JP5181613B2 - カラーフィルタ用熱硬化性樹脂組成物およびカラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタ用熱硬化性樹脂組成物およびカラーフィルタ Download PDF

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Description

本発明は、液晶表示素子や固体撮像素子等に使用される光造形性を有する熱硬化性樹脂組成物およびその硬化物を有するカラーフィルタに関する。
液晶表示素子や固体撮像素子等に使用されるカラーフィルタには種々の感光性樹脂組成物が用いられている。例えば、3原色(赤(R)・緑(G)・青(B))の画素、樹脂ブラックマトリクス(BM)、保護膜、柱状スペーサ、液晶配向制御用突起等の部材を形成するために、感光性樹脂組成物が用いられている。これらの感光性樹脂組成物を塗布し、フォトマスクを介した露光、アルカリ現像液を用いた現像によりパターン形成した後、焼成(ポストベイク)することにより硬化物の形状を得ることができる。感光性樹脂組成物としては、優れたパターン特性や現像特性を有するネガ型感光性樹脂組成物が汎用されている。
ネガ型感光性樹脂組成物としては、例えば特許文献1では、バインダー樹脂成分としてカルボキシル基含有重合体とビニルエーテル基および(メタ)アクリロイル基を有する化合物とを反応させることにより得られる重合体を含有するカラーフィルタ用感光性樹脂組成物が開示されており、該樹脂組成物が光ラジカル発生剤とエチレン性不飽和二重結合を有する化合物とを組み合わせることにより、非常に良好なアルカリ現像性が発現することが示されている。しかしながら、この技術を柱状スペーサ等の永久膜を形成して使用する用途に適用しようとすると、密着性や耐熱性が十分でなく、また、光硬化によってではドーム型の硬化物形状を得ることができなかった。
さらに、ネガ型感光性樹脂組成物を柱状スペーサ用樹脂組成物に適用する際、カラーフィルタに形成されたBM上にフォトリソグラフィー法を用いてパターン形成し、TFTアレイなどの対向基板をシール剤により貼り合わせることができれば、液晶セルギャップの調整が容易になると考えられてきた。しかしながら、密着性、貼り合わせ時のパターン形状保持性、柔軟性などの永久膜として必要とされる物性を、全て十分に満足させるネガ型感光性樹脂組成物は無いのが実状であった。
特開2005−202134号公報
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、その第一の目的は、硬化物の密着性、耐熱性や復元率といった基本性能を備えた上で、再接着性能やドーム型の硬化物形成能の機能を有する熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
また第二の目的は、前記の優れた特性を有する硬化物を有するカラーフィルタを提供することにある。
本発明者らは前記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、エチレン性不飽和結合含有の重合体(A)、多価グリシジルエーテル(B)、熱または光によりラジカルを生じる化合物(C)からなる光造形性を有する熱硬化性樹脂組成物を用いることで、上記の課題を解決できることの知見を得て、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は次の〔1〕〜〔4〕である。
〔1〕下記(A)、(B)および(C)成分からなり、成分構成割合が(A)19.9〜80.0重量%、(B)19.9〜80.0重量%、(C)0.1〜10.0重量%である熱硬化性樹脂組成物。
(A)下記式(1)で表される構成単位(a1)と下記式(2)で表される構成単位(a2)を必須構成単位とし、重量平均分子量が3,000〜60,000、(a1)/(a2)の構成単位個数比が0.1〜8.3であり、全構成単位に対する構成単位(a1)と(a2)の合計の割合が35〜100重量%である重合体
Figure 0005181613
(式中のnは1〜4の整数、R、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、Rは炭素数1〜4のアルキレン基)
Figure 0005181613
(式中のRは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基)
(B)分子量が300〜3,000である多価グリシジルエーテル
(C)熱または光によりラジカルを生じる化合物
〔2〕前記〔1〕に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる柱状スペーサ。
〔3〕前記〔1〕に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる液晶配向制御用突起。
