JP2018112624A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明はアルカリ現像が可能で、高い硬度かつ耐酸性を有し、さらに基板や透明電極膜などとの密着性が良好である感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)と、イソシアヌル骨格を有する多官能(メタ)アクリレート(B)と、エポキシ基を2つ以上有する分子量が2,000以下の化合物(C)と、イソシアヌル骨格を有さない3官能以上の多官能(メタ)アクリレート(D)と、光重合開始剤(E)とを含有することを特徴とする感光性樹脂組成物を用いる。
【選択図】 なし
【解決手段】 ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)と、イソシアヌル骨格を有する多官能(メタ)アクリレート(B)と、エポキシ基を2つ以上有する分子量が2,000以下の化合物(C)と、イソシアヌル骨格を有さない3官能以上の多官能(メタ)アクリレート(D)と、光重合開始剤(E)とを含有することを特徴とする感光性樹脂組成物を用いる。
【選択図】 なし
Description
本発明は光照射を含む工程により硬化し、アルカリ現像可能な感光性樹脂組成物に関する。詳しくは、カラーフィルター用保護膜、タッチパネル用保護膜、タッチパネル用絶縁膜、ビルドアップ基板用層間絶縁膜などに好適なアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物に関する。
タッチパネルはその動作原理によって、抵抗膜方式、静電容量方式、光学方式、超音波方式、電磁誘導方式などに分類される。最近では誤作動が少なく低コストで液晶表示装置などに搭載可能であるので、静電容量方式のタッチパネルがよく用いられている。
静電容量方式の場合、基板上に透明導電膜、例えばITO(Indium Tin Oxide)膜を形成し、その透明導電膜を保護するために耐擦傷性を備え、かつ基板との良好な密着性を有する保護膜を透明導電膜上に形成する必要がある(特許文献1)。
静電容量方式の場合、基板上に透明導電膜、例えばITO(Indium Tin Oxide)膜を形成し、その透明導電膜を保護するために耐擦傷性を備え、かつ基板との良好な密着性を有する保護膜を透明導電膜上に形成する必要がある(特許文献1)。
このような保護膜に要求される性能としてはITOなどの透明電極に対する密着性、耐擦傷性に加えて、酸耐性が要求される(特許文献2)。
透明性が高く導電膜との密着性に優れ高硬度で耐擦傷性に優れた保護膜を形成する樹脂組成物としては、例えば、アルカリ可溶性樹脂、分子中に1つ以上のカルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物、エポキシ化合物、および感放射線性重合開始剤を含む樹脂組成物が知られている。エポキシ化合物によりITOへの密着性は向上するが、耐酸性の低下が懸念される(特許文献3)。
本発明はアルカリ現像が可能で、高い硬度かつ耐酸性を有し、さらに基板や透明電極膜などとの密着性が良好である感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)と、イソシアヌル骨格を有する多官能(メタ)アクリレート(B)と、エポキシ基を2つ以上有する分子量が2,000以下の化合物(C)と、イソシアヌル骨格を有さない3官能以上の多官能(メタ)アクリレート(D)と、光重合開始剤(E)とを含有する感光性樹脂組成物;この感光性樹脂組成物を硬化されてなるタッチパネル用の保護膜またはカラーフィルター用保護膜;並びにこの感光性樹脂組成物を硬化されてなるタッチパネル用絶縁膜またはビルドアップ基板用層間絶縁膜である。
すなわち、本発明は、ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)と、イソシアヌル骨格を有する多官能(メタ)アクリレート(B)と、エポキシ基を2つ以上有する分子量が2,000以下の化合物(C)と、イソシアヌル骨格を有さない3官能以上の多官能(メタ)アクリレート(D)と、光重合開始剤(E)とを含有する感光性樹脂組成物;この感光性樹脂組成物を硬化されてなるタッチパネル用の保護膜またはカラーフィルター用保護膜;並びにこの感光性樹脂組成物を硬化されてなるタッチパネル用絶縁膜またはビルドアップ基板用層間絶縁膜である。
本発明の感光性樹脂組成物は、アルカリ現像が可能で、高い硬度かつ耐酸性を有し、さらに基板や透明電極膜などとの密着性が良好である。そのため、カラーフィルター用保護膜やタッチパネル用保護膜、タッチパネル用絶縁膜、半導体基板用絶縁膜を形成することができるという効果を奏する。
本発明の感光性樹脂組成物は、ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)と、イソシアヌル骨格を有する多官能(メタ)アクリレート(B)と、エポキシ基を2つ以上有する分子量が2,000以下の化合物(C)と、イソシアヌル骨格を有さない3官能以上の多官能(メタ)アクリレート(D)と、光重合開始剤(E)とを含有することを特徴とする。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレートまたはメタクリレート」を、「(メタ)アクリル酸」とは「アクリル酸またはメタクリル酸」を、「(メタ)アクリル樹脂」とは「アクリル樹脂またはメタクリル樹脂」を、「(メタ)アクリロイル基」とは「アクリロイル基またはメタクリロイル基」を、「(メタ)アクリロイロキシ基」とは「アクリロイロキシ基またはメタクリロイロキシ基」を意味する。
また、アルカリ現像可能とは、現像液を用いて未硬化部を除去する工程で、現像液のアルカリ性水溶液で未硬化部分がきれいに除去できることを意味する。
以下に、必須成分の、ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)と、イソシアヌル骨格を有する多官能(メタ)アクリレート(B)と、エポキシ基を2つ以上有する分子量が2,000以下の化合物(C)と、イソシアヌル骨格を有さない3官能以上の多官能(メタ)アクリレート(D)と、光重合開始剤(E)を順次説明する。
本発明における第1の必須成分であるラジカル重合性有機基を有する親水性樹脂(A)における親水性の指標はHLBにより規定され、一般にこの数値が大きいほど親水性が高いことを示す。
本発明の親水性樹脂(A)のHLB値は、好ましくは4〜19、さらに好ましくは5〜 19、特に好ましくは6〜19である。4以上であれば現像を行う際に、現像性がさらに良好であり、19以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
