JP5184305B2 - 電気器具用防水ケース - Google Patents

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本発明は、機能部材を収納する電気器具用防水ケースに関するものである。
この種の防水ケースは例えばACアダプタに用いられており、このケースの内部には電源基板が配設されている。この基板には機能部材としての電子部品が実装され、当該部品では交流電力を直流電力に変換している。
また、この基板は、プラグを介して商用電源に接続される一方、ケーブルを介して電気機器等に接続される。
ここで、このケーブルの外被はブッシュに囲繞され、ブッシュはケーブルの折れ曲がりを防ぐ機能を有している。一方、当該ブッシュはケースの内部から外部に亘って配置されるため、このケースの内部には水分等が浸入するとの懸念がある。そこで、当該ケースの内部に封入樹脂材を充填した技術が開示されている(例えば、特許文献1,2参照)。また、このケースの防水性を確保する技術としては、Oリングをケースの開口の周縁に密着させた構造も知られている(例えば、特許文献3参照)。
特許第3815733号公報 国際公開第07/116791号パンフレット 特開2007−73269号公報
ところで、上記特許文献1,2の如く、封入樹脂材をケースの内部に充填すると、ケースの完成に至るまでの工数が非常に長くなるとの問題がある。この封入樹脂材は、注入して乾燥するまで約8時間程度の期間を要し、当該樹脂材の乾燥時間がケースを形成する樹脂の固化時間にさらに加算されるからである。
また、この封入樹脂材は高価であり、多量に充填するのでは製造コストを削減できないとの問題もある。
一方、上記特許文献3の技術では、Oリングをコネクタのフランジ部分とケースの開口の周縁との間に配置しており、封入樹脂材を用いていない故、上記各問題は生じない。
しかしながら、このコネクタには、そのフランジ部分をOリングに向けて押え付けるための特段の力は作用しておらず、これでは、ケースの防水性をより一層高められないとの問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、ケースの防水性をより一層高める電気器具用防水ケースを提供することである。
上記目的を達成するための第1の発明は、機能部材を収納する主空間、及び開口を介して主空間に連通する副空間をそれぞれ備えるケース本体と、機能部材に接続されており、副空間を経てケース本体の外部に向けて延設されるケーブルと、ケーブルを囲繞し、副空間から外部に亘って形成されるブッシュとを具備し、ケース本体は、副空間の内周面にてブッシュに向けて突出し、主空間から離間するに連れて縮径する加圧面を備え、ブッシュは、ブッシュの外周面に係合されており、主空間から離間するに連れて縮径し、加圧面に当接される受圧面を有し、この当接に伴ってブッシュの軸線方向に沿って開口に向けて移動する鍔部材と、鍔部材と開口との間にてブッシュの外周面に係合されており、鍔部材の移動に伴って開口の周縁に密着する環状の弾性部材とを備えている。
第1の発明によれば、電気器具用防水ケースは、ケース本体、ケーブル、及びブッシュからなり、このケース本体は加圧面を備えている。詳しくは、この加圧面は、副空間の内周面にてブッシュに向けて突出しており、主空間から離間するに連れて縮径している。
一方、ブッシュには、鍔部材及び環状の弾性部材がその外周面に係合されている。この鍔部材は、主空間から離間するに連れて縮径して加圧面に当接される受圧面を有しており、これら加圧面及び受圧面のテーパ面同士の当接に伴い、ブッシュの軸線方向に沿って開口に向けて移動する。また、弾性部材は、鍔部材と開口との間に配置されており、上述した鍔部材の移動に伴って開口の周縁に密着する。
このように、鍔部材には、テーパ面同士のくさび作用によって弾性部材を開口の周縁に押し付ける力が発生しており、弾性部材は鍔部材と開口を形成する壁面との隙間を塞ぐ。よって、副空間の内周面や開口周囲の壁面を伝い、開口の周縁から主空間に向かう水分の浸入を防ぐことができる。この結果、防水ケースの防水性がより一層高められる。
しかも、当該構造によれば、従来に比して封入樹脂材が不要になるし、また、工数が非常に短くなることから、防水ケースの製造コストの低廉化を達成できる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、鍔部材は、弾性部材が受容可能に形成されており、主空間から離間するに連れて縮径し、加圧面と受圧面との当接に伴って弾性部材をブッシュの軸線に向けて押し出す押圧面を有していることを特徴とする。
