JP2008116522A - マイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物及びマイクロレンズ用反射防止膜 - Google Patents

マイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物及びマイクロレンズ用反射防止膜 Download PDF

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周一 菅原
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Hideaki Takase
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Abstract

【課題】屈折率及び反射率が低く、透明性、基材密着性及び耐光性に優れる硬化膜を与えるマイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物及びそれを用いたマイクロレンズ用反射防止膜を提供する。
【解決手段】下記成分(A)〜(D):(A)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体
(B)2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、(C)活性エネルギー線の照射により活性種を発生する化合物、(D)有機溶剤を含有し、かつ粒子を実質的に含まない、マイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物及びマイクロレンズ用反射防止膜に関する。
ファクシミリ、電子複写機、固体撮像素子等のオンチップカラーフィルターの結像光学系あるいは光ファイバーコネクタの光学系材料として、3〜100μm程度のレンズ径を有するマイクロレンズ、又はそれらのマイクロレンズを規則的に配列したマイクロレンズアレイが使用されている。
マイクロレンズは、外部からの光を、固体撮像素子等の感光部に集光する機能を有するレンズであるが、近年の素子の高集積化により、素子のサイズが小さくなっており、1つの素子に入射する光量は減少する傾向にある。そのため、素子に入射する光を損失なく感光部に集光させること(集光率の向上)が課題となっている。
この課題に対して、例えば、マイクロレンズの表層に反射防止膜を形成し、空気媒体とレンズとの屈折率変化に起因する光の反射を抑制することが検討されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、これまで、マイクロレンズ表面に均一に塗布、硬化でき、マイクロレンズに要求される反射防止性能を十分に満足できる硬化性組成物は見出されていない。
特開平4−223371号公報
従って、本発明は、屈折率及び反射率が低く、透明性、基材密着性及び耐光性に優れる硬化膜を与えるマイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物及びそれを用いたマイクロレンズ用反射防止膜を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ね、エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体、多官能(メタ)アクリレート及び光ラジカル開始剤を含む硬化性樹脂組成物によれば、マイクロレンズ上に均一に塗布、硬化させることができ、マイクロレンズ用反射防止膜として必要な性能を備える低屈折率膜を形成することができることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下のマイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物、及びマイクロレンズ用反射防止膜、マイクロレンズ用反射防止膜の製造方法、及び固体撮像素子が提供される。
1.下記成分(A)〜(D):
(A)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体
(B)2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物
(C)活性エネルギー線の照射により活性種を発生する化合物
(D)有機溶剤
を含有し、かつ粒子を実質的に含まない、マイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物。
2.前記(A)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体が、
1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物と、
水酸基含有含フッ素重合体と、
を反応させて得られるエチレン性不飽和基含有含フッ素重合体である上記1に記載の硬化性樹脂組成物。
3.前記(A)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体のエチレン性不飽和基が(メタ)アクリル基である上記1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
4.上記1〜3のいずれかに記載のマイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物からなる低屈折率層を有するマイクロレンズ用反射防止膜。
5.上記1〜3のいずれかに記載のマイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物からなる低屈折率膜と、これより高屈折率の硬化膜とを有する上記4に記載のマイクロレンズ用反射防止膜。
6.上記1〜3のいずれかに記載のマイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物をスピンコート法によりマイクロレンズ上に塗布して該組成物の塗布膜を形成した後に、放射線を照射して該塗布膜を硬化せしめる工程を有するマイクロレンズ用反射防止膜の製造方法。
7.少なくとも基材層、マイクロレンズ、及びマイクロレンズ上に形成された上記4又は5に記載のマイクロレンズ用反射防止膜を含む固体撮像素子。
本発明によれば、マイクロレンズ上に均一に塗布、硬化できるマイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物が得られる。
本発明のマイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物によれば、屈折率及び反射率が低く、優れた透明性、基材密着性及び耐光性を有するマイクロレンズ用反射防止膜が得られる。
また、本発明の硬化物からなる低屈折率層を有する、本発明のマイクロレンズ用反射防止膜は、優れた反射防止特性を有し、高い集光効率が得られる。
本発明のマイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物は、塗布したときのハジキ、塗布ムラが生じず、塗布均一性が良いため、スピンコート法による塗布性に優れている。
本発明のマイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物、マイクロレンズ用反射防止膜、マイクロレンズ用反射防止膜の製造方法及び固体撮像素子の実施形態について以下説明する。
1.マイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物
本発明のマイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物(以下、「本発明の組成物」ということがある)は、下記の成分(A)〜(F)を含み得る。これらの成分のうち、(A)〜(D)は必須成分であり、(E)〜(F)は必要に応じて配合される任意成分である。
(A)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体
(B)2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物
(C)活性エネルギー線の照射又は熱により活性種を発生する化合物
(D)有機溶剤
(E)1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物
(F)その他の添加剤
本発明の組成物は、低屈折率でフッ素系でない溶剤に可溶なフッ素重合体を使用しているため、塗布したときのハジキ、塗布ムラを生じず、塗布均一性に優れているため、低屈折率で、スピンコート法による塗布性に優れている。それ故、本発明の組成物は、マイクロレンズ上に、マイクロレンズの形状に沿って均一に塗布することができる。
マイクロレンズ用反射防止膜に粒子を使用した場合、粒子による表面凹凸により光散乱が生じるが、本発明の反射防止膜は粒子を実質的に含まないため表面が平滑となり、光散乱を抑えることができ、透明性を向上させ、集光効率を向上させることができる。
ここで、「粒子を実質的に含まない」とは、粒子によって生じる上記不利益が生じない範囲であれば粒子を含んでいてもよいことを意味する。
