JP5187826B2 - リチウムイオン二次電池用電解液及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用電解液及びリチウムイオン二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP5187826B2
JP5187826B2 JP2008007632A JP2008007632A JP5187826B2 JP 5187826 B2 JP5187826 B2 JP 5187826B2 JP 2008007632 A JP2008007632 A JP 2008007632A JP 2008007632 A JP2008007632 A JP 2008007632A JP 5187826 B2 JP5187826 B2 JP 5187826B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithium
secondary battery
ion secondary
ionic liquid
lithium ion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008007632A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009170279A (ja
Inventor
一美 千葉
秀樹 温井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Carlit Co Ltd
Original Assignee
Japan Carlit Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Carlit Co Ltd filed Critical Japan Carlit Co Ltd
Priority to JP2008007632A priority Critical patent/JP5187826B2/ja
Publication of JP2009170279A publication Critical patent/JP2009170279A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5187826B2 publication Critical patent/JP5187826B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)

Description

本発明はリチウムイオン二次電池及びそれを備えたリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、高電圧で高エネルギー密度を有し、携帯電話、ノート型パソコン、デジタルカメラなどの情報、通信機器の端末機等の電源に使用され、急速に需要が拡大しているとともに、電気自動車の電源としても注目されている。
現在実用化されているリチウムイオン二次電池としては、例えば、正極活物質としてリチウムと遷移金属との複合酸化物を用い、負極活物質として黒鉛などのリチウムをドープ・脱ドープ可能な材料を用いたものが挙げられる。
リチウムイオン二次電池の特性向上のため、正極/負極の特性のみならず、リチウムイオンの移送を担う非水電解液の特性の向上が求められている。かかる非水電解液としては、非プロトン性有機溶媒に、リチウムテトラフルオロボレート、リチウムヘキサフルオロホスフェート、リチウムビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミド、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルフォニル)イミド、リチウムパークロレートなどのリチウム塩を混合した非水溶液が用いられている(非特許文献1)。非プロトン性有機溶媒の代表例として、カーボネート類が知られており、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネートなどの各種のカーボネート化合物の使用が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
これらのカーボネート化合物としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの高誘電率を有する環状炭酸エステルと、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートや、メチルカーボネートなどの低粘度の鎖状炭酸エステル溶媒が挙げられ、これらの混合物が溶媒として用いられている。
上記の溶媒のうち、特にジメチルカーボネートやジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等が多く使用されているが、これらは引火点が非常に低いために過充電や短絡時の発熱により、引火や爆発するなどの電池の安全性について大きな問題を抱えており、特に近年では大容量、高出力のリチウムイオン二次電池の開発が急務となり、安全性の問題はますます重要な解決課題となっている。
このため、非水電解液に難燃性の化合物を使用することが種々提案されている。例えば、リン酸エステルとエステル類、特定のリン酸エステル化合物を使用するもの(特許文献3及び4)、あるいは非プロトン性溶媒に特定のフッ素化ケトンを含む電解液(特許文献5)などが開示されているが、その安全性は十分満足するには至っていない。
また、難燃性であるイオン性液体を非水溶媒の代わりに用いることが提案されている。しかしリチウムイオン二次電池では、用いるイオン性液体の電位窓が狭いことやイオン性化合物を溶解した後の粘度が比較的高いため、これらを用いたリチウム二次電池はサイクル特性に問題があったり、放電時に殆ど放電容量が得られなかったりするため、二次電池としての性能は不十分であった。
イオン性液体のカチオン成分に関しては、これまで、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムをはじめとするイミダゾリウム系カチオン、又は1−ブチルピリジニウムをはじめとするピリジニウム系カチオンが主に検討され、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、トリフルオロメタンスルフェート、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド等種々のアニオンを組合せたイオン性液体が多数合成されている(例えば、特許文献6参照)。
また、イミダゾリウム系カチオン、ピリジニウム系カチオン以外の4級アンモニウム系カチオンを用いたイオン性液体に関しては、トリメチルプロピルアンモニウム、トリメチルブチルアンモニウム、トリメチルヘキシルアンモニウム等の鎖状アンモニウムカチオン、あるいは、N−メチル−N−プロピルピロリジニウム、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム等の環状アンモニウムカチオンとビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドとの組合せからなるイオン性液体(例えば、特許文献7、8参照)が報告されている。
