JP3316012B2 - 顕微ラマン分光光度計を用いた温度測定装置 - Google Patents

顕微ラマン分光光度計を用いた温度測定装置

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JP3316012B2 JP33740792A JP33740792A JP3316012B2 JP 3316012 B2 JP3316012 B2 JP 3316012B2 JP 33740792 A JP33740792 A JP 33740792A JP 33740792 A JP33740792 A JP 33740792A JP 3316012 B2 JP3316012 B2 JP 3316012B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は顕微ラマン分光光度計を
用いた温度測定装置に係り、特に試料にレーザ光を照射
してストークスラマン光とアンチストークスラマン光の
強度を同時に測定し、これらの強度比から温度を正確に
計測するに好適な顕微ラマン分光光度計を用いた温度測
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のラマン分光光度計を用いて試料
の温度を測定するためには、ストークスラマン光とアン
チストークスラマン光とを同時に検出して、これらの強
度比を求める必要がある。ところが、ストークスラマン
光とアンチストークスラマン光との間には強度の大きな
レーリ光があり、これが検出器に入射すると、サチュレ
ーションを起し、さらに検出器の素子を破壊する。そこ
でレーリ光を除去して測定するために、例えば特開昭6
2−112322号公報記載のように、検出器の受光部
にレーリ光を除去するマスクを形成してレーリ光が検出
器内に入らない構造としたものや、特開昭64−321
55号公報に記載のように、分光器内で除去する構造、
すなわち、回折格子でストークスラマン光とアンチスト
ークスラマン光とに分光し、これらを対応した反射鏡で
集光してそれぞれの検出器に入光させるに際し、両反射
鏡の配置をレーリ光が除去できる位置関係に設定する構
造としたもの等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】試料の微小領域の温度
測定は、電子装置の製造プロセスの温度管理、電子装置
の信頼性試験、その他品質管理上非常に重要な課題とな
っており、顕微ラマン分光光度計を用いた温度測定装置
の精度向上が要求されている。特に半導体などの回路素
子においては配線幅が1μm以下と非常に細線化されて
おり、微小部分の温度分布を正確に測定し温度解析する
ことが配線の寿命予測や品質管理上非常に重要課題とさ
れている。
【0004】上記従来技術では、ストークスラマン光と
アンチストークスラマン光とを同時に検出するに際し、
レーリ光の除去は何れも分光器で分光した後に行う構造
のものであることから、被測定試料の材質に見合った除
去構造が必要となり、汎用性がない。すなわち、試料か
ら放射されるラマン光の強度は、レーリ光に比べ微弱
で、しかもラマン光の波数は試料の材質に依存するため
測定試料専用の除去構造が必要となり、試料が変わる度
に調製もしくは交換が必要となる。また、これら従来の
構造ではレーリ光の除去能力も劣る。例えば検出器にレ
ーリ光除去用のマスクを設ける構造では、同一形状のマ
スクで測定できる試料に材質上の制約があることから、
試料毎に最適のマスクに交換せねばならないという煩雑
さがあり、また、波数の小さなラマン光を放射する試料
やアモルファスの如き試料(一般にラマン強度が非常に
弱い)の場合には、レーリ光の除去能力が劣るためS/
Nが低く正確な温度分布の測定が困難となる。なお、上
記従来例では試料がシリコンの場合について示されてい
るにすぎず、その他の試料の測定については何ら配慮さ
れていない。
【0005】また、上記従来技術では、2次元の温度分
布を測定するに際して試料を移動して、もしくはレーザ
ビームを走査して何回も測定する必要があり、個々の測
定に要する時間内に試料温度が急変した場合には、その
変化分は避けられない誤差となり測定精度が著しく低下
する。
【0006】また、上記従来技術では試料上のレーザ光
の照射径を可変することについて何ら配慮されていない
ため、レーザ光の照射径より小さい領域の温度を測定し
ようとすると、周囲のラマン光が混入して温度が正しく
測定出来ない。また、レーザ光の照射径より大きい領域
の温度を測定しようとすると、固定された照射部しか測
定出来ないという問題があった。レーザ光路上にレンズ
を置けば、レーザ光の照射径を拡大できるが、照射径を
可変とするためには、焦点距離の異なるレンズを多種用
意してこれらを頻繁に交換せねばならないと云う煩雑さ
があった。
【0007】したがって、本発明の目的は上記従来の問
題点を解消することにあり、ストークスラマン光とアン
チストークスラマン光とを同時に、または温度の経時変
化の影響を受けない程度の時間間隔(実質的に同時)で
正確に、しかも容易に測定することのできる改良された
顕微ラマン分光光度計を用いた温度測定装置を提供する
ことにある。
【0008】具体的には、微小領域の2次元温度分布を
一度の測定で高精度で容易に計測でき、測定時間の短縮
を可能とする温度測定装置を、また、試料上の測定対象
領域の大きさに応じて照射レーザ光の光径を容易に可変
できるような光学系を備えることにより、任意の測定径
の温度解析を可能にする温度測定装置を、さらにまた、
材質の異なった試料の温度測定に容易に対応できる温度
測定装置を、それぞれ提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、レーザ光源
と、試料にレーザを照射し、前記試料からの散乱光を集
光する光学手段と、散乱光をストークスラマン光とアン
チストークスラマン光とに分光する分光器と、前記分光
されたそれぞれのラマン光の強度を検出する光検出器
と、前記光強度の検出出力比を求める演算手段とを有
し、前記試料のレーザ照射領域の温度を計測するラマン
分光光度計を用いた温度測定装置において、前記光学手
段と前記分光器との間の光路上にレーリ光を遮断するノ
ッチフィルタを配設して、ラマン光を分光する前に予め
光路からレーリ光を除去するようにして成る顕微ラマン
分光光度計を用いた温度測定装置により、達成される。
【0010】そしてさらに好ましくは、上記分光器を、
上記ストークスラマン光とアンチストークスラマン光の