本発明の親水性樹脂(A)のHLB値は、好ましくは4〜19、さらに好ましくは5〜 19、特に好ましくは6〜19である。4以上であれば現像を行う際に、現像性がさらに良好であり、19以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
ここでの「HLB」とは、親水性と親油性のバランスを示す指標であって、例えば「界面活性剤入門」〔2007年三洋化成工業株式会社発行、藤本武彦著〕212頁に記載されている小田法による計算値として知られているものであり、グリフィン法による計算値ではない。
HLB値は有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB=10×無機性/有機性
HLBを導き出すための有機性の値及び無機性の値については前記「界面活性剤入門」213頁に記載の表の値を用いて算出できる。
HLB値は有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB=10×無機性/有機性
HLBを導き出すための有機性の値及び無機性の値については前記「界面活性剤入門」213頁に記載の表の値を用いて算出できる。
また、親水性樹脂(A)の溶解度パラメーター(以下、SP値という。)[(単位は(cal/cm3)1/2]は、好ましくは7〜14、さらに好ましくは8〜13、特に好ましくは9〜13である。7以上であるとさらに現像性が良好に発揮でき、14以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
なお、本発明におけるSP値は、Fedorsらが提案した下記の文献に記載の方法によって計算されるものである。
「POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE,February,1974,Vol.14,No.2,Robert F. Fedors(147〜154頁)」
「POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE,February,1974,Vol.14,No.2,Robert F. Fedors(147〜154頁)」
本発明の親水性樹脂(A)は、分子内に含有するラジカル重合性基を有するが、そのラジカル重合性基としては、光硬化性の観点から、(メタ)アクリロイル基、ビニル基およびアリル基が好ましく、より好ましくは(メタ)アクリロイル基である。
また、本発明のラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)が分子内に含有する親水性に寄与する官能基は、アルカリ現像性の観点から、カルボキシル基、エポキシ基、スルホン酸基、リン酸基が好ましく、より好ましくはカルボキシル基である。
本発明で用いることができる親水性樹脂(A)の具体的な例としては、ラジカル重合性基を有する親水性エポキシ樹脂(A1)およびラジカル重合性基を有する親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)などが挙げられる。
本発明のラジカル重合性基を有する親水性エポキシ樹脂(A1)としては市販品のエポキシ樹脂にラジカル重合性基を有する化合物を反応させ、さらに親水性の官能基を有する化合物を反応することによって合成することができる。
例えば、分子中にエポキシ基を有するノボラック型のエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、さらにフタル酸や無水フタル酸などの多価カルボン酸や多価カルボン酸無水物を反応が挙げられる。
例えば、分子中にエポキシ基を有するノボラック型のエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、さらにフタル酸や無水フタル酸などの多価カルボン酸や多価カルボン酸無水物を反応が挙げられる。
本発明のラジカル重合性基を有する親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)は既存の方法により(メタ)アクリル酸誘導体を重合させ、さらにラジカル重合性基を有する化合物を反応することで得ることができる。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)の製造方法としてはラジカル重合が好ましく、溶液重合法が分子量を調節しやすいため好ましい。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)を製造するために使用するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸(a21)、(メタ)アクリル酸エステル(a22)があげられる。
(メタ)アクリル酸エステル(a22)としては(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル酸メチルである。
本発明の親水性樹脂(A)の数平均分子量は、3,000〜100,000が好ましく、さらに好ましくは3,000〜50,000である。
本発明の感光性樹脂組成物中の親水性樹脂(A)の含有量は、現像性の観点から(A)〜(E)の合計重量に基づいて、8〜55重量%、好ましくは15〜50重量%である。
本発明の第2の必須成分であるイソシアヌル骨格を有する多官能(メタ)アクリレート(B)としては、耐酸性の観点から、イソシアヌル骨格を有し、(メタ)アクリロイル基の数は2個以上であればよい。さらに耐酸性を向上させる目的で、水酸基も含有することが好ましい。
イソシアヌル骨格を有する多官能(メタ)アクリレート(B)の具体例としては、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性ジアクリレート、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性トリアクリレート、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ε−カプロラクトン変性トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられ、水酸基を有するものが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物中のイソシアヌル骨格を有する多官能(メタ)アクリレート(B)の含有量は、耐酸性、鉛筆硬度の観点から(A)〜(E)の合計重量に基づいて、1〜20重量%、好ましくは5〜15重量%である。