〔4〕前記〔1〜3〕に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる層を有するカラーフィルタ。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、光による造形性を有し、ポストベイク工程において架橋構造が再構成することによる再接着性能やドーム型のパターン形成能を有する上で、さらにその硬化物が優れた耐熱性、復元率や密着性を有する熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明における光による造形性または光造形性とは、フォトマスクを介して可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線の放射線などの活性線照射と現像工程を経ることによるパターン形成性を意味する。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、下記の(A)、(B)および(C)成分からなる。
(A)重合体
(B)多価グリシジルエーテル
(C)熱または光によりラジカルを生じる化合物
<重合体(A)>
重合体(A)は下記式(1)で表される構成単位(a1)と下記式(2)で表される構成単位(a2)を有する。
Figure 0005181613
(式中のnは1〜4の整数、R、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、Rは炭素数1〜4のアルキレン基)
Figure 0005181613
(式中のRは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基)
本発明に用いる重合体(A)は前記の式(2)の構成単位を有するカルボキシル基含有重合体(A)に下記式(3)で表されるビニロキシ基および(メタ)アクリロイル基を有する化合物(Q)を下記式(4)の反応を行うことにより得られる。また下記式(4)で得られる重合体(A)は、ポストベイク工程時に下記式(3)に表されるビニロキシ基および(メタ)アクリロイル基を有する化合物(Q)が脱離し、前記の式(2)に表されるカルボキシル基含有重合体(A)となる逆反応が起こる。
Figure 0005181613
(式中のnは1〜4の整数、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、Rは炭素数1〜4のアルキレン基)
前記の式(1)および(3)においてRは水素または炭素数1〜5のアルキル基、好ましくは水素原子またはメチル基である。炭素数が5を超えると重合性が損なわれる上に、硬化物のTgをはじめとする機械特性を得ることができない。またRは炭素数1〜4のアルキレン基であるが、メチレン基またはエチレン基であることが好ましい。炭素数が4を超えると耐熱性が損なわれる恐れがある。さらにnは1〜4の整数であるがn=1または2であることが好ましい。nが4を超えると十分な耐熱性が得られず、高温にて酸化分解を引き起こす恐れがある。
Figure 0005181613
カルボキシル基含有重合体(A)は、下記式(5)で表されるカルボキシル基含有単量体を単独あるいは、他の単量体と組み合わせて重合することにより得られる。
Figure 0005181613
(式中のRは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基)
重合体(A)は、下記式(6)〜(8)で表される構成単位を有していてもよい。
Figure 0005181613
(式中、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、Rは炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシルアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、またはポリアルキレングリコール残基、もしくは主環構成炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を示す。)
前記の式(6)においてRは水素または炭素数1〜5のアルキル基、好ましくは水素原子またはメチル基である。またRは炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシルアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、またはポリアルキレングリコール残基、もしくは主環構成炭素数3〜12の脂環式炭化水素基であり、前記の主環構成炭素数3〜12の脂環式炭化水素基は、付加的な構造、例えば環内二重結合、炭化水素基の側鎖、スピロ環の側鎖、環内架橋炭化水素基等を含んでいてもよい。Rとして好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシルアルキル基、シクロヘキシル基、またはジシクロペンタニル基である。Rの炭素数が5を超えたり、Rの炭素数が12を超えると、重合性が低下してしまい不都合な場合がある。
Figure 0005181613
(式中、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、Rは水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、シロキシアルキル基、アリール基、またはフェニル基を示す。)
前記の式(7)においてRは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、好ましくは水素またはメチル基であり、Rは水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、シロキシアルキル基、アリール基またはフェニル基、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、またはフェニル基である。Rの炭素数が5を超えたり、Rの炭素数が12を超えたりすると、重合性が低下してしまい不都合となる場合がある。
