JP5170304B2 - 分取精製装置 - Google Patents

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Description

本発明は、製薬分野などの分野において、溶液に含まれる目的成分をライブラリとして保管するデータを取得するためのサンプル又は詳細な分析のためのサンプルなどとするために、液体クロマトグラフにより目的成分を溶液から分離した後に固形物として回収するための分取精製装置に関する。
液体クロマトグラフを利用した分取精製装置としては、試料溶液中の目的成分(化合物)を液体クロマトグラフにより分離し目的成分毎に別々のトラップカラムに導入して一旦捕集した後、各トラップカラムに溶媒を流してトラップカラム内に捕集していた成分を溶出させることにより目的成分を濃縮して回収する装置がある(特許文献1,2参照。)。
液体クロマトグラフにより分取された溶質は溶液中に溶解しているので、通常、エバボレータなどを用いて数時間をかけて粉末化する。製薬分野における創薬ステップでは、薬物候補はこのように分離精製して粉末化され、後工程となる代謝研究、製剤化研究、物性研究などに用いられる。
しかし、エバボレータによる粉末化には長時間を要する欠点がある。
特開平2−122260号公報 特開2003−149217号公報
本発明の目的は、分取液体クロマトグラフのカラムで分離され分画された目的成分を含む溶液、又は液体クロマトグラフのカラムで分離された目的成分を一旦トラップカラムに捕集した後、液体クロマトグラフでの移動相とは異なる溶媒に再溶出させた溶液を対象とし、それらの溶液から目的成分を短時間で固形物として回収することのできる分取精製装置を提供することである。
本発明の分取精製装置は、分取された目的成分を含む溶液を先端から供給する送液流路と、ガスを先端から供給するガス供給流路と、回収容器と、回収容器をその内部での前記溶液の溶媒の蒸発を促す温度に加温する加温機構とを備えている。そして、回収容器は有底の容器本体及び容器本体の開口部を閉じる開閉可能な蓋を備えた回収容器であって、蓋には前記送液流路の先端部が接続され送液流路からの溶液が容器本体内に供給される溶液入口、前記ガス供給流路の先端部が接続されガス供給流路からのガスが容器本体内に供給されるガス入口及び容器本体内から外部へ通じるガス排出口が設けられている。
目的成分を含む溶液は、液体クロマトグラフのカラムで成分分離されて特定の目的成分を含むように採取された溶出液自体でもよいし、成分分離された特定の目的成分がトラップカラムに一旦捕集され、その後にトラップカラムに溶出力の強い溶媒が供給されることで再溶出した目的成分を含む溶出液でもよい。
ガス供給流路から回収容器内に供給されるガスは、溶質を含む溶媒を霧化するネプライズガスである。また、回収容器を加温することにより回収容器内表面で加熱された液滴の溶媒が蒸発することを促進させるものである。そのようなガスとして、一般に不活性ガスが好ましく、例えばヘリウム、アルゴン、窒素などを用いることができる。目的成分が酸化されないものである場合は空気を用いることもできる。
加温機構による回収容器の加温温度は、蒸発させようとする溶媒の沸点程度でよい。例えば溶媒がジクロロメタンのように沸点の低い(ジクロロメタンでは約40℃)有機溶媒であれば、容器を40℃程度に加温しておけばよい。
送液流路からの溶液は送液流路の先端部から蓋の溶液入口を経て容器本体内に滴下又は流下する。このとき、ガス供給流路の先端部から蓋のガス入口を容器本体内にガスが供給されるので、溶液は微小液滴となって容器本体の内壁に付着する。容器本体は加温されているので、容器本体の内壁に付着した液滴中の溶媒は迅速に蒸発し、目的成分が容器の内壁に析出する。
ガス供給流路から容器本体内に供給されたガスは溶液を微小液滴化するとともにその溶媒の蒸発を促した後、ガス排出口から外部に出ていく。容器本体の開口部は開放ではなく、ガス排出口以外は蓋で閉じられているので、すでに粉末化された溶質がガスにより容器外に排出されることを抑えることができ、目的成分の逸散が抑えられる。
回収容器をこの分取精製装置に装着する操作を容易にするために、送液流路の先端部とガス供給流路の先端部を一体化したプローブをさらに備えていることが好ましい。そのプローブを蓋に装着することにより送液流路の先端部とガス供給流路の先端部がそれぞれ蓋の溶液入口とガス入口に接続されるように、蓋の溶液入口とガス入口はプローブにより一体化された送液流路の先端部とガス供給流路の先端部にそれぞれ対応する位置に配置されている。
