JP5179714B2 - コンデンサの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンデンサの製造方法に関する。
近年、絶縁膜として、従来のシリコン酸化膜やシリコン窒化膜に代えてペロブスカイト型高誘電率酸化物誘電体を用いたコンデンサが注目されている。大容量のコンデンサが実現できるからである。
このコンデンサは、一般に、基板上に下部電極としての電極膜を形成した後、その上に誘電体層を形成し、更にその上に上部電極としての電極膜を形成する工程を経て製造される。ペロブスカイト型誘電体は、一般に、スパッタ法、ゾルゲル法、CVD法等の方法で形成されるが、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜等の単純構造誘電体と異なり、低温で形成した直後は十分に結晶化していないため、高誘電率を示さない。したがって、高誘電率誘電体を得るためには、形成後の誘電体の結晶化が進行するように400℃以上の高温で熱処理することが必要である。あるいは、形成後の熱処理に代えて、誘電体の結晶化温度付近等の400℃以上の高温に基板を加熱した状態で形成することにより、高誘電率誘電体を直接形成させることも可能である。なお、ペロブスカイト型誘電体の容量密度はシリコン酸化膜やシリコン窒化膜に比べて100〜1000倍であり、1μF/cm以上の容量密度が得られる。
上記の何れの方法で高結晶性誘電体を形成させる場合でも、誘電体の下地となっている電極膜は、誘電体の結晶化温度付近等の高温にまで加熱される。しかし、電極膜がそのような高温に加熱されると、その表面にヒロックと呼ばれる微細な突起が形成される。ヒロックが生じる理由としては、電極膜と基板との間のストレスや、電極膜下地層がチタンである場合にはチタンの部分酸化やチタンの電極膜への拡散の可能性が指摘されているが、いずれも確証はない。
ヒロックの高さは数nm〜500nm程度であるが、コンデンサの絶縁膜膜厚は一般に5〜30nm程度であるため、ヒロックが発生すると、得られるコンデンサの絶縁不良等の原因となる。
このため、ヒロックの発生を抑制する各種の方法が研究されている。例えば、白金下部電極膜の下地層を酸化チタンとすることによりヒロックの発生を可及的に抑制する方法(特許文献1)や、下部電極としての白金上にシリコン酸化膜を堆積した状態で熱処理することによりヒロックの発生を抑制し、熱処理後にシリコン酸化膜を除去する方法(特許文献2)が開示されている。
特開平10−22463号公報 特開平8−293580号公報
しかしながら、従来の製造方法では、ヒロックに起因する絶縁不良等の不具合の発生が必ずしも十分に抑制されていなかった。特に、電極膜の面積が大きいと、誘電体の高誘電率化のための熱処理後にもその表面全体を十分に平滑なものとすることは極めて困難であり、対向電極面積が大きい大容量のコンデンサを十分に高い歩留まりで製造することはできなかった。
そこで、本発明は、電極表面のヒロックに起因する絶縁不良等の不具合の発生を抑制して、十分に高い歩留まりで高信頼性のコンデンサを得ることが可能なコンデンサの製造方法を提供することを目的とする。
本発明のコンデンサの製造方法は、基板の一面上に下部電極層を形成する下部電極形成工程と、下部電極層をその表面にヒロックが形成されるように熱処理する第1熱処理工程と、下部電極層の表面からヒロックを除去する表面平滑化処理工程と、ヒロックが除去された下部電極層上にペロブスカイト型酸化物誘電体からなる誘電体層を形成する誘電体層形成工程と、誘電体層を第1熱処理工程における熱処理温度以下の温度で熱処理する第2熱処理工程と、誘電体層上に上部電極層を形成する上部電極形成工程と、を備える。
この製造方法においては、ヒロックの発生自体を抑制するのではなく、むしろ、誘電体層形成前にヒロックを積極的に発生させた上で、発生したヒロックを除去する。このような処理を行うことにより、誘電体の高誘電率化のための熱処理を、ヒロックが発生しないように行うことが可能となることを本発明者は見出した。これにより、電極表面のヒロックに起因する絶縁不良等の不具合の発生を抑制して、十分に高い歩留まりで容量の大きな高信頼性のコンデンサを得ることが可能となった。
