JP5187768B2 - チェーン - Google Patents

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Description

本発明は、複数のリンクプレートが交互に屈曲可能に連結されてなるチェーンに関し、例えば、エンジンルーム内のクランク軸とカム軸の夫々に設けたスプロケット間に無端懸回したサイレントチェーン等の伝動チェーンに関するものである。
従来、複数のリンクプレートが交互に屈曲可能に連結されてなるチェーンにおいて、スプロケットに巻回して回転駆動した際に、振動や騒音を低減するとともに摩耗や発熱を低減し耐久性を向上させて小型軽量化を図るために、摺動部を構成するリンクプレートの端面の摺動抵抗を低減することが行われている。
このような公知のチェーンにおいて、リンクプレートの端面の摺動抵抗を低減するため、リンクプレートのチェーンガイド部材と摺接する端面に潤滑油保持用凹溝を設け、潤滑油の保持性を向上したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第4137147号公報(第5頁乃至第8頁、図4、図5)
しかしながら、図11に示すように、リンクプレート510の連結ピン孔512の内周面を含む全ての端面には、その製造加工工程、例えば、プレス機による打ち抜き加工工程時に、板厚方向の微細なスジ状のプレス痕519が形成されること等によって、板厚に直交する方向の面粗さが板厚方向の面粗さよりも悪くなることが不可避であった。
板厚に直交する方向は、リンクプレート510がスプロケットやチェーンガイドと摺動するチェーン長手方向や連結ピン孔512と連結ピンとの摺動方向であり、この板厚に直交する方向の面粗さが悪くなることで、摺動部を構成するリンクプレート510の端面の摺動抵抗が大きくなるという問題があった。
また、公知の潤滑油保持用凹溝では、当該板厚方向の微細なスジ状のプレス痕519等がリンクプレート510の端面が他の部材と摺接する際の摺動抵抗を増大させるという問題を解決することは困難であった。
さらに、リンクプレート510にはチェーン走行方向に係る引張力や1対のプレート歯511がスプロケットと係合する際にかかる曲げ力によって内部応力が発生するが、これらの力の方向が板厚方向の微細なスジ状のプレス痕519等のスジの方向と直交するため、内部応力が板厚方向の微細なスジ状のプレス痕519等の深い場所等に集中しやすく、亀裂等の発生の引き金となって疲労破壊が生じやすくなるという問題があった。
本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、リンクプレートの1対のプレート歯の間の股底部での内部応力の集中を低減して亀裂等の発生を防止し疲労破壊を防止するチェーンを提供することである。
本発明の他の目的は、さらに、潤滑油保持性能を向上させ、かつ、摺動抵抗を低減し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減するチェーンを提供することである。
本請求項1に係る発明は、複数のリンクプレートが交互に屈曲可能に連結されてなるチェーンにおいて、前記複数のリンクプレートが、プレス加工により形成されたプレス痕を除去する板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝を追加工された溝加工端面を有し、前記リンクプレートが、幅方向の少なくとも一方の側面の前後方向にスプロケットと係合する1対のプレート歯を有し、前記溝加工端面が、前記1対のプレート歯の間の股底部に形成されていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載されたチェーンの構成に加えて、前記リンクプレートが、板厚に直交する方向の面粗さを板厚方向の面粗さより良くするように形成された端面を有し、前記板厚に直交する方向が、前記端面における摺動方向であることにより、前記課題をさらに解決するものである。
本請求項3に係る発明は、請求項2に記載されたチェーンの構成に加えて、前記端面が、前記溝加工端面であることにより、前記課題をさらに解決するものである。
本請求項4に係る発明は、請求項1に記載されたチェーンの構成に加えて、前記溝加工端面が、前記1対のプレート歯のスプロケットと接触する歯面部に形成されていることにより、前記課題をさらに解決するものである。
本請求項5に係る発明は、請求項4に記載されたチェーンの構成に加えて、前記股底部に形成された溝加工端面と歯面部に形成された溝加工端面が、一体的に連続していることにより、前記課題をさらに解決するものである。
本請求項6に係る発明は、請求項1、請求項4および請求項5のいずれかに記載されたチェーンの構成に加えて、前記リンクプレートが、幅方向の少なくとも一方の側面に平坦部を有し、前記溝加工端面が、前記平坦部に形成されていることにより、前記課題をさらに解決するものである。
本請求項7に係る発明は、請求項6に記載されたチェーンの構成に加えて、前記平坦部に形成された溝加工端面と歯面部に形成された溝加工端面が、一体的に連続していることにより、前記課題をさらに解決するものである。
