JP6068375B2 - 分光放射輝度計 - Google Patents

分光放射輝度計 Download PDF

Info

Publication number
JP6068375B2
JP6068375B2 JP2014040711A JP2014040711A JP6068375B2 JP 6068375 B2 JP6068375 B2 JP 6068375B2 JP 2014040711 A JP2014040711 A JP 2014040711A JP 2014040711 A JP2014040711 A JP 2014040711A JP 6068375 B2 JP6068375 B2 JP 6068375B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spectral
dimensional
image
color
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014040711A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015166682A (ja
Inventor
直樹 野呂
直樹 野呂
洋平 高良
洋平 高良
史識 安藤
史識 安藤
雄大 藤森
雄大 藤森
Original Assignee
エバ・ジャパン 株式会社
エバ・ジャパン 株式会社
直樹 野呂
直樹 野呂
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エバ・ジャパン 株式会社, エバ・ジャパン 株式会社, 直樹 野呂, 直樹 野呂 filed Critical エバ・ジャパン 株式会社
Priority to JP2014040711A priority Critical patent/JP6068375B2/ja
Priority to PCT/JP2015/056218 priority patent/WO2015133476A1/ja
Publication of JP2015166682A publication Critical patent/JP2015166682A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6068375B2 publication Critical patent/JP6068375B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/0205Optical elements not provided otherwise, e.g. optical manifolds, diffusers, windows
    • G01J3/0208Optical elements not provided otherwise, e.g. optical manifolds, diffusers, windows using focussing or collimating elements, e.g. lenses or mirrors; performing aberration correction
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/06Scanning arrangements arrangements for order-selection
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/12Generating the spectrum; Monochromators
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/12Generating the spectrum; Monochromators
    • G01J3/14Generating the spectrum; Monochromators using refracting elements, e.g. prisms
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/28Investigating the spectrum
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/28Investigating the spectrum
    • G01J3/2823Imaging spectrometer
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/06Scanning arrangements arrangements for order-selection
    • G01J2003/064Use of other elements for scan, e.g. mirror, fixed grating

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)