Figure 0005181613
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルカリール基またはフェニル基を示す。)
前記の式(8)においてRは水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルカリール基またはフェニル基、好ましくはシクロヘキシル基、およびフェニル基である。Rの炭素数が12を超えると重合性に劣り不都合となる場合がある。
重合体(A)の分子形態は、直鎖状であっても、分岐構造であっても良く、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等いずれの形態であっても良い。重合体(A)の重合方法は特に限定されず、ラジカル重合、イオン重合等の重合法を採ることができ、より具体的には重合開始剤の存在下、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の重合法を採ることができる。
重合体(A)とビニルエーテル基および(メタ)アクリロイル基を有する(Q)の反応においては、重合体(A)とビニルエーテル(Q)との反応仕込み比により、(a1)/(a2)の構成単位個数比を調整することができる。その構成単位個数比は0.1〜8.3であり、好ましくは0.1〜3.2である。高い密着性と形状安定性が必要な場合に、さらに好ましい範囲としては0.2〜2.5である。
上記重合体(A)の重量平均分子量は3,000〜60,000、好ましくは5,000〜30,000、さらに好ましくは8,000〜20,000である。重量平均分子量が3、000未満の場合、耐熱性の低下を招くおそれがあり、60、000を超えるとアルカリ現像性に乏しく、ポストベイク時の熱硬化反応が十分に進行しないおそれがある。
重合体(A)中に占める(a1)+(a2)の含有量は35〜100重量%であり、好ましくは35〜88重量%である。35重量%未満の場合ではポストベイク後の熱硬化に寄与するカルボキシル基量が少ないため、エポキシ基含有化合物との反応性に乏しく十分な架橋密度が得られないため、耐熱性や形状安定性に劣る可能性がある。特に高い耐熱性や形状安定性が必要な場合に、特に好ましい範囲としては、35〜70重量%である。
<多価グリシジルエーテル(B)>
多価グリシジルエーテル(B)と、重合体(A)のポストベイク時における側鎖分解で再生されるカルボキシル基とが反応し、架橋構造に基づく硬化物を形成する。すなわち硬化物中のカルボキシル基の存在量を低減できるため、優れた耐熱性と柔軟性を付与することができる。またカルボキシル基とグリシジルエーテル基との硬化反応によって形成される水酸基の存在により、硬化物は基材表面と良好な密着性を示す。
多価グリシジルエーテル(B)を用いることで再接着性能やドーム型の形状を任意に調整することができる。グリシジルエーテル化合物は、グリシジルエステルや脂環式エポキシ樹脂に比べカルボキシル基とエポキシ基の反応速度が遅いため、重合体(A)のポストベイク時による側鎖分解で形成されたカルボキシル基濃度が高い状態においても、ポストベイク時の熱流動をした後に硬化反応を進めることができる。硬化物が熱流動することにより、一旦軟化した硬化物は、TFTなどの対向基板と貼り合わせ機能が発現することや、ドーム型の硬化物を作製することができる。これは重合体(A)がポストベイク時による側鎖分解によってカルボキシル基が形成されるまでに時間を必要とし、さらに形成されたカルボキシル基と多価グリシジルエーテル(B)が硬化反応に時間を要するため、側鎖分解および硬化反応を遅延することができ、TFTなどの対向基板と貼り合わせ機能が発現することや、ドーム型の硬化物を作製することができる
本発明における熱硬化性樹脂組成物に用いる、多価グリシジルエーテル(B)はグリシジルエーテル基を2個以上有するものである。具体的に言えば、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル等の脂肪族ポリグリシジルエーテル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、DPP(ジ−n−ペンチルフタレート)型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂等の芳香族ポリグリシジルエーテル、また上記のエポキシ樹脂の芳香核水添物も使用できる。好ましくはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル等を挙げることができる。特に好ましくはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の芳香核水添物を用いることで、良好な硬化性と密着性が両立することができる。これらのエポキシ樹脂を1種のみまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