さらに好ましくは、プローブの先端部が二重管からなり、二重管の一方が送液流路につながり、二重管の他方がガス供給流路につながっているようにすることである。この場合、蓋の溶液入口とガス入口は、蓋の中央に配置されて二重管の中心の出口に対応した1つの中心入口と、その周囲にあって二重管の外側の出口に対応する円周上に配置された複数個の外側入口として形成されていることが好ましい。
先端部が二重管からなるプローブの一例は、二重管の内側の管が送液流路につながり、二重管の外側の管がガス供給流路につながっているものである。この場合は、送液流路から供給される溶液の流量が少量であっても、溶液が蓋の中央に配置された中心入口から回収容器内に滴下し、その周囲からガスが供給される。
プローブが設けられている場合、溶液とガスは蓋の中央部から回収容器内に供給されることになり、ガス排出口はそれらの入口よりも外周側に配置されることになる。そのようなガス排出口の配置の好ましい一例は、蓋のガス排出口が複数個からなり、溶液用の入口又はガス用の入口のうちの外側の入口が配置されている円周よりも外側の円周上に等間隔に配置されているものである。
回収容器内で溶液に当たるガスの温度が高ければそれだけ効率良く溶媒を蒸発させることができる。そこで、ガス供給流路上にはガス加熱手段を備えていることが好ましい。
また、蓋の溶液入口から回収容器内に滴下又は流下する溶液の温度が高ければ、ガス流によって飛散されたりガス流の吹き付けを受けたりした際にそれだけ効率良く溶媒を蒸発させることができる。そこで、送液流路上には溶液加熱手段を備えていることが好ましい。
本発明の分取精製装置では、加温された回収容器内に送液流路から目的成分を含む溶液を滴下又は流下させるとともに、回収容器内にガスを供給するので、溶液の溶媒の蒸発が速やかに行われ、目的成分が速やかに粉末化して回収される。そのとき、回収容器には蓋が設けられているので、目的成分の逸散を抑えて目的成分の回収率を高めることができる。
一実施例を示す概略構成図である。 同実施例におけるプローブを示す概略断面図である。 同実施例における回収容器を示す斜視図である。 同実施例における回収容器の蓋を示す断面図である。 一実施例において回収容器に目的成分の粉末状になって回収された状態を示す概略断面図である。
符号の説明
2 回収容器
4 蓋
8 溶液入口
10 ガス入口
12 ガス排出口
20 プローブ
32 溶液容器
36 溶出用溶媒容器
44 トラップカラム
56 送液流路としての分取流路
66 容器ラック
68 ヒータ
一実施例を図1〜図4により説明する。
分取された目的成分を含む溶液を先端から供給する送液装置は、図示されていない分取液体クロマトグラフで予め分取された目的化合物を含む溶液容器32中の溶液中の目的化合物をトラップカラム44で精製して供給するものである。
図1において、溶液容器32には予め分取された目的化合物を含む溶液が収容されている。その溶液の溶媒は分取液体クロマトグラフに使用された移動相である。洗浄水容器34には洗浄水として純水が収容されており、溶出用溶媒容器36には溶出用溶媒としてジクロロメタンが収容されている。切替えバルブ4は3つの容器32、34及び36の液体のいずれかを選択的に供給流路42に流すように流路を切り替えるものである。供給流路42上には所定の流量で液体を吸引して送出する送液ポンプ40が設けられている。
供給流路42上で送液ポンプ40の下流にはトラップカラム44が接続されている。トラップカラム44には目的化合物を捕集するための吸着剤が充填されている。トラップカラム44は軸方向が垂直方向を向くように配置され、下端側が入口、上端側が出口となるように流路が接続されている。
トラップカラム44の出口端に接続された排出流路50は分取ヘッド52に内蔵された二方切替えバルブ54の共通ポートに接続されている。バルブ54は共通ポートを他の2つの切替えポートに切り替えて接続するものである。バルブ54の一方の切替えポートには送液流路としての分取流路56が接続され、他方の切替えポートには廃液口に至る廃液流路58が接続されている。
送液流路としての分取流路56に溶液を供給する構成が送液装置である。
