JP5178641B2 - フレキシブル配線板および記録ヘッドならびに記録装置 - Google Patents

フレキシブル配線板および記録ヘッドならびに記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、フレキシブル配線板および記録ヘッドならびに記録装置に関し、特に、ベースフィルムとカバーフィルムとの間に複数の配線導体を有するフレキシブル配線板、このフレキシブル配線板を、複数の発熱素子および回路導体が形成されたヘッド基体に接続した記録ヘッド、この記録ヘッドと記録媒体を搬送する搬送部とを備えた記録装置に関する。
従来よりワードプロセッサ等のプリンタ機構としてサーマルヘッドが用いられている。かかる従来のサーマルヘッドは、例えば、上面に複数個の発熱素子および回路導体が形成された主面が四角形状のヘッド基体と、このヘッド基体の回路導体に半田等の導電性接合層を介して電気的に接続される複数個の配線導体を有したフレキシブル配線板(以下、FPCということがある)とで構成されている。
このFPCは外部からの電力等をヘッド基体上の発熱素子等に供給するためのものであり、このようなFPCを介してヘッド基体上の発熱素子に所定の電力が供給されると、発熱素子がジュール発熱を起こし、記録媒体に所定の印画を形成するようになっている。
尚、ヘッド基体とFPCとの電気的接続を半田によって行う場合、図7に示す如く、FPC53の一端部をヘッド基体51の上面の1つの辺の端部に沿って重畳させ、この重畳部でFPC53の配線導体54をヘッド基体51の回路導体52に半田からなる導電性接合層55を介して接続させるようにしている。なお、図7において、符号56はベースフィルムであり、符号57はカバーフィルムであり、配線導体54は、ベースフィルム56とカバーフィルム57で挟持されている。また、符号58は発熱素子を示す。
しかしながら、この図7におけるサーマルヘッドにおいては、サーマルヘッドをプリンタ本体に取り付ける際の接続作業やサーマルヘッドをシリアル型のサーマルプリンタに適用した場合のサーマルヘッドの移動に伴ってFPC53に外力が印加されると、これらの外力による負荷がFPC53の導電性接合層55付近に集中するようになっている。これは、ヘッド基体51とFPC53との接点が一箇所であるために縦方向(矢印a方向)の負荷と横方向(矢印b方向)の負荷とがFPC53の導電性接合層55付近に集中することによるものと考えられ、最悪の場合、前述した負荷の集中によってFPC53の配線導体54が導電性接合層55付近で断線するなど、FPC53が著しく損傷を受けるという問題があった。
そこで、従来、図8に示すように、FPC53の導電性接合層55よりも外側に位置するヘッド基体51上面に、FPC53の下面に当接する凸部59を配設し、FPC53に対する負荷を2箇所に分散させて、FPC53の損傷を抑制したサーマルヘッドが知られている(特許文献1参照)。
このようなサーマルヘッドは、図8(b)に示すように、配線導体54にハンダからなる導電性接合層55を形成したFPC53を、凸条59が形成されたセラミック基体51に、FPC53の導電性接合層55がヘッド基体51の回路導体52に当接するように重畳し、ヒータバーによりFPC53の導電性接合層55を加熱し、かつFPC53をヘッド基体51側に押圧し、導電性接合層55を溶融させ、ヘッド基体51の回路導体52にFPC53の配線導体54を導電性接合層55で接合させ、作製される。
従って、特許文献1のサーマルヘッドでは、凸条59の頂部をFPC53の下面に当接させておくことにより、FPC53を導電性接合層55の近傍で支持することができ、サーマルヘッドをプリンタ本体に取り付ける際の接続作業や使用時の移動等に伴ってFPC53に外力が印加されたとき、これらの外力によりFPC53が受ける負荷のうち縦方向(矢印a方向)の負荷は主に凸条59の当接部付近に印加され、横方向(矢印b方向)の負荷は主に導電性接合部55付近に印加され、負荷の集中が緩和されることとなり、FPC53の配線導体54の断線など、FPC53の損傷が抑制できる。
