JP5185146B2 - 紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法、紙塗工用共重合体ラテックスおよび紙塗工用組成物 - Google Patents
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Description
近年、紙加工分野において高速塗工化、高生産効率化が進められている中、共重合体ラテックスに対しても従来に比べて高い性能が求められている。すなわち、塗工時の紙塗工用組成物の性能として、高せん断下での優れた流動性と良好な機械的安定性を有することはもちろん、バッキングロールを汚さないための耐ベタツキ性、一旦汚したとしてもすぐに取り除ける良好な再分散性(ロール洗浄性)が要求され、塗工紙には高いレベルのドライピック強度、印刷光沢などの高品質化が求められている。
そのため、紙塗工用に使用されている共重合体ラテックスの品質設計や製造方法に関してはさまざまな検討がされ、下記に例示される技術改良が紹介されている。
しかしながら、これらのさまざまな改良技術は、紙塗工用共重合体ラテックスに要求される高レベルの品質を十分満足するに至っておらず、更なる改良が望まれるところである。
また、共重合体ラテックスの重合方法を工夫して、前記の目標を達成しようとする場合、重合途中の反応温度などを一定に保つ、あるいは2段階にして一定に保つことが提案されているが、その操作には、重合が開始される時点で重合系の外部から加熱することが必要である。特に比較的高温域での重合では、所定温度に到達させるのに必要とされる外部からの加熱エネルギーも大きく、近年の地球温暖化や省エネルギーの観点からは、そのエネルギーの低減化についても社会的要請が高まるばかりである。
また、通常、反応槽を取り巻くジャケットなどに20〜35℃の常温冷却水を流して熱交換させることが省エネルギーの観点で最適であるが、必要に応じて20℃未満のチルド冷却水を用いたり、スチームや電熱ヒーターで加温した加温水を用いたりすることもできる。更には反応槽の任意の場所に空冷できるフィンを設置したり、従来公知の加熱冷却装置を重合槽に付帯させて補助的に活用したりすることも、本発明の効果を妨げない範囲で使用することができる。
また、本発明における単量体以外の各種成分の添加方法についても特に制限はなく、分割添加方法、連続添加方法などの何れであっても本発明の効果を妨げない範囲で採用することができる。
芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびビニルベンゼンなどが挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。特にスチレンの使用が好ましい。
不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体としては、メチルアクリルレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルフマレート、ジエチルフマエート、ジメチルマレート、ジエチルマレート、ジメチルイタコネ−ト、モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどが挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。特にメチルメタアクリレートの使用が好ましい。
ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単量体としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジ−(エチレングリコール)マレエート、ジ−(エチレングリコール)イタコネート、2−ヒドロキシエチルマレエート、ビス(2−ヒドロキシエチル)マレエート、2−ヒドロキシエチルメチルフマレートなどが挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。特に2−ヒドロキシエチルアクリレートの使用が好ましい。
不飽和カルボン酸アミド単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メチロールジメチルアクリルアミドなどが挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。特にアクリルアミドの使用が好ましい。
さらに、上記の単量体のほかに、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル類、アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等の塩基性単量体、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどを使用することができる。
なお、これらの測定方法については後述する。
以下に実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。また、特段の断りが無い限り、%や部は重量を基準とする。
式(1) 重合転化部数 = 仕込み総部数×乾燥後重量/乾燥前重量−S
式(2) 単量体合計部数 = 仕込み総部数−(重合水部数+S)
式(3) 重合転化率 = 重合転化部数/単量体合計部数
式(4) Hr = Ha×(T2−T1)
