JPH11218445A - 光学プローブ - Google Patents

光学プローブ

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JPH11218445A
JPH11218445A JP2211098A JP2211098A JPH11218445A JP H11218445 A JPH11218445 A JP H11218445A JP 2211098 A JP2211098 A JP 2211098A JP 2211098 A JP2211098 A JP 2211098A JP H11218445 A JPH11218445 A JP H11218445A
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optical
light
scattered light
filter
sample
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JP2211098A
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English (en)
Inventor
Masahiko Kokubo
正彦 小久保
Kunio Ueda
邦夫 上田
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化が可能で、かつ入射光に含まれるラマ
ン散乱光の混入により試料から励起されるラマン散乱光
の検出精度が低下することのない光学プローブを提供す
る。 【解決手段】 励起光用光ファイバ1を通して導かれた
励起光は第1の光学ノッチフィルタ4を透過して試料6
に照射される。試料6において励起された散乱光は第1
の光学ノッチフィルタ4に到達し、散乱光中のラマン散
乱光が反射され、反射ミラー7、第2の光学ノッチフィ
ルタ8、コンデンサレンズ10を通して散乱光用光ファ
イバ13に導かれる。第2の光学ノッチフィルタ8は第
1の光学ノッチフィルタ4により反射されたラマン散乱
光に混入したレイリー散乱光を反射して除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラマン散乱光を検
出する光学プローブ(光学検出器)に関する。
【0002】
【従来の技術】物質に光を照射すると、入射光の周波数
(または波長)から僅かにずれた周波数(または波長)
をもつ弱い非弾性散乱光であるラマン散乱光が発生す
る。このラマン散乱光を検出し、そのスペクトルを測定
することによって物質を分析したり、分子構造に関する
情報を得ることができる。そのため、ラマン散乱光は種
々の分野に応用されている。
【0003】ラマン散乱光の検出方法としては、試料の
近くに光学プローブを配置し、この光学プローブと光源
および分光器とを光ファイバで接続して試料のラマン散
乱光を検出する方法が知られている。この方法では、光
源や分光器から離れた位置にある試料のラマン散乱スペ
クトルを検出することができるため、特定物質を同定す
る工業的な品質管理などに利用することができる。
【0004】図4は従来の第1の例による光学プローブ
の構成を示す模式図である。図4の光学プローブ100
は励起光用光ファイバ101を介して光源に接続され、
散乱光用光ファイバ112を介して分光器に接続されて
いる。このような光学プローブは米国特許第5,37
7,004号に開示されている。
【0005】図4の光学プローブでは、光源から導かれ
た励起光を試料113に導き、励起光の照射により励起
された散乱光のうち、ラマン散乱光を選択的に取り出
し、散乱光用光ファイバ112を通して分光器に出力す
る。
【0006】光学プローブ100は、光源からの励起光
を励起光用光ファイバ101を通して入射光として導入
する。光源からの励起光が励起光用光ファイバ101を
通過する際にはラマン散乱光が発生する。このため、光
学プローブに導入された入射光には、励起光に加えて励
起光用光ファイバ101によるラマン散乱光が含まれ
る。この入射光を試料113に照射すると、試料113
からラマン散乱光が励起される。
【0007】一般的に、励起光用光ファイバ101によ