上記したイミダゾリウム系カチオン、ピリジニウム系カチオン等のカチオンは、適切なアニオン種との組合せにより、比較的容易に常温付近で液状の塩が得られ、また、高い電導度を示すために放電時にも大きな放電容量が得られるという特徴があるものの、該イオン液体を用いたリチウムイオン二次電池のサイクル安定性が低いという欠点がある。
また、トリメチルプロピルアンモニウム、トリメチルブチルアンモニウム等の鎖状アンモニウムカチオン、又はN−メチル−N−(n−)プロピルピロリジニウム、N−メチル−N−(n−)プロピルピペリジニウム等の環状アンモニウムカチオンと、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドとを組合せたイオン性液体を用いたリチウムイオン二次電池は、サイクル安定性は良いが放電容量値が不十分であるといった問題がある。
また、上記以外のカチオンを含む様々なイオン液体をリチウムイオン二次電池に応用した報告も存在し、本発明者が追試を行ったが、該文献で述べられていた、イミダゾリウム系カチオンが優れていたという結果は得られなかった(特許文献9)。
特開平4−184872号公報 特開平10−27625号公報 特開2000−195544公報 特開2001−126726号公報 特開2005−276517号公報 特開平11−307121号公報 特許第2981545号公報 特開2003−331918号公報 特開2004−303642号公報 Jean−Paul Gabano、"Lithium Battery"、ACADEMIC PRESS、1983年
本発明の目的は、難燃性、低粘性及び高安定性という特徴を併せ持つイオン液体を用い、安全性が高く、高電導性のリチウムイオン二次電池用電解液及び該電解液を用いて作製されてなり、大きな放電容量が得られるとともに優れたサイクル安定性を有するリチウムイオン二次電池を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討を行った結果、カチオンとして特定のピラゾリウム骨格を有するイオン性液体にリチウム塩が含有された電解液が、高電導度かつ高安定性を有し、さらに該電解液を使用したリチウムイオン二次電池が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下に示すものである。
第1の発明は、下記一般式〔1〕で示されるイオン性液体中に、リチウム塩が含有されてなることを特徴とするリチウムイオン二次電池用電解液である。
Figure 0005187826
式中、R〜Rはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基を示す。R及びRの2つの基が連結し環を形成していてもよい。Aは対アニオンを示す。
第2の発明は、対アニオンAが、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、トリフルオロメタンスルフォネート、ビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルフォニル)イミド、ビス(フルオロスルフォニル)イミドからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする第1の発明に記載のリチウムイオン二次電池用電解液である。
第3の発明は、リチウム塩が、リチウムテトラフルオロボレート、リチウムヘキサフルオロホスフェート、リチウムトリフルオロメタンスルフォネート、リチウムビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミド、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルフォニル)イミド、リチウムビス(フルオロスルフォニル)イミドからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする第1又は2に発明に記載のリチウムイオン二次電池用電解液である。
第4の発明は、第1〜3の発明のいずれかに記載の電解液を用いたリチウムイオン二次電池である。
本発明の電解液は、高電導度及び高安定性という特徴を併せ持ち、該電解液を使用することで、放電容量が高くサイクル安定性に優れたリチウムイオン二次電池を提供することができる。
以下、本発明について、詳細に説明する。
まず本発明の電解液について説明する。本発明に好適に用いることができるイオン液体は、カチオン成分が下記一般式〔1〕で示されるピラゾリウム塩である。
Figure 0005187826
上式中、R〜Rはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基を示す。R及びRの2つの基が連結し環を形成していてもよい。Aは対アニオンを示す。
上式の中でもカチオン成分として具体的には、例えば、1,2,3,5−テトラメチルピラゾリウムイオン、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムイオン、1−エチル−3−メトキシ−2,5−ジメチルピラゾリウムイオン、3−フェニル−1,2,5−トリメチルピラゾリウムイオン、3−メトキシ−5−フェニルー1−エチル−2−エチルピラゾリウムイオン、1,2−テトラメチレン−3,5−ジメチルピラゾリウムイオン、1,2−テトラメチレン−3−フェニル−5−メチルピラゾリウムイオン、1,2−テトラメチレン−3−メトキシ−5−メチルピラゾリウムイオンがあげられる。
これらの中でも、1位が炭素数1〜4のアルキル基で置換され、その他の2、3及び5位がメチル基で置換されてなる、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムイオン、1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムイオン及び1−ブチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムイオンからなる群から選ばれるものが低粘性及び高安定性の面で特に好ましい。
また、イオン性液体に含まれるアニオン成分として好ましくは、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、トリフルオロメタンスルフォネート、ビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルフォニル)イミド、ビス(フルオロスルフォニル)イミドからなる群から選ばれる1種または2種以上のアニオンである。それらの中でも、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート及びビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドからなる群から選ばれる少なくとも1種が特に好ましい。
上記のピラゾリウムカチオンの調製方法は特に限定されるものではないが、ピラゾール誘導体とハロゲン化アルキルとの反応など公知の方法(例えば、特開2005−033032号公報、段落0025〜0027に記載)を用いることができる。これらの方法によって得られたピラゾリウム化合物は一般的に純度が低く、不純物10ppm以下の好ましいイオン性液体を得るためには、水、有機溶媒などにより適正に精製され用いられる。なお、不純物の確認は、プラズマ発光分析装置(ICP)を用いて分析することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池用電解液は、上記のピラゾリウム系のイオン性液体中にリチウム塩が支持電解質として含有されたことを特徴とするものである。