多価グリシジルエーテル(B)の分子量範囲は300〜3,000である。分子量が300を下回ると十分な架橋密度が得られないおそれがある。分子量が3,000を上回ると十分な耐熱性が得られず黄変に至る。また十分な熱硬化反応が進行しないことによる硬化性の低下や、十分な形状安定性が得られないおそれがある。さらに好ましい分子量範囲は350〜1500であり、特に好ましい分子量範囲としては350〜600である。
<熱または光によりラジカルを生じる化合物(C)>
熱または光によりラジカルを生じる化合物(C)は、光照射によりフリーラジカルを発生することができるため、フォトマスクを介して光照射を行うことで任意の部分の重合体(A)に含有するエチレン性不飽和結合と反応し、光硬化膜を作製することができる。
本発明における熱硬化性樹脂組成物に用いる、熱または光によりラジカルを生じる化合物(C)は、熱または紫外線、電離放射線、可視光、或いは、その他の各波長、特に365nm以下のエネルギー線で活性化し得るラジカル重合開始剤である。例えば、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンなどのα−ヒドロキシケトン類、ビス(2、4、6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、(2、4、6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイドなどのアシルフォスフィンオキサイド類、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類、エチルアントラキノンなどのアントラキノン類、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどのアミノエステル類、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、3、3’、4、4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、カルバゾール・フェノン系光開始剤(商品名:アデカオプトマーN−1414、(株)ADEKA製)、アクリジン系光開始剤(商品名:アデカオプトマーN−1717、(株)ADEKA製)を挙げることができる。特に好ましくはα−アミノケトン類;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンを用いることで良好なパターン形成能が得られる。これらの開始剤を1種のみまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。2種以上を併用する場合には、吸収分光特性を阻害しないように用いるのがよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、フォトマスクを介して光照射をすることで、熱または光によりラジカルを生じる化合物(C)により発生したフリーラジカルにより重合体(A)が一時的に光硬化膜を形成した後、現像において任意の形状にパターン形状を作製することができ且つポストベイク工程において光硬化膜中に含まれるヘミアセタール結合の側鎖分解が促進されることでカルボキシル基を形成することができる。その際に熱硬化性樹脂組成物中に含有するエポキシ基含有化合物(B)とカルボキシル基との熱硬化反応が促進されるため、本発明に求められる特性を有した硬化膜を得ることができる。本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記の用ポストベイク中に架橋構造の再形成が起きるため、再接着性やドーム形状の形成能を有することができる。
<(A)、(B)、(C)の各成分の構成割合>
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、(A)、(B)、(C)成分の総重量に対して、エチレン性不飽和結合含有の重合体(A)を19.9〜80.0重量%、多価グリシジルエーテル(B)を19.9〜80.0重量%、熱または光によりラジカルを生じる化合物(C)0.1〜10.0重量%を含有する。
エチレン性不飽和結合含有の重合体(A)成分の構成割合は、好ましくは20.0〜70.0重量%であり、より好ましくは20.0〜60.0重量%である。エチレン性不飽和結合含有の重合体(A)成分の構成割合が、20.0重量%未満の場合には、十分な現像性が得られず形状安定性が損なわれ、80重量%を上回ると十分な密着性が得られないおそれがある。
多価グリシジルエーテル(B)成分の構成割合は、好ましくは25.0〜70.0重量%であり、より好ましくは、30.0〜60.0%である。多価グリシジルエーテル(B)成分の構成割合が25重量%未満の場合には、酸−エポキシの熱硬化反応が十分に進行しないため、架橋密度が低くなるだけでなく、密着性が損なわれるおそれがある。80.0重量%を上回ると十分な現像性が得られず形状安定性が損なわれる。