あるいは、本発明のコンデンサの製造方法は、基板の一面上に下部電極層を形成する下部電極形成工程と、下部電極層をその表面にヒロックが形成されるように熱処理する第1熱処理工程と、下部電極層の表面からヒロックを除去する表面平滑化処理工程と、ヒロックが除去された下部電極層上に、第1熱処理工程における熱処理温度以下の温度で熱処理しながらペロブスカイト型酸化物誘電体からなる誘電体層を形成する誘電体層形成工程と、誘電体層上に上部電極層を形成する上部電極形成工程と、を備える。
この製造方法によっても、上述の方法と同様、誘電体層形成前にヒロックを積極的に発生させた上でこれを除去することにより、電極表面のヒロックに起因する絶縁不良等の不具合の発生を抑制して、十分に高い歩留まりで容量の大きな高信頼性のコンデンサを得ることが可能となった。
上記第1熱処理工程においては、下部電極層を400〜1300℃の温度で熱処理することが好ましい。これにより、下部電極層表面にヒロックをより効率的に形成させることができるとともに、第1熱処理工程における熱処理温度以下で熱処理する第2熱処理工程におけるヒロックの再生成が防止される。
また、上記第1熱処理工程においては、下部電極層の表面粗さRaが熱処理前の10倍以上となるまで下部電極層を熱処理することが好ましい。これにより、電極表面のヒロックに起因する絶縁不良等の不具合の発生を抑制する効果をより一層高めることができる。
上記本発明のコンデンサの製造方法は、下部電極層がPtを主成分として含んでいる場合に特に有用である。Ptを主成分として含む下部電極層は融点が高く、誘電体層の誘電率向上のための熱処理をより高温で行うことが可能となるものの、ヒロックが極めて発生しやすいという問題点が顕著なため、本発明による改善効果が特に大きい。
本発明のコンデンサの製造方法によれば、電極表面のヒロックに起因する絶縁不良等の不具合の発生を抑制して、十分に高い歩留まりで高信頼性のコンデンサを得ることが可能となる。また、誘電体層の膜厚を薄くしても短絡を生じにくいため、より大容量のコンデンサを容易に製造することが可能になる。
以下、本発明の好適な一実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明によるコンデンサの製造方法の一実施形態を工程順に示す断面図である。本実施形態は、基板10の一面上に下部電極層20を形成する下部電極形成工程(図1の(a))と、下部電極層20をその表面にヒロック5が形成されるように熱処理する第1熱処理工程(図1の(b))と、第1熱処理工程において下部電極層20の表面に形成されたヒロック5を除去する表面平滑化処理工程(図1の(c))と、ヒロック5が除去された下部電極層20上にペロブスカイト型酸化物誘電体からなる誘電体層30を形成する誘電体層形成工程(図1の(d))と、誘電体層30を第1熱処理工程における熱処理温度以下の温度で熱処理する第2熱処理工程と、誘電体層30上に上部電極層40を形成する上部電極形成工程(図1の(e))とから構成される。
基板10は、シリコン基板11及びこれの一面上に層間膜として形成された熱酸化シリコン酸化膜12からなる積層構造を有する。熱酸化シリコン酸化膜12の側に下部電極層20が形成される。
下部電極層20は、導電性材料で形成されている。下部電極層20を形成する導電性材料としては、白金、金、ニッケル、銅又はこれらを含有する合金が好ましく、耐熱性に優れる点から、白金又は白金を含有する合金が好ましい。特に、下部電極層20は、白金を主成分とすること、すなわち、白金を50原子%以上含んでいることが好ましい。下部電極層20は単層であっても多層膜であってもよい。例えば、金の上に白金を成膜した多層膜や、チタン又は酸化チタンを下地層として白金を成膜し、さらに酸化イリジウム等の導電性酸化物を形成した多層膜を下部電極層20として用いることが可能である。下部電極層20の厚さは特に制限はないが、コンデンサの場合、典型的には5〜1000nmである。下部電極層20は、例えば、白金をスパッタ法により基板10上に堆積することによって成膜される。
下部電極層20を形成後、第1熱処理工程において、下部電極層20を好ましくは400〜1300℃の温度で熱処理して、その表面にヒロック5を形成させる。前記範囲未満であると、この温度以下で熱処理を行う第2熱処理工程において誘電体層30を高誘電率化することが困難となる傾向にあり、前記範囲を超えると基板10等が熱による劣化を受けて変形したり、更には熱応力により下部電極層20が剥離したりする等の問題が発生する傾向にある。熱処理時間は通常10〜120分程度で十分である。熱処理は還元性雰囲気や真空中で行うことが好ましいが、酸化雰囲気である大気中や酸素含有ガス中でもよい。このような熱処理を受けた下部電極層20の表面は、多数のヒロック5によって粗面化される。