本発明の第3の必須成分であるエポキシ基を2つ以上有する分子量が2,000以下の化合物(C)としては、エポキシ基を2つ以上有するエポキシ化合物であれば特に限定されず用いられる。さらに、密着性の観点から、脂環式のエポキシ化合物であることが好ましい。なお、エポキシ基が1個だけでは密着性が不十分である。
エポキシ基を2つ以上有する分子量が2,000以下の化合物(C)としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類、1,1,3−テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオキサイド、1,2,7,8−ジエポキシオクタン及び1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン、脂環式エポキシ含有シリコーンオリゴマーなどが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物中のエポキシ基を2つ以上有する分子量が2,000以下の化合物(C)の含有量は、密着性の観点から(A)〜(E)の合計重量に基づいて、1〜20重量%、好ましくは5〜15重量%である。
本発明の第4の必須成分である多官能(メタ)アクリレートモノマー(D)としては、イソシアヌル骨格を有せず、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーあれば、とくに限定されずに用いられる。数平均分子量は3,000未満が好ましい。
このような多官能(メタ)アクリレートモノマー(D)としては、3官能(メタ)アクリレート(D1)、4〜6官能(メタ)アクリレート(D2)及び7〜10官能(メタ)アクリレート(D3)が挙げられる。
このような多官能(メタ)アクリレートモノマー(D)としては、3官能(メタ)アクリレート(D1)、4〜6官能(メタ)アクリレート(D2)及び7〜10官能(メタ)アクリレート(D3)が挙げられる。
3官能(メタ)アクリレート(D1)としては、グリセリンのトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのトリ(メタ)アクリレート;及びトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
4〜6官能(メタ)アクリレート(D2)としては、ペンタエリスリトールのテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールのヘキサ(メタ)アクリレート; ジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物のペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド付加物のペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
7〜10官能の(メタ)アクリレート化合物としては例えばジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応により得られる化合物など、ジイソシアネート化合物と水酸基含有多官能(メタ)アクリレート化合物との反応により得ることができる。
多官能(メタ)アクリレート(D)のうち、硬化性の観点から好ましくはグリセリン、ペンタエリスリトールまたはジペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上の(メタ)アクリレートである。
本発明の感光性樹脂組成物中の多官能(メタ)アクリレート(D)の含有量は、鉛筆硬度の観点から(A)〜(E)の合計重量に基づいて、10〜65重量%、好ましくは20〜60重量%である。
本発明の第5の必須成分である光重合開始剤(E)として、可視光線、紫外線、遠赤外線、荷電粒子線及びX線等の放射線の露光により、重合性不飽和化合物の重合を開始しうるラジカルを発生する成分であればどのようなものでもよい。
光重合開始剤(E)としては、α−ヒドロキシアルキルフェノン型(E1)(例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等);α−アミノアルキルフェノン型(E2)(例えば、(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等);チオキサントン化合物型(E3)(例えば、(イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等);リン酸エステル型(E4)(例えば、(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド等);アシルオキシム系型(E5)(例えば、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等);ベンジルジメチルケタール型(E6)等;ベンゾフェノン型(E7)(例えば、ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4‘−メチルジフェニルスルフィド等)が挙げられる。
これらのうち硬化物の硬化性の観点から好ましいのはα−アミノアルキルフェノンであり、さらに好ましいのは2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1である。
光重合開始剤(E)の使用量は、(A)〜(E)の合計に基づいて硬化性および硬化物の着色の観点から2〜15重量%、好ましくは5〜10重量%である。
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、単官能メタクリレート(F)、レベリング剤(G)、酸化防止剤(H)、溶剤を配合してもよい。
このような単官能(メタ)アクリレート(F)としては、分子内にリン酸基、水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートが好ましく、更に好ましくはリン酸基を有する単官能(メタ)アクリレートである。
リン酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート等が挙げられる。水酸基を含有する(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
このような単官能(メタ)アクリレート(F)としては、分子内にリン酸基、水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートが好ましく、更に好ましくはリン酸基を有する単官能(メタ)アクリレートである。
