JP5185516B2 - 被覆電線の止水装置及び止水方法 - Google Patents

被覆電線の止水装置及び止水方法 Download PDF

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Description

本発明は、芯線の外周が絶縁被覆で覆われた被覆電線の端末に止水処理を施す止水装置及び止水方法に関する(尚、本発明の説明における『止水』は、水の浸入を阻止することに限らず、水、油、アルコール、等を含む液体全般に有効に作用することを意味するが、ここでは一般的に名称として広く用いられている『止水』を用いて説明する)。
従来より、被覆電線の芯線間に水などの液体が浸入することを防止するために、該被覆電線の端末に止水処理を施すことが一般的に行われており、例えば、特許文献1では、被覆電線の芯線間に液状の止水材を浸透させて該被覆電線の端末に止水処理を施す技術が開示されている。
また、上記止水処理が施された被覆電線の止水状態(止水性)を確認するための止水検査は、被覆電線の止水処理が施された一方の端末を水中に沈めかつ他方の端末から該被覆電線内に空気を吹き込み、前記一方の端末から気泡が発生するか否かを作業員の目視により確認する検査方法が一般的に行われている。
特開2004−355851号公報
しかしながら、上述した水没による止水検査では、検査後に製品から水滴を廃除するのに多くの手間を必要とするという問題や、検査時の目視確認精度が低下し兼ねないという懸念があった。
したがって、本発明は、水没による止水検査を行うことなく止水状態の良否を判定することができる被覆電線の止水装置及び止水方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、芯線の外周が絶縁被覆で覆われた被覆電線の一方の端末を内部に収容するとともに他方の端末を外部に位置付ける電線引き出し口が設けられた加圧室と、前記加圧室内に収容された前記被覆電線の一方の端末に止水材を塗布する止水材塗布手段と、前記加圧室内に加圧気体を送り込む加圧手段と、前記加圧室内の圧力を計測する圧力計測手段と、前記止水材塗布手段により塗布された止水材が硬化した後に前記圧力計測手段により計測された前記加圧気体が送り込まれている状態の前記加圧室内の圧力値に基づいて前記被覆電線の止水状態の良否を判定するとともに、前記加圧室内の圧力値が所定の基準値に達することにより前記被覆電線の止水状態を良と判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする被覆電線の止水装置である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記判定手段の判定が良でない場合に、前記止水材塗布手段に前記止水材を塗布させて前記判定手段に前記被覆電線の止水状態の良否を判定させることを、前記判定手段の判定が良となるまで繰り返させる制御手段をさらに備えたことを特徴とするものである。
上述した目的を達成するために、請求項3に記載された発明は、芯線の外周が絶縁被覆で覆われた被覆電線の一方の端末を加圧室の内部に位置付けるとともに、前記被覆電線の他方の端末を前記加圧室に設けられた電線引き出し口を通して前記加圧室の外部に位置付ける電線載置工程と、前記加圧室内に位置付けられた前記被覆電線の一方の端末に止水材を塗布するとともに該止水材を硬化させる止水材塗布・硬化工程と、加圧気体が送り込まれている状態の前記加圧室内の圧力を計測する圧力計測工程と、前記圧力計測工程において計測された前記加圧室内の圧力値に基づいて前記被覆電線の止水状態の良否を判定するとともに、前記加圧室内の圧力値が所定の基準値に達することにより前記被覆電線の止水状態を良と判定する判定工程と、を順次有したことを特徴とする被覆電線の止水方法である。
請求項4に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、前記判定工程における判定が良でない場合に、前記止水材塗布・硬化工程から前記判定工程までの工程を、前記判定工程における判定が良となるまで繰り返すことを特徴とするものである。