特開2000−15857号公報
しかしながら、特許文献1のサーマルヘッドでは、図8(b)に示すように、FPC53の配線導体54にハンダからなる導電性接合層55が接合され、導電性接合層55はカバーフィルム57よりも外方に突出していたため、FPC53を持ち運ぶ際等の取扱時に導電性接合層55が他の物にぶつかり、導電性接合層55が損傷したり、導電性接合層55が剥離するおそれがあった。
また、特許文献1のサーマルヘッドでは、FPC53をヘッド基体51側に押すような(矢印a方向の)力が作用した場合に、ヘッド基体51に形成された凸条59を中心にFPC53に曲げ応力が発生し、このような曲げ応力が繰り返し印加されると、凸条59が当接する部分で未だFPC53内の配線導体54が断線しやすいという問題があった。
本発明は、導電性接合層の損傷や剥離を抑制できるフレキシブル配線板、および配線導体の断線を抑制できる記録ヘッドならびに記録装置に提供することを目的とする。
本発明のフレキシブル配線板は、樹脂製のベースフィルムと、該ベースフィルムの表面に一方側から他方側に延設された複数の配線導体と、該複数の配線導体の一方側の一部を残して被覆している樹脂製のカバーフィルムと、該カバーフィルムから露出した前記複数の配線導体の表面にそれぞれ形成された導電性接合層とを具備するフレキシブル配線板であって、前記カバーフィルムの前記導電性接合層側の端部に、該端部に沿って前記カバーフィルムの他の部分および前記導電性接合層よりも前記配線導体と反対側に突出した突部を形成してなることを特徴とする。
このようなフレキシブル配線板では、カバーフィルムの導電性接合層側の端部に突部が形成され、この突部は、導電性接合層よりも外方に突出しているため、突部が導電性接合層を保護することができ、例えば、フレキシブル配線板の取扱時に、フレキシブル配線板が何かにぶつかる際もカバーフィルムの突部がぶつかり、導電性接合層の損傷を抑制できるとともに、導電性接合層の剥離を抑制できる。
本発明の記録ヘッドは、主面が四角形状の絶縁基板の前記主面に複数の発熱素子および該複数の発熱素子にそれぞれ電力を供給するための回路導体が形成されたヘッド基体と、該ヘッド基体に一方側の端部が重畳されたフレキシブル配線板とを具備する記録ヘッドであって、前記フレキシブル配線板が、樹脂製のベースフィルムと、該ベースフィルムの表面に一方側から他方側に延設された複数の配線導体と、該複数の配線導体の一方側の一部を残して被覆している樹脂製のカバーフィルムと、該カバーフィルムから露出した前記複数の配線導体の表面にそれぞれ形成された導電性接合層とを具備し、前記カバーフィルムの前記導電性接合層側の端部に、該端部に沿って前記カバーフィルムの他の部分および前記導電性接合層よりも前記配線導体と反対側に突出した突部が形成されているとともに、該突部が、前記絶縁基板の主面の縁部に当接した前記導電性接合層側の部分と、前記絶縁基板の側面に当接した部分とを有し、かつ、前記ヘッド基体の前記回路導体に前記フレキシブル配線板の前記導電性接合層が接合していることを特徴とする。
このような記録ヘッドでは、フレキシブル配線板の突部における導電性接合層側の部分が絶縁基板の主面の縁部に当接するため、突部と、この突部と一体であるカバーフィルムが、フレキシブル配線板のベースフィルムと配線導体を支持し、フレキシブル配線板のヘッド基体から少し離れた部分をも、ヘッド基体に有効に支持できる。
従って、フレキシブル配線板をヘッド基体側に押すような力が作用した場合でも、フレキシブル配線板に生じる曲げ応力を突部近傍に分散することができ、フレキシブル配線板の損傷および配線導体の断線を有効に抑制することができる。
