JP5170582B2 - 顕微鏡用分光分析装置 - Google Patents
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Description
具体的には、ラマン散乱やSERS(Surface Enhanced Raman Scattering、表面増強ラマン散乱と訳される)による散乱光を計測する際に使用される顕微鏡用分光分析装置に関する。
このため、従来の顕微鏡用分光分析装置は、試料から発せられるラマン散乱光等を検出することにより、試料中に含まれる物質の化学構造及び物理的状態を特定することができる。なお従来の顕微鏡用分光分析装置によれば、試料は固体、液体、気体を問わず、かつ、非破壊での検出を行うことができる。
具体的には、励起光を金属ナノ構造を有する試料に照射すると、金属表面において自由電子の粗密波である表面プラズモンが励起されてその領域における光電場が増強される。このため従来の顕微鏡用分光分析装置は、SERSに関し、金属ナノ構造周囲で発生し表面プラズモンにより増強されたラマン散乱光を計測する。
図11において、顕微鏡用分光分析装置は、照射光の一例である試料を励起光を出射する光源1と、光源1から入射された励起光を光軸に対して垂直な平面におけるXY方向のうちY方向に走査するY走査装置2と、Y走査装置2から試料までの光路中に配置され、試料に入射された光ビーム(入射光)のうち、異なる波長となって試料から対物レンズ5側に出射される出射光と光源から試料に入射される励起光(入射光)とを分離するビームスプリッタ3と、入射光をXY方向(水平方向)のうちX方向に走査するX走査装置4と、対物レンズ5と、Y方向に対応する方向に沿って配置された入射スリット6を有し、入射スリットを通過した出射光を波長に応じて空間的に分散させる分光器7と、分光器7で分散させた出射光を検出する2次元アレイ光検出手段8とを備える。
このとき光源からの励起光の入射位置は、露光時間内に入射スリット6上で、Y走査領域の一端から他端まで移動することになる。
この出射光は分光器7によって入射スリットの方向と垂直な方向に分散される。すなわち、分光器7は、入射スリット6のライン状の開口部と垂直な方向に出射光を波長分散する。
なお分光器7は、回折格子(グレーティング)やプリズムなどの分光素子を備えており、入射スリット6から入射した光をその波長に応じて空間的に分散させる。
具体的には、2次元アレイ光検出手段8は、画素がn(行)×m(列)の画素で構成されるときは試料のm個の点でのスペクトルを1回の露光で測定する。
具体的には、X走査装置4は、反射面の角度を変化させ、入射光の出射角させることによって入射光を偏光させて試料上での入射位置をX方向に1照明領域分だけずらす。
これらの動作を2次元アレイ光検出手段8の画素がn(行)×m(列)の画素で構成される場合はn回行う。
この問題点に対しては、従来技術を応用して、微弱な光を分光撮像する場合にはスキャンを繰り返して2次元アレイ光検出器8による撮像を行えばよいが、この手法では高速な分光は困難であるという問題点があった。
この問題点は、ピンボケ画像を補正するために特許公開2004−317676号公報に記載されているような補正光学系を備えれば解消されるが、この手法では部品数が増加してしまう、装置が大型化、高価格化してしまうという問題点があった。
この場合、ポリクロメータは入射光を分散して(所定の角度をつけて)所定の波長範囲の光を取り出すので、平行光等の取り扱いが容易な光の状態へ修正するためにミラー、レンズなど、複数の光素子が必要となるという問題点があった。このため部品点数の増加につながり、装置が大型化、高価格化するという問題点があった。