うちの一方を反射させ、他方を透過させるダイクロイッ
クミラーで構成し、反射光路及び透過光路上にそれぞれ
1次元もしくは2次元型の光検出器を配設するか、ま
た、上記分光器を、透過と反射との2光路のラマン光に
分割する光学素子と、分割された一方の透過光路上に配
設されたストークスラマン光とアンチストークスラマン
光のうちの何れか一方のみを通すフィルタと、他方の反
射光路上に配設された前記フィルタとは逆の光学特性を
有するフィルタとで構成し、それぞれの光路上に1次元
もしくは2次元型の光検出器を配設することによって
も、達成される。
【0011】また、上記ラマン光を2光路に分割する光
学素子を、ダイクロイックミラーもしくはハーフミラー
で構成すると共に、透過光路上に配設されるフィルタを
ストークスラマン光を透過させアンチストークスラマン
光を遮断する光学特性を有する長波長透過フィルタもし
くはストークスラマン光のみを透過するバンドパスフィ
ルタで構成し、反射光路上に配設されるフィルタをアン
チストークスラマン光を透過させストークスラマン光を
遮断する光学特性を有する短波長透過フィルタもしくは
アンチストークスラマン光のみを透過するバンドパスフ
ィルタで構成することもできる。
【0012】また、上記分光器をプリズム、もしくは回
折格子で構成し、分光されたストークスラマン光及びア
ンチストークスラマン光のそれぞれの光路上に1次元も
しくは2次元型の光検出器を配設した構成とすることも
できる。
【0013】また、上記分光器を、ストークスラマン光
とアンチストークスラマン光とをそれぞれに対応するフ
ィルタを介して同一光軸上で所定の周期ごとに交互に分
光する構成とし、前記分光されたラマン光を分光周期に
同期させて同一の光検出器で検出すると共に、前記検出
器からそれぞれのラマン光信号強度を読み出す回路と、
前記両者の信号強度を蓄積する記憶装置と、これら蓄積
された両者の信号からその強度比を求める演算回路とを
有して成る信号処理装置を具備したものとすることもで
きる。そして好ましくは上記同一光軸上で所定の周期ご
とに交互に分光する分光器を、ストークスラマン光のみ
を透過させるバンドパスフィルタもしくは長波長透過フ
ィルタと、アンチストークスラマン光のみを透過させる
バンドパスフィルタもしくは短波長透過フィルタとを同
一円盤上に離間して配設し、円盤の回転により所定の周
期でストークスラマン光とアンチストークスラマン光を
交互に透過させ、分光する構成としてもよい。この場
合、光検出器は1台で済み、ストークスラマン光とアン
チストークスラマン光との切り替えは、両測定を経時変
化の影響を受けない程度の時間間隔とし、高速回転で行
なう。
【0014】また、分光器を回折格子で構成する場合に
は、分光器の結像位置にレーリ光を遮断する遮光板とそ
の両側に2個の平行なスリットを有する2重スリットを
配設することが望ましい。そして上記2重スリットにお
ける2個の平行なスリットの間隔と、それぞれのスリッ
ト幅とは互いに独立に可変可能な機構とすることが望ま
しい。具体的には上記2重スリットを、中央で折り曲げ
た板バネと2枚のスリット板との組合せで構成すると共
に、スリットの可変機構をこの板バネの曲げ角と、2枚
のスリット板の間隔とをそれぞれ独立に可変する機構で
構成する。また、上記2重スリットを、左右対称の台
形、もしくは階段上に成形した板状構造とし、スリット
間隔の可変機構は、この板状構造を対称軸方向に平行移
動させる機構とすることもできる。
【0015】また、上記試料にレーザを照射する光学手
段のレンズ系を、2個の凸レンズ、もしくは凸レンズと
凹レンズの組合せからなる光学系と、これらのレンズの
うちの1個を光軸上で移動するレンズ移動機構とで構成
し、前記レンズ移動機構にしたがってレンズを所定位置
に設定することにより、試料上に照射されるレーザ光径
を容易に可変とすることができる。この場合、上記2個
のレンズ間の距離Eと、レーザ光源側及び顕微鏡側の上
記凸レンズの焦点距離f1、f2、分光器のスリット結像
レンズの焦点距離f4、分光器の入射スリット幅w、及
びレーザ光源からの出射レーザ光径rLとの関係が次式
(1)を満たすように、上記レンズ移動機構を配設する
ことが好ましい。
【0016】
【数2】 f1+f2≦E≦f1+f2+wf12/rL4…(1) 上記レンズ移動機構に試料上のレーザ光径を示す目盛を
設けておくと操作が容易となる。また、上記レンズ移動
機構は、レーザ光路を囲むパイプとこれの内部を摺動す
る上記レンズの保持治具とで構成することができる。ま
た、上記レンズ移動機構は、レーザ光路に平行に設置し
たレールと、このレール上を摺動する上記レンズの保持
治具とで構成することもできる。上記2個の凸レンズ、
もしくは凸レンズと凹レンズとの組合せからなる光学系
は、観察照明光の入射光学系を用いて構成することもで
きる。
【0017】なお、上記何れの装置においても検出出力
比を求める演算手段から得られる温度信号出力を表示装
置に入力する手段を配設し、上記試料のレーザ照射領域
の温度分布を前記表示装置に1次元もしくは2次元表示
できる機構とすることができる。
【0018】また、本発明によれば、試料にレーザ光を
照射し、顕微ラマン分光光度計を用いて前記試料からの
ストークスラマン光とアンチストークスラマン光との光
強度比を求めて前記試料の温度分布を計測する手段と、
前記試料の実測温度分布信号と基準試料の温度分布基準
値とを比較し、両者の大小関係から試料の正常もしくは
異常を表示する手段とを備えて品質管理装置を構成し、
前記試料の温度分布を計測する手段として上記何れかの
温度測定装置を用いることにより、信頼性の高い品質管
理装置を実現することができる。
【0019】また、本発明によれば、試料にレーザ光を
照射し、顕微ラマン分光光度計を用いて前記試料からの
ストークスラマン光とアンチストークスラマン光との光
強度比を求めて前記試料の温度分布を測定する方法にお
いて、前記試料からのラマン光をストークスラマン光と
アンチストークスラマン光とに分光する前に前記ラマン
光から予めレーリ光を除去して分光する構成とすること
により新規な温度分布測定方法が実現できる。そして具
体的には、前記試料を電子回路を形成した半導体ウェハ
もしくはLSIチップからなる電子回路装置とし、前記
電子回路装置の配線上の温度分布を計測する温度測定装
置を前記何れか記載の顕微ラマン分光光度計を用いた温
度測定装置により計測するようにすれば、電子回路装置
における配線上の新規な温度分布測定方法が実現され
る。
【0020】
【作用】本発明の作用を図1により説明する。1はレー