第2の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、鍔部材は押圧面を有しており、この押圧面は、弾性部材を受容することができ、主空間から離間するに連れて縮径している。そして、押圧面は、上記テーパ面同士のくさび作用によって弾性部材を開口の周縁に押し付ける力が鍔部材に発生すると、弾性部材をブッシュの軸線に向けて、換言すれば、このブッシュの径を狭める方向に押し出すことができる。
この結果、弾性部材は鍔部材とブッシュとの隙間を塞ぎ、ブッシュの外周面と鍔部材の内周面との隙間を伝い、開口の周縁から主空間に向かう水分の浸入も防ぐことができる。
第3の発明は、第1や第2の発明の構成において、鍔部材は略円環状をなし、その受圧面は、鍔部材の全周に亘って形成されていることを特徴とする。
第3の発明によれば、第1や第2の発明の作用に加えてさらに、受圧面が鍔部材の全周に亘って形成されていれるので、この鍔部材が角型で形成され、受圧面が両端部分にのみ形成される場合に比して、その受圧面の配置を考慮することなく、略円環状の鍔部材をブッシュに取り付け可能になる。
第4の発明は、第1から第3の発明の構成において、鍔部材は、ケース本体よりも滑り性の優れた材質で形成されていることを特徴とする。
第4の発明によれば、第1から第3の発明の作用に加えてさらに、鍔部材がケース本体よりも滑り性の優れた材質で形成されていれば、ケース本体の加圧面が鍔部材の受圧面に当接すると、鍔部材はスムーズに移動し、弾性部材は開口の周縁に速やかに密着する。また、鍔部材をスムーズに移動させるべく、仮に潤滑剤を加圧面や受圧面等に塗布した場合に比して、この潤滑剤からのガス発生との懸念もない。
第5の発明は、第1から第4の発明の構成において、ケース本体は、ケーブルの上側に配置される上側ケース本体と、ケーブルの下側に配置され、上側ケース本体に嵌合する下側ケース本体とからなり、加圧面は、これら上側ケース本体及び下側ケース本体の双方にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
第5の発明によれば、第1から第4の発明の作用に加えてさらに、加圧面を上側ケース本体及び下側ケース本体の双方にそれぞれ設ければ、上側ケース本体と下側ケース本体との嵌合に伴い、テーパ面同士のくさび作用が生じて弾性部材は開口の周縁に密着する。このように、上側ケース本体と下側ケース本体との嵌合のみで防水効果が得られることから、この点も工数の短縮化に寄与する。
第6の発明は、第1から第5の発明の構成において、防水ケースは、商用電源から直流電力を作り出すACアダプタに用いられることを特徴とする。
第6の発明によれば、第1から第5の発明の作用に加えてさらに、上述の構成は、水分に接し得る種々の環境下で使用されるACアダプタでは特に顕著な効果を奏する。
本発明によれば、テーパ面同士のくさび作用を利用し、ケースの防水性をより一層高める電気器具用防水ケースを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1には本実施例のACアダプタ1が示されている。このアダプタ1では、商用電源である交流電力から直流電力を作り出しており、この直流電力は電気機器の駆動用或いは二次電池の充電用等に用いられる。
このアダプタ1は、耐熱性及び絶縁性を有する合成樹脂で構成される防水ケース2を有し、本実施例のケース2は、同図に示されるように、上側ケース本体(ケース本体)3及び下側ケース本体(ケース本体)13から構成されている。
このケース本体3は下方に向けて開口したカップ状をなし(図4)、その開口端4は略四角形状に形成されている。また、この図4の他、図1や図2で見て開口端4の右側には、突出部6が形成されており、この突出部6もまた下方に向けて開口している。
一方、ケース本体13は上方に向けて開口したカップ状をなしており(図5)、その開口端14も略四角形状に形成され、この図5の他、図1や図2で見て開口端14の右側にも、上方に向けて開口する突出部16が形成されている。また、このケース本体13の底面側は下方に向けて膨出し、この膨出部分にはプラグ30が形成されており、ケース2はコンセントに直接に差し込むことができる(ダイレクトプラグイン方式)。