請求項1に記載された発明によれば、電線引き出し口を通されて加圧室内に位置付けられた被覆電線の一方の端末に止水材塗布手段によって止水材が塗布され、この止水材が芯線間及び芯線と絶縁被覆との間に浸透・硬化することにより、前記一方の端末が止水される。引き続きこの加圧室内に加圧手段によって加圧気体を送り込み、圧力計測手段及び判定手段により該加圧室内の圧力値が読み取られて前記一方の端末の止水状態の良否が判定される。この際、止水状態の判定が良の場合は加圧室内の圧力値が上昇して基準値に達するとともに、止水状態の判定が良でない場合は前記被覆電線の内部を通って加圧室外に気体が洩れることから加圧室内の圧力値が基準値に達しない。
請求項2に記載された発明によれば、制御手段が、判定手段の止水状態の判定が良でない場合に、止水材塗布手段に止水材を塗布させて判定手段にこの被覆電線の止水状態の良否を判定させることを、該判定手段の判定が良となるまで繰り返させる。
請求項3に記載された発明によれば、電線載置工程において、芯線の外周が絶縁被覆で覆われた被覆電線の一方の端末を加圧室の内部に位置付けるとともに、前記被覆電線の他方の端末を前記加圧室に設けられた電線引き出し口を通して前記加圧室の外部に位置付ける。続いて、止水材塗布・硬化工程に移り、前記加圧室内に位置付けられた前記被覆電線の一方の端末に止水材を塗布するとともに該止水材を硬化させる。その後、圧力計測工程に移って加圧気体が送り込まれている状態の前記加圧室内の圧力を計測し、判定工程に移って前記圧力計測工程において計測された前記加圧室内の圧力値に基づいて前記被覆電線の止水状態の良否を判定する。この際、止水状態の判定が良の場合は加圧室内の圧力値が上昇して基準値に達するとともに、止水状態の判定が良でない場合は前記被覆電線の内部を通って加圧室外に気体が洩れることから加圧室内の圧力値が基準値に達しない。
請求項4に記載された発明によれば、前記判定工程における判定が良でない場合に、前記止水材塗布・硬化工程から前記判定工程までの工程を、前記判定工程における判定が良となるまで繰り返す。
請求項1に記載された発明によれば、加圧室内で止水材の塗布・硬化と連続して止水状態の良否が判定されるので、止水処理が施された被覆電線の全数検査が可能になるとともに、従来のように止水状態の検査のために他の設備に前記被覆電線を移動させる必要がなく作業工程を少なくすることができる。また、本止水装置は加圧室内の圧力値に基づいて止水状態を判定するので、水没による止水検査を行う必要がなく、面倒な製品の水の拭取りや乾燥等の手間がかからない。
請求項2に記載された発明によれば、止水状態の判定が良となるまで止水材の塗布と止水状態の判定とが繰り返されるので、最終的な被覆電線の止水状態が全て良となる。
請求項3に記載された発明によれば、加圧室内で止水材塗布・硬化工程と連続して圧力計測工程及び判定工程が行われるので、止水処理が施された被覆電線の全数検査が可能になるとともに、従来のように止水状態の検査のために他の設備に前記被覆電線を移動させる必要がなく作業工程を少なくすることができる。また、本止水方法は加圧室内の圧力値に基づいて止水状態を判定するので、水没による止水検査を行う必要がなく、面倒な製品の水の拭取りや乾燥等の手間がかからない。
請求項4に記載された発明によれば、判定工程における止水状態の判定が良となるまで止水材塗布・硬化工程から判定工程までの工程が繰り返されるので、最終的な被覆電線の止水状態が全て良となる。
以下、本発明の第1の実施形態に係る止水装置及び止水方法を図1ないし図3に基づいて詳細に説明する。また、本実施形態では、複数の芯線および当該芯線の束の周囲に沿って形成された絶縁被覆を有する一つの被覆電線と、該被覆電線の一端部で露出された芯線の束の露出部分に圧着された端子と、を備えたワイヤハーネスを例に挙げて、その芯線の束の露出部分から絶縁被覆内に亘って芯線の間に止水材を強制的に浸透させる止水装置及び止水方法を説明する。