第1熱処理工程においては、下部電極層20の表面粗さRa(算術平均高さ:JIS B0601:2001)が熱処理前の好ましくは10倍以上、より好ましくは20倍以上となるようにヒロック5を形成させる。前記範囲未満ではヒロック生成が不十分で第2の熱処理により再度、ヒロックが発生しやすくなる傾向にある。上限は特に制限はないが熱処理温度が高くなると下部電極層密度の低下により熱処理後の平滑化が困難となる傾向にあるため、概ね熱処理前の100倍程度である。すなわち、下部電極層20の表面を前記のように粗面化することが本発明における第1熱処理の目的である。ヒロック発生は、基板の種類、下部電極層の層厚、組成、下部電極層下地層の層厚、組成等により変化する。例えば、酸化シリコン基板上の5nm−TiO/20nm−Ptの構成では400℃以上の熱処理でヒロックの顕著な発生が見られる。係る観点から、第1熱処理工程における熱処理温度は400〜1100℃がより好ましく、450〜900℃が更に好ましい。なお、ペロブスカイト型誘電体において高い誘電率を得るためには、第2熱処理温度は、一般に400℃以上とすることが必要であり、450℃以上とすることが好ましい。このため、第1熱処理温度は、この第2熱処理温度及びRa変化を基準として、上記範囲で適宜選択される。
続く表面平滑化処理工程においてヒロック5が除去されることにより、下部電極層20の表面が平滑化される。ヒロック5を除去する方法としては、通常の機械的研磨、例えば、アルミナ粒子、コロイダルシリカ等の酸化物粒子を分散させたスラリーを用いたポリッシング処理若しくはラップ処理、研削バイトによる加工や電解研磨、化学研磨等の公知の方法、又はこれらの処理を組み合わせた方法を用いることができる。
ヒロック5は全て除去されることが好ましいが、本発明の効果が著しく損なわれない範囲であれば、微小なヒロックが一部残存していてもよい。より具体的には、本発明においてヒロックを除去するとは、下部電極層20の表面粗さRaが、誘電体層30の膜厚に対して好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下となるまでヒロック5の除去及び必要により表面の研磨を行うことをいう。ヒロック除去後の誘電体層30の表面粗さRaが誘電体層30の膜厚に対して10%を超えると、得られるコンデンサにおける短絡が発生しやすくなる傾向にある。表面粗さRaの下限については特に制限はないが、生産性、製造コスト等の点からは、誘電体層30の膜厚に対して1%程度である。
表面平滑化処理工程後、下部電極層20上に、ペロブスカイト型酸化物誘電体からなる誘電体層30を形成する(図1の(d))。誘電体層30は、例えば、誘電体又はその前駆体を含む溶液をスピンコート等により下部電極層20上に塗布し、溶液を除去するとともに、必要により前駆体(有機金属化合物)から誘電体を生成させることによって形成される。誘電体層30を構成する誘電体としては、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムストロンチウム等のペロブスカイト型高誘電率酸化物誘電体が用いられる。
第2熱処理工程では、誘電体層30を第1熱処理工程における熱処理温度以下の温度で熱処理することにより、誘電体を高誘電率化する。第2熱処理工程における熱処理温度が第1熱処理工程における熱処理温度を超えると、ヒロックが再生成する等して、得られるコンデンサの歩留まりや信頼性が低下する。第2熱処理工程の熱処理温度は、第1熱処理工程における熱処理温度よりも50℃以上低いことが好ましく、100℃以上低いことがより好ましい。第2熱処理工程の熱処理温度が第1熱処理工程における熱処理温度よりも50℃以上低くない場合、第2熱処理工程において再びヒロックが形成されやすくなる傾向にある。両温度差の上限は特に制限はないが、300℃よりも大きい場合、第1熱処理温度が高く設定することとなり、下部電極層の密度が低下して、第2熱処理工程後の表面平滑化が困難となる傾向にある。そのため、第2熱処理工程の熱処理温度は、第1熱処理工程における熱処理温度よりも50〜300℃低いことが好ましい。
