JP2014096275A - シールド付き電線用のコネクター - Google Patents

シールド付き電線用のコネクター Download PDF

Info

Publication number
JP2014096275A
JP2014096275A JP2012247103A JP2012247103A JP2014096275A JP 2014096275 A JP2014096275 A JP 2014096275A JP 2012247103 A JP2012247103 A JP 2012247103A JP 2012247103 A JP2012247103 A JP 2012247103A JP 2014096275 A JP2014096275 A JP 2014096275A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric wire
shielded electric
inner diameter
outer skin
clamp holder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012247103A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6000812B2 (ja
Inventor
Akira Osano
章 小佐野
Koji Ogawa
孝司 小川
Kikuo Miyashita
喜久男 宮下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Union Machinery Co Ltd
Original Assignee
Union Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Union Machinery Co Ltd filed Critical Union Machinery Co Ltd
Priority to JP2012247103A priority Critical patent/JP6000812B2/ja
Publication of JP2014096275A publication Critical patent/JP2014096275A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6000812B2 publication Critical patent/JP6000812B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 大電流通電に対応したシールド付き電線用コネクターは電気自動車用やハイブリッド自動車用として多く用いられているが、高い水密性と振動に耐え得る可撓性を持ちながら、簡単な構造で組立が容易なものは見当らなかった。
【解決手段】 シールド付き電線用コネクターを、円筒状のコネクター本体とこれに螺合する円筒状のクランプホルダーとで構成し、コネクター本体の内径側前方側開口部寄りの部分と後方開口端寄りの部分とにテーパ状の斜面を設けると共に、クランプホルダーの内径側に逆テーパ状の斜面を設け、これら斜面にテーパ状断面を有する環状パッキング及び逆テーパ状断面を有する円筒状のクランプ材を嵌め込むことにより、水密性を確保すると共に、クランプホルダーの後方開口端に円弧状の拡径部を形成して可撓性を持たせた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、シールド付き電線用のコネクター、詳しくは、電気自動車やハイブリッド自動車などにおける大電流通電に対応したシールド付き電線用のコネクターに関するものである。
CO2削減要求の高まりや排ガス規制の強化、ガソリン価格の高騰等の要因により、近年電気自動車やハイブリッド自動車の需要が増大している。
これらにおいては、バッテリー、インバーター、モーター、発電機等各種電気機器間に大電流が通電するが、コネクターを用いてこれらを電気的に接続することが多い。
なし
なし
電気自動車やハイブリッド自動車において使用される電線やコネクターには、道路上という使用環境の特質により、電線内や接続機器内への水の侵入を阻止する水密性や繰り返しの振動に耐え得る可撓性が求められているが、従来この種のコネクターにおいては、低コストかつシンプルな構造で水密性と可撓性とを共に満足させたものはなかなか見当らなかった。
