JP5183435B2 - 電池用セパレータおよびリチウム二次電池 - Google Patents

電池用セパレータおよびリチウム二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、耐熱性に優れた電池用セパレータ、およびこれを用いてなり、信頼性に優れた安全なリチウム二次電池に関するものである。
非水電解質電池の一種であるリチウム二次電池は、エネルギー密度が高いという特徴から、携帯電話やノート型パーソナルコンピューターなどの携帯機器の電源として広く用いられている。例えば、リチウム二次電池では、携帯機器の高性能化に伴って高容量化が更に進む傾向にあり、安全性の確保が重要となっている。
現行のリチウム二次電池では、正極と負極の間に介在させるセパレータとして、例えば厚みが20〜30μm程度のポリオレフィン系の多孔性フィルムが使用されている。また、セパレータの素材としては、電池の熱暴走温度以下でセパレータの構成樹脂を溶融させて空孔を閉塞させ、これにより電池の内部抵抗を上昇させて短絡の際などに電池の安全性を向上させる所謂シャットダウン効果を確保するため、融点の低いポリエチレンが適用されることがある。
ところで、こうしたセパレータとしては、例えば、多孔化と強度向上のために一軸延伸または二軸延伸したフィルムが用いられている。このようなセパレータは、単独で存在する膜として供給されるため、作業性などの点で一定の強度が要求され、これを前記延伸によって確保している。しかし、このような延伸フィルムでは結晶化度が増大しており、シャットダウン温度も、電池の熱暴走温度に近い温度にまで高まっているため、電池の安全性確保のためのマージンが十分とは言い難い。
また、前記延伸によってフィルムにはひずみが生じており、これが高温に曝されると、残留応力によって収縮が起こるという問題がある。収縮温度は、融点、すなわちシャットダウン温度と非常に近いところに存在する。
前記のような高温時の収縮を抑制するために、樹脂多孔質膜の表面に、耐熱性微粒子を含有する耐熱多孔質層を形成してセパレータを構成することが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2008−123996号公報
特許文献1に開示の技術によれば、異常過熱した際にもセパレータの収縮を抑制できるため、短絡し難く、熱暴走が生じ難い安全性に優れた電池を提供することができる。
ところで、セパレータによって確保するシャットダウン温度は、電池の安全性のマージンを確保するため、正極活物質の熱暴走温度よりもなるべく低温とすることが望ましいが、例えば特許文献1に記載のセパレータにおいて、ポリエチレンを主体として構成された樹脂多孔質膜を用いた場合、シャットダウン温度がポリエチレンの融点に近い120〜140℃近辺となる。なお、外部短絡が生じた場合のように、シャットダウンによって樹脂多孔質膜内の空孔を閉塞して直ちに短絡電流を抑え、電池の温度を低下させる必要がある条件下においては、シャットダウン温度は低い方が、電池の安全性確保の観点からは好ましい。
一方、シャットダウン温度、すなわち樹脂多孔質膜を構成するポリオレフィンの融点以上の温度環境下で電池が長時間保持されるような場合においては、溶融したポリオレフィンが、電極と耐熱多孔質層との間で被膜を形成し、樹脂多孔質膜の孔を閉塞したままシャットダウン状態を維持することが重要となる。
しかし、溶融したポリオレフィンは流動性を有しているため、電極内の空孔や耐熱多孔質層内の空孔へと散逸する。特に、充電状態の電極と非水電解液との発熱反応などで、電池の温度がオーバーシュートした場合には、セパレータに係るポリオレフィンの流動性が更に増加するため、樹脂多孔質膜において、孔を十分に閉塞できない部分が生じる虞がある。
このように、シャットダウン状態が良好に維持できないまま、電池が高温環境下に長時間放置されるなどし、電池の一部で微短絡が発生したりすると、短絡電流が多く流れ、電池の温度上昇が激しくなって熱暴走に陥りやすくなる虞がある。このような点で、特許文献1に開示の技術は、未だ改善の余地を残している。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電池にシャットダウン機能を付与でき、かつ高温でもシャットダウン状態を維持可能な電池用セパレータと、該電池用セパレータを用いたリチウム二次電池とを提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明の電池用セパレータ(以下、単に「セパレータ」という場合がある。)は、無機フィラーを少なくとも含有する多孔質膜(A)と、ポリオレフィンを主体とする多孔質膜(B)とを有し、かつ前記多孔質膜(A)と前記多孔質膜(B)とが一体化している電池用セパレータであって、前記多孔質膜(A)の含有する前記無機フィラーは、板状の粒子が主体であり、前記多孔質膜(B)における前記ポリオレフィンが、融点が150℃未満のポリオレフィンと、融点が150℃以上のポリオレフィンとの混合物であり、前記多孔質膜(B)の含有する融点が150℃未満のポリオレフィンの融点以上であって、融点が150℃以上のポリオレフィンの融点以下の温度における熱収縮率が、5%以下であることを特徴とするものである。
また、本発明のリチウム二次電池は、Liイオンを吸蔵放出可能な活物質を含有する正極と、Liイオンを吸蔵放出可能な活物質を含有する負極と、有機電解液と、セパレータとを備えており、前記セパレータが本発明の電池用セパレータであることを特徴とするものである。
本発明によれば、電池にシャットダウン機能を付与でき、かつ高温でもシャットダウン状態が維持可能な電池用セパレータと、該電池用セパレータを用いたリチウム二次電池とを提供することができる。本発明のリチウム二次電池は、優れた信頼性および安全性を有している。
本発明の電池用セパレータは、ポリオレフィンを主体とする多孔質膜(B)を基材とし、前記基材の表面に耐熱性を有する多孔質膜(A)を形成して構成する。