熱または光によりラジカルを生じる化合物(C)の構成割合は、好ましくは2.0〜7.0重量%であり、特に好ましくは3.0〜5.0重量%である。熱または光によりラジカルを生じる化合物(C)の構成割合が0.1重量%未満の場合には、光硬化反応が十分に進行せず、形状安定性が得られない。また10.0重量%を上回ると、硬化物中に熱または光によりラジカルを生じる化合物が残存し、密着性および復元率の性能を損なうおそれがある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は前記の(A)、(B)、(C)成分の構成割合は、多価グリシジルエーテル(B)に由来するエポキシ基濃度を基準とした比率で、重合体(A)に由来するカルボキシル基および(メタ)アクリル基の合計モル濃度が、0.2〜2.0/1、好ましくは0.3〜1.8/1になるように配合すると良い。カルボキシル基とエポキシ基とのモル濃度比0.2/1未満であると、エポキシ基が過剰となり、硬化物中に未反応のエポキシ基が多量に残留するため、架橋密度が低くなり、耐熱性を損なう可能性がある。またカルボキシル基とエポキシ基とのモル濃度比が2.0/1を上回ると、カルボキシル基が硬化物中に多量に残留するため、酸化分解が起こりやすくなる恐れがある。
<その他添加剤>
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、エチレン性不飽和結合を有する多官能重合性化合物、硬化促進剤、密着性向上助剤、表面調整剤、粘度調整剤、その他の成分を添加して使用することができる。
<熱硬化性樹脂組成物の製造方法>
以下に本発明の熱硬化性樹脂組成物の配合、攪拌、分散の手法に関して説明する。
本発明の熱硬化性樹脂組成物において、上記(A)〜(C)の成分をはじめとする各成分を一括配合しても良いし、各成分を溶剤に溶解した後に逐次配合しても良い。また、配合する際の投入順序に特に制限は無く、全成分を同時に溶剤に溶解して熱硬化性樹脂組成物を調製してもよいし、必要に応じては各成分を適宜2つ以上の溶液としておいて、使用時(塗布時)にこれらの溶液を混合して熱硬化性樹脂組成物として調製してもよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物において、上記(A)〜(C)の成分をはじめとする各成分混合後の攪拌に関しては、羽根形攪拌機、デソルバー、ニーダー、ボールミル混和機、ロール分散機等を用いて攪拌をおこなってもよいし、各成分をガロン瓶等の容器に配合してから容器ごとミックスローターで回転させて摩砕してもよい。混合および摩砕の温度は、配合成分にもよるが、通常は、結露や溶剤の揮散を避けるために、10〜60℃が好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物に粘度調整剤やフィラーを添加する場合には、モーターミル、シェイカー等の高シェア分散機を用いた分散を行っても良い。この際には、本発明における上記(A)〜(C)の成分をはじめとする各成分をバインダーとしたマスターバッチを予め作製しておき、使用時に配合するなどといった手法も採ることができる。
<柱状スペーサおよび液晶配向制御用突起形成法>
本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いて柱状スペーサおよび液晶配向制御用突起の形成法について述べる。本発明の熱硬化性樹脂組成物を塗布する方法に関しては、特に限定されるものではなく、通常用いられる塗布手法として、スピンコーター塗布法、浸漬塗布法、スプレーコーター塗布法、ロールコーター塗布法、スクリーン印刷塗布法、オフセット印刷塗布法、スリットコーター塗布法、ダイコーター塗布法等の単独または組み合わせにより、ガラス、石英、シリコン、ポリカーボネート、ポリイミドなどの基材の上に塗布することができる。
次に、得られた塗膜を乾燥し、さらに必要に応じて予備加熱(以下、プリベイク)を行った。プリベイクの温度は通常40〜140℃で0〜15分程度である。
次いで、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の放射線にてフォトマスクを介して照射することで、露光工程を行う。その際に使用する光源として例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハロゲンランプ、電子線照射装置、X線照射装置等がある。これらのうち高圧水銀灯および超高圧水銀灯を用いるのが好ましい。柱状スペーサを形成する際の適正露光量としては1000mJ/cm以下が好ましく、液晶配向制御用突起では800mJ/cm以下が好ましい。露光量を適性範囲以上に設定すると、フォトマスクの開口部よりも得られる硬化物の形状が大きくなるおそれがある。
次に、現像液により現像し、未露光部分を除去してパターンを形成する。現像方法としてはパドル法、ディッピング法、シャワー法、スプレー法などが用いられる。こられのうち好ましくはシャワー法である。現像時間は通常10〜300秒間である。上記現像液としては、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなどの塩基性化合物の水溶液を、通常0.3〜5.0重量%の濃度にて用いることができる。さらに未露光部の現像性を向上させる目的で、これらの現像液中に界面活性剤を0.1〜0.5重量%加えることができる。現像後、水洗浄を10〜60秒間行い、さらに空気や窒素ブローで乾燥させることが好ましい。