リン酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート等が挙げられる。水酸基を含有する(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
レベリング剤(G)としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤等が挙げられる。これらのうちで塗布性の観点から、フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤が好ましく、相溶性の観点からオキシアルキル鎖を有する界面活性剤が好ましい。
酸化防止剤(H)としては、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等が挙げられる。これらのうち、光硬化性と酸化防止能の観点から、好ましくはフェノール系酸化防止剤であり、特に好ましくは2,6−ジーt−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4、6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート(イルガノックス1076)、チオジエチエレンビス[3−(3,5−ジーt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート(イルガノックス1035)、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート](イルガノックス245)、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチルー4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(イルガノックス259)、ペンタエリスリトール・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](イルガノックス1010)である。
溶剤としては、ケトン溶剤(シクロヘキサノン等)、エーテル溶剤(エーテルエステル溶剤及びエーテルアルコール溶剤を含む)(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びメトキシブチルアセテート等)、エステル溶剤(酢酸ブチル等)、エーテル溶剤(エーテルエステル溶剤及びエーテルアルコール溶剤等)、アルコール溶剤(ケトンアルコール溶剤を含む)(1.3−ブチレングリコール及びジアセトンアルコール等)、エステル溶剤(乳酸エチル等)、ケトン溶剤(アセトン及びメチルエチルケトン等)等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、例えば、プラネタリーミキサー等の公知の混合装置により、上記の各成分を混合等することにより得ることができる。また感光性樹脂組成物は、通常、室温で液状であり、その粘度は25℃で1〜200mPa・s、好ましくは2〜150mPa・sである。
本発明の感光性樹脂組成物から硬化物を得る好ましい形成工程は、感光性樹脂組成物を基板上に塗布後、光照射し、アルカリ現像してパターン形成し、さらにポストベークを行う工程である。
硬化物の形成は、以下(1)〜(5)の工程で行われるが、これに限定されるものではない。
硬化物の形成は、以下(1)〜(5)の工程で行われるが、これに限定されるものではない。
(1) 基板の上に本発明の感光性樹脂組成物を塗布する工程
塗布方法としては、ロールコート、スピンコート、スプレーコートおよびスリットコート等が挙げられ、塗布装置としては、スピンコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーター、カーテンコーター、グラビアコーター及びコンマコーター等が挙げられる。
膜厚は、好ましくは0.5〜100μmである。
塗布方法としては、ロールコート、スピンコート、スプレーコートおよびスリットコート等が挙げられ、塗布装置としては、スピンコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーター、カーテンコーター、グラビアコーター及びコンマコーター等が挙げられる。
膜厚は、好ましくは0.5〜100μmである。
(2)塗布された感光性樹脂組成物層を、必要に応じて熱を加えて乾燥させる(プリベーク)工程
乾燥温度としては、好ましくは20〜120℃、さらに好ましくは30〜110℃である。
乾燥時間は、好ましくは0.5〜10分、さらに好ましくは1〜8分、特に好ましくは1〜5分である。乾燥は減圧、常圧どちらでもよい。
乾燥温度としては、好ましくは20〜120℃、さらに好ましくは30〜110℃である。
乾燥時間は、好ましくは0.5〜10分、さらに好ましくは1〜8分、特に好ましくは1〜5分である。乾燥は減圧、常圧どちらでもよい。
(3)所定のフォトマスクを介して、活性光線により感光性樹脂組成物層の露光を行う工程
活性光線としては、例えば、可視光線、紫外線、およびレーザー光線が挙げられる。
光線源としては、例えば、太陽光、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、および半導体レーザーが挙げられる。
露光量としては、特に限定されないが、好ましくは20〜300mJ/cm2、生産コストの観点から20〜100mJ/cm2がさらに好ましい。露光を行う工程においては、感光性樹脂組成物中の(メタ)アクリロイル基を有する成分が反応して光硬化反応する。
活性光線としては、例えば、可視光線、紫外線、およびレーザー光線が挙げられる。
光線源としては、例えば、太陽光、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、および半導体レーザーが挙げられる。
露光量としては、特に限定されないが、好ましくは20〜300mJ/cm2、生産コストの観点から20〜100mJ/cm2がさらに好ましい。露光を行う工程においては、感光性樹脂組成物中の(メタ)アクリロイル基を有する成分が反応して光硬化反応する。
(4)光照射後、未露光部を現像液で除去し、現像を行う工程現像液は、アルカリ水溶液を用いる。
アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩の水溶液;ヒドロキシテトラメチルアンモニウム、およびヒドロキシテトラエチルアンモニウム等の有機アルカリの水溶液が挙げられる。
これらを単独又は2種以上組み合わせて用いることもでき、また、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等の界面活性剤を添加して用いることもできる。
現像方法としては、ディップ方式とシャワー方式があるが、シャワー方式の方が好ましい。現像液の温度は、好ましくは20〜45℃である。現像時間は、膜厚や感光性樹脂組成物の溶解性に応じて適宜決定される。
アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩の水溶液;ヒドロキシテトラメチルアンモニウム、およびヒドロキシテトラエチルアンモニウム等の有機アルカリの水溶液が挙げられる。
これらを単独又は2種以上組み合わせて用いることもでき、また、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等の界面活性剤を添加して用いることもできる。
現像方法としては、ディップ方式とシャワー方式があるが、シャワー方式の方が好ましい。現像液の温度は、好ましくは20〜45℃である。現像時間は、膜厚や感光性樹脂組成物の溶解性に応じて適宜決定される。
(5)後加熱(ポストベーク)工程
ポストベークの温度としては50〜280℃、好ましくは100〜250℃、さらに好ましくは120〜240℃である。
ポストベークの時間は、5分〜2時間、好ましくは10分〜1時間、さらに好ましくは15分〜45分である。
ポストベークの温度としては50〜280℃、好ましくは100〜250℃、さらに好ましくは120〜240℃である。
ポストベークの時間は、5分〜2時間、好ましくは10分〜1時間、さらに好ましくは15分〜45分である。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
製造例1 [メタクリロイル基を有する親水性アクリル樹脂(A−1)の製造]
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート172部を仕込み、90℃まで加熱した。ここにメタクリル酸177部、メタクリル酸メチル13部、メタクリル酸イソボルニル395部、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート207部を均一混合した溶液と、ジメチル−2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート12部を均一混合した溶液をそれぞれ滴下し、ガラス製コルベン中でラジカル重合を行い、反応物を得た。
この反応物にさらにグリシジルメタクリレート19部を仕込み、90℃にて5時間反応させ、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで親水性樹脂含有量が50重量%となるように希釈して、本発明のメタクリロイル基を有するアクリル樹脂(A−1)の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。
この樹脂の純分換算した酸価は100.2であった。GPCによる数平均分子量(Mn)は5,800であった。なお、SP値は10.5、HLB値は5.8であった。
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート172部を仕込み、90℃まで加熱した。ここにメタクリル酸177部、メタクリル酸メチル13部、メタクリル酸イソボルニル395部、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート207部を均一混合した溶液と、ジメチル−2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート12部を均一混合した溶液をそれぞれ滴下し、ガラス製コルベン中でラジカル重合を行い、反応物を得た。
この反応物にさらにグリシジルメタクリレート19部を仕込み、90℃にて5時間反応させ、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで親水性樹脂含有量が50重量%となるように希釈して、本発明のメタクリロイル基を有するアクリル樹脂(A−1)の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。
この樹脂の純分換算した酸価は100.2であった。GPCによる数平均分子量(Mn)は5,800であった。なお、SP値は10.5、HLB値は5.8であった。
製造例2 [アクリロイル基を有する親水性エポキシ樹脂(A−2)の製造]
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EOCN―102S」(日本化薬(株)製 エポキシ当量200)200部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート245部を仕込み、110℃まで加熱して均一に溶解させた。続いて、アクリル酸76部(1.07モル部)、トリフェニルホスフィン2部及びp−メトキシフェノール0.2部を仕込み、110℃にて10時間反応させた。
反応物にさらにテトラヒドロ無水フタル酸91部(0.60モル部)を仕込み、90℃にて5時間反応させ、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで親水性樹脂含有量が50重量%となるように希釈して、本発明のアクリロイル基を有するカルボキシル基含有クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(A−2)の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。
この樹脂の純分換算した酸価は88.4であった。GPCによる数平均分子量(Mn)は3,200であった。なお、SP値は11.3、HLB値は6.4であった。
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EOCN―102S」(日本化薬(株)製 エポキシ当量200)200部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート245部を仕込み、110℃まで加熱して均一に溶解させた。続いて、アクリル酸76部(1.07モル部)、トリフェニルホスフィン2部及びp−メトキシフェノール0.2部を仕込み、110℃にて10時間反応させた。
反応物にさらにテトラヒドロ無水フタル酸91部(0.60モル部)を仕込み、90℃にて5時間反応させ、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで親水性樹脂含有量が50重量%となるように希釈して、本発明のアクリロイル基を有するカルボキシル基含有クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(A−2)の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。
