JP2020126045A - 面分光装置および面分光装置の光学収差補正方法 - Google Patents

面分光装置および面分光装置の光学収差補正方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020126045A
JP2020126045A JP2020001361A JP2020001361A JP2020126045A JP 2020126045 A JP2020126045 A JP 2020126045A JP 2020001361 A JP2020001361 A JP 2020001361A JP 2020001361 A JP2020001361 A JP 2020001361A JP 2020126045 A JP2020126045 A JP 2020126045A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
reference light
optical fiber
optical
spectroscopic device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020001361A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7424061B2 (ja
Inventor
庭川 誠
Makoto Niwakawa
誠 庭川
和也 加藤
Kazuya Kato
和也 加藤
芳彦 松井
Yoshihiko Matsui
芳彦 松井
晃弘 諏訪
Akihiro Suwa
晃弘 諏訪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meidensha Corp, Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd filed Critical Meidensha Corp
Publication of JP2020126045A publication Critical patent/JP2020126045A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7424061B2 publication Critical patent/JP7424061B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】時間的に変動する現象を、短い観測時間で簡単な装置により分光観測することができる面分光装置を提供する。【解決手段】複数の光ファイバーの、入口側を2次元配列として入口部5inを形成し、出口側を1次元配列として出口部5outを形成した光ファイバーアレイ5と、真空遮断器1からのアーク発光像を前記入口部5inに結像させる結像レンズ4と、前記出口部5outからの出射光を平行光とするコリメータレンズ6と、前記平行光を前記出口部5outの1次元配列の方向と直角方向に分散させて分光画像を得る回折格子7と、前記分光画像から、特定波長に対応する1次元データを抽出し、該抽出したデータに基いて再構成した2次元画像を得る高速度ビデオカメラ8とを備えた。【選択図】 図1

Description

本発明は、真空遮断器の研究開発手段として不可欠な真空アークの分光観測にかかわるもので、アーク画像(2次元)について2次元画像データの分光(以下「面分光」と称することもある)を行うための光学系に関するものである。
発光の分光観測は一般に発光部の像をスリット上に結像させ、スリットにより画像の一部を1次元データとして取り出し、それを波長方向に分光することでスリットの方向に空間1次元、波長方向に1次元のデータを得ている。
これらデータは2次元データとなり、時間的な変動を伴う発光についても高速度ビデオなどでデータを取得することが行われている。
アーク放電の場合その位置・形状は時間とともに変動する。前述の方法ではスリットの位置にアーク発光部がないと発光を観測することができない。このためスペクトルの時間変動が観測されたとしてもそれがアーク位置の変化によるものか、アークの発光強度が変化したことによるものか判断できないという問題があった。この問題を避けるため、例えば以下の方法がとられている。
(1)アークの位置を限定できるよう液体金属をノズルから放出してそこにアークを点弧させ、接点材料を供給するとともにアーク位置を一定に保つ(非特許文献1に記載の方法)。
(2)スリットの方向を接点面に平行な方向に設定し、接点上でアークが移動しても発光を捕らえることができるようにする(非特許文献2に記載の方法)。
また、関連特許として、特許文献1に記載の平面分光干渉計が提案されている。
尚、本発明に関連する面分光技術は例えば非特許文献3に記載されている。
"Spectrally and Spatially Resolved Imaging of an Anode Flare in the Initial Stage of a Vacuum Arc Discharge"、R.Methling,S.Popov,A.Batrakov,D.Uhrlandt、 ISDEIV 2016B3−O−01p.259−262 "Optical investigation of constricted vacuum arcs"、M.Adplanalp,K.Menzel,T.Delachaux、 ISDEIV 2016B3−O−06p.279−282 「面分光に用いられる技術」、尾崎忍夫、第2回可視赤外線観測装置ワークショップ、 2012/12/17,18
特開2016−118464号公報 特開2010−167253号公報 特開平08−271410号公報
前記非特許文献1では、電極の形状が特殊であり、実際の機器で生じている現象とかけ離れている可能性がある。また、アークによる接点材料の消耗を補うため電極を連続して供給しているが、使用できる材料が限られるため、実験から得られた知見をそのまま実際の機器に適用することはできない。
前記非特許文献2では、実際の機器に適用可能な知見が得られるが、データは接点面に平行な方向に限られる。
前記特許文献1では、試料を移動台に載せ、位置を変化させながら2次元の表面形状情報と分光情報を取得しているが、この場合試料の状態が測定期間中は時間的に変化しないことを前提としている。
一方、天文分野では、広がりを持った天体の分光データを得る場合、スリット位置を変化させて複数回の撮影(分光観測)を行い、2次元画像の分光データを得ることが行われている。ただし、この方法は複数回の撮影を行うため観測時間が長くなり、また時間的に変動する対象には適用できない。