該リチウム塩としては、リチウムテトラフルオロボレート、リチウムヘキサフルオロホスフェート、リチウムトリフルオロメタンスルフォネート、リチウムビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミド、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルフォニル)イミド、リチウムビス(フルオロスルフォニル)イミドからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
上記イオン液体中のリチウム系支持電解質の濃度は、0.2mol/L超、3.0mol/L以下、好ましくは、0.5mol/L超、2.0mol/L以下である。0.2mol/L以下では、電導度が不足し不都合であり、また、3.0mol/L超では、低温特性が著しく低下するとともに、経済性に劣り不都合である。
次に本発明のリチウム二次電池について説明する。本発明に係るリチウム二次電池は、正極と負極、この正極と負極との間に設けられ両者を隔離するセパレータと、上式〔1〕からなるイオン液体にリチウム系支持電解質を溶解した非水電解液とで構成される。
本発明に用いられる正極の活物質としては、リチウムイオンの挿入、脱離が可能であるものであれば、特に制限されることはない。例えば、正極活物質としては、CuO、CuO、MnO、MoO、V、CrO、MoO、Fe、Ni、CoO等の金属酸化物、LixCoO、LixNiO、LiFePO、LixMn等のリチウムと遷移金属との複合酸化物や、TiS、MoS、NbSe等の金属カルコゲン化物、ポリアセン、ポリパラフェニレン、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子化合物またはこれらの複合物等が挙げられる。
また、これらのリチウム複合酸化物に、少量のフッ素、ホウ素、アルミニウム、クロム、ジルコニウム、モリブデン、鉄などの元素をドーブしたものでもよい。
また、リチウム複合酸化物の粒子表面を、炭素、MgO、Al、SiO等で表面処理したものでもよい。
これらの正極活物質は2種類以上を併用することも可能である。
負極の活物質には、リチウムイオンの挿入、脱離が可能な活物質が使用される。このような活物質としては、上記正極に用いられる金属化合物や導電性高分子化合物を同様に使用することができるが、本発明においては金属リチウム、LiAlなどのリチウム系合金、アモルファスカーボン、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、グラファイト、天然黒鉛等の炭素材料、これらの炭素材料の表面修飾物、酸化スズ、SiOなどのSi系負極等が好適であり、さらに炭素材料としては活性炭、炭素繊維、カーボンブラック等が挙げられる。そのなかで、金属リチウム、リチウム系合金、炭素材料、Si系負極が特に好ましい。これらの活物質は2種類以上を併用してもよい。
上記正極及び負極には導電剤が用いられる。導電剤としては、電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば使用することができる。通常、アセチレンブラックやケッチンブラック等のカーボンブラックが使用されるが、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛など)、人造黒鉛、カーボンウイスカー、炭素繊維や金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金など)粉、金属繊維、導電性セラミックス材料等の導電性材料でもよい。これらは2種類以上の混合物として含ませることができる。その添加量は活物質量に対して1〜30重量%が好ましく、特に2〜20重量%が好ましい。
また、電極活物質の集電体としては、構成された電池において悪影響を及ぼさない電子伝導体であれば何でもよい。例えば、正極用集電体としては、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス等の他に、接着性、導電性、耐酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅等の表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理した物を用いることができる。
負極用集電体としては、銅、ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、チタン、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金等の他に、接着性、導電性、耐酸化性向上の目的で、銅等の表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理したものを用いることができる。
これらの集電体材料は表面を酸化処理することも可能である。これらの形状については、フォイル状の他、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされた物、ラス体、多孔質体、発泡体等の成形体も用いられる。厚みは特に限定はないが、1〜100μmのものが用いられる。
上記活物質を正極や負極に結着させるバインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、PVDFとヘキサフルオロプロピレン(HFP)やパーフルオロメチルビニルエーテル(PFMV)及びテトラフルオロエチレン(TFE)との共重合体などのPVDF共重合体樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素ゴムなどのフッ素系樹脂や、スチレン―ブタジエンゴム(SBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)スチレン―アクリロニトリル共重合体などのポリマーが挙げられ、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の多糖類、ポリイミド樹脂等の熱可塑性樹脂などを併用することができるが、これに限定されるものではない。また、これらは2種類以上を混合して用いてもよい。その添加量としては、活物質量に対して1〜30重量%が好ましく、特に2〜20重量%が好ましい。
また、セパレータとしては、多孔性の膜が使用され、通常微多孔性ポリマーフィルムや不織布が好適に使用される。特に、ポリオレフィンポリマーからなる多孔性フィルムが好ましい。具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン製フィルムの微多孔膜、多孔性のポリエチレンフィルムとポリプロピレンとの多層フィルム、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等からなる不織布、及びそれらの表面にシリカ、アルミナ、チタニア等のセラミック微粒子を付着させたものが挙げられる。
また、本発明のリチウムイオン二次電池は、フィルム型、コイン型、円筒型、箱形などの形状に作製することができ、特に限定されない。
以下、実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明する。なお、本発明は実施例によりなんら限定されない。
各実施例、比較例のリチウム二次電池を作製した。正極、負極の調製、電池の作製方法を以下に述べる。使用した材料は下記の通りである。
