JP5177732B2 - 反応性基含有環状ホスファゼン化合物およびその製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、この種の重合物からなる樹脂成形体は、本質的効果として求められる難燃性の点で不十分であり、また、機械的特性(特に、高いガラス転移温度)においても不十分である。
A1基:炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基で置換されていてもよい、炭素数が1〜8のアルコキシ基。
A2基:炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基で置換されていてもよい、炭素数6〜20のアリールオキシ基。
A3基:下記の式(3)で示される置換フェニルオキシ基、下記の式(4)で示される置換インダンオキシ基および下記の式(5)で示される置換フェニルオキシ基からなる群から選ばれる基。
[工程1]
下記の式(6)で表される環状ホスホニトリルジハライドの全ハロゲン原子を、少なくとも一つが下記のQ3基により置換されるよう下記のQ1基、Q2基およびQ3基からなる群から選ばれた基により置換し、環状ホスホニトリル置換体を製造する工程。
Q2基:炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基で置換されていてもよい、炭素数6〜20のアリールオキシ基。
Q3基:下記の式(8)で示される置換フェニルオキシ基、下記の式(9)で示される置換インダンオキシ基および下記の式(10)で示される置換フェニルオキシ基からなる群から選ばれる基。
工程1で得られた環状ホスホニトリル置換体のQ3基から保護基を脱離させ、ヒドロキシル基含有環状ホスファゼン化合物を得る工程。
工程2で得られたヒドロキシル基含有環状ホスファゼン化合物において、保護基の脱離により形成されたヒドロキシル基をアクリロイルオキシ基およびメタクリロイルオキシ基からなる群から選ばれた基に置換する工程。
Q2基:炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基で置換されていてもよい、炭素数6〜20のアリールオキシ基。
Q3基:下記の式(12)で示される置換フェニルオキシ基、下記の式(13)で示される置換インダンオキシ基および下記の式(14)で示される置換フェニルオキシ基からなる群から選ばれる基。
本発明の反応性基含有環状ホスファゼン化合物は、下記の式(1)で表されるものである。
炭素数が1〜8のアルコキシ基。このアルコキシ基は、炭素数が1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基で置換されていてもよい。
このようなアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、エテニルオキシ基、1−プロペニルオキシ基、2−プロペニルオキシ基、イソプロペニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、2−メチル−2−プロペニルオキシ基、4−ペンテニルオキシ基、2−ヘキセニルオキシ基、1−プロピル−2−ブテニルオキシ基、5−オクテニルオキシ基、ベンジルオキシ基および2−フェニルエトキシ基等を挙げることができる。このうち、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、1−プロペニルオキシ基およびベンジルオキシ基が好ましく、エトキシ基およびn−プロポキシ基が特に好ましい。
炭素数が6〜20のアリールオキシ基。このアリールオキシ基は、炭素数が1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基で置換されていてもよい。
このようなアリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、エチルメチルフェノキシ基、ジエチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、イソプロピルメチルフェノキシ基、イソプロピルエチルフェノキシ基、ジイソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ペンチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、エテニルフェノキシ基、1−プロペニルフェノキシ基、イソプロペニルフェノキシ基、1−ブテニルフェノキシ基、sec−ブテニルフェノキシ基、1−ペンテニルフェノキシ基、1−ヘキセニルフェノキシ基、フェニルフェノキシ基、ナフチルオキシ基、アントリルオキシ基およびフェナントリルオキシ基等を挙げることができる。このうち、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、ジエチルフェノキシ基、1−プロペニルフェノキシ基、フェニルフェノキシ基およびナフチルオキシ基が好ましく、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基およびナフチルオキシ基が特に好ましい。
下記の式(2)で示される置換フェニルオキシ基、下記の式(3)で示される置換フェニルオキシ基、下記の式(4)で示される置換インダンオキシ基および下記の式(5)で示される置換フェニルオキシ基からなる群から選ばれる基。
<式(2)で示される置換フェニルオキシ基>
4’−(アクリロイルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(メタクリロイルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(エテニルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(1−プロペニルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(2−プロペニルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(イソプロペニルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(1−ブテニルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(2−ブテニルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(3−ブテニルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(sec−ブテニルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(1−ペンテニルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基および4’−(1−ヘキセニルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基等。このうち、4’−(アクリロイルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(メタクリロイルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(1−プロペニルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(2−プロペニルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(3−ブテニルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基が好ましく、4’−(アクリロイルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(メタクリロイルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基、4’−(2−プロペニルオキシ)フェニル−4−フェニルオキシ基が特に好ましい。
4’−反応性オキシフェニルオキシ−4−フェニルオキシ基、4’−反応性オキシフェニルチオ−4−フェニルオキシ基、4’−反応性オキシフェニルスルホニル−4−フェニルオキシ基、4’−反応性オキシベンジル−4−フェニルオキシ基、4’−反応性オキシフェニルエチリデン−4−フェニルオキシ基、4’−反応性オキシフェニルイソプロピリデン−4−フェニルオキシ基、4’−反応性オキシフェニル(1’−メチルプロピリデン)−4−フェニルオキシ基および4’−反応性オキシベンゾイル−4−フェニルオキシ基。このうち、4’−反応性オキシフェニルオキシ−4−フェニルオキシ基、4’−反応性オキシフェニルチオ−4−フェニルオキシ基、4’−反応性オキシフェニルスルホニル−4−フェニルオキシ基、4’−反応性オキシフェニルイソプロピリデン−4−フェニルオキシ基および4’−反応性オキシベンゾイル−4−フェニルオキシ基が好ましい。特に、4’−反応性オキシフェニルオキシ−4−フェニルオキシ基、4’−反応性オキシフェニルスルホニル−4−フェニルオキシ基、4’−反応性オキシフェニルイソプロピリデン−4−フェニルオキシ基が好ましい。
1,3,3−トリメチル−1−[4’−(アクリロイルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(メタクリロイルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(エテニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(1−プロペニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(2−プロペニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(イソプロペニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(1−ブテニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(2−ブテニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(3−ブテニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(sec−ブテニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(1−ペンテニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(1−ヘキセニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(アクリロイルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(メタクリロイルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(エテニルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(1−プロペニルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(2−プロペニルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(イソプロペニルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(1−ブテニルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(2−ブテニルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(3−ブテニルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(sec−ブテニルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(1−ペンテニルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(1−ヘキセニルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(アクリロイルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(メタクリロイルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(エテニルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(1−プロペニルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(2−プロペニルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(イソプロペニルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(1−ブテニルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(2−ブテニルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(3−ブテニルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(sec−ブテニルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(1−ペンテニルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(1−ヘキセニルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(アクリロイルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(メタクリロイルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(エテニルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(1−プロペニルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(2−プロペニルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(イソプロペニルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(1−ブテニルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(2−ブテニルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(3−ブテニルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(sec−ブテニルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(1−ペンテニルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(1−ヘキセニルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基等。このうち、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(アクリロイルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(メタクリロイルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(2−プロペニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(アクリロイルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(メタクリロイルオキシ)−3−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(2−プロペニルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(アクリロイルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(メタクリロイルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−tert−ブチル−1−(4’−(2−プロペニルオキシ)−3’−tert−ブチルフェニル)インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(アクリロイルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(メタクリロイルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−5−フェニル−1−[4’−(2−プロペニルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オキシ基が好ましく、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(アクリロイルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(メタクリロイルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(2−プロペニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基が特に好ましい。