このため、一度の露光で空間方向2次元、波長方向1次元の3次元データを取得できる、非特許文献3に記載の面分光技術が取り入れられている。その方法は以下のとおりである。
・マイクロレンズアレイを用いて観測対象から複数の観測点を取り出し、個々の測定点の光を分光する。
・ファイバーアレイを用いて観測対象から複数の観測点を取り出し、個々の測定点の光を分光する。
・複数の鏡により対象を細長い短冊状の領域に分割し、各領域を分光する。
本発明は、上記課題を解決するものであり、その目的は、時間的に変動する現象を、短い観測時間で簡単な装置により分光観測することができる面分光装置を提供することにある。
上記課題を解決するための請求項1に記載の面分光装置は、
観測対象の発光を分光観測する面分光装置であって、
複数の光ファイバーを有し、第1の方向に複数の光ファイバーの入口側を直線状に配設した1つのグループを、該第1の方向と直交する第2の方向に順次nグループ(nは2以上の整数)配設することで入口側2次元配列とした入口部を形成し、前記各グループの複数の光ファイバーの出口側を、各グループの前記第2の方向の配設順に順次直線状に配設することで出口側1次元配列とした出口部を形成した光ファイバーアレイと、
観測対象から発生される発光像を前記光ファイバーアレイの入口部に結像させる結像レンズと、
前記光ファイバーアレイの出口部から出射される光を平行光とするコリメータレンズと、
前記コリメータレンズから出射される平行光を、前記光ファイバーアレイの複数の光ファイバーの出口側の一次元配列の方向と直角方向に分散させて分光画像を得る回折格子と、
前記回折格子により得られた分光画像から、特定波長に対応する1次元データを抽出し、該抽出したデータに基いて再構成した2次元画像を得る画像再構成部と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の面分光装置は、請求項1において、
入口側に、特定の発光線を発する標準光源からの光が入射され、出口側が、前記光ファイバーアレイの出口部に形成された出口側1次元配列の複数の光ファイバーの各グループ間に各々配設された参照光用ファイバーを備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の面分光装置は、請求項2において、
前記画像再構成部は、高速度ビデオカメラを有した画像記録装置と、画像記録装置に記録された画像の処理を行う画像処理装置とを備え、
前記画像処理装置は、
特定波長でピークがある光を前記参照光用ファイバーに入射して得られた参照光画像における、参照光用ファイバーの出口側配設位置に対応した複数の参照光画像特徴点を取得し、
前記取得した複数の参照光画像特徴点の座標と、該参照光画像特徴点の座標が格子状になるように補正した補正後座標とを対応させた座標データを設定し、
前記設定した座標データを用いてキャリブレーション処理を行って、前記高速度ビデオカメラの内部パラメータおよび歪み係数を取得し、
前記取得した内部パラメータおよび歪み係数を用いて参照光画像の光学収差を補正することを特徴とする。
請求項4に記載の面分光装置は、請求項3において、
前記画像処理装置は、特定波長に対応する画像領域から、前記補正後の参照光画像における前記参照光用ファイバーの出口側配設位置に対応した領域の画素を切り取り、分光画像を同一の光ファイバーのグループ毎に並べて再合成することを特徴とする。
請求項5に記載の面分光装置は、請求項1ないし4のいずれか1項において、
前記コリメータレンズは、凸レンズを組み合わせた縮小倍率のケプラー式光学系で構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の面分光装置は、請求項1ないし5のいずれか1項において、
前記光ファイバーアレイの入口部は、前記第1の方向と第2の方向で形成される2次元平面の中央部における配設間隔を密とし、前記中央部以外の外周部における配設間隔を疎として配設した複数の観測用光ファイバーと、前記外周部における前記観測用光ファイバーの非配設部位に入口側が各々配設されたファインダー用光ファイバーとを備えて形成され、
前記光ファイバーアレイの出口部は、前記観測用光ファイバーの出口側を、各グループの前記第2の方向の配設順に順次直線状に配設することで出口側1次元配列に形成され、
前記ファインダー用光ファイバーの出口側は前記入口側の配設状態と同一に配設され、該ファインダー用光ファイバーの出口側から出射される光をファインダー部に導くように構成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の面分光装置は、請求項1ないし6のいずれか1項において、
前記画像再構成部は、高速度ビデオカメラを有した画像記録装置と、
角度調節機能を有し、前記回折格子からの分光画像を前記高速度ビデオカメラに入射させる中心波長調整用ミラーと、
を備えたことを特徴とする。
請求項8に記載の面分光装置は、請求項1ないし7のいずれか1項において、
前記光ファイバーアレイの出口部の外表面には、前記出口側1次元配列に沿ったスリットが配設されていることを特徴とする。
請求項9に記載の面分光装置は、請求項3又は4において、
前記参照光用ファイバーには、分光器を介して異なる波長の光が入射されることを特徴とする。
請求項10に記載の面分光装置は、請求項3又は4において、
前記参照光用ファイバーの入口側又は回折格子の入力側に配設した干渉フィルタによって、異なる波長の参照光画像を得ることを特徴とする。
請求項11に記載の面分光装置の光学収差補正方法は、
請求項3又は4に記載の面分光装置を備え、
前記高速度ビデオカメラを動かして見え方の異なる複数の参照光画像を取得し、該複数の参照光画像の光学収差を補正することを特徴とする。
請求項12に記載の面分光装置の光学収差補正方法は、
請求項3又は4に記載の面分光装置と、角度調節機能を有し、前記回折格子からの分光画像を前記高速度ビデオカメラに入射させる中心波長調整用ミラーとを備え、
前記中心波長調整用ミラーを動かして見え方の異なる複数の参照光画像を取得し、該複数の参照光画像の光学収差を補正することを特徴とする。
請求項13に記載の面分光装置の光学収差補正方法は、
請求項9に記載の面分光装置を備え、
異なる波長の複数の参照光画像を取得し、該複数の参照光画像の光学収差を補正することを特徴とする。
請求項14に記載の面分光装置の光学収差補正方法は、
請求項10に記載の面分光装置を備え、
異なる波長の複数の参照光画像を取得し、該複数の参照光画像の光学収差を補正することを特徴とする。
(1)請求項1〜14に記載の発明によれば、時間的に変動する現象を、短い観測時間で簡単な装置により分光観測することができる。