又、電気自動車やハイブリッド自動車においては、ノイズ対策としてシールド付きの電線を用いることが多いが、シールドと接地回路との接続を確実に行うのは実際上なかなかむずかしく、その為の作業も手間のかかるものであり、接地を確実にするには、シールド付き電線用のコネクターの構造を複雑化せざるを得ず、コストアップの要因ともなっていた。
本発明者は、今後益々需要が増加するであろう電気自動車やハイブリッド自動車用として需要の多いこのシールド付き電線用のコネクターについて鋭意研究を行った結果、生産性にすぐれたシンプルな構造で、シールド付き電線との結合作業が容易でありながら、十分な水密性と可撓性を持ち、しかもシールドの接地も確実に行うことが出来る新しいシールド付き電線用のコネクターを開発することに成功し、本発明として、ここに提案するものである。
芯線、絶縁被覆、シールド、外皮がそれぞれ同心円状に積層されてなるシールド付き電線の前方末端側を挿通させる筒状部の外周側に、フランジが一体的に形成されており、前記筒状部の内径前方側は、シールド付き電線の絶縁被覆の外径よりわずかに大きい内径からなる絶縁被覆保持部、前記フランジの根元部分から後方寄りはシールド付き電線の外皮の外径より内径が大きい外皮保持部、前記絶縁被覆保持部と外皮保持部との間は、外皮保持部側へ向かって内径が漸増した前方テーパ部となっており、外皮保持部の後方には、内径が漸増した後方テーパ部が、後方開口寄りの外周には雄ネジ部がそれぞれ形成されている金属製のコネクター本体;
シールド付き電線が挿通可能な内径を有する円筒状をなし、内径前方側には前記コネクター本体の雄ネジに螺合可能な雌ネジ部が形成されていると共に、雌ネジ部の後方には内径が漸減した逆テーパ部と、シールド付き電線の外皮の外径よりわずかに大きな内径の外皮保持部とが連続的に形成されており、外皮保持部の後方開口部寄りの部分は内径が円弧状に漸増した拡径部となっている金属製のクランプホルダー;
肉厚が後方に向かって漸増したテーパ状断面を有し、コネクター本体の前方テーパ部とシールド付き電線の絶縁被覆との間に嵌装されるゴム製の前方環状パッキング;
前記環状パッキングの後方側に介装される金属製で円板状の絶縁被覆用カラー; シールドを外皮表面に折り返したシールド付き電線の折り返し部分に外側から被せて、プレスによる縮径及びかしめによって折り返し部分に圧接される金属製円筒状の導電性スリーブ;
肉厚が後方に向かって漸増したテーパ状断面を有し、コネクター本体の後方テーパ部とシールド付き電線の外皮との間に外装されるゴム製の後方環状パッキング;
前記後方環状パッキングの後方側に介装される金属製で円板状の外皮用カラー;
肉厚が後方に向かって漸減した逆テーパ状断面を有し、クランプホルダーの逆テーパ部とシールド付き電線の外皮との間に嵌装される環状をなした合成樹脂製のクランプ材;
円筒状をなし、拡径部と縮径部とが交互に繰り返される蛇腹状を呈し、前方開口部は前記クランプホルダーの外皮保持部の外周面に、後方開口部はクランプホルダーに挿入されたシールド付き電線の外周面にそれぞれ弾性的に嵌め込まれるゴム製防塵カバー;
とからコネクターを構成し、シールド付き電線の前方末端側の芯線露出部に、バレルをかしめ圧着して端子を結合した後、バレル表面に合成樹脂系接着剤を塗布して接着剤層を形成し、更に、該接着剤層を覆う様に電気絶縁性を有する熱収縮性チューブを被せることにより、上記課題を解決した。
ゴム製防塵カバーを被せたシールド付き電線の先端側をクランプホルダーに挿通すると共に、先端側端末付近の外皮を剥ぎ取り、シールドを露出されて、これを後方側の外皮上に折り返し、折り返されたシールドの外周に導電性スリーブを被せ、導電性スリーブをその全周側から面的にプレスして全面的に縮径させ、導電性スリーブの内周壁面をシールドに押圧接触させた後、更に外周側からスポット的にかしめて、等間隔で複数の陥没部を形成し、該陥没部の先端をシールドに喰い込ませて、導電性スリーブをシールドの固定し、両者を電気的に接続する。
更に、この導電性スリーブの前方の絶縁被覆に絶縁被覆用カラーと前方環状パッキングとを挿通すると共に、導電性スリーブの後方の外皮に外皮用カラー、後方環状パッキング、クランプ材の順でそれぞれ挿通する。