ただし、Haの算出に際して便宜的に単量体および油溶性物質の比熱を全て0.5、単量体以外の水溶性物質と重合に使用した純水の比熱を全て1.0とした。
また、槽内がT2℃に到達した時点までの重合熱Hpは、T2℃に到達するまでに槽内に仕込まれた単量体の部数M(部)、単量体1部当たりの単位重合熱Hu(kcal/部)、T2℃に到達した時点での重合転化率CT2を用いて下記の式(5)で計算される。
式(5) Hp = M×Hu×CT2
最終的に重合熱利用効率E(%)は、式(4)のHrと式(5)のHpを用いて下記の式(6)で計算される。
式(6) E = Hp/Hr×100
ただし、単量体1部当たりの単位重合熱Huについては単量体の種類や共重合する際の共重合組成により変化するので、本発明では、株式会社培風館出版から昭和50年6月20日に初版が発行された高分子学会編「共重合1反応解析」の295頁から307頁にわたる記載を参考にして、全ての単量体について16.5kcal/molの値を用いた。
具体的には、同書296頁の表30に記載されている中で工業的に大量消費されている代表的な単量体の重合熱、ブタジエン17.6kcal/mol、スチレン16.68kcal/mol、アクリロニトリル18.3kcal/mol、メタクリル酸メチル13.0〜13.9kcal/molの重合熱を算術平均して、16.5kcal/molを全ての重合体組成について一律に使用することにした。例えば、分子量が54.1であるブタジエンの場合、重量(g)/部数換算係数を1(g/部)として単量体部数当たりの重合熱は16.5÷54.1=0.305kcal/部となり、同様にスチレンで0.158kcal/部、アクリロニトリルで0.345kcal/部、メタクリル酸メチルで0.165kcal/部となる。また、上記以外の単量体については、スチレンと同様の0.158kcal/部の値を用いた。
◎(優秀):40%以上
○(良好):40%未満〜15%以上
△(微劣):15%未満〜5%以上
×(不良): 5%未満
◎(優秀):0.01未満
○(良好):0.01以上〜0.1未満
△(微劣):0.1以上〜0.5未満
×(不良):0.5以上
式(7)ゲル含有量(GEL)= Z/X*100
また、ゲル膨潤度(SI)は式(8)より求めた。
式(8)ゲル膨潤度(SI) = Y/Z
共重合体ラテックス1の作製:ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水129部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、ブタジエン9部、スチレン12部、アクリロニトリル9部、2−ヒドロキシエチルアクリレート1部、フマール酸4部、イタコン酸1部、t−ドデシルメルカプタン0.05部、シクロヘキセン2部、硫酸第一鉄0.002部、L−アスコルビン酸0.04部、エチレンジアミン四酢酸0.01部、過硫酸カリウム0.6部を仕込み30℃で重合を開始した。重合開始から60分かけて、重合熱を利用しながら重合温度を72℃に上昇させた。この時点で重合転化率は0.51であり、重合熱利用効率は69%であった。重合開始60分後から150分後までは、ブタジエン10部、スチレン15部、アクリロニトリル8部、t−ドデシルメルカプタン0.20部、シクロヘキセン2部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部を90分間連続添加しながら、重合温度を72℃に保って重合を継続した。重合開始150分後から240分後までは、ブタジエン20部、スチレン9部、アクリロニトリル2部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部を90分間連続添加しながら、重合温度を72℃に保って重合を継続した。重合開始240分後に、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を添加し、重合開始240分後から330分後までは、重合温度を72℃から85℃に徐々に上昇させながら重合を継続した。重合開始330分後以降に重合転化率が97%を超えたことを確認してから槽内温度を35℃以下に冷却した。水酸化ナトリウム0.5部と水酸化カリウム0.5部を加えた後、水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去して共重合体ラテックス1を得た。
共重合体ラテックス1の数平均粒子径は100nm、pHは7.8、ゲル含有率は87%、ゲル膨潤度は14、粗大凝集物の発生量は0.001%であった。
共重合体ラテックス2の作製:ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水131部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、ブタジエン10部、スチレン11部、アクリロニトリル9部、イタコン酸3部、アクリル酸2部、t−ドデシルメルカプタン0.05部、αメチルスチレンダイマー0.3部、硫酸第一鉄0.002部、L−アスコルビン酸0.06部、エチレンジアミン四酢酸0.01部、過硫酸カリウム0.6部を仕込み35℃で重合を開始した。重合開始から90分かけて、重合熱を利用しながら重合温度を73℃に上昇させた。この時点での重合転化率は0.61であり、重合熱利用効率は91%であった。