本請求項8に係る発明は、請求項1、請求項4乃至請求項7のいずれかに記載されたチェーンの構成に加えて、前記リンクプレートが、交互に連結されるため連結ピンを遊嵌する連結ピン孔を有し、前記溝加工端面が、前記連結ピン孔の内周面に形成されていることにより、前記課題をさらに解決するものである。
本請求項1に係る発明のチェーンは、複数のリンクプレートが交互に屈曲可能に連結されてなるチェーンにおいて、複数のリンクプレートが、プレス加工により形成されたプレス痕を除去する板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝を追加工された溝加工端面を有し、リンクプレートが、幅方向の少なくとも一方の側面の前後方向にスプロケットと係合する1対のプレート歯を有し、溝加工端面が、1対のプレート歯の間の股底部に形成されていることにより、チェーンの走行時にスプロケットとプレート歯が係合、離脱を繰り返すことにより最も応力の集中する1対のプレート歯の間の股底部のプレス痕が除去されているため、亀裂等の発生が防止され、疲労破壊を防止することができる。
本請求項2に係る発明のチェーンは、請求項1に係るチェーンが奏する効果に加えて、リンクプレートが、板厚に直交する方向の面粗さを板厚方向の面粗さより良くするように形成された端面を有し、板厚に直交する方向が、端面における摺動方向であることにより、スプロケットやチェーンガイドと摺動するチェーン長手方向や連結ピン孔と連結ピンとの摺動方向である板厚に直交する方向の面粗さが良くなるため、摺動抵抗を減少させることができ、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
ここで、前記チェーン長手方向および前記摺動方向は、前記端面における摺動方向である。
本請求項3に係る発明のチェーンは、請求項2に係るチェーンが奏する効果に加えて、端面が、溝加工端面であることにより、複数の平行な溝によってプレス痕が除去されるため、スプロケットやチェーンガイドと摺動するチェーン長手方向や連結ピン孔と連結ピンとの摺動方向である板厚に直交する方向の面粗さが良くなり、摺動抵抗を減少させることができるとともに、板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が潤滑油の保持凹部としても機能するため、潤滑油保持性能を向上することができ、摺動抵抗がさらに減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
本請求項4に係る発明のチェーンは、請求項1に係るチェーンが奏する効果に加えて、溝加工端面が1対のプレート歯のスプロケットと接触する歯面部に形成されていることにより、1対のプレート歯のスプロケットとの摺動面において複数の平行な溝がプレス痕を除去されており、摺動抵抗を減少させることができるとともに、板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が潤滑油の保持凹部としても機能するため、潤滑油保持性能を向上することができ、摺動抵抗がさらに減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
本請求項5に係る発明のチェーンは、請求項4に係るチェーンが奏する効果に加えて、股底部に形成された溝加工端面と歯面部に形成された溝加工端面が、一体的に連続していることにより、溝加工端面と溝加工されてない端面の境界個所が少なくなることで、応力集中しやすい加工境界個所の数を減少することができるため、亀裂等の発生がさらに防止され、疲労破壊を防止することができる。
また、溝加工端面の領域を増加させることにより、潤滑油保持性能をさらに向上することができ、摺動抵抗がさらに減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
本請求項6に係る発明のチェーンは、請求項1、請求項4および請求項5のいずれかに係るチェーンが奏する効果に加えて、リンクプレートが、幅方向の少なくとも一方の側面に平坦部を有し、溝加工端面が平坦部に形成されていることにより、リンクプレートがチェーンガイド等に摺接してガイドされる際に摺動面となる平坦部において複数の平行な溝がプレス痕を除去されており、摺動抵抗を減少させることができるとともに、板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が潤滑油の保持凹部としても機能するため、潤滑油保持性能を向上することができ、摺動抵抗がさらに減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
本請求項7に係る発明のチェーンは、請求項6に係るチェーンが奏する効果に加えて、平坦部に形成された溝加工端面と歯面部に形成された溝加工端面が、一体的に連続していることにより、溝加工端面と溝加工されてない端面の境界個所が少なくなることで、応力集中しやすい加工境界個所の数を減少することができるため、亀裂等の発生がさらに防止され、疲労破壊を防止することができる。
また、溝加工端面の領域を増加させることにより、潤滑油保持性能をさらに向上することができ、摺動抵抗がさらに減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