以下、これらの成分について説明する。
(A)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体
エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体(A)は、フッ素系オレフィンの重合物である。(A)成分により本発明の組成物は低屈折率、防汚性、耐薬品性、耐水性等の反射防止膜用低屈折率材料としての基本性能を発現する。
好ましくは、(A)成分は、側鎖水酸基が(メタ)アクリル系化合物で変性されている。さらに好ましくは、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル系化合物によって変性されている。このような変性により、(メタ)アクリロイル基を有する化合物(後述する成分(B)及び(D))と共架橋化することができ、硬化性が向上する。
エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体は、1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物と、水酸基含有含フッ素重合体とを反応させて得られる。
(1)1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物
1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物としては、分子内に、1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有している化合物であれば特に制限されるものではない。
尚、イソシアネート基を2個以上含有すると、水酸基含有含フッ素重合体と反応させる際にゲル化を起こす可能性がある。
また、上記エチレン性不飽和基として、後述する硬化性樹脂組成物をより容易に硬化させることができることから、(メタ)アクリロイル基を有する化合物がより好ましい。
このような化合物としては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルイソシアネートの一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
尚、このような化合物は、ジイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて合成することもできる。
ジイソシアネートの例としては、2,4−トリレンジイソシアネ−ト、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネア−ト)、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンが好ましい。
水酸基含有(メタ)アクリレートの例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが好ましい。
尚、水酸基含有多官能(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、大阪有機化学(株)製 商品名 HEA、日本化薬(株)製 商品名 KAYARAD DPHA、PET−30、東亞合成(株)製 商品名 アロニックス M−215、M−233、M−305、M−400等として入手することができる。
(2)水酸基含有含フッ素重合体
水酸基含有含フッ素重合体は、好ましくは、下記構造単位(a)と、(b−1)又は(b−2)と、(c)とを含んでなる。
(a)下記式(1)で表される構造単位。
(b−1)下記式(2−1)で表される構造単位。
(b−2)下記式(2−2)で表される構造単位。
(c)下記式(3)で表される構造単位。
Figure 2008116522
[式(1)中、R1はフッ素原子、フルオロアルキル基又は−OR2で表される基(R2はアルキル基又はフルオロアルキル基を示す)を示す]
Figure 2008116522
[式(2−1)中、R3は水素原子又はメチル基を、R4はアルキル基、−(CH2)−OR5若しくは−OCOR5で表される基(R5はアルキル基又はグリシジル基を、nは0又は1の数を示す)、カルボキシル基又はアルコキシカルボニル基を示す]
Figure 2008116522
[式中、Rは式(2−1)で定義した通りであり、R24はフロロアルキル基を示し、xは0〜2の数を示す]
Figure 2008116522
[式(3)中、R6は水素原子又はメチル基を、R7は水素原子又はヒドロキシアルキル基を、vは0又は1の数を示す]
(i)構造単位(a)
上記式(1)において、R1及びR2のフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロシクロヘキシル基等の炭素数1〜6のフルオロアルキル基が挙げられる。また、R2のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
構造単位(a)は、含フッ素ビニル単量体を重合成分として用いることにより導入することができる。このような含フッ素ビニル単量体としては、少なくとも1個の重合性不飽和二重結合と、少なくとも1個のフッ素原子とを有する化合物であれば特に制限されるものではない。このような例としてはテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン等のフルオロオレフィン類;アルキルパーフルオロビニルエーテル又はアルコキシアルキルパーフルオロビニルエーテル類;パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)、(プロピルビニルエーテル)、パーフルオロ(ブチルビニルエーテル)、パーフルオロ(イソブチルビニルエーテル)等のパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)類;パーフルオロ(プロポキシプロピルビニルエーテル)等のパーフルオロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)類の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
これらの中でも、ヘキサフルオロプロピレンとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)又はパーフルオロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)がより好ましく、これらを組み合わせて用いることがさらに好ましい。
尚、構造単位(a)の含有率は、構造単位(a)と、(b−1)又は(b−2)と、(c)との合計を100モル%としたときに、20〜70モル%である。この理由は、含有率が20モル%未満になると、本願が意図するところのフッ素含有材料の光学的特徴である、低屈折率の発現が困難となる場合があるためであり、一方、含有率が70モル%を超えると、水酸基含有含フッ素重合体の有機溶剤への溶解性、透明性、又は基材への密着性が低下する場合があるためである。
また、このような理由により、構造単位(a)の含有率を、構造単位(a)と、(b−1)又は(b−2)と、(c)との合計を100モル%としたときに、25〜65モル%とするのがより好ましく、30〜60モル%とするのがさらに好ましい。
(ii)構造単位(b−1)
式(2−1)において、R4又はR5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ラウリル基等の炭素数1〜12のアルキル基が挙げられ、アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等が挙げられる。
構造単位(b−1)は、上述の置換基を有するビニル単量体を重合成分として用いることにより導入することができる。このようなビニル単量体の例としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、n−ドデシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテルもしくはシクロアルキルビニルエーテル類;エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル等のアリルエーテル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−(n−プロポキシ)エチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸類等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
尚、構造単位(b−1)の含有率は、構造単位(a)と、(b−1)と、(c)との合計を100モル%としたときに、10〜70モル%である。この理由は、含有率が10モル%未満になると、水酸基含有含フッ素重合体の有機溶剤への溶解性が低下する場合があるためであり、一方、含有率が70モル%を超えると、水酸基含有含フッ素重合体の透明性、及び低反射率性等の光学特性が低下する場合があるためである。