より具体的には、第2熱処理工程における熱処理温度は、好ましくは1000℃以下、より好ましくは400〜1000℃、更に好ましくは500〜900℃の範囲内であって第1熱処理工程における熱処理温度以下の温度であることが好ましい。400〜1000℃で熱処理することにより、誘電体のX線回析パターンにおける結晶相に由来するピークの強度が、熱処理前よりも相対的に大きくなる。これはアモルファス又は微結晶状態であった誘電体の結晶化が熱処理前よりも進行して、あるいは誘電体前駆体からの誘電体の生成及び誘電体の結晶化が進行して、高誘電率化された誘電体となったものと考えられる。
上記熱処理温度が400℃未満であると誘電体の結晶化が十分に進行せず、十分なコンデンサ容量を得ることが困難となる傾向にある。一方、熱処理温度が1000℃を超えると、基板10等が熱による劣化を受けて変形したり、更には熱応力により下部電極層20が剥離したり、誘電損失が劣化する等の問題が発生する傾向にある。
なお、第2熱処理工程は上部電極層形成工程の後に行ってもよい。また、複数の誘電体層を有する積層コンデンサを製造する場合には、誘電体層を形成するごとに第2熱処理工程を行う必要は必ずしもなく、最後の誘電体層を形成後、又は最後の上部電極層を形成後に1回のみ第2熱処理工程を行ったので差し支えない。
上記のような誘電体層形成工程及び第2熱処理工程を経る実施形態に代えて、表面平滑化処理工程後の下部電極層20上に、第1熱処理工程における熱処理温度以下の温度で熱処理しながら誘電体からなる誘電体層30を形成してもよい。この場合、例えば、第1熱処理工程における熱処理温度以下の温度に加熱された雰囲気中で、気相成長法によって下部電極層20上に誘電体層30が形成される。この方法によって誘電体層30を形成する際の熱処理温度の好適な範囲は、上記第2熱処理工程における熱処理温度と同様である。
誘電体の結晶化により高誘電率化した誘電体層30の厚みは特に制限はないが、薄膜コンデンサの場合、典型的には10〜100nmである。誘電体層30は、第2熱処理工程後、必要に応じて更に熱処理される。
上部電極形成工程において、誘電体層30上に、白金等の導電性材料からなる上部電極40が形成される。薄膜コンデンサの場合、上部電極層40の厚みは典型的には5〜500nmであり、スパッタ法等により形成される。
以上のようにして、下部電極層20及び上部電極層30を1対の対向電極として、誘電体層30を絶縁膜として備えるコンデンサが得られる。
以下、上述の実施形態と同様の構成を有するコンデンサの作製及びその評価を行った例について説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
シリコン基板上に層間膜として熱酸化シリコン酸化膜(厚さ150nm)を形成した後、熱酸化シリコン酸化膜上にスパッタ法により白金(厚さ200nm)を下部電極層として形成させた。その後、この下部電極層を950℃の窒素雰囲気中で60分間熱処理したところ、その表面にヒロックが形成された(第1熱処理工程)。すなわち、熱処理前の下部電極層の表面粗さRa(以下「(Ra−1)」という)が2.5nmであったのに対して、熱処理後の表面粗さRa(以下「(Ra−2)」という)が51nm(熱処理前の20倍)と多数のヒロックが形成された。
続いて、形成されたヒロックをポリッシングにより除去して、平滑化処理後の電極膜の表面粗さRa(以下「(Ra−3)」という)が1.9nmとなるまで平滑化した(表面平滑化処理工程)。
平滑化された下部電極層上に、誘電体((Ba、Sr)TiO)前駆体を含むMOD溶液をスピンコートにより塗布しこれを乾燥、仮焼成して、400nmの誘電体層を形成させた後、800℃の酸素雰囲気中で熱処理することにより誘電体の結晶化を進行させた(第2熱処理工程)。このとき、下部電極層の表面におけるヒロックの発生は認められず、第2熱処理工程後の表面粗さRa(以下「(Ra−4)」という)は2.2nmであった。
最後に、誘電体層上にメタルマスクを用い、スパッタ法で白金を堆積することにより5cmの上部電極層(厚さ200nm)を形成して、実施例1のコンデンサを得た。
(比較例1)