[使用材料]
・導電剤、アセチレンブラック:電気化学工業(株)、デンカブラック
・負極活物質、MCMB:大阪ガスケミカル(株)、MCMB 25−28
・バインダー、PVDF:(株)クレハ、KFバインダー
[正極の作製]
正極活物質であるLiMn100gと導電剤としてのアセチレンブラック5g,バインダーとしてPVDF6g、分散媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)97.5gを遊星型ミキサーで混合し、固形分(NMPを除く成分)53.2%の正極塗工液を調製した。この塗工液を塗工機で厚み20μmのアルミニウム箔上にコーティングを行い、130℃で乾燥後ロールプレス処理を行い、正極活物質重量16mg/cmの電極を得た。
[負極の作製]
負極活物質であるMCMB100gと導電剤としてアセチレンブラック10g、バインダーとしてPVDF5g、分散媒としてNMP107.5gを遊星型ミキサーで混合し、固形分(NMPを除く成分)50%の負極塗工液を調製した。この塗工液を塗工機で厚み10μmの銅箔上にコーティングを行い、130℃で乾燥後ロールプレス処理を行い、負極活物質重量7mg/cmの電極を得た。
[実施例1]
得られた正極、負極とポリプロピレン製セパレータを用いて、正極面積4cm、負極面積4.41cmのリチウム二次電池を作製した。そこに、1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドに0.8モルのリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを溶解した電解液を注入した後、注入口を密封し電池を作製した。
参考例1
イオン液体のカチオンに1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムを用いた以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
参考例2
イオン液体のカチオンに1−ブチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムを用いた以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
[実施例
イオン液体のアニオンにヘキサフルオロホスフェートを用い、リチウム系支持電解質にリチウムヘキサフルオロホスフェートを用いた以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
参考例3
イオン液体のカチオンに1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムを用いた以外は実施例と同様にして電池を作製した。
参考例4
イオン液体のカチオンに1−ブチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムを用いた以外は実施例と同様にして電池を作製した。
[実施例
イオン液体のアニオンにテトラフルオロボレートを用い、リチウム系支持電解質にリチウムテトラフルオロボレートを用いた以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
参考例5
イオン液体のカチオンに1−プロピル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムを用いた以外は実施例と同様にして電池を作製した。
参考例6
イオン液体のカチオンに1−ブチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムを用いた以外は実施例と同様にして電池を作製した。
[比較例1]
イオン液体のカチオンに1−エチル−3−メチルイミダゾリウムを用いた以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
[比較例2]
イオン液体のアニオンにヘキサフルオロホスフェートを用いたところ、25℃で固体となり、電池を作製することができなかった。
[比較例3]
イオン液体のアニオンにテトラフルオロボレートを用い、リチウム系支持電解質にリチウムテトラフルオロボレートを用いた以外は比較例1と同様にして電池を作製した。
[比較例4]
イオン液体のカチオンに1−ブチルピリジニウムを用いた以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
[比較例5]
イオン液体のアニオンにヘキサフルオロホスフェートを用い、リチウム系支持電解質にリチウムヘキサフルオロホスフェートを用いた以外は比較例5と同様にして電池を作製した。
[比較例6]
イオン液体のアニオンにテトラフルオロボレートを用い、リチウム系支持電解質にリチウムテトラフルオロボレートを用いた以外は比較例5と同様にして電池を作製した。
[比較例7]
イオン液体のカチオンにジエチルメチル(2−メトキシエチル)アンモニウムを用いた以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
[比較例8]
イオン液体のアニオンにヘキサフルオロホスフェートを用いたところ、25℃で固体となり、電池を作製することができなかった。
[比較例9]
イオン液体のアニオンにテトラフルオロボレートを用い、リチウム系支持電解質としてリチウムテトラフルオロボレートを用いた以外は比較例7と同様にして電池を作製した。
表1に、実施例及び比較例に用いたイオン液体の25℃における電導度および粘性率を示す。
Figure 0005187826
作製したリチウム二次電池について、25℃における性能試験を行った。評価方法は下記の通りである。結果を表2に示す。
[性能試験]
充放電試験装置を用いて、充電を0.5時間率、放電を1時間率の条件で、電池性能及び放電平均電圧を確認した。さらに、充電及び放電を1時間率の条件で500サイクルのサイクル特性試験を行い、サイクル試験初回の放電容量に対して容量が80%に低下するサイクル数を確認した。表2に示すサイクル試験結果は、初回の正極活物質当たりの放電容量を基準とした。
Figure 0005187826
表1および表2に示されるように、イオン液体のカチオンにピラゾリウムを用いている本発明の各実施例は、イオン液体として比較的高い電導度と低い粘性率を併せ持つことから、該イオン液体を用いてなるリチウムイオン二次電池も大きな放電容量と優れたサイクル安定性を併せ持っていることが分かる。これに対し、比較例1乃至6のようにイオン液体のカチオンにイミダゾリウムやピリジニウムを用いているものは、イオン液体として非常に高い電導度と低い粘性率を有するために、該イオン液体を用いてなるリチウムイオン二次電池も高い放電容量を有する一方、サイクル安定性に乏しい結果となった。また、比較例7乃至9のようにイオン液体のカチオンにアンモニウムを用いているものは、イオン液体としては非常に低い電導度と高い粘性率を有するために、該イオン液体を用いてなるリチウムイオン二次電池はサイクル特性には優れる一方、高い放電容量を有することができない結果となった。
本発明のイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池は、高い放電容量と優れたサイクル安定性を併せ持ち、該イオン液体を用いて作製されてなることを特徴とするリチウムイオン二次電池は、小型電子機器から大型自動車用途まで、広範な産業分野においての使用が可能である。