さらに、本発明では、カバーフィルムの突部が絶縁基板の主面の縁部に当接するため、フレキシブル配線板をヘッド基体に支持する部分が、従来よりも剛構造となり、フレキシブル配線板のヘッド基体側へ押圧力を伝えやすくなるが、突部の絶縁基板の主面に当接していない部分が、絶縁基板の側面に当接しているため、フレキシブル配線板のヘッド基体側への押圧力を、絶縁基板の側面に当接している突部で受けることができ、ヘッド基体の回路導体、フレキシブル配線板の配線導体、その間の導電性接合層に剪断力が作用することを抑制することができ、ヘッド基体の回路導体とフレキシブル配線板の配線導体との接合解除を抑制できる。
本発明の記録ヘッドの製法は、主面が四角形状の絶縁基板の前記主面に複数の発熱素子および該複数の発熱素子にそれぞれ電力を供給するための回路導体が形成されたヘッド基体に、請求項1記載のフレキシブル配線板の前記導電性接合層側の端部を、前記ヘッド基体の前記回路導体に前記フレキシブル配線板の前記導電性接合層を当接させるとともに、前記フレキシブル配線板の前記突部における前記導電性接合層側の部分を前記絶縁基板の主面の縁部に当接させるように重畳し、前記フレキシブル配線板の前記突部および前記導電性接合層を加熱するとともに、前記ベースフィルム側から前記絶縁基板側に押圧することにより、前記突部の前記導電性接合層側の部分を変形させて、前記絶縁基板の主面の縁部に当接させるとともに、前記絶縁基板の側面に当接させ、かつ、前記導電性接合層を軟化させて前記回路導体に接合することを特徴とする。
本発明の記録ヘッドの製法では、フレキシブル配線板のカバーフィルムの導電性接合層側の端部に突部が形成され、この突部は、導電性接合層よりも外方に突出しているため、フレキシブル配線板を取り扱う際において、突部で導電性接合層の損傷を抑制し、導電性接合層の剥離を抑制できる。
また、フレキシブル配線板の突部および導電性接合層を加熱し、ベースフィルム側から絶縁基板側に押圧することにより、突部の導電性接合層側の部分を変形させて絶縁基板に当接させ、この状態で、導電性接合層が溶融し、配線導体または回路導体表面を濡れ広がることになるが、溶融した導電性接合層は、突部で絶縁基板の側面側への濡れ広がりが阻止され、絶縁基板の側面とフレキシブル配線板の下面との角部に、例えばハンダが溜まることを抑制でき、これにより、ハンダ溜まりを起点とするフレキシブル配線板の配線導体の断裂を抑制できる。
本発明の記録装置は、上記の記録ヘッドと、記録媒体を搬送する搬送部とを備えていることを特徴とする。このような記録装置では、フレキシブル配線板における故障を低減でき、フレキシブル配線板とヘッド基体との電気的接合信頼性を向上できる。
本発明のフレキシブル配線板では、カバーフィルムの導電性接合層側の端部に突部が形成され、この突部は、導電性接合層よりも外方に突出しているため、突部で導電性接合層を保護でき、導電性接合部の損傷を抑制し、導電性接合層の剥離を抑制できる。
本発明の記録ヘッドでは、突部と、この突部と一体であるカバーフィルムが、フレキシブル配線板のベースフィルムと配線導体を支持し、フレキシブル配線板のヘッド基体から少し離れた部分をも、ヘッド基体に有効に支持でき、これにより、フレキシブル配線板に生じる曲げ応力を突部近傍に分散することができ、フレキシブル配線板の損傷および配線導体の断線を有効に抑制することができるとともに、フレキシブル配線板のヘッド基体側への押圧力を、絶縁基板の側面に当接している突部で受けることができ、ヘッド基体の回路導体、フレキシブル配線板の配線導体、その間の導電性接合層に剪断力が作用することを抑制することができ、ヘッド基体の回路導体とフレキシブル配線板の配線導体との接合解除を抑制できる。
本発明の記録ヘッドの製法では、フレキシブル配線板を取り扱う際において、突部で導電性接合層の損傷を抑制し、導電性接合層の剥離を抑制できるとともに、ハンダ溜まりを起点とするフレキシブル配線板の配線導体の断裂を抑制できる。
本発明の記録装置では、フレキシブル配線板における故障を低減でき、フレキシブル配線板とヘッド基体との電気的接合信頼性を向上できる
(a)は本発明のフレキシブル配線板の断面図、(b)は(a)の平面図である。 本発明のフレキシブル配線板の斜視図である。 本発明のフレキシブル配線板の製法を説明するための説明図である。 (a)は本発明の記録ヘッドを示す断面図であり、(b)は本発明の記録ヘッドの製法を説明するための説明図である。 本発明の記録ヘッドの概略を示す平面図である。 本発明の記録装置の実施形態の一例であるサーマルプリンタの概略構成を示す図である。 従来の記録ヘッドを示す断面図である。 (a)はヘッド基体に凸条を有する従来の記録ヘッドを示す断面図、(b)は(a)の記録ヘッドの製法を説明するための説明図である。
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明のサーマルヘッド(記録ヘッドの一種)に用いるフレキシブル配線板の一形態を示すもので、(a)は断面図、(b)は(a)の平面図であり、図2は斜視図である。
本発明のフレキシブル配線板(以下、FPCということがある)1は、樹脂製のベースフィルム3と、このベースフィルム3表面に一方側から他方側に延設された複数の配線導体5と、これらの複数の配線導体5の一方側の一部を残して被覆する樹脂製のカバーフィルム7と、該カバーフィルム7から露出した複数の配線導体5表面にそれぞれ形成された導電性接合層9とを具備して構成されている。カバーフィルム7に被覆されていない配線導体5の表面には導電性接合層9が形成されている。
すなわち、FPC1は、例えばポリイミド樹脂からなる厚み10〜50μmのベースフィルム3と、例えばポリイミド樹脂からなる厚み10〜50μmのカバーフィルム7との間に、銅箔等からなる複数の配線導体5を挟持した構造を有しており、ベースフィルム3、カバーフィルム7、配線導体5のそれぞれは、接着剤6で接合されている。
複数の配線導体5は、図1(a)で説明すると、絶縁基板の回路導体に接続される左側(一方側)からプリンタ本体に接続される右側(他方側)に延設され、配線導体5の右側はカバーフィルム7で被覆され、左側の端部は、カバーフィルム7で覆われておらず、このカバーフィルム7から露出した部分に、例えば、ハンダや異方性導電フィルム(ACF)からなる導電性接合層9が形成されている。
FPC1は、可撓性(フレキシブル性)を備えており、サーマルヘッドをプリンタ本体に取り付ける際の接続作業や使用時の移動等に伴ってFPC1に外力が印加されると、その強度に応じて変形する。
そして、本発明のFPC1は、カバーフィルム7の導電性接合層9側の端部に、この端部に沿ってカバーフィルム7の他の部分および導電性接合層9よりも、配線導体5と反対側に突出する(外方に突出するということもある)突部11を有している。この突部11は、カバーフィルム7の突部11以外の部分から、例えば、5μm以下突出している。
なお、ベースフィルム3とカバーフィルム7は異なる材料で形成しても良いし、異なる厚みであっても良いが、後述のように、加熱により突部11を変形させるという点から、カバーフィルム7の融点はベースフィルム3よりも低く、変形し易いことが望ましい。また、導電性接合層9は、カバーフィルム7に被覆されていない配線導体5の表面の一部に形成しても良いし、露出した配線導体5の表面全面に形成しても良い。
このようなFPC1は、図3に示すように、突部11を形成する凹形状を有するヒータバー15を、FPC1のカバーフィルム7側に当接し、カバーフィルム7の突部11以外の部分を加熱して押圧し、厚みを薄くすることにより、図1(a)に示したように、カバーフィルム7の他の部分よりも外方に突出する突部11を形成できる。
以上のように構成されたフレキシブル配線板では、カバーフィルム7の導電性接合層9側の端部に突部11が形成され、この突部11は、導電性接合層9よりも外方に突出しているため、突部11が導電性接合層9を保護することになり、フレキシブル配線板1が何かにぶつかる際も突部11がぶつかり、導電性接合層9の損傷を抑制できるとともに、導電性接合層9の剥離を抑制できる。
図4は、本発明のサーマルヘッド(記録ヘッドの一種)の一形態を示すもので、(a)は断面図、(b)は本発明のサーマルヘッドの製造方法を示す説明図であり、図5は、サーマルヘッドの概略を示す平面図である。
本発明のサーマルヘッドは、ヘッド基体21にFPC1を接続して構成されている。ヘッド基体21は、絶縁基板23と、図4では図示しないが、例えば図7に示すような複数の発熱素子と、これらの複数の発熱素子にそれぞれ電力を供給するための回路導体25とを有して構成されている。
絶縁基板23は、主面が四角形状に形成されている。絶縁基板23を形成する材料としては、例えばアルミナセラミックスなどのセラミックス、エポキシ系樹脂やシリコン系樹脂などの樹脂材料、シリコン材料、ガラス材料が挙げられる。
発熱素子は、所定のピッチで直線状に配列されており、その各々がTa−Si−O系、Ti−Si−O系、Ti−C−Si−O系等の電気抵抗材料からなるため、回路導体25やFPC1の配線導体5を介して外部からの電力が供給されるとジュール発熱を起こし、感熱紙等の記録媒体に印画を形成するのに必要な温度となる。
また回路導体25は、外部からの電力等を発熱素子等に供給するためのものであり、例えばAl(アルミニウム)やCu(銅)等の金属によって所定形状にパターニングされ、後述するFPC1の配線導体5と導電性接合層9で接合されている。
なお、発熱素子および回路導体25は、従来周知の薄膜手法、具体的にはスパッタリング法、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術等を採用することによってそれぞれ絶縁基板23の上面に所定パターン、所定厚みに被着・形成される。
そして、FPC1の導電性接合層9が形成された側の端部が、絶縁基板23の一辺端部の上面に重畳しており、このヘッド基体21とFPC1との重畳部で、FPC1の突部11の導電性接合層9側の部分11aが絶縁基板23の主面に当接するとともに、突部11の絶縁基板23の主面に当接していない部分が、絶縁基板23の側面に当接し、さらに、ヘッド基体21の回路導体25にFPC1の導電性接合層9が接合している。
言い換えると、突部11は、絶縁基板23の主面の縁部に当接した導電性接合層側の部分と、絶縁基板23の側面に当接した部分とを有している。
このような記録ヘッドでは、FPC1の突部11の導電性接合層9側の部分11aが絶縁基板23の主面の縁部に当接するため、突部11と、この突部11と一体であるカバーフィルム7が、FPC1のベースフィルム3と配線導体5を支持でき、ヘッド基体21から少し離れた位置でも、ベースフィルム3と配線導体5とをヘッド基体21に有効に支持できる。従って、FPC1をヘッド基体21側に押すような力が作用した場合でも、FPC1に生じる曲げ応力を突部11a近傍に広く分散することができ、FPC1の損傷および配線導体5の断線を有効に抑制することができる。
さらに、カバーフィルム7の突部11が絶縁基板23の主面の縁部に当接するため、FPC1をヘッド基体21に支持する部分が、従来よりも剛構造となり、FPC1のヘッド基体21側へ押圧力を伝えやすくなるが、突部11の絶縁基板23の主面に当接していない部分が、絶縁基板23の側面に当接しているため、FPC1のヘッド基体21側への押圧力を、絶縁基板23の側面に当接している突部11で受けることができ、ヘッド基体21の回路導体25、FPC1の配線導体5、その間の導電性接合層9に剪断力が作用することを抑制することができ、ヘッド基体21の回路導体25とFPC1の配線導体5との接合解除を抑制できる。