また、このような理由により、構造単位(b−1)の含有率を、構造単位(a)と、(b−1)と、(c)との合計を100モル%としたときに、20〜60モル%とするのがより好ましく、30〜60モル%とするのがさらに好ましい。
(iii)構造単位(b−2)
また、本発明の共重合体において構造単位(b−1)の代わりに(b−2)を用いることができる。構造単位(b−2)は、式(2−2)で示されるビニル単量体を重合成分として用いることにより導入することができる。このようなビニル単量体の具体例としては、以下の構造式を有するものが挙げられる。
Figure 2008116522
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり、xは0〜2の数を表す。また、上記式中、芳香環の中にFと記した基は、5つの水素の全てがフッ素原子で置換されていることを示す。)
尚、構造単位(b−2)の含有率は、構造単位(a)と、(b−2)と、(c)との合計を100モル%としたときに、10〜70モル%である。この理由は、含有率が30モル%未満になると、水酸基含有含フッ素共重合体の有機溶剤への溶解性が低下する場合があるためであり、一方、含有率が60モル%を超えると、水酸基含有含フッ素共重合体の透明性、及び低反射率性等の光学特性が低下する場合があるためである。
また、このような理由により、構造単位(b’)の含有率を、構造単位(a)と、(b−1)と、(c)との合計を100モル%としたときに、20〜60モル%とすることがより好ましく、30〜60モル%とすることがさらに好ましい。
(iv)構造単位(c)
式(3)において、R7のヒドロキシアルキル基としては、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、5−ヒドロキシペンチル基、6−ヒドロキシヘキシル基が挙げられる。
構造単位(c)は、水酸基含有ビニル単量体を重合成分として用いることにより導入することができる。このような水酸基含有ビニル単量体の例としては、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル等の水酸基含有ビニルエーテル類、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、グリセロールモノアリルエーテル等の水酸基含有アリルエーテル類、アリルアルコール等が挙げられる。
また、水酸基含有ビニル単量体としては、上記以外にも、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等を用いることができる。
尚、構造単位(c)の含有率を、構造単位(a)と、(b−1)又は(b−2)と、(c)との合計を100モル%としたときに、5〜70モル%とすることが好ましい。この理由は、含有率が5モル%未満になると、水酸基含有含フッ素重合体の有機溶剤への溶解性が低下する場合があるためであり、一方、含有率が70モル%を超えると、水酸基含有含フッ素重合体の透明性、及び低反射率性等の光学特性が低下する場合があるためである。
また、このような理由により、構造単位(c)の含有率を、構造単位(a)と、(b−1)又は(b−2)と、(c)との合計を100モル%としたときに、5〜40モル%とするのがより好ましく、5〜30モル%とするのがさらに好ましい。
(v)構造単位(d)及び構造単位(e)
水酸基含有含フッ素重合体は、さらに下記構造単位(d)を含んで構成することも好ましい。
(d)下記式(4)で表される構造単位。
Figure 2008116522
[式(4)中、R8及びR9は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基又はアリール基を示す]
式(4)において、R8又はR9のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜3のアルキル基が、ハロゲン化アルキル基としてはトリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基等の炭素数1〜4のフルオロアルキル基等が、アリール基としてはフェニル基、ベンジル基、ナフチル基等がそれぞれ挙げられる。
構造単位(d)は、前記式(4)で表されるポリシロキサンセグメントを有するアゾ基含有ポリシロキサン化合物を用いることにより導入することができる。このようなアゾ基含有ポリシロキサン化合物の例としては、下記式(5)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2008116522
[式(5)中、R10〜R13は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基又はシアノ基を示し、R14〜R17は、同一でも異なっていてもよく、水素原子又はアルキル基を示し、p、qは1〜6の数、s、tは0〜6の数、yは1〜200の数、zは1〜20の数を示す。]
式(5)で表される化合物を用いた場合には、構造単位(d)は、構造単位(e)の一部として水酸基含有含フッ素重合体に含まれる。
(e)下記式(6)で表される構造単位。
Figure 2008116522
[式(6)中、R10〜R13、R14〜R17、p、q、s、t及びyは、上記式(5)と同じである。]
式(5),(6)において、R10〜R13のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等の炭素数1〜12のアルキル基が挙げられ、R14〜R17のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜3のアルキル基が挙げられる。
本発明において、上記式(5)で表されるアゾ基含有ポリシロキサン化合物としては、下記式(7)で表される化合物が特に好ましい。
Figure 2008116522
[式(7)中、y及びzは、上記式(5)と同じである。]
尚、構造単位(d)の含有率を、構造単位(a)と、(b−1)と、(c)との合計100モル部に対して、0.1〜10モル部とすることが好ましい。この理由は、含有率が0.1モル部未満になると、硬化後の塗膜の表面滑り性が低下し、塗膜の硬化性が低下する場合があるためであり、一方、含有率が10モル部を超えると、水酸基含有含フッ素重合体の透明性に劣り、コート材として使用する際に、塗布時にハジキ等が発生し易くなる場合があるためである。
また、このような理由により、構造単位(d)の含有率を、構造単位(a)と、(b−1)又は(b−2)と、(c)との合計100モル部に対して、0.1〜5モル部とするのがより好ましく、0.1〜3モル部とするのがさらに好ましい。同じ理由により、構造単位(e)の含有率は、その中に含まれる構造単位(d)の含有率を上記範囲にするよう決定することが望ましい。
(v)構造単位(f)
水酸基含有含フッ素重合体は、さらに下記構造単位(f)を含んで構成することも好ましい。
(f)下記式(8)で表される構造単位。
Figure 2008116522
[式(8)中、R18は乳化作用を有する基を示す]
式(8)において、R18の乳化作用を有する基としては、疎水性基及び親水性基の双方を有し、かつ、親水性基がポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド等のポリエーテル構造である基が好ましい。具体的には旭電化工業製アデカリアソープNE−30、ER−30等が挙げられる。
尚、構造単位(f)の含有率を、構造単位(a)と、(b−1)又は(b−2)と、(c)との合計100モル部に対して、0.1〜5モル部とすることが好ましい。この理由は、含有率が0.1モル部以上になると、水酸基含有含フッ素重合体の溶剤への溶解性が向上し、一方、含有率が5モル部以内であれば、硬化性樹脂組成物の粘着性が過度に増加せず、取り扱いが容易になり、コート材等に用いても耐湿性が低下しないためである。
また、このような理由により、構造単位(f)の含有率を、構造単位(a)と、(b−1)又は(b−2)と、(c)との合計100モル部に対して、0.1〜3モル部とするのがより好ましく、0.2〜3モル部とするのがさらに好ましい。
(vi)分子量
水酸基含有含フッ素重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで、テトラヒドロフランを溶剤として測定したポリスチレン換算数平均分子量が5,000〜500,000であることが好ましい。この理由は、数平均分子量が5,000未満になると、水酸基含有含フッ素重合体の機械的強度が低下する場合があるためであり、一方、数平均分子量が500,000を超えると、後述する硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり、薄膜コーティングが困難となる場合があるためである。
また、このような理由により、水酸基含有含フッ素重合体のポリスチレン換算数平均分子量を10,000〜300,000とするのがより好ましく、10,000〜100,000とするのがさらに好ましい。
(3)反応モル比
エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体は、上述した、1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物と、水酸基含有含フッ素重合体とを、イソシアネート基/水酸基のモル比が0.5〜1.9の割合で反応させるのが好ましい。この理由は、モル比が0.5未満になると基材密着性や耐久性が低下する場合があるためであり、一方、モル比が1.9を超えると、硬化性樹脂組成物の耐光性が低下する場合があるためである。
また、このような理由により、イソシアネート基/水酸基のモル比を、0.8〜1.5とするのが好ましく、0.9〜1.2とするのがより好ましい。
(A)成分の添加量は、有機溶剤以外の成分(A)〜(C)の合計を100質量%としたときに、通常50〜99質量%である。この理由は、添加量が50質量%未満となると、得られる硬化物の屈折率が大きくなり、反射防止能が発現しなくなる。一方、添加量が99質量%を超えると、硬化性樹脂組成物の硬化塗膜の硬化性が得られない場合があるためである。
また、このような理由から、(A)成分の添加量を60〜98質量%とするのがより好ましく、70〜96質量%の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
(B)2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物
2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(以下、多官能(メタ)アクリレートということがある)は、本発明の組成物を硬化して得られる硬化物及びそれを用いた反射防止膜の硬化性を高めるために用いられる。
成分(B)としては、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する化合物であれば特に制限されるものではない。(メタ)アクリロイル基が2個以上のモノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジメチレンジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド(以下「EO」という。)変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド(以下「PO」という。)変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの両末端(メタ)アクリル酸付加物、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、フェノールノボラックポリグリシジルエーテルの(メタ)アクリレートや、下記式(13)で表される化合物等を例示することができる。
Figure 2008116522
[式(13)中、「Acryl」は、アクリロイル基を示す。]
これらの多官能性(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、SA1002(以上、三菱化学(株)製)、ビスコート195、ビスコート230、ビスコート260、ビスコート215、ビスコート310、ビスコート214HP、ビスコート295、ビスコート300、ビスコート360、ビスコートGPT、ビスコート400、ビスコート700、ビスコート540、ビスコート3000、ビスコート3700(以上、大阪有機化学工業(株)製)、カヤラッドR−526、HDDA、NPGDA、TPGDA、MANDA、R−551、R−712、R−604、R−684、PET−30、GPO−303、TMPTA、THE−330、DPHA、DPHA−2H、DPHA−2C、DPHA−2I、D−310、D−330、DPCA−20、DPCA−30、DPCA−60、DPCA−120、DN−0075、DN−2475、T−1420、T−2020、T−2040、TPA−320、TPA−330、RP−1040、RP−2040、R−011、R−300、R−205(以上、日本化薬(株)製)、アロニックスM−210、M−220、M−233、M−240、M−215、M−305、M−309、M−310、M−315、M−325、M−400、M−6200、M−6400(以上、東亞合成(株)製)、ライトアクリレートBP−4EA、BP−4PA、BP−2EA、BP−2PA、DCP−A(以上、共栄社化学(株)製)、ニューフロンティアBPE−4、BR−42M、GX−8345(以上、第一工業製薬(株)製)、ASF−400(以上、新日鐵化学(株)製)、リポキシSP−1506、SP−1507、SP−1509、VR−77、SP−4010、SP−4060(以上、昭和高分子(株)製)、NKエステルA−BPE−4(以上、新中村化学工業(株)製)等を挙げることができる。
尚、成分(B)は、これらのうち、分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を含有する化合物が特に好ましい。かかる3個以上の化合物としては、上記に例示されたトリ(メタ)アクリレート化合物、テトラ(メタ)アクリレート化合物、ペンタ(メタ)アクリレート化合物、ヘキサ(メタ)アクリレート化合物等の中から選択することができ、これらのうち、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートが特に好ましい。上記の化合物は、各々1種単独で又は2種以上組み合わせを用いることができる。
(B)成分の添加量については、特に制限されるものではないが、本発明の組成物の固形分(有機溶剤以外の成分(A)〜(C)の合計)を100質量%としたときに、通常1〜30質量%である。この理由は、添加量が1質量%未満となると、本発明の組成物の硬化が不十分となり硬化膜の耐熱性が得られない場合があるためであり、一方、添加量が30質量%を超えると、硬化性樹脂組成物の硬化塗膜の屈折率が高くなり、十分な反射防止効果が得られない場合があるためである。
また、このような理由から、(B)成分の添加量を1〜20質量%とするのがより好ましく、1〜15質量%の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
(C)活性エネルギー線の照射又は熱により活性種を発生する化合物
活性エネルギー線の照射又は熱により活性種を発生する化合物は、硬化性樹脂組成物を硬化させるために用いられる。
(1)活性エネルギー線の照射により活性種を発生する化合物
活性エネルギー線の照射により活性種を発生する化合物(以下「光重合開始剤」という。)としては、活性種として、ラジカルを発生する光ラジカル発生剤等が挙げられる。
尚、活性エネルギー線とは、活性種を発生する化合物を分解して活性種を発生させることのできるエネルギー線と定義される。このような活性エネルギー線としては、可視光、紫外線、赤外線、X線、α線、β線、γ線等の光エネルギー線が挙げられる。ただし、一定のエネルギーレベルを有し、硬化速度が速く、しかも照射装置が比較的安価で、小型である点で、紫外線を使用することが好ましい。
(i)種類
光ラジカル発生剤の例としては、例えばアセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、アントラキノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、カルバゾール、キサントン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、1,1−ジメトキシデオキシベンゾイン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサントン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、トリフェニルアミン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、フルオレノン、フルオレン、ベンズアルデヒド、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、3−メチルアセトフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン(BTTB)、2−(ジメチルアミノ)−1−〔4−(モルフォリニル)フェニル〕−2−フェニルメチル)−1−ブタノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、ベンジル、又はBTTBとキサンテン、チオキサンテン、クマリン、ケトクマリン、その他の色素増感剤との組み合わせ等を挙げることができる。
これらの光重合開始剤のうち、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−1−〔4−(モルフォリニル)フェニル〕−2−フェニルメチル)−1−ブタノン等が好ましく、さらに好ましくは、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−1−〔4−(モルフォリニル)フェニル〕−2−フェニルメチル)−1−ブタノン等を挙げることができる。
(ii)添加量
光重合開始剤の添加量は特に制限されるものではないが、有機溶剤以外の成分(A)〜(C)の合計を100質量%としたときに、0.1〜20質量%とするのが好ましい。この理由は、添加量が0.1質量%未満となると、硬化が不十分となる場合があるためである。一方、光重合開始剤の添加量が20質量%を超えると、硬化物の屈折率が増加し反射防止効果が低下する場合があるためである。
また、このような理由から、光重合開始剤の添加量を1〜15質量%とすることがより好ましい。
(2)熱により活性種を発生する化合物
熱により活性種を発生する化合物(以下「熱重合開始剤」という。)としては、活性種として、ラジカルを発生する熱ラジカル発生剤等が挙げられる。
(i)種類
熱ラジカル発生剤の例としては、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチル−オキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリル、アセチルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、tert−ブチルパーアセテート、クミルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等の一種単独又は二種以上の組み合わせを挙げることができる。
(ii)添加量
熱重合開始剤の添加量についても特に制限されるものではないが、有機溶剤以外の成分(A)〜(C)の合計を100質量%としたときに、0.1〜20質量%とするのが好ましい。この理由は、添加量が0.1質量%未満となると、硬化が不十分となる場合があるためである。一方、光重合開始剤の添加量が20質量%を超えると、硬化物の屈折率が増加し反射防止効果が低下する場合があるためである。
また、このような理由から、熱重合開始剤の添加量を1〜15質量%とするのがより好ましい。
(D)有機溶剤
本発明の組成物は、さらに有機溶剤で希釈することが好ましい。有機溶剤によって希釈することにより、極薄膜のマイクロレンズ用反射防止膜を均一に形成することができる。このような有機溶剤としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルアセテート等のエステル類、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類、t−ブタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
有機溶剤による希釈量についても特に制限されるものではないが、組成物中の全固形分100質量部に対し、100〜100,000質量部の有機溶剤を添加するのが好ましい。この理由は、添加量が100質量部未満又は100,000質量部以上となると、マイクロレンズ用反射防止膜に適した光学薄膜を得ることができない。
(E)1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物
本発明の組成物は、1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(以下、単官能(メタ)アクリレート化合物ということがある)を含有することもできる。単官能(メタ)アクリレート化合物を用いることで、硬化膜の屈折率を調整することができる。
成分(E)としては、分子内に1個の(メタ)アクリロイル基を含有する化合物であれば特に制限されるものではない。
(メタ)アクリロイル基を1個有する化合物としては、例えばアクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドテトラクロロフェニル(メタ)アクリレート、2−テトラクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−テトラブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−トリクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタクロロフェニル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、メチルトリエチレンジグリコール(メタ)アクリレートで表される化合物を例示することができる。これらの単官能(メタ)アクリレートのうち、イソボルニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
これらの単官能(メタ)アクリレートの市販品としては、例えばアロニックスM−101、M−102、M−111、M−113、M−117、M−152、TO−1210(以上、東亞合成(株)製)、KAYARAD TC−110S、R−564、R−128H(以上、日本化薬(株))、ビスコート192、ビスコート220、ビスコート2311HP、ビスコート2000、ビスコート2100、ビスコート2150、ビスコート8F、ビスコート17F(以上、大阪有機化学工業(株)製)等を挙げることができる。
また、単官能(メタ)アクリレート化合物はフッ素を含んでいてもよい。このような化合物の例として、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
(E)成分の添加量については、特に制限されるものではないが、有機溶剤以外の成分(A)〜(C)の合計100質量部に対して、通常0〜30質量部である。この理由は、添加量が30質量部を超えると、硬化性樹脂組成物の硬化塗膜の屈折率が高くなり、十分な反射防止効果が得られない場合があるためである。
また、このような理由から、(E)成分の添加量を0〜20質量部とするのがより好ましく、0〜15質量部の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
(F)添加剤
本発明の組成物には、本発明の目的や効果を損なわない範囲において、光増感剤、重合禁止剤、重合開始助剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、無機充填剤、顔料、染料等の添加剤をさらに含有させることもできる。
次に、本発明の組成物の調製方法を説明する。
本発明の組成物は、上記(A)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体、上記(B)成分、上記(C)成分及び(D)有機溶剤、及び必要に応じて(E)単官能(メタ)アクリレート、及び(F)添加剤をそれぞれ添加して、室温又は加熱条件下で混合することにより調製することができる。具体的には、ミキサ、ニーダー、ボールミル、三本ロール等の混合機を用いて、調製することができる。ただし、加熱条件下で混合する場合には、熱重合開始剤の分解開始温度以下で行うことが好ましい。
本発明の組成物の硬化条件については特に制限されるものではないが、例えば活性エネルギー線を用いた場合、露光量を0.01〜10J/cm2の範囲内の値とするのが好ましい。
この理由は、露光量が0.01J/cm2未満となると、硬化不良が生じる場合があるためであり、一方、露光量が10J/cm2を超えると、硬化時間が過度に長くなる場合があるためである。
また、このような理由により、露光量を0.05〜5J/cm2の範囲内の値とするのがより好ましく、0.1〜3J/cm2の範囲内の値とするのがより好ましい。
さらに酸素による重合阻害を防ぐために硬化雰囲気を不活性ガス雰囲気とすることが望ましい。不活性ガスとは、ヘリウム、アルゴン、窒素、二酸化炭素等が挙げられる。これらの不活性ガスの雰囲気としては、残存酸素濃度が5000ppm以下となることが好ましく、さらに好ましくは1000ppm以下、特に好ましくは100ppm以下である。残存酸素濃度が5000ppmを超えると硬化不良が生じることがある。
2.マイクロレンズ用反射防止膜
本発明のマイクロレンズ用反射防止膜は、図1に示すようにマイクロレンズ24表面に、本発明の組成物から得られた硬化膜である低屈折率膜22を有する反射防止膜20である。
尚、本発明において、マイクロレンズとは、マイクロレンズアレイ(マイクロレンズを複数形成した基板)を含む意味で使用している。
低屈折率膜における屈折率(Na−D線の屈折率、測定温度25℃)は、低い程、高屈折率膜と組み合わせた場合に優れた反射防止効果が得られる。低屈折率膜の屈折率は、高屈折率膜の屈折率よりも小さく、具体的には、1.50未満とするのが好ましい。屈折率が1.50を超えると、高屈折率膜と組み合わせた場合に、反射防止効果が著しく低下する場合がある。低屈折率膜の屈折率は、より好ましくは1.48以下であり、さらに好ましくは1.46以下である。
また、低屈折率膜を複数設ける場合には、そのうちの少なくとも一層が上述した範囲内の屈折率の値を有していればよい。従って、その他の低屈折率膜は1.50を超える場合があってもよい。
また、低屈折率膜の厚さについても特に制限されないが、例えば、50〜300nmが好ましい。低屈折率膜の厚さが50nm未満となると、下地としての高屈折率膜に対する密着性が低下する場合がある。一方、厚さが300nmを超えると、反射防止効果が低下する場合がある。低屈折率膜の厚さは、50〜250nmがより好ましく、60〜200nmがさらに好ましい。
尚、より高い反射防止性を得るために、低屈折率膜を複数層設けて多層構造とする場合には、その合計の厚さを50〜300nmとすればよい。