重合開始90分後から210分後までは、ブタジエン12部、スチレン10部、アクリロニトリル9部、t−ドデシルメルカプタン0.20部、シクロヘキセン2部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水3部を120分間連続添加しながら、重合温度を73℃に保って重合を継続した。重合開始210分後から330分後までは、ブタジエン23部、スチレン7部、アクリロニトリル4部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水3部を120分間連続添加しながら、重合温度を73℃に保って重合を継続した。重合開始330分後に、L−アスコルビン酸0.04部、純水3部、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を添加し、重合開始330分後から450分後までは、重合温度を73℃から85℃に徐々に上昇させながら重合を継続した。重合開始450分後以降に重合転化率が97%を超えたことを確認してから槽内温度を35℃以下に冷却した。水酸化ナトリウム1.0部を加えた後、水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去して共重合体ラテックス2を得た。
共重合体ラテックス2の数平均粒子径は90nm、pHは8.0、ゲル含有率は94%、ゲル膨潤度は10.5、粗大凝集物の発生量は0.002%であった。
共重合体ラテックス3の作製:ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水110部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部、ブタジエン10部、スチレン7部、メチルメタクリレート5部、アクリロニトリル5部、フマール酸2部、アクリル酸2部、t−ドデシルメルカプタン0.02部、シクロヘキセン1部、硫酸第一鉄0.003部、ホルムアルデヒドスルホン酸ナトリウム0.1部、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を仕込み28℃で重合を開始した。重合開始から60分かけて、重合熱を利用しながら重合温度を70℃に上昇させた。この時点で重合転化率は0.75であり、重合熱利用効率は102%であった。重合開始60分後から180分後までは、ブタジエン11部、スチレン15部、アクリロニトリル5部、t−ドデシルメルカプタン0.20部、αメチルスチレンダイマー0.2部の混合物、および過硫酸カリウム0.5部、純水20部を120分間連続添加しながら、重合温度を70℃に保って重合を継続した。重合開始180分後から300分後までは、ブタジエン22部、スチレン12部、アクリロニトリル4部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.5部、ホルムアルデヒドスルホン酸ナトリウム0.1部、純水1部を120分間連続添加しながら、重合温度を70℃から75℃に上昇させて重合を継続した。重合開始300分後に、ホルムアルデヒドスルホン酸ナトリウム0.05部、純水1部、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を添加し、重合開始300分後から420分後までは、重合温度を75℃から85℃に徐々に上昇させながら重合を継続した。重合開始420分後以降に重合転化率が97%を超えたことを確認してから槽内温度を35℃以下に冷却した。水酸化カリウム1.0部を加えた後、水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去して共重合体ラテックス3を得た。
共重合体ラテックス3の数平均粒子径は110nm、pHは7.8、ゲル含有率は94%、ゲル膨潤度は13.3、粗大凝集物の発生量は0.002%であった。
共重合体ラテックス4の作製:ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水110部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部、ブタジエン14部、スチレン9部、アクリロニトリル7部、イタコン酸4部、t−ドデシルメルカプタン0.05部、シクロヘキセン0.5部、αメチルスチレンダイマー0.5部、硫酸第一鉄0.003部、L−アスコルビン酸0.08部、エチレンジアミン四酢酸0.01部、過硫酸カリウム0.3部を仕込み30℃で重合を開始した。重合開始から60分かけて、重合熱を利用しながら重合温度を66℃に上昇させた。この時点で重合転化率は0.77であり、重合熱利用効率は142%であった。重合開始60分後から150分後までは、ブタジエン13部、メチルメタクリレート10部、アクリロニトリル9部、t−ドデシルメルカプタン0.20部の混合物、および過硫酸カリウム0.3部、L−アスコルビン酸0.04部、純水16部を90分間連続添加しながら、重合温度を66℃から72℃に上昇させて重合を継続した。重合開始150分後から240分後までは、ブタジエン23部、スチレン3部、アクリロニトリル8部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.5部、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部を90分間連続添加しながら、重合温度を72℃に保って重合を継続した。重合開始240分後に、ホルムアルデヒドスルホン酸ナトリウム0.1部、純水2部、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を添加し、重合開始240分後から330分後までは、重合温度を72℃から85℃に徐々に上昇させながら重合を継続した。重合開始330分後以降に重合転化率が97%を超えたことを確認してから槽内温度を35℃以下に冷却した。水酸化カリウム1.0部を加えた後、水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去して共重合体ラテックス4を得た。