この状態において、導電性スリーブ、前方環状パッキング、クランプ材等が装着されたシールド付き電線の先端側端末部分を、コネクター本体にその後方から挿通し、前方環状パッキングを筒状部の前方テーパ部に、後方環状パッキングを後方テーパ部に当接させ、クランプホルダーの雌ネジ部をコネクター本体の雄ネジ部に螺合させ、クランプホルダーを回転させてクランプホルダーをコネクター本体に強くねじ込む。すると、クランプホルダーは前方方向に移動し、それに伴い、外皮と逆テーパ部との間隔は狭まり、その間に位置したクランプ材は、逆テーパ状の斜面により、強く下向きに押圧され、外皮に喰い込み、嵌合状態となり、シールド付き電線はクランプホルダーを介してコネクター本体に固定される。
更に、シールド付き電線に被せてあるゴム製防塵カバーの前方開口部をクランプホルダーの外皮保持部の外周面に、その後方側から弾性的にぴったりと嵌め込み、外皮保持部及びこれに接続されているシールド付き電線の外周面をゴム製防塵カバーで覆うと共に、コネクター本体の筒状部から前方側に露出しているシールド付き電線の芯線に、端子の後方に設けられているバレルをかしめ圧着して端子を結合した後、バレル表面に合成樹脂系の接着剤を塗布して接着剤層を形成し、更に、この接着剤層を覆う様に、電気絶縁性を有する熱収縮性チューブを被せ、これを熱収縮させて固定する。
この際、クランプホルダーのねじ込みに伴う前方方向への移動により、クランプ材の前端に当接しているストップカラーを介して後方環状パッキングも前方に押し込まれ、後方テーパ部と外皮との間に嵌り込み、外皮と筒状部との隙間を密封し、その部分の水密性を確保する。
更に、後方環状パッキングの前方方向への移動に伴い、外皮用カラー、導電性スリーブ、絶縁被覆用カラーも前方側へ移動し、絶縁被覆用カラーの端面によって、前方環状パッキングは前方方向へ押圧され、前方テーパ部と絶縁被覆との間に嵌り込み、絶縁被覆と筒状部との間の隙間を密封し、その部分の水密性を確保する。
この様に、前方から水の侵入は前方環状パッキングにより、後方からの水の侵入は後方環状パッキングによって阻止する。
又、導電性スリーブは、プレスによる全面的な縮径及びスポット的なかしめによる陥没部の形成によりシールドに強く喰い込んでいるので、導電性スリーブとシールドの電気的接続は安定的かつ確実に保持され、シールドは導電性スリーブ、絶縁被膜用カラー、外皮用カラーを介して、フランジに電気的に接続される。
又、クランプホルダーの後端開口部には、円弧状に拡径した拡径部が形成されているので、シールド付き電線の可撓性は十分に確保され、シールド付き電線の後方部分が上下左右方向に大きく振れたとしても、シールド付き電線のクランプホルダーの後方開口部付近に無理な曲げ応力が作用することはなく、シールド付き電線に損傷が生ずるおそれはほとんどない。
そして、クランプホルダーの外皮保持部の外周面とシールド付き電線の外周面との間には、ゴム製防塵カバーがピッタリと嵌め込まれているので、クランプホルダーの後方開口部寄りの部分に塵や異物が付着するおそれはなく、これらの付着による障害発生の可能性は皆無である。
更に、シールド付き電線の先端に圧着されている端子のバレル表面には接着剤層が形成されており、その上から熱収縮性チューブが被せられ、熱収縮させられているので、この部分の水密性は十分に保持され、端子方向からのコネクター本体内への水の侵入は阻止されている。
又、バレル表面はこの熱収縮性チューブで被膜されているので、万が一バレル表面に接触しても感電する危険性はない。
この発明に係るシールド付き電線用のコネクターは、簡単な構造で組立も容易でありながら、完璧な水密性を有しており、又、シールド付き電線に十分な可撓性を持たせることが出来、しかもシールドと接地回路との電気的接続が確実なので、屋外かつ振動を伴う過酷な環境下で使用される電気自動車用やハイブリッド自動車用のコネクターとして最適である。
この発明に係るシールド付き電線用のコネクターの縦断面図。 同じく、その要部の拡大断面図。 同じく、主要な構成部品を分離して描いたその斜視図。 本発明に係るシールド付き電線用のコネクターが接続されるシールド付き電線の斜視図。 同じく、導電性スリーブを装着する状況を説明したシールド付き電線の拡大側面図。 同じく、導電性スリーブをシールドに固定した状態の一部を切欠いて描いた拡大側面図。 同じく、パッキングやクランプ材等を挿通させた状態のシールド付き電線の半裁縦断面図。 同じく、パッキング類やクランプ材等を挿通させた状態で、コネクター本体にクランプホルダーをねじ込もうとしている状態の縦断面図。