この樹脂の純分換算した酸価は88.4であった。GPCによる数平均分子量(Mn)は3,200であった。なお、SP値は11.3、HLB値は6.4であった。
比較製造例1 [ラジカル重合性基を有しない親水性アクリル樹脂(A’−1)の製造]
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート172部を仕込み、90℃まで加熱した。
ここにメタクリル酸177部、メタクリル酸メチル13部、メタクリル酸イソボルニル395部、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート207部を均一混合した溶液と、ジメチル−2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート12部を均一混合した溶液をそれぞれ滴下し、ガラス製コルベン中でラジカル重合を行い、反応物を得た。
その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで親水性樹脂含有量が50重量%となるように希釈して、アクリル樹脂(A’−1)の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。この樹脂の純分換算した酸価は100.2であった。GPCによる数平均分子量(Mn)は5,500であった。なお、SP値は135.7、HLB値は5.5であった。
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート172部を仕込み、90℃まで加熱した。
ここにメタクリル酸177部、メタクリル酸メチル13部、メタクリル酸イソボルニル395部、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート207部を均一混合した溶液と、ジメチル−2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート12部を均一混合した溶液をそれぞれ滴下し、ガラス製コルベン中でラジカル重合を行い、反応物を得た。
その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで親水性樹脂含有量が50重量%となるように希釈して、アクリル樹脂(A’−1)の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。この樹脂の純分換算した酸価は100.2であった。GPCによる数平均分子量(Mn)は5,500であった。なお、SP値は135.7、HLB値は5.5であった。
実施例1
表1の配合部数(重量部)に従い、製造例1で製造したメタクリロイル基を有する親水性アクリル樹脂(A−1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50%溶液、(B−1)、(C−1)、(D−1)、(E−1)、(E−2)、(F−1)、(G−1)、(H−1)を仕込み、均一になるまで攪拌し、実施例1の感光性樹脂組成物を得た。
表1の配合部数(重量部)に従い、製造例1で製造したメタクリロイル基を有する親水性アクリル樹脂(A−1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50%溶液、(B−1)、(C−1)、(D−1)、(E−1)、(E−2)、(F−1)、(G−1)、(H−1)を仕込み、均一になるまで攪拌し、実施例1の感光性樹脂組成物を得た。
実施例2〜5および比較例1〜7
同様の操作で、表1の配合部数で仕込み、均一になるまで攪拌し、実施例2〜5、および比較例1〜7の感光性樹脂組成物を得た。
同様の操作で、表1の配合部数で仕込み、均一になるまで攪拌し、実施例2〜5、および比較例1〜7の感光性樹脂組成物を得た。
なお、表1中の略称の化学品の詳細は以下の通りである。
(B−1):「アロニックスM−215」[イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート:東亜合成(株)社製、水酸基1個有する]
(C−1):「セロキサイド2021P」[3’4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:(株)ダイセル社製、エポキシ基を2個有する、分子量:252]
(C−2):「X−40−2670」[脂環式エポキシ含有シリコーンオリゴマー:信越化学(株)社製、エポキシ基を4個有する、分子量:737]
(C’−1):「デナコール EX−121」[2−エチルヘキシルグリシジルエーテル:ナガセケムテックス(株)社製、エポキシ基を1個有する、分子量:186]
(D−1):「ネオマーDA−600」[ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:三洋化成工業(株)社製;官能基数5個、水酸基1個]
(D−2):「ネオマーEA−300」[ペンタエリスリトールテトラアクリレート:三洋化成工業(株)社製;官能基数が4個]
(D−3):「ペンタエリスリトールトリアクリレート」[商品名:ETERMER235、長興化学(株)製、官能基数3個、水酸基1個]
(D’−1):「ライトアクリレートPO−A」[フェノキシエチルアクリレート:共栄社化学(株)社製;官能基数が1個]
(E−1):「イルガキュアー 819」[ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド:BASF(株)社製)]
(E−2):「イルガキュアー 907」[2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:BASF(株)社製]
(E−3):「ルシリンTPO」[(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ジフェニルフォスフィンオキサイド:BASF(株)社製)]
(F−1):「KAYAMER PM−21」[メタクリル変性リン酸エステル(2−(メタ)アクリロイロキシエチルカプロエートアシッドホスフェート):日本化薬(株)社製]
(G−1):「KF−352A」[オキシアルキレン鎖を有するポリジメチルシロキサン:信越化学(株)社製、レベリング剤]
(G−2):「サーフロンS−386」[オキシアルキレン鎖を有するフッ素化合物:AGCセイミケミカル(株)社製、レベリング剤]