Claims (3)

  1. イオン性液体中に、リチウム塩が含有されてなるリチウムイオン二次電池用電解液において、
    イオン性液体のカチオンが1−エチル−2,3,5−トリメチルピラゾリウムカチオンであり、イオン性液体のアニオンがテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、トリフルオロメタンスルフォネート、ビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルフォニル)イミド、ビス(フルオロスルフォニル)イミドからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用電解液。
  2. リチウム塩が、リチウムテトラフルオロボレート、リチウムヘキサフルオロホスフェート、リチウムトリフルオロメタンスルフォネート、リチウムビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミド、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルフォニル)イミド、リチウムビス(フルオロスルフォニル)イミドからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項に記載のリチウムイオン二次電池用電解液。
  3. 請求項1又は2に記載の電解液を用いたリチウムイオン二次電池。
JP2008007632A 2008-01-17 2008-01-17 リチウムイオン二次電池用電解液及びリチウムイオン二次電池 Active JP5187826B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008007632A JP5187826B2 (ja) 2008-01-17 2008-01-17 リチウムイオン二次電池用電解液及びリチウムイオン二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008007632A JP5187826B2 (ja) 2008-01-17 2008-01-17 リチウムイオン二次電池用電解液及びリチウムイオン二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009170279A JP2009170279A (ja) 2009-07-30
JP5187826B2 true JP5187826B2 (ja) 2013-04-24