Description

本発明は、分光放射輝度計に関し、さらに詳細には、測定の対象となる物体を含む領域を測定し、当該領域の色情報を取得する分光放射輝度計に関する。
従来の色分析表示には、分光放射輝度計で得られた分光情報に、実験的に得られた人間の視感度を乗じたRGBをベースとした色座標表記(CIEXYZなど)が広く用いられているが、それらの色座標表記は、心理状態や個体差の影響を統計学的に処理したデータに基づいており、個別多様性に対応できていない。
具体的には、あらゆる色空間の基になっている等色関数は、心理実験結果の統計処理に基づく、標準観察者と呼ばれる仮想的な観察者の特性であるが、実際には、加齢による水晶体の黄化などによる個人差や網膜上の黄斑色素の影響による個人内の変動がある。このような等色関数の変動が無視できない場合、2種類の刺激が提示されたとき、標準観察者には同じ色に知覚されても、別の人には異なる色に見える現象(観察者メタメリズム)が発生する。
ここで、こうした観察者メタメリズムを発生させないために、例えば、分光画像情報を用いる技術が知られている。
こうした技術は、例えば、非特許文献1に開示されており、分光画像情報および対応した多原色ディスプレイを用いて実物からの反射光の分光分布を再現(分光的色再現)することにより、全ての観察者が、実物とディスプレイ上の画像とが同じ色として認識できるようにしたものである。
そして、このような分光画像情報を利用した技術は、遠隔医療、美術品アーカイブ、服飾・インテリア・印刷物などの色合わせなど、異なるメディア間で高精度な色あわせを要する分野への応用が期待される。
また、従来の色分析表示においては、産業や国によって異なる色分析表示方法が使用されているため、相互比較が難しく、各色分析表示方法間の互換性に乏しいため、扱いにくいという問題点が指摘されていた。
また、従来の技術による分光放射輝度計は、1点もしくは一定空間領域(例えば、画角10°以下)の平均値のみの計測しか行うことができないため、例えば、測定の対象となる物体(以下、「対象物」と称する。)の表面の2次元空間の分光情報を取得しようとする場合には、分光放射輝度計あるいは対象物を走査して、対象物表面の膨大なポイントを測定しなければならず、対象物表面の色情報を取得する作業に多大な時間を要することとなり、実質不可能であることが問題点として指摘されていた。
さらに、一定空間領域の分光情報を取得する場合には、撮影した画角内の分光情報は平均化されてしまうため、こうした分光情報を取得して作成した対象物表面の分光情報においては、空間細部(1画素)ごとの色情報の差異をとらえることができず、対象物表面の正確な評価をすることができないという問題点が指摘されていた。
M. Yamaguchi, H. Hideaki, H. Fukuda, J. Koshimoto, H. Kanazawa, M. Tsuchida, R. Iwama, and N. Ohyama, "High−fidelity video and still−image communication based on spectral information: Natural Vision system and its applications," Proc. SPIE 6062, 129−140 (2006).
本発明は、上記したような従来の技術の有する種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、情報の損失なく任意の表色系による色表示と相互変換を行うことができる分光放射輝度計を提供しようとするものである。
また、本発明の目的とするところは、従来の技術による分光放射輝度計による測定可能な領域よりも広範囲の2次元の空間における1画素ごと分光情報を容易に、かつ、短時間で取得することが可能な分光放射輝度計を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、対物レンズより後段の構成を移動することにより、撮影位置を移動しながら、対象物を含む所定の測定領域全体を撮影して、2次元撮像検出器(エリアセンサ)によって1次元の空間情報と1次元の波長情報とを有する2次元分光データを取得するようにした。
なお、この1次元の波長情報は、人間の視覚可能な可視光線を含む、紫外から赤外領域(例えば、200nm〜13μm)の波長域を、0.1nm〜100nmの波長分解能で、数十〜数百バンドに分光する高波長分解分光情報(ハイパースペクトルデータ)とした。
そして、取得した各撮影位置の2次元分光データを統合して2次元の空間情報と1次元の波長情報とを有する3次元分光データを作成し、作成した3次元分光データから各波長ごとの分光画像(ハイパースペクトル画像)を作成するようにした。
その後、作成した分光画像における各画素ごとの分光放射輝度と、分光輝度と、分光反射率または分光透過率とを算出し、さらに、各画素における分光放射輝度値を所定の表色系の刺激値に変換して2次元空間画像の各画素に当該表色系の刺激値を保持する画像(以下、「色空間画像」と称する。)を取得するとともに、所定の表色系に変換された色空間画像を、色演算処理して得られる色解析画像を所定の表示方法で表示部に表示するようにした。
これにより、本発明においては、対象物を含む所定の測定領域全体のイメージングやイメージングにより取得した分光画像の各画素ごとの分光放射輝度などの取得を短時間で実行することができるようになる。
具体的には、広い2次元空間における1画素ごとの分光放射輝度は、例えば、VGAサイズであれば数秒で取得することができようになる。
さらに、本発明においては、分光放射輝度を共通の色空間とすることで、色情報を損失することがなく、既存の種々の表色系による色表示および相互変換を行うことができ、また、照明光やディスプレイ環境、視覚特性の観察者間の個体差や個人内変動によらず正確な色再現・情報伝達を行うことができる。
これにより、本発明によれば、統一的、かつ、客観的な色分析表示を行うことができるようになる。
即ち、本発明は、撮影により、対物レンズを介して入射した対象物からの光束が、分散光学素子により所定の方向と直交する方向に分散されて入射し、該入射した光束に基づく信号を取得する2次元撮像検出器と、上記対物レンズより後段に設けられた構成を一体的に上記所定の方向に移動することにより、上記2次元撮像検出器により撮影される撮影位置を上記所定の方向に移動する移動手段と、上記2次元撮像検出器の撮影のタイミングを制御する第1の制御手段と、上記移動手段の移動を制御する第2の制御手段と、上記信号に基づいて、撮影位置における1次元の空間情報と1次元の波長情報とを有する2次元分光データを作成するとともに、各撮影位置における2次元分光データから2次元の空間情報と1次元の波長情報とを有する3次元分光データを作成する分光データ作成手段と、上記3次元分光データから波長ごとの分光画像を作成する第1の画像作成手段と、上記分光画像の各画素における分光放射輝度を取得する取得手段と、上記分光画像を色空間変換処理して、所定の表色系による色空間画像を作成するとともに、上記色空間画像を色演算処理して、色解析画像を作成し、当該色解析画像を所定の表示方法による表示に変換する第2の画像作成手段とを有するようにしたものである。
また、本発明は、上記した発明において、上記2次元撮像検出器は、上記対物レンズおよび上記分散光学素子を含む光学素子とともに着脱可能な構成であり、上記2次元撮像検出器および上記光学素子を交換することにより、撮影可能な波長域、波長分解能および空間画素数を変更することができるようにしたものである。
また、本発明は、上記した発明において、上記移動手段は、精密直動ステージであるようにしたものである。
また、本発明は、撮影により、対物レンズを介して入射した対象物からの光束が、分散光学素子により所定の方向と直交する方向に分散されて入射し、該入射した光束に基づく信号を取得する2次元撮像検出器と、上記2次元撮像検出器の撮影のタイミングを制御する制御手段と、上記信号に基づいて、撮影位置における1次元の空間情報と1次元の波長情報とを有する2次元分光データを作成するとともに、各撮影位置における2次元分光データから2次元の空間情報と1次元の波長情報とを有する3次元分光データを作成する分光データ作成手段と、上記3次元分光データから波長ごとの分光画像を作成する第1の画像作成手段と、上記分光画像の各画素における分光放射輝度を取得する取得手段と、上記分光画像を色空間変換処理して、所定の表色系による色空間画像を作成するとともに、上記色空間画像を色演算処理して、色解析画像を作成し、当該色解析画像を所定の表示方法による表示に変換する第2の画像作成手段とを有し、上記対象物との位置関係を前記所定の方向において移動することにより、撮影位置を前記所定の方向に変更しながら上記対象物の撮影を行うようにしたものである。
本発明は、以上説明したように構成されているので、情報の損失なく任意の表色系による色表示と相互変換を行うことができるという優れた効果を奏する。
また、本発明は、以上説明したように構成されているので、広範囲の2次元の空間における1画素ごとの分光情報を容易に、かつ、短時間で取得することができるという優れた効果を奏する。
図1(a)は、本発明による分光放射輝度計の概略構成説明図であり、また、図1(b)は、図1(a)のA矢視図である。 図2は、制御部のブロック構成説明図である。 図3は、分光放射輝度計における撮影処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。 図4は、分光放射輝度計における測定処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。 図5は、校正処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。 図6(a)は、本発明による分光放射輝度計により撮影した葉束のRGB画像であり、また、図6(b)は、本発明による分光放射輝度計で作成した所定の波長(バンド)における分光画像であり、また、図6(c)は、分光反射率を示すグラフであり、また、図6(d)は、図6(b)に示す分光画像をXYZ表色系の刺激値へ変換表示(X値)した画像であり、また、図6(e)は、図6(b)に示す分光画像をxy色度座標へ変換表示(x値)した画像である。 図7は、本発明による分光放射輝度計の変形例の概略構成説明図である。 図8は、本発明による分光放射輝度計の変形例の概略構成説明図である。 図9は、本発明による分光放射輝度計の変形例の概略構成説明図である。 図10(a)は、初期状態で配置された一対の色消しプリズムの説明図であり、また、図10(b)は、図10(a)のB矢視図であり、また、図10(c)は、平行平面板として機能する状態の一対の色消しプリズムの説明図であり、また、図10(d)は、図10(c)のC矢視図である。 図11(a)(b)は、本発明による分光放射輝度計の変形例の概略構成説明図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による分光放射輝度計の実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