(2)請求項2に記載の発明によれば、参照光用ファイバーの出口側から出射される標準光源の光によって、波長校正用のデータを得ることができ、また標準光源の光の位置から、光ファイバーアレイの複数の光ファイバーの各グループの境界を知ることができ、データ処理時に有効な指標となる。
(3)請求項3に記載の発明によれば、画像処理によって光学収差を補正することができるので、大量の収差画像を補正し、補正画像の画素値を取り出すことによって、大量画像を容易に分析・解析することができる。
(4)請求項4に記載の発明によれば、入力画像を再合成してマルチスペクトルカメラのように画像化することができる。通常のマルチスペクトルカメラは、H/Wの制約のため高速シャッターが切れず、発生して直ぐに消弧するアークの動きをマルチスペクトル画像で撮影できない課題がある。本発明では、何度でも任意の波長帯の画像で再合成できる利点がある。またH/Wの制約を受けず高いフレームレートでかつ所望のマルチスペクトル画像や動画像を得ることができる。
(5)請求項5に記載の発明によれば、光ファイバーアレイの出口部における、複数の光ファイバーの出口側の1次元配列の長さが増加しても、光ファイバーアレイの出口部から出射される像を回折格子の大きさに収めることができる。
(6)請求項6に記載の発明によれば、観測用光ファイバーの、光ファイバーアレイの入口部における配設間隔を、中央部で密に、外周部で疎に構成したので、中央部分と周辺部分の空間分解能が調整され、中央部分では詳細な画像、周辺部分では概略画像を得ることができ、光ファイバー本数の増加を抑え、且つ要求される画像情報を得ることができる。
また、ファインダー用光ファイバーの出口側を入口側の配設状態と同一に配設したので、入口側に入射している画像を確認しながら位置調整を行うことができる。
(7)請求項7に記載の発明によれば、中心波長調整用ミラーの角度を調整することにより、高速度ビデオカメラの位置を固定したままでスペクトル画像の位置を調整することができる。
(8)請求項8に記載の発明によれば、光ファイバーアレイの出口部から出射される光の巾をスリットにより制限することで波長分解能を向上させることができる。
(9)請求項9〜14に記載の発明によれば、見え方の異なる参照光画像を容易に多数集めることができ、光学収差の補正が正確になる。
本発明の実施例1の全体構成図。 本発明の実施例2の全体構成図。 図1、図2の光ファイバーアレイの入口部における2次元配列の一例を示す説明図。 図1、図2の光ファイバーアレイの入口部における2次元配列の他の例を示す説明図。 図1、図2の光ファイバーアレイの出口部における1次元配列の一例を示す説明図。 本発明の実施例3における光ファイバーアレイの出口部を示す要部構成図。 本発明の各実施例において、入口側光ファイバーを6×6配置とした場合の例を表し、(a)は光ファイバーアレイの入口部の説明図、(b)は光ファイバーアレイの出口部の説明図、(c)は観測される分光画像例の画像図。 本発明の各実施例において、1次元に変換された画像を分光し、このデータから特定波長の2次元画像を再構成する過程を表し、(a)は光ファイバーアレイの入口部の画像の説明図、(b)は光ファイバーアレイの出口部の画像の説明図、(c)は回折格子で分光された画像の説明図、(d)は再構成された特定波長の2次元画像の説明図。 本発明の実施例4の構成を表す説明図。 本発明の実施例4の全体構成図。 本発明の実施例4において、入口側光ファイバーを6×6配置とした場合の例を表し、(a)は光ファイバーアレイの入口部の説明図、(b)は光ファイバーアレイの出口部の説明図、(c)は観測される分光画像例の画像図。 本発明の実施例5の全体構成図。 本発明の実施例6を表し、(a)は光ファイバーアレイの入口側光ファイバーの配置例を示す説明図、(b)は観測用光ファイバーの配置例を示す説明図、(c)はファインダー用光ファイバーの配置例を示す説明図。 本発明の実施例6の要部説明図。 本発明の実施例7、8の全体構成図。 本発明の実施例7、8における光学収差補正処理を表し、(a)は実施例7のフローチャート、(b)は実施例8のフローチャート。 本発明の実施例7、8における光学収差の様子を表し、(a)は3波長にピークがある場合の参照光画像図、(b)は参照光の点プロットの模式図。 本発明の実施例7、8における光学収差補正後の参照光画像の模式図。 本発明の実施例8において、1次元に変換された画像を分光し、このデータから特定波長の2次元画像を再構成する過程を表し、(a)は光ファイバーアレイの入口部の画像の説明図、(b)は光ファイバーアレイの出口部の画像の説明図、(c)は回折格子で分光された画像の説明図、(d)は再構成された特定波長の2次元画像の説明図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものではない。
本実施形態例では、ファイバーアレイ方式を用いて、観測対象の発光、例えばアーク発光の面分光光学系を構成する。そして高速度ビデオカメラと組み合わせることにより、放電など、時間的に変動する現象についての面分光を可能とした。
図1は、高速度ビデオカメラを可動式とした場合の実施例1の構成を示している。図1において1は、窓部2を備えた真空チャンバー3内に配設した真空遮断器であり、本実施例では真空遮断器1で発生したアークの発光を分光観測するものである。
窓部2に対向し、所定距離隔てた位置には、真空遮断器1から発生されるアークの発光像を光ファイバーアレイ5の入口部5inに結像させる結像レンズ4が配設されている。
光ファイバーアレイ5は、後述するように複数の光ファイバー(50…)の入口側を2次元配列に配設して入口部5inが形成され、複数の光ファイバーの出口側を1次元配列に配設して出口部5outが形成され、結像レンズ4からの像が入口部5inに結像する位置に配設されている。
前記出口部5outの複数の光ファイバーの出口側が1次元配列に配設されているため、この出口部5outは分光計のスリットとして機能する。
光ファイバーアレイ5の出口部5outに対向し、所定距離隔てた位置には、出口部5outから出射される光を平行光とするコリメータレンズ6が配設されている。尚この平行光を達成させるため、光ファイバーアレイ5の出口部5outとコリメータレンズ6の間の距離は、コリメータレンズ6の焦点距離と同じとしている。
コリメータレンズ6に対向し、所定距離隔てた位置には、コリメータレンズ6から出射される平行光が入射される回折格子7が配設されている。
この回折格子7は透過型回折格子で構成され、回折格子7の分散方向を、光ファイバーアレイ5の出口部5outにおける光ファイバー出口側の1次元配列の方向と直角方向に設定することにより、前記出口部5outからの光を波長方向に分解した画像(分光画像)が得られる。