ザ光源、2はレーザ光、3は移動可能なレンズを含む光
学系、4はハーフミラー、5は対物レンズ、6は試料、
7はラマン光、8は鏡、41はノッチフィルタ、40は
ダイクロイックミラー、42aは長波長透過フィルタ、
42bは短波長透過フィルタ、23a、23bはレン
ズ、24a、24bは2次元検出器、43はデータ処理
装置、44は表示装置である。レーザ光2の照射により
試料6から生じたラマン光7はダイクロイックミラー4
0によりストークスラマン光18とアンチストークスラ
マン光19とに分離される。ストークスラマン光18及
びアンチストークスラマン光19のうち温度測定に用い
るラマンピークはそれぞれバンドパスフィルタ42a、
42bで選択する。これらのラマン光はそれぞれレンズ
23a、23bにより集光され検出器24a、24b上
に結像され、検出される。これらの強度からデータ処理
装置43により温度を求める。
【0021】本発明によれば、ノッチフィルタ41、ダ
イクロイックミラー40及びバンドパスフィルタ42で
分光器を構成する。すなわち、試料6から放射されたラ
マン光7(この段階ではレーリ光を含む)は、ノッチフ
ィルタ41でレーリ光が選択的に遮断されてダイクロイ
ックミラー40に入射する。この場合のダイクロイック
ミラー40は、ストークスラマン光18を透過し、アン
チストークスラマン光19を反射する光学特性を有する
ものを使用しているため、これによって両者が分離され
る。さらに分離されたラマン光は、それぞれのラマンピ
ークを選択的に透過するバンドパスフィルタ42で波長
成分の精度を上げレンズで集光され、検出器24でそれ
ぞれ同時に検出される。検出器24では光信号が電気信
号に変換されて検出され、その検出出力に基づいてデー
タ処理装置43で両者の光強度比が演算され試料の温度
が求まる。さらにデータ処理装置43からの出力にした
がって表示装置44に試料温度の2次元表示が行われ
る。
【0022】なお、分光器として原理的にはダイクロイ
ックミラー40を用いた場合には、バンドパスフィルタ
42が無くとも良いが、ここでは分光されたラマン光の
波長成分の精度を上げ、さらに蛍光等の重畳を防いでよ
り正確な温度を得るために設けている。また、バンドパ
スフィルタ42を用いる場合には、ダイクロイックミラ
ー40の代わりにハーフミラーを用いることができ、原
理的に光路を2分割する機能を有していればよい。
【0023】上記データ処理装置43による温度の算出
は、検出器24で測定されたストークス光18及びアン
チストークス光19の検出出力強度をIS及びIASとし
たとき、次式(2)に示す周知の量子力学から導かれる
温度とラマン光との関係式にしたがって演算処理され、
試料の温度Tが容易に求められる。なお、式中のhはプ
ランクの定数、cは光速、νは振動数、kは分光器及び
検出器の設定条件から求まるラマン光の波数を示す。
【0024】
【数3】
【0025】本発明によれば、IS、IASの強度を同時
に、または温度Tの経時変化より充分に小さい時間を隔
てて(これについては後の実施例の項で具体的に説明す
る)測定できるので、温度Tを正確に求めることが出来
る作用がある。
【0026】また、本発明によれば、バンドパスフィル
タ等を用いた波数分解能の低い分光器を用いるため、ラ
マン光の感度が向上し、測定時間を短縮できるので、温
度Tを正確に求めることが出来る作用がある。
【0027】また、本発明によれば、検出器24a及び
24bとして、2次元型の検出器を用いて試料のラマン
像を測定する。2台の検出器の同じ素子番地の信号強度
を式(2)のIS及びIASとして温度Tを求め、表示装
置44に出力することにより、温度分布像を迅速に測定
できる作用がある。
【0028】次に、図2及び図3を用いて試料上に照射
されるレーザの照射光径が本発明のレンズ系により任意
に可変でき、それに基づいて試料の温度測定領域を任意
に拡大縮小することができる作用につき説明する。図2
は、試料6にレーザ光2を照射するレンズ系3及び試料
6から放射されるラマン光7を集光して分光器13に入
光させるまでの光学系3Aを主体にした全体の光学系の
概略図を、図3は図2に示したレンズ系3と対物レンズ
5による光線を追跡した光学図の詳細を、それぞれ示し
たものである。
【0029】先ず、図2にしたがって光学系全体の概略
を説明すると、1はレーザ光源、2はレーザ光、3はレ
ンズ系、4はハーフミラー、5は対物レンズ、6は試
料、7はラマン光、8は鏡、41はノッチフィルタ、9
はスリット結像レンズ、10は入射スリット、11は
像、12は光軸、13は分光器(図示されてないが検出
器を含む)、f3は対物レンズ5の焦点距離、f4はスリ
ット結像レンズ9の焦点距離、wは入射スリット10の
幅である。レーザ光源1から出たレーザ光2をレンズ系
3と対物レンズ5とにより、試料6上に照射する。試料
6から出たラマン光7は対物レンズ5とスリット結像レ
ンズ9とにより、分光器13の入射スリット10上に結
像される。これを分光器13により測定する。
【0030】次に、図3にしたがって試料6上に照射さ
れるレーザ光の照射領域がレンズ系3を操作して任意に
拡大縮小できる原理を説明する。レンズ系3は2個の凸
レンズ3a及び3bの組合せからなっている。凸レンズ
3a及び3bの焦点距離をそれぞれf1及びf2(複雑に
なるので図示せず)、対物レンズ5の焦点距離をf3
置く。この図で、レーザ光2は凸レンズ3aにより点A
に集光される。ここで凸レンズ3bと点Aとの距離をs
2、凸レンズ3bから点B(試料6の内部の仮想の点)
までの距離をs2’と置く。同様に、対物レンズ5から
点B及び点Cまでの距離をs3及びs3’と置く。また、
対物レンズ5として無限遠集光型のものを用いると、試
料6と対物レンズ5の距離は焦点距離f3に等しい。こ
こで、f2、s2、s2’、f3、s3、s3’の関係は次式
(3)、(4)で表される。
【0031】
【数4】
【0032】
【数5】
【0033】一方、入射レーザ光2の径をrL,凸レン
ズ3a及び3bを通るレーザ光の径をr2、r3、試料上
のレーザ光径をrSと置くと、これらの値の関係は次式
(5)、(6)、(7)で表される。
【0034】
【数6】
【0035】
【数7】
【0036】
【数8】
【0037】式(3)〜(7)より次式(8)が導かれ
る。
【0038】
【数9】
【0039】f1、f2、f3、rLは一定であるため、s
2を可変することにより、rSを可変できる。すなわち、
凸レンズ3aまたは3bを移動させて2つのレンズの間
隔E=f1+s2を変化させることにより、試料上のレー