シールド付き電線用のコネクターを円筒状のコネクター本体とこれに螺合する円弧状のクランプホルダーとで構成し、コネクター本体の内径側前方開口部寄りの部分と後方開口端寄りの部分とにテーパ状の斜面を設けると共に、クランプホルダーの内径側に逆テーパ状の斜面を設け、これら斜面にテーパ状断面を有する環状パッキング及び逆テーパ状断面を有する円筒状のクランプ材を嵌め込むことにより、水密性を保持すると共に、クランプホルダーの後方開口端に円弧状の拡径部を形成してシールド付き電線に可撓性を持たせた点に最大の特徴が存する。
図1はこの発明に係るシールド付き電線用のコネクターの実施例1の拡大縦断面図、図2はその要部の拡大斜視図。図3はその主要な構成部品を分離して描いた分解斜視図であり、この発明に係るシールド付き電線用のコネクターは、コネクター本体1、コネクター本体1と螺合するクランプホルダー2、シールド付き電線に被せる導電性スリーブ3、シールド付き電線4をクランプホルダー2に固定するクランプ材30、水密性を持たせる為の各種パッキング等から構成されている。
なお、この発明に係るシールド付き電線用のコネクターに固定されるシールド付き電線4は、図4に示す様に、芯線5、絶縁被覆6,シールド7,外皮8がそれぞれ同心円状に積層されたものである。
コネクター本体1は、導電性を有する金属を素材とするものであり、図1及び図2に示す様に、シールド付き電線4の前方端末側を挿通する筒状部9の外周側にフランジ10が一体的に形成されており、筒状部9の内径前方側には、シールド付き電線4の絶縁被覆6の外径aよりわずかに大きい内径bからなる筒状の絶縁被覆保持部11、前記フランジ10の根元部分から後方寄りには、シールド付き電線4の外皮8の外径cより内径dが大きい筒状の外皮保持部12がそれぞれ形成されており、これら絶縁被覆保持部11と外皮保持部12とは、後方即ち外皮保持部12側に向かって内径が漸増した前方テーパ状13によって接続されている。更に、外皮保持部12の後方開口端には内径が漸増した後方テーパ部14が形成されている。
つまり、筒状部9の内径側には、前方から後方に向かって、径の小さい絶縁被覆保持部11、拡径した前方テーパ部13、径の大きい外皮保持部12、拡径した後方テーパ状14が直列状に連続して形成されていることになる。
又、フランジ10の根元部分の後方は、筒状部9の外径が縮小しており、段差部15となっており、この段差部15の後方の外周には雄ネジが形成されており、雄ネジ部16となっている。更に、筒状部9の前方開口部近傍の外周にはOリング溝33が形成されており、Oリング溝33にはOリング34を装着する様になっている。
一方、クランプホルダー2は、金属を素材とし、シールド付き電線4を挿通可能な内径を有する円筒状をなしており、その前方側の内周壁面には、前記コネクター本体1の雄ネジ部16に螺合可能な雌ネジ部17が形成されていると共に、この雌ネジ部17の後方には内径が漸減した逆テーパ部18と、シールド付き電線4の外皮8の外径cよりわずかに大きい内径eの外皮保持部19とが連続的に形成されている。又、この外皮保持部19の後方開口端寄りの部分には、内径が円弧状に漸増した拡径部20が形成されている。
又、図中21はコネクター本体1の前方テーパ状13とシールド付き電線4の絶縁被覆6との間に嵌装されるゴム製の前方環状パッキングであり、肉厚が後方に向かって漸増した略台形状断面を呈しており、その前端の肉厚fは前方テーパ状13の後端の幅より小さく、後端の肉厚hは前方テーパ部13の後端の幅より大きくなる様に形成されている。
次に、図中22はコネクター本体1の外皮保持部12の前端に介装される金属製の円板状をなした絶縁被覆用カラーであり、外皮保持部12の内径よりわずかに小さい外径を有し、中央にはシールド付き電線4の絶縁被覆6を挿通させられる透孔23があけられている。
又、図中3は導電性スリーブであり、シールド付き電線4のシールド7の先端寄りの部分を外皮8側に折り返した状態において、その外周に被せられる内径を有しており、外周側からのプレスによる縮径及びスポット的なかしめによる陥没部45の形成によってシールド付き電線4のシールド7の折り返し部分25に強固に固定される様になっており、その長さはこの実施例においては外皮保持部12のほぼ4/5程度である。又、この導電性スリーブ3はシールド7とフランジ10とを電気的に接続する機能を持つものであり、素材としては塑性変形しやすい銅が好ましい。