また、試料中に含まれる物質の化学構造及び物理的状態によっては、細かい波長帯域で得られる透過光の光強度の分析を行うことを要する場合があるが、分光器7が回折格子等を備える場合では透過波長帯域の幅の制御が困難で時間がかかる場合(例えばモノクロメータ等の場合)があり、精密で高速な分析ができないという問題点があった。
光源から試料に励起光が照射されると、顕微鏡に入射される前記試料が発する散乱光を分析する顕微鏡用分光分析装置において、
前記散乱光を平行光束にする第1の光学手段と、
入射した光を透過させる透過波長帯域が可変であって、入射した平行光束の前記散乱光のうち予め定められた前記透過波長帯域の光を透過する光入射角度チューニング型の第1の可変バンドパスフィルタ手段と、
入射した光を透過させる透過波長帯域が可変であって、前記第1の可変バンドパスフィルタ手段からの入射光のうち予め定められた透過波長帯域の光を透過する光入射角度チューニング型の第2の可変バンドパスフィルタ手段と、
光透過の光学板からなり、前記第1の可変バンドパスフィルタ手段及び前記第2の可変バンドパスフィルタ手段によって生じる、前記散乱光の光軸における2次元平面の位置ずれを是正する光軸調整手段と、
前記透過波長帯域の前記散乱光を撮像する2次元アレイ光検出手段と、
前記2次元アレイ光検出手段の撮像のタイミングを制御し、このタイミングに合わせて前記第1の可変バンドパスフィルタ手段と前記第2の可変バンドパスフィルタ手段の前記透過波長帯域を変更するように前記第1の可変バンドパスフィルタ手段と前記第2の可変バンドパスフィルタ手段とを制御するとともに、前記光軸調整手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
前記制御手段は、
前記第1の可変バンドパスフィルタ手段と前記第2の可変バンドパスフィルタ手段を制御して予め定められた複数の前記透過波長帯域を掃引することを特徴とする。
前記制御手段は、
前記2次元アレイ光検出手段を制御して前記散乱光を予め定められた時間間隔で撮像し、前記第1の可変バンドパスフィルタ手段と前記第2の可変バンドパスフィルタ手段を制御して前記透過波長帯域を予め定められた間隔の波長帯域で変更することを特徴とする。
前記第1の可変バンドパスフィルタ手段また前記第2の可変バンドパスフィルタ手段を透過した散乱光を予め定められた偏光方向に偏光する偏光手段を備え、
前記制御手段は、
前記偏光手段の前記偏光方向を変更することを特徴とする。
更に、光軸調整手段を備えることにより、顕微観察される平面領域を走査しながら分光を行うことで使用者の所望の位置で分光できる点で有効である。
たとえば第1、第2の可変バンドパスフィルタ手段が光入射角度調整型の場合には、フィルタ部を所定の角度ずつ変化させ、透過波長帯域または重複透過帯域を連続的にL10からL30までの間で変化させることにより、連続したスペクトル帯域を分光すること(高い時間分割波長分解能を得ること)が出来る。
以下、図面を用いて本発明の顕微鏡用分光分析装置を説明する。
図1は、本発明に係る顕微鏡用分光分析装置の一実施例の構成図である。
図1において、本発明に係る顕微鏡用分光分析装置は主に、試料22に励起光を照射する白熱光源、レーザのような単一波長光源、広帯域光源等の光源20Aと、光源20Aからの励起光を集光する集光レンズ等により構成される光照射レンズ手段21と、光照射レンズ手段21により集光された励起光が照射され、ラマン散乱光等を生ずる測定対象である試料22と、図示しない顕微鏡の一部であって散乱光を平行光束にする対物レンズ等の第1の光学手段23と、入射した光を透過させる透過波長帯域が可変であって、第1の光学手段23から入射した平行光束の散乱光のうち予め定められた透過波長帯域の光を透過する光干渉型や光入射角度チューニング型などの第1の可変バンドパスフィルタ手段24と、第1の可変バンドパスフィルタ手段24からの入射光を集光する集光レンズである結像光学手段25と、結像光学手段25により集光された第1の可変バンドパスフィルタ手段24からの散乱光を予め定められたタイミングで撮像するCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサなどの2次元アレイ光検出手段26と、2次元アレイ光検出手段26の撮像のタイミングを制御し、このタイミングに合わせて可変バンドパスフィルタ手段24の透過波長帯域を変更する制御手段27と、を備える。
