L字形状を成しており、下枠の排水穴79に対応する位置に第13熱膨張耐火材32nが設けてある。
図17に示すように、左右の竪枠13a、13bの各内周面には、対向する竪框21a、21bに向けて膨張する第5熱膨張耐火材32e、第6熱膨張耐火材32fが竪枠13、13の長手方向に亘って設けてあり、第5熱膨張耐火材32e及び第6熱膨張耐火材32fは、各々熱膨張耐火材保持具83に保持してある。熱膨張耐火材保持具38は、各竪枠13a、13bの内周側面から内周側に突設した補助部85にねじで固定している。
左右の竪枠13a、13bの各室内側壁13dには、その室外側面に竪枠13a、13bと対向する竪框21a、21bとの間の空間に向けて膨張する第14熱膨張耐火材32pが設けてある。この第14熱膨張耐火材32pは各竪枠13a、13bの長手方向に亘って設けてあり、竪枠13の室内側壁13dと障子支持部材7とで挟んでいる。
左右の竪框21a、21bには、各々対向する竪枠13a、13bとの間の空間に向けて膨張する第15熱膨張耐火材32qが設けてあり、各第15熱膨張耐火材32qは外周側部を、各竪框21a、21bの外周側端部87の溝内に保持してある。
ガラス4の周囲において、ガラス保持溝補強材53の内周面には火災時にガラス間口との間を塞ぐ第17熱膨張耐火材32sが設けてある。
図17に示すように、左右の竪框21a、21bのガラス保持溝51には、その室内側壁に第18熱膨張耐火材32tが設けてあり、火災時にガラス保持溝補強材53との間を塞ぐようになっている。
図16に示すように、下框19の内部に設けた補強材45の上面には下框19の上壁に形成されている排水穴に対向する位置に第19熱膨張耐火材32uが設けてあり、火災時に膨張して排水穴を塞ぐようになっている。
上述した第1実施の形態と同様に、火災時に、火災の熱により障子5の竪框21a、21bが伸びて、障子5が下がると下枠11の上面から上方に突設している障子載置部6aが下框19を載置することにより、障子5が大きく下がって脱落するのを防止する。
障子受け6は下枠11の上面から突設して、障子下框19との間の間隔を狭めているので、火災時に障子下端からの通気を抑制できる。
また、火災時の熱を受けると障子受け6に設けた第1熱膨張耐火材32aが膨張することで、障子5の下框19との隙間を塞ぎ、障子下側から室外側へ火炎が噴出するのを防止できる。
図12の二点鎖線E及び図4に二点鎖線で示すように、火災時には、火災の熱により障子5の竪框21a、21bが伸びると、係止部材71の見付け壁71bが受け73の見込み壁73bの室内側で対向し且つ室内側から係止することで、障子5が反るのを防止する。これにより、障子5の反りにより障子5が下枠11から室外側へ離れて障子5と枠3との間の隙間から火炎が噴出するのを防止する。
また、図12の二点鎖線Fに示すように、受け73の見込み壁73bの上端に係止部材71の見付け壁71bが載置した場合には、障子5が下がるのを防止できると共に両者の摩擦抵抗により係止部材71の見付け壁71bが室外側へ移動するのを規制するから、障子5が反るのを防止できる。
更に、竪框21a、21bで熱伸びの程度にばらつきがあったとしても、竪框21a、21bに設けた係止部材71の見付け壁71bと受け73の見込み壁73bが図1の二点鎖線Eに示すように室内側から係止したり、図12の二点鎖線Fで示すように載置することにより、竪框21a、21bの熱伸びの違いによる反りを防止できる。
図17に示すように、左右の竪枠13a、13bの各室内側壁13dに設けた第14熱膨張耐火材32pは、竪枠13a、13bの室内側壁13dと障子支持部材7とで挟んでいるので、第14熱膨張耐火材32pを容易に取り付けできると共に第14熱膨張耐火材32pの落下を防止できる。
また、各ガラス間口コーナー金具87に設けた第16熱膨張耐火材32rが、火災時にガラス間口コーナー金具87とガラス保持溝補強材53との間を塞ぐ。左右の竪框21a、21bでは、ガラス保持溝51の室内側に設けた第18熱膨張耐火材32tが火災時に竪框21の室内側でガラス保持溝補強材53との間を塞ぎ、室内の炎を外に噴出するのを防止する。
例えば、建具1は、外倒しサッシに限らず、すべり出サッシ、たてすべり出しサッシ、開きサッシ、回転サッシなどの枠3に障子5を開閉自在に支持されたサッシや、ドアであって合っても良い。建具1がドアの場合には障子5はドア本体である。
下戸先側取付金具41及び中空部取付金具44は、スチール製に限らず、アルミニウムよりも融点が高いものであれば特に制限されない。
下戸先側取付金具41は、枠3の各コーナー部に取り付けても良い。
第1実施の形態において、第2実施の形態のように開き側の竪框にのみ係止部材71を設け、係止部材71に対向する位置で下枠11に受け73を設けても良い。
3 枠
5 障子
6 障子受け
6a 障子載置部
11 下枠
19 下框
32a 第1熱膨張耐火材
Claims (1)
- 枠と、枠に障子支持部材で開閉自在に支持した障子と、下枠上面に設けた障子受けとを備え、障子受けは、障子下端側に向けて突出する障子載置部と、火災時の熱により障子下端に向けて膨張する熱膨張耐火材とを有し、火災時の熱により障子が下がると障子載置部が障子を載置すると共に熱膨張耐火材が障子との間を塞ぐことを特徴とする建具。
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