更に、図中26は、前記導電性スリーブ3の後方に介装される金属製の板状をなした外皮用カラーであり、外皮保持部12の内径よりわずかに小さい外径を有し、中央にはシールド付き電線4の外皮8を挿通させられる透孔27があけられている。又、図中28は、コネクター本体1の後方テーパ部14と外皮8との間に嵌装されるゴム製の後方環状パッキングであり、肉厚が後方に向かって漸増した略台形状断面を呈しており、その前端の肉厚は導電性スリーブ3の肉厚とほぼ同じで、後端の肉厚は後方テーパ部の後端開口部の隙間の幅とほぼ同じになっている。更に、29はこの後方環状パッキング28の後方に介装される円板状をなしたゴム製のストップカラーである。
一方、図中30はクランプ材であり、合成樹脂を素材とした丈の短い筒状をなした部材であり、肉厚が後方に向かって漸減した逆テーパ状断面を有し、クランプホルダー2の逆テーパ部18とシールド付き電線4の外皮8との間に嵌装される様になっており、図3に示す様に、その後端縁には複数の切り込み部31が等間隔で形成されていると共に、後方開口端寄りの内径側には外皮8の表面に喰い込ませる為の突条35が形成されている。
更に、図中36はゴム製防塵カバーであり、円筒状をなし、拡径部37と縮径部38とが交互に繰り返される蛇腹状を呈し、前方開口部39は前記クランプホルダー2の外皮保持部19の外周面に、後方開口部40はクランプホルダー2に挿入されるシールド付き電線4の外周面にそれぞれ弾性的に嵌め込まれる内径を有している。
又、図中41は電気絶縁性を有する熱収縮性チューブであり、シールド付き電線4の前方末端側の芯線5に端子42のバレル43を圧着結合し、その上に接着剤層44を形成した後、この接着剤層44を覆う様に被せて熱収縮させるものである。
この実施例1は上記の各構成部材からなるものであり、シールド付き電線4は下記の手順により、このコネクターに固定される。
即ち、まず初めに、ゴム製防塵カバー36を被せたシールド付き電線4の先端側をクランプホルダー2に挿通すると共に、先端側端末付近の外皮8を剥ぎ取りシールド7を露出されて、これを図5に示す様に、後方側の外皮8上に折り返し、図6に示す様に、折り返されたシールド7の外周に導電性スリーブ3を被せ、導電性スリーブ3をその全周側から面的にプレスして全面的に縮径させ、導電性スリーブ3の内周壁面をシールド7に押圧接触させた後、更に外周側からスポット的にかしめて、等間隔で複数の陥没部45を形成し、該陥没部45の先端をシールド7に喰い込ませて、導電性スリーブ3をシールド7の固定し、両者を電気的に接続する。なお、図6において、破線で描かれた導電性スリーブ3は、プレスによる縮径前の状態を示している。
更に、図7に示す様に、この導電性スリーブ3の前方の絶縁被覆6に絶縁被覆用カラー22と前方環状パッキング21とを挿通すると共に、導電性スリーブ3の後方の外皮7に外皮用カラー26、後方環状パッキング28、クランプ材30の順でそれぞれ挿通する。
この状態において、導電性スリーブ3、前方環状パッキング21、クランプ材30等が装着されたシールド付き電線4の先端側端末部分を図8に示す様に、コネクター本体1に、その後方から挿通し、前方環状パッキング21を筒状部9の前方テーパ部13に、後方環状パッキング28を後方テーパ部14に当接させ、クランプホルダー2の雌ネジ部17をコネクター本体1の雄ネジ部16に螺合させ、クランプホルダー2を回転させてクランプホルダー2をコネクター本体1に強くねじ込む。すると、図1に示す様に、クランプホルダー2は前方方向に移動し、それに伴い、外皮8と逆テーパ部18との間隔は狭まり、その間に位置したクランプ材30は、逆テーパ部18の斜面により、強く下向きに押圧され、外皮8に喰い込み嵌合状態となり、シールド付き電線4はクランプホルダー2を介してコネクター本体1に確実に固定される。