光源20Bは光軸が光照射レンズ手段21の光軸と一致するように配置されるものでもよく、このときには光照射レンズ手段21はコンデンサレンズを有する。この場合、対物レンズ等の第1の光学手段23により構成される図示しない顕微鏡は暗視野顕微鏡として動作する。
第1の可変バンドパスフィルタ手段24は、入射した光を透過させる透過波長帯域が可変であって、第1の光学手段23から入射した平行光束の散乱光のうち予め定められた透過波長帯域の光を透過する。
具体的には、第1の可変バンドパスフィルタ手段24は、膜面への入射角度の変化に応じて透過光に対しフィルタ特性が変わるフィルタ部とフィルタの角度を変化させる回転台などから構成される。
図2において、第1の可変バンドパスフィルタ手段24は、たとえば所定の透過可能な波長帯域の幅(間隔)Lを有する。第1の可変バンドパスフィルタ手段24は、光のフィルタ部への入射角度を変更して、透過可能な波長の幅Lを維持しつつ透過波長帯域を制御する。
換言すれば、制御手段27は2次元アレイ光検出手段26と可変バンドパスフィルタ24を協調動作するように制御する。
制御手段27は、2次元アレイ光検出手段26を制御して散乱光を予め定められた時間間隔(たとえば等時間間隔)で撮像し、第1の可変バンドパスフィルタ手段24を制御して透過波長帯域を予め定められた間隔(たとえば等間隔、ユーザ所望の間隔)の波長帯域で変更するものでもよい。
具体的には、2次元アレイ光検出手段26が撮像するタイミングt1、t2、t3にあわせて、可変バンドパスフィルタ手段24の透過波長帯域をL10、L20、L30とする。
制御手段27は、2次元アレイ光検出手段26の撮像動作が終了してから、可変バンドパスフィルタ24の透過波長帯域L10、L20、L30間を推移する。
本発明の顕微鏡用分光分析装置は上述のような構成で、次の動作を行なう。
(1−1)制御手段27は、予め定められたタイミングで第1の可変バンドパスフィルタ手段24の透過波長帯域をL10に制御する。
(1−2)光源20Aは、試料22に向けて励起光を照射する。
(1−3)励起光は、光照射レンズ手段21により集光され、試料22に照射される。
(1−5)第1の光学手段23は、試料22により生じた散乱光を平行光束に変換する。
(1−6)第1の可変バンドパスフィルタ手段24は、第1の光学手段23から入射した平行光束の散乱光のうち透過波長帯域L10の光を透過する。
(1−8)2次元アレイ光検出手段26は、結像光学手段25により集光された第1の可変バンドパスフィルタ手段24からの散乱光を撮像する。
(1−9)2次元アレイ光検出手段26は、予め定められた撮像時間を経過すると撮像を終了する。
(1−11)2次元アレイ光検出手段26は、予め定められた撮像時間を経過すると撮像を終了する。
(1−12)制御手段27は、予め定められたタイミングで、第1の可変バンドパスフィルタ手段24の透過波長帯域をL30に制御するとともに、2次元アレイ光検出手段26を制御してL30の透過光を撮像させる。
また、構成される光学系にZ軸方向への焦点変化はないため、ボケのない鮮明な分光画像が得られる点で有効である。
この場合は、制御手段が可変バンドパスフィルタ手段を制御して透過波長帯域を掃引すれば連続したスペクトル帯域を分光することが出来る点で有効である。
