JP5177671B2 - 中空塔状構造物のコーナー部の配筋構造 - Google Patents

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本発明は、コンクリート製の橋脚などのような中空塔状構造物におけるコーナー部の配筋構造に関する。
鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)による中空の橋脚におけるコーナー部の配筋構造の典型的な従来技術が、下記の特許文献1及び特許文献2に開示されている。図8は、これらの特許文献に開示されたものと近似した構造を有する従来の中空橋脚の施工過程を示す斜視図、図9は、図8の中空橋脚におけるコーナー部の配筋構造を示す水平断面図、図10図12は、従来の中空橋脚の施工手順を示す水平断面図である。
図8に示されるように、従来、中空のSRC橋脚100は、外周及び内周に、剪断補強筋が埋設されたプレキャストコンクリート型枠101,102を設置し、この型枠101,102の間に、補強材ユニット103を所定間隔で立設配置し、場所打ちコンクリート104を打設することによって施工される。補強材ユニット103はスパイラルカラムと呼ばれるものであって、H型鋼などの鉄骨103aと、その周囲に平行に配置した複数の異形鉄筋103bと、この異形鉄筋103bの周囲にスパイラル状に巻き付けた細径のPC鋼棒103cとからなるもので、補強材ユニット103におけるPC鋼棒103cは、鉄骨103a及び異形鉄筋103bの座屈防止と、橋脚100全体の中間帯鉄筋としての機能を兼備するものである。
図9に示されるように、SRC橋脚100のコーナー部では、外側プレキャストコンクリート型枠101内の外側剪断補強筋101aには、内側プレキャストコンクリート型枠102に埋設された内側剪断補強筋102aの定着のために、機械的結合構造の定着具101bを有する短尺鉄筋101cが組み込まれており、互いに直角に衝合された内側プレキャストコンクリート型枠102(102A,102B)のうち、一方の型枠102Aに埋設された内側剪断補強筋102aは、その端部が前記型枠102Aの端縁から突出して、前記短尺鉄筋101cに継手101dを介して接合され、他端に継手102bを介して接合された延長鉄筋102cが、他の短尺鉄筋101cに継手101dを介して接合されている。
このSRC橋脚100の施工は、まず図10に示されるように、外側プレキャストコンクリート型枠101を設置し、この外側プレキャストコンクリート型枠101の外側剪断補強筋101aにおける所定箇所に、定着具101bを介して短尺鉄筋101cを取り付け、前記プレキャストコンクリート型枠101の内周に沿って複数の補強材ユニット(スパイラルカラム)103を所定間隔で設置する。
次に図11に示されるように、内側プレキャストコンクリート型枠102を設置し、互いに直角に衝合されるこの内側プレキャストコンクリート型枠102のうち一方のプレキャストコンクリート型枠102Aの端部から、外側プレキャストコンクリート型枠101のコーナー部近傍へ向けて延在された内側剪断補強筋102aの端部を、これと対向する位置で外側プレキャストコンクリート型枠101の外側剪断補強筋101aに取り付けた短尺鉄筋101cに、継手101dを介して接合することにより定着する。
次に図12に示されるように、コーナー部で互いに直角に衝合される内側プレキャストコンクリート型枠102のうち他方の内側プレキャストコンクリート型枠102Bの端部に露出した内側剪断補強筋102aの他端に、一方のプレキャストコンクリート型枠102Aの内側剪断補強筋102aの端部と交差する延長鉄筋102cを継手102bを介して接合し、この延長鉄筋102cを、先に説明した図9に示されるように、外側プレキャストコンクリート型枠101の外側剪断補強筋101aに取り付けた他の短尺鉄筋101cに継手101dを介して接合することにより、内側剪断補強筋102aを定着する。
ここで、内側プレキャストコンクリート型枠102(102A,102B)は、クレーンにより設置される関係で鉛直方向に建て込むことしかできない。したがって、この内側プレキャストコンクリート型枠102に埋設された内側剪断補強筋102aの両端を内側プレキャストコンクリート型枠102の端縁から延在させた場合は、クレーンによる鉛直方向への内側プレキャストコンクリート型枠102の建て込み過程で、内側剪断補強筋102aの端部同士が橋脚100のコーナー部内で交差して干渉し、建て込みができなくなるため、このようなことがないように、コーナー部で互いに直角に衝合される内側プレキャストコンクリート型枠102A,102Bのうち少なくとも一方から突出した内側剪断補強筋102aの端部は、他方から突出した内側剪断補強筋102aと干渉しないように短くしてあり、内側プレキャストコンクリート型枠102A,102Bの建て込み後に、内側剪断補強筋102aの短いほうの端部に、継手102bを介して延長鉄筋102cを接合し、この延長鉄筋102cを外側プレキャストコンクリート型枠101の外側剪断補強筋101aに取り付けた短尺鉄筋101cに継手101dを介して接合している。
