JP2008014876A - 循環型液体又は超臨界二酸化炭素反応/処理装置 - Google Patents

循環型液体又は超臨界二酸化炭素反応/処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】循環型液体又は超臨界二酸化炭素反応/処理装置を提供する。
【解決手段】加圧条件下で液体二酸化炭素を貯留する貯槽又は容器において、液体二酸化炭素の液面レベルを検知する手段として、差圧発信機を設置し、貯槽又は容器の下部から液体側接続配管が差圧発信機へ、上部から気体側接続配管が差圧発信機へそれぞれ個別に接続され、液体側接続配管は、差圧発信機の上部へ貫通流路を形成し、貫通後の配管は貯槽や容器の最大高さを超過する高さを有し、かつ気体側接続配管に連結されている、ことを特徴とする液面レベル検知装置、当該検知装置を設置した循環型液体又は超臨界二酸化炭素反応/処理装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、二酸化炭素に代表される常温で気化しやすい加圧液体を貯槽又は容器内に貯留する際に正確な液面レベルの検知を可能とする液面レベル検知装置に関するものである。また、本発明は、亜臨界、若しくは超臨界二酸化炭素を用いて、反応、洗浄、抽出、又は粒子の微粒子化等を行う液体又は超臨界二酸化炭素反応/処理装置に関するものであり、生成物を効率的に分離することと同時に、使用した二酸化炭素を循環再利用することを可能とする、循環型液体又は超臨界二酸化炭素再利用システム及び当該再利用システムに使用する蒸発分離器の液面レベルの安定制御技術に関するものである。
液体二酸化炭素は、大気圧下で融点−56.6℃、沸点−78.5℃の物性を有し、臨界点は31℃、7.4MPaである。超臨界二酸化炭素は、様々な物質をよく溶解する。目的物を溶解した超臨界二酸化炭素を大気圧にすると、二酸化炭素は気化するため、後には溶質のみが残る。気化した二酸化炭素は液化回収して再利用が可能である。このプロセスは、実際に、コーヒーの脱カフェインなどに使用されている。二酸化炭素の臨界点(31℃、7.4MPa)を超過した超臨界二酸化炭素、若しくは臨界点近傍の亜臨界二酸化炭素を用いて、有機合成反応、有機物の洗浄、抽出及び有機微粒子の製造などの研究及び実用化が進められている。現状の工業プロセスは、有機溶媒を多量に使用する場合が多く、環境保全の観点からも、二酸化炭素のように環境影響負荷の低い媒体を用いる方法が代替技術として求められている。
特に、超臨界二酸化炭素は、条件により、密度、疎水性有機物の溶解力を自在に制御できるため、有機溶媒と同等の疎水性有機物の溶解度を得ることができる。また、超臨界二酸化炭素は、拡散係数が液体と比べて格段に大きくなり、表面張力が低下するため、浸透力が増大するなどの特徴を有している。その結果、超臨界二酸化炭素は、疎水性有機物と均一相を形成するため、有機合成、洗浄、抽出、微粒子製造などのプロセスを高効率化できる可能性が高い。
有機合成反応に超臨界二酸化炭素を適用する場合、金属触媒やイオン性流体と組み合わせることにより、高反応率を得ることが報告されている(非特許文献1)。また、洗浄技術においては、毒性の高いポリ塩化ビフェニルやダイオキシンなどに汚染された固形物から、これらの疎水性有機物を高除去率で洗浄することも可能である(非特許文献2、3)。また、半導体製造プロセスにおける洗浄工程では、水や溶媒を乾燥除去する際に表面張力の影響でパターン倒れを生じていたが、超臨界二酸化炭素を洗浄媒体として適用して、パターン倒れを抑制することができることが報告されている(非特許文献4、5)。
抽出技術に関しては、コーヒーからのカフェイン抽出や卵製品からのコレステロール抽出技術については、すでに実用化されている。微粒子生成技術については、RESS法(Rapid expansion from supercritical solution)に代表される方法を用いて、有機微粒子を製造し、マイクロカプセル化によりDDS(Drug delivery system)への適用について報告されている(非特許文献6)。以上に示した超臨界二酸化炭素利用プロセスの多くは、反応後の流体を大気圧に減圧する際、二酸化炭素を気化させて排出し、液体や固体の生成物を分離回収している。