更に、シールド付き電線4に被せてあるゴム製防塵カバー36の前方開口部をクランプホルダー2の外皮保持部12の外周面に、その後方側からぴったりと弾性的に嵌め込み、外皮保持部12及びこれに接続されているシールド付き電線4の外周面をゴム防塵カバー36で覆うと共に、コネクター本体1の筒状部9から前方側に露出しているシールド付き電線4の芯線5に、端子42の後方に設けられているバレル43をかしめ圧着して端子42を結合した後、バレル43の表面に合成樹脂系の接着剤を塗布して接着剤層44を形成し、更に、この接着剤層44を覆う様に、電気絶縁性を有する熱収縮性チューブ41を被せ、これを熱収縮させて固定する。
この際、クランプホルダー2のねじ込みに伴う前方方向への移動により、クランプ材30の前端に当接しているストップカラー29を介して後方環状パッキング28も前方に押し込まれ、後方テーパ部14と外皮8との間に嵌り込み、外皮8と筒状部9との隙間を密封し、その部分の水密性を確保する。
更に、後方環状パッキング28の前方方向への移動に伴い、外皮用カラー26、導電性スリーブ3、絶縁被覆用カラー22も前方側へ移動し、絶縁被覆用カラー22の端面によって、前方環状パッキング2は前方方向へ押圧され、前方テーパ部13と絶縁被覆6との間に嵌り込み、絶縁被覆6と筒状部9との間の隙間を密封し、その部分の水密性を確保する。
なお、筒状部9の前方開口端近傍に設けられているOリング34は、フランジ10を用いてコネクター本体1をモーターや発電機などの外部の機器に固定した際に、結合部の水密性を確保する為のものである。
この状態においては、コネクター本体1とシールド付き電線4の結合関係は、クランプ材30により確保され、前方から水の侵入は前方環状パッキング21により、後方からの水の侵入は後方環状パッキング28によってそれぞれ阻止され、シールド7は導電性スリーブ3、絶縁被覆用カラー22、外皮用カラー26を介してフランジ10と電気的に接続される。
なお、導電性スリーブ3はプレスによる全面的な縮径及びスポット的なかしめによる陥没部45の形成により、シールド7に強く喰い込んでいるので、導電性スリーブ3とシールド7の電気的接続は安定的かつ確実に保持される。
又、クランプホルダー2の後端開口部には、円弧状に拡径した拡径部20が形成されているので、シールド付き電線4の可撓性は十分に確保され、図1に矢印Aで示す様に、シールド付き電線4の後方部分が上下左右方向に大きく振れたとしても、シールド付き電線4のクランプホルダー2の後方開口部付近に無理な曲げ応力が作用することはなく、シールド付き電線4に損傷が生ずるおそれはほとんどない。
そして、クランプホルダー2の外皮保持部12の外周面とシールド付き電線4の外周面との間には、ゴム製防塵カバー36が弾性的にピッタリと嵌め込まれているので、クランプホルダー2の後方開口部寄りの部分に塵や異物が付着するおそれはなく、これらの付着による障害の発生の可能性は皆無である。
更に、シールド付き電線4の先端に圧着されている端子42のバレル43の表面には接着剤層44が形成されており、その上から熱収縮性チューブ41が被せられ、熱収縮させられているので、この部分の水密性は十分に保持され、端子42の方向からのコネクター本体1内への水の侵入は阻止されている。
又、バレル43の表面はこの熱収縮性チューブ41で被膜されているので、万が一バレル43の表面に触れたとしても、感電する危険はない。
以上、述べた通り、この発明に係るシールド付き電線用コネクターは、簡単な構造で、組立も容易でありながら、完璧な水密性を持たせることが出来るので、屋外かつ振動を伴う過酷な環境下で使用される電気自動車用やハイブリッド自動車用のコネクターとして最適である。
電気自動車やハイブリッド自動車において大いに利用可能である。
1.コネクター本体
2.クランプホルダー
3.導電性スリーブ
4.シールド付き電線
5.芯線
6.絶縁被覆
7.シールド
8.外皮
9.筒状部
10.フランジ
11.絶縁被覆保持部
13.前方テーパ部
14.後方テーパ部
15.段差部
16.雄ネジ部
17.雌ネジ部
18.逆テーパ部
19.外皮保持部
20.拡径部
21.前方環状パッキング
22.絶縁被覆用カラー
23.透孔
25.折り返し部分
26.外皮用カラー
27.透孔
28.後方環状パッキング
29.ストップカラー
30.クランプ材
31.切り込み部
32.圧着端子
33.Oリング溝
34.Oリング
36.ゴム製防塵カバー
37.拡径部
38.縮径部
39.前方開口部
40.後方開口部
41.熱収縮性チューブ
42.端子
43.バレル
44.接着剤層
45.陥没部