分取流路56の末端は図2に示されたプローブ20につながっている。プローブ20の先端部は二重管からなり、内側の円筒管22の周囲を外側の管24が取り囲んだ形状になっている。二重管の内側の管22が分取流路56につながり、二重管の外側の管24がガス供給流路60につながっている。二重管の先端部では二重管の先端の開口部の形状は、内側の管22の円形の開口を取り囲んで外側の管24の円環状の開口が両管の壁を介して接している。
ガス供給流路60上には開閉バルブ62を介して窒素ガス(又は他の不活性ガス)を収容したガスボンベ等(図示略)が接続されている。
分取精製された目的化合物を回収するための回収容器2は、ヒータ68及びサーミスタなどの温度センサ70が設けられた容器ラック66内に複数収容されている。容器ラック66は例えばアルミニウムなどの熱伝導性の良好な材料から形成され、外側が断熱材で被覆されている。容器ラック66からの熱が回収容器2に伝導する。温調部72は温度センサ70により検出される温度が目標温度となるようにヒータ68への通電を制御して回収容器2を一定温度に加温する。
回収容器2は、図3に示されるように、円筒状の容器本体3と、容器本体3の開口部を閉じる開閉可能な蓋4とからなる。蓋4は容器本体3の開口部に密着する形状となっており、容器本体3の開口部分にはまりこむ形となっている。容器本体3の開口部がネジ口構造の場合には、蓋4にもそれに螺合するネジ部を設けておく。回収容器2の材質は、例えば強化硬質ガラスである。
蓋4には、図3及び図4に示されるように、プローブ20の先端部が装着される入口が凹部6として形成され、その凹部6内にはプローブ20の内側の管22から溶液を容器本体3内に導入する溶液入口8と、プローブ20の外側の管24からのガスを容器本体3内に導入するガス入口10が開けられている。蓋4には、さらに容器本体3内から外部へ通じるガス排出口12が開けられている。
プローブ20を蓋4に装着することにより溶液入口8がプローブ20の内側の管22に接続され、ガス入口10がプローブ20の外側の管24に接続されるように、溶液入口8とガス入口10が位置決めされている。溶液入口8は蓋4の中央に配置された1つの中心の穴であり、ガス入口10は溶液入口8の周囲にあってプローブ20の外側の管24の先端の円環上の開口に対応する円周上に配置された複数個、この例では4個、の穴である。プローブ20の先端部では内側の管22の開口と外側の管24の環状の開口が接近しているので、溶液入口8とガス入口10も互いに接近した位置に配置されている。
ガス入口10の穴の断面形状は、図4に示されているように、容器本体3側に向かって広がるように形成され、ガス入口10から容器本体3に噴出されるガスは容器本体3内に拡散することにより溶液入口8から滴下又は流下する溶液を霧化する。
ガス排出口12は複数個、この例では4個、の穴からなり、入口の凹部6よりも外側で、溶液入口8を中心とする円周上に等間隔に配置されている。
この例ではプローブ20の二重管の内側の管22が分取流路56につながり、プローブ20の二重管の外側の管24がガス供給流路60につながっているので、分取流路56から供給される溶液の流量が少ない場合に適する。しかし、逆に、プローブ20の二重管の内側の管22がガス供給流路60につながり、プローブ20の二重管の外側の管24が分取流路56につながるようにしてもよい。
プローブ20は分取ヘッド52に固定され、分取ヘッド52は例えば複数のモータなどを含む三軸駆動機構74により上下(図1中の上下方向)移動及び水平(図1中の面内の横方向と紙面垂直方向)移動が可能となっている。三軸駆動機構74は、分取ヘッド52を介してプローブ20を容器ラック66内に収容された複数の回収容器2の中の任意の回収容器2上に移動させ、分取ヘッド52を下降させてプローブ20を回収容器2の蓋4の凹部6に装着し、分取ヘッド52を上昇させてプローブ20を蓋4から離すことができる。ここでは、容器ラック66が固定され分取ヘッド52が移動するように構成しているが、逆に代わりに、分取ヘッド52が固定され容器ラック66が移動するように構成してプローブ20を任意の回収容器2に装着させるようにしてもよい。
制御部80はCPU等を含み、予め設定されたプログラムに従って、バルブ38と54の切替え動作、送液ポンプ40の流量又は流速の制御を含む動作、温調部72の目標温度の設定、三軸駆動機構74を介した分取ヘッド52の移動などの制御を実行することで、分取精製作業を自動的に遂行する。また、操作部82はその分取精製作業のための条件などを入力設定するためのものである。