4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(アクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(メタクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(エテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(1−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(2−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(イソプロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(1−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(2−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(3−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(sec−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(1−ペンテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(1−ヘキセニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(アクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(メタクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(エテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(1−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(2−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(イソプロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(1−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(2−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(3−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(sec−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(1−ペンテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(1−ヘキセニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(アクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(メタクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(エテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(1−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(2−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(イソプロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(1−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(2−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(3−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(sec−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(1−ペンテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(1−ヘキセニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(アクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(メタクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(エテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(1−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(2−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(イソプロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(1−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(2−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(3−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(sec−ブテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(1−ペンテニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(1−ヘキセニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基等。
3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(アクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(メタクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−メチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(2−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(アクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(メタクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−tert−ブチル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−tert−ブチル−6’−(2−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(アクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(メタクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、3−フェニル−4−[1’,3’,3’−トリメチル−5’−フェニル−6’−(2−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基が好ましく、4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(アクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(メタクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基、4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(2−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基が特に好ましい。
2n個の全てのAがA3基のものである。この場合、Aは、全てが同じA3基であってもよいし、二種以上のA3基であってもよい。
2n個のAのうちの一部(すなわち、少なくとも一つ)がA3基であり、他のAがA1基およびA2基から選ばれた基のものである。この場合、A3基以外の他のAは、全てが同じA1基若しくはA2基であってもよいし、二種以上のA1基若しくはA2基または一種若しくは二種以上のA1基とA2基とが混在した状態であってもよい。
ルオキシ基とA1基であるジメチルフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である4’−(2−プロペニルオキシ)フェニルイソプロピリデン−4−フェニルオキシ基とA1基であるジメチルフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である4’−(アクリロイルオキシ)フェニルオキシ−4−フェニルオキシ基とA2基であるナフチルオキシ基との組み合わせのもの、A3基である4’−(メタクリロイルオキシ)フェニルオキシ−4−フェニルオキシ基とA2基であるナフチルオキシ基との組み合わせのもの、A3基である4’−(2−プロペニルオキシ)フェニルオキシ−4−フェニルオキシ基とA2基であるナフチルオキシ基との組み合わせのもの、A3基である4’−(アクリロイルオキシ)フェニルスルホニル−4−フェニルオキシ基とA1基であるナフチルオキシ基との組み合わせのもの、A3基である4’−(メタクリロイルオキシ)フェニルスルホニル−4−フェニルオキシ基とA1基であるジナフチルオキシ基との組み合わせのもの、A3基である4’−(2−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル−4−フェニルオキシ基とA1基であるナフチルオキシ基との組み合わせのもの、A3基である4’−(アクリロイルオキシ)フェニルイソプロピリデン−4−フェニルオキシ基とA1基であるナフチルオキシ基との組み合わせのもの、A3基である4’−(メタクリロイルオキシ)フェニルイソプロピリデン−4−フェニルオキシ基とA1基であるナフチルオキシ基との組み合わせのもの、A3基である4’−(2−プロペニルオキシ)フェニルイソプロピリデン−4−フェニルオキシ基とA1基であるナフチルオキシ基との組み合わせのもの、A3基である1,3,3−トリメチル−1−[4’−(アクリロイルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基とA2基であるフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である1,3,3−トリメチル−1−[4’−(メタクリロイルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基とA2基であるフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である1,3,3−トリメチル−1−[4’−(2−プロペニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基とA2基であるフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である1,3,3−トリメチル−1−[4’−(アクリロイルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基とA2基であるメチルフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である1,3,3−トリメチル−1−[4’−(メタクリロイルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基とA2基であるメチルフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である1,3,3−トリメチル−1−[4’−(2−プロペニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基とA2基であるメチルフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である1,3,3−トリメチル−1−[4’−(アクリロイルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基とA2基であるジメチルフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である1,3,3−トリメチル−1−[4’−(メタクリロイルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基とA2基であるジメチルフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である1,3,3−トリメチル−1−[4’−(2−プロペニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