ザ光径rSを自由に可変でき、試料上の測定領域の大き
さに応じて照射レーザ光の径を可変できる作用がある。
また、凸レンズ3aと、対物レンズ5との間隔は試料上
のレーザ光径rSには影響しない。
【0040】レンズの間隔Eの可変範囲は以下のように
決定した。スリット結像レンズ(図2の9)の焦点距離
をf4、入射スリットの幅をwとすると、試料上の測定
可能な最大幅はwf3/f4となる。すなわち、rSの可
変範囲は次式(9)で表わされる。
【0041】
【数10】
【0042】式(8)より、
【0043】
【数11】
【0044】すなわち、本発明では、レンズ系3におけ
るレンズ3a、3b間の間隔Eの可変範囲を次式(1
1)とすることにより、試料上のレーザの照射径を任意
に可変可能である。
【0045】
【数12】
【0046】また、顕微ラマン分光光度計では、通常試
料の観察照明光は凸レンズ系により試料上の照射径を拡
大して照射するようになっているので、観察照明光の入
射口からレーザ光を入射すれば、試料上のレーザ光径を
容易に拡大できる。
【0047】
【実施例】以下、図面にしたがって本発明の一実施例を
説明する。 〈実施例1〉この実施例は、分光器を3段の差分散型と
し、ストークスラマン光とアンチストークスラマン光と
を同時に計測して得られた温度分布を2次元表示で表示
装置に表示できる温度測定装置の構成にかかるもので、
その主な特徴点はレーリ光を除去する2重スリットの構
造、試料へ照射するレーザ光の光径(温度測定の対象領
域)を任意に調整できる可変機構の構成にあり、併せて
この装置により実際にLSIチップの配線上の温度分布
を測定した例について説明する。
【0048】以下、図4にしたがって装置全体の概要を
説明すると、一点破線で囲んだ13は、検出器を含む分
光器を示しており、1はレーザ光源、2はレーザ光、3
はレンズ系、4はハーフミラー、5は対物レンズ、6は
試料、7はラマン光、8は鏡、9はスリット結像レン
ズ、10は入射スリット、12は光軸、14a〜fは凹
面鏡、15a〜cは回折格子、16a〜dは平面鏡、1
7は2重スリット、18はストークス光、19はアンチ
ストークス光、20はスリット、22a、bは鏡、23
a、bは凸レンズ、24a、24bは検出器、43はデ
ータ処理装置、44は表示装置、f3は対物レンズ5の
焦点距離、f4はスリット結像レンズ9の焦点距離、w
は入射スリット10の幅である。
【0049】上記装置において、分光器の焦点距離64
0mm、回折格子の刻線数1800本/mm、波長線分
散0.7nm/mm、入射スリット10の幅2mm、入
射スリット10の高さ15mmとした。また、検出器2
4a、24bとしてCCD(Charge Coupl
ed Device、電荷移送形固体撮像装置)を用い
た。ここでは回折格子15の分光中心波長をレーリ光の
波長に設定し、光軸12に一致させるようにした。入射
スリット10上のラマン像を回折格子15aによりスト
ークスラマン光18とアンチストークスラマン光19と
に分光し、2重スリット17上に結像させた。また、レ
ーリ光は光軸12上を通り、2重スリット17の中心部
に結像させた。この2重スリット17は、ストークスラ
マン光18とアンチストークスラマン光19の結像位置
にそれぞれ平行なスリット17a、17bを設け、中心
は塞いだものとしてレーリ光を遮断している。この2重
スリット17の詳細構造例については後で図5を用いて
説明する。
【0050】ここでレーザ光2の波長を514.5nm
とすると、波数線分散は(1/514.5×10~92
×0.7×10~9=2600m~1/mm=26cm~1
mmとなる。従って、本実施例では−100〜100c
m~1の領域の光を遮断するために、2重スリット17の
2つの平行なスリット17a、17bの間隔を7.7m
mにしてある。
【0051】さらに第2、第3の回折格子15b、15
cを介してさらに分光し、最終的にストークスラマン光
18とアンチストークスラマン光19とをそれぞれ鏡2
2aと22bで反射させ、凸レンズ23a及び23bで
検出器24a及び24b上に結像させる。凸レンズ23
a、23bは焦点距離が50mmのものを用い、凸レン
ズから分光器の結像位置までの距離及び検出器24a、
24bまでの距離を共に100mmとした。また、鏡2
2a、22bの合わせ部を開けたことにより、レーリ光
が検出器に入射するのを防いだ。この方法により、レー
リ光を遮断しながら、ストークスラマン光とアンチスト
ークスラマン光を同時に検出した。
【0052】さらに、これらのストークスラマン光とア
ンチストークスラマン光の強度からデータ処理装置43
により式(1)の演算を行ない、温度Tを求めた。この
演算は検出器24a、24bの各素子ごとに行ない、温
度分布を表示装置44に出力した。本装置では検出器を
ストークスラマン光用とアンチストークスラマン光用と
の2台用い、両者を同時に検出できる構成とした。
【0053】2重スリット17の構造を図5に示した。
171は板バネ、172a、172bはスリット板、1
73は引っ張り棒、174a〜174fはシャフト、1
8はストークス光、19はアンチストークス光、Rはレ
ーリ光である。この図において、光は左下方から入射す
る。板バネ171とスリット板172aとの隙間及び板
バネ171とスリット板172bとの隙間はそれぞれス
トークス光18及びアンチストークス光19の通るスリ
ットである。また、レーリ光Rを板バネ171でさえぎ
る。これにより、レーリ光Rの検出器への入射を防ぐこ
とが出来る。また、板バネ171には雌ねじを切った引
っ張り棒173を取り付け、これに雄ねじを切ったシャ
フト174a〜174dをねじ込む。これらのシャフト
を同時に、かつ、シャフト174a、174bとシャフ
ト174c、174dとを反対方向に回転させることに
より、板バネの開き角を変えて、スリットの間隔を可変
できる。また、スリット板172a、172bを動かす
ためのシャフト174e、174fはシャフト174a
〜174dとは別に駆動するため、スリットの間隔とス
リット幅は個別に可変できる。
【0054】本発明の装置によりLSI配線上の温度分
布を測定した結果を図6に示した。すなわち、この図は
LSIの要部表面を示しており、35は絶縁物、36は
配線導体を示し、温度測定は、配線導体36の斜線を施
した領域について測定した。このように、本発明によれ
ば、試料の温度分布を正確に測定することができる。
【0055】また、図3はレンズ系3の詳細を示したも
ので、レーザ光源1としてArレーザの波長が514.