共重合体ラテックス4の数平均粒子径は125nm、pHは8.1、ゲル含有率は96%、ゲル膨潤度は8.1、粗大凝集物の発生量は0.003%であった。
共重合体ラテックス5の作製:ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水119部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部、ブタジエン11部、スチレン11部、アクリロニトリル9部、イタコン酸1部、アクリル酸3部、t−ドデシルメルカプタン0.05部、硫酸第一鉄0.002部、L−アスコルビン酸0.06部、エチレンジアミン四酢酸0.01部、過硫酸カリウム0.4部を仕込み35℃で重合を開始した。重合開始から90分かけて、重合熱を利用しながら重合温度を73℃に上昇させた。この時点での重合転化率は0.52であり、重合熱利用効率は87%であった。重合開始90分後から210分後までは、ブタジエン12部、スチレン10部、アクリロニトリル9部、t−ドデシルメルカプタン0.50部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部を120分間連続添加しながら、重合温度を73℃に保って重合を継続した。重合開始210分後から330分後までは、ブタジエン23部、スチレン6部、アクリロニトリル5部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部を120分間連続添加しながら、重合温度を73℃に保って重合を継続した。重合開始330分後に、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を添加し、重合開始330分後から450分後までは、重合温度を73℃から85℃に徐々に上昇させながら重合を継続した。重合開始450分後以降に重合転化率が97%を超えたことを確認してから槽内温度を35℃以下に冷却した。水酸化ナトリウム1.0部を加えた後、水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去して共重合体ラテックス5を得た。
共重合体ラテックス5の数平均粒子径は130nm、pHは8.0、ゲル含有率は78%、ゲル膨潤度は16.3、粗大凝集物の発生量は0.004%であった。
共重合体ラテックス6の作製:ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水105部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部、ブタジエン9部、スチレン13部、アクリロニトリル9部、イタコン酸2部、フマール酸1部、アクリル酸1部、t−ドデシルメルカプタン0.05部、硫酸第一鉄0.002部、L−アスコルビン酸0.04部、エチレンジアミン四酢酸0.01部、過硫酸カリウム0.3部を仕込み30℃で重合を開始した。重合開始から60分かけて、重合熱を利用しながら重合温度を66℃に上昇させた。この時点で重合転化率は0.56であり、重合熱利用効率は106%であった。重合開始60分後から150分後までは、ブタジエン10部、スチレン16部、アクリロニトリル8部、t−ドデシルメルカプタン0.20部の混合物、および過硫酸カリウム0.3部、純水20部、L−アスコルビン酸0.04部を90分間連続添加しながら、重合温度を66℃から72℃に上昇させて重合を継続した。重合開始150分後から240分後までは、ブタジエン19部、スチレン10部、アクリロニトリル2部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.5部、L−アスコルビン酸0.04部、純水3部を90分間連続添加しながら、重合温度を72℃に保って重合を継続した。重合開始240分後に、ホルムアルデヒドスルホン酸ナトリウム0.1部、純水2部とクメンハイドロパーオキサイド0.1部を添加し、重合開始240分後から330分後までは、重合温度を72℃から85℃に徐々に上昇させながら重合を継続した。重合開始330分後以降に重合転化率が97%を超えたことを確認してから槽内温度を35℃以下に冷却した。水酸化カリウム1.0部を加えた後、水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去して共重合体ラテックス6を得た。
共重合体ラテックス6の数平均粒子径は135nm、pHは8.0、ゲル含有率は95%、ゲル膨潤度は6.1、粗大凝集物の発生量は0.001%であった。