その後、本硬化加熱(以下、ポストベイク)を経て樹脂硬化物を形成する。ポストベイクの条件としては150〜280℃、10〜120分が好ましい条件として挙げられる。上記プリベイク、ポストベイクの加熱手法としては、特に限定されるものではなく、例えば、密閉式硬化炉や連続硬化が可能なトンネル炉、ホットプレート等の硬化装置を採用することができる。加熱源は特に制約されることなく、熱風循環、赤外線、高周波加熱等の方法で行うことができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物の硬化物は塗布・硬化後の膜厚として柱状スペーサの場合では0.2〜8.0μmであることが好ましく、より好ましくは3.0〜5.0μmである。液晶配向制御用突起の場合では、0.1〜4.0μmであることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0μmである。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、フォトマスクを介して光照射をすることで重合体(A)が一時的に光硬化膜を形成した後にパネルを貼り合わせる工程を行うことができる。具体的には一時的に形成した光硬化膜をTFTアレイなどの対向基盤をその上に乗せた後にポストベイク工程を行うことで、側鎖分解することで形成したカルボキシル基とエポキシ基との熱硬化反応が促進されると同時にTFTアレイ側との密着性が得られ、パネルの信頼性を高めることができる。
以下に実施例を示して本発明について具体的に説明する。なお「部」および「%」とあるのは、特に断りがない限り全て重量基準である。以下に本実施例および比較例で用いた測定方法、評価方法を示す。
<重量平均分子量>
重量平均分子量(Mw)は、東ソー(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー装置HLC−8220GPCを用い、カラムとして昭和電工(株)製SHODEX K801を用い、テトラヒドロフランを溶離液とし、RI検出器により測定して分子量既知のポリスチレン標準体により得られる検量線を用いた換算により求めた。
<粘度>
粘度は、循環型恒温水槽を装備したB型粘度計(東機産業(株)製)を用いて温度25℃で測定した。
<酸価>
JISK0070「化学製品の酸価、けん化価、エステル価、よう素価、水酸基価および不けん化物の試験方法」の酸価測定を用いて測定した。
合成例1
温度計、攪拌機、および冷却管をつけた1000mLの4つ口フラスコにジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)540.0gを仕込み、窒素置換した後、オイルバスで90℃にまで昇温した。
他方、モノマー滴下槽として、ビーカーにメタクリル酸(MAA)90.4g、スチレン89.6g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20.0g、過酸化物系重合開始剤(日油(株)製「パーヘキシルO」)10.0gおよびDMDG60.0gを予め均一混合したもの(滴下成分)を2時間かけて滴下ロートより等速滴下した後、同温度にて6時間維持した。その後、100℃に昇温し同温度を2.0時間維持した後、重合体溶液P−1を得た。
次に、重合体溶液P−1、810.0gの液中に空気導入を行いながら90℃にまで昇温した。次いで重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.2g、変性成分としてアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル(日本触媒(株)製「VEEA」)を128.2g予備混合した溶液を1.0時間かけて滴下ロートより等速滴下した。10時間の熟成反応の後、室温まで反応溶液を冷却し重合体溶液A−1を得た。
合成例2
アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの量を107.4gに変更した以外は合成例1と同様の操作を行い、重合体溶液A−2を得た。
合成例3
アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの量を84.0gに変更した以外は合成例1と同様の操作を行い、重合体溶液A−3を得た。
合成例4
スチレンをメチルメタクリレートに変更し、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの量を107.4gに変更した以外は合成例1と同様の操作を行い、重合体溶液A−4を得た。
合成例5
前記の重合体溶液P−1のスチレンをベンジルメタクリレートに変更し、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの量を107.4gに変更した以外は合成例1と同様の操作を行い、重合体溶液A−5を得た。
合成例6
スチレンをジシクロペンタニルメタクリレートに変更し、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの量を107.4gに変更した以外は合成例1と同様の操作を行い、重合体溶液A−6を得た。
合成例7
前記の合成で得られた重合体溶液P−1、810.0gの液中に空気導入を行いながら80℃にまで昇温した。次いで重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.2g、変性成分としてグリシジルメタクリレート(日油(株)製「ブレンマーGH」)を86.7g、トリエチルアミン3.1gを重合体溶液P−1に仕込み均一溶解させた。8時間の熟成反応の後、室温まで反応溶液を冷却し重合体溶液A−7を得た。
合成例8