第1熱処理工程及び表面平滑化処理工程を行わなかったこと以外は上記実施例と同様の工程で比較例1のコンデンサを作製した。この場合、Ra−1=2.5nm、Ra−4=46nmであった。
(比較例2)
表面平滑化処理工程を行わなかったこと以外は上記実施例と同様の工程で比較例2のコンデンサを作製した。この場合、Ra−1=2.5nm、Ra−2=51nm、Ra−4=49nmであった。
(比較例3)
第2熱処理工程の温度を960℃とした以外は上記実施例と同様の工程で比較例3のコンデンサを作製した。この場合、Ra−1=2.5nm、Ra−2=51nm、Ra−3=2.3nm,Ra−4=21nmであった。
(コンデンサの評価)
実施例及び比較例それぞれのコンデンサを複数作製し、これら複数のコンデンサについて短絡検査を行った。その結果、実施例1のコンデンサは良品率(短絡が発生しなかったコンデンサの割合)は100%であったのに対して、比較例1では3%、比較例2では6%、比較例3では0%であった。また、良品のコンデンサの容量は、いずれも20μFと大容量であった。以上の結果から本発明の効果は明らかである。
さらに、第1熱処理温度を350℃〜1400℃、第2熱処理工程の温度を300〜1450℃の範囲内で変化させながら種々のコンデンサを試作したところ、第2熱処理工程の温度が第1熱処理工程の温度を超える場合は歩留まりが50%以下となった。また、第2熱処理工程の温度が400℃未満の場合には、Ra−2がRa−1の10倍未満であり、誘電率が1μF/cm以下の誘電体層を有するコンデンサしか得られなかった。また、表面平滑化処理工程後のRa−3が20nmを超えると歩留まりは20%以下であった。これに対して、第2熱処理工程の温度が第1熱処理工程の温度以下で、かつRa−2が誘電体層厚(400nm)の5%以下である20nm以下の場合には、80%以上の歩留まりが得られた。また、コンデンサの容量は、第2熱処理工程の温度が400℃以上のときに1μF以上が得られ、第2熱処理工程の温度の上昇につれより高い容量が得られた。しかし、第2熱処理工程の温度が1300℃を超えると、誘電損失が100%以上となりコンデンサとしては十分に機能しないものとなった。
本発明によるコンデンサの製造方法の一実施形態を工程順に示す断面図である。
符号の説明
10…基板、11…シリコン基板、12…熱酸化シリコン酸化膜、20…下部電極層、30…誘電体層、40…上部電極層。

Claims (4)

  1. 基板の一面上に、白金を50原子%以上含む下部電極層を形成する下部電極形成工程と、
    前記下部電極層をその表面にヒロックが形成されるように還元性雰囲気又は真空中で熱処理する第1熱処理工程と、
    前記下部電極層の表面からヒロックを除去する表面平滑化処理工程と、
    ヒロックが除去された前記下部電極層上にペロブスカイト型酸化物誘電体からなる誘電体層を形成する誘電体層形成工程と、
    前記誘電体層を前記第1熱処理工程における熱処理温度以下の温度で熱処理する第2熱処理工程と、
    前記誘電体層上に上部電極層を形成する上部電極形成工程と、
    を備えるコンデンサの製造方法。
  2. 基板の一面上に、白金を50原子%以上含む下部電極層を形成する下部電極形成工程と、
    前記下部電極層をその表面にヒロックが形成されるように還元性雰囲気又は真空中で熱処理する第1熱処理工程と、
    前記下部電極層の表面からヒロックを除去する表面平滑化処理工程と、
    ヒロックが除去された前記下部電極層上に、前記第1熱処理工程における熱処理温度以下の温度で熱処理しながらペロブスカイト型酸化物誘電体からなる誘電体層を形成する誘電体層形成工程と、
    前記誘電体層上に上部電極層を形成する上部電極形成工程と、
    を備えるコンデンサの製造方法。
  3. 前記第1熱処理工程において、前記下部電極層を400〜1300℃の温度で熱処理する、請求項1又は2記載のコンデンサの製造方法。
  4. 前記第1熱処理工程において、前記下部電極層の表面粗さRaが熱処理前の10倍以上となるまで前記下部電極層を熱処理する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のコンデンサの製造方法。
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