図1は、止水装置10の概略構成図である。図1に示すように、止水装置10は、ワイヤハーネス70を構成する1本の被覆電線72の複数の芯線75の間、及び、複数の芯線75と絶縁被覆74との間に止水材80を強制的に浸透させる止水装置である。
上記ワイヤハーネス70は、被覆電線72の一端部の絶縁被覆74が除去されることで露出した芯線75および絶縁被覆74の端部を囲んで、四角形の接地部76を有する端子71の展開状態の加締部73が圧着され、これにより芯線75が端子71に電気的に接続および固定されかつ絶縁被覆74が端子71に固定された端子71付被覆電線72を含むものである。
上記止水装置10は、被覆電線72の絶縁被覆74から部分的に露出された芯線75の露出部分を含む被覆電線72の一方の端末を収容しかつ密封する加圧室11と、加圧室11に接続されかつ、加圧室11内と加圧室11外とに圧力差が生じるように加圧室11外から加圧室11内に加圧気体を送り込む加圧手段としての空気送出装置12と、加圧室11に接続されかつ、該加圧室11内の圧力を計測する圧力計測手段としての圧力計30と、芯線75の露出部分の上に設けられかつ当該露出部分に止水材80(液状の止水材80または固体状から液状にした止水材80)を塗布する止水材塗布手段としての止水材塗布装置13と、排気手段14と、止水装置10全体の制御を司る制御装置31と、を備えている。
上記加圧室11は、上部に開口部を有する箱状の加圧室本体15と、加圧室蓋体16と、を有する。加圧室蓋体16は、加圧室本体15の開口部を覆うように取り付けられ、加圧室11の内部を密閉する。また、この加圧室11には、加圧室蓋体16が加圧室本体15の開口部を覆った密閉状態と、加圧室本体15の開口部を開放した開放状態と、を検知する図示しないセンサが設けられており、該センサから加圧室11が密閉状態か開放状態かの情報が後述の制御装置31に送信される。
また、加圧室11には、加圧室11の内部から外部に連通した電線引き出し口11aが設けられている。電線引き出し口11aは、加圧室蓋体16が加圧室本体15の開口部を覆うように取り付けられた状態でこれら加圧室蓋体16と加圧室本体15との双方に跨って形成された電線引き出し用の空間である。この電線引き出し口11aに面した加圧室蓋体16の縁部と加圧室本体15の縁部には、シール部材17a,17bが取り付けられている。
シール部材17a,17bは、電線引き出し口11aを通された被覆電線72の外表面に密着し、加圧室11内部の気体を外部に洩れ難くする。また、複数の被覆電線72の芯線75が集合して接続された端末部や中間ジョイント部を取り扱う場合は、上述した電線引き出し口11a及びシール部材17a,17bを加圧室11に複数設ければよい。もしくは、一対のシール部材17a,17bの間に複数の被覆電線72を並列に並べるようにしてもよい。または、束状のままでも良い。
上記空気送出装置12は、例えば一般的な工場に通常設けられているエア(空気)噴射供給装置であり、その空気供給管18が加圧室11の内部に連通接続されている。空気送出装置12は、加圧室本体15に加圧室蓋体16が取り付けられた密閉状態において駆動されることで予め定められた圧力の空気(即ち、加圧気体)を空気供給管18を通じて加圧室11内に導入して加圧室11の外部に対して大きな圧力差を生じさせる。また、上記空気送出装置12は、電線サイズ、本数、止水材塗布量によって、加圧する圧力を変化(手動または自動により)させる装置を用いることもできる。
上記圧力計30は、センサ式のものであり、計測した加圧室11内の圧力値を逐次制御装置31に送信する。
上記止水材塗布装置13は、その止水材送給管19が加圧室蓋体16を貫通して加圧室11の内部で開口しており、駆動により、内部に貯蔵された止水材80を芯線75の露出部分ならびに端子71の加締部73に所定量塗布する。
上記止水材80としては、被覆電線72への浸透処理時にある程度の流動性および粘度を有していて、浸透後に硬化して粘度が高まった後は性状が時間の経過によって変化しないものが好ましい。具体的には、シリコン樹脂、シリコンゴム、グリース、ブチルゴム、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、熱可塑性樹脂、その他、粘性および弾性を有する接着剤、等が止水材80として好適である。