Family

ID=40971224

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008007632A Active JP5187826B2 (ja) 2008-01-17 2008-01-17 リチウムイオン二次電池用電解液及びリチウムイオン二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5187826B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6500920B2 (ja) * 2017-01-18 2019-04-17 Tdk株式会社 リチウム二次電池

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4415556B2 (ja) * 2003-03-31 2010-02-17 株式会社ジーエス・ユアサコーポレーション 非水電解質電池
JP2005033032A (ja) * 2003-07-07 2005-02-03 Japan Carlit Co Ltd:The 電気化学素子用電解液及び該電解液を用いた電気化学素子
JP4707425B2 (ja) * 2005-03-22 2011-06-22 日本カーリット株式会社 電気二重層キャパシタ用電解質及び電気二重層キャパシタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009170279A (ja) 2009-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5329310B2 (ja) イオン液体を用いたリチウム二次電池
KR101954600B1 (ko) 축전 장치용 수계 전해액, 및 당해 수계 전해액을 포함하는 축전 장치
JP5032773B2 (ja) イオン性液体を用いたリチウム二次電池
JP5215307B2 (ja) リチウム二次電池
JP5726707B2 (ja) リチウム二次電池
JP5702362B2 (ja) イオン液体を用いたリチウム二次電池
Cao et al. Improved cycle performance of LiNi0. 8Co0. 1Mn0. 1O2 positive electrode material in highly concentrated LiBF4/DMC
KR101546251B1 (ko) 전기화학 장치용 전해액 및 전기화학 장치
JP6113496B2 (ja) リチウム二次電池
JP2011028948A (ja) 蓄電デバイス及び電極活物質の製造方法
JP2010108940A (ja) 蓄電デバイス用非水溶媒および蓄電デバイス用非水電解液と、それらを用いた非水系蓄電デバイス、リチウム二次電池および電気二重層キャパシタ
WO2010055762A1 (ja) 電気二重層キャパシタ
JP5191931B2 (ja) イオン液体を用いたリチウム二次電池
CN108292568A (zh) 电化学设备及其制造方法
JP5160159B2 (ja) リチウム二次電池
JP2010205695A (ja) 蓄電デバイス
CN108054376B (zh) 硒基复合材料用作正极活性材料在钡离子电池中的应用、钡离子电池及其制备方法
JP4415556B2 (ja) 非水電解質電池
JP5187826B2 (ja) リチウムイオン二次電池用電解液及びリチウムイオン二次電池
US20130130126A1 (en) Electrochemical cell for high-voltage operation and electrode coatings for use in the same
JP2010027547A (ja) 電気化学素子用セパレータ、およびそれを用いたリチウムイオン電池
JP6980256B2 (ja) 電解液および当該電解液を用いた蓄電デバイス
JP4678122B2 (ja) 非水電解質及び電気化学デバイス
JP5402216B2 (ja) 非水電解質二次電池
CN116565324B (zh) 一种锂离子电池电解液及包含其的锂离子电池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120920

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160201

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5187826

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250