5nm、レーザビームの光径rLが1.5mmのもの
を、対物レンズ5として無限遠集光型で倍率が50倍、
焦点距離f3が5mmのものを、スリット結像レンズ9
として焦点距離f4が225mmのものを用い、入射ス
リット10の幅wを2mmに設定してある。また、凸レ
ンズ3a、3bの焦点距離f1、f2(図示せず)をそれ
ぞれ150mm及び120mmとし、s2を120〜2
40mmの範囲で可変するようにした。先に示した式
(8)により、試料6上のレーザ光径rSは0〜50μ
mの範囲で可変できる。ここで、また、入射スリット1
0上に出来る像の大きさは、試料上のレーザ光径rS
4/f3倍であるため、0〜2.25mmの範囲で変わ
った。
【0056】図7(a)、(b)は、レンズ系3におけ
るs2を可変するためのレンズ移動機構3Bの斜視図を
示したものである。同図において、3aは凸レンズ、2
7はレンズホルダ、28はレンズ架台、29はレール、
30はつまみ、31は目盛板である。レール29をレー
ザ光の光軸に平行に設置し、つまみ30を持ってレンズ
を摺動させることにより、レンズの位置を可変すること
が出来る。また、式(7)に従って目盛板31にs2
目盛を付けることにより、目的とする試料上のレーザ光
径にあわせてレンズ位置を容易に設定可能である。これ
により試料上の測定領域の大きさに応じて、レーザ光の
照射径を可変できる効果が得られた。
【0057】〈実施例2〉図8は、実施例1の図4に示
した鏡22a、22bと凸レンズ23a、23bの代わ
りに凹面鏡25a、25bを用い変形例を示したもので
ある。凹面鏡25a、25bは、焦点距離が50mmの
ものを用い、凹面鏡25a、25bから2重スリット2
1までの距離と、検出器24a、24bまでの距離をと
もに100mmとした。これにより、検出器24a、2
4b上にラマン像を結ばせることができ、実施例1と同
様の効果が得られた。
【0058】〈実施例3〉図9は、実施例2と同様に実
施例1に示した図4の後段のラマン光の分割手段と検出
器に改良を加えた変形例を示したものである。この例の
特徴は鏡22c、22d、22e、22f及びプリズム
26を増設し、2台の検出器24a、24bの代わりに
1台の2次元型検出器24cの上半分と下半分でストー
クス光とアンチストークス光を同時検出できるようにし
たものである。プリズム26の背面には遮光板34が設
けられ、レーリ光を遮光する。この構成は実施例1と比
べて2次元検出器が1台であるため、安く実現できた。
【0059】〈実施例4〉図10は、スリット17を通
常の単スリット17´とした外は、実施例1の図4と基
本的に同一構成である。レーリ光を除去する手段は、鏡
22a、22bの合わせ部を、少なくともレーリ光のス
ペクトル領域分だけ開けたことにより、2重スリットを
使用しなくても実質的にレーリ光が検出器24に入射す
るのを防ぐように構成されている。
【0060】〈実施例5〉図11は、実施例4と同様に
スリット17を通常の単スリット17´とし、鏡22a
と22bの一端を密着させた。また、レーリ光を除去す
る手段として2重スリット17の代りにノッチフィルタ
41を用いた。これは実施例1〜4と比べて構成が容易
であった。しかも確実にレーリ光を除去できた。本装置
により、実施例1と同様の効果が得られた。
【0061】〈実施例6〉図12は、実施例1の図4に
示した3段の分光器の代わりに1段の分光器とし、レー
リ光の除去手段としてノッチフィルタ41と2重スリッ
ト17とを併用した構成を示す。ストークスラマン光と
アンチストークスラマン光との分離にはナイフエッジミ
ラー22fを用いた。分光器の焦点距離は320mm、
回折格子の刻線数は1800本/mm、波長線分散は
1.4nm/mm、入射スリット10の幅は2mm、入
射スリット10の高さは15mmとした。また、検出器
24a、24bとしてCCDを用いた。レーザ光の波長
を514.5nmとすると、波数線分散は(1/51
4.5×10~92×1.4×10~9=5200m~1
mm=52cm~1/mmとなる。従って、本実施例では
−100〜100cm~1の領域の光を遮断するために、
2重スリット17の2つのスリットの間隔を3.9mm
にした。
【0062】本実施例は、実施例1〜5と比べてラマン
光の回折格子及び鏡による反射の回数が少ないため、検
出器24a、24bに入射するラマン光の強度が約10
倍向上し、測定時間が短縮出来たため、さらに正確な温
度測定が出来る効果が得られた。
【0063】〈実施例7〉図13は、分光手段として回
折格子の代りにプリズム26bを用い、レーリ光の除去
手段としてノッチフィルタ41を、ストークスラマン光
とアンチストークスラマン光の分離に互いに向きの異な
る2枚の鏡22a、22bを用いた装置の構成例を示し
たものである。これにより実施例6と同等の効果が得ら
れた。
【0064】〈実施例8〉図1は、作用の項で説明した
一構成例であり、本実施例ではストークス及びアンチス
トークスラマン光の分光手段として、回折格子やプリズ
ム等の分散型の分光器の代りにバンドパスフィルタ42
を用いた。フィルタ42aはストークスラマン光18を
選択的に透過する長波長透過フィルタ、42bはアンチ
ストークスラマン光19を選択的に透過する短波長透過
フィルタである。レーリ光の除去手段としてはノッチフ
ィルタ41を、ストークスラマン光とアンチストークス
ラマン光の分離手段としてはダイクロイックミラー40
を用いた。なお、同図において43はデータ処理装置、
44は表示装置をそれぞれ示す。本実施例は実施例1〜
7と比べて、ラマン光を検出器24の素子に大きな強度
で受光できた。そのため、S/Nも向上出来た。また、
検出器24上にボケのない試料像を作ることが出来た。
これは検出器上に生じたラマン光がスペクトルに分解し
ていないためである。このため、2次元の温度分布を迅
速に得ることが出来た。なお、この装置構成でダイクロ
イックミラー40の代わりにハーフミラーを用いること
もできるが、分光特性をより向上させるためにはダイク
ロイックミラー40が好ましい。
【0065】〈実施例9〉図14(a)は、実施例8の
バンドパスフィルタ42a、42bを円盤42cに取付
け、この円盤42cをモータ45により回転させること
により、ストークスラマン光とアンチストークスラマン
光とを周期的に交互に切り替えて同一検出器24に入射
させるようにした構成例を示したものである。同期信号
発生器46からの信号により、モータ45の回転と検出
器24の信号読みだしの周期を一致させ、ストークスラ
マン光とアンチストークスラマン光の検出器24への入
射と同期させて各光の強度をメモリ47の各々別の領域
に保存するようにした。さらに、メモリ47のデータか
ら演算回路を有するデータ処理装置43により温度を算
出し、表示装置44に温度分布を表示させた。円盤42