本請求項8に係る発明のチェーンは、請求項1、請求項4乃至請求項7のいずれかに係るチェーンが奏する効果に加えて、リンクプレートが、交互に連結されるため連結ピンを遊嵌する連結ピン孔を有し、溝加工端面が連結ピン孔の内周面に形成されていることにより、リンクプレートが屈曲する際に連結ピンと摺接する摺動面となる連結ピン孔の内周面において複数の平行な溝がプレス痕を除去されており、摺動抵抗を減少させることができるとともに、板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が潤滑油の保持凹部としても機能するため、潤滑油保持性能を向上することができ、屈曲抵抗が減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
本発明のチェーンが適用されるエンジンのタイミングシステムの説明図。 本発明の一実施例であるサイレントチェーンの斜視図。 図2の一部断面とした平面図。 本発明の第1実施例であるチェーンのリンクプレートの斜視図。 本発明の第2実施例であるチェーンのリンクプレートの斜視図。 本発明の第3実施例であるチェーンのリンクプレートの斜視図。 本発明の参考例であるチェーンのリンクプレートの斜視図。 本発明の第4実施例であるチェーンのリンクプレートの斜視図。 本発明の第5実施例であるチェーンのリンクプレートの斜視図。 本発明の第6実施例であるチェーンのリンクプレートの斜視図。 従来のチェーンのリンクプレートの斜視図。
本発明は、複数のリンクプレートが交互に屈曲可能に連結されてなるチェーンにおいて、複数のリンクプレートが、プレス加工により形成されたプレス痕を除去する板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝を追加工された溝加工端面を有し、リンクプレートが、幅方向の少なくとも一方の側面の前後方向にスプロケットと係合する1対のプレート歯を有し、溝加工端面が、1対のプレート歯の間の股底部に形成されていることにより、内部応力の集中が低減されて亀裂等の発生が防止され、疲労破壊を防止することができるという効果を奏するものであれば、その具体的な実施態様は如何なるものであっても何ら構わない。
すなわち、本発明のチェーンは、複数のリンクプレートが交互に屈曲可能に連結されてなるものであれば、いかなる形状のチェーンであっても良い。
また、本発明の板厚に直交する方向の面粗さを板厚方向の面粗さより良くするように形成された端面は、いかなる加工方法で形成されても良く、チェーン製造最終工程で行われるプルーフ工程(チェーンを大きな荷重で実走行同様に移動させてリンクプレート端面をスプロケット、ガイド等に圧接して面粗さを向上する仕上げ工程)で形成されても良く、転造、鍛造、切削、研削等の加工で形成されても良い。特に、加工後に平行な溝が形成されるよう加工されるのが好適である。
本発明のチェーン100は、例えばエンジンのタイミングシステムに使用される。
エンジンのタイミングシステムは、図1に示すように、エンジンルーム内のクランク軸に取付けた駆動スプロケットS1とカム軸に取付けた一対の従動スプロケットS2、S3間に無端懸回したチェーン100を用いて、チェーン100の張力を適正に保持してチェーン100をガイドするテンショナレバーTとチェーン100の走行を案内する固定ガイド部材Gとが押接される。
テンショナレバーTは、エンジンルームに取付軸Bで揺動自在に取付けられ、エンジンルームに取付部材Fによって固定されたハウジング内のプランジャPにより押圧付勢されており、固定ガイド部材Gはエンジンルームに取付軸B1、B2で固定されている。
以下に、本発明の一実施例であるサイレントチェーンとして構成されたチェーンについて、図面に基づいて説明する。
チェーン100は、図2、図3に示すように、複数の中間リンクプレート110の連結ピン孔112と複数の内リンクプレート120の連結ピン孔122が交互に配置されて連結ピン130が緩挿され、この連結ピン130の両端が複数の中間リンクプレート110の両最外に配置されたガイドプレート140の連結ピン孔141に嵌合固定されることにより形成され、連結ピン130を軸として複数の内リンクプレート120が回動することで自由に屈曲する。
中間リンクプレート110および内リンクプレート120の一方の端面にはそれぞれ前後方向に1対のプレート歯111、121が設けられており、チェーン100がスプロケットに巻き掛けられた際に、該中間リンクプレート110および内リンクプレート120のプレート歯111、121がスプロケットの歯と当接するように構成されている。
また、中間リンクプレート110および内リンクプレート120の他方の端面はおよびガイドプレート140の一方の端面は平坦部を形成しており、チェーンガイドGやテンショナレバーTと摺接するように構成されている。
本実施例の中間リンクプレート110は、図4に示すように、前後方向1対のプレート歯111の間の股底部113に、プレス加工により形成されたプレス痕を除去する板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成しており、それ以外の端面は溝の追加工がされていない端面とされている。