るラマン散乱光は広い波長域にわたっており、その強度
も試料113で生じるラマン散乱光に比べて桁違いに大
きいものである。このため、光学プローブの検出対象で
ある波長域と励起光用光ファイバ101において生じる
ラマン散乱光の波長域とが重なってしまうと、試料11
3で生じるラマン散乱光を検出できなかったり、検出精
度が低下する。
【0008】そこで、図4の光学プローブでは、入射光
が試料113に至る光路中に透過型回折素子102およ
び空間フィルタ103を設け、入射光から励起光のみを
取り出して試料113に照射するように構成している。
すなわち、透過型回折素子102は、入射光を回折させ
て励起光の波長に近接する波長域の入射光のみを空間フ
ィルタ103に導いている。さらに、空間フィルタ10
3では入力レンズ104および出力レンズ106の間に
ピンホール板あるいはスリット板105を設け、ここを
通過させることによってさらに入射光の波長域を絞り、
所定波長の励起光を取り出している。取り出された励起
光はビームスプリッタ107により対物光学系108を
通して試料113に照射される。
【0009】試料113では励起光の照射によりレイリ
ー(Rayleigh) 散乱光およびラマン散乱光を含む散乱光
が励起され、これらの散乱光が対物光学系108を通り
ビームスプリッタ107に導かれる。さらに、散乱光は
ビームスプリッタ107を透過して光学ノッチフィルタ
111に入射する。光学ノッチフィルタ111では散乱
光に含まれるレイリー散乱光を除去し、残りのラマン散
乱光を透過して散乱光用光ファイバ112を通して出力
する。散乱光用光ファイバ112を通して出力された散
乱光は分光器に導かれ、分光器においてラマン分光分析
等が行われる。
【0010】図4の光学プローブでは、入射光から励起
光を取り出すために透過型回折素子102および空間フ
ィルタ103を用いている。透過型回折素子102は光
の回折効率が低いため、試料113に照射される励起光
の光量が低下する不都合がある。また、空間フィルタ1
03は光学レンズを用いており、配置のために一定の空
間領域を必要とする。このため、光学プローブ100が
大型化するという不都合がある。
【0011】図5は従来の第2の例による光学プローブ
の構成図を示す模式図である。図5の光学プローブ12
0は、図4の光学プローブ100に対し、入射光から励
起光を取り出すために、図4の透過型回折素子102お
よび空間フィルタ103に代えて光学ノッチフィルタ1
21を用いている。光学ノッチフィルタ121は入射光
に含まれる特定の波長の光、すなわち励起光を反射し、
残りの波長域の光を透過して入射光から除去する。反射
された励起光は光学ノッチフィルタ122によりさらに
反射され、対物光学系108を通して試料113に照射
される。
【0012】試料113からの散乱光は対物光学系10
8を通り光学ノッチフィルタ122に入射する。上記の
ように光学ノッチッフィルタ122は励起光を反射する
ように形成されている。このため、散乱光に含まれる励
起光と同波長のレイリー散乱光を反射して除去するとと
もに、ラマン散乱光を透過する。透過したラマン散乱光
は光学ノッチフィルタ111においてさらにレイリー散
乱光が除去された後、散乱光用光ファイバ113を通り
分光器へ出力される。このような図5の光学プローブ1
20は、図4の光学プローブ100に比べて小型化する
ことが可能である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図5の光学プローブ1
20では、光学ノッチフィルタ121を用いて入射光か
ら励起光のみを反射して入射光に含まれる有害なラマン
散乱光を除去するように構成されている。しかしなが
ら、実際には入射光の中から励起光のみを反射すること
は困難であり、反射光の中に有害なラマン散乱光が混入
する。このため、試料113から励起される散乱光に励
起光用光ファイバ101で生じたラマン散乱光が混入し
て検出精度が低下するおそれがある。
【0014】本発明の目的は、小型化が可能で、かつ入
射光に含まれるラマン散乱光の混入により試料から励起
されるラマン散乱光の検出精度が低下することのない光