図1には、(a)には、本発明による分光放射輝度計の概略構成説明図が示されており、また、図1(b)には、図1(a)のA矢視図が示されており、また、図2には、制御部のブロック構成説明図が示されている。
この図1に示す分光放射輝度計10は、対象物200を含む所定の測定領域からの光束を入射する対物レンズ12と、XYZ直交座標系におけるY軸方向に移動する精密直動ステージ14と、対物レンズ12の像面においてZ軸方向に延設されたスリット開口部16aが位置するように配設されたスリット板16と、スリット開口部16aを通過した光束を平行光とするコリメートレンズ18と、コリメートレンズ18からの平行光を、Y軸方向に分散する分散光学素子20と、分散光学素子20から出射された光束を結像する結像レンズ22と、結像レンズ22の像面上に検出部24aが位置するように配設された2次元撮像検出部24と、精密直動ステージ14および2次元撮像検出部24を制御するとともに、2次元撮像検出部24から出力された情報の処理を行う制御部26とを有して構成されている。
より詳細には、スリット板16、コリメートレンズ18、分散光学素子20、結像レンズ22および2次元撮像検出部24は、精密直動ステージ14に固定的に配設され、精密直動ステージ14のY軸方向への移動にともなって、一体的にY軸方向へ移動することとなる。
なお、こうした精密直動ステージ14は、従来より公知の技術を用いることができるため、その詳細な説明は省略することとする。
スリット板16は、対物レンズ12からの光束が、Z軸方向に延設されたスリット開口部16aを通過するように配設される。
また、分散光学素子20は、例えば、回折格子、プリズムあるいはグリズムを用いることができる。なお、グリズムとは、透過型回折格子とプリズムとを組み合わせた直視回折格子である。
そして、回折格子、プリズムあるいはグリズムは、スリット開口部16aの延長方向であるZ軸方向に対して垂直なX軸方向に、入射した光束を分散するように配設される。
なお、対物レンズ12、スリット板16、コリメートレンズ18、分散光学素子20および結像レンズ22は、適宜交換することが可能な構成となっている。
2次元撮像検出器24は、Z軸およびY軸と平行(つまり、一次像面と平行、YZ平面と平行である。)に検出部24aが配置されるエリアセンサである。
なお、こうした2次元撮像検出器24は、交換可能な構成となっており、本発明による分光放射輝度計10に用いられる2次元撮像検出器24としては、空間画素数が1画素〜2900万画素、取得可能な波長域が200nm〜13μm、波長分解能が0.1nm〜100nmとする。
このため、分光放射輝度計10においては、取得される分光画像における波長域、波長分解能および空間画素数を変更することができる。
即ち、分光放射輝度計10においては、波長域、波長分解能、空間画素数などが異なる2次元撮像検出器24に交換するとともに、対物レンズ12、スリット板16、コリメートレンズ18、分散光学素子20および結像レンズ22を適宜交換することにより、撮影可能な波長域、波長分解能および空間画素数などを変更することができる。
また、制御部26は、精密直動ステージ14および2次元撮像素子24に接続されており、例えば、マイクロコンピューターや汎用のパーソナルコンピューターにより構成される。
そして、制御部26は、2次元撮像検出器24において電気信号を取得するタイミング(つまり、撮影するタイミングである。)を制御する撮影制御部30と、精密直動ステージ14のY軸方向における移動方向、移動量および移動のタイミングを制御する移動制御部32と、2次元撮像検出器24からの電気信号に基づいて分光データを作成する分光データ作成部34と、分光データ作成部34で作成された分光データに基づいて、分光画像を作成するとともに、作成された分光画像を所定の表色系に変換し、その後、色演算処理を行って色解析画像を取得し、この色解析画像を所定の表示方法により処理した画像を表示部(図示せず。)に出力する画像作成部36とを有して構成されている。
より詳細には、撮影制御部30は、移動制御部32から精密直動ステージ14が移動との情報が出力されると、2次元撮像検出器24における撮影(つまり、2次元撮像検出器において電気信号を取得することである。)を行い、撮影を行ったとの情報を移動制御部32に出力する。
また、撮影制御部30は、対象物200を含む所定の測定領域における撮影位置が撮影終了位置となるまで精密直動ステージ14を移動したか否かを判断し、移動制御部32から撮影終了位置まで移動したとの情報が出力されると、撮影を行った後に撮影処理を終了する。
移動制御部32は、精密直動ステージ14を対象物200のY軸方向における一方の端部200cから他方の端部200dが含まれる所定の撮像領域内をY軸方向に、スリット開口部16aのスリット幅に応じた所定の間隔で順次移動させる。これにより、所定の測定領域における撮影位置をY軸方向に移動されることとなる。
より詳細には、移動制御部32は、作業者により撮影開始が指示されると、2次元撮像検出器24の撮影位置が撮影開始位置となるよう精密直動ステージ14を移動し、精密直動ステージ14を移動したとの情報を撮影制御部30に出力する。
そして、移動制御部32は、撮影制御部30から撮影を行ったとの情報が出力されると、精密直動ステージ14を、スリット開口部16aのスリット幅に応じた所定の間隔で移動させ、精密直動ステージ14を移動したとの情報を撮影制御部30に出力する。
また、移動制御部32は、2次元撮像検出器24の撮影位置が撮影終了位置となるまで精密直動ステージ14を移動すると、撮影終了位置まで移動したとの情報を撮影制御部30に出力する。
また、分光データ作成部34は、2次元撮像検出器24から出力された電気信号に基づいて、1次元の空間情報と1次元の波長情報とを有する2次元分光データを作成し、作成した2次元分光データは、制御部26に設けられた記憶部52に出力されて記憶される。
なお、2次元撮像検出器24から出力された電気信号に基づいて作成された1次元の波長情報は、200nm〜13μmの範囲のうちの所定の範囲の波長域を、波長分解能0.1nm〜100nmの所定の波長分解能で、数百バンドに分光された高波長分解分光情報である。
また、分光データ作成部34は、全ての撮影位置の撮影が終了すると、記憶部52に記憶された2次元分光データを用いて、2次元の空間情報と1次元の波長情報(高波長分解分光情報)とを有する3次元分光データ(ハイパースペクトル画像)を作成し、作成した3次元分光データは記憶部52に出力されて記憶される。
画像作成部36は、分光データ作成部34において作成した3次元分光データに基づいて、各波長ごとの分光画像を作成する分光画像作成部38と、分光画像作成部38において作成された分光画像を所定の表色系に変換し、色演算処理を行って色解析画像を作成するとともに、作成した色解析画像を所定の表示方法により表示するための処理を行う色解析画像作成部40とにより構成されている。
より詳細には、分光画像作成部38は、200nm〜13μmの所定の波長範囲の波長域、0.1nm〜100nmの範囲内の所定の波長分解能で、数百バンドに分光された3次元分光データに基づいて、各バンド(各波長)ごとの分光画像を取得する。
また、この色解析画像作成部40は、分光画像作成部38で作成された分光画像に対して、暗時ノイズ補正処理、画像間感度偏差補正処理、輝度校正処理および光源補正処理を行う校正処理部42と、輝度校正処理の際に算出された分光放射輝度(W/sr・m・nm)から分光輝度(cd/m・nm)を算出するとともに、後述する感度補正係数、輝度校正係数および分光反射率などを算出する算出部44と、各画素の分光放射輝度が算出された各波長ごとの分光画像を所定の表色系に変換し、色演算処理を行って色解析画像を作成するとともに、作成した色解析画像を所定の表示方法により表示するための処理を行う色解析画像取得部50とを有して構成されている。
この校正処理部42は、2次元撮像検出器24において、暗電流に起因するノイズを除去する暗時ノイズ補正(ダーク補正)処理を行う。また、2次元撮像検出器24の画素ごとの感度偏差を補正するために、暗時ノイズ補正処理がなされた分光画像に対して感度補正係数を用いて画素間感度偏差補正処理を行う。さらに、画素間感度偏差補正処理がなされた分光画像に対して、輝度校正係数を用いて輝度校正処理を行う。さらにまた、暗時ノイズ補正処理された分光画像内の、空間内の光源光の照明ムラを補正するとともに対象物200の分光反射率もしくは分光透過率を取得する光源補正処理を行う。
ここで、暗時ノイズ補正処理時に用いて暗時ノイズ補正データは、対象物200の測定を行う前に、光遮断状態で、2次元撮像検出器24による撮影を行って取得された3次元分光データに基づいて作成された各波長ごとの分光画像データである。なお、このときの撮影の処理手順は、後述する撮影処理と同様である。
また、感度補正係数は、対象物200の測定を行う前に、積分球などにより放射輝度の空間分布が均一化された光源光(以下、「均一標準光源」と称する。)を撮影して取得された3次元分光データである。なお、このとき撮影の処理手順は、後述する撮影処理と同様である。
即ち、感度補正係数は、2次元撮像検出器24により均一標準光源を撮影して得られた3次元分光データに基づく各波長ごとの分光画像において、指定画素(単一画素でも複数画素の平均でも可)の出力値を基準として、基準値を各画素の出力値で除算して、各画素ごとの補正係数を算出し、各波長ごとの分光画像の各画素に補正係数を持つ3次元分光データとして作成される。なお、こうした感度補正係数の算出は、算出部44においてなされ、記憶部52に出力されて記憶される。
さらに、輝度校正係数は、対象物200の測定を行う前に、分光放射輝度の値づけられている光源光(以下、「分光放射輝度標準光源」と称する。)を撮影して取得した3次元データに基づいて作成された1次元データである。なお、このときの撮影手順は、後述する撮影処理と同様である。
即ち、輝度校正係数は各波長に対応する1次元データであり、分光放射輝度標準光源の波長ごとに値づけられた分光放射輝度値を、分光放射輝度標準光源を撮影して得られた各波長ごとの分光画像における指定画素(単一画素でも複数画素の平均でも可)の出力値で除算して、各波長ごとの変換係数を持った輝度校正係数を作成する。なお、こうした輝度校正係数の算出は、算出部44においてなされ、記憶部52に出力されて記憶される。