そして、ケース本体3がケース本体13に被せられ、各開口端4,14及び各突出部6,16の開口は超音波溶着される。これにより、ケース本体3はケース本体13に気密に嵌合し、その内部、つまり、各開口端4,14によって主空間Mを、各突出部6,16によって副空間Sをそれぞれ有するケース2が構成される(図2)。なお、これらケース本体3,13はネジを用いて嵌合されていても良い。
この副空間Sと主空間Mとは、ケース本体3から下方に向けて延びた壁面7及びケース本体13から上方に向けて延びた壁面17で区画されており、これら各壁面7,17には半円形の開口8,18がそれぞれ形成されている。そして、副空間Sは、この開口8,18を介して主空間Mに連通し、壁面7,17から見て主空間Mから離間するに連れて徐々に縮径して形成されている。
一方、この主空間Mには、図2に示される如く、電源基板10が配設されている。この基板10には機能部材としての電子部品が実装され、当該部品では交流電力を所定電圧の直流電力に変換している。また、基板10の図示しない交流入力端子はプラグ30に電気的に接続されている。このプラグ30は、2枚で1組の金属製のブレード31,31を有しており、下側ケース本体13にインサート成形によって配設される。
これに対し、基板10の図示しない直流出力端子はケーブル50に電気的に接続され、ケーブル50は、副空間Sを経由してケース2の外部に向けて延設されている。
このケーブル50はケーブル本体51有し、ケーブルの外側、換言すれば、ケーブル本体51の外被には、ブッシュ54が射出成形によって一体的に形成されている。これら本体51の外被及びブッシュ54は可撓性を有する合成樹脂で構成される。
より詳しくは、図3にも示されるように、まず、ケーブル本体51は、2本の芯線を覆って構成され、その外被のうち、当該2本の芯線の間には溝が形成されている。
次に、本実施例のブッシュ54は、副空間Sからケース2の外部に亘って形成されており、このブッシュ54は、ブーツ部56と、フック部58と、係合部60とを備えている。
具体的には、ブーツ部56は、図2や図3で見て突出部6,16の右側にてケーブル本体51を囲繞して配置されており、その外径は、この突出部6,16から離間するに連れて徐々に縮径して構成されている。そして、ブーツ部56は、ケーブル本体51が許容曲げ径以下で屈曲しないように、この本体51を保護している。
また、フック部58は、ケーブル本体51を囲繞する段付形状で構成され、その大径部分の一端がブーツ部56に連結し、その他端が突出部6,16の端部に当接可能に構成されている。さらに、このフック部58の小径部分は、その両端が当該大径部分の他端やフック部58の中径部分の一端にそれぞれ連なり、その外周面が突出部6,16の開口の内周面に当接し、この開口から主空間Mに向かう水分の浸入を阻止している。
さらに、このフック部58の中径部分は、その一端が副空間Sにて突出部6,16の端部に当接され、その他端は係合部60に連結している。この係合部60は、副空間Sにてケーブル本体51を囲繞し、また、開口8,18に向けて延びており、この開口8,18の内周面に当接して主空間Mに達している。
ここで、本実施例の突出部6,16には、副空間Sの内周面からブッシュ54に向けて突出した爪状の部材が形成されている。
具体的には、まず、突出部6には、係合部60の上方に2個のケーステーパ(加圧面)9,9がそれぞれ形成されており(図2,4)、各ケーステーパ9は、壁面7から見て主空間Mから離間するに連れて徐々に縮径している。一方、突出部16にも、係合部60の下方に2個のケーステーパ(加圧面)19,19がそれぞれ形成され(図2,5)、各ケーステーパ19もまた、副空間Sの内周面において、壁面17から見て主空間Mから離間するに連れて徐々に縮径している。
なお、本実施例のケーステーパ9,19は、フック部58から見ると、時計で云えば1時、5時、7時、11時方向の計4個で構成され、これらは、図4,5に示される如く、開口8,18の中心に向けてやや傾いて配置される。
ところで、上述のブッシュ54は、これらケーステーパ9,19と開口8,18との間に、締め付けスペーサ(鍔部材)70やOリング(弾性部材)80を備えている。
詳しくは、本実施例の締め付けスペーサ70は、略円環状をなしており、ケーステーパ9,19や係合部60よりも滑り性の優れた材質で形成され、この係合部60の外周面に係合される内周面71を備えている(図6,7)。なお、本実施例のスペーサ70は、Oリング80を所望位置に締め付け可能な硬い材質を用い、金型で形成されている。