上記排気手段14は、その排気路21に開閉弁20を内蔵しており、排気路21が加圧室本体15に連通されて加圧室11内で開口している。排気手段14の開閉弁20は、止水材80の塗布が開始されるとき閉じられており、止水材80の塗布及び硬化が終了した際に開かれる。即ち、排気手段14は、排気路21の開閉弁20を開くことにより加圧室11外よりも圧力が高められた加圧室11内を減圧する。
上記制御装置31は、CPU、ROM、RAM等により構成される制御ユニットと、止水装置10の各種入力操作が可能なモニタ等の表示手段と、を有している。制御装置31は、上述した加圧室11,空気送出装置12,圧力計30,止水材塗布装置13,排気手段14それぞれと接続されており、ROMに格納されたプログラムにしたがってこれらを駆動させるための各種処理を行う。また、この制御装置31は、特許請求の範囲に記載した判定手段及び制御手段をなしている。
次に、このような止水装置10を用いた止水方法を、図2のフローチャート及び図3のグラフを参照しながら説明する。また、図2は、止水装置10の各装置を予め定められたプログラムに従って駆動させるために制御装置31のCPUが行う処理を示したフローチャートである。図3は、時間の経過とともに変化する加圧室11内の圧力値を示したグラフである。
まず、止水装置1に設けられた図示しない電源ボタンが作業員等により押下されることにより、止水装置1の電源がONされ、かつ、制御装置31の処理がスタートする。そして、ステップ1に進むとともに、端子71が一方の端末に既に接続されている被覆電線72の他方の端末を加圧室11の外部に位置付ける。被覆電線72の加圧室11内に収容された一方の端末は、不図示の適宜な固定部材により固定され、所定位置に位置決めされる。この状態では、空気送出装置12は駆動されておらず、排気手段14の開閉弁20が開かれており、止水材塗布装置13は駆動されていない。そして、加圧室蓋体16が加圧室本体15にその開口部を覆うように取り付けられる。このステップ1において、制御装置31は、加圧室11が密閉状態であるか開放状態であるか、即ち加圧室蓋体16が加圧室本体15の開口部を閉じたか否かを上述した加圧室11のセンサからの情報により判定する。そして、加圧室11が密閉状態でない場合は(ステップS1のNO)加圧室11が密閉状態になるまで待機し(ステップ1を繰り返し)、加圧室11が密閉状態であると判定されると(ステップS1のYES)ステップS2に進む。また、ステップS1は、特許請求の範囲に記載した電線載置工程に相当する。
ステップS2において、制御装置31は、排気手段14の開閉弁20を閉にする命令を送信し、開閉弁20を閉じさせる。そしてステップS3に進み、空気送出装置12の駆動を開始させる。即ち、加圧室11内に加圧気体を供給させる。また、このステップS3における加圧室11内の圧力値Pは、図3に示す「P0−P1−P2」である。図3において、縦軸Pは加圧室11内の圧力値を示し、横軸tは経過時間を示している。また、このP0は、空気送出装置12が加圧室11内に供給する気体圧の値である。またP1は、加圧室蓋体16と加圧室本体15との間のわずかな隙間から加圧室11の外部に洩れ出す気体量に応じた気体圧の値である。また、P2は、絶縁被覆74内を通じて被覆電線72の加圧室11外に位置する部分から排出される気体量に応じた気体圧の値である。即ち、ステップS3の状態では、被覆電線72の止水処理が開始されていないので、加圧室11内の圧力値Pは、P0からP1及びP2を差し引いた値になる。そして、制御装置31は、空気送出装置12の駆動を開始させるとステップS4に進む。