8は、図示省略の画像再構成部が備える、時間分解能の高い、回転機構付きの高速度ビデオカメラであり、回折格子7により回折された像(無限遠点に結像)を撮影し記録する。これにより、時間的に変化する分光画像が得られる。
回折格子7の分散方向を、光ファイバーアレイ5の出口部5outからの1次元画像と直角の方向に設定しているため、高速度ビデオカメラ8にはスペクトルが得られ、また高速度ビデオカメラ8を回転させることで、観測する中心波長を選択する。
高速度ビデオカメラ8を有した画像再構成部は、前記選択された特定波長に対応する1次元データを抽出し、該抽出したデータに基いて後述するように2次元画像を再構成する。
図2は、図1のコリメータレンズ6を、2個の凸レンズ61,62を組み合わせた縮小倍率のケプラー式光学系で構成した実施例2を表し、図1と同一部分は同一符号をもって示している。
光ファイバーアレイ5の入口側の解像度を向上させるためには光ファイバーの本数を増やす必要がある。光ファイバーアレイ5の出口側の1次元配列の長さは光ファイバーの本数に比例するので、光ファイバー本数の増加は出口側の1次元配列の長さを増加させる。
このため、光ファイバーアレイ5の出口側の像が光ファイバーアレイ5以降の光学系の視野、特に回折格子7からはみ出す場合がある。このため光ファイバーアレイ5からの光は図2のように凸レンズ61,62を組み合わせた縮小光学系に入射する。縮小光学系は凸レンズを組み合わせた縮小倍率(倍率1以下)のケプラー式光学系となっており、縮小光学系の出口では平行光になるように調整されている。
平行光を得るためには、縮小光学系の出口を無限遠にピントを合わせた望遠鏡またはカメラで観測し、縮小光学系を構成するレンズ群(61,62)の位置を調整してピントが合うようにする。この縮小光学系により、光ファイバーアレイ5の出口側の像は回折格子7の大きさに収まり、且つ平行光となる。
この平行光は回折格子7に入射し、波長に応じた角度を持って透過する。以降の動作は図1の場合と同様である。
尚、図1、図2ではレンズ(4,6,61,62)を単レンズとして表しているが、実際の装置では色消しレンズを使用することもできる。
図3、図4は光ファイバーアレイ5の入口部5inにおける複数の光ファイバー50…の入口側の2次元配列状態を表し、図3は四角格子状に配列した例を示し、図4は隣接する列どうしで互いにずらした三角格子状(千鳥形状)に配列した例を示している。
図5は、光ファイバーアレイ5の出口部5outにおける複数の光ファイバー50…の出口側の1次元配列状態を示している。この出口部5outは、複数の光ファイバー50…の出口側が1次元配列されるため配列方向に細長いものとなる。
図6は、光ファイバーアレイ5の光ファイバー50…の出口側にスリットを組み合わせた実施例3を示している。図6において、光ファイバーアレイ5の出口部5outの外表面には、光ファイバー50…の出口側1次元配列に沿ったスリット30が配設されており、これによって、光ファイバー50…の出口側から出射される光の巾をスリット30により制限することで波長分解能を向上させることができる。
図7は、光ファイバーアレイ5によって2次元データが1次元に変換される様子と分光画像を示している。図7において、光ファイバー入口側(図7(a))で光ファイバーは方向1、方向2に配列されている。この例では出口側(図7(b))で光ファイバーを方向2の位置が同じグループごとに並べていく。各グループ内では方向1に従って配列されているので、2次元配列のデータを1次元データとして並べることができる。
すなわち、図7(a)において、方向1(第1の方向)に複数の光ファイバー50…(この例では6個の光ファイバー)の入口側を直線状に配設した1つのグループ(21)を、方向1と直交する方向2(第2の方向)に順次nグループ(nは2以上の整数;この例では6グループ21〜26)配設することで、入口側2次元配列とした入口部5inを形成している。
そして図7(b)において、前記各グループ21〜26の複数の光ファイバー50…の出口側を、各グループの方向2の配設順(21→22→…→26)に順次直線状に配設することで出口側1次元配列とした出口部5outを形成している。
図8は、図1〜図7の実施例において、1次元に変換された画像を分光し、このデータから特定波長の2次元画像を再構成する過程を示している。光ファイバーアレイ5の光ファイバー入口側の2次元画像(図8(a))は図7に示した方法により光ファイバー出口側の1次元画像(図8(b))に変換される。この1次元画像を回折格子7により波長方向に分解した画像が、図8(c)のように得られ、高速度ビデオカメラ8に記録する。ここで分散方向は光ファイバー出口側の1次元配列と直交する方向に取る。
こうして得られた分光画像から、画像再構成部が特定の波長に対応する画像を取り出し、図7と逆の手順で方向2の位置が同じであるグループごとに並べていく。これにより特定波長の2次元画像が図8(d)のように得られる。
図9〜図11は、光ファイバーアレイ5の出口部5outに参照光用ファイバーを組み込んだ実施例4を表し、図2、図7と同一部分は同一符号をもって示している。
図9〜図11において、複数本の参照光用ファイバー51…の入口側(入口側の配列は2次元でも1次元でもよい)には、標準光源40が発する特定の発光線が照射され、参照光用ファイバー51…の出口側は、光ファイバーアレイ5の出口部5outに形成された複数の光ファイバー50…の各グループ21、22、…間に各々配設している。
標準光源40は特定の発光線で発光するランプであり、ランプに封入されている気体を選択することにより波長の指標を得ることができる。図11は参照光用ファイバー51…に標準光源40からの光を入射させた例を示し、図11(c)のように参照光の発光線の位置から波長校正用のデータが得られる。また、参照光の位置から光ファイバー50…の各グループ(21、22、…)の境界を知ることができ、データ処理時に有効な指標となる。
図12は、回折格子と高速度ビデオカメラの間に角度調整可能なミラーを設けた実施例5の構成を示している。図12において図2と異なる点は、回折格子7と高速度ビデオカメラ8の間に、角度調節機能を有した中心波長調整用ミラー9を配設し、回折格子7からの回折光(分光画像)を前記ミラー9を介して高速度ビデオカメラ8に入射させた点にあり、その他の部分は図2と同一に構成されている。
本実施例によれば、中心波長調整用ミラー9の角度を調節することにより、高速度ビデオカメラ8の位置を固定したままでスペクトル画像の位置を調整することができる。この構成は、高速度ビデオカメラ8が大型で位置調整が難しい場合に有効である。
図13、図14は光ファイバーアレイ5の入口側の光ファイバーの配置を、中央部と周辺部で変化させた実施例6を示している。前記図3および図4の配置例では、光ファイバーアレイ5の入口側の光ファイバー50…の配置密度を一定としているが、画像の観察においては詳細に観察したい部分と概要がわかればよい部分に分けられる場合がある。