(H−1):ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ―t―ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート] [「イルガノックス1010」:BASFジャパン(株)社製、酸化防止剤]
(B−1):「アロニックスM−215」[イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート:東亜合成(株)社製、水酸基1個有する]
(C−1):「セロキサイド2021P」[3’4’-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:(株)ダイセル社製、エポキシ基を2個有する、分子量:252]
(C−2):「X−40−2670」[脂環式エポキシ含有シリコーンオリゴマー:信越化学(株)社製、エポキシ基を4個有する、分子量:737]
(C’−1):「デナコール EX−121」[2−エチルヘキシルグリシジルエーテル:ナガセケムテックス(株)社製、エポキシ基を1個有する、分子量:186]
(D−1):「ネオマーDA−600」[ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:三洋化成工業(株)社製;官能基数5個、水酸基1個]
(D−2):「ネオマーEA−300」[ペンタエリスリトールテトラアクリレート:三洋化成工業(株)社製;官能基数が4個]
(D−3):「ペンタエリスリトールトリアクリレート」[商品名:ETERMER235、長興化学(株)製、官能基数3個、水酸基1個]
(D’−1):「ライトアクリレートPO−A」[フェノキシエチルアクリレート:共栄社化学(株)社製;官能基数が1個]
(E−1):「イルガキュアー 819」[ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド:BASF(株)社製)]
(E−2):「イルガキュアー 907」[2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:BASF(株)社製]
(E−3):「ルシリンTPO」[(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ジフェニルフォスフィンオキサイド:BASF(株)社製)]
(F−1):「KAYAMER PM−21」[メタクリル変性リン酸エステル(2−(メタ)アクリロイロキシエチルカプロエートアシッドホスフェート):日本化薬(株)社製]
(G−1):「KF−352A」[オキシアルキレン鎖を有するポリジメチルシロキサン:信越化学(株)社製、レベリング剤]
(G−2):「サーフロンS−386」[オキシアルキレン鎖を有するフッ素化合物:AGCセイミケミカル(株)社製、レベリング剤]
(H−1):ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ―t―ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート] [「イルガノックス1010」:BASFジャパン(株)社製、酸化防止剤]
実施例1〜5、および比較例1〜7の感光性樹脂組成物の硬化物の密着性、鉛筆硬度、解像性、耐酸性の性能評価を行った。
<密着性の評価>
[密着性評価用の基板の作成]
10cm×10cm四方のITO基板上にスピンコーターにより塗布し、乾燥膜厚4.5μmの塗膜を形成した。この塗膜を減圧下で完全に乾燥した後、ホットプレート上で85℃、2分間加熱した。
得られた塗膜に対し、超高圧水銀灯の光を100mJ/cm2照射した(i線換算で照度22mW/cm2)し、さらに220℃、50分間加熱して、密着性評価用の基板を作成した。
[密着性評価用の基板の作成]
10cm×10cm四方のITO基板上にスピンコーターにより塗布し、乾燥膜厚4.5μmの塗膜を形成した。この塗膜を減圧下で完全に乾燥した後、ホットプレート上で85℃、2分間加熱した。
得られた塗膜に対し、超高圧水銀灯の光を100mJ/cm2照射した(i線換算で照度22mW/cm2)し、さらに220℃、50分間加熱して、密着性評価用の基板を作成した。
上記の硬化膜をJIS K 5600−5−6に準拠し、100個(10個×10個)のマスができるよう1mm幅にカッターナイフで切込みを入れ樹脂密着性を測定する。
測定結果は「試験後に基材フィルム上に残ったマス目/100」で表す。
測定結果は「試験後に基材フィルム上に残ったマス目/100」で表す。
<鉛筆硬度の評価>
[鉛筆硬度評価用の基板の作成]
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコーターにより塗布し、乾燥膜厚4.5μmの塗膜を形成した。
この塗膜を減圧下で完全に乾燥した後、ホットプレート上で85℃、2分間加熱した。
得られた塗膜に対し、超高圧水銀灯の光を100mJ/cm2照射した(i線換算で照度22mW/cm2)し、さらに220℃、50分間加熱して、鉛筆硬度評価用の基板を作成した。
[鉛筆硬度評価用の基板の作成]
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコーターにより塗布し、乾燥膜厚4.5μmの塗膜を形成した。
この塗膜を減圧下で完全に乾燥した後、ホットプレート上で85℃、2分間加熱した。
得られた塗膜に対し、超高圧水銀灯の光を100mJ/cm2照射した(i線換算で照度22mW/cm2)し、さらに220℃、50分間加熱して、鉛筆硬度評価用の基板を作成した。
上記の操作で得られた硬化膜を有するサンプルについて、JIS K−5400に準じ、鉛筆硬度を測定した。
この評価条件で、3H以上が好ましい。
この評価条件で、3H以上が好ましい。
<解像性の評価>
[解像性確認用の硬化パターンの作製]
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコーターにより塗布し、乾燥し、乾燥膜厚4.5μmの塗膜を形成した。この塗膜をホットプレート上で85℃、2分間加熱して溶媒を完全に揮散させた。
得られた乾燥塗膜に対し、長さが約2cmで幅が50μmの開口部を100μmおきに100本刻んだライン形成用のマスクを通して超高圧水銀灯の光を100mJ/cm2照射した(i線換算で照度22mW/cm2)。なお、マスクと基板の間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。
その後0.05%KOH水溶液を用いてアルカリ現像した。水洗したのち、220℃で50分間ポストベークを行い、ガラス基板上に長方形のパターンを100μmおきに100本形成した。
[解像性確認用の硬化パターンの作製]