ステップS4では、制御装置31は、止水材塗布装置13に止水材80の塗布を開始させる。そしてステップS5に進む。ステップ5では、塗布回数カウンタが0か否かを判定する。この「塗布回数カウンタ」とは、制御装置31のRAM内に生成されるものであり、1つの被覆電線72への止水材80の塗布回数を記憶したものである。塗布回数カウンタが0の場合即ち止水材80の塗布が初回である場合(ステップS5のYES)、ステップS6に進み、止水材80の塗布量がM1に達するまで止水材80の塗布が続行される。このM1とは被覆電線72を止水するために最適な所定の量であり、後述のM2よりも多い量である。そして、止水材80の塗布量がM1に達すると(ステップS6のYES)、ステップS7に進み、止水材80の塗布が停止(終了)される。そしてステップS8に進み、前記塗布回数カウンタが+1にインクリメントされる。そしてステップS9に進む。
ステップS9では、制御装置31においてタイマT1がスタートし、上記止水材80の硬化時間の計測が開始される。そして、ステップS10において、前記タイマT1が所定時間TXを経過したか否かが判定される。この所定時間TXは、塗布された止水材80が硬化するのに要する時間である。この所定時間TXの間は、空気送出装置12により加圧室11内に加圧気体が送り込まれているので、気体の流れる方向即ち加圧室11内から絶縁被覆74内を通って加圧室11の外部に向かう方向に止水材80が浸透する。こうして、時間の経過とともに止水材80が硬化することにより、加圧室11内の圧力値Pは、図3のt1からt2までの間に示す如く徐々に上昇する。なお、図3中のt1は、止水材80の塗布を開始した時点を示し、t2は、所定時間TXが経過した時点を示している。そして、ステップS10において所定時間TXが経過したと判断されると(ステップS10のYES)ステップS11に進む。また、ステップS4〜S10は、特許請求の範囲に記載した止水材塗布・硬化工程に相当する。
ステップS11では、圧力計30から送信された加圧室11内の圧力値Pが制御装置31に読み込まれる。そして、ステップS12に進み、ステップS11で読み込まれた圧力値Pが一定値以上か否かの判断が行われる。この一定値とは、図3に示すP0−P1である。即ち、被覆電線72が完全に止水された状態では、上述したP2がゼロになるので、加圧室11内の圧力値PはP0からP1を差し引いた値になる。また、所定時間TXが経過した後(即ちt2以降)に加圧室11内の圧力値PがP0−P1にならない場合は、被覆電線72が完全に止水されておらず、その絶縁被覆74内を通して加圧室11の外部に気体が洩れていることを意味する。即ち、止水状態が良でないことを意味する。そして、ステップS12において圧力値Pが一定値以上であると判定されると(ステップS12のYES)、即ち止水状態が良であると判定されると、ステップS13に進み、空気送出装置12の駆動を停止させるとともに、ステップS14に進み、排気手段14の開閉弁20を開にさせる。これにより加圧室11内の空気が排気路21を通り加圧室11外に排出されて加圧室11内が減圧される。また、ステップS11は、特許請求の範囲に記載した圧力計測工程に相当するとともに、ステップS12は、特許請求の範囲に記載した判定工程に相当する。
その後、ステップS15に進むとともに、十分気体が排出されたところで作業員等により(自動で行うようにしても差し支えない。)加圧室蓋体16が開かれる。ステップS15において制御部31は、加圧室蓋体16が加圧室本体15の開口部を開放したか否かを上述した加圧室11のセンサからの情報により判定する。そして、加圧室11が開放状態でない場合は(ステップS15のNO)加圧室11が開放状態になるまで待機し(ステップS15を繰り返し)、加圧室11が開放状態であると判定されると(ステップS15のYES)ステップS16に進む。
ステップS16では、上記塗布回数カウンタがクリアされ、一連の処理が終わるとともにステップS1に戻り、次の新たな被覆電線72の止水処理が繰り返される。こうして完全に止水されたワイヤハーネス70(被覆電線72)を加圧室11から取り出せばワイヤハーネス70への止水材80の止水処理は完了である。また、このような一連の処理が施されたワイヤハーネス70(被覆電線72)は、上述した通り既に止水状態(止水性)が確認されているので、別の設備により水没検査等を行う必要がない。