基とA2基であるジメチルフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である1,3,3−トリメチル−1−[4’−(アクリロイルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基とA2基であるナフチルオキシ基との組み合わせのもの、A3基である1,3,3−トリメチル−1−[4’−(メタクリロイルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基とA2基であるナフチルオキシ基との組み合わせのもの、A3基である1,3,3−トリメチル−1−[4’−(2−プロペニルオキシ)フェニル]インダン−6−オキシ基とA2基であるナフチルオキシ基との組み合わせのもの、A3基である4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(アクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基とA2基であるフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(メタクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基とA2基であるフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(2−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基とA2基であるフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(アクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基とA2基であるメチルフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(メタクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基とA2基であるメチルフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(2−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基とA2基であるメチルフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(アクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基とA2基であるジメチルフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(メタクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基とA2基であるジメチルフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(2−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基とA2基であるジメチルフェノキシ基との組み合わせのもの、A3基である4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(アクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基とA2基であるナフチルオキシ基との組み合わせのもの、A3基である4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(メタクリロイルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基とA2基であるナフチルオキシ基との組み合わせのもの、A3基である4−[1’,3’,3’−トリメチル−6’−(2−プロペニルオキシ)インダン−1’−イル]フェノキシ基とA2基であるナフチルオキシ基との組み合わせのものおよびこれらの任意の混合物を挙げることができる。
炭素数が1〜8のアルコール類。
このアルコール類は、炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基で置換されていてもよい。
このようなアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノ−ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、ビニルアルコール、1−プロペン−1−オール、2−プロペン−1−オール(アリルアルコール)、1−メチル1−エテン−1−オール、3−ブテン−1−オール、2−メチル−2−プロペン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、2−ヘキセン−1−オール、2−ヘプテン−4−オール、5−オクテン−1−オール、ベンジルアルコールおよびフェネチルアルコール等を挙げることができる。このうち、メタノール、エタノール、n−プロパノール、アリルアルコールおよびベンジルアルコールが好ましく、エタノールおよびn−プロパノールが特に好ましい。
炭素数が6〜20のフェノール類。
このフェノール類は、炭素数が1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基で置換されていてもよい。
このようなフェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、ジメチルフェノール、エチルフェノール、エチルメチルフェノール、ジエチルフェノール、n−プロピルフェノール、イソプロピルフェノール、イソプロピルメチルフェノール、イソプロピルエチルフェノール、ジイソプロピルフェノール、n−ブチルフェノール、sec−ブチルフェノール、tert−ブチルフェノール、n−ペンチルフェノール、n−ヘキシルフェノール、ビニルフェノール、1−プロペニルフェノール、2−プロペニルフェノール、イソプロペニルフェノール、1−ブテニルフェノール、sec−ブテニルフェノール、1−ペンテニルフェノール、1−ヘキセニルフェノール、フェニルフェノール、ナフトール、アントラノールおよびフェナントラノール等を挙げることができる。このうち、フェノール、クレゾール、ジメチルフェノール、ジエチルフェノール、2−プロペニルフェノール、フェニルフェノールおよびナフトールが好ましく、フェノール、クレゾール、ジメチルフェノールおよびナフトールが特に好ましい。
次の化合物B3−1、化合物B3−2、化合物B3−3および化合物B3−4の四種類の保護ジフェノール類。
下記の式(18)で表される、一方のヒドロキシル基が保護基により保護された保護ジフェノール類。
下記の式(20)で表される、一方のヒドロキシル基、すなわち、インダンの1位に位置する4−ヒドロキシフェニル基のヒドロキシル基が保護基により保護された保護ジフェノール類。
下記の式(22)で表される、一方のヒドロキシル基、すなわち、インダンの6位に位置するヒドロキシル基が保護基により保護された保護ジフェノール類。
[化合物B3−1]
4’−メトキシフェニル−4−フェノール、4’−メトキシメトキシフェニル−4−フェノール、4’−tert−ブチルオキシフェニル−4−フェノール、4’−アリルオキシフェニル−4−フェノール、4’−ベンジルオキシフェニル−4−フェノール、4’−(1’’−プロペニルオキシ)フェニル−4−フェノ−ル、4’−(3’’−ブテニルオキシ)フェニル−4−フェノ−ル等。
4’−メトキシフェニルオキシ−4−フェノール、4’−メトキシメトキシフェニルオキシ−4−フェノール、4’−tert−ブチルオキシフェニルオキシ−4−フェノール、4’−アリルオキシフェニルオキシ−4−フェノール、4’−ベンジルオキシフェニルオキシ−4−フェノール、4’−メトキシフェニルチオ−4−フェノール、4’−メトキシメトキシフェニルチオ−4−フェノール、4’−tert−ブチルオキシフェニルチオ−4−フェノール、4’−アリルオキシフェニルチオ−4−フェノール、4’−ベンジルオキシフェニルチオ−4−フェノール、4’−メトキシフェニルスルホニル−4−フェノール、4’−メトキシメトキシフェニルスルホニル−4−フェノール、4’−tert−ブチルオキシフェニルスルホニル−4−フェノール、4’−アリルオキシフェニルスルホニル−4−フェノール、4’−ベンジルオキシフェニルスルホニル−4−フェノール、4’−メトキシベンジル−4−フェノール、4’−メトキシメトキシベンジル−4−フェノール、4’−tert−ブチルオキシベンジル−4−フェノール、4’−アリルオキシベンジル−4−フェノール、4’−ベンジルオキシベンジル−4−フェノール、4’−メトキシフェニルエチル−4−フェノール、4’−メトキシメトキシフェニルエチル−4−フェノール、4’−tert−ブチルオキシフェニルエチル−4−フェノール、4’−アリルオキシフェニルエチル−4−フェノール、4’−ベンジルオキシフェニルエチル−4−フェノール、4’−メトキシフェニルイソプロピリデン−4−フェノール、4’−メトキシメトキシフェニルイソプロピリデン−4−フェノール、4’−tert−ブチルオキシフェニルイソプロピリデン−4−フェノール、4’−アリルオキシフェニルイソプロピリデン−4−フェノール、4’−ベンジルオキシフェニルイソプロピリデン−4−フェノール、4’−メトキシフェニル(1−メチルプロピリデン)−4−フェノール、4’−メトキシメトキシフェニル(1−メチルプロピリデン)−4−フェノール、4’−tert−ブチルオキシフェニル(1−メチルプロピリデン)−4−フェノール、4’−アリルオキシフェニル(1−メチルプロピリデン)−4−フェノール、4’−ベンジルオキシフェニル(1−メチルプロピリデン)−4−フェノール、4’−メトキシベンゾイル−4−フェノール、4’−メトキシメトキシベンゾイル−4−フェノール、4’−tert−ブチルオキシベンゾイル−4−フェノール、4’−アリルオキシベンゾイル−4−フェノール、4’−ベンジルオキシベンゾイル−4−フェノール、4’−(1’’−プロペニルオキシ)フェニルオキシ−4−フェノ−ル、4’−アリルオキシフェニルオキシ−4−フェノ−ル、4’−(3’’−ブテニルオキシ)フェニルオキシ−4−フェノ−ル、4’−(1’’−プロペニルオキシ)フェニルチオ−4−フェノ−ル、4’−アリルオキシフェニルチオ−4−フェノ−ル、4’−(3’’−ブテニルオキシ)フェニルチオ−4−フェノ−ル、4’−(1’’−プロペニルオキシ)フェニルスルホニル−4−フェノ−ル、4’−アリルオキシフェニルスルホニル−4−フェノ−ル4’−(3’’−ブテニルオキシ)フェニルスルホニル−4−フェノ−ル、4’−(1’’−プロペニルオキシ)ベンジル−4−フェノ−ル、4’−アリルオキシベンジル−4−フェノ−ル、4’−(3’’−ブテニルオキシ)ベンジル−4−フェノ−ル、4’−(1’’−プロペニルオキシ)フェニルエチリデン−4−フェノ−ル、4’−アリルオキシフェニルエチリデン−4−フェノ−ル、4’−(3’’−ブテニルオキシ)フェニルエチリデン−4−フェノ−ル、4’−(1’’−プロペニルオキシ)フェニルイソプロピリデン−4−フェノ−ル、4’−アリルオキシフェニルイソプロピリデン−4−フェノ−ル、4’−(3’’−ブテニルオキシ)フェニルイソプロピリデン−4−フェノ−ル、[4’−(1’’−プロペニルオキシ)フェニル−1−メチルプロピリデン]−4−フェノ−ル、4’−アリルオキシフェニル−1−メチルプロピリデン−4−フェノ−ル、[4’−(3’’−ブテニルオキシ)フェニル−1−メチルプロピリデン]−4−フェノ−ル、4’−(1’’−プロペニルオキシ)ベンゾイル−4−フェノ−ル、4’−アリルオキシベンゾイル−4−フェノ−ル、4’−(3’’−ブテニルオキシ)ベンゾイル−4−フェノ−ル等。
1,3,3−トリメチル−1−(4−メトキシフェニル)インダン−6−オール、1,3,3−トリメチル−1−(4−メトキシメトキシフェニル)インダン−6−オール、1,3,3−トリメチル−1−(4−tert−ブチルオキシフェニル)インダン−6−オール、1,3,3−トリメチル−1−(4−アリルオキシフェニル)インダン−6−オール、1,3,3−トリメチル−1−(4−ベンジルオキシフェニル)インダン−6−オール、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(1’’−プロペニルオキシ)フェニル]インダン−6−オ−ル、1,3,3−トリメチル−1−(4’−アリルオキシフェニル)インダン−6−オ−ル、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(3’’−ブテニルオキシ)フェニル]インダン−6−オ−ル1,3,3−トリメチル−1−[4’−(1’’−プロペニルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オ−ル、1,3,3−トリメチル−1−[4’−アリルオキシ−3’−メチルフェニル]インダン−6−オ−ル、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(3’’−ブテニルオキシ)−3’−メチルフェニル]インダン−6−オ−ル1,3,3−トリメチル−1−[4’−(1’’−プロペニルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オ−ル、1,3,3−トリメチル−1−(4’−アリルオキシ−3’−フェニルフェニル)インダン−6−オ−ル、1,3,3−トリメチル−1−[4’−(3’’−ブテニルオキシ)−3’−フェニルフェニル]インダン−6−オ−ル等。
1,3,3−トリメチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−6−メトキシインダン、1,3,3−トリメチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−6−メトキシメトキシインダン、1,3,3−トリメチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−6−tert−ブチルオキシインダン、1,3,3−トリメチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−6−アリルオキシインダン、1,3,3−トリメチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−6−ベンジルオキシインダン、1,3,3−トリメチル−1−(4’−ヒドロキシフェニル)−6−(1’’−プロペニルオキシ)インダン、1,3,3−トリメチル−1−(4’−ヒドロキシフェニル)−6−アリルオキシインダン、1,3,3−トリメチル−1−(4’−ヒドロキシフェニル)−6−(3’’−ブテニルオキシ)インダン、1,3,3−トリメチル−1−(4’−ヒドロキシ−3’−メチルフェニル)−6−(1’’−プロペニルオキシ)インダン、1,3,3−トリメチル−1−(4’−ヒドロキシ−3’−メチルフェニル)−6−アリルオキシインダン、1,3,3−トリメチル−1−(4’−ヒドロキシ−3’−メチルフェニル)−6−(3’’−ブテニルオキシ)インダン1,3,3−トリメチル−1−(4’−ヒドロキシ−3’−フェニルフェニル)−6−(1’’−プロペニルオキシ)インダン、1,3,3−トリメチル−1−(4’−ヒドロキシ−3’−フェニルフェニル)−6−アリルオキシインダン、1,3,3−トリメチル−1−(4’−ヒドロキシ−3’−フェニルフェニル)−6−(3’’−ブテニルオキシ)インダン等。
本発明の反応性基含有環状ホスファゼン化合物の製造方法では、先ず、上述の式(6)で表される環状ホスホニトリルジハライドと上述の化合物B1〜B3とを用いて次の式(15)で示される中間体、すなわち、環状ホスホニトリル置換体(環状ホスファゼン化合物)を製造する。
炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよい、炭素数が1〜8のアルコキシ基。
この基は、化合物B1によりハロゲン原子と置換されるものであり、既述のA1基に該当する。
炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも1種の基で置換されていてもよい、炭素数6〜20のアリールオキシ基。
この基は、化合物B2によりハロゲン原子と置換されるものであり、既述のA2基に該当する。
下記の式(7)で示される置換フェニルオキシ基、下記の式(8)で示される置換フェニルオキシ基、下記の式(9)で示される置換インダンオキシ基および下記の式(10)で示される置換フェニルオキシ基からなる群から選ばれる基。
この場合は、環状ホスホニトリルジハライドと化合物B3とを反応させ、環状ホスホニトリルジハライドのハロゲン原子(以下、活性ハロゲン原子という場合がある)の全てを化合物B3に由来のQ3基で置換する。ここで用いられる化合物B3は、上述の化合物B3−1、化合物B3−2、化合物B3−3および化合物B3−4の四種類の保護ジフェノール類のうちの一種若しくは二種以上である。環状ホスホニトリルジハライドと化合物B3とを反応させ、環状ホスホニトリルジハライドの全ての活性ハロゲン原子をQ3基で置換する方法としては、次のいずれかの方法を採用することができる。
環状ホスホニトリルジハライドと化合物B3のアルカリ金属塩とを反応させる。
この方法による場合、化合物B3のアルカリ金属塩の使用量は、通常、環状ホスホニトリルジハライドの活性ハロゲン原子の量の1.0〜2.0当量に設定するのが好ましく、1.05〜1.3当量に設定するのがより好ましい。当該使用量が1.0当量未満の場合は、活性ハロゲン原子の一部が残留し、目的とする反応性基含有環状ホスファゼン化合物が所要の効果を示さない可能性がある。一方、当該使用量が2.0当量を超える場合は、反応生成物の分離・精製が困難になるおそれがあり、また、不経済である。
環状ホスホニトリルジハライドと化合物B3とを、ハロゲン化水素を捕捉する塩基の存在下で反応させる。
この方法による場合、化合物B3の使用量は、環状ホスホニトリルジハライドの活性ハロゲン原子の量の1.0〜2.0当量に設定するのが好ましく、1.05〜1.3当量に設定するのがより好ましい。当該使用量が1.0当量未満の場合は、活性ハロゲン原子の一部が残留し、目的とする反応性基含有環状ホスファゼン化合物が所要の効果を示さない可能性がある。一方、当該使用量が2.0当量を超える場合は、反応生成物の分離・精製が困難になるおそれがあり、また、不経済である。また、塩基の使用量は、環状ホスホニトリルジハライドの活性ハロゲン原子の量の1.1〜2.1当量に設定するのが好ましく、1.1〜1.4当量に設定するのがより好ましい。当該使用量が1.1当量未満の場合は、活性ハロゲン原子の一部が残留し、目的とする反応性基含有環状ホスファゼン化合物が所要の効果を示さない可能性がある。一方、当該使用量が2.1当量を超える場合は、反応生成物の分離・精製が困難になるおそれがあり、また、不経済である。
この場合は、環状ホスホニトリルジハライドに対し、化合物B3のうちの少なくとも一種と、化合物B1および化合物B2のうちの少なくとも一つの化合物とを反応させ、環状ホスホニトリルジハライドの一部の活性ハロゲン原子を化合物B3に由来のQ3基で置換し、残りの他の活性ハロゲン原子の全てを化合物B1に由来のQ1基および化合物B2に由来のQ2基のうちの少なくとも一つの基で置換する。このための方法としては、次のいずれかの方法を採用することができる。
環状ホスホニトリルジハライドに対し、化合物B3のアルカリ金属塩と、化合物B1および化合物B2のうちの少なくとも一つの化合物のアルカリ金属塩との混合物を反応させ、活性ハロゲン原子の全てを置換する。当該混合物において、化合物B3のアルカリ金属塩の割合は、製造するヒドロキシル基含有環状ホスファゼン化合物の種類に応じて適宜設定することができる。
環状ホスホニトリルジハライドに対し、化合物B3と、化合物B1および化合物B2のうちの少なくとも一つの化合物との混合物を、ハロゲン化水素を捕捉する塩基の存在下で反応させ、活性ハロゲン原子の全てを置換する。
先ず、環状ホスホニトリルジハライドに対して化合物B3を反応させ、環状ホスホニトリルジハライドの活性ハロゲン原子の一部を化合物B3に由来のQ3基により置換した部分置換体を得る(工程A)。次に、得られた部分置換体に対して化合物B1および化合物B2のうちの少なくとも一つの化合物を反応させ、残りの活性ハロゲン原子の全てを化合物B1に由来のQ1基および化合物B2に由来のQ2基のうちの少なくとも一つにより置換する(工程B)。
先ず、環状ホスホニトリルジハライドに対して化合物B1および化合物B2のうちの少なくとも一つの化合物を反応させ、環状ホスホニトリルジハライドの活性ハロゲン原子の一部を化合物B1に由来のQ1基および化合物B2に由来のQ2基のうちの少なくとも一つにより置換した部分置換体を得る(工程A)。次に、得られた部分置換体に対して化合物B3を反応させ、残りの活性ハロゲン原子の全てを化合物B3に由来のQ3基により置換する(工程B)。
次に、上述の工程1において得られた環状ホスホニトリル置換体のQ3基から保護基(Z1)を脱離させ、全てのQ3基の−OZ1基部分を−OH基に変換する。これにより、工程1において得られた環状ホスホニトリル置換体は、全てのQ3基の−OZ1基部分が−OH基に変換されたヒドロキシル基含有環状ホスファゼン化合物になる。保護基を脱離させるための方法は、上述の非特許文献3、4等の多数の公知文献に記載されており、保護基の種類および保護基の安定性等に応じて各種の脱保護反応から選択することができる。例えば、保護基がメチル基の場合、環状ホスホニトリル置換体を三フッ化ホウ素、ヨウ化トリメチルシラン若しくはピリジン塩酸塩と反応させるのが好ましい。また、保護基がtert−ブチル基の場合、環状ホスホニトリル置換体をトリフルオロ酢酸、臭化水素若しくはヨウ化トリメチルシランと反応させるのが好ましい。さらに、保護基がベンジル基の場合、環状ホスホニトリル置換体を水素/Pd−C、金属ナトリウム/アンモニア、ヨウ化トリメチルシラン、水素化リチウムアルミニウム、三臭化ホウ素若しくは三フッ化ホウ素と反応させるのが好ましい。
この工程では、上述の工程2において得られたヒドロキシル基含有環状ホスファゼン化合物について、保護基の脱離により形成された全てのヒドロキシル基をアクリロイルオキシ基およびメタクリロイルオキシ基のうちの少なくとも一つの基に置換する。ヒドロキシル基をアクリロイルオキシ基若しくはメタクリロイルオキシ基に置換するための方法としては、ヒドロキシル基含有環状ホスファゼン化合物と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸の酸ハライド(例えばアクリル酸クロライド)、メタクリル酸の酸ハライド(例えばメタクリル酸クロライド)、アクリル酸の酸無水物およびメタクリル酸の酸無水物からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物とを反応させる。この際、化合物の使用量は、少なくとも、ヒドロキシル基含有環状ホスファゼン化合物が有するヒドロキシル基の全てをアクリロイルオキシ基若しくはメタクリロイルオキシ基に置換するために十分な量に設定する。
この製造方法では、上述の工程1において、本発明の反応性基含有環状ホスファゼン化合物の一種であるアルケニルオキシ基含有環状ホスファゼン化合物を製造する。次に、このアルケニルオキシ基含有環状ホスファゼン化合物に対して上述の工程2を実施し、その一部のQ3基から保護基(Z1)であるアルケニル基を脱離させる。これにより、一部のQ3基の−OZ1基部分が−OH基に変換された部分ヒドロキシル基含有環状ホスファゼン化合物を得る。このような部分ヒドロキシル基含有環状ホスファゼン化合物は、工程2において、保護基の脱離反応条件を適宜設定すると製造することができる。次に、得られた部分ヒドロキシル基含有環状ホスファゼン化合物に対して上述の工程3を実施し、アルケニル基の脱離により形成されたヒドロキシル基をアクリロイルオキシ基およびメタクリロイルオキシ基のうちの少なくとも一つの基に置換する。
本発明の樹脂組成物は、本発明の反応性基含有環状ホスファゼン化合物と樹脂成分とを含むものである。本発明の反応性基含有環状ホスファゼン化合物は、一種類のものが用いられてもよいし、二種以上のものが併用されてもよい。また、樹脂成分としては、各種の熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂を使用することができる。これらの樹脂成分は、天然のものであってもよいし、合成のものであってもよい。
本発明の重合性組成物は、本発明の反応性基含有環状ホスファゼン化合物、好ましくは反応性オキシ基としてアクリロイルオキシ基若しくはメタクリロイルオキシ基を有する反応性基含有環状ホスファゼン化合物を含んでいる。ここで用いられる反応性基含有環状ホスファゼン化合物は、二種以上のものであってもよい。
なお、以下において、「unit mol」の「unit」は、環状ホスファゼン化合物の最小構成単位、例えば、一般式(1)については(PNA2)を意味し、一般式(6)については(PNX2)を意味する。一般式(6)において、Xが塩素の場合、その1unit molは115.87gである。
また、以下においては、特に断りがない限り、「%」および「部」とあるのは、それぞれ「重量%」および「重量部」を意味する。
[工程1:上記方法2−Cによる環状ホスホニトリル置換体の製造]
撹拌機、温度計、還流冷却管、水分離用受器および窒素導入管を備えた2リットルのフラスコ中に48%NaOH水溶液41.7g(0.50mol)、トルエン1,000ml、4’−メトキシフェニル−4−フェノール100.1g(0.50mol)を仕込んだ。これを窒素雰囲気下で撹拌加熱して共沸脱水によりフラスコ内の水分を除去し(回収水:約30ml)、4’−メトキシフェニル−4−フェノールのナトリウム塩を調製した。このスラリー溶液を20℃に冷却し、テトラヒドロフラン(THF)500mlを加えて均一溶液を調製した。
−CH3 0.9(3H),−CH2− 1.6(2H),−CH2− 3.6(2H),−CH3 3.7(3H),フェニルC−H 6.5〜7.8(8H)
◎31P−NMRスペクトル(重アセトン中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 12.3
◎CHNP元素分析:
理論値 C:62.5%,H:6.1%,N:4.8%,P:10.6%
実測値 C:62.3%,H:6.2%,N:4.9%,P:10.4%
◎残存塩素分析:
<0.01%
◎TOF−MS(m/z):
771,911,1051
撹拌機、温度計、還流冷却管および窒素導入管を備えた1リットルのフラスコ中に工程1で得られた生成物87.6g(0.30unit mol)とトルエン650mlとを仕込んだ。これに、窒素雰囲気下で47%三フッ化ホウ素エチルエーテル75.5ml(0.28mol)溶液を5〜10℃で1時間かけて滴下し、同温度で2時間撹拌熟成した。反応後、反応液を水400mlに添加し、分液ロートにて有機層を分液した。この有機層を水で3回洗浄した後、トルエンを留去し、淡褐色粘稠液体の生成物76.2g(収率:91%)を得た。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
−CH3 0.9(3H),−CH2− 1.6(2H),−CH2− 3.3(2H),フェニルC−H 6.5〜7.9(8H)
◎31P−NMRスペクトル(重アセトン中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 9.8
◎CHNP元素分析:
理論値 C:61.6%,H:5.4%,N:5.0%,P:11.1%
実測値 C:61.4%,H:5.7%,N:4.9%,P:10.9%
◎水酸基当量:
276g/eq.(理論値279g/eq.)
撹拌装置、還流冷却器および温度計を備えた1リットルのフラスコ中に工程2で得られた生成物55.8g(0.20unit mol)、トリエチルアミン20.5g(0.20mol)およびTHF300mlを仕込んだ。これに対してメタクリル酸クロライド20.2g(0.19mol)を10℃以下で4時間かけて滴下し、20℃で12時間反応を行った。反応終了後、THFおよびメタクリル酸クロライドを留去し、7%炭酸水素ナトリウム水溶液500mlおよびクロロホルム500mlを加えて内容物を溶解させた後、分液ロートにて有機層を分液した。この有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、クロロホルムを濃縮すると、淡黄色固体の生成物65.6g(収率:96%)が得られた。この生成物の融点は、ガラス状固体のため明確な値を示さなかった。得られた生成物の分析結果は以下の通りであった。
−CH3 0.9(3H),−CH2− 1.6(2H),−CH3 2.1(3H),−CH2− 3.6(2H),=CH2 5.8(1H),6.4(1H),フェニルC−H 6.5〜7.8(8H)
◎31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 12.3
◎CHNP元素分析:
理論値 C:63.1%,H:5.8%,N:4.1%,P:9.1%
実測値 C:62.9%,H:5.9%,N:4.0%,P:9.1%
◎水酸基当量:
水酸基価測定方法の中和滴定法により、水酸基が残存していないことを確認した。
[工程1:上記方法1−Aによる環状ホスホニトリル置換体の製造]
撹拌機、温度計、還流冷却管、水分離用受器および窒素導入管を備えた3リットルのフラスコ中に48%KOH水溶液152.0g(1.30mol)、トルエン2,000mlおよび4’−ベンジルオキシフェニルスルホニル−4−フェノール442.5g(1.30mol)を仕込んだ。これを窒素雰囲気下で撹拌加熱して共沸脱水によりフラスコ内の水分を除去し(回収水:約102ml)、4’−ベンジルオキシフェニルスルホニル−4−フェノールのカリウム塩を調製した。このスラリー溶液を20℃に冷却し、THF400mlを仕込んで均一溶液とした。
−CH2− 5.0(4H),フェニルC−H 6.8〜7.9(26H)
◎31P−NMRスペクトル(重アセトン中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 9.5,四量体(P=N)4 −12.4
◎CHNP元素分析:
理論値 C:63.1%,H:4.2%,N:1.9%,P:4.3%
実測値 C:62.8%,H:4.4%,N:2.1%,P:4.2%
◎残存塩素分析:
<0.01%
撹拌機、温度計、還流冷却管および窒素導入管を備えた2リットルのフラスコ中に工程1で得られた生成物217.1g(0.30unit mol)および酢酸800mlを仕込んだ。これに対し、窒素雰囲気下で30%臭化水素酸の酢酸溶液323.6g(1.20mol)を5〜10℃で2時間かけて滴下した後、50℃で8時間撹拌熟成した。反応終了後、反応液を濃縮して過剰の臭化水素酸と酢酸を留去し、次に、残留物にメチルイソブチルケトン(MIBK)700mlと水600mlとを添加して溶解した後、分液ロートにて有機層を分液した。この有機層を水で3回洗浄した後、MIBKを留去し、白色固体の生成物145.1g(収率:89%)を得た。この生成物は、ガラス状固体のため、明確な融点を示さなかった。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
フェニルC−H 6.8〜7.9(16H),−OH 9.5(2H)
◎31P−NMRスペクトル(重アセトン中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 9.5,四量体(P=N)4 −12.4
◎CHNP元素分析:
理論値 C:53.0%,H:3.3%,N:2.6%,P:5.7%
実測値 C:52.8%,H:3.6%,N:2.5%,P:5.6%
◎水酸基当量
274g/eq.(理論値272g/eq.)