また、光源データは、対象物200の観察を行う前に、光源光を標準白色板などの反射基準に照射して得られる反射光を撮影して取得された3次元分光データとして作成される。なお、このとき撮影の処理手順は、後述する撮影処理と同様である。また、この光源光は、分光放射輝度計を用いた測定に用いられる分光放射輝度計とは別体に設けられた光源からの光である。
さらに、各波長(λnm)ごとの分光画像における各画素の分光反射率もしくは分光透過率R(λ)は、次式で表される。
R(λ)=C(λ)/E(λ)
R(λ):分光画像の各画素ごとの分光反射率もしくは分光透過率
C(λ):対象物200の測定により取得した各波長ごとの分光画像の各画素の出力値
E(λ):光源データの各波長ごとの分光画像のC(λ)に対応する画素の出力値
なお、こうした光源データおよび分光反射率もしくは分光透過率の算出は、算出部44においてなされ、記憶部52に出力されて記憶される。
算出部44は、校正処理部42において処理された各波長ごとの分光画像における分光放射輝度Le(λ)(W/sr・m・nm)から分光輝度L(λ)(cd/m・nm)を算出する。
具体的には、次式により算出される。
L(λ)=Km×Le(λ)×V(λ)
L(λ) :分光画像の各画素ごとの分光輝度(cd/m・nm)
Le(λ):分光画像の各画素ごとの分光放射輝度(W/sr・m・nm)
V(λ) :CIE標準分光視感効率
Km :最大視感効果度(683lm・W−1
なお、こうした分光放射輝度から分光輝度を算出する手法については、従来より公知の技術(例えば、日本色彩学会(編)、”新編色彩科学ハンドブック(第3版)”、東京大学出版会、pp.51−53、2011.)を用いるため、その詳細な説明は省略することとする。
色解析画像取得部50は、校正処理部42において処理された対象物200の測定により取得した各波長ごとの分光画像の各画素における、分光放射輝度、分光輝度および分光反射率などを用いて設定された規格の表色系へ変換するための色空間変換処理を行う。
具体的には、予め記憶部52に記憶された各表色系に対応する等色関数を用いて、各画素の分光放射輝度が算出された各波長ごとの分光画像に対して、表色演算を行い、各画素ごとに所定の規格の表色系における刺激値を持つ色空間画像を取得する。なお、この色空間変換処理においては、その過程で分光輝度を用いることもあるが、基本的には分光放射輝度を用いて処理がなされる。
即ち、この色空間変換処理においては、表色系に応じて等色関数や定数を変えることで任意の色空間へ変換することができるものであり、例えば、XYZ表色系への変換は、次式の通りである。
なお、X、Y、Zは、三刺激値であり、また、
は、等色関数であり、また、Δλは波長間隔である。
また、物体色の場合は、以下の式で算出する。
なお、X、Y、Zは三刺激値であり、また、
は、等色関数であり、また、Δλは、波長関数であり、また、kは、対応する測光単位に合わせるための係数であり、また、S(λ)は、光源光の相対分光放射輝度である。
さらに、色解析画像取得部50は、取得した色空間画像に対して、予め記憶部に記憶されている変換関数を用いて色演算処理を施すことにより、目的に応じた色解析値(例えば、色度座標値や演色評価数など)を各画素に持つ色解析画像を取得する。
例えば、xy色度座標への変換係数は、以下の通りである。
なお、x(λ)、y(λ)、z(λ)は、xy色度座標であり、また、
は、等色関数である。
また、こうした手法については、従来より公知の技術(例えば、日本色彩学会(編)、”新編色彩科学ハンドブック(第3版)”、東京大学出版会、pp.81−86、2011.)を用いるため、その詳細な説明は省略することとする。
そして、色解析画像取得部50においては、取得した色解析画像を、所定の表示方法による表示に変換する処理を行う。なお、こうした所定の表示方法については、各種の表示方法を用いることができ、例えば、色座標上の強度別に色階調を割り付けてグラデーション画像とするような表示方法などがある。
なお、表色系の規格としては、例えば、JIS規格(日本工業規格)、NDS規格(防衛省規格)、ISO規格(国際標準機構)、CIE規格(国際照明委員会)、ASTM規格(ASTMインターナショナル)、IEC規格(国際電気標準会議)、ANSI C78.377(米国規格協会)、NTSCカラー規格、パントン、RAL、NCS(Natural Color System)、XYZ(Yxy)表色系(CIE表色系)、RGB表色系、L表色系、L表色系、L表色系、ハンターLab表色系、マンセル表色系、オストワルト表色系、DIN表色系、PCCS表色系(日本色研配色体系)、DICカラーガイド、日本塗料工業会標準色、HSV色空間、HLS色空間、CMYK色空間、CMY色空間、RGBA色空間、RGB色空間、sRGB/AdobeRGB色空間、sYcc色空間、xvYcc色空間、YCbCr色空間、建築デザイン色票、塗料色見本帳などが挙げられるが、挙げられた規格のみに限定されるものではなく、既存の種々の規格の表色系による色表示が可能である。
以上の構成において、本発明による分光放射輝度計10により、対象物200の色情報の測定を行う場合には、まず、2次元撮像検出器24により対象物200のZ軸方向における一方の端部200aと他方の端部200bとが撮影可能な状態で、作業者により測定開始の指示がなされる。
作業者により測定開始の指示がなされると、制御部26において、撮影処理が開始される。
ここで、図3のフローチャートには、本発明による分光放射輝度計10における撮影処理の詳細な処理内容が示されており、この撮影処理においては、まず、2次元撮像検出器24による撮影位置が撮影開始位置と一致するように精密直動ステージ14を移動する(ステップS302)。
この撮影開始位置は、予め設定されており、例えば、対象物200を含む所定の測定領域におけるY軸方向の一方の端部とする。
つまり、このステップS302の処理においては、移動制御部32において、2次元撮像検出器24により撮影位置が撮影開始位置と一致する位置まで精密直動ステージ14を移動するとともに、精密直動ステージ14が移動したとの情報を撮影制御部30に出力する。
次に、撮影制御部30が、2次元撮像検出器24において撮影を行う処理を実行する(ステップS304)。
即ち、このステップS304の処理においては、撮影制御部30において、2次元撮像検出器24における撮影(電気信号の取得)を行うとともに、移動制御部32に撮影を行ったとの情報を出力する。
具体的には、撮影により、例えば、対象物200のY軸方向における他方の端部200dからの光束が2次元撮像検出器24に入射すると、2次元撮像検出器24では、入射した光の光強度分布を電気信号に変換し、この電気信号を分光データ作成部34に出力する。
その後、分光データ作成部34において、2次元撮像検出器24から出力された電気信号に基づいて、1次元の空間情報と1次元の波長情報とを有する2次元分光データを作成する。なお、作成された2次元分光データは、記憶部52に出力されて記憶される。
そして、2次元撮像検出器24による撮影がなされると、移動制御部32は、精密直動ステージ14を所定の間隔で移動する(ステップS306)。
つまり、このステップS306の処理においては、移動制御部32の処理により、精密直動ステージ14を所定の間隔で移動するとともに、精密直動ステージ14が移動したとの情報を撮影制御部30に出力する。
なお、このとき、2次元撮像検出器24の撮影位置が撮影終了位置となるまで精密直動ステージ14を移動した場合には、移動制御部32から撮影終了位置まで移動したとの情報を出力されることとなる。
その後、撮影制御部30において、2次元撮像検出器24の撮影位置が撮影終了位置となるまで精密直動ステージ14が移動したか否かを判断する(ステップS308)。
なお、この撮影終了位置は、予め設定されており、例えば、所定の撮影領域におけるY軸方向の他方の端部とする。
即ち、このステップS308の判断処理においては、撮影制御部30において、移動制御部32から撮影終了位置まで移動したとの情報が出力されたか否かの判断を行うものである。
つまり、ステップS308の判断処理においては、移動制御部32から撮影終了位置まで移動したとの情報が出力されなかった場合には、撮影制御部30において2次元撮像検出器24の撮影位置が撮影終了位置となるまで精密直動ステージ14が移動していないと判断される。一方、移動制御部32から撮影終了位置まで移動したとの情報が出力された場合には、撮影制御部30において2次元撮像検出器24の撮影位置が撮影終了位置となるまで精密直動ステージ14が移動したと判断される。
ステップS308の判断処理において、2次元撮像検出器24の撮影位置が撮影終了位置となるまで撮影直動ステージ14が移動していないと判断されると、ステップS304の処理に戻り、ステップS304の処理以降の処理を行う。
一方、ステップS308の判断処理において、2次元撮像検出器24の撮影位置が撮影終了位置となるまで撮影直動ステージ14が移動したと判断されると、撮影終了位置において、2次元撮像検出器24により撮影(電気信号の取得)を行って(ステップS310)、この撮影処理を終了する。
撮影処理が終了すると、次に、測定処理が開始される。
ここで、図4のフローチャートには、本発明による分光放射輝度計10における測定処理の詳細な処理内容が示されており、この測定処理においては、まず、分光データ作成部34において、各撮影位置において取得した1次元の空間情報と1次元の波長情報(高波長分解分光情報)とを有する2次元分光データを統合して、所定の測定領域における情報を示す2次元の空間情報と1次元の波長情報とを有する3次元分光データを作成する(ステップS402)。
次に、分光画像作成部38において、作成した3次元分光データにおける各波長ごとの分光画像(ハイパースペクトル画像)を作成し(ステップS404)、その後、作成した各波長ごとの分光画像の校正処理を行う(ステップS406)。
ここで、図5には、校正処理の詳細な処理内容が示されたフローチャートが示されており、この校正処理においては、まず、暗時ノイズ補正処理を行う(ステップS502)。
即ち、このステップS502の処理においては、予め作成して記憶部52にされている暗時ノイズ補正データを用いて暗時ノイズ補正処理を行う。
具体的には、校正処理部42において、ステップS404の処理で作成した対象物200の撮影により取得した各波長ごとの分光画像の各画素における出力値に対し、対応する波長の暗時ノイズ補正データにおける対応する画素の出力値を減算するものである。
次に、こうして暗時ノイズ補正処理された各波長ごとの分光画像に対して、画素間感度偏差補正処理を行う(ステップS504)。