温度計、攪拌機、および冷却管をつけた4つ口フラスコにジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)540.0gを仕込み、窒素置換した後、オイルバスで90℃にまで昇温した。
他方、メタクリル酸(MAA)90.4g、メチルメタクリレート82.5g、ベンジルメタクリレート27.1g、過酸化物系重合開始剤(日油(株)製「パーヘキシルO」10.0gおよびDMDG60.0gを予め均一混合したもの(滴下成分)を、2時間かけて滴下ロートより等速滴下した後、同温度にて6時間維持した。その後、100℃に昇温し温度を2時間維持した後、重合体溶液P−5を得た。
前記の合成で得られた重合体溶液P−5、810gの液中に空気導入を行いながら90℃にまで昇温した。次いで重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.2g、変性成分としてメタクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル(日本触媒(株)製「VEEM」)127.6gを予備混合した溶液を1時間かけて滴下ロートにて等速滴下した。12時間の熟成反応の後、室温まで反応溶液を冷却し重合体溶液A−8を得た。
合成例9
温度計、攪拌機、および冷却管をつけた4つ口フラスコにジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)540.0gを仕込み、窒素置換した後、オイルバスで95℃にまで昇温した。
他方、メタクリル酸(MAA)29.0g、スチレン151.0g、ヒドロキシエチルメタクリレート20.0g、過酸化物系重合開始剤(日油(株)製「パーヘキシルO」10.0gおよびDMDG60.0gを予め均一混合したもの(滴下成分)を、2時間かけて滴下ロートより等速滴下した後、同温度にて6時間維持した。その後、100℃に昇温し温度を2時間維持した後、重合体溶液A−9を得た。
重合体溶液(A−1〜A−9)の仕込み条件、構成単位個数比、重量平均分子量、固形分濃度、および樹脂溶液酸価を表1に示す。
Figure 0005181613
表中に用いた略号の意味は次の通りである。
MAA:メタクリル酸
St:スチレン
MMA:メチルメタクリレート
HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート
BzMA:ベンジルメタクリレート
DCPMA:ジシクロペンタニルメタクリレート
VEEA:アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル
VEEM:メタクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル
GMA:グリシジルメタクリレート
MQ:ハイドロキノンモノメチルエーテル
DMDG:ジエチレングリコールジメチルエーテル
Hex−O:パーヘキシルO(化合物名:t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート)
<カラーフィルタ用熱硬化性樹脂組成物>
<実施例1〜6>
重合体溶液(A−1〜A−8)を用い、表2に示す配合比に従って柱状スペーサ用樹脂組成物および液晶配向制御用突起用樹脂組成物を調製した。
柱状スペーサ用樹脂組成物は、孔径0.2μmのメンブランフィルターで濾過した後、スピンコーターを用いてガラス基板(日本電気硝子(株)製、商品名「OA−10」無アルカリガラス)上に回転塗布した。塗布後、ガラス基板を90℃のクリーンオーブン中にて5分間乾燥処理後、超高圧水銀灯を光源とするプロキシミティー露光機を用いてフォトマスクを介してi線(波長365nm、強度20mW/cm)を照射して露光を行った。照射光量としては300mJ/cmとした。露光後のガラス基板を0.5wt%の炭酸ナトリウム水溶液を現像液とするシャワー式現像装置に60秒間通し、現像による未露光部の除去を行った。続いて純水にて30秒間洗浄を行い、最後に230℃のクリーンオーブン中にて60分間処理し、硬化物を得た。得られた硬化物の底部は10×10μmの短形であり、膜厚は3.0μmであった。
液晶配向制御用突起用樹脂組成物は、照射光量を150mJ/cmとし、ストライプ幅10μm、膜厚1.5μmとなるように調整を行った以外は同様の手法を用いた。
<比較例1〜2>
比較例1〜2は、前記実施例1〜6と同様の手法で塗膜を形成し評価を行った。
<形状制御性>
日立ハイテクノロジーズ(株)製の走査型電子顕微鏡S−3000N型を用いて形状制御性の確認を行った。判定基準は表2の通り、断面形状により評価を行った。
Figure 0005181613
<復元率>
復元率は、前記実施例にて得られた硬化物を(株)島津製作所製ダイナミック硬度計DUH−W201の円錐台圧子による負荷除荷測定法から算出した。負荷速度0.4mN/秒で硬化物に対して荷重を10mNまでかけた。10mNで5秒間保持した後、除荷速度0.4mN/秒にて除荷を行った。この試験から得られる荷重−変位曲線より変位量を算出し、復元率を算出した。
復元率(%)=(変位量1(μm)−変位量2(μm))/(変位量1(μm))×100
<密着性>
密着性の評価に用いた硬化物は前記実施例に準じて作成したが、露光の際にフォトマスクを介さずに全面露光を行った塗膜にて評価を行った。JISK5600−5−6:1999「塗料−般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第6節:付着性(クロスカット法)」に準拠し密着性の評価を行った。
判定基準は次の通りである。
○:剥離が無い。
△:剥離は無いがクロスカット時に縁欠けが生じた。
×:剥離した。
<耐熱性>
上記硬化物を形成した後、250℃×1時間の加熱処理を行った後の硬化物外観を観察した。
判定基準は次の通りである。
○:250℃処理後も異常が観察されなかった。
△:250℃処理後には硬化物の黄変やクラックが若干確認された。
×:250℃処理後に硬化物の黄変、硬化収縮やクラックが顕著に確認された。
Figure 0005181613
表中に用いた略号の意味は次の通りである。
JER834:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、分子量:500、エポキシ当量:250g/mol、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂)
JER157:フェノールノボラック型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、分子量:1260、エポキシ当量:210g/mol、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂)
EX−411:デナコールEX−411ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス(株)製、分子量:916、エポキシ当量:229g/mol、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂)
YL−6834:水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、分子量:560、エポキシ当量:280g/mol、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂)
EX−721:O−フタル酸ジグリシジルエステル(ナガセケムテックス(株)製、分子量:308、エポキシ当量:154g/mol、グリシジルエステル型エポキシ樹脂)
IRG907:イルガキュア907(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
LCAT−1:日油(株)製(オクチル酸亜鉛とN−メチルモルホリンの反応物)
LC−951:楠本化成(株)製(アクリル系表面調整剤)
PGMA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
表3の結果より実施例1〜6では本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いることにより、高い復元率を維持したまま、形状制御性と密着性に優れており、本発明の目的の効果が申し分なく得られていることがわかる。
これに対して比較例1では本発明とは異なるエポキシ基含有化合物としてグリシジルエステル基含有化合物を用いているため、形状制御性に問題がある。比較例2では、本発明とは異なる仕込み種としてGMAを用いているために形状制御性および密着性に問題がある。比較例3では、多価グリシジルエーテル(B)を用いていないため、十分な架橋密度が得られず、形状制御性、密着性および耐熱性に問題が生じている。比較例4では、本発明のビニロキシ基および(メタ)アクリロイル基を有する化合物を仕込み種として用いていないため、形状制御性に問題が生じている。

Claims (4)

  1. 下記(A)、(B)および(C)成分からなり、成分構成割合が(A)19.9〜80.0重量%、(B)19.9〜80.0重量%、(C)0.1〜10.0重量%である熱硬化性樹脂組成物。
    (A)下記式(1)で表される構成単位(a1)と下記式(2)で表される構成単位(a2)を必須構成単位とし、重量平均分子量が3,000〜60,000、(a1)/(a2)の構成単位個数比が0.1〜8.3であり、全構成単位に対する構成単位(a1)と(a2)の合計の割合が35〜100重量%である重合体
    Figure 0005181613
    (式中のnは1〜4の整数、R、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、Rは炭素数1〜4のアルキレン基)
    Figure 0005181613
    (式中のRは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基)
    (B)分子量が300〜3,000である多価グリシジルエーテル
    (C)熱または光によりラジカルを生じる化合物
  2. 請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる柱状スペーサ。
  3. 請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる液晶配向制御用突起。
  4. 請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる層を有するカラーフィルタ。
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