現在の超臨界二酸化炭素を用いるプロセスの多くは、減圧時に二酸化炭素を気化させて生成物と分離し、二酸化炭素は、回収再利用せずに、排気している場合が多く、ランニングコストを増大させている。この問題に対して、二酸化炭素を回収再利用するプロセスについて、報告されている(特許文献1)。また、二酸化炭素の供給手段として、ポンプではなく、密閉容器内に液体二酸化炭素を充填して、密閉系加熱による昇圧を行い、二酸化炭素を高圧条件下へ供給する新しい二酸化炭素供給方法(熱駆動型吐出器)についても報告されており、ここでも、二酸化炭素を循環再利用することが提案されている(特許文献2)。
従来の二酸化炭素を循環再利用するプロセスでは、減圧後の気液に分離した二酸化炭素を一旦容器に受け、液体二酸化炭素を加熱蒸発させる蒸発分離器を用いている。ここでの液体二酸化炭素の液面レベルは、簡便な液面検知手段、例えば、フロート式液面計を用いており、蒸発分離器の上下2点の位置において、加熱手段、例えば、電気ヒーターをON/OFFさせる程度の制御を行っているのみである。ON/OFF制御によるヒーター加熱の場合、ヒーターにより加熱している間は、蒸発分離器内に流入する二酸化炭素の流量よりも大きな蒸発量を与えて加熱を行い、液面レベルを低下させる必要がある。
その場合、蒸発分離器の内容積が大きくなると、容器の肉厚も上昇することになり、それにより、容器本体の熱容量は増大するため、ヒーター加熱を停止しても、容器の蓄熱により二酸化炭素の蒸発は継続され、蒸発量が多くなる。その結果、想定を超過した蒸発が生じるため、液体二酸化炭素液面が低下し、液体二酸化炭素が完全に蒸発して、蒸発分離器下部に沈降していた生成物が、加熱されて蒸発する結果を招く危険性がある。
蒸発分離器の目的は、生成物を二酸化炭素から分離して、二酸化炭素のみを蒸発させて、精製、凝縮後に再利用するためのものである。従って、液体二酸化炭素を蒸発分離器内部から全て蒸発させたり、加熱律速により、液体二酸化炭素が蒸発分離器よりオーバーフローして、蒸発ラインに液体二酸化炭素が蒸発分離器下部に沈降していた生成物を伴って排出されることは好ましくない。
蒸発分離器の液体二酸化炭素の液面レベルは、任意の高さに調節され、流入する二酸化炭素の流量と同じ蒸発量を保ち、生成物を液体二酸化炭素下部に静かに分離沈降させて、生成物の蒸発を招くような二酸化炭素の急激な蒸発や、液面レベルの変動を抑制することが好ましい。液面レベルの制御が可能となれば、液体二酸化炭素の温度も低温で、かつ一定温度に制御することが可能となり、生成物の蒸気圧は極力低く保たれ、気体二酸化炭素に同伴されて蒸発排出される量を最小化できるため、効率のよい生成物分離と二酸化炭素回収再利用を実現することが可能になる。
超臨界二酸化炭素を利用するプロセスにおいて、反応媒体である二酸化炭素を連続的に供給する手段として、ダイアフラムポンプに代表される高圧ポンプが使用される。ポンプは、液体を供給する手段であるため、液体の二酸化炭素が使用される。また、気体の二酸化炭素をコンプレッサー等により供給したり、循環させたりすることも可能であるが、圧縮の容易さから、一般に、液体二酸化炭素をポンプで供給する方法が用いられる。
二酸化炭素は、温度31℃以下ではプロセス内で気液状態となるため、貯槽や容器の液体二酸化炭素のレベルを検知する手段が必要となる。一般的な液体二酸化炭素レベルの検知手段としては、マグネットフロート式液面レベル計(金属管式液面レベル計)が多用されている。
マグネットフロート式は、指示ゲージを伝送出力として制御系へ取り込むこともできるが、測定点がレベル認識パネル毎に設けられるため、測定値が不連続となる。液体二酸化炭素の液面レベル表示値をもとに貯槽への供給量制御や排出量制御、蒸発分離器の場合は蒸発量制御を行う場合、マグネットフロート式液面レベル計を用いると、測定値の変化が不連続となるため、PID制御などの通常の制御方法の適用は困難である。そのため、マグネットフロート式レベル計は、H、L接点信号を設けて、制御されることが一般的である。
一方、差圧発信機を用いて液面レベルを測定する方法がある。差圧発信機では、液体側と気体側の差圧を測定するため、マグネットフロート式レベル計と異なり、連続的に液面レベルの変化を検知することができる。既往の設置方法について、気液分離器をもとに、図1に示す。図1に示す液体、気体の混相流体の入口は、流入口を特定するものではない。また、排出ラインとして、気体、液体の両方を示しているが、これが、いずれか一方であっても構わない。
容器下部から液体側測定用配管を差圧発信機の高圧側(液体側)に接続し、必要に応じて、気体側測定用配管を差圧発信機の低圧側(気体側)に接続する。液面レベルの測定方法について、式(1)に記載する。
Figure 2008014876
式(1)に示す記号は、以下の通りである。
ΔP :差圧[Pa]