共重合体ラテックス7の作製:ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水129部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、ブタジエン5部、スチレン19部、アクリロニトリル6部、フマール酸3部、イタコン酸1部、t−ドデシルメルカプタン0.05部、硫酸第一鉄0.002部、L−アスコルビン酸0.04部、エチレンジアミン四酢酸0.01部、過硫酸カリウム0.6部を仕込み30℃で重合を開始した。重合開始から60分かけて、重合熱を利用しながら重合温度を72℃に上昇させた。この時点で重合転化率は0.54であり、重合熱利用効率は62%であった。重合開始60分後から150分後までは、ブタジエン9部、スチレン17部、アクリロニトリル8部、t−ドデシルメルカプタン0.20部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部を90分間連続添加しながら、重合温度を72℃に保って重合を継続した。重合開始150分後から240分後までは、ブタジエン4部、スチレン23部、アクリロニトリル5部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部を90分間連続添加しながら、重合温度を72℃に保って重合を継続した。重合開始240分後に、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を添加し、重合開始240分後から330分後までは、重合温度を72℃から85℃に徐々に上昇させながら重合を継続した。重合開始330分後以降に重合転化率が97%を超えたことを確認してから槽内温度を35℃以下に冷却した。水酸化ナトリウム0.5部と水酸化カリウム0.5部を加えた後、水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去して共重合体ラテックス7を得た。
共重合体ラテックス7の数平均粒子径は135nm、pHは7.8、ゲル含有率は76%、ゲル膨潤度は10.8、粗大凝集物の発生量は0.009%であった。
共重合体ラテックス8の作製:ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水129部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、ブタジエン21部、スチレン3部、アクリロニトリル7部、イタコン酸2.5部、アクリル酸1.5部、t−ドデシルメルカプタン0.05部、硫酸第一鉄0.002部、L−アスコルビン酸0.04部、エチレンジアミン四酢酸0.01部、過硫酸カリウム0.6部を仕込み30℃で重合を開始した。重合開始から60分かけて、重合熱を利用しながら重合温度を72℃に上昇させた。この時点で重合転化率は0.48であり、重合熱利用効率は75%であった。重合開始60分後から150分後までは、ブタジエン23部、スチレン4部、アクリロニトリル7部、t−ドデシルメルカプタン0.20部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部を90分間連続添加しながら、重合温度を72℃に保って重合を継続した。重合開始150分後から240分後までは、ブタジエン21部、スチレン5部、アクリロニトリル5部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部を90分間連続添加しながら、重合温度を72℃に保って重合を継続した。重合開始240分後に、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部とクメンハイドロパーオキサイド0.1部を添加し、重合開始240分後から330分後までは、重合温度を72℃から85℃に徐々に上昇させながら重合を継続した。重合開始330分後以降に重合転化率が97%を超えたことを確認してから槽内温度を35℃以下に冷却した。水酸化ナトリウム0.5部と水酸化カリウム0.5部を加えた後、水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去して共重合体ラテックス8を得た。
共重合体ラテックス8の数平均粒子径は140nm、pHは7.8、ゲル含有率は90%、ゲル膨潤度は9.0、粗大凝集物の発生量は0.007%であった。
共重合体ラテックス9の作製:ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水110部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部、ブタジエン10部、スチレン2部、メチルメタクリレート2部、アクリロニトリル15部、フマール酸3.5部、アクリル酸0.5部、t−ドデシルメルカプタン0.02部、硫酸第一鉄0.003部、ホルムアルデヒドスルホン酸ナトリウム0.1部、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を仕込み28℃で重合を開始した。重合開始から60分かけて、重合熱を利用しながら重合温度を70℃に上昇させた。この時点で重合転化率は0.50であり、重合熱利用効率は88%であった。重合開始60分後から180分後までは、ブタジエン10部、スチレン10部、アクリロニトリル12部、t−ドデシルメルカプタン0.20部の混合物、および過硫酸カリウム0.5部、純水20部を120分間連続添加しながら、重合温度を70℃に保って重合を継続した。