しかしながら、このような配筋構造では、一つのコーナーにつき、一断面あたり3個の継手と、延長鉄筋102cが必要になり、ふつう、内側プレキャストコンクリート型枠102の内側剪断補強筋102aと外側プレキャストコンクリート型枠101の外側剪断補強筋101aは鉛直方向150mm間隔で設けられているため、これを互いに定着するための膨大な数の継手及び延長鉄筋が必要であり、その定着作業による施工の手間も膨大なものとなっていた。
特許第3424012号 特許第3463074号
本発明は、上述のような問題に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、橋脚などの中空塔状のコンクリート構造物における剪断補強筋の定着に必要な部品数の削減、ひいては施工コストの削減を図ることにある。
上述の技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る中空塔状構造物のコーナー部の配筋構造は、中空塔状構造物の内周部に埋設されると共に前記中空塔状構造物のコーナー部で前記内周部から外周部へ向けて延在された内側剪断補強筋の端部が、前記中空塔状構造物の外周部に埋設される外側剪断補強筋より内周側に位置し、前記端部に、場所打ちコンクリートとの定着手段が設けられ、この定着手段が仮想平面に沿って屈曲した形状のフックからなり、前記仮想平面が、中空塔状構造物の軸方向と直交する断面に対して傾斜しているものである。
また、請求項2の発明に係る中空塔状構造物のコーナー部の配筋構造は、請求項1に記載の構成において、コーナー部で互いに略直角に交差する内側剪断補強筋の端部のうちの一方が、継手を介して内側剪断補強筋の本体に接合された延長鉄筋からなるものである。
また、請求項3の発明に係る中空塔状構造物のコーナー部の配筋構造は、請求項1又は2に記載の構成において、定着手段が、中空塔状構造物の軸方向に配置されたダボ鉄筋に掛止されるものである。
また、請求項4の発明に係る中空塔状構造物のコーナー部の配筋構造は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成において、内側剪断補強筋の端部を、表面に形成された多数の節が屈曲方向内側及び外側を向くように略U字形に曲げ加工したものである。
本発明に係る中空塔状構造物のコーナー部の配筋構造によれば、外側剪断補強筋に、内側剪断補強筋の端部を定着するための短尺鉄筋などの結合金具を取り付ける必要がなく、内側剪断補強筋の端部と前記結合金具を接合するための継手も不要になるので、剪断補強筋の定着に必要な部品数の削減、ひいては施工の手間や施工コストの削減を図ることができる。
また、コーナー部で互いに略直角に交差する内側剪断補強筋の端部のうちの一方が、継手を介して内側剪断補強筋の本体に接合された延長鉄筋からなるものとすれば、内側プレキャストコンクリート型枠の建て込み過程で、内側剪断補強筋の端部同士が交差して干渉することがない。
また、定着手段が、中空塔状構造物の軸方向に配置されたダボ鉄筋に掛止されるものとすることによって、安定した定着を行うことができる。
また、定着手段が仮想平面に沿って屈曲した形状のフックからなり、前記仮想平面が、中空塔状構造物の軸方向と直交する断面に対して傾斜していれば、構造物の躯体(場所打ちコンクリート)にフックに沿ってひび割れが発生しても、その拡大が有効に抑制される。
また、定着手段が、内側剪断補強筋の端部を、表面に形成された多数の節が屈曲方向内側及び外側を向くように略U字形に曲げ加工したものであれば、構造物の躯体(場所打ちコンクリート)に内側剪断補強筋に沿ったひび割れが発生しても、この内側剪断補強筋の抜け出し量を有効に低減することができる。
以下、本発明に係る中空塔状構造物のコーナー部の配筋構造の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る中空塔状構造物のコーナー部の配筋構造において、定着手段としてフックを用いた第一の形態を示す水平断面図、図2は、第一の形態で用いられるフックの例を示す平面図、図3は、フックの定着状態を示す図で、(A)は平面図、(B)は(A)におけるB−B断面図である。