本実施例における自動分取精製動作を説明する。トラップカラム44内の吸着剤に目的化合物を捕集するために、制御部80は切替えバルブ38により溶液容器32と供給流路42とを接続し、二方切替えバルブ54により排出流路50と廃液流路58とを接続し、所定の一定流量で送液を行うように送液ポンプ40を動作させる。これにより、トラップカラム44中の吸着剤に溶液中の目的化合物が捕集される。
次に制御部80は、洗浄水容器34と供給流路42とを接続するように切替えバルブ38を切り替え、送液ポンプ40により洗浄水容器34中の純水を吸引してトラップカラム44に導入する。これにより、先の目的化合物の捕集時に吸着剤に付着した塩類などの不所望で水溶性の物質がトラップカラム44内から除去される。吸着剤に捕集されている目的化合物は強い吸着作用により水には殆ど溶出しないため、この時点ではトラップカラム44内に捕集された状態が維持される。
次いで、制御部80は三軸駆動機構74により分取ヘッド52を予め指定された所定の回収容器2の上方まで移動させ、さらに分取ヘッド52を所定高さまで下降させてプローブ20を回収容器2の蓋4の凹部6に装着させる。そして、溶出用溶媒容器36と供給流路42とを接続するように切替えバルブ38を切り替え、送液ポンプ40を作動させて溶出用溶媒容器36中のジクロロメタンをからトラップカラム44に導入する。送液ポンプ40の送液流量は溶液容器32の溶液や洗浄水容器34の純水の送液時よりも小さな流量とする。一例として、ジクロロメタンの送液流量を0.5mL/分程度とする。また、制御部80は温調部72に対し目標温度を指示して容器ラック66の加熱を開始し、回収容器2を加温し始める。目標温度としては、例えばジクロロメタンの沸点と同程度又はそれよりも少し高い程度としておけばよく、40〜45℃とする。
ジクロロメタンは水よりも比重が大きく(比重1.32)、水との相溶性もなく、さらには送液流量が小さいことからトラップカラム44中での流速も遅くなっている。そのため、トラップカラム44に下端からジクロロメタンが導入されると、ジクロロメタンはトラップカラム44内に存在していた水と殆ど混じることなく、ジクロロメタンと水との界面は徐々に上昇してゆく。ジクロロメタンにより押された水はトラップカラム44の上端の出口から出て二方切替えバルブ54を経て廃液流路58から廃液口に至る。
制御部80は、流路50の水が全て廃液流路58から排出された時間に二方切替えバルブ54を切り替えてジクロロメタンを分取流路56に導く。流路50の水が全て廃液流路58から排出される時間は、トラップカラム44内の空隙容積(つまりジクロロメタンを導入し始める直前にトラップカラム44内に溜まっている水の容量)と送液ポンプ40によるジクロロメタンの送液流量とから計算することができる。この時間は制御部80により計算される。
制御部80は二方切替えバルブ54を分取流路56側に切り替えて溶出液の分取を開始するとともに、ガス供給流路60の開閉バルブ62を開放することでガス供給流路60を通した窒素ガスの供給を開始する。ジクロロメタンの送液流量を0.5mL/分程度としたとき、窒素ガスの供給流量は0.5L/分程度が適当である。
この動作により、蓋4の溶液入口8から目的成分のジクロロメタン溶液が滴下又は流下し、溶液入口8の近くのガス入口10から噴出されるガスによって霧化され、図5に示されるように容器本体3の内部に粉末状の固形物100となって回収される。このとき、溶媒のジクロロメタンが蒸発しきらずに溶液が液滴となって容器本体3の内壁に付着すると、容器本体3は加温されているのでジクロロメタンは速やかに蒸発する。目的成分が粉末となってガスにより容器内で舞い上がっても、容器は蓋4で閉じられているので、外に飛び出すことはない。
トラップカラム44中の吸着剤に捕集されている目的化合物の量は限られているから、ジクロロメタンがトラップカラム44に導入され始めてから或る程度の時間が経過すると溶出液に含まれる目的化合物の濃度は下がる。そこで、制御部80は、トラップカラム44の内容積(充填されている吸着剤の量)と送液ポンプ40によるジクロロメタンの送液流量とから目的化合物が溶出し終わるのに要する時間を計算し、ジクロロメタンの送液開始からの経過時間が計算により求めた時間に達したところで二方切替えバルブ54を再び廃液流路58側に切り替え、送液ポンプ40の動作を停止することで分取を終了する。