撹拌装置、還流冷却器および温度計を備えた1リットルのフラスコ中に工程2で得られた生成物108.7g(0.20unit mol)、合成ゼオライト(3A)およびアセトニトリル400mlを仕込んだ。これに対してメタクリル酸クロライド44.0g(0.42mol)を10℃以下で4時間かけて滴下し、20℃で12時間反応を行った。反応終了後、合成ゼオライトを濾別し、アセトニトリルおよびメタクリル酸クロライドを留去し、7%炭酸水素ナトリウム水溶液500mlおよびクロロホルム500mlを加え内容物を溶解させた後、分液ロートにて有機層を分液した。この有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、アセトニトリルを濃縮すると、淡黄色固体の生成物123.7g(収率:91%)が得られた。この生成物は、ガラス状固体のため明確な融点を示さなかった。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
−CH3 2.1(6H),=CH2 5.8(2H),6.4(2H),フェニルC−H 6.8〜7.9(16H)
◎31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 8.9,四量体(P=N)4 −12.4
◎CHNP元素分析:
理論値 C:56.6%,H:3.9%,N:2.1%,P:4.6%
実測値 C:56.4%,H:4.2%,N:2.0%,P:4.5%
◎水酸基当量:
水酸基価測定方法の中和滴定法により、水酸基は残存していないことを確認した。
[工程1:上記方法2−Cによる環状ホスホニトリル置換体の製造]
撹拌機、温度計、還流冷却管、水分離用受器および窒素導入管を備えた3リットルのフラスコ中に48%NaOH水溶液41.7g(0.50mol)、トルエン1,200mlおよび4’−ベンジルオキシフェニルスルホニル−4−フェノール170.2g(0.50mol)を仕込んだ。これを窒素雰囲気下で撹拌加熱して共沸脱水によりフラスコ内の水分を除去し(回収水:約30ml)、4’−ベンジルオキシフェニルスルホニル−4−フェノールのナトリウム塩を調製した。このスラリー溶液を20℃に冷却し、THF600mlを加えて均一溶液を調製した。
−CH2− 5.1(2H),フェニルC−H 6.7〜7.0(4H),7.0〜7.2(5H),7.3〜7.4(5H),7.6〜7.9(4H)
◎31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 9.3
◎CHNP元素分析:
理論値 C:62.9%,H:4.2%,N:3.0%,P:6.7%
実測値 C:62.9%,H:4.2%,N:3.1%,P:6.9%
◎残存塩素分析:
<0.01%
◎TOF−MS(m/z):
1187,1434,1680
撹拌機、温度計、還流冷却管および窒素導入管を備えた2リットルのフラスコ中に工程1で得られた生成物139.5g(0.30unit mol)とトルエン800mlとを仕込んだ。これに対し、窒素雰囲気下で三臭化ホウ素26.9ml(0.29mol)を5〜10℃で4時間かけて滴下した後、25〜30℃で12時間撹拌熟成した。反応後、反応液を水800mlに添加し、分液ロートにて有機層を分液した。この有機層を水で3回洗浄した後、トルエンを留去し、茶色固体の生成物105.9g(収率:93%)を得た。この生成物は、ガラス状固体のため明確な融点を示さなかった。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
フェニルC−H 6.8〜7.3(9H),7.7〜7.9(4H),−OH 9.5(1H)
◎31P−NMRスペクトル(重アセトン中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 9.6
◎CHNP元素分析:
理論値 C:56.0%,H:3.4%,N:3.7%,P:8.2%
実測値 C:55.7%,H:3.7%,N:3.8%,P:8.4%
◎水酸基当量
378g/eq.(理論値380g/eq.)
工程2で得られた生成物75.9g(0.20unit mol)を用い、また、メタクリル酸クロライドをアクリル酸クロライド18.1g(0.20mol)に代えた点を除いて実施例1の工程3と同様に操作し、淡黄色固体の生成物80.1g(収率:93%)を得た。この生成物は、ガラス状固体のため明確な融点を示さなかった。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
◎1H−NMRスペクトル(重アセトン中、δ、ppm):
=CH2 6.0(1H),6.7(1H),−CH= 6.3(1H),フェニルC−H 6.8〜7.4(9H),7.7〜8.1(4H)
◎31P−NMRスペクトル(重アセトン中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 9.2
◎CHNP元素分析:
理論値 C:57.3%,H:3.7%,N:3.3%,P:7.2%
実測値 C:57.1%,H:3.8%,N:3.2%,P:7.2%
◎水酸基当量
水酸基価測定方法の中和滴定法により、水酸基は残存していないことを確認した。
[工程1:上記方法2−Dによる環状ホスホニトリル置換体の製造]
撹拌機、温度計、還流冷却管、水分離用受器および窒素導入管を備えた1リットルのフラスコ中に48%NaOH水溶液41.7g(0.50mol)、トルエン250mlおよびフェノール47.1g(0.50mol)を仕込んだ。これを窒素雰囲気下で撹拌加熱して共沸脱水によりフラスコ内の水分を除去し(回収水:約29ml)、フェノールのナトリウム塩を調製した。このスラリー溶液を20℃に冷却し、THF200mlを加えて均一溶液を調製した。
−CH3 1.6(6H),−CH2− 5.0(2H),フェニルC−H 6.8〜6.9(5H),7.0〜7.1(8H),7.2〜7.4(5H)
◎31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 9.9
◎CHNP元素分析:
理論値 C:74.0%,H:5.8%,N:3.0%,P:6.7%
実測値 C:74.2%,H:5.8%,N:2.9%,P:6.6%
◎残存塩素分析:
<0.01%
◎TOF−MS(m/z):
1143,1368,1592
撹拌機、温度計、還流冷却管および窒素導入管を備えた3リットルのフラスコ中に工程1で得られた生成物138.7g(0.30unit mol)、Pd/C(Degussa社製、“E 101 NE/W”:10%Pd)3.8gおよびメタノール2,500mlを仕込み、水素雰囲気下50℃で5時間撹拌反応した。反応終了後、反応液を濾過してPd/Cを除去した後、この濾液を濃縮してメタノールを回収した。次に、残留物に対してMIBK1,000mlと水700mlとを添加して溶解した後、分液ロートにて有機層を分液した。この有機層を水で3回洗浄した後、MIBKを留去し、茶色固体の生成物96.4g(収率:87%)を得た。この生成物は、ガラス状固体のため明確な融点を示さなかった。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
−CH3 1.7(6H),フェニルC−H 6.8〜6.9(4H),6.9〜7.2(5H),7.2〜7.3(4H)
◎31P−NMRスペクトル(重アセトン中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 10.0
◎CHNP元素分析:
理論値 C:69.2%,H:5.5%,N:3.8%,P:8.4%
実測値 C:69.3%,H:5.3%,N:3.8%,P:8.3%
◎水酸基当量
371g/eq.(理論値369g/eq.)
撹拌装置、還流冷却器および温度計を備えた1リットルのフラスコ中に工程2で得られた生成物73.9g(0.20unit mol)、メタクリル酸無水物33.3g(0.22 mol)、4−ジメチルアミノピリジン5.0g(0.04 mol)およびクロロホルム300mlを仕込み、50℃で12時間反応を行った。反応終了後、2%NaOH水溶液500mlを添加し、分液ロートにて有機層を分液した。この有機層を1%塩酸500mlと水300mlとで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した後、クロロホルムを濃縮したところ、淡黄色ガラス状固体の生成物78.2g(収率:89%)が得られた。この生成物は、ガラス状固体のため明確な融点を示さなかった。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
−CH3 1.6(6H),−CH3 2.1(3H),=CH2 5.7(1H),6.3(1H),フェニルC−H 6.8〜7.2(13H)
◎31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 9.6
◎CHNP元素分析:
理論値 C:68.5%,H:5.8%,N:3.3%,P:7.3%
実測値 C:68.4%,H:6.0%,N:3.3%,P:7.2%
◎水酸基当量
水酸基価測定方法の中和滴定法により、水酸基は残存していないことを確認した。
[工程1:上記方法2−Aによる環状ホスホニトリル置換体の製造]
撹拌機、温度計、還流冷却管および窒素導入管を備えた3リットルのフラスコ中に窒素雰囲気下で1,2−ジメトキシエタン(DME)500mlおよび60%NaH/油性44.0g(1.10mol)を仕込み、これに対して撹拌下でp−クレゾール並びに1,3,3−トリメチル−1−(4−ベンジルオキシフェニル)インダン−6−オール(45%)および1,3,3−トリメチル−1−(4−ビドロキシフェニル)−6−ベンジルオキシインダン(55%)の混合物とのDME溶液〔p−クレゾール54.1g(0.50mol)、1,3,3−トリメチル−1−(4−ベンジルオキシフェニル)インダン−6−オール96.7g(0.27mol)、1,3,3−トリメチル−1−(4−ビドロキシフェニル)−6−ベンジルオキシインダン118.8g(0.33mol)、DME1,000ml〕を5℃以下で2時間かけて滴下し、次に50℃で2時間撹拌し、p−クレゾールのナトリウム塩およびインダン誘導体のナトリウム塩を調製した。
−CH3 1.0〜1.6(12H),−CH2− 2.1〜2.4(2H),−CH2− 5.0(2H),フェニルC−H 6.8〜7.9(11H)
◎31P−NMRスペクトル(重アセトン中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 9.5,四量体(P=N)4 −12.4,五、六量体(P=N)5,6 −17.0,七量体以上(P=N)≧7 −18.0〜−23.0
◎CHNP元素分析:
理論値 C:75.5%,H:6.4%,N:2.7%,P:6.0%
実測値 C:75.2%,H:6.6%,N:2.7%,P:5.8%
◎残存塩素分析:
<0.01%
撹拌機、温度計、還流冷却管および窒素導入管を備えた3リットルのフラスコ中に工程1で得られた生成物154.0g(0.30unit mol)およびトルエン1,000mlを仕込んだ。これに対し、窒素雰囲気下、ヨウ化トリメチルシラン120.1g(0.60mol)を5〜10℃で10時間かけて滴下した後、25〜30℃で12時間撹拌反応した。反応終了後、反応液を水1,000mlに投入し、分液ロートにて有機層を分液した。この有機層を水で3回洗浄した後、トルエンを留去したところ、黄色粘稠液体の生成物113.9g(収率:90%)が得られた。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
−CH3 1.0〜1.6(12H),−CH2− 2.1〜2.4(2H),−CH2− 5.0(2H),フェニルC−H 6.8〜7.9(11H)
◎31P−NMRスペクトル(重アセトン中、δ、ppm):三量体(P=N)3 9.5,四量体(P=N)4 −12.4,五、六量体(P=N)5,6 −17.0,七量体以上(P=N)≧7 −18.0〜−23.0
◎CHNP元素分析:
理論値 C:71.6%,H:6.3%,N:3.3%,P:7.3%
実測値 C:70.2%,H:6.2%,N:3.3%,P:7.1%
◎水酸基当量
418g/eq.(理論値422g/eq.)
工程2で得られた生成物84.4g(0.20unit mol)を用い、また、メタクリル酸クロライドの使用量を22.3g(0.21mol)に変更した点を除き、実施例1と同様に操作して淡黄色粘稠液体の生成物85.4g(収率:87%)を得た。得られた生成物の分析結果は以下の通りであった。
◎31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 9.5,四量体(P=N)4 −12.4,五,六量体(P=N)5,6 −17.0,七量体以上(P=N)≧7 −18.0〜−23.0
◎CHNP元素分析:
理論値 C:70.6%,H:6.6%,N:2.9%,P:6.5%
実測値 C:70.4%,H:6.9%,N:2.8%,P:6.6%
◎水酸基当量
水酸基価測定方法の中和滴定法により、水酸基が残存していないことを確認した。
撹拌機、温度計、還流冷却管および窒素導入管を備えた3リットルのフラスコ中に窒素雰囲気下でDME500mlおよび60%NaH/油性52.0g(1.30mol)を仕込んだ。これに対し、撹拌下で4’−(1−プロペニルオキシ)フェニル−4−フェノールのDME溶液〔4’−(1−プロペニルオキシ)フェニル−4−フェノール294.2g(1.30mol)、DME1,000ml〕を5℃以下で2時間かけて滴下した後、50℃で2時間撹拌し、上記4’−(1−プロペニルオキシ)フェニル−4−フェノールのナトリウム塩を調製した。
−CH3 1.7(6H),−CH= 4.9(2H),=CH− 5.7(2H),フェニルC−H 6.5〜7.8(16H)
◎31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 8.5,四量体(P=N)4 −13.2
◎CHNP元素分析:
理論値 C:72.7%,H:5.3%,N:2.8%,P:6.3%
実測値 C:72.5%,H:5.4%,N:2.8%,P:6.3%
◎残存塩素分析:
<0.01%
撹拌機、温度計、還流冷却管、水分離用受器および窒素導入管を備えた1リットルのフラスコ中に48%KOH水溶液58.4g(0.50mol)、クロルベンゼン450mlおよびフェノール47.1g(0.50mol)を仕込んだ。これを窒素雰囲気下で撹拌加熱して共沸脱水によりフラスコ内の水分を除去し(回収水:約39ml)、フェノールのカリウム塩を調製した。このスラリー溶液を20℃に冷却し、THF200mlを加えて均一溶液を調製した。
−CH2− 4.6(2H),=CH2 5.3〜5.4(2H),−CH= 6.0(1H),フェニルC−H 6.8〜7.2(9H),7.8〜8.0(4H)
◎31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 8.5
◎CHNP元素分析:
理論値 C:58.9%,H:4.2%,N:3.2%,P:7.2%
実測値 C:58.7%,H:4.4%,N:3.1%,P:7.0%
◎残存塩素分析:
<0.01%
◎TOF−MS(m/z):
1087,1283,1480
撹拌機、温度計、還流冷却管、水分離用受器および窒素導入管を備えた2リットルのフラスコ中に48%NaOH水溶液41.7g(0.50mol)、トルエン1,000mlおよび4’−(3−ブテニルオキシ)フェニルスルホニル−4−フェノール152.2g(0.50mol)を仕込んだ。これを窒素雰囲気下で撹拌加熱して共沸脱水によりフラスコ内の水分を除去し(回収水:約30ml)、4’−(3−ブテニルオキシ)フェニルスルホニル−4−フェノールのナトリウム塩を調製した。このスラリー溶液を20℃に冷却し、THF400mlを加えて均一溶液を調製した。
−CH2− 2.3(2H),−CH2− 3.6(2H),=CH2 5.1(2H),−CH= 5.8(1H),フェニルC−H 6.8〜7.4(9H),7.7〜8.1(4H)
◎31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 8.5
◎CHNP元素分析:
理論値 C:59.9%,H:4.6%,N:3.3%,P:7.2%
実測値 C:59.8%,H:4.8%,N:3.1%,P:7.0%
◎残存塩素分析:
<0.01%
◎TOF−MS(m/z):
1,115,1,326,1,536
4’−アリルオキシフェニルスルホニル−4−フェノール188.8g(0.65mol)の代わりに4’−アリルオキシフェニルイソプロピリデン−4−フェノール174.5g(0.65mol)を用いた点以外は実施例7と同様に操作し、淡黄色固体の生成物193.4g(収率93%)を得た。この生成物は、ガラス状固体のため明確な融点を示さなかった。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
−CH3 1.6(6H),−CH2−4.6(2H),=CH2 5.3〜5.4(2H),−CH= 6.0(1H),フェニルC−H 6.8〜7.2(13H)
◎31P−NMRスペクトル(重クロロホルム中、δ、ppm):
三量体(P=N)3 9.8
◎CHNP元素分析:
理論値 C:71.4%,H:6.0%,N:3.4%,P:7.4%
実測値 C:71.3%,H:6.2%,N:3.4%,P:7.3%
◎残存塩素分析:
<0.01%
◎TOF−MS(m/z):
1,073、1,263、1,452
4’−(3−ブテニルオキシ)フェニルスルホニル−4−フェノール152.2g(0.50mol)の代わりに1,3,3−トリメチル−1−(4−(3−ブテニルオキシ)フェニル)インダン−6−オール(47%)と1,3,3−トリメチル−1−(4−ビドロキシフェニル)−6−(3−ブテニルオキシ)インダン(53%)との混合物161.2g(0.50mol)を用い、また、フェノール61.2g(0.65mol)の代わりにp−クレゾール70.3g(0.65mol)を用いた点以外は実施例8と同様に操作し、淡黄色粘稠液体の生成物210.2g(収率:90%)を得た。この生成物の分析結果は以下の通りであった。
−CH3 1.0〜1.6(9H),−CH2− 2.1〜2.4(4H),−CH3 2.3(3H),−CH2− 3.6(2H),=CH2 5.1(2H),−CH= 5.8(1H)、フェニルC−H 6.8〜7.9(11H)
◎31P−NMRスペクトル(重クロロホルム、δ、ppm):
三量体(P=N)3 9.5,四量体(P=N)4 −12.4,五,六量体(P=N)5,6 −17.0,七量体以上(P=N)≧7 −18.0〜−23.0
◎CHNP元素分析:
理論値 C:73.4%,H:6.8%,N:3.0%,P:6.6%
実測値 C:73.1%,H:7.0%,N:2.8%,P:6.6%
◎残存塩素分析:
<0.01%
PHOSPHORUS−NITROGEN COMPOUNDS、H.R.ALLCOCK著、1972年刊、151頁、ACADEMIC PRESS社に記載されている方法に従い、ヘキサクロロシクロトリホスファゼン81%とオクタクロロシクロテトラホスファゼン19%とのシクロホスファゼン混合物を用いて[N=P(OC6H5)2]3と[N=P(OC6H5)2]4との混合物(白色固体/融点:65〜112℃)を得た。
PC樹脂(ポリカーボネート樹脂:三菱瓦斯化学株式会社製「ユーピロンS3000」)100部に対して実施例2,3,5,7,8若しくは10で製造した反応性基含有環状ホスファゼン化合物または比較例1で製造した環状ホスファゼン化合物を表1に示す割合で添加し、220℃で5分間溶融混練した。
アンダーライターズラボラトリーズ(Underwriter’s Laboratories Inc.)のUL−94垂直燃焼試験に基づき、10回接炎時の合計燃焼時間と燃焼時の滴下物による綿着火の有無により、V−0、V−1、V−2および規格外の四段階に分類した。評価基準を以下に示す。難燃性レベルはV−0>V−1>V−2>規格外の順に低下する。
(A)試験片5本を1本につき二回ずつ、合計10回の接炎後からの消炎時間の合計が50秒以内。
(B)試験片5本を1本につき二回ずつ接炎を行い、それぞれの接炎後からの消炎時間が5秒以内。
(C)すべての試験片で滴下物による、300mm下の脱脂綿への着火がない。
(D)すべての試験片で、二回目の接炎後のグローイングは30秒以内。
(E)すべての試験片で、クランプまでフレーミングしない。
(A)試験片5本を1本につき二回ずつ、合計10回の接炎後からの消炎時間の合計が250秒以内。
(B)試験片5本を1本につき二回ずつ接炎を行い、それぞれの接炎後からの消炎時間が30秒以内。
(C)すべての試験片で滴下物による、300mm下の脱脂綿への着火がない。
(D)すべての試験片で、二回目の接炎後のグローイングは60秒以内。
(E)すべての試験片で、クランプまでフレーミングしない。
(A)試験片5本を1本につき二回ずつ、合計10回の接炎後からの消炎時間の合計が250秒以内。
(B)試験片5本を1本につき二回ずつ接炎を行い、それぞれの接炎後からの消炎時間が30秒以内。
(C)試験片5本のうち、少なくとも一本、滴下物による、300mm下の脱脂綿への着火がある。
(D)すべての試験片で、二回目の接炎後のグローイングは60秒以内。
(E)すべての試験片で、クランプまでフレーミングしない。
ASTM D−648に準じ、荷重1.82MPaで試験した。
試験片を150℃で6時間加熱し、試験片表面での染み出し状態(試験片内部からの浸出状態)を目視観察した。評価の基準は次の通りである。
◎:染み出しが全く見られない。
〇:染み出しがほとんど見られない。
△:若干の染み出しが見られる。
×:著しい染み出しが見られる。
撹拌機、温度計、還流冷却管および窒素導入管を備えた1リットルのフラスコに実施例1で製造した反応性基(メタクリロイルオキシ基)含有環状ホスファゼン化合物50.0gとトルエン500mlとを仕込んだ。この溶液に、窒素雰囲気下でベンゾイルパーオキシド0.7gを添加した後、90℃で10時間反応した。反応後、トルエンを濃縮して大過剰量のメタノールに投入し、析出した固体を濾過で分離して減圧下60℃で12時間乾燥した。これにより、メタクリロイルオキシ基含有環状ホスファゼン化合物のオリゴマーである淡黄色粉末状固体の生成物48.9gを得た。この生成物のIRスペクトルは、メタクリロイルオキシ基の二重結合が消失したことを示していた。
撹拌機、温度計、還流冷却管および窒素導入管を備えた1リットルのフラスコに実施例1で製造した反応性基(メタクリロイルオキシ基)含有環状ホスファゼン化合物15.0gとスチレン35.0gとを仕込んだ。この溶液に、窒素雰囲気下でベンゾイルパーオキシド0.7gを添加した後、90℃で10時間反応した。反応後、トルエンを濃縮して大過剰量のメタノールに投入し、析出した固体を濾過で分離して減圧下60℃で12時間乾燥した。これにより、メタクリロイルオキシ基含有環状ホスファゼン化合物とスチレンとのオリゴマーである淡黄色粉末状固体の生成物49.1gを得た。この生成物のIRスペクトルは、二重結合の消失を示し、スチレンが共重合成分として反応性基(メタクリロイルオキシ基)含有環状ホスファゼン化合物と反応して得られる上記オリゴマーが生成したことを示していた。
実施例1で製造した反応性基(メタクリロイルオキシ基)含有環状ホスファゼン化合物の代わりに実施例2で製造した反応性基(メタクリロイルオキシ基)含有環状ホスファゼン化合物を用いた点を除いて実施例18と同様に操作し、メタクリロイルオキシ基含有環状ホスファゼン化合物とスチレンとのオリゴマーである淡黄色粉末状固体の生成物47.9gを得た。この生成物のIRスペクトルは、二重結合の消失を示し、スチレンが共重合成分として反応性基(メタクリロイルオキシ基)含有環状ホスファゼン化合物と反応して得られる上記オリゴマーが生成したことを示していた。
実施例1で製造した反応性基(メタクリロイルオキシ基)含有環状ホスファゼン化合物の代わりに実施例4で製造した反応性基(メタクリロイルオキシ基)含有環状ホスファゼン化合物を用いた点を除いて実施例18と同様に操作し、メタクリロイルオキシ基含有環状ホスファゼン化合物とスチレンとのオリゴマーである淡黄色粉末状固体の生成物48.7gを得た。この生成物のIRスペクトルは、二重結合の消失を示し、スチレンが共重合成分として反応性基(メタクリロイルオキシ基)含有環状ホスファゼン化合物と反応して得られる上記オリゴマーが生成したことを示していた。
実施例1で製造した反応性基(メタクリロイルオキシ基)含有環状ホスファゼン化合物の代わりに実施例9で製造した反応性基(アリルオキシ基)含有環状ホスファゼン化合物を用いた点を除いて実施例18と同様に操作し、アリルオキシ基含有環状ホスファゼン化合物とスチレンとのオリゴマーである淡黄色粉末状固体の生成物47.9gを得た。この生成物のIRスペクトルは、二重結合の消失を示し、スチレンが共重合成分として反応性基(アリルオキシ基)含有環状ホスファゼン化合物と反応して得られる上記オリゴマーが生成したことを示していた。
ABS樹脂(三井化学株式会社製「サンタック」)若しくはPC樹脂(ポリカーボネート樹脂:三菱瓦斯化学株式会社製「ユーピロンS3000」)100部に対し、実施例17〜21で製造したオリゴマー若しくは比較例1で得られた環状ホスファゼン化合物を表2に示す割合で添加し、180〜220℃で5分間溶融混練した。これにより得られた樹脂組成物を、プレス成形機を用いて150〜200℃で10分間加熱プレスし、厚さ1.6mmのシートを得た。このシートについて、UL−94難燃性試験を実施し、また、熱変形温度およびブルーミング性を調べた。各項目の試験方法は、実施例11〜16および比較例2の場合と同じである。結果を表2に示す。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂であるエピコート1001(ジャパン・エポキシ・レジン社の商品名:エポキシ当量456g/eq.、樹脂固形分70%)651部、クレゾールノボラックエポキシ樹脂であるYDCN−704P(東都化成株式会社の商品名:エポキシ当量210g/eq.、樹脂固形分70%)300部、ノボラック型フェノール樹脂であるBRG−558(昭和高分子株式会社の商品名:水酸基価106g/eq.、樹脂固形分70%)303部、水酸化アルミニウム361部および2−エチル−4−メチルイミダゾール0.9部の混合物に対し、実施例3、4、7、9、17、18若しくは23で得られた反応性基含有環状ホスファゼン化合物若しくはオリゴマーまたは比較例1で得られた環状ホスファゼン化合物を表3に示す割合で添加し、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)を加えて樹脂固形分65%のエポキシ樹脂ワニスを調製した。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂であるESCN−195XL(住友化学株式会社の商品名:エポキシ当量200g/eq.)10部、フェノールノボラック樹脂であるDL−92(明和化成株式会社の商品名:フェノール性水酸基当量110g/eq.)5部、球状溶融シリカ(龍森株式会社製:平均粒径20μm)100部、カルナバワックス(東亜化成株式会社社製)0.5部およびDBU(1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7)0.5部の混合物に対し、実施例3、7、17〜21で得られた反応性基含有環状ホスファゼン化合物若しくはオリゴマーまたは比較例1で得られた環状ホスファゼン化合物を表4に示す割合で常温で混合し、さらに90〜95℃で混練した。そして、これを冷却粉砕して成形材料を製造した。この成形材料からなる成形品について、燃焼性および高温放置信頼性を評価した。評価方法は下記の通りである。結果を表4に示す。
成形材料を175℃に加熱した金型内にトランスファー注入して8時間の後硬化処理をし、長さ5インチ、幅0.5インチ、厚さ1/32インチの成形品(封止品)を得た。この成形品について、実施例11〜16および比較例2の場合と同じく、UL−94規格垂直燃焼試験に準拠して燃焼性を評価した。
上述の混合物に対して添加した反応性基含有環状ホスファゼン化合物等の安定性評価のため、次のような試験を行った。成形材料を用いて2本のアルミ配線を有するシリコン製チップ(テスト素子)を通常の42アロイフレームに接着し、これを170℃で4分間トランスファー成形した後、170℃において4時間後硬化処理した。このようにして得られた20個の成形品を、30℃,60%,100時間の吸湿処理した後、250℃の半田浴に10秒間浸漬した。その後、200℃における高温放置試験を2,000時間実施し、アルミニウム配線のオープン・ショートをしたものを不良成形品として評価した。