このことにより、チェーン100の走行時にスプロケットとプレート歯111が係合、離脱を繰り返すことにより最も応力の集中する1対のプレート歯111の間の股底部113のプレス痕が除去されているため、亀裂等の発生が防止され、疲労破壊を防止することができる。
本実施例の中間リンクプレート110は、図5に示すように、前後方向1対のプレート歯111の間の股底部113に、プレス加工により形成されたプレス痕を除去する板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成するとともに、前後方向1対のプレート歯111のスプロケットと接触する歯面部114にも、同様に複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成しており、それ以外の端面は溝の追加工がされていない端面とされている。
このことにより、チェーン100の走行時にスプロケットとプレート歯111が係合、離脱を繰り返すことにより最も応力の集中する1対のプレート歯111の間の股底部113のプレス痕が除去されているため、亀裂等の発生が防止され、疲労破壊を防止することができ、かつ、スプロケットと接触する歯面部114のプレス痕を除去されており、摺動抵抗を減少させることができるとともに、板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が潤滑油の保持凹部としても機能するため、潤滑油保持性能を向上することができ、摺動抵抗がさらに減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
また、股底部113に形成された溝加工端面と歯面部114に形成された溝加工端面が、一体的に連続して形成されており、応力集中しやすい加工境界個所の数を減少することができるため、亀裂等の発生がさらに防止され、疲労破壊を防止することができる。
本実施例の中間リンクプレート110は、図6に示すように、前後方向1対のプレート歯111の間の股底部113に、プレス加工により形成されたプレス痕を除去する板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成し、前後方向1対のプレート歯111のスプロケットと接触する歯面部114にも同様に複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成しており、さらに、プレート歯111を有する側面とは幅方向反対側の側面の平坦部115にも同様に複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成している。
このことにより、チェーン100の走行時にスプロケットとプレート歯111が係合、離脱を繰り返すことにより最も応力の集中する1対のプレート歯111の間の股底部113のプレス痕が除去されているため、亀裂等の発生が防止され、疲労破壊を防止することができ、かつ、スプロケットと接触する歯面部114のプレス痕を除去されており、摺動抵抗を減少させることができるとともに、板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が潤滑油の保持凹部としても機能するため、潤滑油保持性能を向上することができ、摺動抵抗がさらに減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
また、チェーンガイドGやテンショナレバーTと摺接する平坦部115のプレス痕を除去されており、摺動抵抗を減少させることができるとともに、板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が潤滑油の保持凹部としても機能するため、潤滑油保持性能を向上することができ、摺動抵抗がさらに減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
さらに、股底部113に形成された溝加工端面、歯面部114に形成された溝加工端面および平坦部115に形成された溝加工端面が、一体的に連続して形成されており、すなわち、中間リンクプレート110の外周の端面全てが溝加工端面とされていることで、応力集中しやすい加工境界個所を無くすことができるため、亀裂等の発生がさらに防止され、疲労破壊を防止することができる。
本発明の参考例の内リンクプレート120は、図7に示すように、連結ピン130を遊嵌する連結ピン孔122の内周面126に、プレス加工により形成されたプレス痕を除去する板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成しており、それ以外の端面は溝の追加工がされていない端面とされている。
このことにより、チェーン100が走行時に屈曲した際に連結ピン130と摺接する摺動面となる連結ピン孔122の内周面126のプレス痕が除去され摺動抵抗を減少させることができるとともに、複数の平行な溝が潤滑油の保持凹部としても機能するため、潤滑油保持性能を向上することができ、屈曲抵抗が減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