図1に示される中空のSRC橋脚1は、外周及び内周にプレキャストコンクリート型枠10,20を設置し、この型枠10,20の間に、補強材ユニット30を所定間隔で鉛直に立設配置し、場所打ちコンクリート40を打設することによって施工される。補強材ユニット30はスパイラルカラムと呼ばれるものであって、H型鋼などの鉄骨31と、その周囲に平行に配置した複数の異形鉄筋32と、この異形鉄筋32の周囲にスパイラル状に巻き付けた細径のPC鋼棒33とからなるもので、補強材ユニット30におけるPC鋼棒33は、鉄骨31及び異形鉄筋32の座屈防止と、橋脚1全体の中間帯鉄筋としての機能を兼備するものである。なお、橋脚1は、請求項1に記載された中空塔状構造物に相当するものである。
外周の壁面を構成する外側プレキャストコンクリート型枠10は、鉛直投影形状が長方形をなすように複数衝合された状態に建て込まれている。各外側プレキャストコンクリート型枠10には設置状態において水平となるように外側剪断補強筋11が埋設されており、前記外側プレキャストコンクリート型枠10の端縁から突出した外側剪断補強筋11の端部は継手12を介して互いに接合されている。
内周の壁面を構成する内側プレキャストコンクリート型枠20は、鉛直投影形状が外側プレキャストコンクリート型枠10よりも一回り小さい長方形をなすように複数衝合された状態に建て込まれている。各内側プレキャストコンクリート型枠20には設置状態において水平となるように内側剪断補強筋21が埋設されている。
橋脚1のコーナー部1Aにおいて互いに直角に衝合された内側プレキャストコンクリート型枠20(20A,20B)のうち、型枠20Aに埋設された内側剪断補強筋21は、その端部21aが前記型枠20Aの端縁から突出して、外側プレキャストコンクリート型枠10の内面近傍へ延在されており、その先端部分に、定着手段としての略U字形のフック21bが形成されている。
図2に示されるように、フック21bは、内側剪断補強筋21の端部21aを、その表面に形成された多数の節21cが屈曲方向内側及び外側を向くように、仮想平面に沿って略U字形に曲げ加工したものである。そしてこのフック21bは、図1に示されるように、コーナー部1Aに設置された補強材ユニット30,30の間にこの補強材ユニット30と略平行(軸方向)に配設されたダボ鉄筋22に掛止された状態で場所打ちコンクリート40内に定着され、図3(B)に示されるように、前記仮想平面(フック21bの軸心を通る平面X)は、橋脚1の軸方向(ダボ鉄筋22の延長方向)と直交する断面に対して傾斜している。
コーナー部1Aにおいて互いに直角に衝合された内側プレキャストコンクリート型枠20(20A,20B)のうち、他方の型枠20Bに埋設された内側剪断補強筋21も、その端部21cが前記型枠20Bの端縁から突出しているが、その長さは、内側プレキャストコンクリート型枠20Aから突出したフック21b付きの内側剪断補強筋21の端部21aと交差しない短いものとなっている。そしてこの短い端部21cには、前記フック21b付きの内側剪断補強筋21の端部21aと直交する延長鉄筋24が、継手23を介して接合されており、その先端部分に、定着手段としての略U字形のフック24aが形成されている。
延長鉄筋24に形成されたフック24aも、内側剪断補強筋21のフック21bと同様のものであって、すなわち図2に示されるように、延長鉄筋24の端部を、その表面に形成された多数の節24bが屈曲方向内側及び外側を向くように、仮想平面に沿って略U字形に曲げ加工したものである。そしてこのフック24aも、コーナー部1Aに設置された補強材ユニット30,30の間にこの補強材ユニット30と略平行(軸方向)に配設されたダボ鉄筋22に掛止された状態で場所打ちコンクリート40内に定着され、図3(B)に示されるように、前記仮想平面(フック24aの軸心を通る平面X)は、橋脚1の軸方向(ダボ鉄筋22の延長方向)と直交する断面に対して傾斜している。
図4〜図6は、上述した第一の形態による配筋構造を有する中空のSRC橋脚の施工手順を示すものである。
すなわちこの橋脚1の施工においては、まず図4に示されるように、複数の外側プレキャストコンクリート型枠10を鉛直投影形状が長方形をなすように複数衝合された状態で建て込み、この外側プレキャストコンクリート型枠10の両端縁から突出した外側剪断補強筋11の端部同士を、継手12を介して互いに接合する。そして、プレキャストコンクリート型枠10の内周位置には、複数の補強材ユニット30を所定間隔で設置する。