また、ステップS12において、加圧室11内の圧力値Pが一定値以上でない場合(ステップS12のNO)は、被覆電線72の止水状態が良でないことから、ステップS17に進む。ステップS17では、塗布回数カウンタが2か否かが判定される。そして、塗布回数カウンタが2でない場合、即ち今までの止水材80の塗布回数が1回のみである場合(ステップS17のNO)は、ステップS4に戻り、2回目の止水材80の塗布が開始される。
そして、上述したように、ステップS5において塗布回数カウンタが0か否かが判定される。この場合は塗布回数カウンタが1である(ステップS5のNO)ので、ステップS18に進み、止水材80の塗布量がM2に達するまで止水材80の塗布が続行される。このM2とは、上述した1回目の塗布量であるM1よりも少ない量(例えば半分の量)である。そして、止水材80の塗布量がM2に達すると(ステップS18のYES)、ステップS7に進み、止水材80の塗布が停止(終了)される。そしてステップS8に進み、前記塗布回数カウンタが+1にインクリメントされる。この時点で塗布回数カウンタは2である。その後上述したステップS9〜S16を繰り返すとともに、ステップS12で圧力値Pが一定値以上(即ち止水状態が良)と判定された場合(ステップS12のYES)は、ワイヤハーネス70への止水材80の止水処理が完了する。
また、ステップS17において、塗布回数カウンタが2であると判定された場合(ステップS17のYES)は、2回の止水材80の塗布を経ても止水状態が良でないことを意味するので、止水装置1の何らかの不良などが考えられ、ステップS19に進んで制御装置31の表示手段にエラーメッセージを表示させる。そして、ステップ20において、このエラーメッセージの確認ボタンが作業者等により押されたか否かが判定される。ステップ20において、前記確認ボタンが押されたと判定された場合(ステップS20のYES)は、ステップS13に進み、上述したようにステップS13〜S16を経てワイヤハーネス70への止水材80の止水処理が完了する。
本実施形態によれば、加圧室11内で止水材80の塗布・硬化と連続して止水状態の良否が判定されるので、止水処理が施された被覆電線72の全数検査が可能になるとともに、従来のように止水状態の検査のために他の設備に前記被覆電線を移動させる必要がなく作業工程を少なくすることができる。また、本止水装置1は加圧室11内の圧力値に基づいて止水状態を判定するので、水没による止水検査を行う必要がなく、面倒な製品の水の拭取りや乾燥等の手間がかからない。
また、1回目の止水状態の判定が良でない場合は、再度、止水材80の塗布と止水状態の判定とが行われるので、最終的な被覆電線72の止水状態が全て良となる。
また、止水材80の塗布中と止水材80の硬化中に、空気送出装置12により加圧室11内に継続して加圧気体が送り込まれているので、止水材80の芯線75間への浸透性を良好にすることができる。
次に、図4を参照して本発明の第2実施形態について説明する。尚、図4および以下の第2実施形態の説明において、既に説明したものと同様な構成・作用を有するものについては同一符号または相当符号を付し、それらの説明は省略または簡略化する。
図4に示すように、止水装置40は、第1の実施形態と比べて、止水材塗布装置13を備えておらず、代わりに、止水材であるホットメルト材81を加熱し溶融させて液状にするための加熱装置41と、止水材であるホットメルト材81を塗布するための止水材塗布装置42と、を備えている。
加熱装置41は、その連通管43が加圧室本体15に連通接続されており、駆動されることで連通管43を通じて端子71の加締部73に熱風を供給する。
止水装置42は、そのノズル44が加圧室蓋体16に貫通して加圧室11の内部で開口しており、駆動により内部に貯蔵されたホットメルト材81を溶融させ、ノズル44を通じて芯線75の露出部分ならびに端子71の加締部73に所定量滴下(あるいは塗布)する。