本発明の反射防止膜が形成されるマイクロレンズとしては、ファクシミリ、電子複写機、固体撮像素子等オンチップカラーフィルターの結像光学系あるいは光ファイバーコネクタの光学系等に、一般的に使用されているものであれば、問題なく使用できる。マイクロレンズの製造法としては、例えば、イオン交換法による分布屈折率型平板マイクロレンズを作る方法、感光性ガラスによる凸型マイクロレンズを作る方法、半導体集積回路用ポジ型フォトレジスト等を用いてメルトフロー法による作製法やメルトフローさせた感光性樹脂をマスクにしてドライエッチングにより下地にレンズ形状を転写させる方法等がある。
本発明におけるマイクロレンズを形成する方法について述べる。マイクロレンズ作製用のアルカリ可溶性樹脂を含む放射線性樹脂組成物は、下地基板表面に塗布し、プレベークにより溶媒を除去することによって塗膜とすることができる。塗布方法として、例えばスプレー法、ロールコート法、回転塗布法等の各種の方法を採用することができる。また、プレベークの条件は、各成分の種類、配合割合等によっても異なるが、通常70〜90℃で1〜15分間程度の条件が最適である。次にプレベークされた塗膜に所定パターンマスクを介して紫外線等の放射線を照射し、さらにアルカリ現像液により現像し、不要な部分を除去して所定パターンを形成する。現像方法は液盛り法、ディッピング法、シャワー法等のいずれでもよく、現像時間は通常30〜180秒間である。
上記現像液としては、アルカリ水溶液、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア等の無機アルカリ類;エチルアミン、n−プロピルアミン等の1級アミン類;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の2級アミン類;トリメチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエチルアミン、トリエチルアミン等の3級アミン類;ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の3級アミン類;ピロール、ピペリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等の環状3級アミン類;ピリジン、コリジン、ルチジン、キノリン等の芳香族3級アミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウム塩の水溶液を使用することができる。また上記アルカリ水溶液に、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒及び/又は界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
現像後、流水洗浄を30〜90秒間行い、不要な部分を除去し、さらに圧縮空気や圧縮窒素で風乾させることによって、パターンが形成される。形成されたパターンに紫外線等の放射線を照射し、その後このパターンを、ホットプレート、オーブン等の加熱装置により、所定温度、例えば150〜250℃で、所定時間、例えばホットプレート上なら5〜30分間、オーブン中では30〜90分間加熱処理をすることにより、目的とするマイクロレンズであるパターン状塗膜を得ることができる。
高屈折率材料や低屈折率材料から、それぞれ高屈折率膜や低屈折率膜を形成する場合、マイクロレンズに対してコーティングすることが好ましい。このようなコーティング方法としては、ディッピング法、スプレー法、スピンコート法又はインクジェット法等の方法を用いることができる。このなかで、スピンコート法やディッピング法が均一な硬化膜が得られやすい点で優れている。
また、高屈折率材料や低屈折率材料を硬化する手段も特に制限されないが、例えば、加熱することが好ましい。その場合、30〜200℃で、1〜180分間加熱するのが好ましい。このように加熱することにより、マイクロレンズや形成される反射防止膜を損傷することなく、より効率的に反射防止性に優れた反射防止用積層体を得ることができる。好ましくは、50〜180℃で、2〜120分間、より好ましくは、80〜150℃で、5〜60分間加熱する。
尚、高屈折率材料や低屈折率材料の硬化程度は、例えば、硬化性化合物としてメラミン化合物を用いた場合は、メラミン化合物のメチロール基又はアルコキシ化メチル基の量を赤外分光分析したり、又は、ゲル化率を、ソックスレー抽出器を用いて測定することにより、定量的に確認することができる。
本発明のマイクロレンズ用反射防止膜は、図1に示す低屈折率膜22の他に、各種機能層を含んでいてもよい。例えば、図2に示すように、マイクロレンズ24と高屈折率膜21との間にハードコート層23を介在させてもよい。即ち、マイクロレンズ24上に、ハードコート層23と、高屈折率膜21と、低屈折率膜22とを順次に含む反射防止膜20としてもよい。この場合高屈折率層21を設けることで反射率をさらに低減することができる。また、ハードコート層23を介在させることにより、高屈折率膜21のマイクロレンズ24に対する密着性をより向上させることができる。また、ハードコート層23の機械的特性により、反射防止膜20の耐久性をより向上させることができる。さらに、図3に示すようにハードコート層を設けず、低屈折率層22と高屈折率膜21とで反射防止膜を形成することもできる。この場合、高屈折率膜21がハードコート層の機能を担保しているため、反射防止膜20の構成がシンプルとなり、生産プロセスの簡略化と低コスト化が可能になる。
以下、高屈折率層とハードコート層について説明する。
高屈折率膜を設ける場合、より優れた反射防止効果が得られることから、高屈折率膜と低屈折率膜との間の屈折率差を0.05以上とするのが好ましい。屈折率差が0.05未満となると、これらの反射防止膜層での相乗効果が得られず、却って反射防止効果が低下する場合がある。屈折率差は、0.1〜0.8がより好ましく、0.15〜0.7がさらに好ましい。
次に、高屈折率膜の厚さについて説明する。まず、高屈折率膜の厚さは特に制限されないが、例えば、50〜30,000nmが好ましい。高屈折率膜の厚さが50nm未満となると、低屈折率膜と組み合わせた場合に、反射防止効果やマイクロレンズに対する密着性が低下する場合がある。一方、厚さが30,000nmを超えると、逆に反射防止効果が低下する場合がある。高屈折率膜の厚さは、50〜1,000nmがより好ましく、60〜500nmがさらに好ましい。
また、より高い反射防止性を得るために、高屈折率膜を複数層設けて多層構造とすることもでき、この場合には、複数の高屈折率膜の合計の厚さを50〜30,000nmとすればよい。
尚、高屈折率膜とマイクロレンズとの間にハードコート層を設ける場合には、高屈折率膜の厚さを50〜300nmとすることができる。
ハードコート層は、例えば、SiO、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂等の材料から構成するのが好ましい。
ハードコート層の厚さは特に制限されないが、具体的には、1〜50μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。厚さが1μm未満となると、反射防止膜のマイクロレンズに対する密着性を向上させることができない場合がある。一方、厚さが50μmを超えると、ハードコート層を、均一に形成するのが困難となる場合がある。
3.固体撮像素子
本発明の固体撮像素子は、基材層、マイクロレンズ、及び前記本発明のマイクロレンズ用反射防止膜を含む。図4に本発明の固体撮像素子の一実施形態の断面図を示す。図4に示すように、一般に、固体撮像素子30は、CCD基板32上に設けられたフォトダイオード33、ハレーション防止層34、カラーレジスト層35、平坦化層36及び反射防止膜付きマイクロレンズ37を有している。
平坦化層36は、(1)マイクロレンズ37とカラーレジスト層35の間に設けられるもの(カラーフィルタ平坦化層;図4及び図5(a)、(b)中の36a)のみでなく、(2)マイクロレンズ37を覆う形態のもの(マイクロレンズ間の受光部平坦化層;図5(a)中の36b及び図6中の36b−2の形態のものを含む)、(3)ハレーション防止層34とカラーレジスト層35との間に設けられるもの(受光部平坦化層;図5中の36c)のいずれであってもよい。
上記(1)の位置に平坦化層を設けることは従来から知られており、この位置に平坦化層を設けることにより、集光率の向上という効果が得られる。
上記(2)の位置に平坦化層を設けることにより、フレアを防止することができる。
上記(3)の位置に平坦化層を設けることにより、集光率の向上という効果が得られる。
上記(2)の位置に平坦化層を設けるに当たり、図6に示すようなパターン化された平坦化膜とすることにより、マイクロレンズ間に平坦化層が設けられていない部分ができ、この部分に配線取り出し場所を設けることができる。
平坦化層は、屈折率1.3〜1.5を有することが好ましい。屈折率が前記範囲であれば、フレアが有効に防止され、集光率が向上する。
本発明の固体撮像素子を構成するマイクロレンズとしては、ファクシミリ、電子複写機、固体撮像素子等オンチップカラーフィルターの結像光学系あるいは光ファイバーコネクタの光学系等に、一般的に使用されているものであれば、問題なく使用できる。マイクロレンズの製造法としては、例えば、イオン交換法による分布屈折率型平板マイクロレンズを作る方法、感光性ガラスによる凸型マイクロレンズを作る方法、半導体集積回路用ポジ型フォトレジスト等を用いてメルトフロー法による作製法やメルトフローさせた感光性樹脂をマスクにしてドライエッチングにより下地にレンズ形状を転写させる方法等がある。
本発明の固体撮像素子におけるマイクロレンズを形成する方法については、上述した通りであるためここでは省略する。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例の記載に限定されるものではない。
(製造例1)
水酸基含有含フッ素重合体1の合成
内容積2.0リットルの電磁攪拌機付きステンレス製オートクレーブを窒素ガスで十分置換した後、酢酸エチル400g、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)53.2g、エチルビニルエーテル36.1g、ヒドロキシエチルビニルエーテル44.0g、過酸化ラウロイル1.00g、上記式(7)で表されるアゾ基含有ポリジメチルシロキサン(VPS1001(商品名)、和光純薬工業(株)製)6.0g及びノニオン性反応性乳化剤(NE−30(商品名)、旭電化工業(株)製)46.7gを仕込み、ドライアイス−メタノールで−50℃まで冷却した後、再度窒素ガスで系内の酸素を除去した。
次いでヘキサフルオロプロピレン120.0gを仕込み、昇温を開始した。オートクレーブ内の温度が60℃に達した時点での圧力は5.3×105Paを示した。その後、70℃で20時間攪拌下に反応を継続し、圧力が1.7×105Paに低下した時点でオートクレーブを水冷し、反応を停止させた。室温に達した後、未反応モノマーを放出してオートクレーブを開放し、固形分濃度26.4%のポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液をメタノールに投入しポリマーを析出させた後、メタノールにて洗浄し、50℃にて真空乾燥を行い220gの水酸基含有含フッ素重合体1を得た。これを水酸基含有含フッ素重合体とする。使用した単量体と溶剤を表1に示す。
Figure 2008116522
得られた水酸基含有含フッ素重合体に付き、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算数平均分子量を測定した。また、1H−NMR、13C−NMRの両NMR分析結果、及び元素分析結果から、水酸基含有含フッ素重合体を構成する各単量体成分の割合を決定した。また、フッ素含有量は、13C−NMRによる重合体の組成分析により求めた組成から算出した。結果を表2に示す。但し、(a)と、(b−1)と、(c)との合計を100モル部とした。
Figure 2008116522
尚、VPS1001は、数平均分子量が7〜9万、ポリシロキサン部分の分子量が約10,000の、上記式(7)で表されるアゾ基含有ポリジメチルシロキサンである。NE−30は、下記式(10)において、nが9、mが1、uが30であるノニオン性反応性乳化剤である。
Figure 2008116522
さらに、表2において、単量体と構造単位との対応関係は以下の通りである。
単量体 構造単位
ヘキサフルオロプロピレン (a)
パーフルオロ(プロピルビニルエーテル) (a)
エチルビニルエーテル (b−1)
ヒドロキシエチルビニルエーテル (c)
NE−30 (f)
ポリジメチルシロキサン骨格 (d)
(製造例2)
エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体A−1(メタアクリル変性フッ素重合体)((A)成分)の合成
電磁攪拌機、ガラス製冷却管及び温度計を備えた容量1リットルのセパラブルフラスコに、製造例1で得られた水酸基含有含フッ素重合体1を50.0g、重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチルメチルフェノール0.01g及びメチルイソブチルケトン(MIBK)186.6gを仕込み、20℃で水酸基含有含フッ素重合体1がMIBKに溶解して、溶液が透明、均一になるまで攪拌を行った。
次いで、この系に、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを14.6gを添加し、溶液が均一になるまで攪拌した後、ジブチルチンジラウレート0.1gを添加して反応を開始し、系の温度を55〜65℃に保持し5時間攪拌を継続することにより、エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体A−1のMIBK溶液を得た。
この溶液をアルミ皿に2g秤量後、150℃のホットプレート上で5分間乾燥、秤量して固形分含量を求めたところ、25.7質量%であった。使用した化合物、溶剤及び固形分含量を表3に示す。
Figure 2008116522
製造例3
[マイクロレンズ用アルカリ可溶性樹脂の合成(1)]
攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を装着したセパラブルフラスコにp−tert−ブトキシスチレン95g、スチレン5g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル10g、ジオキサン100gを仕込み、30分間窒素でパージした後、セパラブルフラスコを油浴に浸し、内温を80℃に保ち、攪拌しながら5時間重合を行い、樹脂を合成した。得られた樹脂溶液に7.2%塩酸水溶液60gを加え、80℃で3時間攪拌し、t−ブトキシ基の加水分解によりポリマーに水酸基を導入した。反応混合物をメタノール/水混合液(メタノール:水=2:8(容積比))に注ぎ、得られたスラリーをメタノール/水混合液で2回再沈精製した。50℃で12時間減圧乾燥させ、白色樹脂粉末を得た(以下、この樹脂を「樹脂A」と称する)。得られた樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)が10,000であった。
製造例4
[マイクロレンズ用アルカリ可溶性樹脂の合成(2)]
製造例3と同様なセパラブルフラスコに、ブタジエン7.5g、メタクリル酸20.0g、メタクリル酸ジシクロペンタニル22.5g、メタクリル酸グリシジル50.0g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4.0g、ジグライム250.0gを仕込み、30分間窒素でパージした後、セパラブルフラスコを油浴に浸し、内温を80℃に保ち、攪拌しながら4時間重合を行い、樹脂を合成した(以下、この樹脂を「樹脂B」と称する)。
製造例5
[マイクロレンズ用感光性樹脂組成物の調製]
製造例3で得られた樹脂A100質量部に対して、製造例4で得られた樹脂B40.0質量部(固形分換算)、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン(1モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド(1.9モル)との縮合物30.0質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂エピコート828(ジャパンエポキシレジン(株)製)30.0質量部、サイメル300(三井サイアナミッド(株)製)10.0質量部、2−(4−メトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−S−トリアジン0.5質量部を混合し、全体の固形分濃度が32%になるように3−メトキシプロピオン酸メチル(MMP)で希釈・溶解させた後、孔径0.1μmのメンブランフィルターで濾過し、マイクロレンズ用感光性樹脂組成物を得た。
製造例6
[マイクロレンズの作製]
製造例5で得られたマイクロレンズ用感光性樹脂組成物を石英基板に、2.5μmの膜厚になるようにスピンコートし、70℃にて3分間ホットプレート上でプレベークした。ニコン製NSR1755i7A縮小投影露光機(NA=0.50,λ=365nm)で露光を行った後、1.5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液にて25℃、1分間現像した。水でリンスし、乾燥して石英板上にパターンを形成した。得られたパターン付き石英板を10mW/cmの紫外線で60秒間照射した。その後ホットプレート上、150℃で10分間加熱してパターンをメルトフローさせマイクロレンズを形成した。
(実施例1)
表4に示すように、製造例2で得たエチレン性不飽和基含有含フッ素重合体A−1のMIBK溶液を323g((A)成分の固形分として80g)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(SR399E、サートマー(株)製)9.2g、光重合開始剤((C)成分)として2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)7.8g、及び乳酸エチル9660gを、攪拌機をつけたガラス製セパラブルフラスコに仕込み、室温にて1時間攪拌し均一な硬化性樹脂組成物を得た。また、製造例2の方法により固形分濃度を求めたところ5質量%であった。
(実施例2〜9、比較例1)
表4の組成に従った他は、実施例1と同様にして各硬化性樹脂組成物を得た。表中の成分組成の単位は、有機溶剤を除く固形分全量に対する質量%であり、有機溶剤については、固形分100質量部に対する質量部である。
<マイクロレンズ上の反射防止膜(低屈折率膜)の形成及び評価>
製造例6で得られたマイクロレンズ付き基板に、実施例1〜9及び比較例1で得られた低屈折率の硬化性樹脂組成物を、スピンコート装置を用いて塗布した。当該硬化性樹脂組成物を基板上に1mL滴下し、500rpmで30秒、2000rpmで3分間でスピンコートした。次いで、高圧水銀灯1J/cmで硬化させ、膜厚約0.1μmの低屈折率硬化膜をマイクロレンズ上に形成した。
このようにして、図7に示す反射防止膜を形成したマイクロレンズを作製した。
このマイクロレンズ上の反射防止膜の性能を以下の方法により評価した。結果を表4に示す。
(1)屈折率
各実施例及び比較例で調製した硬化性樹脂組成物を、4インチシリコンウェハー上にスピンコーター(MIKASA社製1H−360S型)を用いて塗布した。スピンコーターの回転条件及び硬化条件は、前記低屈折率膜の形成と同様にして行った。
得られたシリコンウェハー上の各低屈折率硬化膜について、エリプソメーターを用いて、25℃での波長589nmにおける屈折率(n 25)を測定した。
(2)塗布性
各実施例及び比較例で調製した低屈折率の硬化性樹脂組成物を、マイクロレンズ付き基板上にスピンコーター(MIKASA社製1H−360S型)を用いて塗布した。スピンコーターの回転条件及び硬化条件は、前記低屈折率膜の形成と同様にして行った。得られた低屈折率膜を有するマイクロレンズ付き基板を以下の基準で目視評価した。
◎:基板全体に塗布ムラ、風紋、スジ等が全く無く、均一塗布されている。
○:基板のごく一部に塗布ムラ等があるものの全体的に均一に塗布されている。
△:基板の半分以上に塗布ムラ、風紋、スジがある。
×:基板全体に塗布ムラ、風紋、スジがある。
(3)反射防止性
反射防止膜付きマイクロレンズ基板の裏面を黒色スプレーで塗装し、分光反射率測定装置(大型試料室積分球付属装置150−09090を組み込んだ自記分光光度計U−3410、日立製作所(株)製)により、波長340〜700nmの範囲で反射率をマイクロレンズ側から測定して評価した。具体的には、アルミの蒸着膜における反射率を基準(100%)として、各波長における反射防止膜の反射率を測定し、そのうち波長550nmにおける光の反射率から、反射防止性を、以下の基準で評価した。
◎:反射率が0.5%以下である。
○:反射率が0.5%を超え1.0%以下である。
△:反射率が1.0%を超え1.5%以下である。
×:反射率が1.5%を超える。
(4)透明性
反射防止膜付きマイクロレンズ基板の濁度(Haze値)を、カラーヘイズメーターを用いて測定し、以下の基準で評価した。
○:Haze値が2%以下である。
△:Haze値が2%を超え3%以下である。
×:Haze値が3%を超える。
(5)基材密着性
反射防止膜付きマイクロレンズ基板上に6cmのセロハンテープを3cm(持ちしろ3cm)接着させ、手で瞬間的に剥がした。セロハンテープの剥離面を以下の基準で目視評価した。
○:変化なし。
△:一部に積層体の剥離が確認できる。
×:積層体が全体的に剥離している。
(6)耐光性
反射防止膜付きマイクロレンズ基板の反射率を、分光反射率測定装置(大型試料室積分球付属装置150−09090を組み込んだ自記分光光度計U−3410、日立製作所(株)製)で測定して評価した。具体的には、アルミの蒸着膜における反射率を基準(100%)として、各波長における硬化膜の反射率を測定し、さらに硬化膜に対して、QUV促進耐候試験機(Q−Panel社製)を用いて、150時間紫外線を照射した後、同様に反射率を測定して、以下の基準で評価した。
○:耐光性試験前後で、反射率曲線の最低反射率の波長シフトが、−50nm以下、又は最高反射率値の減少が1%以下である。
×:耐光性試験前後で、反射率曲線の最低反射率の波長シフトが、−100nm以下、又は最高反射率値の減少が2%以下である。
Figure 2008116522
表4中の商品名は、下記のものを示す。
ビスコート4F:テトラフルオロプロピルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製、単官能フッ素含有アクリルモノマー)
SR399E:ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー(株)製)
Irg.907:2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
表4の結果から、本発明のマイクロレンズ用反射防止膜は、屈折率が低く、塗布性、反射防止性、透明性、基材密着性及び耐光性のいずれにも優れていることがわかる。
本発明の組成物によれば、塗工性及び基材密着性に優れ、かつ屈折率及び反射率が低い硬化膜を形成することができる。それ故、特にマイクロレンズ用反射防止膜の低屈折率層形成用材料として有用である。
本発明の組成物は、屈折率が低く、耐光性に優れた硬化膜を与え、しかも塗工性もよい。また、本発明のマイクロレンズ用反射防止膜は、空気媒体とマイクロレンズとの屈折率差に起因するレンズ表面での光の反射を抑制できるため、マイクロレンズの光線透過率を向上させることができる。従って、ファクシミリ、電子複写機、固体撮像素子等オンチップカラーフィルターの結像光学系あるいは光ファイバーコネクタの光学系等のマイクロレンズに好適に使用できる。特に、固体撮像素子の感光部に入射する光量を増加できることから、固体撮像素子用のマイクロレンズに好適に使用できる。
本発明の組成物は、低屈折率でハジキ、塗布むらが無く、特にスピンコート法による塗布性に優れているため、マイクロレンズ上に均一な低屈折率膜を形成することができる。
本発明の一実施形態であるマイクロレンズ用反射防止膜の断面図である。 本発明の他の実施形態であるマイクロレンズ用反射防止膜の断面図である。 本発明の他の実施形態であるマイクロレンズ用反射防止膜の断面図である。 本発明の一実施形態である固体撮像素子の断面図である。 本発明の他の実施形態である固体撮像素子の断面図である。 本発明の他の実施形態である、マイクロレンズ上に位置選択的に平坦化層を形成した固体撮像素子のマイクロレンズ部分の断面図(a)及び平面図(b)である。 実施例及び比較例で形成したマイクロレンズ用反射防止膜の断面図である。
符号の説明
20 マイクロレンズ用反射防止膜
21 高屈折率膜
22 低屈折率膜
23 ハードコート層
24 マイクロレンズ
25 石英基板
30 固体撮像素子
32 CCD基板
33 フォトダイオード
34 ハレーション防止層
35 カラーレジスト層
36a、36b、36b−2、36c 平坦化層
37 反射防止膜付きマイクロレンズ

Claims (7)

  1. 下記成分(A)〜(D):
    (A)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体
    (B)2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物
    (C)活性エネルギー線の照射により活性種を発生する化合物
    (D)有機溶剤
    を含有し、かつ粒子を実質的に含まない、マイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物。
  2. 前記(A)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体が、
    1個のイソシアネート基と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基とを含有する化合物と、
    水酸基含有含フッ素重合体と、
    を反応させて得られるエチレン性不飽和基含有含フッ素重合体である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 前記(A)エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体のエチレン性不飽和基が(メタ)アクリル基である請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物からなる低屈折率層を有するマイクロレンズ用反射防止膜。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物からなる低屈折率膜と、これより高屈折率の硬化膜とを有する請求項4に記載のマイクロレンズ用反射防止膜。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロレンズ用反射防止膜形成用硬化性樹脂組成物をスピンコート法によりマイクロレンズ上に塗布して該組成物の塗布膜を形成した後に、放射線を照射して該塗布膜を硬化せしめる工程を有するマイクロレンズ用反射防止膜の製造方法。
  7. 少なくとも基材層、マイクロレンズ、及びマイクロレンズ上に形成された請求項4又は5に記載のマイクロレンズ用反射防止膜を含む固体撮像素子。
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