本実施例の内リンクプレート120は、図8に示すように、連結ピン130を遊嵌する連結ピン孔122の内周面126に、プレス加工により形成されたプレス痕を除去する板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成し、さらに、前後方向1対のプレート歯121の間の股底部123に同様に複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成しており、それ以外の端面は溝の追加工がされていない端面とされている。
このことにより、チェーン100が走行時に屈曲した際に連結ピン130と摺接する摺動面となる連結ピン孔122の内周面126のプレス痕が除去され摺動抵抗を減少させることができるとともに、複数の平行な溝が潤滑油の保持凹部としても機能するため、潤滑油保持性能を向上することができ、屈曲抵抗が減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
さらに、チェーン100の走行時にスプロケットとプレート歯121が係合、離脱を繰り返すことにより最も応力の集中する1対のプレート歯121の間の股底部123のプレス痕が除去されているため、亀裂等の発生が防止され、疲労破壊を防止することができる。
本実施例の内リンクプレート120は、図9に示すように、連結ピン130を遊嵌する連結ピン孔122の内周面126に、プレス加工により形成されたプレス痕を除去する板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成し、前後方向1対のプレート歯121の間の股底部123に同様に複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成するとともに、前後方向1対のプレート歯121のスプロケットと接触する歯面部124にも同様に複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成しており、それ以外の端面は溝の追加工がされていない端面とされている。
このことにより、チェーン100が走行時に屈曲した際に連結ピン130と摺接する摺動面となる連結ピン孔122の内周面126のプレス痕が除去され摺動抵抗を減少させることができるとともに、複数の平行な溝が潤滑油の保持凹部としても機能するため、潤滑油保持性能を向上することができ、屈曲抵抗が減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
また、チェーン100の走行時にスプロケットとプレート歯121が係合、離脱を繰り返すことにより最も応力の集中する1対のプレート歯121の間の股底部123のプレス痕が除去されているため、亀裂等の発生が防止され、疲労破壊を防止することができ、かつ、スプロケットと接触する歯面部124のプレス痕を除去されており、摺動抵抗を減少させることができるとともに、板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が潤滑油の保持凹部としても機能するため、潤滑油保持性能を向上することができ、摺動抵抗がさらに減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
さらに、股底部123に形成された溝加工端面と歯面部124に形成された溝加工端面が、一体的に連続して形成されており、応力集中しやすい加工境界個所の数を減少することができるため、亀裂等の発生がさらに防止され、疲労破壊を防止することができる。
本実施例の内リンクプレート120は、図10に示すように、連結ピン130を遊嵌する連結ピン孔122の内周面126に、プレス加工により形成されたプレス痕を除去する板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成し、前後方向1対のプレート歯121の間の股底部123に同様に複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成し、前後方向1対のプレート歯121のスプロケットと接触する歯面部124にも同様に複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成しており、さらに、プレート歯121を有する側面とは幅方向反対側の側面の平坦部125にも同様に複数の平行な溝が追加工されて溝加工端面を形成している。
このことにより、チェーン100が走行時に屈曲した際に連結ピン130と摺接する摺動面となる連結ピン孔122の内周面126のプレス痕が除去され摺動抵抗を減少させることができるとともに、複数の平行な溝が潤滑油の保持凹部としても機能するため、潤滑油保持性能を向上することができ、屈曲抵抗が減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