即ち、このステップS504の処理においては、校正処理部42において、暗時ノイズ補正処理された各波長ごとの分光画像の各画素に対して、予め作成して記憶部52に記憶されている感度補正係数を乗算する。
その後、画素間感度偏差補正処理された各波長ごとの分光画像に対して、輝度校正処理を行う(ステップS506)。
即ち、このステップS506の処理においては、校正処理部42において、画素間感度偏差補正処理された各波長ごとの分光画像の画素出力値に対して、予め作成して記憶部52に記憶されている輝度校正係数を乗算する。なお、この輝度校正係数を乗算して得られたものは、各波長ごとの分光画像の各画素における分光放射輝度を示すものとなる。
そして、算出部44において、取得した各波長ごとの分光画像の各画素における分光放射輝度から、各波長ごとの分光画像の各画素における分光輝度を算出し(ステップS508)、解析処理のステップS408の処理に進む。
このステップS508の処理においては、光源補正処理(ステップS408)を行ものであり、校正処理部42において、ステップS502の処理で取得した暗時ノイズ補正処理された各波長ごとの分光画像の各画素における出力値に対し、光源データの対応する波長の分光画像における対応する画素の出力値を除算して、光源補正処理を行って、対象物200の各波長ごとの分光画像における各画素ごとの分光反射率もしくは分光透過率を取得する。
次に、色解析画像取得部50において、色空間画像を取得する(ステップS410)。
即ち、このステップS410の処理においては、各画素における分光放射輝度と、分光輝度と、分光反射率もしくは分光透過率とが算出された各波長ごとの分光画像に対して、記憶部52に記憶された各表色系に対応する等色関数を用いて、予め設定された規格の表色系で表される色空間画像を取得する。
その後、取得した色空間画像に対して、予め記憶部52に記憶された変換関数を用いて色演算処理を施すことにより色解析画像を取得し(ステップS412)、取得した色解析画像を所定の表示方法による表示に変換する処理を行って、表示部(図示せず。)に出力し(ステップS414)、測定処理を終了する。なお、表示部(図示せず。)では、このステップS414の処理により出力された情報に基づく表示がなされる。
ここで、本発明による分光放射輝度計10を用いて、対象物200の測定した実験の実験結果について説明する。
生葉(自然の葉)と造葉(造形した葉)とが混在した葉束を対象物として用いて、この葉束をハロゲン光(分光放射輝度計10と別体に設けられた光源からの光)下に静置した。
そして、ハロゲン光を斜め上方側から照射し、正面45cmの距離から分光放射輝度計10により測定を行った。
なお、測定処理においては、校正処理後にスペクトル情報に基づいてカラー解析を行い、対象物200を含む所定の撮影領域の2次元空間上の色情報を画像表示したものを図6(a)(b)(c)(d)(e)に示す。
なお、図6(a)には、分光放射輝度計10による撮影した葉束のRGB画像が示されており、また、図6(b)には、分光放射輝度計10で作成した所定の波長(バンド)における分光画像が示されており、また、図6(c)には、分光画像の分光反射率を示すグラフが示されており、また、図6(d)には、図6(b)に示す分光画像をXYZ表色系の刺激値へ変換表示(X値)した画像が示されており、また、図6(e)には、図6(b)に示す分光画像をxy色度座標へ変換表示(x値)した画像が示されている。
図6(c)においては、分光反射率R(λ)を分光画像の各画素ごとに算出し、作業者が指定した画素(複数画素の平均でもよい)の分光反射率をグラフで表示したものである。
また、図6(d)は、各波長ごとの分光画像における各画素の分光放射輝度を、等色関数を用いて色演算子、XYZ表色系の刺激値を各画素ごとにもつ色空間画像のうち、X値のみを強度別にカラーグラデーションで表示した画像である。
さらに、図6(e)は、取得したXYZ色空間画像に対して、変換関数を用いて色演算処理を施し、xy色度座標値を各画素にもつ色解析画像を取得し、そのうちx値を、強度別にカラーグラデーションで表示した画像である。
以上において説明したように、本発明による分光放射輝度計10は、対物レンズ12の後段に、スリット板16、コリメートレンズ18、分散光学素子20、結像レンズ22および2次元撮像検出器24を設けるようにして、Z軸方向に延長した1次元の空間情報と、Y軸方向に延長した1次元の波長情報(高波長分解分光情報)とを有する2次元分光データを取得するようにした。
そして、このスリット板16、コリメートレンズ18、分散光学素子20、結像レンズ22および2次元撮像検出器24をY軸方向に移動自在に配設された精密直動ステージ14に配置するようにし、Y軸方向で測定領域における撮影位置を変更するようにした。
そして、取得した各撮影位置の2次元分光データを統合して2次元の空間情報と1次元の波長情報とを有する2次元分光データを作成し、作成した3次元分光データから各波長ごとの分光画像(ハイパースペクトル画像)を作成するようにした。
これにより、本発明による分光放射輝度計10においては、対象物を含む所定の測定領域のイメージングを短時間で行うことができるようになる。
また、本発明による分光放射輝度計10は、取得した分光画像の各画素ごとの分光放射輝度と、分光輝度と、分光反射率あるいは分光透過率とを算出し、この分光画像に対して色空間変換処理を行って所定の表色系で表す色空間画像を取得するようにした。
さらに、取得した色空間画像を、色演算処理して色解析画像を取得し、その後、所定の表示方法による表示に変換する処理を行うようにした。
これにより、本発明による分光放射輝度計10においては、広い2次元空間における1画素ごとの分光放射輝度を短時間で取得することができるようになる。
さらに、本発明による分光放射輝度計10においては、既存の種々の表色系による表示を行うことができ、統一的、かつ客観的な色分析表示を行うことができるようになる。
従って、本発明による分光放射輝度計10によれば、様々な空間的な色分析が求められる場面(例えば、ディスプレイ・パネルの発色検査、光源の検査、工業製品の色管理、人間の視覚情報の基礎データとしての色情報など)における客観的かつ有効な色分析が可能となる。
なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(6)に示すように変形するようにしてもよい。
(1)上記した実施の形態においては、スリット板16、コリメートレンズ18、分散光学素子20、結像レンズ22および2次元撮像検出器24を、Y軸方向に移動可能な精密直動ステージ14上に配設するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論である。
即ち、直線上を移動制御可能な技術による構成、例えば、流体式(油圧、空圧)、電磁式、超音波式、ピエゾ式などのアクチュエータなどにより、スリット板16以降の構成を一体的にY軸方向に移動するような構成としてもよい。
(2)上記した実施の形態においては、対象物200の撮影により取得した各波長ごとの分光画像を作成した後に、校正処理を行うようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、校正処理における暗時ノイズ補正処理や光源補正処理については、例えば、作業者による指示のあった後に処理を行うようにしてもよい。
(3)上記した実施の形態においては、分光放射輝度計10内に設けられた精密直動ステージ14により、対物レンズ12より後段の構成をY軸方向に移動させることにより、撮影位置をY軸方向に移動するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、分光放射輝度計10において、対物レンズ12、スリット板16、コリメートレンズ18、分散光学素子20、結像レンズ22および2次元撮像検出器24を固定的に配設し、対象物200との位置関係をY軸方向に移動することにより、撮影位置をY軸方向に移動するようにしてもよい。
即ち、分光放射輝度計10あるいは対象物200のいずれか一方を固定し、他方をY軸方向に移動させることにより、撮影位置をY軸方向に移動することとなる。
具体的には、分光放射輝度計10を移動させる場合には、例えば、分光放射輝度計10内に精密直動ステージ14を設けることなく、対物レンズ12とともに、スリット板16、コリメートレンズ18、分散光学素子20、結像レンズ22および2次元撮像検出器24を固定的に配設し、固定された対象物200に対して、分光放射輝度計10と別体に設けられた制御部により制御される移動手段により分光放射輝度計10をY軸方向に移動するようにしてもよい(図11(a)を参照する。)。なお、この際には、当該移動手段を制御する制御部と、分光放射輝度計10の制御部26とは接続され、移動のタイミングや撮影のタイミングが制御されることとなる。
また、対象物200を移動させる場合には、分光放射輝度計10内に精密直動ステージ14を設けることなく、対物レンズ12とともに、スリット板16、コリメートレンズ18、分散光学素子20、結像レンズ22および2次元撮像検出器24を固定的に配設し、固定された分光放射輝度計10に対して、制御部により制御される移動手段により対象物200をY軸方向に移動するようにしてもよい(図11(b)を参照する。)。なお、この際には、当該移動手段を制御する制御部と、分光放射輝度計10の制御部26とは接続され、移動のタイミングや撮影のタイミングが制御されることとなる。
(4)上記した実施の形態においては、スリット板16以降の構成を、Y軸方向に移動可能な精密直動ステージ14上に配設するようにし、対象物200を含む所定の撮影領域における撮影位置をY軸方向に移動するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、撮影位置を移動させる機構としては、下記の3つの構成としてもよい。
(I)対物レンズ12を精密直動ステージ上に配設する構成
(II)ガルバノミラーを用いる構成
(III)一対の色消しプリズムを用いる構成
以下、上記(I)〜(III)について説明する。
(I)対物レンズ12を精密直動ステージ上に配設する構成
図7には、本発明による分光放射輝度計の変形例の概略構成説明図が示されている。
この図7に示す分光放射輝度計100は、対象物200を含む所定の撮影領域からの光束を入射する対物レンズ102と、対物レンズ102が配設され、Y軸方向に移動する精密直動ステージ104と、対物レンズ12の像面においてZ軸方向に延設されたスリット開口部16aが位置するように配設されたスリット板16と、スリット開口部16aを通過した光束を平行光とするコリメートレンズ18と、コリメートレンズ18からの平行光を、Y軸方向に分散する分散光学素子20と、分散光学素子20から出射された光束を結像する結像レンズ22と、結像レンズ22の像面上に検出部24aが位置するように配設された2次元撮像検出部24と、精密直動ステージ14および2次元撮像検出部24を制御するとともに、2次元撮像検出部24から出力された情報の処理を行う制御部26とを有して構成されている。