また、この内周面71は、ケーブル50の延設方向で見て前端73及び後端75で区画される。前端73が壁面7,17に、後端75がフック部58にそれぞれ対峙している。
また、スペーサ70の外側は外周面72で区画され、この外周面72が突出部6,16の内周面にそれぞれ対峙する。
ここで、この外周面72と後端75との間には後側テーパ(受圧面)76が形成されている。具体的には、この後側テーパ76は、スペーサ70の全周に亘って形成されており、壁面7,17から見ると、ケーステーパ9,19に当接可能な角度や大きさにて、主空間Mから離間するに連れて徐々に縮径している。
これに対し、前端73と内周面71との間には前側テーパ(押圧面)74が形成される。
詳しくは、この前側テーパ74もまた後側テーパ76と同様に、スペーサ70の全周に亘って形成され、壁面7,17から見ると、主空間Mから離間するに連れて徐々に縮径しており、Oリング80を受容可能な大きさで構成されている。
なお、本実施例では、前側テーパ74とブッシュ54の軸線とのなす角は、後側テーパ76とブッシュ54の軸線とのなす角よりも小さく形成される。
例えば、前側テーパ74の角度を45°よりも小さくして、後述の如くOリング80が係合部60を容易に締め付けできるようにする。一方、後側テーパ76の角度を45°よりも小さくすれば、スペーサ70のストローク量を稼ぐことができるが、本実施例では45°よりも大きくし、副空間Sの小型化を図っている。
Oリング80は、スペーサ70と開口8,18との間に配置され、係合部60の外周面に係合可能な環状で形成されている。
そして、上述したケーブル本体51を準備してブッシュ54を形成する金型に装填し、この金型内に溶融した樹脂を注入すると、ブーツ部56、フック部58、及び係合部60が形成され、ケーブル本体51を囲繞する。
次に、上側ケース本体3や、ブレード31を有する下側ケース本体13は、樹脂でそれぞれ別途形成され、当該樹脂が固化されたケース本体13に電源基板10を取り付ける。
続いて、この基板10とブレード31とを接続し、基板10とケーブル本体51とを接続することになるが、その前に、締め付けスペーサ70やOリング80を準備しておき、まず、このスペーサ70をブーツ部56とは反対側からケーブル本体51に通す(図6)。具体的には、後端75を先頭にしてフック部58に向けて移動させ、内周面71を係合部60に係合させる。
その後、Oリング80もまたブーツ部56とは反対側からケーブル本体51に通して係合部60に係合させ、前側テーパ74の近傍に配置する。
次いで、図8に示されるように、スペーサ70やOリング80等を有したケーブル50を下側ケース本体13に配置し、その上方から上側ケース本体3を被せ、上述した開口端4,14及び突出部6,16を嵌合してケース2を構成する。
つまり、係合部60、Oリング80、スペーサ70、及びフック部58の中径部分を突出部6,16の内側に、フック部58の小径部分を突出部6,16の開口部分に、フック部58の大径部分やブーツ部56を突出部6,16の外側にそれぞれ配置し、上側ケース本体3を下側ケース本体13に超音波溶着で気密に嵌合させると、ケーステーパ9,19が後側テーパ76に接触し、図9に示される如く、これらの接点には、法線方向の垂直抗力と接線方向の摩擦力とが生ずる。
これにより、スペーサ70は、これら垂直抗力と摩擦力との合力によって略水平方向、つまり、ブッシュ54の軸線方向に沿って壁面7,17に向けて移動するので、前側テーパ74に接したOリング80は開口8,18の周縁や壁面7,17に強く密着する。
また、当該Oリング80は、このブッシュ54の軸線方向に沿って押されると同時に、ブッシュ54の軸線に交わる方向に向けても押される。
より具体的には、このOリング80は、図9で見て係合部60を締め付ける斜め方向に向けて前側テーパ74で押され、開口8,18の周縁により強く密着する。
そして、上述のケース2を有したアダプタ1では、プラグ30が商用電源のコンセントに直接に接続される一方、ケーブル50の図示しないコネクタが電気機器等に接続される。これにより、アダプタ1では交流電力が直流電力に変換され、電気機器の駆動や二次電池の充電が行われる。
以上のように、本実施例によれば、電気器具用防水ケース2は、ケース本体3,13、ケーブル50、及びブッシュ54からなり、このケース本体3,13はケーステーパ9,19を備えている。詳しくは、ケーステーパ9,19は、副空間Sの内周面にてブッシュ54の係合部60に向けて突出しており、主空間Mから離間するに連れて徐々に縮径している。
一方、この係合部60には、締め付けスペーサ70及びOリング80がその外周面に係合されている。このスペーサ70は、主空間Mから離間するに連れて徐々に縮径してケーステーパ9,19に当接される後側テーパ76を有しており、これらケーステーパ9,19及び後側テーパ76のテーパ面同士の当接に伴い、ブッシュ54の軸線方向に沿って開口8,18に向けて移動する。また、Oリング80は、スペーサ70と開口8,18との間に配置され、スペーサ70の移動に伴って開口8,18の周縁に密着する。
このように、スペーサ70には、テーパ面同士のくさび作用によってOリング80を開口8,18の周縁に押し付ける力が発生しており、Oリング80がスペーサ70と開口8,18を形成する壁面7,17との隙間を塞ぐ。よって、副空間Sの内周面や壁面7,17を伝い、開口8,18の周縁から主空間Mに向かう水分の浸入を防ぐことができる。この結果、防水ケース2の防水性がより一層高められる。
しかも、当該構造によれば、従来に比して封入樹脂材が不要になるし、また、防水ケース2に要する部品点数は、スペーサ70及びOリング80が必要になって増えるものの、樹脂が固化すれば、封入樹脂材の乾燥を待つことなく完成するので、工数が非常に短くなり、ケース2の製造コストの低廉化を達成できる。
また、スペーサ70は前側テーパ74を有しており、この前側テーパ74は、Oリング80を受容することができ、主空間Mから離間するに連れて徐々に縮径している。そして、前側テーパ74は、上記テーパ面同士のくさび作用によってOリング80を開口8,18の周縁に押し付ける力がスペーサ70に発生すると、Oリング80をブッシュ54の軸線に向けて、換言すれば、この係合部60の径を狭める方向に押し出すことができる。
この結果、Oリング80はスペーサ70と係合部60との隙間も塞ぎ、係合部60の外周面とスペーサ70の内周面71との隙間を伝い、開口8,18の周縁から主空間Mに向かう水分の浸入も防ぐことができる。
さらに、後側テーパ76がスペーサ70の全周に亘って形成されていれるので、このスペーサが角型で形成され、後側テーパが上下両端部分にのみ形成される場合に比して、略円環状のスペーサ70を係合部60に取り付ける際に、その後側テーパ76の配置を考慮しなくて済む。
さらにまた、スペーサ70がケース本体3,13やブッシュ54よりも滑り性の優れた材質で形成されていれば、ケーステーパ9,19が後側テーパ76に当接すると、スペーサ70はスムーズに移動し、Oリング80は開口8,18の周縁に速やかに密着する。また、スペーサ70をスムーズに移動させるべく、仮に潤滑剤をケーステーパ9,19や後側テーパ76等に塗布した場合に比して、この潤滑剤からのガス発生との懸念もない。
また、ケーステーパ9,19を上側ケース本体3及び下側ケース本体13の双方にそれぞれ設ければ、上側ケース本体3と下側ケース本体13との嵌合に伴い、テーパ面同士のくさび作用が生じてOリング80は開口8,18の周縁に密着するし、ブッシュ54の軸線に向けて押し出される。このように、上側ケース本体3と下側ケース本体13との嵌合のみで防水効果が得られることから、この点も工数の短縮化に寄与する。
さらに、ケーステーパ9,19は、これら上側ケース本体3及び下側ケース本体13の双方に2個ずつ設ければ、後側テーパ76に対して均等な力を付与可能になる。
さらにまた、上述のケース2の構成は、水分に接し得る種々の環境下で使用されるACアダプタ1では特に顕著な効果を奏する。
本発明は、上記実施例に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
例えば、上記実施例のスペーサ70は略円環状に形成されているが、必ずしもこの形態に限定されるものではなく、副空間Sの形状に沿った公知の形状を採用できる。
また、ケーステーパ9,19の個数についても、上記実施例の個数に限定されない。例えば、ケーステーパ9は、フック部58から見て時計の11時から1時に亘る連続形状で1個設けられ、ケーステーパ19もまた、時計の5時から7時に亘る連続形状で1個設けられていても良い。