また、チェーン100の走行時にスプロケットとプレート歯121が係合、離脱を繰り返すことにより最も応力の集中する1対のプレート歯121の間の股底部123のプレス痕が除去されているため、亀裂等の発生が防止され、疲労破壊を防止することができ、かつ、スプロケットと接触する歯面部124のプレス痕を除去されており、摺動抵抗を減少させることができるとともに、板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が潤滑油の保持凹部としても機能するため、潤滑油保持性能を向上することができ、摺動抵抗がさらに減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
また、チェーンガイドGやテンショナレバーTと摺接する平坦部125のプレス痕を除去されており、摺動抵抗を減少させることができるとともに、板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝が潤滑油の保持凹部としても機能するため、潤滑油保持性能を向上することができ、摺動抵抗がさらに減少し、振動や騒音、磨耗や発熱を低減することができる。
さらに、股底部123に形成された溝加工端面、歯面部124に形成された溝加工端面および平坦部125に形成された溝加工端面が、一体的に連続して形成されており、すなわち、内リンクプレート120の外周の端面全てが溝加工端面とされていることで、応力集中しやすい加工境界個所を無くすことができるため、亀裂等の発生がさらに防止され、疲労破壊を防止することができる。
以上説明したように、本発明のチェーンによれば、潤滑油保持性能が向上でき、かつ、摺動抵抗が低減され、振動や騒音、磨耗や発熱が低減されるとともに、内部応力の集中が低減されて亀裂等の発生が防止され、疲労破壊を防止することができるなど、その効果は甚大である。
なお、ガイドプレート140の一方の端面のチェーンガイドGやテンショナレバーTと摺接する平坦部も、プレス加工により形成されたプレス痕を除去する板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝を追加工された溝加工端面としても良い。
幅方向の両側面にプレート歯を有するサイレントチェーンのリンクプレートにおいて、その股底部、歯面部あるいは連結ピン孔の内周面をプレス加工により形成されたプレス痕を除去する板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝を追加工された溝加工端面としても良い。
本発明の実施例ではないが、ローラーチェーンやブシュチェーンのリンクプレートにおいて、リンクプレートの構成部材と摺接する端面を、プレス加工により形成されたプレス痕を除去する板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝を追加工された溝加工端面としても良い。
100 ・・・チェーン
110 ・・・中間リンクプレート
510 ・・・リンクプレート
111、511 ・・・プレート歯
112、512 ・・・連結ピン孔
113 ・・・股底部
114 ・・・歯面部
115 ・・・平坦部
519 ・・・プレス痕
120 ・・・内リンクプレート
121 ・・・プレート歯
122 ・・・連結ピン孔
123 ・・・股底部
124 ・・・歯面部
125 ・・・平坦部
126 ・・・連結ピン孔内周面
130 ・・・連結ピン
140 ・・・ガイドプレート
141 ・・・連結ピン孔

Claims (8)

  1. 複数のリンクプレートが交互に屈曲可能に連結されてなるチェーンにおいて、
    前記複数のリンクプレートが、プレス加工により形成されたプレス痕を除去する板厚方向に直交する方向の複数の平行な溝を追加工された溝加工端面を有し、
    前記リンクプレートが、幅方向の少なくとも一方の側面の前後方向にスプロケットと係合する1対のプレート歯を有し、
    前記溝加工端面が、前記1対のプレート歯の間の股底部に形成されていることを特徴とするチェーン。
  2. 前記リンクプレートが、板厚に直交する方向の面粗さを板厚方向の面粗さより良くするように形成された端面を有し、
    前記板厚に直交する方向が、前記端面における摺動方向であることを特徴とする請求項1に記載のチェーン。
  3. 前記端面が、前記溝加工端面であることを特徴とする請求項2に記載のチェーン。
  4. 前記溝加工端面が、前記1対のプレート歯のスプロケットと接触する歯面部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のチェーン。
  5. 前記股底部に形成された溝加工端面と歯面部に形成された溝加工端面が、一体的に連続していることを特徴とする請求項4に記載のチェーン。
  6. 前記リンクプレートが、幅方向の少なくとも一方の側面に平坦部を有し、
    前記溝加工端面が、前記平坦部に形成されていることを特徴とする請求項1、請求項4および請求項5のいずれかに記載のチェーン。
  7. 前記平坦部に形成された溝加工端面と歯面部に形成された溝加工端面が、一体的に連続していることを特徴とする請求項6に記載のチェーン。
  8. 前記リンクプレートが、交互に連結されるため連結ピンを遊嵌する連結ピン孔を有し、
    前記溝加工端面が、前記連結ピン孔の内周面に形成されていることを特徴とする請求項1、請求項4乃至請求項7のいずれかに記載のチェーン。

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