多孔質膜(A)は、無機フィラーを少なくとも含有しており、前記無機フィラーは、板状の粒子を主体とする。板状の無機フィラーは、本発明のセパレータにおいて、その耐熱性を高め、セパレータの高温での寸法安定性(形状安定性)を向上させたり、リチウムデンドライトに起因する微小短絡の発生を抑制する作用を有するものである。なお、板状の無機フィラーは、例えば球状の無機フィラーに比べて、基材となる多孔質膜(B)との接触面積が大きくなる。そのため、板状の無機フィラーを用いて多孔質膜(A)を構成することで、セパレータの収縮を抑制する作用がより向上する。特に、シャットダウン温度近辺で、多孔質膜(B)に係る融点が150℃未満のポリオレフィンが軟化した際に、接触面積の大きな板状の無機フィラーの作用によって、セパレータの収縮が良好に抑制される。
板状の無機フィラーは、電気絶縁性を有しており、電気化学的に安定で、更に後述する有機電解液や、多孔質膜(A)形成用のスラリー(溶媒を含む組成物)に用いる溶媒に対して安定であり、高温状態で有機電解液に溶解しないものであれば、特に制限はない。
なお、本明細書でいう「有機電解液に対して安定な無機フィラー」とは、有機電解液(電池の電解液として使用される有機電解液)中で変形および化学的組成変化の起こらない無機フィラーを意味している。また、本明細書でいう「高温状態」とは、具体的には150℃以上の温度であり、無機フィラーは、このような温度の電解液中で変形および化学的組成変化の起こらない安定な粒子であればよい。更に、本明細書でいう「電気化学的に安定な」とは、電池の充放電の際に化学変化が生じないことを意味している。
板状の無機フィラーの具体例としては、例えば、酸化鉄、Al(アルミナ)、SiO(シリカ)、TiO、BaTiO、ZrOなどの酸化物微粒子;窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの窒化物微粒子;フッ化カルシウム、フッ化バリウム、硫酸バリウムなどの難溶性のイオン結晶微粒子;シリコン、ダイヤモンドなどの共有結合性結晶微粒子;タルク、モンモリロナイトなどの粘土微粒子;ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、セリサイト、ベントナイトなどの鉱物資源由来物質またはそれらの人造物;などが挙げられる。また、金属微粒子;SnO、スズ−インジウム酸化物(ITO)などの酸化物微粒子;カーボンブラック、グラファイトなどの炭素質微粒子;などの導電性微粒子の表面を、電気絶縁性を有する材料(例えば、前記の無機フィラーを構成する絶縁性の材料など)で表面処理することで、電気絶縁性を持たせた微粒子であってもよい。これらの中でも、アルミナ、シリカおよびベーマイトよりなる群から選択される少なくとも1種の粒子であることが好ましい。板状の無機フィラーには、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
板状の無機フィラーの形態としては、例えば、アスペクト比(板状粒子中の最大長さと板状粒子の厚みの比)が、好ましくは5以上、より好ましくは10以上であって、好ましくは100以下、より好ましくは50以下である。また、粒子の平板面の長軸方向長さと短軸方向長さの比の平均値は、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.5以上である(1、すなわち、長軸方向長さと短軸方向長さとが同じであってもよい)。板状の無機フィラーが、前記のようなアスペクト比や平板面の長軸方向長さと短軸方向長さの比の平均値を有する場合には、前記の短絡防止作用がより有効に発揮される。
板状の無機フィラーにおける前記のアスペクト比や平板面の長軸方向長さと短軸方向長さの比の平均値は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影した画像を画像解析することにより求めることができる。
なお、板状の無機フィラーには、例えば各種市販品を用いることができ、具体的には、旭硝子エスアイテック社製「サンラブリー(商品名)」(SiO)、石原産業社製「NST−B1(商品名)」の粉砕品(TiO)、堺化学工業社製の板状硫酸バリウム「Hシリーズ(商品名)」、「HLシリーズ(商品名)」、林化成社製「ミクロンホワイト(商品名)」(タルク)、林化成社製「ベンゲル(商品名)」(ベントナイト)、河合石灰社製「BMM(商品名)」や「BMT(商品名)」(ベーマイト)、河合石灰社製「セラシュールBMT−B(商品名)」[アルミナ(Al)]、キンセイマテック社製「セラフ(商品名)」(アルミナ)、斐川鉱業社製「斐川マイカ Z−20(商品名)」(セリサイト)などが入手可能である。この他、SiO、Al、ZrO、CeOについては、特開2003−206475号公報に開示の方法により作製することができる。
セパレータ中において、板状の無機フィラーを、その平板面がセパレータの面にほぼ平行となるように配向させることが好ましく、このような構成とすることで、セパレータの収縮をより良好に抑制できるようになる。これは、板状の無機フィラーを前記のように配向させることで、板状の無機フィラー同士が平板面の一部で重なるように配置されることから、無機フィラー同士の接着力が大きくなって、より大きな収縮応力に耐え得るようになると考えられ、これにより、セパレータの収縮がより良好に抑制されるものと推定される。
多孔質膜(A)の含有する無機フィラーは、前記の板状の無機フィラーを主体とし、板状の無機フィラーのみを含有していてもよいが、板状以外の形状、例えば、球状、粒子状、針状などの種々の形状の無機フィラーを、板状の無機フィラーと共に含有していてもよい。板状以外の形状の無機フィラーとしては、板状の無機フィラーの具体例として先に例示した各種微粒子と同じ材質の微粒子を用いることができる。
なお、多孔質膜(A)が、板状の無機フィラーと、板状以外の形状の無機フィラーとを含有する場合、主体となる板状の無機フィラーの比率は、多孔質層(A)の含有する無機フィラーの総量を100質量%としたとき、50質量%以上であり、90質量%以上であることが好ましい。
板状の無機フィラー、および板状以外の形状の無機フィラーの平均粒径は、例えば、0.01μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましく、また、15μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。なお、本明細書でいう無機フィラーの平均粒径は、例えば、レーザー散乱粒度分布計(例えば、HORIBA社製「LA−920」)を用い、無機フィラーが溶解したり膨潤したりしない媒体に、無機フィラーを分散させて測定した数平均粒子径として規定することができる。
多孔質膜(A)は、無機フィラー同士を接着したり、多孔質膜(A)と多孔質膜(B)とを接着したりするために、バインダを含有していることが好ましい。バインダとしては、無機フィラー同士や、多孔質膜(A)と多孔質膜(B)とを良好に接着でき、電池内部で電気化学的に安定であり、電池の有する有機電解液に対して安定であるものであればいずれでもよいが、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA、酢酸ビニル由来の構造単位が20〜35モル%のもの)、エチレン−エチルアクリレート共重合体などのエチレン−アクリル酸共重合体、フッ素系ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリN−ビニルアセトアミド、架橋アクリル樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂などが用いられる。これらのバインダは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記例示のバインダの中でも、150℃以上の耐熱性を有する耐熱樹脂が好ましく、特に、エチレン−アクリル酸共重合体、フッ素系ゴム、SBRなどの柔軟性の高い材料がより好ましい。これらの具体例としては、三井デュポンポリケミカル社製の「エバフレックスシリーズ(EVA、商品名)」、日本ユニカー社製のEVA、三井デュポンポリケミカル社製の「エバフレックス−EEAシリーズ(エチレン−アクリル酸共重合体、商品名)」、日本ユニカー社製のEEA、ダイキン工業社製の「ダイエルラテックスシリーズ(フッ素ゴム、商品名)」、JSR社製の「TRD−2001(SBR、商品名)」、日本ゼオン社製の「EM−400B(SBR、商品名)」などが挙げられる。また、アクリル酸ブチルを主成分とし、これを架橋した構造を有する低ガラス転移温度の架橋アクリル樹脂(自己架橋型アクリル樹脂)も好ましい。
多孔質膜(A)におけるバインダの含有量は、無機フィラー同士や多孔質膜(A)と多孔質膜(B)とを良好に接着する観点から、体積比率で、無機フィラー(板状および板状以外の形状のものを含む)の体積を100としたときに、1以上であることが好ましく、5以上であることがより好ましく、10以上であることが更に好ましい。ただし、多孔質膜(A)中のバインダ量が多すぎると、バインダによって多孔質膜(A)の空孔が埋められてしまい、イオンの透過性が悪くなって電池特性に悪影響が出る虞がある。よって、多孔質膜(A)におけるバインダの含有量は、体積比率で、無機フィラー(板状および板状以外の形状のものを含む)の体積を100としたときに、30以下であることが好ましく、20以下であることがより好ましい。
本発明のセパレータにおいて、基材となる多孔質膜(B)は、融点が150℃未満のポリオレフィンと、融点が150℃以上のポリオレフィンとの混合物を含んでいる。なお、本明細書でいうポリオレフィンの融点は、JIS K 7121の規定に準じて、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される融解温度を意味している。
多孔質膜(B)において、融点が150℃未満のポリオレフィンが存在していることで、シャットダウン温度を低く設定できるため、電池の安全性のマージンを確保することが可能となる。融点が150℃未満のポリオレフィンの融点としては、80℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましく、また、140℃以下であることが好ましい。
また、多孔質膜(B)において、融点が150℃以上のポリオレフィンが存在していることで、融点が150℃未満のポリオレフィンの融点付近の温度下に電池が置かれた場合でも、多孔質膜(B)中のポリオレフィンの流動が抑制され、ポリオレフィンが被膜として存在できるため、シャットダウン状態を良好に維持できる。その結果、短絡電流が流れ難く、電池の発熱が小さくなるため、安全性が向上する。
融点が150℃未満のポリオレフィンとしては、ポリエチレン(PE)が好ましい。また、融点が150℃以上のポリオレフィンとしては、ポリプロピレン(PP)が好ましい。
多孔質膜(B)は、例えば、融点が150℃未満のポリオレフィンと融点が150℃以上のポリオレフィンとの混合物を原料とした微多孔膜(例えば、リチウム二次電池用セパレータとして従来から汎用されているポリオレフィン製の微多孔膜と同様の構造の膜)を用いることができる。すなわち、無機フィラーなどを混合したポリオレフィンを用いて形成したフィルムやシートに、一軸または二軸延伸を施して微細な空孔を形成したものなどを用いることができる。また、融点が150℃未満のポリオレフィンと融点が150℃以上のポリオレフィンとの混合物に、更に他の樹脂を混合し、これを用いてフィルムやシートとし、その後、前記他の樹脂のみを溶解する溶媒中に、これらフィルムやシートを浸漬して、前記他の樹脂のみを溶解させて空孔を形成したものを、多孔質膜(B)として用いることもできる。よって、多孔質膜(B)は、例えば、多孔質膜(A)の含有する無機フィラーとして先に例示した各種微粒子を含有していてもよい。
なお、多孔質膜(B)において、融点が150℃未満のポリオレフィンと融点が150℃以上のポリオレフィンとの使用比率としては、例えば、これらの合計量を100質量部としたとき、シャットダウン特性を良好に確保する観点から、融点が150℃未満のポリオレフィンの量が、50質量部以上であることが好ましく、60質量部以上であることがより好ましい(すなわち、融点が150℃以上のポリオレフィンの量が、50質量部以下であることが好ましく、40質量部以下であることがより好ましい。)。また、電池内において、シャットダウンを生じ、融点が150℃未満のポリオレフィンが溶融した際に、そのシャットダウン状態を良好に維持する観点から、多孔質膜(B)における融点が150℃未満のポリオレフィンと融点が150℃以上のポリオレフィンとの合計量を100質量部としたとき、融点が150℃以上のポリオレフィンの量が、5質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましい(すなわち、融点が150℃未満のポリオレフィンの量が、95質量部以下であることが好ましく、90質量部以下であることがより好ましい。)。
本発明のセパレータは、多孔質膜(A)と多孔質膜(B)とを、それぞれ1層ずつ有していてもよく、複数有していてもよい。例えば、多孔質膜(B)の両面に多孔質膜(A)を配置してセパレータを構成したり、多孔質膜(A)の両面に多孔質膜(B)を配置してセパレータを構成してもよい。ただし、セパレータの有する層数が多くなりすぎると、セパレータの厚みを増やして電池の内部抵抗の増加やエネルギー密度の低下を招く虞があるので好ましくなく、セパレータ中の層数は5層以下であることが好ましい。
電池の短絡防止効果をより高め、また、セパレータの強度を確保して、その取り扱い性を良好とする観点から、セパレータの厚みは、例えば、3μm以上とすることが好ましく、5μm以上とすることがより好ましい。他方、電池のエネルギー密度をより高める観点からは、セパレータの厚みは、50μm以下とすることが好ましく、30μm以下とすることがより好ましい。
また、多孔質膜(A)の厚み[多孔質膜(A)が複数存在する場合には、その合計厚み。多孔質膜(A)の厚みについて、以下同じ。]は、特に限定されないが、例えば、多孔質膜(A)を設けることによる前記の効果をより良好に確保する観点から、1μm以上であることが好ましく、2μm以上であることがより好ましい。ただし、多孔質膜(A)が厚すぎると、セパレータの厚みを増やして電池のエネルギー密度の低下などを引き起こす虞があることから、その厚みは、10μm以下であることが好ましく、6μm以下であることがより好ましい。
更に、多孔質膜(B)の厚み[多孔質膜(B)が複数存在する場合には、その合計厚み。多孔質膜(B)の厚みについて、以下同じ。]は、特に限定されないが、例えば、多孔質膜(B)を設けることによる前記の効果をより良好に確保する観点から、6μm以上であることが好ましく、9μm以上であることがより好ましい。ただし、多孔質膜(B)が厚すぎると、セパレータの厚みを増やして電池のエネルギー密度の低下などを引き起こす虞があることから、その厚みは、50μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましい。
また、セパレータ全体の空孔率としては、有機電解液の保液量を確保してイオン透過性を良好にするために、乾燥した状態で、20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましい。一方、セパレータ強度の確保と内部短絡の防止の観点から、セパレータの空孔率は、乾燥した状態で、70%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましい。なお、セパレータの空孔率:P(%)は、セパレータの厚み、面積あたりの質量、構成成分の密度から、下記(1)式を用いて各成分iについての総和を求めることにより計算できる。
P = 100−(Σa/ρ)×(m/t) (1)
ここで、前記式中、a:質量%で表した成分iの比率、ρ:成分iの密度(g/cm)、m:セパレータの単位面積あたりの質量(g/cm)、t:セパレータの厚み(cm)である。
また、前記(1)式において、mを多孔質膜(A)の単位面積あたりの質量(g/cm)とし、tを多孔質膜(A)の厚み(cm)とすることで、前記(1)式を用いて多孔質膜(A)の空孔率:P(%)を求めることもできる。この方法により求められる多孔質層(A)の空孔率は、例えば、電池の充放電特性を高める観点から、30%以上であることが好ましく、また、セパレータの収縮抑制作用をより高める観点から、50%以下であることが好ましい。
更に、前記(1)式において、mを多孔質層(B)の単位面積あたりの質量(g/cm)とし、tを多孔質層(B)の厚み(cm)とすることで、前記(1)式を用いて多孔質層(B)の空孔率:P(%)を求めることもできる。この方法により求められる多孔質層(B)の空孔率は、20〜60%であることが好ましい。
本発明に係るセパレータは、多孔質膜(B)の含有する融点が150℃未満のポリオレフィンの融点以上であって、融点が150℃以上のポリオレフィンの融点以下の温度における熱収縮率が、5%以下である。本発明に係るセパレータでは、前記の多孔質層(A)と多孔質層(B)とを備えることで、このように熱収縮し難いものとなり、高温時におけるセパレータの収縮に基づく電池の短絡を抑制することができる。
なお、セパレータの前記熱収縮率は、以下の方法により測定される値である。セパレータを縦5cm、横5cmの正方形に切り取り、黒インクで縦3cm、横3cmの十字線を描く。なお、前記十字線は、その交点が、セパレータ片の中心となるようにする。その後、セパレータ片を7cm×7cmのサイズの紙2枚の間に挟み、紙の端をステープラーで止めて固定して試験片とする。前記の試験片を150℃に加熱した恒温槽の中で2時間静置し、取り出して冷却した後、十字線のうちのより短い方の長さd(mm)を計測する。そして、下記式によって熱収縮率(%)を算出する。
熱収縮率 = 100×(30−d)/30
また、本発明に係るセパレータは、JIS P 8117に準拠した方法で測定され、0.879g/mmの圧力下で100mlの空気が膜を透過する秒数で示されるガーレー値が、10〜300secであることが望ましい。透気度が大きすぎると、イオン透過性が小さくなり、透気度が小さすぎると、セパレータの強度が小さくなることがある。
本発明のセパレータは、例えば、多孔質膜(B)を基材とし、その表面に多孔質膜(A)を形成するためのスラリーを塗布し、乾燥する工程を経て製造することができる。
多孔質膜(A)形成用スラリーは、板状の粒子を主体とする前記の無機フィラーの他、必要に応じてバインダなどを含有し、これらを溶媒(分散媒を含む。以下同じ。)に分散させたものである。なお、バインダについては溶媒に溶解させることもできる。多孔質層(A)形成用スラリーに用いられる溶媒は、前記フィラーなどを均一に分散でき、また、バインダを均一に溶解または分散できるものであればよいが、例えば、トルエンなどの芳香族炭化水素、テトラヒドロフランなどのフラン類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類など、一般的な有機溶媒が好適に用いられる。なお、これらの溶媒に、界面張力を制御する目的で、アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコールなど)、または、モノメチルアセテートなどの各種プロピレンオキサイド系グリコールエーテルなどを適宜添加してもよい。また、バインダが水溶性である場合、エマルジョンとして使用する場合などでは、水を溶媒としてもよく、この際にもアルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)を適宜加えて界面張力を制御することもできる。
多孔質膜(A)形成用スラリーは、前記の無機フィラーおよびバインダを含む固形分含量を、例えば10〜80質量%とすることが好ましい。
多孔質膜(A)形成用スラリーの塗布に用いる塗工機としては、例えば、ダイコーター、グラビアコーター、リバースロールコーター、スクイズロールコーター、カーテンコーター、ブレードコーター、ナイフコーターなどの、従来から知られている各種塗工機が挙げられる。
なお、多孔質膜(A)中の板状の無機フィラーの配向性を高めるには、多孔質膜(A)形成用スラリーを基材に塗布する際に、多孔質膜(A)形成用スラリーにシェアをかければよい。多孔質膜(A)形成用スラリーにシェアをかけるには、例えば、多孔質膜(A)形成用スラリーを多孔質膜(B)の表面に塗布した後、一定のギャップを通して余分なスラリーを除去し、その後乾燥するなどの工程を経ればよい。
また、多孔質膜(A)中の板状の無機フィラーの配向性をより高めるには、前記のシェアをかける方法以外にも、高固形分濃度(例えば50〜80質量%)の多孔質膜(A)形成用スラリーを使用する方法;板状の無機フィラーを、ディスパー、アジター、ホモジナイザー、ボールミル、アトライター、ジェットミルなどの各種混合・攪拌装置、分散装置などを用いて溶媒に分散させ、得られた分散体にバインダなどを添加・混合して調製した多孔質膜(A)形成用スラリーを使用する方法;表面に油脂類、界面活性剤、シランカップリング剤などの分散剤を作用させて、表面を改質した板状の無機フィラーを用いて調製した多孔質膜(A)形成用スラリーを使用する方法;形状、径またはアスペクト比の異なる板状の無機フィラーを併用して調製した多孔質膜(A)形成用スラリーを使用する方法;多孔質膜(A)形成用スラリーを多孔質膜(B)に塗布した後の乾燥条件を制御する方法;セパレータを加圧や加熱加圧プレスする方法;多孔質膜(A)形成用スラリーを多孔質膜(B)に塗布した後、乾燥前に磁場をかける方法;などが採用でき、これらの方法をそれぞれ単独で実施してもよく、2種以上の方法を組み合わせて実施してもよい。
本発明のリチウム二次電池は、本発明のセパレータを有していればよく、その他の構成および構造については特に制限はなく、従来から知られているリチウム二次電池で採用されている構成および構造を適用することができる。
リチウム二次電池の形態としては、スチール缶やアルミニウム缶などを外装缶として使用した筒形(角筒形や円筒形)などが挙げられる。また、金属を蒸着したラミネートフィルムを外装体としたソフトパッケージ電池とすることもできる。
正極としては、従来から知られているリチウム二次電池に用いられている正極、すなわち、Liイオンを吸蔵放出可能な活物質を含有する正極であれば特に制限はない。例えば、活物質として、Li1+xMO(−0.1<x<0.1、M:Co、Ni、Mnなど)で表されるリチウム含有遷移金属酸化物;LiMnなどのリチウムマンガン酸化物;LiMnのMnの一部を他元素で置換したLiMn(1−x);オリビン型LiMPO(M:Co、Ni、Mn、Fe);LiMn0.5Ni0.5;Li(1+a)MnNiCo(1−x−y)(−0.1<a<0.1、0<x<0.5、0<y<0.5);などを適用することが可能であり、これらの正極活物質に公知の導電助剤(カーボンブラックなどの炭素材料など)やポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの結着剤などを適宜添加した正極合剤を、集電体を芯材として成形体(すなわち、正極合剤層)に仕上げたものなどを用いることができる。
正極の集電体としては、アルミニウムなどの金属の箔、パンチングメタル、網、エキスパンドメタルなどを用い得るが、通常、厚みが10〜30μmのアルミニウム箔が好適に用いられる。
正極側のリード部は、通常、正極作製時に、集電体の一部に正極合剤層を形成せずに集電体の露出部を残し、そこをリード部とすることによって設けられる。ただし、リード部は必ずしも当初から集電体と一体化されたものであることは要求されず、集電体にアルミニウム製の箔などを後から接続することによって設けてもよい。
負極としては、従来から知られているリチウム二次電池に用いられている負極、すなわち、Liイオンを吸蔵放出可能な活物質を含有する負極であれば特に制限はない。例えば、活物質として、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、炭素繊維などの、リチウムを吸蔵、放出可能な炭素系材料の1種または2種以上の混合物が用いられる。また、Si,Sn、Ge,Bi,Sb、Inなどの元素およびその合金、リチウム含有窒化物、または酸化物などのリチウム金属に近い低電圧で充放電できる化合物、もしくはリチウム金属やリチウム/アルミニウム合金も負極活物質として用いることができる。負極には、これらの負極活物質に導電助剤(カーボンブラックなどの炭素材料など)やPVDFなどの結着剤などを適宜添加した負極合剤を、集電体を芯材として成形体(負極合剤層)に仕上げたものや、前記の各種合金やリチウム金属の箔を単独で用いたり、前記合金やリチウム金属の層を集電体表面に形成したものなどの負極剤層を有するものが用いられる。
負極に集電体を用いる場合には、集電体としては、銅製やニッケル製の箔、パンチングメタル、網、エキスパンドメタルなどを用い得るが、通常、銅箔が用いられる。この負極集電体は、高エネルギー密度の電池を得るために負極全体の厚みを薄くする場合、厚みの上限は30μmであることが好ましく、また、下限は5μmであることが望ましい。
負極側のリード部も、正極側のリード部と同様に、通常、負極作製時に、集電体の一部に負極剤層(負極活物質を有する層、負極合剤層を含む)を形成せずに集電体の露出部を残し、そこをリード部とすることによって設けられる。ただし、この負極側のリード部は必ずしも当初から集電体と一体化されたものであることは要求されず、集電体に銅製の箔などを後から接続することによって設けてもよい。
電極は、前記の正極と前記の負極とを、本発明に係るセパレータを介して積層した積層体や、更にこれを巻回した電極巻回体の形態で用いることができる。
電解液(有機電解液)としては、リチウム塩を有機溶媒に溶解した溶液が用いられる。リチウム塩としては、溶媒中で解離してLiイオンを形成し、電池として使用される電圧範囲で分解などの副反応を起こさないものであれば特に制限はない。例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF などの無機リチウム塩;LiCFSO、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)、LiN(RfOSO〔ここでRfはフルオロアルキル基〕などの有機リチウム塩;などを用いることができる。
電解液に用いる有機溶媒としては、前記のリチウム塩を溶解し、電池として使用される電圧範囲で分解などの副反応を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネート;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどの鎖状カーボネート;プロピオン酸メチルなどの鎖状エステル;γ−ブチロラクトンといった環状エステル;ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、1,3−ジオキソラン、ジグライム、トリグライム、テトラグライムなどの鎖状エーテル;ジオキサン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどの環状エーテル;アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリルといったニトリル類;エチレングリコールサルファイトなどの亜硫酸エステル類;などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても構わない。なお、より良好な特性の電池とするためには、エチレンカーボネートと鎖状カーボネートの混合溶媒など、高い導電率を得ることができる組み合わせで用いることが望ましい。また、これらの電解液に安全性や充放電サイクル性、高温貯蔵性といった特性を向上させる目的で、ビニレンカーボネート類、1,3−プロパンサルトン、ジフェニルジスルフィド、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、フルオロベンゼン、t−ブチルベンゼンなどの添加剤を適宜加えることもできる。
このリチウム塩の電解液中の濃度としては、0.5〜1.5mol/lとすることが好ましく、0.9〜1.25mol/lとすることがより好ましい。
また、前記の有機溶媒の代わりに、エチル−メチルイミダゾリウムトリフルオロメチルスルホニウムイミド、へプチル−トリメチルアンモニウムトリフルオロメチルスルホニウムイミド、ピリジニウムトリフルオロメチルスルホニウムイミド、グアジニウムトリフルオロメチルスルホニウムイミドといった常温溶融塩を用いることもできる。
更に、前記の電解液を含有してゲル化するような高分子材料を添加して、電解液をゲル状にして電池に用いてもよい。電解液をゲル状とするための高分子材料としては、PVDF、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF−HFP)、PAN、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体、主鎖または側鎖にエチレンオキシド鎖を有する架橋ポリマー、架橋したポリ(メタ)アクリル酸エステルなど、公知のゲル状電解質形成可能なホストポリマーが挙げられる。
本発明のリチウム二次電池は、携帯電話やノート型パーソナルコンピューターなどの各種携帯機器などの電子機器の電源用途を始めとして、従来から知られているリチウム二次電池が用いられている各種用途と同じ用途に適用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
実施例1
<セパレータの作製>
無機フィラーである板状ベーマイト(平均粒径1μm、アスペクト比10)1000gに、水1000gと、板状ベーマイト100質量部に対して1質量部のポリアクリル酸アンモニウム(分散剤)とを添加し、これを卓上ボールミルにて6日間分散を行った後、バインダである自己架橋性のアクリル樹脂のエマルジョン(アクリル樹脂量が、板状ベーマイト100質量部に対して3質量部)を添加し、更に、増粘剤としてキサンタンガムを2g添加し、スリーワンモーターで1時間攪拌して分散させて、均一な多孔質膜(A)形成用スラリーを得た。得られたスラリーの粘度を、E型粘度計を用い、20℃で測定したところ、200mPa・sであった。
ポリオレフィン製多孔性フィルム[多孔質膜(B)、厚み16μm、空孔率40%]の片面に、前記のスラリーを塗布し、乾燥して、厚みが4μmの多孔質膜(A)を形成して、セパレータを得た。なお、前記のポリオレフィン製多孔性フィルムは、前記のDSCによる融解温度測定法によって測定を行うと、135℃にPEの融点由来の吸熱ピークと、155℃にPPの融点由来の吸熱ピークとが観測され、これらPEとPPとの混合物を原料とするものであり、PEとPPとの合計を100質量部としたとき、PEが85質量部(PPが15質量部)である。
<正極の作製>
正極活物質であるLiCoO:85質量部、導電助剤であるアセチレンブラック:10質両部、およびバインダであるPVDF:5質量部を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を溶剤として均一になるように混合して、正極合剤含有ペーストを調製した。このペーストを、集電体となる厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に、塗布長が表面320mm、裏面250mmになるように間欠塗布し、乾燥した後、カレンダー処理を行って、全厚が150μmになるように正極合剤層の厚みを調整し、幅43mmになるように切断して、長さ340mm、幅43mmの正極を作製した。更に、この正極のアルミニウム箔の露出部にリード体を取り付けた。
<負極の作製>
負極活物質である黒鉛:95質量部、およびバインダであるPVDF:5質量部を、NMPを溶剤として均一になるように混合して、負極合剤含有ペーストを調製した。このペーストを、集電体となる厚さ10μmの銅箔の両面に、塗布長が表面320mm、裏面260mmになるように間欠塗布し、乾燥した後、カレンダー処理を行って、全厚が142μmになるように負極合剤層の厚みを調整し、幅45mmになるように切断して、長さ330mm、幅45mmの負極を作製した。更に、この負極の銅箔の露出部にリード体を取り付けた。
<電池の組み立て>
前記のようにして得られた正極と負極との間に、前記のセパレータを、多孔質膜(A)が正極側を向くように介在させつつ重ね合わせ、渦巻状に巻回して電極巻回体とした。この電極体を、直径14mm、高さ50mmの有底円筒形の電池ケース(外装缶)内に挿入し、有機電解液(エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとを1:2の体積比で混合した溶媒に、LiPFを1.2mol/lの濃度で溶解させた溶液)を注入し、電池ケースの開口部を常法に従って封止して、リチウム二次電池を作製した。電池組み立て後の予備充電(化成時充電)では、電池の定格容量750mAhに対して20%に当たる電気量となるように、150mAで4.2Vまでの定電流充電と、その後4.2Vでの定電圧充電とを、合計6時間行い、その後、150mAで3Vまで定電流放電を行った。
実施例2
板状ベーマイトを、平均粒径が0.6μmで、アスペクト比が20のものに変更した以外は、実施例1と同様にして多孔質膜(A)形成用スラリーを調製した。得られたスラリーについて、実施例1と同様にして測定した粘度は、35mPa・sであった。
前記の多孔質膜(A)形成用スラリーを用いた以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製し、このセパレータを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
実施例3
板状ベーマイトに代えて、板状アルミナ(平均粒径0.6μm、アスペクト比10)を用いた以外は、実施例1と同様にして多孔質膜(A)形成用スラリーを調製した。得られたスラリーについて、実施例1と同様にして測定した粘度は、50mPa・sであった。
前記の多孔質膜(A)形成用スラリーを用いた以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製し、このセパレータを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
実施例4
板状ベーマイトに代えて、板状シリカ(平均粒径4μm、アスペクト比35)を用いた以外は、実施例1と同様にして多孔質膜(A)形成用スラリーを調製した。得られたスラリーについて、実施例1と同様にして測定した粘度は、15mPa・sであった。
前記の多孔質膜(A)形成用スラリーを用いた以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製し、このセパレータを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
実施例5
多孔質膜(B)とするポリオレフィン製多孔性フィルムを、PEとPPとの合計を100質量部としたときに、PEが60質量部(PPが40質量部)で含むPEとPPとの混合物を原料とするものに変更した以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。なお、実施例5で用いたポリオレフィン製多孔性フィルムは、厚みが16μm、空孔率が40%である。
前記のセパレータを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
比較例1
実施例1と同様にして調製した多孔質膜(A)形成用スラリーを、ポリオレフィン製多孔性フィルム[多孔質膜(B)、厚み16μm、空孔率40%]の片面に塗布し、乾燥して、厚みが4μmの多孔質膜(A)を形成して、セパレータを得た。なお、前記のポリオレフィン製多孔性フィルムは、前記のDSCによる融解温度測定法によって測定を行うと、135℃にPEの融点由来の吸熱ピークのみが観測され、PPを含まないフィルムである。
前記のセパレータを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製し、予備充電および放電を行った。
比較例2
実施例1で使用したものと同じポリオレフィン製多孔性フィルムを、多孔質膜(A)を形成することなくセパレータとして用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製し、予備充電および放電を行った。
なお、前記実施例および比較例の電池は、前記と同様の条件で定電流−定電圧充電および定電流放電を行った場合、約750mAhの容量を示すものである。
実施例1〜5および比較例1、2のセパレータについて、下記の熱収縮試験を行った。
<熱収縮試験>
実施例1〜5および比較例1、2の各セパレータについて、前記の方法によって熱収縮率を測定した。なお、熱収縮率は、各実施例、比較例とも3回測定し、その平均値を求めた。
また、実施例1〜5および比較例1、2のリチウム二次電池について、下記のオーブン試験を行った。
<オーブン試験>
実施例1〜5および比較例1、2のリチウム二次電池について、1200mAで4.2Vまでの定電流充電と、その後4.2Vでの定電圧充電を、合計2.5時間行った。充電状態の各電池の表面に熱電対を貼り付けた後、防爆の恒温槽内に入れ、槽内温度を、25℃から150℃まで5℃/分の速度で上昇させ、更に150℃で3時間保持したときの、各電池の表面温度を測定した。
前記のセパレータの熱収縮試験およびリチウム二次電池のオーブン試験の結果を表1に示す。
Figure 0005183435
なお、表1における「多孔質膜(B)の構成樹脂」の欄に記載の「PE+PP」は、多孔質膜(B)の構成樹脂が、PEとPPとであることを意味している。
表1から明らかなように、PEとPPとの混合物を含む多孔質膜(B)の表面に耐熱性を有する多孔質膜(A)を形成して構成した実施例1〜5のセパレータは、熱収縮率が小さく、また、このセパレータを用いた実施例1〜5のリチウム二次電池は、オーブン試験での温度上昇が小さく熱安定性に優れており、良好な安全性を有している。すなわち、実施例1〜5のリチウム二次電池では、オーブン試験時に、良好にシャットダウンを生じており、かつそのシャットダウン状態が良好に維持しているといえる。
これに対し、PEのみを含む多孔質膜(B)の表面に多孔質膜(A)を形成して構成した比較例1のセパレータは、熱収縮率は実施例1のセパレータと同等程度に小さいが、このセパレータを用いた比較例1のリチウム二次電池では、オーブン試験での温度上昇が実施例1の電池よりも大きい。また、多孔質膜(A)を有しない比較例2のセパレータは、熱収縮率が大きく、更に、このセパレータを用いた比較例2のリチウム二次電池では、オーブン試験での結果が劣っている。

Claims (7)

  1. 無機フィラーを少なくとも含有する多孔質膜(A)と、ポリオレフィンを主体とする多孔質膜(B)とを有し、かつ前記多孔質膜(A)と前記多孔質膜(B)とが一体化している電池用セパレータであって、
    前記多孔質膜(A)の含有する前記無機フィラーは、板状の粒子が主体であり、
    前記多孔質膜(B)における前記ポリオレフィンが、融点が150℃未満のポリオレフィンと、融点が150℃以上のポリオレフィンとの混合物であり、
    前記多孔質膜(B)の含有する融点が150℃未満のポリオレフィンの融点以上であって、融点が150℃以上のポリオレフィンの融点以下の温度における熱収縮率が、5%以下であることを特徴とする電池用セパレータ。
  2. 多孔質膜(A)の含有する板状の無機フィラーが、アルミナ、シリカおよびベーマイトよりなる群から選択される少なくとも1種の粒子である請求項1に記載の電池用セパレータ。
  3. 多孔質膜(B)の含有する融点が150℃未満のポリオレフィンが、ポリエチレンである請求項1または2に記載の電池用セパレータ。
  4. 多孔質膜(B)の含有する融点が150℃以上のポリオレフィンが、ポリプロピレンである請求項1〜3のいずれかに記載の電池用セパレータ。
  5. 多孔質層(B)において、融点が150℃未満のポリオレフィンと融点が150℃以上のポリオレフィンとの合計量を100質量部としたとき、融点が150℃未満のポリオレフィンの量が60質量部以上である請求項1〜4のいずれかに記載の電池用セパレータ。
  6. 多孔質層(A)の厚みが1μm以上10μm以下である請求項1〜5のいずれかに記載の電池用セパレータ。
  7. Liイオンを吸蔵放出可能な活物質を含有する正極と、Liイオンを吸蔵放出可能な活物質を含有する負極と、有機電解液と、セパレータとを備えたリチウム二次電池であって、
    前記セパレータが、請求項1〜のいずれかに記載の電池用セパレータであることを特徴とするリチウム二次電池。
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