重合開始180分後から300分後までは、ブタジエン20部、スチレン7部、アクリロニトリル8部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.5部、ホルムアルデヒドスルホン酸ナトリウム0.1部、純水1部を120分間連続添加しながら、重合温度を70℃から75℃に上昇させて重合を継続した。重合開始300分後に、ホルムアルデヒドスルホン酸ナトリウム0.05部、純水1部、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を添加し、重合開始300分後から420分後までは、重合温度を75℃から85℃に徐々に上昇させながら重合を継続した。重合開始420分後以降に重合転化率が97%を超えたことを確認してから槽内温度を35℃以下に冷却した。水酸化カリウム1.0部を加えた後、水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去して共重合体ラテックス9を得た。
共重合体ラテックス9の数平均粒子径は125nm、pHは7.7、ゲル含有率は92%、ゲル膨潤度は8.7、粗大凝集物の発生量は0.000%であった。
共重合体ラテックス10の作製:ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水131部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、ブタジエン11部、スチレン17部、イタコン酸5部、t−ドデシルメルカプタン0.05部、硫酸第一鉄0.002部、L−アスコルビン酸0.06部、エチレンジアミン四酢酸0.01部、過硫酸カリウム0.6部を仕込み35℃で重合を開始した。重合開始から90分かけて、重合熱を利用しながら重合温度を73℃に上昇させた。この時点での重合転化率は0.48であり、重合熱利用効率は57%であった。重合開始90分後から210分後までは、ブタジエン12部、スチレン20部、アクリロニトリル1部、t−ドデシルメルカプタン0.20部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水3部を120分間連続添加しながら、重合温度を73℃に保って重合を継続した。重合開始210分後から330分後までは、ブタジエン22部、スチレン11部、アクリロニトリル1部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水3部を120分間連続添加しながら、重合温度を73℃に保って重合を継続した。重合開始330分後に、L−アスコルビン酸0.04部、純水3部、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を添加し、重合開始330分後から450分後までは、重合温度を73℃から85℃に徐々に上昇させながら重合を継続した。重合開始450分後以降に重合転化率が97%を超えたことを確認してから槽内温度を35℃以下に冷却した。水酸化ナトリウム1.0部を加えた後、水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去して共重合体ラテックス10を得た。
共重合体ラテックス10の数平均粒子径は110nm、pHは8.0、ゲル含有率は75%、ゲル膨潤度は15、粗大凝集物の発生量は0.012%であった。
共重合体ラテックス11の作製:ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水110部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部、ブタジエン9部、スチレン17部、アクリロニトリル7部、イタコン酸0.5部、t−ドデシルメルカプタン0.05部、硫酸第一鉄0.002部、L−アスコルビン酸0.04部、エチレンジアミン四酢酸0.01部、過硫酸カリウム0.3部を仕込み30℃で重合を開始した。重合開始から60分かけて、重合熱を利用しながら重合温度を66℃に上昇させた。この時点で重合転化率は0.55であり、重合熱利用効率は94%であった。重合開始60分後から150分後までは、ブタジエン10部、メチルメタクリレート15部、アクリロニトリル8部、t−ドデシルメルカプタン0.20部の混合物、および過硫酸カリウム0.3部、L−アスコルビン酸0.04部、純水16部を90分間連続添加しながら、重合温度を66℃から72℃に上昇させて重合を継続した。重合開始150分後から240分後までは、ブタジエン16部、スチレン10.5部、アクリロニトリル7部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.5部、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部を90分間連続添加しながら、重合温度を72℃に保って重合を継続した。重合開始240分後に、ホルムアルデヒドスルホン酸ナトリウム0.1部、純水2部、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を添加し、重合開始240分後から330分後までは、重合温度を72℃から85℃に徐々に上昇させながら重合を継続した。重合開始330分後以降に重合転化率が97%を超えたことを確認してから槽内温度を35℃以下に冷却した。水酸化カリウム1.0部を加えた後、水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去して共重合体ラテックス11を得た。
共重合体ラテックス11の数平均粒子径は140nm、pHは8.1、ゲル含有率は82%、ゲル膨潤度は13、粗大凝集物の発生量は0.332%であった。
共重合体ラテックス12の作製:ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水124部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、ブタジエン5部、スチレン5部、アクリロニトリル5部、2−ヒドロキシエチルアクリレート1部、フマール酸2部、イタコン酸2部、t−ドデシルメルカプタン0.05部、硫酸第一鉄0.002部、L−アスコルビン酸0.04部、エチレンジアミン四酢酸0.01部を仕込んだ。仕込み完了時の内部温度は30℃であった。外部ジャケットに温水を流しながら90分かけて内部温度を72℃に引き上げた。この時点で重合転化率は0.00であり、重合熱利用効率は0%であった。内部温度が72℃に到達後に過硫酸カリウム0.6部と純水5部を添加して反応を開始した。重合開始直後から150分後までは、ブタジエン18部、スチレン13部、アクリロニトリル8部、t−ドデシルメルカプタン0.20部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部を150分間連続添加しながら、重合温度を72℃に保って重合を継続した。重合開始150分後から300分後までは、ブタジエン22部、スチレン13部、アクリロニトリル6部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部を150分間連続添加しながら、重合温度を72℃に保って重合を継続した。重合開始300分後に、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部、クメンハイドロパーオキサイド0.1部を添加し、重合開始300分後から420分後までは、重合温度を72℃から85℃に徐々に上昇させながら重合を継続した。重合開始420分後以降に重合転化率が97%を超えたことを確認してから槽内温度を35℃以下に冷却した。水酸化ナトリウム0.5部と水酸化カリウム0.5部を加えた後、水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去して共重合体ラテックス12を得た。
共重合体ラテックス12の数平均粒子径は115nm、pHは7.8、ゲル含有率は95%、ゲル膨潤度は8.6、粗大凝集物の発生量は0.126%であった。
共重合体ラテックス13の作製:ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水129部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、ブタジエン8部、スチレン9部、アクリロニトリル2部、イタコン酸4部、t−ドデシルメルカプタン0.05部、硫酸第一鉄0.001部、L−アスコルビン酸0.015部、エチレンジアミン四酢酸0.01部、過硫酸カリウム0.2部を仕込み30℃で重合を開始した。重合開始から120分かけて、重合熱を利用しながら重合温度を48℃に上昇させた。この時点で重合転化率は0.11であり、重合熱利用効率は23%であった。重合開始120分後から360分後までは、ブタジエン13部、スチレン17部、アクリロニトリル9部、t−ドデシルメルカプタン0.20部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、過硫酸カリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部を240分間連続添加しながら、重合温度を48℃に保って重合を継続した。重合開始360分後から600分後までは、ブタジエン20部、スチレン9部、アクリロニトリル9部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、過硫酸カリウム0.2部、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部を240分間連続添加しながら、重合温度を48℃から53℃に上昇させて重合を継続した。重合開始600分後に、L−アスコルビン酸0.04部、純水2部、クメンハイドロパーオキサイド0.2部を添加し、重合開始600分後から780分後までは、重合温度を53℃に保って重合を継続した。重合開始780分後以降に重合転化率が95%を超えたことを確認してから槽内温度を35℃以下に冷却した。水酸化ナトリウム0.5部と水酸化カリウム0.5部を加えた後、水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去して共重合体ラテックス13を得た。
共重合体ラテックス13の数平均粒子径は145nm、pHは8.0、ゲル含有率は72%、ゲル膨潤度は14、粗大凝集物の発生量は0.536%であった。
共重合体ラテックス14の作製:ステンレス製耐圧重合反応機に、減圧下で純水124部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、ブタジエン2部、スチレン1部、メチルメタクリレート1部、アクリロニトリル2部、フマール酸2部、イタコン酸2部、t−ドデシルメルカプタン0.05部、エチレンジアミン四酢酸0.01部、過硫酸カリウム0.8部を仕込み30℃で重合を開始した。それと同時に外部ジャケットに温水を流しながら60分かけて内部温度を72℃に引き上げた。この時点で重合転化率は0.32であり、重合熱利用効率は13%であった。重合開始60分後から240分後までは、ブタジエン21部、スチレン15部、アクリロニトリル9部、t−ドデシルメルカプタン0.20部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、純水2部を180分間連続添加しながら、重合温度を72℃に保って重合を継続した。重合開始240分後から420分後までは、ブタジエン18部、スチレン18部、アクリロニトリル9部の混合物、およびアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム0.2部、純水2部を180分間連続添加しながら、重合温度を72℃から75℃に上昇させて重合を継続した。重合開始420分後に、純水2部、クメンハイドロパーオキサイド0.2部を添加し、重合開始420分後から600分後までは、重合温度を75℃から85℃に徐々に上昇させて重合を継続した。重合開始600分後以降に重合転化率が97%を超えたことを確認してから槽内温度を35℃以下に冷却した。水酸化ナトリウム0.5部と水酸化カリウム0.5部を加えた後、水蒸気蒸留によって未反応単量体を除去して共重合体ラテックス14を得た。
共重合体ラテックス14の数平均粒子径は125nm、pHは7.7、ゲル含有率は92%、ゲル膨潤度は7.2、粗大凝集物の発生量は0.023%であった。
上記にて得られた各種共重合体ラテックスを用いて、下記の配合により紙塗工用組成物を調整した。
カオリンクレー 50部
重質炭酸カルシウム 50部
変性デンプン 3部
共重合体ラテックス 9部
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
固形分濃度 65%
市販の熱風塗工乾燥機MLC−100S型を用いて、塗工原紙(坪量67g/m2)に得られた紙塗工用組成物を塗工乾燥し、塗工紙を作製した。
塗工条件:熱風塗工乾燥機MLC−100S型にて、各紙塗工用組成物の乾燥後の塗工量が片面13g/m2となるようにワイヤーバーを用いて塗工した。塗工速度は46m/分に設定した。
乾燥条件:塗工から約0.5秒後に150℃の乾燥炉内で、温度210℃、風速33m/秒の熱風により3秒間乾燥した。
得られた各塗工紙を、相対湿度65%、温度20℃の条件下で一昼夜調湿した後、線圧60kg/cm、表面温度50℃、通紙速度7m/分、表裏2回ずつ合計4回の通紙条件でスーパーカレンダー処理し、得られた塗工紙を下記に示す各試験に供して評価し、結果を表1および2に示した。
塗工紙のドライピック強度の評価:RI印刷機で各塗工紙試料を同時に印刷した際のピッキングの程度を肉眼で判定し、(優)◎ > ○ > △ > ×(劣)まで相対的に評価した。結果を表1および2に示した。
◎:60%以上
○:55%以上、60%未満
△:50%以上、55%未満
×:50%未満
(優)◎ > ○ > △ > ×(劣)
Claims (8)
- 脂肪族共役ジエン系単量体20〜60重量%、シアン化ビニル系単量体5〜30重量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体1〜10重量%およびそれらと共重合可能な他の単量体0〜74重量%からなる重合性単量体合計100重量部を乳化重合して得られる共重合体ラテックスであって、単量体の一部または全量を仕込み完了後、重合系内の温度T1が0〜45℃
の範囲で重合を開始した後、重合系内の温度T2を55〜100℃の範囲に到達させるに際し、その温度上昇(T2−T1)に必要な熱量(Hr)に対する重合による重合熱(Hp)の比率である重合熱利用効率(E)が40%以上であることを特徴とする紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法。 - 共重合体ラテックスのゲル含有率(GEL)とゲル膨潤度(SI)の比率(GEL/SI)の値が5〜15の範囲にある請求項1に記載の紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法。
- 共重合体ラテックスの数平均粒子径が70〜150nmである請求項1に記載の紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法。
- 重合開始から180〜540分で全重合性単量体の重合転化率を0.9以上に到達させる請求項1〜3何れかに記載の紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法。
- 重合性単量体合計100重量部に対して65〜300重量部の重合水を使用してなる請求項1〜4何れかに記載の紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法。
- T2−T1=30℃以上である請求項1〜5何れかに記載の紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法。
- 請求項1〜6何れかに記載の製造方法で得られた紙塗工用共重合体ラテックス。
- 請求項7に記載の紙塗工用共重合体ラテックス及び顔料を含んでなる紙塗工用組成物。
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