以上のように本実施例による分取精製装置では、トラップカラム44から再溶出させた目的化合物を含む溶液中の溶媒を速やかに且つオンラインで蒸発させ、固形の目的化合物を回収容器2に回収することができ、しかも粉末化した目的成分が回収容器2の外に逸散するのを抑えることができる。
実施例では、容器ラック66を介して回収容器2を加温することで容器2の内壁に接触した溶液中の溶媒の蒸発を促進させていたが、ガス供給流路60から回収容器2内に噴出する窒素ガスの温度が高ければ、それだけ溶液に与えられる熱量が増加して溶媒の蒸発が一層促進される。そのために、例えば図1に示されるように、ガス供給流路60上にガス供給流路60を通過するガスを加熱する加熱部90を設けて、その加熱部90により回収容器2に供給されるガスの温度が高められるようにすることが好ましい。加熱部90としては、ヒータと温度センサを設けて制御部80により一定温度になるように制御するものであってもよく、熱交換器を設けてガス供給流路60がその熱交換器中を通過する構成としてもよい。
また、同様に溶媒の蒸発を促進させる目的で、トラップカラム44から排出された溶出液を加熱してその温度を高めるように、例えば図1に示されるように、排出流路50上に排出流路50を通過する溶液を加熱する加熱部92を設けて、その加熱部92により回収容器2に供給される溶液の温度が高められるようにすることが好ましい。加熱部92としては、ヒータと温度センサを設けて制御部80により一定温度になるように制御するものであってもよく、熱交換器を設けて排出流路50がその熱交換器中を通過する構成としてもよい。
他の実施例として、分取液体クロマトグラフを直結し、その分取液体クロマトグラフで分離された目的化合物を含む溶液をトラップカラム44に直接導入するようにすることができる。

Claims (7)

  1. 分取された目的成分を含む溶液を送液流路の先端から供給する送液装置と、
    ガスを先端から供給するガス供給流路と、
    有底の容器本体及び前記容器本体の開口部を閉じる開閉可能な蓋を備えた回収容器であって、前記蓋には前記送液流路の先端部が接続され前記溶液が前記容器本体内に供給される溶液入口、前記ガス供給流路の先端部が接続され前記ガス供給流路からのガスが前記容器本体内に供給されるガス入口及び前記容器本体内から外部へ通じるガス排出口が設けられている回収容器と、
    前記回収容器をその内部での前記溶液の溶媒の蒸発を促す温度に加温する加温機構と、
    を備えて前記回収容器内に前記目的成分の固形物を収集する分取精製装置。
  2. 前記送液流路の先端部と前記ガス供給流路の先端部を一体化したプローブをさらに備え、
    前記プローブを前記蓋に装着することにより前記送液流路の先端部と前記ガス供給流路の先端部がそれぞれ前記蓋の前記溶液入口と前記ガス入口に接続されるように、前記蓋の前記溶液入口と前記ガス入口は前記プローブにより一体化された前記送液流路の先端部と前記ガス供給流路の先端部にそれぞれ対応する位置に配置されている請求項1に記載の分取精製装置。
  3. 前記プローブの先端部は二重管からなり、二重管の一方が前記送液流路につながり、二重管の他方が前記ガス供給流路につながっており、
    前記蓋の前記溶液入口と前記ガス入口は、蓋の中央に配置されて前記二重管の中心の出口に対応した1つの中心入口と、その周囲にあって前記二重管の外側の出口に対応する円周上に配置された複数個の外側入口として形成されている請求項2に記載の分取精製装置。
  4. 前記二重管の内側の管が前記送液流路につながり、二重管の外側の管が前記ガス供給流路につながっている請求項3に記載の分取精製装置。
  5. 前記蓋のガス排出口は複数個からなり、前記外側入口が配置されている円周よりも外側の円周上に等間隔に配置されている請求項3又は4に記載の分取精製装置。
  6. 前記ガス供給流路上にはガス加熱手段を備えている請求項1から5のいずれか一項に記載の分取精製装置。
  7. 前記送液流路上には溶液加熱手段を備えている請求項1から6のいずれか一項に記載の分取精製装置。
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