学プローブを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明に係る光学プローブは、光入力部に与えられる特定
波長の励起光を試料に照射し、試料において励起された
測定波長域のラマン散乱光を光出力部に導く光学プロー
ブであって、光入力部から励起光を導く励起光用光ファ
イバと、励起光用光ファイバにより導かれた特定波長の
励起光を透過して試料に導きかつ測定波長域の光を除去
し、試料において励起された測定波長域のラマン散乱光
を反射する第1の光学フィルタと、第1の光学フィルタ
により反射された測定波長域のラマン散乱光を光出力部
に導く光学系とを備えたものである。
【0016】第1の発明に係る光学プローブにおいて
は、励起光用光ファイバを通して導かれた励起光が第1
の光学フィルタを透過して試料に照射される。この第1
の光学フィルタは、当該光学プローブの検出対象である
測定波長域を有する光を除去するように形成されてい
る。この第1の光学フィルタを透過した励起光が試料に
照射されると、試料において散乱光が励起され、再び第
1の光学フィルタに導かれる。第1の光学フィルタで
は、測定波長域のラマン散乱光を選択的に反射すること
により散乱光の中から当該光学プローブの検出対象であ
る測定波長域のラマン散乱光を取り出し、光学系を通し
て光出力部に導くことができる。
【0017】これにより、励起光が励起光用光ファイバ
を通過する際に生じる測定波長域の光が第1の光学フィ
ルタにより除去され、試料に到達しない。これにより、
光出力部から出力される出射光中の測定波長域に励起用
光ファイバで生じたラマン散乱光が混入することが防止
され、ラマン散乱光の検出精度を向上することができ
る。
【0018】また、単一の光学フィルタを用いて励起光
の透過とラマン散乱光の反射とを行わせることができる
ため、光学プローブの構成を簡素化し、かつ小型化する
ことができる。
【0019】第2の発明に係る光学プローブは、第1の
発明に係る光学プローブの構成において、試料から光出
力部に至る光路中に配設され、測定波長域のラマン散乱
光を透過しかつ特定波長の光を除去する第2の光学フィ
ルタをさらに備えたものである。
【0020】この場合、第2の光学フィルタは第1の光
学フィルタにより反射された散乱光に残存した特定波長
の光を除去することができる。これにより、検出対象で
あるラマン散乱光に有害な特定波長の光が混入してラマ
ン散乱光の検出精度が低下することを防止することがで
きる。
【0021】第3の発明に係る光学プローブは、第1ま
たは第2の発明に係る光学プローブの構成において、第
1の光学フィルタが、特定波長を含む狭帯域の光を透過
する狭帯域透過フィルタである。
【0022】この場合には、狭帯域透過フィルタを用い
ることにより光学プローブを簡素化しかつ小型化するこ
とができる。
【0023】第4の発明に係る光学プローブは、第2の
発明に係る光学プローブの構成において、第2の光学フ
ィルタが、測定波長域を含む狭帯域の光を透過する狭帯
域透過フィルタである。
【0024】この場合、第2の光学フィルタとして狭帯
域透過フィルタを用いることにより、光学プローブを簡
素化しかつ小型化することができる。
【0025】第5の発明に係る光学プローブは、第1〜
第4のいずれかの発明に係る光学プローブの構成におい
て、光学系が、第1の光学フィルタにより反射されたラ
マン散乱光を光出力部に導く散乱光用光ファイバをさら
に備えたものである。
【0026】この場合、有害な特定波長の光が除去され
たラマン散乱光を散乱光用光ファイバを用いて光出力部
に導くことができる。このため、光出力部に接続される
分光器に対して光学プローブの位置を任意に定めること
が可能となり、光学プローブの取扱が容易となる。
【0027】第6の発明に係る光学プローブは、光入力
部に与えられる第1の波長の励起光を試料に照射し、試
料において励起された第2の波長のラマン散乱光を光出
力部に導く光学プローブであって、光入力部から励起光
を導く励起光用光ファイバと、励起光用光ファイバによ
り導かれた第1の波長の励起光を反射して試料に導きか
つ第2の波長の光を除去し、試料において励起された第
2の波長のラマン散乱光を透過する第1の光学フィルタ