そこで図13(a)のように入口側光ファイバーを観測用光ファイバー52…とファインダー用光ファイバー53…に分け、画像の中央では観測用光ファイバー52…を多くし、周辺部では観測用光ファイバー52…とファインダー用光ファイバー53…に振り分けた。
すなわち、複数の観測用光ファイバー52…の入口側は、図13(b)に示すように、光ファイバーアレイ5の入口部5inの2次元平面(図7(a)で説明した方向1と方向2で形成される2次元平面)の中央部における配設間隔を密とし、中央部以外の外周部における配設間隔を疎として配設している。
また複数のファインダー用光ファイバー53…の入口側は、図13(c)に示すように、前記2次元平面の中央部以外の外周部における観測用光ファイバー52…の非配設部位に各々配設している。
そして観測用光ファイバー52…の出口側は、図7と同様の方法で1次元配列に並べている。すなわち、図7(a)の各グループ(21、22、…)の方向2の配設順に、図7(b)のように順次直線状に観測用光ファイバー52…の出口側を配設することで、出口側1次元配列の出口部5outを形成している。
観測用光ファイバー52…の入口側は図7に示す方向1の配設間隔が一定ではないが、図8の方法で2次元画像を再構成する場合、予めわかっている観測用光ファイバー52…の配列により方向1のファイバー間隔を考慮して再構成することができる。
これにより、2次元平面の中央部と周辺部分の空間分解能を調整し、中央部分では詳細な画像、周辺部分では概略画像を得ることができるので、光ファイバーの本数の増加を抑え、且つ要求される画像情報を得ることができる。
ファインダー用光ファイバー53…は周辺部分の概略情報を示すものであり、出口側の配列を入口側と同一にすることで入口側の光ファイバーに入射している画像を確認しながら位置調整を行うことができる。
すなわち、入口側と同一の2次元配列としたファインダー用光ファイバー53…の出口側から出射される光を、例えば図示省略のファインダー部に導くように構成し、入口側の画像を確認しながら位置調整を行うものである。
以上のように実施例1〜6によれば、分光用光学系と、高速度ビデオカメラなどの時間分解特性に優れた画像記録装置を組み合わせることにより、高速で変化する現象の分光観測が可能となり、特定波長による放電現象の画像を得ることができる。
前記実施例1〜6によれば、特徴的な2次元画像を得てアークが解析されるが、光学系を利用する為、光学収差(レンズ収差)によって画像が変形する。アークの分析には,画像中の座標値と輝度値が重要で,事後で画像解析する場合は収差補正が必要である。
特許文献2には、光ファイバーと参照光と干渉光で断層画像を撮影することが記載されている。しかし収差画像の補正には言及が無く、歪んだ画像での画像解析は難しい課題がある。
また特許文献3には、分光画像を重畳して表示することが記載されているが、収差画像の補正には言及が無く、歪んだ画像での画像解析は難しい課題がある。
そこで本実施例7では、面分光装置における光学収差を補正するように構成した。図15は実施例7における全体構成を示している。図15において図10と異なる点は、参照光用ファイバー51から入射され、回折格子7から出射される参照光画像の光学収差を補正する機能を有した画像処理装置100を設けた点にある。
また、回折格子7と高速ビデオカメラ8の間に、角度調節機能を有した中心波長調整用ミラー9を配設した図12の構成において、画像処理装置100を設けても良い(図示省略)。
画像処理装置100が行う前記光学収差の補正処理は、図16(a)のフローチャートに沿って実施される。
本実施例7の特徴は、光を参照光用ファイバー51だけに導いて図17(a)左に示す特徴的な参照光画像を得、この参照光画像と画像処理によって、図17から図18へ収差を補正することである。図15と図12の違いは中心波長調整用ミラー9の有無であるが、画像の見え方を変えたい場合に、図12の中心波長調整用ミラー9を使用するものとする。
次に、本実施例7の動作を図16(a)のフローチャートとともに説明する。
(ステップS1) 参照光用ファイバー51だけに単色光を入射して、図17(a)の参照光画像を得る。単色光はスペクトルランプやホローカソードランプやレーザー等であり、特定の波長に限られた線幅の狭い光源であればいずれを使用しても良い。
ここで、本実施例7の特徴である図17の参照光画像の取得方法を説明する。図17の参照光画像を得るため、図15の結像レンズ4からの光は入れず、参照光用ファイバー51だけに光を入れて高速度ビデオカメラ8で撮影する。これによって、観測される分光画像例を示す図19の(c)列の点線矢印箇所だけが明るくなった画像が得られる。尚図19は、前記図8と同様に特定波長の2次元画像を再構成する過程を示している。
実際には収差があるので、図17(b)の2重線のような画像になる。図17(a)の例のように3波長にピークがある光を参照光用ファイバー51に入れると、図17(a)のように3か所の波長箇所だけ点状で明るくなる。
本実施例の利点は、特定の波長で、かつ参照光用ファイバー51に入れた図17に示す参照光画像を使うことで、特定の箇所だけ明るくなった画像が得られる。これにより画像処理しやすい利点がある。
(ステップS2) 画像処理を使用して図17(a)の画像中の点pを複数点(参照光用ファイバー51の出口側配設位置に対応した複数の参照光画像特徴点p1〜p3)取得する。次にその取得方法を説明する。
図17(b)は、既知の3波長でピークがある光を参照光用ファイバー51に入れた画像例である。図17(a)に示したp1,p2,p3は次の制約条件があるので、一般的な画像処理であるカラー画像の色抽出や2値化処理で点を検出できる。
1) p1,p2,p3は図17(b)に示す二重線上近傍に現れる。
2) p1,p2,p3の間隔は既知の波長に対応して一意に決まる。
3)カラーカメラの場合は、参照光用ファイバー51に入れた3波長に対応する色が分かる。その色で色抽出処理すると一意に点が検出できる。色抽出処理は、カラー画像に限定されるが、本件は1)2)の条件だけで点を決められれば、モノクロ、カラー画像用どちらを使用しても良いものとする。
(ステップS3) 収差の補正とは、収差で変形したステップS1の点pを、図18に示すように座標P(X,Y,0)が格子状になるよう補正する事である。P(X,Y,0)が格子になるよう決定できるので、p(u,v)とP(X,Y,0)のセット(参照光画像特徴点座標と、それが格子状になるように補正した補正後座標とを対応させた座標データ)を複数点で設定する。