:液体側圧力[Pa]
:気体側圧力[Pa]
ρ :液体密度[kg/m
ρ :気体密度[kg/m
g :重力加速度、9.8 m/s
h :高さ[m]
式(1)に記載の通り、液体、気体とも密度を定義しているため、液体側測定配管は、内部を液体で、気体側測定配管は、気体で満たす必要がある。例えば、液体側測定配管中に気体が残存している場合、測定値に誤差が生じる。使用流体が常温で気化しない水などの場合、この方法による液面レベル検知は容易であり、正確な値が得られる。ただし、常温で容易に気化する液体二酸化炭素等の液面レベル測定に、図1の機器構成を適用すると、液体側測定配管中で気化が生じるため、正確なレベル測定は困難である。
先行文献には、例えば、液体二酸化炭素の液面レベルの測定に差圧計を用いることが記載されている(特許文献3)。この文献には、差圧計を用いることが記載されているものの、通常は、図1に記載の接続方法となるため、液体二酸化炭素の測定配管中で気化が生じ、正確なレベル測定は困難となる。
また、他の先行文献には、液体二酸化炭素のレベルをレベルゲージ、若しくはレベルコンローラーを用いることが記載されているが(特許文献4)、その方法及び具体的な配管接続方法は記載されておらず、正確な液面レベル測定を実現できるとは考えられない。
更に、臨界温度近傍の二酸化炭素の液面レベルを検知する方法として、ヒーターと熱電対を組み合わせた方法が提案されている(特許文献5)。この方法では、差圧計による液面レベルの測定は困難であると判断し、液面レベルの検知方法として、ヒーター出力とヒーター表面温度を考慮して、液体二酸化炭素に接している場合と、気体二酸化炭素に接している場合のヒーター出力値に対する温度上昇の違いをもとにレベル測定を行っている。
以上のように、先行文献による既往の技術において、図1に記載した通常の配管接続方法では、正確なレベル測定は困難であった。また、ヒーターと熱電対の組み合わせ制御を行うレベル検知手段は、貯槽のように、二酸化炭素を貯留するためだけのタンクにおける液面レベル測定のためには、設備が大掛かりとなり、コストが高くなるという問題点を有していた。
特開2005−168940号公報 特開2003−126673号公報 特開2004−269346号公報 特開平8−52297号公報 特開2001−349766号公報 H. Kawanami, A. Sasaki, K. Matsui, Y. Ikushima, A rapid and effective synthesis of propylene carbonate using a supercritical CO2-ionic system, Chem. Commun., (2003) 896 W. Zhou, G. Anitescu, L. L. Tavlarides, Desorption of polychlorinated biphenyls from contaminated St. Lowrence River sediments with supercritical fulids, Ind. Eng. Chem. Res., 43 (2004) 397 M. Goto, S. Kawajiri, Removal of dioxins from fly ash by a combined process of supercritical CO2 extraction and supercritical water oxidation, Organohalogen Compounds, 63 (2003) 232 H. Namatsu, Supercritical drying for water-rinsed resist systems, J. Vac. Sci. Technol., B, 18 (2000) 3308 H. Namatsu, Supercritical resist drying for isolated nanoline formation, J. Vac. Sci. Technol., B, 19 (2001) 2709 K. Matsuyama, K. Mishima, K. I. Hayashi, H. Ishikawa, H. Matsuyama, T. Harada, Formation of microcapsules of medicines by the rapid expansion of a supercritical solution with a nonsolvent, J. Applied Polymer Science, 89 (2003) 742