なお、スリット板16、コリメートレンズ18、分散光学素子20、結像レンズ22および2次元撮像検出器24はそれぞれ固定的に配設されることとなる。
また、移動制御部32は、精密直動ステージ104を、対象物200のY軸方向における一方の端部200cから他方の端部200dが含まれる所定の撮影領域内をY軸方向に、スリット開口部16aのY軸方向の幅に応じた所定の間隔で順次移動させる。
より詳細には、移動制御部32は、作業者により撮影開始が指示されると、2次元撮像検出器34の撮影位置が撮影開始位置となるように精密直動ステージ104を移動し、精密直動ステージ104を移動したとの情報を撮影制御部30に出力する。
そして、移動制御部32は、撮影制御部30から撮影を行ったとの情報が出力されると、精密直動ステージ104を、スリット開口部16aのY軸方向の幅に応じた所定の間隔で移動させ、精密直動ステージ104を移動したとの情報を撮影制御部30に出力する。
また、移動制御部32は、2次元撮像検出器24の撮影位置が撮影終了位置となるまで精密直動ステージ104を移動すると、撮影終了位置まで移動したとの情報を撮影制御部30に出力する。
そして、移動制御部32において精密直動ステージ104を移動して撮影位置を移動しながら、撮影制御部30により撮影を行うとともに、2次元撮像検出器24からの電気信号に基づいて、分光データ作成部34において1次元の空間情報と1次元の波長情報(高波長分解分光情報)とを有する2次元分光データを作成することとなる。
(II)ガルバノミラーを用いる構成
図8には、本発明による分光放射輝度計の変形例の概略構成説明図が示されている。
この図8に示す撮像部110は、対象物200を含む所定の撮影領域からの光束を入射するF−θレンズ112と、F−θレンズ112の後段に設けられたガルバノミラー114と、ガルバノミラー114によって反射された光束を結像する結像レンズ116と、結像レンズ116の像面においてZ軸方向に延設されたスリット開口部16aが位置するように配設されたスリット板16と、スリット開口部16aを通過した光束を平行光とするコリメートレンズ18と、コリメートレンズ18からの平行光を、X軸方向に分散する分散光学素子20と、分散光学素子20から出射された光束を結像する結像レンズ22と、結像レンズ22の像面上に検出部24aが位置するように配設された2次元撮像検出部24とを有して構成されている。
なお、F−θレンズ114、結像レンズ116、スリット板16、コリメートレンズ18、分散光学素子20、結像レンズ22および2次元撮像検出器24はそれぞれ固定的に配設されることとなる。
また、ガルバノミラー114は、F−θレンズ112により略コリメートされた光を反射面において反射して結像レンズ116に入射させるものであり、この反射面は、Z軸周りに回動するように配設されている。
そして、移動制御部32において、反射面の回動角度や回動方向が制御される。なお、こうした回動角度や回動方向については、撮影処理前に設定する。
なお、以下の説明においては、「ガルバノミラー114を回動する」とは、「ガルバノミラー114における反射面を回動する」ことを意味するものとする。
即ち、ガルバノミラー114は、回動することにより反射面を回転して、F−θレンズ112によりコリメートされた光の反射角度を変更することとなる。
また、移動制御部32は、対象物200のY軸方向における一方の端部200cから他方の端部200dが含まれる所定の撮影領域内をY軸方向に撮影位置が移動するように、ガルバノミラー114をZ軸周りにスリット開口部16aのY軸方向の幅に応じた所定の回動角度で順次回動させる。
より詳細には、移動制御部32は、作業者により撮影開始が指示されると、2次元撮像検出器24の撮影位置が撮影開始位置となるようガルバノミラー114を回動し、ガルバノミラー114を回動したとの情報を撮影制御部30に出力する。
そして、移動制御部32は、撮影制御部30から撮影を行ったとの情報が出力されると、ガルバノミラー114を、スリット開口部16aのY軸方向の幅に応じた所定の回動角度で回動させ、ガルバノミラー114を回動したとの情報を撮影制御部30に出力する。
また、移動制御部32は、2次元撮像検出器24の撮影位置が撮影終了位置となるまでガルバノミラー114を回動すると、撮影終了位置まで移動したとの情報を撮影制御部30に出力する。
そして、移動制御部32においてガルバノミラー114の回動を制御して撮影位置を移動しながら、撮影制御部30により撮影を行うとともに、2次元撮像検出器24からの電気信号に基づいて、分光データ作成部34において1次元の空間情報と1次元の波長情報(高波長分解分光情報)とを有する2次元分光データを作成することとなる。
(III)一対の色消しプリズムを用いる構成
図9には、本発明による分光放射輝度計の変形例の概略構成説明図が示されている。
この図9に示す分光放射輝度計120は、対象物200からの光束を入射する対物レンズ12の前段に配設された一対の色消しプリズム122と、対物レンズ12の像面においてZ軸方向に延設されたスリット開口部16aが位置するように配設されたスリット板16と、スリット開口部16aを通過した光束を平行光とするコリメートレンズ18と、コリメートレンズ18からの平行光を、Y軸方向に分散する分散光学素子20と、分散光学素子20から出射された光束を結像する結像レンズ22と、結像レンズ22の像面上に検出部24aが位置するように配設された2次元撮像検出部24とを有して構成されている。
なお、対物レンズ12、スリット板16、コリメートレンズ18、分散光学素子20、結像レンズ22および2次元撮像検出器24は固定的に配設されることとなる。
また、一対の色消しプリズム122は、色消しプリズム122−1、122−2により構成され、色消しプリズム122−1、122−2は、頂角の方向が一致するとともに、X軸方向に並んで配設される。なお、以下の説明においては、この図10(a)(b)に示す一対の色消しプリズムの状態を「初期状態」と称することとする。
また、この一対の色消しプリズム122は、移動制御部32の制御により、初期状態から色消しプリズム122−1、122−2をそれぞれ逆方向に同じ角度で回動される。
なお、一対の色消しプリズム122は、色消しプリズム122−1、122−2が互いに逆方向に回転して、頂角の方向が逆方向となるとともにZ軸方向と水平な状態(図10(c)(d)を参照する。)となるとき、平行平面板として機能する。
なお、図10(c)は、図10(a)における色消しプリズム122−1が矢印I方向に90°回転し、色消しプリズム122−2が矢印II方向に90°回転した状態を示すものである。
即ち、色消しプリズム122−1、122−2は、それぞれ一致した中心軸Oを中心にして、それぞれ逆方向に回転するようになされており、例えば、色消しプリズム122−1が矢印I方向に回動するとき、色消しプリズム122−2は、矢印II方向に回動することとなる(図10(a)を参照する。)。なお、このとき、色消しプリズム122−1、122−2はそれぞれ0°以上180°以下の範囲で回転可能となっている。
こうした構成の一対の色消しプリズム122により、一対の色消しプリズム122の後段に配設された2次元撮像検出器24へ入射する光束の位置を変更することが可能となり、2次元撮像検出器24によって撮影される撮影位置がY軸方向で移動されることとなる。
また、移動制御部32は、対象物200のY軸方向における一方の端部200cから他方の端部200dが含まれる所定の撮影領域内をY軸方向に撮影位置が移動するように、色消しプリズム122−1、122−2を、X軸周りにスリット開口部16aのY軸方向の幅に応じてそれぞれ所定の回動角度で順次回動させる。
より詳細には、移動制御部32は、作業者により撮影開始が指示されると、1次元撮像検出器122の撮影位置が撮影開始位置となるように色消しプリズム122−1、122−2をそれぞれ逆方向に回動し、色消しプリズム122−1、122−2を回動したとの情報を撮影制御部30に出力する。
そして、移動制御部32は、撮影制御部30から撮影を行ったとの情報が出力されると、色消しプリズム122−1、122−2を、スリット開口部16aのY軸方向の幅に応じてそれぞれ所定の回動角度で回動させ、色消しプリズム122−1、122−2を回動したとの情報を撮影制御部30に出力する。
また、移動制御部32は、2次元撮像検出器24の撮影位置が撮影終了位置となるまで色消しプリズム122−1、122−2を回動すると、撮影終了位置まで移動したとの情報を撮影制御部30に出力する。
そして、移動制御部32において色消しプリズム122−1、122−2を回動して撮影位置を移動しながら、撮影制御部30により撮影を行うとともに、2次元撮像検出器24からの電気信号に基づいて、分光データ作成部34において1次元の空間情報と1次元の波長情報(高波長分解分光情報)とを有する2次元分光データを作成することとなる。
(5)上記した実施の形態においては、対物レンズ12、スリット板16、コリメートレンズ18、分散光学素子20、結像レンズ22および2次元撮像検出器24などのハード構成を交換することにより、波長域、波長分解能、空間画素数を変更するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、撮影ソフトの機能を利用し、外部定義のファイルの読み込み、あるいは、パラメータを作業者が指定することにより、波長域、波長分解能、空間画素数だけでなく、撮影速度、露光時間、ゲインを自由に設定することができるようにしてもよい。
(6)上記した実施の形態ならびに上記した(1)乃至(5)に示す変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。
本発明は、対象となる物体を含む所定の領域を測定して当該領域の詳細な色情報を取得する分光放射輝度計として用いて好適である。
10、100、110、120 分光放射輝度計
12、102 対物レンズ
14 精密直動ステージ
16 スリット板
18 コリメートレンズ
20 分散光学素子
32、116 結像レンズ
24 2次元撮像検出器
26 制御部
30 撮影制御部
32 移動制御部
34 分光データ作成部
36 画像作成部
38 分光画像作成部
40 色解析画像作成部
42 校正処理部
44 算出部
50 色解析画像取得部
52 記憶部
112 F−θレンズ
114 ガルバノミラー
122 一対の色消しプリズム
122−1、122−2 色消しプリズム
200 対象物

Claims (5)

  1. 撮影により、対物レンズを介して入射した対象物からの光束が、分散光学素子により所定の方向と直交する方向に分散されて入射し、該入射した光束に基づく信号を取得する2次元撮像検出器と、
    前記対物レンズより後段に設けられた構成を一体的に前記所定の方向に移動することにより、前記2次元撮像検出器により撮影される撮影位置を前記所定の方向に移動する移動手段と、
    前記2次元撮像検出器の撮影のタイミングを制御する第1の制御手段と、
    前記移動手段の移動を制御する第2の制御手段と、
    前記信号に基づいて、撮影位置における1次元の空間情報と1次元の波長情報とを有する2次元分光データを作成するとともに、各撮影位置における2次元分光データから2次元の空間情報と1次元の波長情報とを有する3次元分光データを作成する分光データ作成手段と、
    前記3次元分光データから波長ごとの分光画像を作成する第1の画像作成手段と、
    分光放射輝度の値づけられている光源光の撮影結果を基に作成された輝度校正係数に基づき、前記分光画像の各画素における分光放射輝度を取得する取得手段と、
    前記分光画像を色空間変換処理して、所定の表色系による色空間画像を作成するとともに、前記色空間画像を色演算処理して、色解析画像を作成し、当該色解析画像を所定の表示方法による表示に変換する第2の画像作成手段と
    を有し、
    前記輝度校正係数は、前記光源光の波長ごとに値づけられた分光放射輝度値を、当該光源光の撮影結果に基づく波長ごとの分光画像における指定画素の出力値で除算することで作成されることを特徴とする分光放射輝度計。
  2. 請求項1に記載の分光放射輝度計において、
    前記2次元撮像検出器は、前記対物レンズおよび前記分散光学素子を含む光学素子とともに着脱可能な構成であり、前記2次元撮像検出器および前記光学素子を交換することにより、撮影可能な波長域、波長分解能および空間画素数を変更することができる
    ことを特徴とする分光放射輝度計。
  3. 請求項1または2のいずれか1項に記載の分光放射輝度計において、
    前記移動手段は、精密直動ステージである
    ことを特徴とする分光放射輝度計。
  4. 前記取得手段は、前記分光画像の各画素の出力値に対して前記輝度校正係数を乗算することで、当該分光画像の各画素における分光放射輝度を取得する、請求項1に記載の分光放射輝度計。
  5. 撮影により、対物レンズを介して入射した対象物からの光束が、分散光学素子により所定の方向と直交する方向に分散されて入射し、該入射した光束に基づく信号を取得する2次元撮像検出器と、
    前記2次元撮像検出器の撮影のタイミングを制御する制御手段と、
    前記信号に基づいて、撮影位置における1次元の空間情報と1次元の波長情報とを有する2次元分光データを作成するとともに、各撮影位置における2次元分光データから2次元の空間情報と1次元の波長情報とを有する3次元分光データを作成する分光データ作成手段と、
    前記3次元分光データから波長ごとの分光画像を作成する第1の画像作成手段と、
    分光放射輝度の値づけられている光源光の撮影結果を基に作成された輝度校正係数に基づき、前記分光画像の各画素における分光放射輝度を取得する取得手段と、
    前記分光画像を色空間変換処理して、所定の表色系による色空間画像を作成するとともに、前記色空間画像を色演算処理して、色解析画像を作成し、当該色解析画像を所定の表示方法による表示に変換する第2の画像作成手段と
    を有し、
    前記輝度校正係数は、前記光源光の波長ごとに値づけられた分光放射輝度値を、当該光源光の撮影結果に基づく波長ごとの分光画像における指定画素の出力値で除算することで作成され、
    前記対象物との位置関係を前記所定の方向において変更することにより、撮影位置を前記所定の方向に移動しながら前記対象物の撮影を行う
    ことを特徴とする分光放射輝度計。
JP2014040711A 2014-03-03 2014-03-03 分光放射輝度計 Active JP6068375B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014040711A JP6068375B2 (ja) 2014-03-03 2014-03-03 分光放射輝度計
PCT/JP2015/056218 WO2015133476A1 (ja) 2014-03-03 2015-03-03 分光放射輝度計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014040711A JP6068375B2 (ja) 2014-03-03 2014-03-03 分光放射輝度計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015166682A JP2015166682A (ja) 2015-09-24
JP6068375B2 true JP6068375B2 (ja) 2017-01-25

Family

ID=54055282

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014040711A Active JP6068375B2 (ja) 2014-03-03 2014-03-03 分光放射輝度計

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6068375B2 (ja)
WO (1) WO2015133476A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018212078A1 (ja) 2017-05-17 2018-11-22 エバ・ジャパン株式会社 情報探索システム及び方法、情報探索プログラム
JP6843439B2 (ja) 2017-05-17 2021-03-17 エバ・ジャパン 株式会社 情報探索システム及び方法、情報探索プログラム
JP6568245B2 (ja) 2018-01-24 2019-08-28 Ckd株式会社 検査装置、ptp包装機、及び、検査装置の較正方法
JP6951753B2 (ja) 2018-03-27 2021-10-20 エバ・ジャパン 株式会社 情報探索システム及びプログラム
JP2020193928A (ja) * 2019-05-30 2020-12-03 株式会社分光応用技術研究所 2次元分光測定システム及びデータの処理方法
TWI839658B (zh) * 2021-11-17 2024-04-21 國立中正大學 色度量測方法及裝置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6495818B1 (en) * 1998-07-21 2002-12-17 The Institute For Technology Development Microscopic hyperspectral imaging scanner
JP2004005566A (ja) * 2002-04-23 2004-01-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 色編集装置および色編集方法
JP2004045189A (ja) * 2002-07-11 2004-02-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 色補正装置及び色補正方法
JP4400450B2 (ja) * 2004-12-22 2010-01-20 コニカミノルタセンシング株式会社 迷光補正法及びそれを用いた二次元分光輝度計
US7616314B2 (en) * 2006-01-30 2009-11-10 Radiant Imaging, Inc. Methods and apparatuses for determining a color calibration for different spectral light inputs in an imaging apparatus measurement
JP2009039280A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Arata Satori 内視鏡システム及び内視鏡システムを用いた被写体の検出方法
JP2011089895A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Arata Satori ハイパースペクトル撮像装置及びハイパースペクトル撮像方法
NO337687B1 (no) * 2011-07-08 2016-06-06 Norsk Elektro Optikk As Hyperspektralt kamera og metode for å ta opp hyperspektrale data

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015133476A1 (ja) 2015-09-11
JP2015166682A (ja) 2015-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6068375B2 (ja) 分光放射輝度計
JP5475057B2 (ja) 変角分光イメージング測定方法およびその装置
EP2930494B1 (de) Handmessgerät zur erfassung des visuellen eindrucks eines messobjekts
JP6384183B2 (ja) 試料測定装置および試料測定プログラム
JP6038965B2 (ja) 着色検査装置および着色検査方法
Liang et al. A new multi-spectral imaging system for examining paintings
US8976239B2 (en) System and apparatus for color correction in transmission-microscope slides
JP6390252B2 (ja) 試料測定装置および試料測定プログラム
JP6907766B2 (ja) 計測装置および計測システム
Bongiorno et al. Spectral characterization of COTS RGB cameras using a linear variable edge filter
HUE032787T2 (en) Calibration colorimeter
WO2017141291A1 (ja) 撮像装置および画像処理方法
Bonifazzi et al. A scanning device for VIS–NIR multispectral imaging of paintings
DE202012010549U1 (de) Handmessgerät zur Erfassung des visuellen Eindrucks eines Messobjekts
JP2014187558A (ja) 画像色分布検査装置および画像色分布検査方法
JP5217046B2 (ja) 光学特性測定装置および光学特性測定方法
JP4174707B2 (ja) 分光測定システム、色再現システム
Lee et al. Building a two-way hyperspectral imaging system with liquid crystal tunable filters
Picollo et al. Application of hyper-spectral imaging technique for colorimetric analysis of paintings
EP3993382B1 (en) Colour calibration of an imaging device
WO2015133475A1 (ja) 顕微鏡装置および解析方法
KR102022836B1 (ko) 광 측정 장치, 시스템 및 방법
JP2022006624A (ja) 校正装置、校正方法、校正プログラム、分光カメラ、及び情報処理装置
Hébert et al. Characterization by hyperspectral imaging and hypercolor gamut estimation for structural color prints
Pawlik et al. Color Formation in Virtual Reality 3D 360 Cameras

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160527

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160531

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20160531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20160531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160721

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20160826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6068375

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250