さらに、上記実施例では、電気機器としてACアダプタに具現化した例を示しているが、本発明は、電気部品や電子部品等の機能部材を防水ケースに内蔵している限り、各種の電気機器にも当然に適用可能である。
つまり、ケーブルは電力ケーブルに必ずしも限定されるものではなく、例えば、通信用の電気ケーブルや光ケーブルであっても良い。さらに、上述したブレードの形状やその数も一例を示したものであり、丸棒状、L字状等の公知の形状であっても良く、3個以上のブレードで構成されていても良い。
そして、これらいずれの場合にも上記と同様に、ケースの防水性をより一層高めるとの効果を奏する。
本実施例におけるACアダプタの斜視図である。 図1のアダプタの部分断面側面図である。 図2のアダプタから上側ケース本体等を外した状態の斜視図である。 図2の上側ケース本体の斜視図である。 図2の下側ケース本体の斜視図である。 図2のブッシュの分解斜視図である。 図6の締め付けスペーサの説明図である。 図2の上側ケース本体、ケーブル、及び下側ケース本体の組み付けの説明図である。 図8のスペーサやOリングに作用する力の説明図である。
符号の説明
1 ACアダプタ
2 防水ケース
3 上側ケース本体(ケース本体)
6 突出部
8 開口
9 ケーステーパ(加圧面)
13 下側ケース本体(ケース本体)
16 突出部
18 開口
19 ケーステーパ(加圧面)
50 ケーブル
54 ブッシュ
60 係合部
70 締め付けスペーサ(鍔部材)
74 前側テーパ(押圧面)
76 後側テーパ(受圧面)
80 Oリング(弾性部材)

Claims (6)

  1. 機能部材を収納する主空間、及び開口を介して該主空間に連通する副空間をそれぞれ備えるケース本体と、
    前記機能部材に接続されており、前記副空間を経て前記ケース本体の外部に向けて延設されるケーブルと、
    該ケーブルを囲繞し、前記副空間から前記外部に亘って形成されるブッシュとを具備し、
    前記ケース本体は、
    前記副空間の内周面にて前記ブッシュに向けて突出し、前記主空間から離間するに連れて縮径する加圧面を備え、
    該ブッシュは、
    該ブッシュの外周面に係合されており、前記主空間から離間するに連れて縮径し、前記加圧面に当接される受圧面を有し、この当接に伴って前記ブッシュの軸線方向に沿って前記開口に向けて移動する鍔部材と、
    該鍔部材と前記開口との間にて該ブッシュの外周面に係合されており、該鍔部材の移動に伴って前記開口の周縁に密着する環状の弾性部材と
    を備えていることを特徴とする電気器具用防水ケース。
  2. 請求項1に記載の電気器具用防水ケースであって、
    前記鍔部材は、前記弾性部材が受容可能に形成されており、前記主空間から離間するに連れて縮径し、前記加圧面と前記受圧面との当接に伴って前記弾性部材を前記ブッシュの軸線に向けて押し出す押圧面を有していることを特徴とする電気器具用防水ケース。
  3. 請求項1又は2に記載の電気器具用防水ケースであって、
    前記鍔部材は略円環状をなし、その受圧面は、該鍔部材の全周に亘って形成されていることを特徴とする電気器具用防水ケース。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の電気器具用防水ケースであって、
    前記鍔部材は、前記ケース本体よりも滑り性の優れた材質で形成されていることを特徴とする電気器具用防水ケース。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の電気器具用防水ケースであって、
    前記ケース本体は、前記ケーブルの上側に配置される上側ケース本体と、該ケーブルの下側に配置され、該上側ケース本体に嵌合する下側ケース本体とからなり、
    前記加圧面は、これら上側ケース本体及び下側ケース本体の双方にそれぞれ設けられていることを特徴とする電気器具用防水ケース。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の電気器具用防水ケースであって、
    該防水ケースは、商用電源から直流電力を作り出すACアダプタに用いられることを特徴とする電気器具用防水ケース。
JP2008287416A 2008-11-10 2008-11-10 電気器具用防水ケース Active JP5184305B2 (ja)

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