(ステップS4) ステップS3で設定した複数点(の座標データ)を用いてキャリブレーション処理し、高速度ビデオカメラ8の内部パラメータ及び歪み係数を得る。尚、キャリブレーション処理は各種提案されているが、半径方向歪や円周方向歪などすべてのパラメータが推定できるZhangの手法など公知の手法を使用すれば良い。
(ステップS5) ステップS4で取得した高速度ビデオカメラ8の内部パラメータ及び歪み係数を使用して、図17の収差画像から図18の補正画像へ変形させる。これによって補正前は座標値と波長が対応しないが、補正後は座標値と波長が一意に決まるので、画像処理によって大量画像の分析が可能になる。
従来は手動で収差画像を補正する必要があり煩雑であったが、本実施例7は画像処理で収差画像を補正できるので、大量の収差画像を補正し補正画像の画素値を取り出すことで、大量画像を容易に分析・解析ができる利点がある。
本実施例8では、結像レンズ4と参照光用ファイバー51の両方に光を入射し、回折格子7から出射される画像を高速度ビデオカメラ8で記録し、前記実施例7と同様に画像の収差を補正する処理を行った後、図19の(d)列に示す画像へ再合成するように構成した。
本実施例8の動作を図16(b)のフローチャートとともに説明する。ここでは、図19(d)列の1番上の「波長1で見た画像」へ再合成する場合を例に説明するが、他の波長(2、3)の場合も同様の動作で再合成する。
(ステップS11) 結像レンズ4、参照光用ファイバー51に、単色光又は連続光を入射して画像を入力する。尚連続光とは、単色光が単一の波長の光に対して、広い範囲で波長が連続している光である。
(ステップS12)、(ステップS13)、(ステップS14)(図示省略) 実施例7(図16(a))におけるステップS2,S3,S4と同様の処理を行う。すなわち、参照光用ファイバー51で得られた参照光画像における、参照光用ファイバー51の出口側配設位置に対応した複数の参照光画像特徴点(図17のp1,p2,p3)を取得し(ステップS12)、前記参照光画像特徴点の座標p(u,v)と、該座標が図18のような格子状になるように補正した補正後座標P(X,Y,0)とを対応させた座標データを設定し(ステップS13)、前記座標データを用いてキャリブレーション処理を行って高速度ビデオカメラ8の内部パラメータおよび歪み係数を取得する(ステップS14)。
(ステップS15)
実施例7のステップS5と同様に、前記内部パラメータおよび歪み係数を用いて参照光画像の光学収差を補正する。
(ステップS16)
(ステップS16−1) 図19(c)列の「波長1」に対応する「点線四角領域」のピクセル値を取得する。
(ステップS16−2) ステップS16−1で取得した「点線四角領域」のうち、白色で切れている箇所毎に切り取って、残った領域の画像を、図19(d)列の1番上の「波長1で見た画像」へ、画像処理によって順番に並べて(光ファイバー50の同一グループ毎に並べて)再合成する。尚、白色で切れている箇所とは、図19の黒点線矢印で示す参照光ファイバー51の出口側配設位置に対応する画素である。
通常のマルチスペクトルカメラは、H/Wの制約のため高速シャッターが切れず、発生して直ぐに消弧するアークの動きを撮影できない課題がある。本実施例では、何度でも任意の波長帯の画像で再合成できる利点がある。またH/Wの制約を受けず高いフレームレートでかつ所望のマルチスペクトル画像が得られる利点がある。またこの画像を時間軸でつなぎ合わせることで、動画像を得られる利点がある。
実施例8のように画像処理によって収差補正するには、多数の参照光画像が必要である。本実施例9の構成は、実施例7と同様であるが、図15の高速度ビデオカメラ8を動かして見え方の異なる参照光画像を多数収集し、その都度図16(a)のステップS1〜S3を繰り返し実行する点に違いがある。
見え方の異なる図17の参照光画像が多数あると収差の補正が正確になる。本実施例9によれば、高速度ビデオカメラ8を動かすことで見え方の異なる参照光画像を容易に多数集めることができ、収差補正が正確になる利点がある。
本実施例10の構成は、実施例7と同様であるが、図12の中心波長調整用ミラー9を動かして見え方の異なる参照光画像を多数収集し、その都度図16(a)のステップS1〜S3を繰り返し実行する点に違いがある。
見え方の異なる図17の参照光画像が多数あると収差の補正が正確になる。本実施例10によれば、中心波長調整用ミラー9を動かすことで見え方の異なる参照光画像を容易に多数集めることができ、収差補正が正確になる利点がある。
本実施例11の構成は,実施例7と同様であるが、連続光を分光器で分光し特定の波長だけ図15の参照光様ファイバー51へ導いて、標準光中の波長の異なる参照光画像を多数収集し、その都度図16(a)のステップS1〜S3を繰り返し実行する点に違いがある。また分光器を単色光源にする装置としてモノクロメータがあり、本光源にモノクロメータを使用しても良い。
波長の異なる図17の参照光画像が多数あると収差の補正が正確になる。本実施例11によれば、分光器を使用して波長を変え頂点の位置が移動した参照光画像を容易に多数集められ、収差補正が正確になる利点がある。
本実施例12の構成は,実施例7と同様であるが、干渉フィルタを図15の参照光用ファイバー51の前か、図15の回折格子7の前に配設し、標準光中の任意の波長だけの参照光画像を収集し、その都度図16(a)のステップS1〜S3を繰り返し実行する点に違いがある。
波長の異なる図17の参照光画像が多数あると収差の補正が正確になる。本実施例12によれば、干渉フィルタを変更することで波長を変え、頂点の位置を移動させた参照光画像を容易に多数集められるので、収差補正が正確になる利点がある。
1…真空遮断器
2…窓部
3…真空チャンバー
4…結像レンズ
5…光ファイバーアレイ
5in…入口部
5out…出口部
6…コリメータレンズ
7…回折格子
8…高速度ビデオカメラ
9…中心波長調整用ミラー
21〜26…グループ
30…スリット
40…標準光源
50…光ファイバー
51…参照光用ファイバー
52…観測用光ファイバー
53…ファインダー用光ファイバー
61,62…凸レンズ
100…画像処理装置

Claims (14)

  1. 観測対象の発光を分光観測する面分光装置であって、
    複数の光ファイバーを有し、第1の方向に複数の光ファイバーの入口側を直線状に配設した1つのグループを、該第1の方向と直交する第2の方向に順次nグループ(nは2以上の整数)配設することで入口側2次元配列とした入口部を形成し、前記各グループの複数の光ファイバーの出口側を、各グループの前記第2の方向の配設順に順次直線状に配設することで出口側1次元配列とした出口部を形成した光ファイバーアレイと、
    観測対象から発生される発光像を前記光ファイバーアレイの入口部に結像させる結像レンズと、
    前記光ファイバーアレイの出口部から出射される光を平行光とするコリメータレンズと、
    前記コリメータレンズから出射される平行光を、前記光ファイバーアレイの複数の光ファイバーの出口側の一次元配列の方向と直角方向に分散させて分光画像を得る回折格子と、
    前記回折格子により得られた分光画像から、特定波長に対応する1次元データを抽出し、該抽出したデータに基いて再構成した2次元画像を得る画像再構成部と、
    を備えたことを特徴とする面分光装置。
  2. 入口側に、特定の発光線を発する標準光源からの光が入射され、出口側が、前記光ファイバーアレイの出口部に形成された出口側1次元配列の複数の光ファイバーの各グループ間に各々配設された参照光用ファイバーを備えたことを特徴とする請求項1に記載の面分光装置。
  3. 前記画像再構成部は、高速度ビデオカメラを有した画像記録装置と、画像記録装置に記録された画像の処理を行う画像処理装置とを備え、
    前記画像処理装置は、
    特定波長でピークがある光を前記参照光用ファイバーに入射して得られた参照光画像における、参照光用ファイバーの出口側配設位置に対応した複数の参照光画像特徴点を取得し、
    前記取得した複数の参照光画像特徴点の座標と、該参照光画像特徴点の座標が格子状になるように補正した補正後座標とを対応させた座標データを設定し、
    前記設定した座標データを用いてキャリブレーション処理を行って、前記高速度ビデオカメラの内部パラメータおよび歪み係数を取得し、
    前記取得した内部パラメータおよび歪み係数を用いて参照光画像の光学収差を補正することを特徴とする請求項2に記載の面分光装置。
  4. 前記画像処理装置は、特定波長に対応する画像領域から、前記補正後の参照光画像における前記参照光用ファイバーの出口側配設位置に対応した領域の画素を切り取り、分光画像を同一の光ファイバーのグループ毎に並べて再合成することを特徴とする請求項3に記載の面分光装置。
  5. 前記コリメータレンズは、凸レンズを組み合わせた縮小倍率のケプラー式光学系で構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の面分光装置。
  6. 前記光ファイバーアレイの入口部は、前記第1の方向と第2の方向で形成される2次元平面の中央部における配設間隔を密とし、前記中央部以外の外周部における配設間隔を疎として配設した複数の観測用光ファイバーと、前記外周部における前記観測用光ファイバーの非配設部位に入口側が各々配設されたファインダー用光ファイバーとを備えて形成され、
    前記光ファイバーアレイの出口部は、前記観測用光ファイバーの出口側を、各グループの前記第2の方向の配設順に順次直線状に配設することで出口側1次元配列に形成され、
    前記ファインダー用光ファイバーの出口側は前記入口側の配設状態と同一に配設され、該ファインダー用光ファイバーの出口側から出射される光をファインダー部に導くように構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の面分光装置。
  7. 前記画像再構成部は、高速度ビデオカメラを有した画像記録装置と、
    角度調節機能を有し、前記回折格子からの分光画像を前記高速度ビデオカメラに入射させる中心波長調整用ミラーと、
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の面分光装置。
  8. 前記光ファイバーアレイの出口部の外表面には、前記出口側1次元配列に沿ったスリットが配設されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の面分光装置。
  9. 前記参照光用ファイバーには、分光器を介して異なる波長の光が入射されることを特徴とする請求項3又は4に記載の面分光装置。
  10. 前記参照光用ファイバーの入口側又は回折格子の入力側に配設した干渉フィルタによって、異なる波長の参照光画像を得ることを特徴とする請求項3又は4に記載の面分光装置。
  11. 請求項3又は4に記載の面分光装置を備え、
    前記高速度ビデオカメラを動かして見え方の異なる複数の参照光画像を取得し、該複数の参照光画像の光学収差を補正することを特徴とする面分光装置の光学収差補正方法。
  12. 請求項3又は4に記載の面分光装置と、角度調節機能を有し、前記回折格子からの分光画像を前記高速度ビデオカメラに入射させる中心波長調整用ミラーとを備え、
    前記中心波長調整用ミラーを動かして見え方の異なる複数の参照光画像を取得し、該複数の参照光画像の光学収差を補正することを特徴とする面分光装置の光学収差補正方法。
  13. 請求項9に記載の面分光装置を備え、
    異なる波長の複数の参照光画像を取得し、該複数の参照光画像の光学収差を補正することを特徴とする面分光装置の光学収差補正方法。
  14. 請求項10に記載の面分光装置を備え、
    異なる波長の複数の参照光画像を取得し、該複数の参照光画像の光学収差を補正することを特徴とする面分光装置の光学収差補正方法。
JP2020001361A 2019-01-31 2020-01-08 面分光装置および面分光装置の光学収差補正方法 Active JP7424061B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019015790 2019-01-31
JP2019015790 2019-01-31

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020126045A true JP2020126045A (ja) 2020-08-20
JP7424061B2 JP7424061B2 (ja) 2024-01-30

Family

ID=72084872

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020001361A Active JP7424061B2 (ja) 2019-01-31 2020-01-08 面分光装置および面分光装置の光学収差補正方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7424061B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023145207A1 (ja) * 2022-01-25 2023-08-03 国立大学法人大阪大学 分光測定装置、及び分光測定方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3210818U (ja) * 2017-03-28 2017-06-08 レンゴー株式会社 トレイ