と、第1の光学フィルタにより透過された第2の波長の
ラマン散乱光を光出力部に導く光学系と、励起光用光フ
ァイバから第1の光学フィルタに至る光路中に配設さ
れ、特定波長の励起光を透過しかつ測定波長域の光を除
去する第2の光学フィルタとを備えたものである。
【0028】本発明に係る光学プローブにおいては、励
起光用光ファイバを通して導かれた励起光は第1の光学
フィルタにより反射されて試料に照射される。この第1
の光学フィルタは、当該光学プローブの検出対象である
測定波長域を有する光を除去するように形成されてい
る。この第1の光学フィルタにより反射されて励起光が
試料に照射されると、試料において、散乱光が励起さ
れ、第1の光学フィルタに導かれる。第1の光学フィル
タでは、測定波長域のラマン散乱光を透過することによ
り散乱光の中からラマン散乱光を取り出し、光学系を通
して光出力部に導くことができる。これにより、励起光
が励起光用光ファイバを通過する際に生じる測定波長域
の光が第1の光学フィルタにより除去され、試料に到達
しない。このため、光出力部から出力される出射光中の
測定波長域に励起用光ファイバで生じたラマン散乱光が
混入することが防止され、ラマン散乱光の検出精度を向
上することができる。
【0029】また、励起光用光ファイバから第1の光学
フィルタに至る光路を進行する励起光に検出対象である
測定波長域を有する光が混入した場合に、第2の光学フ
ィルタが測定波長域の光を除去し、励起光を試料に導
く。これにより、試料から励起されるラマン散乱光中に
有害な測定波長域の光が混入することが防止され、それ
によってラマン散乱光の検出精度を向上することができ
る。
【0030】さらに、2つの光学フィルタを用いて励起
光の反射とラマン散乱光の透過とを行わせることができ
るため、光学プローブの構成を簡素化し、かつ小型化す
ることができる。
【0031】第7の発明に係る光学プローブは第6の発
明に係る光学プローブの構成において、第1の科学フィ
ルタが、測定波長域を含む狭帯域の光を透過する狭帯域
透過フィルタである。
【0032】この場合には、狭帯域透過フィルタを用い
ることにより光学プローブを簡素化しかつ小型化するこ
とができる。
【0033】第8の発明に係る光学プローブは、第6ま
たは第7の発明に係る光学プローブの構成において、第
2の光学フィルタが、特定波長を含む狭帯域の光を透過
する狭帯域透過フィルタである。
【0034】この場合には、狭帯域透過フィルタを用い
ることにより光学プローブを簡素化しかつ小型化するこ
とができる。
【0035】第9の発明に係る光学プローブは、第6〜
第8のいずれかの発明に係る光学プローブの構成におい
て、光学系が、第1の光学フィルタにより反射されたラ
マン散乱光を光出力部に導く散乱光用光ファイバをさら
に備えたものである。
【0036】この場合、有害な特定波長の光が除去され
たラマン散乱光を散乱光用光ファイバを用いて光出力部
に導くことができる。このため、光出力部に接続される
分光器に対して光学プローブの位置を任意に定めること
が可能となり、光学プローブの取扱が容易となる。
【0037】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施例によ
る光学プローブの構成を示す模式図である。図1の光学
プローブは、励起光用光ファイバ1の一端に設けられた
光入力部20が光源に接続され、散乱光用光ファイバ1
3の一端に設けられた光出力部21が分光器に接続され
ている。励起光用光ファイバ1から試料6に至る入射光
の光路中には、反射ミラー2、コリメータレンズ3、第
1の光学ノッチフィルタ4が配置されている。また、試
料6から散乱光用光ファイバ13に至る散乱光の光路中
には、第1の光学ノッチフィルタ4、反射ミラー7、第
2の光学ノッチフィルタ8、反射ミラー9、コンデンサ
レンズ10および反射ミラー12が配置されている。第
1の光学ノッチフィルタ4は入射光の光路と散乱光の光
路の重複部に配置されている。さらに、コンデンサレン
ズ10と反射ミラー12との間の光路中にはハーフミラ
ー11およびCCDカメラ14が配置されている。
【0038】光源からの励起光は励起光用光ファイバ1
を通して光学プローブ内に導かれる。励起光が励起光用
光ファイバ1を通過する際には、光ファイバからラマン
散乱光が発生する。このため、光学プローブ内に導入さ
れた入射光には励起光に加えラマン散乱光が含まれる。
以下、この励起光用光ファイバ1で生じるラマン散乱光
を疑似ラマン散乱光と称する。
【0039】疑似ラマン散乱光を含む入射光は反射ミラ
ー2により光路が転換されてコリメータレンズ3に入射
する。コリメータレンズ3は入射光を平行光に変換して
第1の光学ノッチフィルタ4に入射させる。
【0040】第1の光学ノッチフィルタ4は特定の波長
域の光を反射するとともに、当該波長域以外の波長の光
を透過させる狭帯域光学フィルタからなり、透過させる
光に対しては、80%以上の高い透過率を有している。
この第1の光学ノッチフィルタ4は、ラマン散乱光の測
定を行う波長域(測定波長域)の光を反射して除去する
ように形成されている。
【0041】第1の光学ノッチフィルタ4により測定波
長域の光が除去された入射光は対物レンズ5に入射す
る。対物レンズ5は入射光を試料6に照射する。
【0042】試料6に入射光が照射されると、入射光の
波長と同じ波長を有するレイリー散乱光および入射光の
波長からわずかにずれた波長を有するラマン散乱光を含
む散乱光が励起される。励起された散乱光は入射光と逆
の光路を辿って第1の光学ノッチフィルタ4に入射す
る。
【0043】第1の光学ノッチフィルタ4は、上述した
ように測定波長域の光を反射するように形成されてい
る。このため、試料6から導かれた散乱光のうちラマン
散乱光が反射されて反射ミラー7へ導かれ、残りの散乱
光、特にレイリー散乱光は第1の光学ノッチフィルタ4
を透過する。
【0044】第1の光学ノッチフィルタ4により散乱光
から分離されたラマン散乱光は反射ミラー7より反射さ
れ、第2の光学ノッチフィルタ8に入射する。第2の光
学ノッチフィルタ8は試料6において励起されるレイリ
ー散乱光を反射するとともに、レイリー散乱光以外の波
長域の光を透過するように形成されている。そこで、第
2の光学ノッチフィルタ8は、反射ミラー7から導かれ
たラマン散乱光を透過し、一方、第1の光学ノッチフィ
ルタ4により完全に除去されずにラマン散乱光とともに
第2の光学ノッチフィルタ8に導かれたレイリー散乱光
を反射して除去する。
【0045】第2の光学ノッチフィルタ8を透過したラ
マン散乱光は反射ミラー9により光路が曲げられ、コン
デンサレンズ10によって集光される。さらに、反射ミ
ラー12により散乱光用光ファイバ13に導かれる。
【0046】散乱光用光ファイバ13に導かれたラマン
散乱光は散乱光用光ファイバ13を通り分光器に導かれ
る。
【0047】また、図1の光学プローブにおいては、コ
ンデンサレンズ10と反射ミラー12との間に配設され
たハーフミラー11を介してCCDカメラ14に試料6
からのラマン散乱光が取り込まれる。このため、CCD
カメラ14を通して試料6上での入射光の集光状態を観
察しながらラマン散乱光の検出作業を行うことができ
る。
【0048】本実施例においては、第1の光学ノッチフ
ィルタ4が本発明の第1の光学フィルタに相当し、第2
の光学ノッチフィルタ8が第2の光学フィルタに相当
し、第2の光学ノッチフィルタ8、反射ミラー9、コン
デンサレンズ10、反射ミラー12が光学系に相当す
る。
【0049】上記の光学プローブは、シリコンウエハの
組成分析に用いることができる。この場合、励起光とし
て波長532nmのレーザ光が用いられる。シリコンウ
エハに波長532nmのレーザ光を照射すると、発生す
るラマン散乱スペクトルのストークス線は波長547n
m付近に生じる。すなわち、ラマン散乱光の波長は54
7nmとなる。
【0050】そこで、第1の光学ノッチフィルタ4で
は、547nm付近の波長の光を反射するように形成さ
れている。これにより、試料であるシリコンウエハに照
射される入射光には波長547nm付近の光が含まれな
くなる。このため、シリコンウエハから得られるラマン
散乱光中には入射光に含まれていた547nmの疑似ラ
マン散乱光は含まれない。これにより、試料から発生し
た検出対象のラマン散乱光に疑似ラマン散乱光が混入し
て検出精度が低下することが防止される。
【0051】図2は、本発明の第2の実施例による光学
プローブの構成を示す模式図である。図2に示す第2の
実施例による光学プローブは、第1の実施例による光学
プローブに対して、励起光用光ファイバ1からの入射光
の入射方向および散乱光用光ファイバ13へのラマン散
乱光の出射方向が異なっている。
【0052】すなわち、励起光用光ファイバ1からの入
射光の入射方向と散乱光用光ファイバ13へのラマン散
乱光の出射方向とが直交するように構成されている。図
1の光学プローブに用いられていた反射ミラー2は省略
されている。これにより、入射光は、試料6に対して直
線状に入射することができる。また、図1の光学プロー
ブに用いられていた反射ミラー12が省略されている。
これにより、反射ミラー7により反射されたラマン散乱
光は散乱光用光ファイバ13に対して直線状に入射する
ことができる。
【0053】このように、図1の反射ミラー2,12を
省略することによって、光学プローブの構成を簡素化す
ることができる。なお、図1の光学プローブと同様に、
第1および第2の光学ノッチフィルタ4,8を用いて試
料6から検出したラマン散乱光中に励起光用光ファイバ
1内で発生した疑似ラマン散乱光が混入することを防止
することができる。
【0054】本実施例においては、第1の光学ノッチフ
ィルタ4が本発明の第1の光学フィルタに相当し、第2
の光学ノッチフィルタ8が第2の光学フィルタに相当
し、第2の光学ノッチフィルタ8およびコンデンサレン
ズ10が光学系に相当する。
【0055】図3は、本発明の第3の実施例における光
学プローブの構成を示す模式図である。第3の実施例に
よる光学プローブは、第2の実施例による光学プローブ
に対し、励起光用光ファイバ1と散乱光用光ファイバ1
3の取り付け位置を交替させたものである。これに応じ
て、第1の光学ノッチフィルタ4と第2の光学ノッチフ
ィルタ8の位置が入れ換えられている。
【0056】図3の光学プローブでは、光入力部20か
ら励起光用光ファイバ1を通り導かれた入射光はコリメ
ータレンズ3を通り第1の光学ノッチフィルタ4に入射
する。第1の光学ノッチフィルタ4ではラマン散乱光の
測定を行う波長域(測定波長域)の光を反射して除去す
るとともに当該波長域以外の波長域の光を透過して反射
ミラー7に導く。反射ミラー7は入射光を第2の光ノッ
チフィルタ8に導く。
【0057】第2の光学ノッチフィルタ8は、レイリー
散乱光を反射するとともに、レイリー散乱光以外の波長
域の光を透過するように形成されている。そこで、測定
波長域の光が除去された入射光は第2の光学ノッチフィ
ルタ8により反射され、対物レンズ5を通り試料6に照
射される。
【0058】入射光の照射により試料6では散乱光が励
起される。励起された散乱光は対物レンズ5を通り第2
の光学ノッチフィルタ8に到達する。第2の光学ノッチ
フィルタでは、散乱光の中からラマン散乱光を透過させ
るとともに、それ以外の波長の散乱光を反射して除去す
る。第2の光学ノッチフィルタ8を透過したラマン散乱
光はコンデンサレンズ10を通り集光されて散乱光用光
ファイバ13に導かれ、さらに散乱光用光ファイバ13
を通り光出力部21から分光器に出力される。
【0059】この第3の実施例による光学プローブにお
いても、第1および第2の光学ノッチフィルタ4,8を
用いることにより構造が簡素化されかつ小型化される。
また、第1および第2の実施例による光学プローブと同
様に、検出対象のラマン散乱光中に、励起光用光ファイ
バ1を通過する際に生じる疑似ラマン散乱光が混入して
ラマン散乱光の検出精度が低下することが防止される。
【0060】本実施例においては、第1の光学ノッチフ
ィルタ4が第2の光学フィルタに相当し、第2の光学ノ
ッチフィルタ8が第1の光学フィルタに相当し、コンデ
ンサレンズ10が光学系に相当する。
【0061】なお、本発明の光学プローブにおける第1
および第2の光学フィルタとしては、上記第1〜第3の
実施例における第1および第2の光学ノッチフィルタに
代えて所定の波長以上あるいは以下の波長の光のみを透
過し、あるいは遮断する光学エッジフィルタを用いても
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による光学プローブの構
成を示す模式図である。
【図2】本発明の第2の実施例による光学プローブの構
成を示す模式図である。
【図3】本発明の第3の実施例による光学プローブの構
成を示す模式図である。
【図4】従来の第1の例による光学プローブの構成を示
す模式図である。
【図5】従来の第2の例による光学プローブの構成を示
す模式図である。
【符号の説明】
1 励起光用光ファイバ 4 第1の光学ノッチフィルタ 5 対物レンズ 6 試料 8 第2の光学ノッチフィルタ 13 散乱光用光ファイバ 20 光入力部 21 光出力部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光入力部に与えられる特定波長の励起光
    を試料に照射し、前記試料において励起された測定波長
    域のラマン散乱光を光出力部に導く光学プローブであっ
    て、 前記光入力部から前記励起光を導く励起光用光ファイバ
    と、 前記励起光用光ファイバにより導かれた前記特定波長の
    励起光を透過して前記試料に導きかつ前記測定波長域の
    光を除去し、前記試料において励起された前記測定波長
    域のラマン散乱光を反射する第1の光学フィルタと、 前記第1の光学フィルタにより反射された前記測定波長
    域のラマン散乱光を前記光出力部に導く光学系とを備え
    たことを特徴とする光学プローブ。
  2. 【請求項2】 前記試料から前記光出力部に至る光路中
    に配設され、前記測定波長域のラマン散乱光を透過しか
    つ前記特定波長の光を除去する第2の光学フィルタをさ
    らに備えたことを特徴とする請求項1記載の光学プロー
    ブ。
  3. 【請求項3】 前記第1の光学フィルタは、前記特定波
    長を含む狭帯域の光を透過する狭帯域透過フィルタであ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の光学プロー
    ブ。
  4. 【請求項4】 前記第2の光学フィルタは、前記測定波
    長域を含む狭帯域の光を透過する狭帯域透過フィルタで
    あることを特徴とする請求項2記載の光学プローブ。
  5. 【請求項5】 前記光学系は、前記第1の光学フィルタ
    により反射された前記ラマン散乱光を前記光出力部に導
    く散乱光用光ファイバをさらに備えたことを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の光学プローブ。
  6. 【請求項6】 光入力部に与えられる特定波長の励起光
    を試料に照射し、前記試料において励起された測定波長
    域のラマン散乱光を光出力部に導く光学プローブであっ
    て、 前記光入力部から前記励起光を導く励起光用光ファイバ
    と、 前記励起光用光ファイバにより導かれた前記特定波長の
    励起光を反射して前記試料に導きかつ前記測定波長域の
    光を除去し、前記試料において励起された前記測定波長
    域のラマン散乱光を透過する第1の光学フィルタと、 前記第1の光学フィルタにより透過された前記測定波長
    域のラマン散乱光を前記光出力部に導く光学系と、 前記励起光用光ファイバから前記第1の光学フィルタに
    至る光路中に配設され、前記特定波長の励起光を透過し
    かつ前記測定波長域の光を除去する第2の光学フィルタ
    とを備えたことを特徴とする光学プローブ。
  7. 【請求項7】 前記第1の光学フィルタは、前記測定波
    長域を含む狭帯域の光を透過する狭帯域透過フィルタで
    あることを特徴とする請求項6記載の光学プローブ。
  8. 【請求項8】 前記第2の光学フィルタは、前記特定波
    長を含む狭帯域の光を透過する狭帯域透過フィルタであ
    ることを特徴とする請求項6または7記載の光学プロー
    ブ。
  9. 【請求項9】 前記光学系は、前記第1の光学フィルタ
    を透過された前記ラマン散乱光を前記光出力部に導く散
    乱光用光ファイバをさらに備えたことを特徴とする請求
    項6〜8のいずれかに記載の光学プローブ。
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