Claims (1)

  1. 芯線、絶縁被覆、シールド、外皮がそれぞれ同心円状に積層されてなるシールド付き電線の前方末端側を挿通させる筒状部の外周側に、フランジが一体的に形成されており、前記筒状部の内径前方側は、シールド付き電線の絶縁被覆の外径よりわずかに大きい内径からなる絶縁被覆保持部、前記フランジの根元部分から後方寄りはシールド付き電線の外皮の外径より内径が大きい外皮保持部、前記絶縁被覆保持部と外皮保持部との間は、外皮保持部側へ向かって内径が漸増した前方テーパ部となっており、外皮保持部の後方には、内径が漸増した後方テーパ部が、後方開口寄りの外周には雄ネジ部がそれぞれ形成されている金属製のコネクター本体;
    シールド付き電線が挿通可能な内径を有する円筒状をなし、内径前方側には前記コネクター本体の雄ネジに螺合可能な雌ネジ部が形成されていると共に、雌ネジ部の後方には内径が漸減した逆テーパ部と、シールド付き電線の外皮の外径よりわずかに大きな内径の外皮保持部とが連続的に形成されており、外皮保持部の後方開口部寄りの部分は内径が円弧状に漸増した拡径部となっている金属製のクランプホルダー;
    肉厚が後方に向かって漸増したテーパ状断面を有し、コネクター本体の前方テーパ部とシールド付き電線の絶縁被覆との間に嵌装されるゴム製の前方環状パッキング;
    前記環状パッキングの後方側に介装される金属製で円板状の絶縁被覆用カラー; シールドを外皮表面に折り返したシールド付き電線の折り返し部分に外側から被せて、プレスによる縮径及びかしめによって折り返し部分に圧接される金属製円筒状の導電性スリーブ;
    肉厚が後方に向かって漸増したテーパ状断面を有し、コネクター本体の後方テーパ部とシールド付き電線の外皮との間に外装されるゴム製の後方環状パッキング;
    前記後方環状パッキングの後方側に介装される金属製で円板状の外皮用カラー;
    肉厚が後方に向かって漸減した逆テーパ状断面を有し、クランプホルダーの逆テーパ部とシールド付き電線の外皮との間に嵌装される環状をなした合成樹脂製のクランプ材;
    円筒状をなし、拡径部と縮径部とが交互に繰り返される蛇腹状を呈し、前方開口部は前記クランプホルダーの外皮保持部の外周面に、後方開口部はクランプホルダーに挿入されたシールド付き電線の外周面にそれぞれ弾性的に嵌め込まれるゴム製防塵カバー;
    とからなり、シールド付き電線の前方末端側の芯線露出部に、バレルをかしめ圧着して端子を結合した後、バレル表面に合成樹脂系接着剤を塗布して接着剤層を形成し、更に、該接着剤層を覆う様に電気絶縁性を有する熱収縮性チューブを被せる様にしたことを特徴とするシールド付きの電線用コネクター。
JP2012247103A 2012-11-09 2012-11-09 シールド付き電線用のコネクター Expired - Fee Related JP6000812B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012247103A JP6000812B2 (ja) 2012-11-09 2012-11-09 シールド付き電線用のコネクター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012247103A JP6000812B2 (ja) 2012-11-09 2012-11-09 シールド付き電線用のコネクター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014096275A true JP2014096275A (ja) 2014-05-22
JP6000812B2 JP6000812B2 (ja) 2016-10-05