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、液体二酸化炭素を貯留する貯槽や容器において、液体二酸化炭素の液面レベルを検知する手段、当該手段を用いた蒸発分離器及び循環型液体又は超臨界二酸化炭素反応/処理装置を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、新しい液面レベルの検知装置を開発することに成功し、本発明を完成するに至った。本発明は、液体二酸化炭素を貯留する貯留槽や容器において、液体二酸化炭素の液面レベルを検知する装置、当該液面レベル検知装置を循環型液体二酸化炭素反応/処理装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)加圧条件下で液体二酸化炭素を貯留する貯槽又は容器において、液体二酸化炭素の液面レベルを検知する手段として、差圧発信機又は多点式熱電対を設置したことを特徴とする液体二酸化炭素の液面レベル検知装置。
(2)加圧条件下で液体二酸化炭素を貯留する貯槽又は容器において、液体二酸化炭素の液面レベルを検知する手段として、差圧発信機を設置し、貯槽又は容器の下部から液体側接続配管が差圧発信機へ、上部から気体側接続配管が差圧発信機へそれぞれ個別に接続され、液体側接続配管は、差圧発信機の上部へ貫通流路を形成し、貫通後の配管は貯槽や容器の最大高さを超過する高さを有し、かつ気体側接続配管に連結されている、前記(1)記載の液面レベル検知装置。
(3)液体二酸化炭素、気体二酸化炭素のいずれか、若しくは両方の温度、及び任意に圧力を測定する手段を設置して、液体及び/又は気体の二酸化炭素の密度条件により、差圧発信機にて測定する液面差圧の表示値を補正するようにした、前記(1)記載の液体二酸化炭素の液面レベル検知装置。
(4)液体二酸化炭素を貯留する貯槽又は容器が、蒸発分離器である、前記(1)記載の液面レベル検知装置。
(5)貯槽又は容器の内部又は外部に設置した多点式熱電対及び液体二酸化炭素の液面以下に浸漬して設置したヒータを具備した、前記(1)記載の液面レベル検知装置。
(6)二酸化炭素を蒸発させて主成分を分離する蒸発分離装置において、液体二酸化炭素液面レベルの検知手段として、前記(1)から(5)のいずれかに記載の液面レベル検知装置を有し、その液面レベルを一定に制御するための二酸化炭素蒸発量を制御する加熱手段を蒸発分離装置内部に設けたことを特徴とする二酸化炭素蒸発分離装置。
(7)二酸化炭素を装置に充填する二酸化炭素供給手段と、供給された二酸化炭素を冷却して液化する凝縮器と、液体二酸化炭素を昇圧して供給する昇圧供給手段と、液体二酸化炭素を加熱する加熱手段と、液体二酸化炭素又は超臨界二酸化炭素を媒体として反応/処理を行うワーク手段と、反応圧力を制御し、かつ反応圧力を任意の圧力に減圧する圧力制御手段と、減圧後の気液に分離した二酸化炭素を任意の液面に制御してワーク手段から得られた生成物を分離し、二酸化炭素を蒸発させる蒸発分離手段と、蒸発分離手段から蒸発した二酸化炭素を精製する精製手段と、精製後の二酸化炭素を再度循環使用するために凝縮器に連結する循環再使用配管と、蒸発分離手段で分離された生成物を系外に回収排出する回収排出手段とを有する循環型液体又は超臨界二酸化炭素反応/処理装置において、二酸化炭素を蒸発させて生成物を分離する蒸発分離手段が、液体二酸化炭素液面レベルの検知手段を有し、その液面レベルを一定に制御するための二酸化炭素蒸発量を制御する加熱手段を蒸発分離手段内部に設けたことを特徴とする循環型液体又は超臨界二酸化炭素反応/処理装置。
(8)液面レベルの検知手段が、差圧発信機であり、蒸発分離手段の下部から取り出されている液体側測定配管が差圧発信機下部に接続され、差圧発信機の液体側測定部のもう一方に接続された取り出し配管を有し、その取り出し配管が、蒸発分離手段の上部に接続されている気体側測定配管と連結されて、連結後の配管が、差圧発信機の気体側測定部に接続されている、前記(7)記載の装置。
(9)液面レベルの検知手段が、蒸発分離手段の内部、若しくは外部に設置された多点式熱電対であり、その測定値をもとに液面レベルを検知する、前記(7)記載の装置。
(10)反応/処理を行うワーク手段が、化学反応、洗浄、抽出又は粒子の微粒子化を行うワーク手段である、前記(7)記載の装置。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