cの回転を1〜数Hzで行なうことにより、ストークス
ラマン光とアンチストークスラマン光を同時に検出する
のとほぼ同じ精度で温度を測定することができた。
【0066】〈実施例10〉図14(b)は、実施例9
のデータ処理装置43と表示装置44との間に、試料の
温度分布基準値を蓄積したメモリ47と比較器48とを
接続した変形例であり、破線で表示した。メモリ47に
例えば正常なLSIチップの配線温度分布を格納してお
き、LSLの検査工程にこの装置を適用すれば、比較器
48でメモリ47からの基準値と試料6からの実測値と
の温度比較を行い、試料の温度管理を常に容易に行うこ
とができる。不良品が発生したときには2次元表示で不
良個所を容易に表示することができ品質管理装置として
有効である。
【0067】〈実施例11〉図15は、実施例8のバン
ドパスフィルタ42a、42bを外して、ダイクロイッ
クミラー40で分離したストークスラマン光18とアン
チストークスラマン光19を直接検出器24a、24b
に入射させた。これを複数のラマンピークを有する試料
a−Si34に適用した結果、これらを一度に検出でき
て検出強度が向上した。これにより、温度を高精度に測
定出来た。
【0068】〈実施例12〉図16は、実施例1の図3
に示したレンズ系3の変形例で、実施例1の凸レンズ3
aを凹レンズ3cに置き換えたものである。したがっ
て、式(7)、(8)のf1の値は負となる。レーザビ
ーム径rLが1.5mmのものを、対物レンズ5として
無限遠集光型で倍率が50倍、焦点距離f3が5mmの
ものを、スリット結像レンズ9として焦点距離f4が2
25mmのものを用い、入射スリット10の幅wを2m
mに設定した。また、凹レンズ3cの焦点距離f1は−
150mm、凸レンズ3bの焦点距離f2は120mm
のものを用い、s2を120〜240mmの範囲で可変
するようにした。式(8)により、試料上のレーザ光径
Sは0〜50μmの範囲で可変できた。ここで、入射
スリット10上に出来る像の大きさは試料上のレーザ光
径rSのf4/f3倍であるため、0〜2.25mmの範
囲で変わった。これにより試料上の測定領域の大きさに
応じて、レーザ光の照射径を可変できる効果が得られ
た。
【0069】〈実施例13〉図17も、実施例1の図3
に示したレンズ系3の変形例で、実施例1の凸レンズ3
bを凹レンズ3fに置き換えたものである。したがっ
て、式(3)、(8)のf2の符号は負になる。レーザ
ビーム径rLが1.5mmのものを、対物レンズ5とし
て無限遠集光型で倍率が50倍のものを、焦点距離f3
が5mmのものを、スリット結像レンズ9として焦点距
離f4が225mmのものを用い、入射スリット10の
幅wを2mmに設定した。また、凸レンズ3aの焦点距
離f1は150mm、凹レンズ3fの焦点距離f2(図示
せず)は120mmのものを用い、s2を12〜120
mmの範囲で可変するようにした。式(8)により、試
料上のレーザ光径rSは0〜50μmの範囲で可変でき
た。ここで、入射スリット10上に出来る像の大きさは
試料上のレーザ光径rSのf4/f3倍であるため、0〜
2.25mmの範囲で変わった。これにより試料上の測
定領域の大きさに応じて、レーザ光の照射径を可変でき
る効果が得られた。
【0070】〈実施例14〉図18は、実施例1のレン
ズ移動機構3Bの変形例を示したものである。同図の
(a)は斜視図、(b)はレンズホルダー27の正面
図、(c)はレンズホルダー27の側面図、(d)はパ
イプ32の正面図、(e)はしパイプ32の側面図をそ
れぞれ示す。3aは凸レンズ、27はレンズホルダ、3
0はつまみ、32はパイプ、33はスリットである。パ
イプ32をレーザ光2の光軸に平行に設置し、レンズホ
ルダ27をパイプ32内で摺動させることにより、レン
ズの位置を可変することができた。また、式(7)に従
って目盛板31にs2の目盛を取付けることにより、目
的とする試料上のレーザ光径にあわせてレンズの位置を
可変することができた。これにより試料上の測定領域の
大きさに応じて、レーザ光の照射径を可変できる効果が
得られた。
【0071】〈実施例15〉図19、図20は、2重ス
リットの他の構造例を示したものである。図19
(a)、図20(a)は正面図、図19(b)、図20
(b)は側面図である。176は外スリット板、177
は内スリット板、178は押さえ板、179は孔であ
る。外スリット板176及び内スリット板177はそれ
ぞれ独立に押さえ板178に挾まれながら摺動する。ま
た、押さえ板178には長方形の孔179をあける。外
スリット板176、内スリット板177と孔179によ
りストークス光S及びアンチストークス光ASの通るス
リットを形成する。これらのスリットの間は内スリット
板177で塞ぐため、レーリ光を遮断できる。また、外
スリット板176、内スリット板177は独立に移動さ
せるため、スリットの間隔とスリットの幅は個別に可変
できる。これにより、試料を交換して検出するラマンピ
ーク波数が変わっても、それに応じてスリットの間隔と
スリットの幅を調整することにより、ストークスラマン
光とアンチストークスラマン光の同時検出が出来る効果
が得られた。
【0072】〈実施例16〉本発明の装置によりポリ塩
化ビニルのストークス光18とアンチストークス光19
を測定した結果を、それぞれ図15(a)及び(b)に
示す。±630及び700cm~1付近にラマン光が観測
された。また、*印はレーザ光源から発生するプラズマ
ラインである。このように本発明によれば、ストークス
光とアンチストークス光が同時に測定できる。
【0073】
【発明の効果】以上詳述したように本発明により所期の
目的を達成することができた。すなわち、ストークスラ
マン光とアンチストークスラマン光の強度を同時に、ま
たは、温度測定に影響のない程度の短い時間間隔で交互
に測定することにより試料の温度を正確に測定できる効
果がある。また、分光器の波数分解能を低くして感度を
向上させることにより、測定時間を短くし、温度の変化
の影響を受けない正確な温度測定を行なえる効果があ
る。また、2次元検出器を用いることにより、試料上の
温度の2次元分布を経時変化の影響を受けずに正確に測
定できる効果がある。また、試料上の測定箇所の大きさ
に応じて照射レーザ光の径を可変することにより、任意
の測定形の温度解析を可能にする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理並びに一実施例を説明する温度測
定装置の概略図。
【図2】同じく原理を説明する光学系の概略図。
【図3】同じく原理並びに一実施例を説明するレンズ系
の光学図。
【図4】同じく一実施例を説明する温度測定装置の概略
図。
【図5】同じく2重スリット構造の一例を示した説明
図。
【図6】同じく温度分布の測定例を示した試料の平面
図。
【図7】同じくレンズ移動機構の一例を示した斜視図。
【図8】同じく他の実施例となる温度測定装置の概略
図。
【図9】同じく他の実施例となる温度測定装置の概略
図。
【図10】同じく他の実施例となる温度測定装置の概略
図。
【図11】同じく他の実施例となる温度測定装置の概略
図。
【図12】同じく他の実施例となる温度測定装置の概略
図。
【図13】同じく他の実施例となる温度測定装置の概略
図。
【図14】同じく他の実施例となる温度測定装置の概略
図。
【図15】同じく他の実施例となる温度測定装置の概略
図。
【図16】同じく他のレンズ系の光学図。
【図17】同じく他のレンズ系の光学図。
【図18】同じく他のレンズ移動機構の一例を示した分
解図。
【図19】同じく他の2重スリット構造の一例を示した
説明図。
【図20】同じく他の2重スリット構造の一例を示した
説明図。
【図21】同じくストークス光とアンチストークス光と
を同時に測定したときのそれぞれのスペクトル曲線図。
【符号の説明】
1…レーザ光源、 2…レーザ
光、3…レンズ系、 4…ハー
フミラー、5…対物レンズ、 6
…試料、7…ラマン光、 9…
スリット結像レンズ、10…入射スリット、
12…光軸、13…分光器、 1
7、21…2重スリット、18…ストークス光、
19…アンチストークス光、17´、20…
単スリット、 24…検出器、26…プリズ
ム、 27…レンズホルダ、28…
レンズ架台、 29…レール、30…
つまみ、 31…目盛板、32…
パイプ、 33…スリット、34
…遮光板、 35…絶縁物、36
…配線導体、 40…ダイクロイッ
クミラーもしくはハーフミラー、
41…ノッチフィルタ、42a、42b…フィル
タ、 42c…円盤、43…データ処理装置、
44…表示装置、45…モータ、
46…同期信号発生器、47…メモリ、
48…比較器、171…板バ
ネ、 172…スリット板、173…
引っ張り棒、 174…シャフト、176
…外スリット板、 177…内スリット板、 178…押さえ板、 179…孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 崎元 正教 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株式会社日立製作所武蔵工場内 (72)発明者 江澤 正義 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (72)発明者 長城 和一 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社日立製作所小田原工場内 (72)発明者 坂本 由美 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所生産技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−112322(JP,A) 特開 昭56−55822(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01K 11/12 G01N 21/65

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光源と、試料にレーザを照射し、前
    記試料からの散乱光を導出する顕微鏡的光学手段と、散
    乱光をストークスラマン光とアンチストークスラマン光
    とに分光する分光器と、前記分光されたそれぞれのラマ
    ン光の強度を検出する光検出器と、前記光強度の検出出
    力比を求める演算手段とを有し、前記試料のレーザ照射
    領域の温度を計測するラマン分光光度計を用いた温度測
    定装置において、前記光学手段と前記分光器との間の光
    路上にレーリ光を遮断するノッチフィルタを配設して、
    ラマン光を分光する前に予め光路からレーリ光を除去す
    るように構成すると共に、前記分光器を、前記ストーク
    スラマン光とアンチストークスラマン光のうちの一方を
    反射させ、他方を透過させるダイクロイックミラーで構
    成し、反射光路及び透過光路上にそれぞれ1次元もしく
    は2次元型の光検出器を配設して成る顕微ラマン分光光
    度計を用いた温度測定装置。
  2. 【請求項2】 上記分光器を、透過と反射との2光路のラ
    マン光に分割する光学素子と、分割された一方の透過光
    路上に配設されたストークスラマン光とアンチストーク
    スラマン光のうちの何れか一方のみを通すフィルタと、
    他方の反射光路上に配設された前記フィルタとは逆の光
    学特性を有するフィルタとで構成し、それぞれの光路上
    に1次元もしくは2次元型の光検出器を配設して成る請
    求項1記載の顕微ラマン分光光度計を用いた温度測定装
    置。
  3. 【請求項3】 上記ラマン光を2光路に分割する光学素子
    を、ダイクロイックミラーもしくはハーフミラーで構成
    すると共に、透過光路上に配設されるフィルタをストー
    クスラマン光を透過させアンチストークスラマン光を遮
    断する光学特性を有する長波長透過フィルタもしくはス
    トークスラマン光のみを透過するバンドパスフィルタで
    構成し、反射光路上に配設されるフィルタをアンチスト
    ークスラマン光を透過させストークスラマン光を遮断す
    る光学特性を有する短波長透過フィルタもしくはアンチ
    ストークスラマン光のみを透過するバンドパスフィルタ
    で構成して成る請求項記載の顕微ラマン分光光度計を
    用いた温度測定装置。
  4. 【請求項4】 上記分光器をプリズムで構成し、分光され
    たストークスラマン光及びアンチストークスラマン光の
    それぞれの光路上に1次元もしくは2次元型の光検出器
    を配設して成る請求項1記載の顕微ラマン分光光度計を
    用いた温度測定装置。
  5. 【請求項5】 上記分光器を回折格子で構成し、分光され
    たストークスラマン光及びアンチストークスラマン光の
    それぞれの光路上に1次元もしくは2次元型の光検出器
    を配設して成る請求項1記載の顕微ラマン分光光度計を
    用いた温度測定装置。
  6. 【請求項6】 上記分光器を、ストークスラマン光とアン
    チストークスラマン光とをそれぞれに対応するフィルタ
    を介して同一光軸上で所定の周期ごとに交互に分光する
    構成とし、前記分光されたラマン光を分光周期に同期さ
    せて同一の光検出器で検出すると共に、前記検出器から
    それぞれのラマン光信号強度を読み出す回路と、前記両
    者の信号強度を蓄積する記憶装置と、これら蓄積された
    両者の信号からその強度比を求める演算回路とを有して
    成る信号処理装置を具備して成る請求項1記載の顕微ラ
    マン分光光度計を用いた温度測定装置。
  7. 【請求項7】 上記同一光軸上で所定の周期ごとに交互に
    分光する分光器を、ストークスラマン光のみを透過させ
    るバンドパスフィルタもしくは長波長透過フィルタと、
    アンチストークスラマン光のみを透過させるバンドパス
    フィルタもしくは短波長透過フィルタとを同一円盤上に
    離間して配設し、円盤の回転により所定の周期でストー
    クスラマン光とアンチストークスラマン光を交互に透過
    させ、分光する構成として成る請求項記載の顕微ラマ
    ン分光光度計を用いた温度測定装置。
  8. 【請求項8】 レーザ光源と、試料にレーザを照射し、前
    記試料からの散乱光を集光する光学手段と、散乱光をス
    トークスラマン光とアンチストークスラマン光とに分光
    する分光器と、前記分光されたそれぞれのラマン光の強
    度を検出する光検出器と、前記光強度の検出出力比を求
    める演算手段とを有し、前記試料のレーザ照射領域の温
    度を計測するラマン分光光度計を用いた温度測定装置に
    おいて、前記分光器を回折格子で構成すると共に、前記
    分光器の結像位置にレーリ光を遮断する遮光板とその両
    側に2個の平行なスリットを有する2重スリットを配設
    して成る顕微ラマン分光光度計を用いた温度測定装置。
  9. 【請求項9】 上記2重スリットにおける2個の平行なス
    リットの間隔と、それぞれのスリット幅を独立に可変す
    る機構を備えて成る請求項記載の顕微ラマン分光光度
    計を用いた温度測定装置。
  10. 【請求項10】 上記2重スリットを、中央で折り曲げた
    板バネと2枚のスリット板との組合せで構成すると共
    に、スリットの可変機構をこの板バネの曲げ角と、2枚
    のスリット板の間隔とをそれぞれ独立に可変する機構で
    構成して成る請求項もしくは記載の顕微ラマン分光
    光度計を用いた温度測定装置。
  11. 【請求項11】 上記2重スリットを、左右対称の台形、
    もしくは階段上に成形した板状構造とし、スリット間隔
    の可変機構は、この板状構造を対称軸方向に平行移動さ
    せる機構として成る請求項もしくは記載の顕微ラマ
    ン分光光度計を用いた温度測定装置。
  12. 【請求項12】 レーザ光源と、試料にレーザを照射し、
    前記試料からの散乱光を集光する光学手段と、散乱光を
    ストークスラマン光とアンチストークスラマン光とに分
    光する分光器と、前記分光されたそれぞれのラマン光の
    強度を検出する光検出器と、前記光強度の検出出力比を
    求める演算手段とを有し、前記試料のレーザ照射領域の
    温度を計測するラマン分光光度計を用いた温度測定装置
    において、前記試料にレーザを照射する光学手段中に、
    2個の凸レンズ、もしくは凸レンズと凹レンズの組合せ
    と、これらのレンズのうちの1個を光軸上で移動するレ
    ンズ移動機構とで構成したレンズ系を設け、前記レンズ
    移動機構にしたがってレンズを所定位置に設定すること
    により、試料上に照射されるレーザ光径を可変として成
    る請求項1乃至11の何れか一つに記載の顕微ラマン分
    光光度計を用いた温度測定装置。
  13. 【請求項13】 上記2個のレンズ間の距離Eと、レーザ
    光源側及び顕微鏡側の上記凸レンズの焦点距離f1、f
    2、分光器のスリット結像レンズの焦点距離f4、分光
    器の入射スリット幅w、及びレーザ光源からの出射レー
    ザ光径rLとの関係が次式(1) f1+f2≦E≦f1+f2+wf1f2/rLf4…(1) を満たすように、上記レンズ移動機構を配設して成る請
    求項12記載の顕微ラマン分光光度計を用いた温度測定
    装置。
  14. 【請求項14】 上記レンズ移動機構に試料上のレーザ光
    径を示す目盛を設けて成る請求項12もしくは13記載
    の顕微ラマン分光光度計用いた温度測定装置。
  15. 【請求項15】 上記レンズ移動機構は、レーザ光路を囲
    むパイプとこれの内部を摺動する上記レンズの保持治具
    とを具備して成る請求項12乃至14の何れか一つに
    顕微ラマン分光光度計用いた温度測定装置。
  16. 【請求項16】 上記レンズ移動機構は、レーザ光路に平
    行に設置したレールと、このレール上を摺動する上記レ
    ンズの保持治具とを具備して成る請求項12乃至15の
    何れか一つに記載顕微ラマン分光光度計用いた温度測
    定装置。
  17. 【請求項17】 上記2個の凸レンズ、もしくは凸レンズ
    と凹レンズとの組合せからなるレンズ系は、観察照明光
    の入射光学系を用いて構成して成る請求項12乃至15
    何れか一つに記載顕微ラマン分光光度計用いた温度
    測定装置。
  18. 【請求項18】 上記検出出力比を求める演算手段から得
    られる温度信号出力を表示装置に入力する手段を配設
    し、上記試料のレーザ照射領域の温度分布を前記表示装
    置に1次元もしくは2次元表示できる機構として成る請
    求項1乃至11の何れか一つに記載の顕微ラマン分光光
    度計を用いた温度測定装置。
  19. 【請求項19】 上記検出出力比を求める演算手段から得
    られた温度信号出力を比較器に入力する手段と、前記比
    較器に入力された温度信号出力を予め記憶装置に格納さ
    れた所定の温度分布の基準値と比較する手段と、この比
    較結果を表示装置に入力し、上記試料のレーザ照射領域
    における温度分布の基準値との比較結果を表示する手段
    とを有して成る請求項1乃至11の何れか一つに記載の
    顕微ラマン分光光度計を用いた温度測定装置。
  20. 【請求項20】 試料にレーザ光を照射し、顕微ラマン分
    光光度計を用いて前記試料からのストークスラマン光と
    アンチストークスラマン光との光強度比を求めて前記試
    料の温度分布を計測する手段と、前記試料の実測温度分
    布信号と基準試料の温度分布基準値とを比較し、両者の
    大小関係から試料の正常もしくは異常を表示する手段と
    を有する温度測定装置を備えた品質管理装置であって、
    前記温度測定装置を請求項19記載の顕微ラマン分光光
    度計を用いた温度測定装置で構成して成る品質管理装
    置。
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