Family

ID=50939206

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012247103A Expired - Fee Related JP6000812B2 (ja) 2012-11-09 2012-11-09 シールド付き電線用のコネクター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6000812B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104752843A (zh) * 2015-01-14 2015-07-01 青岛海能电气有限公司 硅橡胶密封胶墩及高分子异形冷缩密封套
WO2016035535A1 (ja) * 2014-09-04 2016-03-10 株式会社オートネットワーク技術研究所 ホルダ付電線
WO2019004207A1 (ja) * 2017-06-26 2019-01-03 Ntn株式会社 シールド付き電線用コネクタ

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS48105079U (ja) * 1972-03-10 1973-12-07
JPH0621176U (ja) * 1992-05-06 1994-03-18 中島通信機工業株式会社 同軸ケーブル用コネクターにおけるケーブル外部導体の保持装置
JPH1126093A (ja) * 1997-07-02 1999-01-29 Yazaki Corp シールドコネクタ
JP2013191489A (ja) * 2012-03-15 2013-09-26 Union Machinery Co Ltd 大電流対応シールド付き電線用コネクター

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS48105079U (ja) * 1972-03-10 1973-12-07
JPH0621176U (ja) * 1992-05-06 1994-03-18 中島通信機工業株式会社 同軸ケーブル用コネクターにおけるケーブル外部導体の保持装置
JPH1126093A (ja) * 1997-07-02 1999-01-29 Yazaki Corp シールドコネクタ
JP2013191489A (ja) * 2012-03-15 2013-09-26 Union Machinery Co Ltd 大電流対応シールド付き電線用コネクター

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016035535A1 (ja) * 2014-09-04 2016-03-10 株式会社オートネットワーク技術研究所 ホルダ付電線
CN104752843A (zh) * 2015-01-14 2015-07-01 青岛海能电气有限公司 硅橡胶密封胶墩及高分子异形冷缩密封套
WO2019004207A1 (ja) * 2017-06-26 2019-01-03 Ntn株式会社 シールド付き電線用コネクタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6000812B2 (ja) 2016-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9033734B2 (en) Connector
JP6086381B2 (ja) コネクタ構造
US9318849B2 (en) Shielded connector
JP5622307B2 (ja) シールドコネクタ
US8808012B2 (en) Shield connector
JP5886159B2 (ja) シールドコネクタ構造
US20140038459A1 (en) Shielded connector
US9466967B2 (en) Oil-cooled equipment harness
JP2005158640A (ja) 多極コネクタ
US10256577B2 (en) Connector
JP2014160589A (ja) シールドコネクタ構造
JP2014029780A (ja) シールドコネクタ構造
JP2015201259A (ja) 圧着端子及び圧着端子と電線の接続構造
JP2010061891A (ja) コネクタ
JP6000812B2 (ja) シールド付き電線用のコネクター
CN210806161U (zh) 高压连接器和具有其的车辆
JP5908312B2 (ja) 大電流対応シールド付き電線用コネクター
JP2012125009A (ja) シールドケーブル
KR101810128B1 (ko) 고전압 커넥터용 와이어 연결장치
JP2016192316A (ja) シールドシェルの接続構造
JP2019091611A (ja) 単芯線の接続構造
JP6415152B2 (ja) 防水コネクタ
JP6879838B2 (ja) シールド付き電線用コネクタ
JP3144243U (ja) 同軸ケーブルコネクタ
CN211859006U (zh) 一种双重密封的高压线缆连接器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160627

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160719

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160831

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6000812

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees