JP5181940B2 - 物体の設置方法 - Google Patents

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Description

本発明は、免震装置等の物体の設置方法に関する。
地震時に地盤から建物に伝播する揺れを低減する装置として免震装置が普及している。この免震装置は、下部構造体としてのコンクリート基礎と上部構造体としての建物との間に介装されて、当該建物を水平方向に相対移動可能に支持するものであり、例えば、積層ゴム等が使用される。
このような免震装置のコンクリート基礎への設置工事は、例えば、次のような手順で行われる。先ず、コンクリート基礎用の鉄筋を配置し、その上方にベースプレートを設置する。そして、コンクリートを打設することにより、ベースプレートの下方に間隔を隔ててコンクリート基礎を構築する。次に、ベースプレートの下面とコンクリート基礎の上面との間の隙間にグラウト材を注入し、ベースプレートをコンクリート基礎に定着させる。最後に、ベースプレート上に免震装置を載置して、据え付けボルトにより免震装置をベースプレートに固定する。
なお、ここでベースプレートを用いる理由は、免震装置の下面をその略全面に亘ってベースプレートの上面に面接触させて密着させることにより、上記据え付けボルトだけでなく、前記密着による摩擦力によっても、免震装置の水平力を基礎コンクリートに伝達させるためである。
しかしながら、この設置方法では、前記隙間へのグラウト材の注入作業のために、型枠の建て込み作業やエア抜きホースの敷設作業等が必要となって作業工数が増え、結果、工期の長期化及びコストアップを招く。
そこで、グラウト材の注入作業を省略可能な設置方法として、次のような方法が提案されている。先ず、コンクリート基礎用の鉄筋を配置し、その上方に環状プレートを配置する。そして、コンクリートを打設することにより、コンクリートの上面が環状プレートの上面から0〜±1mm程度盛り上がるか又はへこむように基礎コンクリートを形成する。そうしたら、基礎コンクリートの固化後に、基礎コンクリートの上面に無収縮モルタルを薄く塗って、その上に免震装置を載せる。
ここで、この設置方法によれば、この免震装置を載せる過程で、基礎コンクリートの上面の盛り上がりを免震装置の重みで潰してその高さ位置を0mmにする、つまり基礎コンクリートの上面を環状プレートの上面と面一にし、そして、しかる後に、据え付けボルトで免震装置を環状プレートに固定する、とされている(特許文献1を参照)。
特開2007−270443号
しかしながら、固化したコンクリートの盛り上がりが、免震装置程度の重量で潰れるとは通常考え難く、つまり、この方法では、免震装置の下面を確実に密着させるのは難しいと考えられる。
また、上述の方法では、免震装置の下面が密着しているか否かの確認も一切行わないので、密着の確実性が低く、もって、免震装置の水平力の基礎コンクリートへの伝達を、免震装置の下面の摩擦力に期待できないものと考えられる。
本発明は、かかる従来の課題に鑑みて成されたもので、免震装置等の物体の下面の密着度合いを高めて、前記下面の摩擦力によっても、前記物体の水平力を下部構造体等のコンクリート体に伝達可能な物体の設置方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために請求項1に示す物体の設置方法は、
物体をコンクリート体上に設置する方法であって、
所定厚みの環状プレートの上面が所定高さに位置するように前記環状プレートを設置する第1工程と、
前記環状プレートの前記上面の高さから、前記所定厚みより小さい所定寸法だけ低い位置に前記コンクリート体の上面が位置するようにコンクリートを打設して前記コンクリート体を形成する第2工程と、
前記コンクリート体の固化後に、前記コンクリート体の前記上面における前記環状プレートの内周縁よりも内方の位置に充填材を山状に盛る第3工程と、
前記充填材の固化前に、前記物体の下部をなす下部プレート部材の下面によって前記充填材を上方から押し潰しながら前記下部プレート部材を前記環状プレート上に載置する第4工程と、
押し潰された前記充填材が、前記環状プレートの外周縁又は前記下部プレート部材の外周縁よりも外方にはみ出しているか否かを判定する第5工程と、を備えたことを特徴とする。
上記請求項1に示す発明によれば、前記コンクリート体の上面が、環状プレートの上面高さよりも前記所定寸法だけ低い位置に位置している。よって、このコンクリート体の上面に充填材を盛った後に、物体を環状プレート上に載置する際に、前記下部プレート部材の下面によって充填材が押し潰されるが、固化したコンクリート体の上面は、環状プレートの上面高さよりも低い位置に位置しているので、前記下部プレート部材の下面に当接することはなく、もって、当該下面は、充填材のみを押し潰すことになる。そして、この時の充填材は固化前であって流動性を有しているので、物体又はその下部プレート部材の重量によっても容易且つ速やかに潰れて前記コンクリート体の上面を前後左右に放射状に広がっていく。そして、最終的に、物体の下部プレート部材の下面と、コンクリート体の上面及び環状プレートの上面との間にほぼ空隙無く行き渡って密実に充填され、これにより、物体の下部プレートの下面の密着度合いを高めることができる。
また、上記第5工程においては、前記充填材が、前記環状プレートの外周縁又は前記下部プレート部材の外周縁よりも外方にはみ出しているか否かを判定する。よって、当該判定により、上述の物体の下部プレート部材の下面が確実に密着していることを確認することができる。
以上の結果、物体の下面の摩擦力によっても、物体の水平力を前記コンクリート体に確実に伝達可能となる。
請求項2に示す発明は、請求項1に記載の物体の設置方法であって、
前記第5工程は、押し潰された前記充填材が、前記環状プレートの外周縁の全周に亘って前記外周縁又は前記下部プレート部材の外周縁よりも外方にはみ出しているか否かを判定することを特徴とする。
上記請求項2に示す発明によれば、当該判定により、上述の物体の下部プレート部材の下面全体がより確実に密着していることを確認することができる。
請求項3に示す発明は、請求項1又は2に記載の物体の設置方法であって、
前記第3工程は、
前記環状プレートの内周縁よりも内方の位置に投入された充填材を、その上面が水平になるように均す工程と、
均された前記充填材の固化前に、該充填材の前記上面に、前記充填材と同種の充填材を山状に盛る工程と、を備えることを特徴とする。
上記請求項3に示す発明によれば、水平に均された充填材の上面に充填材を山状に盛るので、下部プレート部材の下面によって前記充填材を押し潰す際に、当該充填材をより空隙無く密実に充填することができる。また、充填材が、環状プレートの外周縁又は下部プレート部材の外周縁よりも外方にはみ出し易くなり、目視確認し易くなる。
請求項4に示す発明は、請求項3に記載の物体の設置方法であって、
前記第3工程の前記均す工程において、均された前記充填材の上面の高さは、前記環状プレートの内周縁で区画された領域の全域に亘って前記環状プレートの上面の高さ以上であることを特徴とする。
上記請求項4に示す発明によれば、下部プレート部材の下面によって充填材を押し潰す際に、当該充填材をより一層空隙無く密実に充填することができる。また、充填材が、環状プレートの外周縁又は下部プレート部材の外周縁よりも外方に、より一層はみ出し易くなり、より目視確認し易くなる。
請求項5に示す発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の物体の設置方法であって、
前記第4工程において前記充填材を山状に盛る位置は、前記環状プレートの内周縁で区画された領域の平面中心部であることを特徴とする。
上記請求項5に示す発明によれば、下部プレート部材の下面によって充填材が押し潰される際には、充填材は、前記平面中心部の周囲に亘って略均等に放射状に外方へ広がって行く。よって、環状プレートの外周縁又は下部プレート部材の外周縁よりも外方にはみ出す充填材の量を、環状プレートの外周縁の全周に亘って概ね均等にすることができる。
請求項6に示す発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の物体の設置方法であって、
前記所定寸法は、1〜5mmであることを特徴とする。
上記請求項6に示す発明によれば、前記所定寸法を1〜5mmとしたので、充填材の量を適量にして、コスト削減を図れる。1mm未満であると、前記コンクリート体の上面の不陸等の誤差の吸収が困難で、5mmより大きいと、過剰で不経済となる。
請求項7に示す発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の物体の設置方法であって、
前記充填材は、粗骨材及び細骨材を含まない無収縮セメントであることを特徴とする。
上記請求項7に示す発明によれば、前記充填材は、砂利等の粗骨材や砂等の細骨材を含まないので、前記下部プレート部材の下面によって押し潰される際に、これら骨材によって、設置後のレベルが不均一になることがなく、適切な流動性をもって確実に広がることができる。その結果、物体の下面に密実に充填され易く、当該下面の密着度合いをより一層高めることができる。
請求項8に示す発明は、請求項1乃至7の何れかに記載の物体の設置方法であって、
前記物体は、上部構造体と下部構造体との水平方向の相対移動を許容しつつ前記上部構造体の重量を支持する免震装置であり、
前記コンクリート体は、前記下部構造体であることを特徴とする。
上記請求項8に示す発明によれば、前記物体は、免震装置であり、前記コンクリート体は、前記下部構造体である。
よって、免震装置の下部プレートの下面の密着度合いを高めることができ、また、上記第5工程の判定により、免震装置の下部プレート部材の下面が確実に密着していることを確認することができる。その結果、免震装置の下面の摩擦力によっても、免震装置の水平力を下部構造体に確実に伝達可能となる。
本発明に係る物体の設置方法によれば、物体の下面の密着度合いを高めることができて、その結果、前記下面の摩擦力によっても、物体の水平力をコンクリート体に伝達可能になる。
===本実施形態===
図1は、建物1に適用された免震装置10(物体に相当)の概念図である。免震装置10は、建物1と、地面Gに設けられた基礎コンクリート3(コンクリート体に相当)との間の上下方向隙間に介装されている。そして、建物1と基礎コンクリート3との水平方向の相対移動を許容しつつ建物1の重量を支持する。
この免震装置10の具体例としては、積層ゴムや滑り支承等が挙げられるが、ここでは、積層ゴム10を例に説明する。積層ゴム10は、円形鋼板と円形ゴム板とを上下に交互に積み重ねて接合一体化したものを本体10aとし、その上端面及び下端面には、それぞれ、建物1の下面及び基礎コンクリート3の上面への据え付け用として、円形の上部フランジプレート11及び下部フランジプレート11が固定されている。
図2A乃至図6Eに、本実施形態に係る免震装置10の設置方法の説明図を示す。図2A乃至図5Bは斜視図であり、図6A乃至図6Eは縦断面図である。なお、図6A乃至図6Eでは、図の錯綜を防ぐべく一部の断面線及び一部の部材(例えば後述する袋ナット23やボルト穴11h,21h等)を省略して示している。
そして、この設置方法によれば、次の6つの工程を経て、免震装置10が建物1の基礎コンクリート3上に設置される。
(1)環状プレート21の設置工程(図2A)
(2)基礎コンクリート3の構築工程(図2B)
(3)基礎コンクリート3の上面3sへの充填材31の塗布工程(図3A及び図3B)
(4)充填材31の塗布領域への積層ゴム10の載置工程(図4)
(5)充填材31のはみ出し確認工程(図5A)
(6)据え付けボルト12の締め付け工程(図5B)
以下、各工程について詳しく説明する。
(1)環状プレート21の設置工程
先ず、図2Aに示すように、基礎コンクリート3用の鉄筋4を平面視略矩形状に配置し、鉄筋4の上方に環状プレート21を配置する。環状プレート21は、所定厚(例えば12mm厚)で外形形状が円形且つ内側に同芯の貫通孔21aが形成された鋼板である。そして、環状プレート21は、複数のレベル調整ボルト22によって下方から支持されており、レベル調整ボルト22の送りねじ機構により、環状プレート21の上面21sが水平になるように調整される。また、環状プレート21の上面21sには、周方向に沿って所定ピッチで積層ゴム10の据え付けボルト12用のボルト穴21hが貫通形成されているとともに、環状プレート21の下面には、前記ボルト穴21hに連通させて、最終的に積層ゴム10の据え付けボルト12が螺合すべき袋ナット23が固定されている。また、袋ナット23の下部には、基礎コンクリート3への定着用のアンカーボルト24が螺着されている。
なお、この例では、積層ゴム10の下部フランジプレート11(下部プレート部材に相当)の形状が円形のため、これに対応させて環状プレート21も円形にしているが、その形状は、積層ゴム10等の免震装置の下部をなす下部プレート部材の形状に応じて決定される。例えば、積層ゴム10の下部フランジプレート11が矩形形状や多角形形状の場合には、環状プレート21は矩形形状や多角形形状に形成される。
(2)基礎コンクリート3の構築工程
次に、鉄筋4の周囲側方を不図示の型枠で囲い、型枠の内側にコンクリートを打設して、図2Bに示すように基礎コンクリート3を構築する。このとき、図6Aに示すように、環状プレート21の内周縁21eより内側に位置するコンクリートの上面3sの高さが、環状プレート21の上面21sの高さよりも1〜5mmだけ低くなるように、コンクリートの上面3sを鏝等によって水平に均す。これにより、環状プレート21の下部は基礎コンクリート3に埋まった状態で、環状プレート21の上部のみが1〜5mmの範囲で基礎コンクリート3の上面3sから突出した状態になる。そして、基礎コンクリート3が固化するまで待機する。
なお、ここで用いるコンクリートとしては、高流動性コンクリートのような特殊なコンクリートである必要はなく、いわゆる普通コンクリート(つまり普通ポルトランドセメント及び粗骨材等からなるコンクリート)で構わない。
(3)基礎コンクリート3の上面3sへの充填材31の塗布工程
そうしたら、この後でなされる積層ゴム10の据え付けの事前準備として、図3Aに示すように、環状プレート21のボルト穴21hに呼び込みピン25を螺着しておく。また、この工程で塗布すべき充填材31の密着性を高め、ドライアウトを防止する目的で、図2Bに示す基礎コンクリート3の上面3sには散水養生を行い湿潤状態にしておく。
そうしたら、練り混ぜた充填材31を、図3A及び図6Bに示すように、基礎コンクリート3の上面3sにおける環状プレート21の内周縁21eよりも内側の領域に塗布し、充填材31の上面31sを定規や鏝等を用いて水平に均す。そして、その固化前に、図3B及び図6Cに示すように、当該充填材31の上面31sの平面中心部に更に同種の充填材31を山状に盛る。
この充填材31は、無収縮セメントであり、より詳しくは、チクソ性を有するとともに、加圧下において高い流動性を示す無収縮セメントである。ここで、チクソ性(thixotropy:揺変性又はシキソトロピーとも言う)とは、静置状態では流動性をもたないが、かきまぜたり震盪(しんとう)させたりすると流動性をもつようになる性質のことである。よって、当該チクソ性に基づいて、上述の山状に盛られた充填材31の周囲への広がりは抑えられ、その盛り上がり形状は概ね維持される。なお、この設置方法に好適な充填材31の詳細については、後述する。
ところで、望ましくは、図6Bに示すように、上述の水平に均した充填材31の上面31sの高さを、前記環状プレート21の内周縁21eで区画された内側の領域の全域に亘って、環状プレート21の上面21sの高さ以上にしておくと良い。そして、このようにしていれば、後述するように、積層ゴム10の下部フランジプレート11の下面によって充填材31を押し潰す際に(図6D)、当該充填材31をより空隙無く密実に充填できて、その結果、下部フランジプレート11の下面の密着度合いを高めることができる。
(4)充填材31の塗布領域への積層ゴム10の載置工程
次に、積層ゴム10の下部フランジプレート11の下面に剥離剤を塗布したら、図4に示すように、当該下部フランジプレート11のボルト穴11hを環状プレート21の呼び込みピン25に位置合わせしつつ積層ゴム10を下方に下ろすことにより、図5Aに示すように、前記ボルト穴11hに前記呼び込みピン25を通しながら積層ゴム10を環状プレート21上に載置する。
ここで、この載置の過程では、図6C及び図6Dに示すように、積層ゴム10の下部フランジプレート11の平坦な下面によって山状の充填材31が押し潰されるが、この時、既に固化した基礎コンクリート3の上面3sは、環状プレート21の上面21sの高さよりも低い位置に位置している。よって、固化した基礎コンクリート3の上面3sが、下部フランジプレート11に対して何等干渉することは無く、下部フランジプレート11の下面は、専ら充填材31のみを速やかに押し潰すことができる。
また、この充填材31は、上述したように、チクソ性と加圧下における高い流動性とを有している。よって、押し潰される前までは低い流動性に基づき図6Cのように山形状を維持するが、図6Dに示すように押し潰され始めると高い流動性を発現して、積層ゴム10程度の重量によっても容易且つ速やかに基礎コンクリート3の上面3sの中央部から前後左右に放射状に途切れること無く連続して広がっていく。そして、最終的に、図6Eに示すように、積層ゴム10の下部フランジプレート11の下面と、基礎コンクリート3の上面3s及び環状プレート21の上面21sとの間に、ほぼ空隙無く行き渡って密実に充填され、これにより、積層ゴム10の下部フランジプレート11の下面は略全面に亘って密着される。つまり、積層ゴム10の下部フランジプレート11の下面の密着度合いを高めることができる。
なお、加圧下での充填材31の流動性は、練り混ぜ終了時を起点とする所定時間の経過後には小さくなり、当該所定時間は、後述する充填材31の好適例(マスターフロー80又はシーカグラウトHP)の場合には、30分程度である。よって、充填材31の練り混ぜ終了から上述の積層ゴム10の載置までの作業については、30分以内に行うのが好ましい。
(5)充填材31のはみ出し確認工程
そうしたら、基礎コンクリート3の上面3s及び環状プレート21の上面21sと、下部フランジプレート11の下面とが重なる範囲の全域に亘って、充填材31が、密実に充填されているかを確認する。この確認は、図5A及び図6Eに示すように、環状プレート21の全周に亘って環状プレート21の外周縁21f又は下部フランジプレート11の外周縁11fよりも外方に充填材31がはみ出しているか否かを目視判定することにより行われる。なお、ここで、「環状プレート21の外周縁21f又は下部フランジプレート11の外周縁11f」としているのは、図示例では環状プレート21と下部フランジプレート11とを同径で示しているところ、同径ではない場合があり、その場合には、これらのうちの小径な方の外周縁11f(又は21f)からはみ出していれば良いからである。
そして、全周において一部でもはみ出していない部分が存在した場合には、積層ゴム10の下面(つまり、下部フランジプレート11の下面)の密着度合いが低いと判断して、再度、上記の(3)の工程たる「基礎コンクリート3の上面3sへの充填材31の塗布工程」からやり直すべく、積層ゴム10を吊り上げて基礎コンクリート3から取り外すとともに、基礎コンクリート3上の充填材31を除去する。一方、全周に亘ってはみ出していた場合には、積層ゴム10の下面の密着度合いが高いと判断して、次工程の「据え付けボルト12の締め付け工程」に移行する。
(6)据え付けボルト12の締め付け工程
最後に、環状プレート21のボルト穴21h及び下部フランジプレート11のボルト穴11hから呼び込みピン25を取り外し、その代わりに、図5Bに示すように、これらボルト穴21h,11hに据え付けボルト12を通して環状プレート11の下面の袋ナット23に螺合させて締め付け、はみ出した充填材31を拭き取り清掃する。そして、これにより、基礎コンクリート3への積層ゴム10の設置が終了する。
===充填材31について===
上述の免震装置10の設置方法に好適な充填材31は、上述したように、チクソ性及び加圧下での高い流動性を有するセメント系組成物である。よって、その適否判定は、非加圧時の流動性試験と、加圧時の流動性試験との両者によって行うことができる。
<<<非加圧時の流動性試験>>>
この非加圧時の流動性試験は、JIS R 5201のセメントの物理試験方法を利用している。
すなわち、先ず、試験環境として室温を20℃にし、また、練り上がり温度が18〜25℃になるように試験対象の充填材31を練り混ぜる。
次に、図7Aに示すように、JIS R 5201に規定されたフローコーン41(上端の口部の内径70mm、下端の口部の内径100mm、高さ60mmのテーパー筒体)の下端の口部を、水平なテーブル上面51に載置して塞いだ状態で、フローコーン41の上端の口部から、上記の練り混ぜた充填材31を2層に詰める。各層は、図7Bに示すように、突き棒の先端がその層の約1/2の深さまで入るよう、全面にわたって各々15回突き、最後に不足部分を補い表面をならす。
次に、図7Cに示すように、直ちにフローコーン41をテーブル上面51から正しく上の方に取り去ることにより、前記フローコーン41内の前記充填材31を前記下端の口部経由でテーブル上面51に残存させる。
そして、テーブル上面51に残存する充填材31の水平方向の広がりが停止して広がり領域の大きさが安定したら、当該広がり領域の大きさに基づいて、充填材31の非加圧時の流動性を評価する。例えば、テーブル上面51における前記広がり領域の最大径と、この最大径となる方向と直交する方向の直径との相加平均値を求め、当該相加平均値を、試験対象の充填材31の非加圧時の流動性の評価値とする。
なお、上述の免震装置10の設置方法に適用可能な充填材31としては、その評価値が28cm以下であることが必要である。つまり、28cmの評価値に相当する流動性よりも、非加圧時の流動性が低いことが必要である。この理由は、静置状態で充填材31が崩れて広がり易いと、充填材31を山状に盛ることが難しくなり、その結果、積層ゴム10の載置の際に、中央から放射状に拡充せずに空気を巻き込み、隅々まで空隙なく充填できなくなるからである。
<<<加圧時の流動性試験>>>
加圧時の流動性試験は、上述の非加圧時の流動性試験の直後に連続して行われる。すなわち、上述の非加圧時の流動性試験に供してテーブル上面51に残存した充填材31を対象に、以下の手順で行われる。
先ず、図8A及び図8Bに示すように、テーブル上面51に残存する充填材31上に、50kgの錘63の乗った透明な板材61を載置する。この時、充填材31、板材61、及び錘63の三者の平面中心が互いに一致するようにする。板材61の一例としては、例えば、平面サイズが500×500mm〜600×600mmで厚みが10mmの透明アクリル板等が挙げられる。
そして、上記錘63による載荷後には、図8Bに示すように、充填材31が徐々に水平方向に広がるが、この広がりが停止して広がり領域の大きさが安定したら、図8Cに示すように、錘63のみを除去して、メジャー等により広がり領域の大きさを測定する。この時、透明な板材61を用いているので、板材61越しに上方から充填材31の広がり領域を視認することができる。
なお、広がり領域の大きさの測定は、上述の非加圧時の場合と同じである。すなわち、テーブル上面51における前記広がり領域の最大径と、この最大径となる方向と直交する方向の直径との相加平均値を求め、当該相加平均値を、試験対象の充填材31の加圧時の流動性の評価値とする。
そして、上述の免震装置10の設置方法に適用可能な充填材31としては、その評価値が50cm以上であることが必要である。
また、充填材31の性状保持性能を確認するために、練り上がり30分後にも充填材31を30秒間再攪拌した後、上述した非加圧時の流動性試験と加圧時の流動性試験の両方を実施して適否を判定する。
<<<非加圧時及び加圧時の流動性試験を満足する充填材31の具体例>>>
非加圧時の評価値が28cm以下で、加圧時の評価値が50cm以上であるという条件を満足する充填材31(無収縮セメント)の具体例としては、以下の2つが挙げられる。
(1)マスターフロー80(商品名:BASFポゾリス株式会社製)という結合材に対して、28〜30%の水結合材比(=水の重量/結合材の重量)で水を加えた後、10〜35℃の練り混ぜ温度の範囲で練り混ぜて生成される充填材。
(2)シーカグラウトHP(商品名:日本シーカ株式会社製)という結合材に対して、32%の水結合材比(=水の重量/結合材の重量)で水を加えた後、練り混ぜて生成される充填材。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で以下に示すような変形が可能である。
上述の実施形態では、物体の設置方法を、免震装置の設置方法として説明したが、物体は免震装置に限らず、建物鉄骨ベースプレート下、機械設備と基礎間等、今までモルタルグラウト工法を採用していたほとんどの部分に採用することができる。
上述の実施形態では、免震装置として積層ゴム10を例示したが、何等これに限るものではなく、例えば、上下一対の滑り板を有する滑り支承や、上下一対の滑り板の間に鋼球を挟んでなる転がり支承を用いても良い。なお、この場合、免震装置の下部をなす下部プレート部材に相当する部材は、免震装置を構成する部材の中で基礎コンクリート3に最も近い部材たる下側の滑り板になるが、仮に、この下側の滑り板の下方に隣接して補強板が配置されるとともに、当該補強板が基礎コンクリート3に最も近い場合には、この補強板が、上述の下部プレート部材に相当することになる。
上述の実施形態では、免震装置10を建物1と基礎コンクリート3との間に介装したが、何等これに限るものではない。例えば、建物1が多層階からなる場合には、上部構造体としての上層階の床スラブと、下部構造体としての下層階の天井スラブとの間に免震装置10を介装しても良い。
上述の実施形態では、図6B及び図6Cに示すように、練り混ぜた充填材31を、基礎コンクリート3の上面3sにおける環状プレート21の内周縁21eよりも内側の領域に塗布して均した後に、当該均した充填材31の上面31sの平面中心部に更に同種の充填材31を山状に盛っていたが、何等これに限るものではない。
例えば、前記内側の領域に充填材31を予め塗布して均す作業を省略して、いきなり、環状プレート21の内周縁21eよりも内側の領域の平面中心部に、充填材31を山状に盛り、そのまま、積層ゴム10を載置しても良い。但し、前者の方法の方が、下部フランジプレート11の下面によって充填材31を押し潰す際に、当該充填材31をより一層空隙無く密実に充填することができて、また、充填材31を、環状プレート21の外周縁21f又は下部フランジプレート11の外周縁11fよりも外方に、より一層確実にはみ出させることができるので、好ましい。
上述の実施形態では、積層ゴム10の下部フランジプレート11の下面に剥離剤を塗布していたが、この剥離剤の塗布目的は、積層ゴム10の経年劣化等による将来の積層ゴム10の交換時に基礎コンクリート3から取り外し易くするためである。よって、積層ゴム10の取り外し易さを考慮しない、あるいは交換を想定しない場合には、剥離剤を塗布しなくても良い。
上述の実施形態では、充填材31として無収縮セメントを例示したが、何等これに限るものではなく、無収縮モルタル等でも良い。但し、無収縮モルタルの場合には、砂等の細骨材の影響で押し潰す際の広がり性及び充填性に劣るため、無収縮セメントの方が好ましい。
上述の実施形態では、(5)の工程たる「充填材31のはみ出し確認工程」において、全周において一部でもはみ出していない部分が存在した場合には、再度、上記の(3)の工程たる「基礎コンクリート3の上面3sへの充填材31の塗布工程」からやり直す、としたが、これに限るものではない。充填材31のはみ出していない部分が存在した場合でも、充填が不要な箇所であると判断された場合はやりなおす必要はない。
建物1に適用された免震装置10の概念図である。 図2A及び図2Bは、本実施形態に係る免震装置10の設置方法の説明図である。 図3A及び図3Bは、同設置方法の説明図である。 同設置方法の説明図である。 図5A及び図5Bは、同設置方法の説明図である。 図6A乃至図6Eは、同設置方法の説明図である。 図7A乃至図7Cは、非加圧時の流動性試験の説明図である。 図8A乃至図8Cは、加圧時の流動性試験の説明図である。
符号の説明
1 建物(上部構造体)、
3 基礎コンクリート(下部構造体、コンクリート体)、3s 上面、
4 鉄筋、10 積層ゴム(物体、免震装置)、10a 本体、
11 フランジプレート(下部プレート部材)、
11f 外周縁、11h ボルト穴、12 据え付けボルト、
21 環状プレート、21a 貫通孔、21e 内周縁、21f 外周縁、
21h ボルト穴、21s 上面、22 レベル調整ボルト、
23 袋ナット、24 アンカーボルト、25 呼び込みピン、
31 充填材、31s 上面、41 フローコーン、
51 テーブル上面、61 板材、63 錘、G 地面

Claims (8)

  1. 物体をコンクリート体上に設置する方法であって、
    所定厚みの環状プレートの上面が所定高さに位置するように前記環状プレートを設置する第1工程と、
    前記環状プレートの前記上面の高さから、前記所定厚みより小さい所定寸法だけ低い位置に前記コンクリート体の上面が位置するようにコンクリートを打設して前記コンクリート体を形成する第2工程と、
    前記コンクリート体の固化後に、前記コンクリート体の前記上面における前記環状プレートの内周縁よりも内方の位置に充填材を山状に盛る第3工程と、
    前記充填材の固化前に、前記物体の下部をなす下部プレート部材の下面によって前記充填材を上方から押し潰しながら前記下部プレート部材を前記環状プレート上に載置する第4工程と、
    押し潰された前記充填材が、前記環状プレートの外周縁又は前記下部プレート部材の外周縁よりも外方にはみ出しているか否かを判定する第5工程と、を備えたことを特徴とする物体の設置方法。
  2. 請求項1に記載の物体の設置方法であって、
    前記第5工程は、押し潰された前記充填材が、前記環状プレートの外周縁の全周に亘って前記外周縁又は前記下部プレート部材の外周縁よりも外方にはみ出しているか否かを判定することを特徴とする物体の設置方法。
  3. 請求項1又は2に記載の物体の設置方法であって、
    前記第3工程は、
    前記環状プレートの内周縁よりも内方の位置に投入された充填材を、その上面が水平になるように均す工程と、
    均された前記充填材の固化前に、該充填材の前記上面に、前記充填材と同種の充填材を山状に盛る工程と、を備えることを特徴とする物体の設置方法。
  4. 請求項3に記載の物体の設置方法であって、
    前記第3工程の前記均す工程において、均された前記充填材の上面の高さは、前記環状プレートの内周縁で区画された領域の全域に亘って前記環状プレートの上面の高さ以上であることを特徴とする物体の設置方法。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の物体の設置方法であって、
    前記第4工程において前記充填材を山状に盛る位置は、前記環状プレートの内周縁で区画された領域の平面中心部であることを特徴とする物体の設置方法。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の物体の設置方法であって、
    前記所定寸法は、1〜5mmであることを特徴とする物体の設置方法。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の物体の設置方法であって、
    前記充填材は、粗骨材及び細骨材を含まない無収縮セメントであることを特徴とする物体の設置方法。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載の物体の設置方法であって、
    前記物体は、上部構造体と下部構造体との水平方向の相対移動を許容しつつ前記上部構造体の重量を支持する免震装置であり、
    前記コンクリート体は、前記下部構造体であることを特徴とする物体の設置方法。
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