撹拌機、温度計、還流冷却管および窒素導入管を備えた3リットルのガラス製フラスコ中に、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン277.7g(0.95mol)、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル10.7g(0.05mol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)700mlを仕込み、窒素雰囲気下で撹拌溶解した。次に、フラスコ内の溶液を、窒素雰囲気下で撹拌し、4、4’−(4、4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸無水物(IPBP)のDMF溶液[IPBP520.5g(1.00mol)、DMF1,100ml]を5〜10℃で2時間かけて滴下し、さらに室温で3時間撹拌してポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液2,500gをフッ素樹脂(PTFE)でコートしたトレイに移し、真空オーブンで減圧加熱(条件:200℃、5.7hPa以下、6時間)することによって、可溶性ポリイミド樹脂750gを得た。
撹拌機、温度計、還流冷却管および空気導入管を備えた2リットルのガラス製フラスコ中に、CuCl1.3g(0.012mol)、ジ−n−ブチルアミン70.7g(0.55mol)およびメチルエチルケトン500mlを仕込み、反応温度40℃にて撹拌を行い、予めメチルエチルケトン1,000mlに溶解させた4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス(2,6−ジメチルフェノール)45.4g(0.16mol)と2,6−ジメチルフェノール58.6g(0.48mol)を2リットル/分の空気のバブリングを行いながら2時間かけて滴下し、さらに滴下終了後1時間、2リットル/分の空気のバブリングを続けながら撹拌を行った。これにエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。その後、3%塩酸水溶液で3回洗浄を行った後、イオン交換水でさらに洗浄を行った。得られた溶液を濃縮し、さらに減圧乾燥を行い、両末端にヒドロキシル基を有するPPEオリゴマーを101.3g得た。このオリゴマーは、数平均分子量が860、重量平均分子量が1150、水酸基当量が455g/eq.であった。
合成例1で得られた可溶性ポリイミド樹脂50.0g、実施例1で合成した環状ホスファゼン化合物20.0g、EO変性ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業株式会社の商品名“NKエステル A−BPE−30”)15.0g並びに光反応開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャリティケミカルズ社の商品名“IRGACURE 184”)1.0gおよびビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(チバスペシャリティケミカルズ社の商品名“IRGACURE 819”)1.0gを混合して感光性樹脂組成物のワニスを調製した。
◎:染み出しが全く見られない。
○:染み出しがほとんど見られない。
△:若干の染み出しが見られる。
×:著しい染み出しが見られる。
実施例1で製造した環状ホスファゼン化合物に代えて、表5に示した環状ホスファゼン化合物を同表に表示の配合量で使用した点を除いて実施例47と同様に操作し、樹脂組成物のワニスを得た。このワニスを用いて、実施例47と同様の方法・条件にて三層構造のシート状感光性ドライフィルムレジストを作製した。そして、この感光性ドライフィルムレジストについて実施例47と同様の方法により現像性試験を実施したところ、実施例47と同様の結果が得られた。また、この感光性ドライフィルムレジストについて、実施例47と同様の方法・条件にて燃焼性(難燃性)、ガラス転移温度およびブルーミング性を測定した。結果を表5に示す。
実施例1で製造した環状ホスファゼン化合物に代えて、比較例1で製造した環状ホスファゼン化合物20.0gを使用した点を除いて実施例47と同様に操作し、樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を用いて硬化シートを作製し、このシートについて、実施例47と同様の方法・条件にて燃焼性(難燃性)、ガラス転移温度およびブルーミング性を測定した。結果を表5に示す。
合成例2で得られた両末端にアクリレート基を有するPPEオリゴマー45.0g、実施例1で得られた環状ホスファゼン化合物10.0g、EO変性ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業株式会社の商品名“NKエステル A−BPE−10”)5.0g、2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.5gおよびトルエン30mlを混合・溶解した後、150℃で溶融、脱気して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物をシート状に成形し、これを6時間200℃で加熱した。これにより、硬化された樹脂シートを得た。この樹脂シートについて、実施例47と同様にしてブルーミング性、ガラス転移温度および燃焼性(難燃性)を測定した。結果を表6に示す。
実施例1で製造した環状ホスファゼン化合物に代えて、表6に示した環状ホスファゼン化合物を同表に表示の配合量で使用した点を除いて実施例52と同様に操作し、樹脂組成物を得た。そして、この樹脂組成物を実施例52と同様の方法・条件にて成形、硬化し、硬化された樹脂シートを得た。この樹脂シートについて、実施例47と同様にしてブルーミング性、ガラス転移温度および燃焼性(難燃性)を測定した。結果を表6に示す。
実施例1で製造した環状ホスファゼン化合物に代えて、比較例1で製造した環状ホスファゼン化合物10.0gを使用した点を除いて実施例52と同様に操作し、樹脂組成物を得た。そして、この樹脂組成物を実施例52と同様の方法・条件にて成形、硬化し、硬化された樹脂シートを得た。この樹脂シートについて、実施例47と同様にしてブルーミング性、ガラス転移温度および燃焼性(難燃性)を測定した。結果を表6に示す。
Claims (13)
- 下記の式(1)で表される反応性基含有環状ホスファゼン化合物。
A1基:炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基で置換されていてもよい、炭素数が1〜8のアルコキシ基。
A2基:炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基で置換されていてもよい、炭素数6〜20のアリールオキシ基。
A3基:下記の式(3)で示される置換フェニルオキシ基、下記の式(4)で示される置換インダンオキシ基および下記の式(5)で示される置換フェニルオキシ基からなる群から選ばれる基。
- 式(1)において、2n個のAのうちの2〜(2n−2)個がA3基である、請求項1に記載の反応性基含有環状ホスファゼン化合物。
- 式(1)のnが3若しくは4である、請求項1または2に記載の反応性基含有環状ホスファゼン化合物。
- 式(1)のnが異なる二種以上の反応性基含有環状ホスファゼン化合物を含む、請求項1から3のいずれかに記載の反応性基含有環状ホスファゼン化合物。
- 下記の式(6)で表される環状ホスホニトリルジハライドの全ハロゲン原子を、少なくとも一つが下記のQ3基により置換されるよう下記のQ1基、Q2基およびQ3基からなる群から選ばれた基により置換し、環状ホスホニトリル置換体を製造する工程1と、
Q1基:炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基で置換されていてもよい、炭素数が1〜8のアルコキシ基。
Q2基:炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基で置換されていてもよい、炭素数6〜20のアリールオキシ基。
Q3基:下記の式(8)で示される置換フェニルオキシ基、下記の式(9)で示される置換インダンオキシ基および下記の式(10)で示される置換フェニルオキシ基からなる群から選ばれる基。
前記環状ホスホニトリル置換体のQ3基から前記保護基を脱離させ、ヒドロキシル基含有環状ホスファゼン化合物を得る工程2と、
前記ヒドロキシル基含有環状ホスファゼン化合物において、前記保護基の脱離により形成されたヒドロキシル基をアクリロイルオキシ基およびメタクリロイルオキシ基からなる群から選ばれた基に置換する工程3と、
を含む反応性基含有環状ホスファゼン化合物の製造方法。 - 前記保護基が炭素数2〜6のアルケニル基であり、かつ、前記工程2において、前記環状ホスホニトリル置換体の一部のQ3基から前記保護基を脱離させる、請求項5に記載の反応性基含有環状ホスファゼン化合物の製造方法。
- 下記の式(6)で表される環状ホスホニトリルジハライドの全ハロゲン原子を、少なくとも一つが下記のQ3基により置換されるよう下記のQ1基、Q2基およびQ3基からなる群から選ばれた基により置換する工程を含む、
反応性基含有環状ホスファゼン化合物の製造方法。
Q1基:炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基で置換されていてもよい、炭素数が1〜8のアルコキシ基。
Q2基:炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基およびアリール基から選ばれる少なくとも一種の基で置換されていてもよい、炭素数6〜20のアリールオキシ基。
Q3基:下記の式(12)で示される置換フェニルオキシ基、下記の式(13)で示される置換インダンオキシ基および下記の式(14)で示される置換フェニルオキシ基からなる群から選ばれる基。
- 樹脂成分と、
請求項1から4のいずれかに記載の反応性基含有環状ホスファゼン化合物と、
を含む樹脂組成物。 - 熱重合性モノマー、熱重合性オリゴマー、光重合性モノマーおよび光重合性オリゴマーからなる重合性材料群から選ばれた少なくとも一つの重合性材料をさらに含む、請求項8に記載の樹脂組成物。
- 請求項8または9に記載の樹脂組成物からなる樹脂成形体。
- 請求項1から4のいずれかに記載の反応性基含有環状ホスファゼン化合物を含む、重合性組成物。
- 前記反応性基含有環状ホスファゼン化合物と重合可能なモノマーおよびオリゴマーのうちの少なくとも一つの重合性材料をさらに含む、請求項11に記載の重合性組成物。
- 請求項11または12に記載の重合性組成物の重合体からなる樹脂成形体。
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