図4において、制御手段27は、第1の可変バンドパスフィルタ手段24のフィルタ部を所定の角度ずつ変化させ、透過波長帯域を連続的にL10からL30までの間で変化させる。第1の可変バンドパスフィルタ手段24における変化させるフィルタ部の角度が0度に近づくほど、より高い時間分割波長分解能を得ることが出来る。
この結果、本発明の顕微鏡用分光分析装置は、制御手段が、第1の可変バンドパスフィルタ手段のフィルタ部を所定の角度ずつ変化させて透過波長帯域を連続的に変化させることにより、連続したスペクトル帯域を分光することが出来る点で有効である(高い時間分割波長分解能を得ることが出来る点で有効である)。
たとえば、制御手段27は、第1の可変バンドパスフィルタ手段を制御して、細かい波長帯域で得られる透過光の光強度の分析を行う必要がある範囲では透過波長帯域の幅(L)を極狭いものとし、特に細かい帯域における透過光の光強度分析は不要である範囲では重複透過帯域の幅を広いものとする。
このため、本発明の顕微鏡用分光分析装置は、所望の範囲については連続した波長帯域の分光が行うことができ、従来よりも高い時間分割波長分解能を得られ、かつ、全体として高速に分光分析ができる点で有効である。
本発明に係る顕微鏡用分光分析装置は、1または2以上の可変バンドパスフィルタをさらに第1の可変バンドパスフィルタと結像光学手段(またはノッチフィルタ)との間に設置して、複数の可変バンドパスフィルタを協調動作させることによって、一部重複した透過波長帯域に対し、高い光学波長分解能の分光を行うものであってもよい。
図1との相違点は、主に、入射した光を透過させる透過波長帯域が可変であって、第1の可変バンドパスフィルタ手段からの入射光のうち予め定められた透過波長帯域の光を透過する第2の可変バンドパスフィルタ手段を備える点で相違する。また、制御手段が、第2の可変バンドパスフィルタ手段の透過波長帯域を変更し、第1の可変バンドパスフィルタ手段の透過波長帯域と第2の可変バンドパスフィルタ手段の透過波長帯域とを重複させる点で相違する。
ここで、第2の可変バンドパスフィルタ29は、第1の可変バンドパスフィルタ24と異なる透過可能な波長の幅L´、または、略同一の透過可能な波長の幅Lを有する。
第2の可変バンドパスフィルタ29は、第1の可変バンドパスフィルタ24と略同一の透過可能な波長の幅Lを持つ場合には、制御手段27により透過波長帯域が異なるように制御される。
図6において、第1の可変バンドパスフィルタ手段24および第2の可変バンドパスフィルタ手段29は、略同一の透過可能な波長帯域の幅Lを有する。
第1の可変バンドパスフィルタ手段24と第2の可変バンドパスフィルタ手段29は、光のフィルタ部への入射角度を変更して、透過可能な波長の幅Lを維持しつつ、透過波長帯域を制御する。
第2の可変バンドパスフィルタ手段29は、透過波長帯域がL10´からL19´までの帯域(以下、L11という)、L20´からL29´までの帯域(以下、L21という)、L30´からL39´までの帯域(以下、L31という)の3種類に可変であり、L10とL11、L20とL21、L30とL31の透過波長帯域は、重複する。
また、第1の可変バンドパスフィルタ手段24の透過波長帯域と第2の可変バンドパスフィルタ手段29の透過波長帯域とが一部(または全部)重複した帯域を、以下「重複透過帯域」という。
EFT(重複透過帯域)は、重複透過帯域のL12、L22、L32への状態変化を示している。
CAM(2次元アレイ光検出手段)は、2次元アレイ光検出手段26により撮像されるタイミングを示しており、ONの状態のときに露光され、撮像される。
換言すれば、重複透過帯域は、2次元アレイ光検出手段26が撮像するタイミングt1、t2、t3にあわせて、L12、L22、L32となる。
ここで波長帯域L12、L22、L32の波長の幅は一定の幅であってもよいし、異なるものでもよい。
本発明の顕微鏡用分光分析装置は上述のような構成で、次の動作を行なう。
(2−1)制御手段27は、予め定められたタイミングで第1の可変バンドパスフィルタ手段24の透過波長帯域をL10に制御するとともに、第2の可変バンドパスフィルタ手段29の透過波長帯域をL11に制御する。
(2−2)光源20Aは、試料22に向けて励起光を照射する。
(2−3)励起光は、光照射レンズ手段21によりされ、試料22に照射される。
(2−5)第1の光学手段23は、試料22により生じた散乱光を平行光束に変換する。
(2−6)第1の可変バンドパスフィルタ手段24は、第1の光学手段23から入射した平行光束の散乱光のうち透過波長帯域L10の光を透過する。
(2−7)第2の可変バンドパスフィルタ手段29は、第1の可変バンドパスフィルタ手段24から入射した平行光束の散乱光のうち透過波長帯域L11の光を透過する。
すなわち、L10とL11との重複範囲であるL12における散乱光が透過される。
(2−9)2次元アレイ光検出手段26は、結像光学手段25により集光された第1の可変バンドパスフィルタ手段24からの波長帯域L12における散乱光を撮像する。これにより本発明の顕微鏡用分光分析装置は、波長帯域L12の散乱光の光強度を測定できる。
(2−10)2次元アレイ光検出手段26は、予め定められた撮像時間を経過すると撮像を終了する。
(2−12)2次元アレイ光検出手段26は、予め定められた撮像時間を経過すると撮像を終了する。
(2−13)制御手段27は、予め定められたタイミングで、第1の可変バンドパスフィルタ手段24の透過波長帯域をL30に制御するとともに、第2の可変バンドパスフィルタ手段29の透過波長帯域をL31に制御し、2次元アレイ光検出手段26を制御してL32の透過光を撮像させる。
また重複透過帯域の範囲が狭い程(第1、第2の可変バンドパスフィルタ手段の透過波長帯域の重複が極小である程)、より高い時間分割波長分解能を得ることが出来る。
また、構成される光学系にZ軸方向への焦点変化はないため,ボケのない鮮明な分光画像が得られる点で有効である。
具体的には、制御手段27は、重複透過帯域の帯域幅を一定に保つように、第1の可変バンドパスフィルタ手段24のフィルタ部を所定の角度ずつ変化させて透過波長帯域を連続的にL10からL30までの間で変化させる。これにあわせて、制御手段27は、重複透過帯域の帯域幅を一定に保つように、第2の可変バンドパスフィルタ手段29のフィルタ部を所定の角度ずつ変化させて透過波長帯域を連続的にL11からL31までの間で変化させる。以下図8を用いて説明する。
図8において、制御手段27は、第1の可変バンドパスフィルタ手段24および第2の可変バンドパスフィルタ手段29のフィルタ部を所定の角度ずつ変化させ、透過波長帯域を連続的にL10からL30まで、L11からL31の間で変化させる。このため重複透過帯域は、L12からL32までの間で連続的に変化する。
なお第1の可変バンドパスフィルタ手段24および第2の可変バンドパスフィルタ手段29における、変化させるフィルタ部の角度が0度に近づく程、また重複透過帯域の範囲が狭い程(第1、第2の可変バンドパスフィルタ手段の透過波長帯域の重複が極小である程)、より高い時間分割波長分解能を得ることが出来る。
たとえば、制御手段27は、第1、第2の可変バンドパスフィルタ手段を制御して、細かい波長帯域で得られる透過光の光強度の分析を行う必要がある範囲では重複透過帯域の幅を極狭いものとし、特に細かい帯域における透過光の光強度分析は不要である範囲では重複透過帯域の幅を広いものとする。
このため、本発明の顕微鏡用分光分析装置は、所望の範囲については連続した波長帯域の分光が行うことができ、従来よりも高い時間分割波長分解能を得られ、かつ、全体として高速に分光分析ができる点で有効である。
本発明に係る顕微鏡用分光分析装置は、偏光フィルタを可変バンドパスフィルタと結像光学手段(またはノッチフィルタ28)との間に設置して、可変バンドパスフィルタを透過した散乱光を予め定められた偏光方向に偏光するものでもよい。
図3との相違点は、主に、第2の可変バンドパスフィルタ29を透過した散乱光を予め定められた偏光方向に偏光する偏光手段を備えた点、制御手段27がこの偏光手段の偏光方向を変更制御する点である。
本発明に係る顕微鏡用分光分析装置は、光軸を調整するための光軸調整手段を第1の光学手段23と第1の可変バンドパスフィルタ24との間に備え、第1の光学手段から入射された散乱光を光軸に対して垂直な平面におけるXY方向で生じた位置ずれを是正するものでもよい。
図9との相違点は、主に、光軸を調整するための光軸調整手段を備えた点、制御手段がこの光軸調整手段を制御してXY方向で生じた位置ずれを是正するために散乱光の入射角度を制御する点である。
また、本発明に係る顕微鏡用分光分析装置は光軸調整手段31を備えることにより、顕微観察される平面領域を走査しながら分光を行うことで使用者の所望の位置で分光できる点で有効である。
21 光照射レンズ手段
22 試料
23 第1の光学手段(対物レンズ)
24 第1の可変バンドパスフィルタ手段
25 結像光学手段
26 2次元アレイ光検出手段
27 制御手段
28 ノッチフィルタ
29 第2の可変バンドパスフィルタ手段
30 偏光手段
31 光軸調整手段
Claims (4)
- 光源から試料に励起光が照射されると、顕微鏡に入射される前記試料が発する散乱光を分析する顕微鏡用分光分析装置において、
前記散乱光を平行光束にする第1の光学手段と、
入射した光を透過させる透過波長帯域が可変であって、入射した平行光束の前記散乱光のうち予め定められた前記透過波長帯域の光を透過する光入射角度チューニング型の第1の可変バンドパスフィルタ手段と、
入射した光を透過させる透過波長帯域が可変であって、前記第1の可変バンドパスフィルタ手段からの入射光のうち予め定められた透過波長帯域の光を透過する光入射角度チューニング型の第2の可変バンドパスフィルタ手段と、
光透過の光学板からなり、前記第1の可変バンドパスフィルタ手段及び前記第2の可変バンドパスフィルタ手段によって生じる、前記散乱光の光軸における2次元平面の位置ずれを是正する光軸調整手段と、
前記透過波長帯域の前記散乱光を撮像する2次元アレイ光検出手段と、
前記2次元アレイ光検出手段の撮像のタイミングを制御し、このタイミングに合わせて前記第1の可変バンドパスフィルタ手段と前記第2の可変バンドパスフィルタ手段の前記透過波長帯域を変更するように前記第1の可変バンドパスフィルタ手段と前記第2の可変バンドパスフィルタ手段とを制御するとともに、前記光軸調整手段を制御する制御手段とを備える
ことを特徴とする顕微鏡用分光分析装置。 - 前記制御手段は、
前記第1の可変バンドパスフィルタ手段と前記第2の可変バンドパスフィルタ手段を制御して予め定められた複数の前記透過波長帯域を掃引する
ことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡用分光分析装置。 - 前記制御手段は、
前記2次元アレイ光検出手段を制御して前記散乱光を予め定められた時間間隔で撮像し、前記第1の可変バンドパスフィルタ手段と前記第2の可変バンドパスフィルタ手段を制御して前記透過波長帯域を予め定められた間隔の波長帯域で変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡用分光分析装置。 - 前記第1の可変バンドパスフィルタ手段また前記第2の可変バンドパスフィルタ手段を透過した散乱光を予め定められた偏光方向に偏光する偏光手段を備え、
前記制御手段は、
前記偏光手段の前記偏光方向を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡用分光分析装置。
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