ホットメルト材81としては、初期状態が固形または半固形であって、加熱することで溶融し、その後常温に載置されることで直ぐに硬化するものが挙げられる。ホットメルト材81は混合する必要もなく、必要量だけ溶かして使用できるので、ロスがない。
このような構成の止水装置40を用いた止水方法は、第1の実施形態で説明した図2のフローチャートのステップS4〜S10の間に加熱装置41を駆動させるようにすれば良く、説明を省略する。
上述した第1,2の実施形態では、塗布回数を2回までとし、それを超える場合はエラーメッセージを表示させるようにしたが、本発明では、止水状態の判定が良となるまで繰り返すようにしても良い。
また、本発明の止水装置は、止水材80,81が塗布・硬化された状態の被覆電線72の止水状態を判定することのみに使用することも可能である。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の第1の実施形態に係る止水装置の概略構成図である。 図1に示された止水装置の各装置を予め定められたプログラムに従って駆動させるために制御装置のCPUが行う処理を示したフローチャートである。 図1に示された時間の経過とともに変化する加圧室内の圧力値を示したグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る止水装置の概略構成図である。
符号の説明
10,40 止水装置
11 加圧室
11a 電線引き出し口
12 空気送出装置(加圧手段)
13,42 止水材塗布装置(止水材塗布手段)
30 圧力計(圧力計測手段)
31 制御装置(判定手段,制御手段)
72 被覆電線
74 絶縁被覆
75 芯線
80,81 止水材

Claims (4)

  1. 芯線の外周が絶縁被覆で覆われた被覆電線の一方の端末を内部に収容するとともに他方の端末を外部に位置付ける電線引き出し口が設けられた加圧室と、
    前記加圧室内に収容された前記被覆電線の一方の端末に止水材を塗布する止水材塗布手段と、
    前記加圧室内に加圧気体を送り込む加圧手段と、
    前記加圧室内の圧力を計測する圧力計測手段と、
    前記止水材塗布手段により塗布された止水材が硬化した後に前記圧力計測手段により計測された前記加圧気体が送り込まれている状態の前記加圧室内の圧力値に基づいて前記被覆電線の止水状態の良否を判定するとともに、前記加圧室内の圧力値が所定の基準値に達することにより前記被覆電線の止水状態を良と判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする被覆電線の止水装置。
  2. 前記判定手段の判定が良でない場合に、前記止水材塗布手段に前記止水材を塗布させて前記判定手段に前記被覆電線の止水状態の良否を判定させることを、前記判定手段の判定が良となるまで繰り返させる制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の被覆電線の止水装置。
  3. 芯線の外周が絶縁被覆で覆われた被覆電線の一方の端末を加圧室の内部に位置付けるとともに、前記被覆電線の他方の端末を前記加圧室に設けられた電線引き出し口を通して前記加圧室の外部に位置付ける電線載置工程と、
    前記加圧室内に位置付けられた前記被覆電線の一方の端末に止水材を塗布するとともに該止水材を硬化させる止水材塗布・硬化工程と、
    加圧気体が送り込まれている状態の前記加圧室内の圧力を計測する圧力計測工程と、
    前記圧力計測工程において計測された前記加圧室内の圧力値に基づいて前記被覆電線の止水状態の良否を判定するとともに、前記加圧室内の圧力値が所定の基準値に達することにより前記被覆電線の止水状態を良と判定する判定工程と、
    を順次有したことを特徴とする被覆電線の止水方法。
  4. 前記判定工程における判定が良でない場合に、前記止水材塗布・硬化工程から前記判定工程までの工程を、前記判定工程における判定が良となるまで繰り返すことを特徴とする請求項3に記載の被覆電線の止水方法。
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