以上のように構成されたサーマルヘッドは、図4(b)に示すようにして製造することができる。先ず、ヘッド基体21に、FPC1を、FPC1の導電性接合層9が形成された側の端部が、絶縁基板23の一辺端部に重畳するように配置し、次に、導電性接合層9と突部11の部分におけるベースフィルム3にヒーターバー27を当接し、ベースフィルム3側からヘッド基体21側に押圧することにより、図4(a)に示すサーマルヘッドを構成することができる。
すなわち、導電性接合層9と突部11を加熱することにより、導電性接合層9は溶融し、配線導体5と回路導体25との間を濡れ広がって接合し、突部11の導電性接合層9側の部分は軟化し、絶縁基板23の形状に対応する形状に変形し、突部11の導電性接合層9側部分が絶縁基板23の表面に当接し、絶縁基板23に当接しない部分は、絶縁基板23の側面に沿った形状となる。
このような製法によれば、フレキシブル配線板1のカバーフィルム7の導電性接合層9側の端部に突部11が形成され、この突部11は、導電性接合層9よりも外方に突出しているため、フレキシブル配線板1を取り扱う際において、突部11で導電性接合層9の損傷を抑制し、導電性接合層9の剥離を抑制できる。
また、フレキシブル配線板1の導電性接合層9および突部11を加熱し、ベースフィルム3側から絶縁基板23側に押圧することにより、突部11の導電性接合層9側の部分11aを変形させて絶縁基板23に当接させ、この状態で、導電性接合層9が溶融するため、溶融した導電性接合層9は、カバーフィルム7から露出した配線導体5の表面または回路導体25の表面を濡れ広がろうとするが、突部11の導電性接合層9側の部分11aで絶縁基板23の側面側への濡れ広がりが阻止され、絶縁基板23の側面とフレキシブル配線板1の下面との間に、例えばハンダが溜まることを抑制でき、これにより、ハンダ溜まりを起点とするフレキシブル配線板1の配線導体5の断裂を抑制できる。
また、突部11は、ベースフィルム3側から確認できるため、絶縁基板23の所定位置にFPC1の突部11を容易に位置決めすることができる。
さらに、配線導体5と回路導体25との間を導電性接合層9で接合する際に、FPC1は導電性接合層9よりも外側の位置で突部11に支持されているため、接続作業中、FPC1は突部11によってヘッド基板21の上面とほぼ平行に保たれる。従って、治具等を用いてFPC1の下面を支持しておく必要はなく、接続の作業性が良好になる。
図6は、本発明の記録装置の実施形態の一例であるサーマルプリンタYの概略構成を示す図である。
サーマルプリンタYは、サーマルヘッドXと、搬送機構60と、制御機構69とを有している。
搬送機構60は、記録媒体Pを矢印D3方向に搬送しつつ、該記録媒体PをサーマルヘッドXの発熱素子に接触させる機能を有するものである。この搬送機構60は、プラテンローラ61と、搬送ローラ62、63、64、65とを含んで構成されている。
プラテンローラ61は、記録媒体Pを発熱素子に押し付ける機能を有するものである。このプラテンローラ61は、発熱素子上に位置する保護層に接触した状態で回転可能に支持されている。このプラテンローラ61は、円柱状の基体の外表面を弾性部材により被覆した構成を有している。この基体は、例えばステンレスなどの金属により形成されており、この弾性部材は、例えば厚みの寸法が3[mm]以上15[mm]以下の範囲のブタジエンゴムにより形成されている。
搬送ローラ62、63、64、65は、記録媒体Pを搬送する機能を有するものである。すなわち、搬送ローラ62、63、64、65は、サーマルヘッドXの発熱素子とプラテンローラ61との間に記録媒体Pを供給するとともに、サーマルヘッドXの発熱素子とプラテンローラ61との間から記録媒体Pを引き抜く役割を担うものである。これらの搬送ローラ62、63、64、65は、例えば金属製の円柱状部材により形成してもよいし、例えばプラテンローラ61と同様に円柱状の基体の外表面を弾性部材により被覆した構成であってもよい。
制御機構70は、駆動ICに画像情報を供給する機能を有するものである。つまり、制御機構70は、発熱素子を選択的に駆動する画像情報を駆動ICに供給する役割を担うものである。
尚、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
1・・・フレキシブル配線板
3・・・ベースフィルム
5・・・配線導体
7・・・カバーフィルム
9・・・導電性接合層
11・・・突部
15、27・・・ヒーターバー
21・・・ヘッド基体
23・・・絶縁基板
25・・・回路導体
60 搬送機構
61 プラテンローラ
62、63、64、65 搬送ローラ
69 制御機構
P 記録媒体

Claims (4)

  1. 樹脂製のベースフィルムと、該ベースフィルムの表面に一方側から他方側に延設された複数の配線導体と、該複数の配線導体の一方側の一部を残して被覆している樹脂製のカバーフィルムと、該カバーフィルムから露出した前記複数の配線導体の表面にそれぞれ形成された導電性接合層とを具備するフレキシブル配線板であって、前記カバーフィルムの前記導電性接合層側の端部に、該端部に沿って前記カバーフィルムの他の部分および前記導電性接合層よりも前記配線導体と反対側に突出した突部を形成してなることを特徴とするフレキシブル配線板。
  2. 主面が四角形状の絶縁基板の前記主面に複数の発熱素子および該複数の発熱素子にそれぞれ電力を供給するための回路導体が形成されたヘッド基体と、該ヘッド基体に一方側の端部が重畳されたフレキシブル配線板とを具備する記録ヘッドであって、前記フレキシブル配線板が、樹脂製のベースフィルムと、該ベースフィルムの表面に一方側から他方側に延設された複数の配線導体と、該複数の配線導体の一方側の一部を残して被覆している樹脂製のカバーフィルムと、該カバーフィルムから露出した前記複数の配線導体の表面にそれぞれ形成された導電性接合層とを具備し、前記カバーフィルムの前記導電性接合層側の端部に、該端部に沿って前記カバーフィルムの他の部分および前記導電性接合層よりも前記配線導体と反対側に突出した突部が形成されているとともに、該突部が、前記絶縁基板の主面の縁部に当接した前記導電性接合層側の部分と、前記絶縁基板の側面に当接した部分とを有し、かつ、前記ヘッド基体の前記回路導体に前記フレキシブル配線板の前記導電性接合層が接合していることを特徴とする記録ヘッド。
  3. 主面が四角形状の絶縁基板の前記主面に複数の発熱素子および該複数の発熱素子にそれぞれ電力を供給するための回路導体が形成されたヘッド基体に、請求項1記載のフレキシブル配線板の前記導電性接合層側の端部を、前記ヘッド基体の前記回路導体に前記フレキシブル配線板の前記導電性接合層を当接させるとともに、前記フレキシブル配線板の前記突部における前記導電性接合層側の部分を前記絶縁基板の主面の縁部に当接させるように重畳し、前記フレキシブル配線板の前記突部および前記導電性接合層を加熱するとともに、前記ベースフィルム側から前記絶縁基板側に押圧することにより、前記突部の前記導電性接合層側の部分を変形させて、前記絶縁基板の主面の縁部に当接させるとともに、前記絶縁基板の側面に当接させ、かつ、前記導電性接合層を軟化させて前記回路導体に接合することを特徴とする記録ヘッドの製法。
  4. 請求項2記載の記録ヘッドと、記録媒体を搬送する搬送部とを備えていることを特徴とする記録装置。
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