次に図5に示されるように、補強材ユニット30の建て込み位置の内周側に、複数の内側プレキャストコンクリート型枠20A,20Bを、鉛直投影形状が外側プレキャストコンクリート型枠10よりも一回り小さい長方形をなすように複数衝合された状態で建て込む。この内側プレキャストコンクリート型枠20A,20Bは、クレーンによって鉛直方向に建て込まれるが、一方の内側プレキャストコンクリート型枠20Bから突出した内側剪断補強筋21の端部は、これに互いに直角に衝合される他方の内側プレキャストコンクリート型枠20Aから突出した内側剪断補強筋21の端部21aと干渉しないように短くしてあるため、円滑に建て込み作業を行うことができる。
なお、内側プレキャストコンクリート型枠20は、鉛直投影形状が長方形をなすように複数衝合された状態に組んでから、補強材ユニット30の建て込み位置の内周側へ一度に設置してもよい。
そして、コーナー部1Aにおいて互いに直角に衝合された内側プレキャストコンクリート型枠20A,20Bのうち、型枠20Aの端縁から突出した内側剪断補強筋21の端部21aに形成されたフック21bを通るように、コーナー部1Aの補強材ユニット30,30の間に位置してダボ鉄筋22を配置し、このダボ鉄筋22にフック21bを掛止させる。なお、このとき、先に説明した図3(B)に示されるように、フック21bの軸心を通る平面Xは、ダボ鉄筋22の延長方向と直交する断面に対して傾斜させる。
次に図6に示されるように、コーナー部1Aにおいて互いに直角に衝合された内側プレキャストコンクリート型枠20A,20Bのうち、型枠20Bの端縁から短く突出した内側剪断補強筋21の端部21cに、継手23を介して、型枠20A側の内側剪断補強筋21の端部21aと直交する延長鉄筋24を接合し、その先端に形成されたフック24aを通るように、コーナー部1Aにおける型枠20A側のフック21bと対称の位置で、補強材ユニット30,30の間に位置してダボ鉄筋22を配置し、このダボ鉄筋22にフック24aを掛止させる。なお、この場合も、先に説明した図3(B)に示されるように、フック24aの軸心を通る平面Xは、ダボ鉄筋22の延長方向と直交する断面に対して傾斜させる。
上述のような作業によって型枠の組み立て及び配筋作業が終了したら、外側プレキャストコンクリート型枠10と内側プレキャストコンクリート型枠20の間の空間Sに不図示のコンクリートを打設する。補強材ユニット30、各鉄筋21,22,24及び継手12,23等は、このコンクリート(図1に示される場所打ちコンクリート40)が水和反応によって硬化するのに伴い、この場所打ちコンクリート40に一体化され、また、外側プレキャストコンクリート型枠10及び内側プレキャストコンクリート型枠20も場所打ちコンクリート40に一体化される。
以上説明した配筋構造によれば、配筋作業の過程で、外側剪断補強筋11に、従来のような結合金具を取り付ける必要がなく、内側剪断補強筋21の端部と前記結合金具を接合するための膨大な数の継手も不要になるので、部品数の削減、ひいては施工の手間や施工コストの大幅な削減を図ることができる。
また、内側剪断補強筋21の定着手段としてのフック21b,24aを軸方向に配置されたダボ鉄筋22に掛止することによって、安定した定着を行うことができる。しかも図3(B)に示されるように、場所打ちコンクリート40にフック21b,又は24aを通るひび割れCが発生しても、ふつう、このようなひび割れCは橋脚1の軸方向と直交する断面(水平面)に沿って成長するため、フック21b,24aの軸心を通る仮想平面Xが、橋脚1の軸方向と直交する断面に対して傾斜していることによって、ひび割れCが発生してもフック21bの抜け出しが抑制される。
また、フック21b,24aが、内側剪断補強筋21(延長鉄筋24)の端部を、その多数の節21c,24bが屈曲方向内側及び外側を向くように曲げ加工されたものであるため、内側剪断補強筋21(延長鉄筋24)に沿ったひび割れが発生しても、この内側剪断補強筋21(延長鉄筋24)の抜け出しを有効に抑えることができる。
また、図7は、図1と同様の配筋構造を、通常の型枠により施工される橋脚のコーナー部に適用した第二の形態を示す水平断面図、図8は、図7におけるフックに代えて、定着手段として鉄筋定着具を用いた第四の形態を示す水平断面図である。
すなわち図7に示される第二の形態において、中空のSRC橋脚1は、外周及び内周に型枠2,3を組み立て、この型枠2,3の間に、補強材ユニット30を所定間隔で鉛直に立設配置し、場所打ちコンクリート40を打設することによって施工される。補強材ユニット30は、先に説明した図1と同様のものである。