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2262764A1 (en) 1998-03-12 1999-09-12 Joseph Earl Ford Spectrometer for monitoring optical telecommunications signals
EP1106979B1 (de) 1999-08-11 2001-11-14 Acterna Eningen GmbH Anordnung zur gleichzeitigen Analyse mehrerer optischer Leitungen
JP4110250B2 (ja) 2004-01-14 2008-07-02 独立行政法人産業技術総合研究所 光画像情報変換装置
JP2007147507A (ja) 2005-11-29 2007-06-14 Kurabo Ind Ltd 分光測定方法及び分光測定装置
JP2010128473A (ja) 2008-12-01 2010-06-10 Olympus Corp 分散素子及び分散素子を備える光学機器
JP2012237647A (ja) 2011-05-11 2012-12-06 Univ Of Tokyo 多焦点共焦点ラマン分光顕微鏡
JP6042213B2 (ja) 2013-01-10 2016-12-14 株式会社日立ハイテクノロジーズ 凹面光学素子の測定装置及び凹面回折格子の測定装置並びに平面回折格子の測定装置
JP6661307B2 (ja) 2015-08-31 2020-03-11 大塚電子株式会社 顕微分光装置
JP6631257B2 (ja) 2016-01-08 2020-01-15 株式会社島津製作所 ポリクロメータ及びこれを備えた分析装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3210818U (ja) * 2017-03-28 2017-06-08 レンゴー株式会社 トレイ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023145207A1 (ja) * 2022-01-25 2023-08-03 国立大学法人大阪大学 分光測定装置、及び分光測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7424061B2 (ja) 2024-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11971355B2 (en) Fluorescence observation apparatus and fluorescence observation method
Bodkin et al. Snapshot hyperspectral imaging: the hyperpixel array camera
JP6084620B2 (ja) 共焦点分光計および共焦点分光計における画像形成方法
US20150153156A1 (en) High spatial and spectral resolution snapshot imaging spectrometers using oblique dispersion
JP5170582B2 (ja) 顕微鏡用分光分析装置
JP6068375B2 (ja) 分光放射輝度計
JP5563405B2 (ja) 分光画像取得装置及び方法
JP2020126045A (ja) 面分光装置および面分光装置の光学収差補正方法
JP5429698B2 (ja) 顕微鏡用分光分析装置及び顕微鏡用分光分析装置の分光分析方法
US11012643B2 (en) System and method for spectral imaging
Nelson et al. Single-frame chemical imaging: Dimension reduction fiber-optic array improvements and application to laser-induced breakdown spectroscopy
US11199448B2 (en) Spectroscopic measurement device and spectroscopic measurement method
JP6941124B2 (ja) フーリエ変換マルチチャンネルスペクトルイメージャ
US20160033330A1 (en) Spectral imaging using single-axis spectrally dispersed illumination
WO2018128146A1 (ja) 分光測定方法および分光測定装置
EP3978965A1 (en) Diffraction element and imaging device
US20200337542A1 (en) Hybrid imaging product and hybrid endoscopic system
JP2007147507A (ja) 分光測定方法及び分光測定装置
Lyons et al. DOE in DOIS: a diffractive optic image spectrometer
Couce et al. A windowing/pushbroom hyperspectral imager
Amann et al. Parallelized computed tomography imaging spectrometer
Lu et al. Hyperspectral Microscope with Tunable Light Source
Zamkotsian et al. Convolution spectrometer demonstration using programmable diffraction grating
Riding Optimal Spectroscopic Analysis for Current and Future Multi-fibre Systems
WO2015154875A1 (de) Kamera mit integriertem spektrometer

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220922

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7424061

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150