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコーターにより塗布し、乾燥し、乾燥膜厚4.5μmの塗膜を形成した。この塗膜をホットプレート上で85℃、2分間加熱して溶媒を完全に揮散させた。
得られた乾燥塗膜に対し、長さが約2cmで幅が50μmの開口部を100μmおきに100本刻んだライン形成用のマスクを通して超高圧水銀灯の光を100mJ/cm2照射した(i線換算で照度22mW/cm2)。なお、マスクと基板の間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。
その後0.05%KOH水溶液を用いてアルカリ現像した。水洗したのち、220℃で50分間ポストベークを行い、ガラス基板上に長方形のパターンを100μmおきに100本形成した。
[解像度の評価]
解像度は、パターンの幅を測定し、マスク開口径の20μmにどれだけ近いかで評価した。この評価方法と条件(マスク開口径)においては、一般には50μm以下が好ましい。
解像度は、パターンの幅を測定し、マスク開口径の20μmにどれだけ近いかで評価した。この評価方法と条件(マスク開口径)においては、一般には50μm以下が好ましい。
<耐酸性の評価>
[耐酸性確認用の硬化パターンの作製]
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコーターにより塗布し、乾燥膜厚4.5μmの塗膜を形成した。
この塗膜を減圧下で完全に乾燥した後、ホットプレート上で85℃、2分間加熱した。
得られた塗膜に対し、超高圧水銀灯の光を100mJ/cm2照射した(i線換算で照度22mW/cm2)し、さらに220℃、50分間加熱して、耐酸性評価用の基板を作成した。
[耐酸性確認用の硬化パターンの作製]
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコーターにより塗布し、乾燥膜厚4.5μmの塗膜を形成した。
この塗膜を減圧下で完全に乾燥した後、ホットプレート上で85℃、2分間加熱した。
得られた塗膜に対し、超高圧水銀灯の光を100mJ/cm2照射した(i線換算で照度22mW/cm2)し、さらに220℃、50分間加熱して、耐酸性評価用の基板を作成した。
上記の操作で得られた硬化膜を有するサンプルについて、王水に50℃で5分間浸漬した。水洗後に目視による観察により評価を行った。浸漬後の塗膜について、下記判定基準にて評価した。
○:クラックや膜剥がれが全くなし
×:クラックや膜剥がれあり
○:クラックや膜剥がれが全くなし
×:クラックや膜剥がれあり
本発明の実施例1〜5の感光性樹脂組成物は、表1に示す通り、密着性、鉛筆硬度、解像性、耐酸性のすべての点で優れている。
一方、(A)の代わりに重合性基を含まない親水性樹脂(A’−1)を使用した比較例1では解像度が不良である。イソシアヌル骨格を有する多官能(メタ)アクリレート(B−1)を使用しない比較例2、(B)の代わりにイソシアヌル骨格を有する単官能(メタ)アクリレート(B’−1)を使用した比較例3では鉛筆硬度と耐酸性が不良である。
エポキシ基を2つ以上有する分子量2,000以下の化合物(C)を含まない比較例4、(C)の代わりにエポキシ基を1つしか有しない化合物(C’−1)を使用した比較例5では密着性が不良である。多官能(メタ)アクリレート(D)を使用しない比較例6、多官能(メタ)アクリレートの代わりに単官能(メタ)アクリレート(D’−1)を使用する比較例7ではでは鉛筆硬度が不十分である。
一方、(A)の代わりに重合性基を含まない親水性樹脂(A’−1)を使用した比較例1では解像度が不良である。イソシアヌル骨格を有する多官能(メタ)アクリレート(B−1)を使用しない比較例2、(B)の代わりにイソシアヌル骨格を有する単官能(メタ)アクリレート(B’−1)を使用した比較例3では鉛筆硬度と耐酸性が不良である。
エポキシ基を2つ以上有する分子量2,000以下の化合物(C)を含まない比較例4、(C)の代わりにエポキシ基を1つしか有しない化合物(C’−1)を使用した比較例5では密着性が不良である。多官能(メタ)アクリレート(D)を使用しない比較例6、多官能(メタ)アクリレートの代わりに単官能(メタ)アクリレート(D’−1)を使用する比較例7ではでは鉛筆硬度が不十分である。
本発明の感光性樹脂組成物は、アルカリ現像が可能で、高い硬度かつ耐酸性を有し、さらに基板や透明電極膜などとの密着性が良好であるため、カラーフィルター用保護膜やタッチパネル用保護膜、タッチパネル用絶縁膜、半導体基板用絶縁膜として好適に使用できる。
Claims (7)
- ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)と、イソシアヌル骨格を有する多官能(メタ)アクリレート(B)と、エポキシ基を2つ以上有する分子量が2,000以下の化合物(C)と、イソシアヌル骨格を有さない3官能以上の多官能(メタ)アクリレート(D)と、光重合開始剤(E)とを含有する感光性樹脂組成物。
- イソシアヌル骨格を有する多官能(メタ)アクリレート(B)が、水酸基を有する請求項1記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(A)〜(E)の合計重量に基づいて、(B) の含有量が、1〜20重量%である請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
- エポキシ基を2つ以上有する化合物(C)が、脂環式エポキシ化合物である請求項1〜3記載いずれかの感光性樹脂組成物。
- 前記(A)〜(E)の合計重量に基づいて、(C)の含有量が、1〜20重量%である請求項1〜4いずれか記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜5いずれかに記載の感光性樹脂組成物が硬化されてなる タッチパネル用の保護膜またはカラーフィルター用保護膜。
- 請求項1〜5いずれかに記載の感光性樹脂組成物が硬化されてなる タッチパネル用絶縁膜またはビルドアップ基板用層間絶縁膜。
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2017
- 2017-01-10 JP JP2017002031A patent/JP2018112624A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022019309A1 (ja) * | 2020-07-21 | 2022-01-27 | 株式会社日本触媒 | 樹脂組成物 |
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