詳しくは、この橋脚1の施工における配筋作業では、外側の型枠2と補強材ユニット30との間に位置して外側剪断補強筋11を配設し、内側の型枠3と補強材ユニット30との間に内側剪断補強筋21を配設する。各内側剪断補強筋21は、コーナー部1Aで互いに直角に交差して外側型枠2の内面近傍まで延在された端部に、定着手段としての略U字形のフック21bが形成されており、このフック21bを通るように、コーナー部1Aの補強材ユニット30,30の間に位置してダボ鉄筋22を配置し、このダボ鉄筋22にフック21bを掛止させる。
すなわちこの形態では、各内側剪断補強筋21はプレキャストコンクリート型枠に一体に設けられたものと異なり、一方の内側剪断補強筋21の端部を短くして延長鉄筋を接合する必要はない。
なお、この場合も、フック21bの軸心を通る平面を、橋脚1の軸方向(ダボ鉄筋22の延長方向)と直交する断面に対して傾斜させることが好ましい。
型枠2,3の組み立て及び配筋作業が終了したら、型枠2,3の間の空間に場所打ちコンクリート40を打設する。補強材ユニット30及び各鉄筋21等は、コンクリート40が水和反応によって硬化するのに伴い、この場所打ちコンクリート40に一体化される。そして場所打ちコンクリート40に所要の強度が発現されたら、型枠2,3を解体・撤去する。
この形態においても、配筋作業の過程で、外側剪断補強筋11に従来のような結合金具を取り付ける必要がなく、内側剪断補強筋21の端部と前記結合金具を接合するための膨大な数の継手も不要であるため、部品数の削減、ひいては施工の手間や施工コストの大幅な削減を図ることができ、第一の形態と同様の効果を奏することができる。
本発明に係る中空塔状構造物のコーナー部の配筋構造において、定着手段にフックを用いた第一の形態を示す水平断面図である。 第一の形態で用いられるフックの例を示す平面図である。 第一の形態におけるフックの定着状態を示す図で、(A)は平面図、(B)は(A)におけるB−B断面図である。 第一の形態による配筋構造を有する中空橋脚の施工手順を示す水平断面図である。 第一の形態による配筋構造を有する中空橋脚の施工手順を示す水平断面図である。 第一の形態による配筋構造を有する中空橋脚の施工手順を示す水平断面図である。 図1と同様の配筋構造を、通常の型枠により施工される橋脚のコーナー部に適用した第二の形態を示す水平断面図である。 従来の中空橋脚の施工過程を示す斜視図である。 図8の従来の中空橋脚におけるコーナー部の配筋構造を示す水平断面図である。 従来の中空橋脚の施工手順を示す水平断面図である。 従来の中空橋脚の施工手順を示す水平断面図である。 従来の中空橋脚の施工手順を示す水平断面図である。
符号の説明
1 橋脚(中空塔状構造物)
1A コーナー部
10 外側プレキャストコンクリート型枠
11 外側剪断補強筋
12,23 継手
20(20A,20B) 内側プレキャストコンクリート型枠
21 内側剪断補強筋
21b,24a フック
21c 節
22 ダボ鉄筋
24 延長鉄筋
30 補強材ユニット
40 場所打ちコンクリート

Claims (4)

  1. 中空塔状構造物の内周部に埋設されると共に前記中空塔状構造物のコーナー部で前記内周部から外周部へ向けて延在された内側剪断補強筋の端部が、前記中空塔状構造物の外周部に埋設される外側剪断補強筋より内周側に位置し、前記端部に、場所打ちコンクリートとの定着手段が設けられ、この定着手段が仮想平面に沿って屈曲した形状のフックからなり、前記仮想平面が、中空塔状構造物の軸方向と直交する断面に対して傾斜していることを特徴とする中空塔状構造物のコーナー部の配筋構造。
  2. コーナー部で互いに略直角に交差する内側剪断補強筋の端部のうちの一方が、継手を介して内側剪断補強筋の本体に接合された延長鉄筋からなることを特徴とする請求項1に記載の中空塔状構造物のコーナー部の配筋構造。
  3. 定着手段が、コーナー部に軸方向に延在されたダボ鉄筋に掛止されることを特徴とする請求項1又は2に記載の中空塔状構造物のコーナー部の配筋構造。
  4. 定着手段が、内側剪断補強筋の端部を、表面に形成された多数の節が屈曲方向内側及び外側を向くように略U字形に曲げ加工したものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の中空塔状構造物のコーナー部の配筋構造。
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