まず、本発明の液面レベル検知装置について説明する。本発明は、加圧条件下で液体二酸化炭素を貯留する貯槽や容器において、液体二酸化炭素の液面レベルを検知する手段として、差圧発信機を使用し、貯槽や容器の下部から液体側接続配管が差圧発信機へ、上部から気体側接続配管が差圧発信機へそれぞれ個別に接続されていることは、既存の装置と同じであるが、本発明の液体二酸化炭素の液面レベル検知装置は、上記装置において、液体側接続配管は、差圧発信機の上部へ貫通流路を形成し、貫通後の配管は、貯槽や容器の最大高さを超過する高さを有し、かつ気体側接続配管に連結されていることを特徴とするものである。
本発明では、液体側接続配管が、差圧発信機下部に接続され、差圧発信機内に上部への貫通流路を有し、貫通後の配管が貯槽や容器の最大高さを超過する高さを有するため、当該配管内部には、貯槽や容器内部の液面レベルと同じ高さまで液体二酸化炭素が存在する。これにより、液体二酸化炭素が液体側接続配管内部で気化しても、当該配管内部を上昇し、上部の気体側接続配管と合流しているため、液体二酸化炭素中に気体として残留することがないので、液面レベルを正確に検知することが可能となる。
また、本発明の液体二酸化炭素の液面レベル検知装置においては、液体二酸化炭素、気体二酸化炭素のいずれか、若しくは両方の温度、また、必要に応じて、圧力の測定手段を設置して、液体及び気体の二酸化炭素の密度を考慮して、差圧発信機にて測定する液面差圧の表示値を補正することができる。
これは、前述の式(1)に記載した通り、液体、気体のそれぞれの密度が液面レベル測定の精度を左右するため、液体、気体側のいずれか、好ましくは両方の温度を測定し、また、必要に応じて、圧力を測定し、液体、気体それぞれの二酸化炭素の密度を正確に把握することが可能となることを意味しており、その結果、得られる差圧の精度を高めることが可能となる。貯槽の場合、飽和蒸気圧以上の圧力がかかることは少ないが、流通プロセスにおいては、圧力調節弁の設定などにより、任意に圧力を変えることができるため、温度と圧力を測定して、その条件における密度を用いてレベル測定を行うことで、精度を向上させることができる。
次に、本発明の蒸発分離器及び循環型液体二酸化炭素反応/処理装置について説明する。本発明の蒸発分離器では、液面レベル検知手段が差圧発信機であり、蒸発分離手段の下部から取り出されている液体側測定配管が、差圧発信機下部に接続され、差圧発信機の液体側測定部のもう一方に接続された取り出し配管を有し、その取り出し配管が、蒸発分離手段の上部に接続されている気体側測定配管と連結されて、連結後の配管が、差圧発信機の気体側測定部に接続されていることを特徴とするものである。ここで示した差圧発信機は、特に型式を限定するものではなく、接続されている蒸発分離器の設計条件に合致した強度を有し、設定した蒸発分離器の液面レベルを検知できる構造であれば適宜の差圧発信機が用いられる。
また、上記液体側測定配管は、差圧発信機に、蒸発分離手段の下部から取り出されている液体側測定配管が接続され、差圧発信機の液体側測定部のもう一方に接続された取り出し配管を有し、その取り出し配管が、蒸発分離手段の上部に接続されている気体側測定配管と連結されて、連結後の配管が、差圧発信機の気体側測定部に接続されていることを特徴とするものである。ここで示した液体側測定配管は、通常、外気よりも低温の液体二酸化炭素で満たされるため、外気による加熱を抑制する保冷機能を有する断熱材により保冷されることが好ましい。保冷方法はその方式を問わない。
本発明の蒸発分離器は、好ましくは、蒸発分離器内部の液体二酸化炭素温度を測定する手段を有し、その測定温度と差圧発信機までの液体側測定配管内部の温度差を極力小さくすることで、測定誤差を低減することができる。同様に、蒸発分離器の気体側内部温度と気体側測定配管の温度差についても、同様に低減することが好ましい。ここで示した液体側測定配管は、差圧発信機の液体側接続部に接続され、通常は、液体側接続部のもう一方の接続部は、他の配管と接続されておらず、プラグされている。本発明の好適な実施態様は、蒸発分離器から取り出した液体側測定配管を差圧発信機液体側測定部の鉛直下方に接続し、差圧発信機液体測定部の上方接続部から新たに取り出し配管を接続して、気体側測定配管と合流接続させることを特徴としている。これにより、液体側測定配管内部の液体二酸化炭素が気化しても配管内部に残留することがなくなり、液面レベルの誤表示を抑制することが可能となる。
また、本発明の他の実施態様は、液面レベル検知手段として、蒸発分離手段の内部、若しくは外部に設置された複数の熱電対、すなわち、多点式熱電対を用い、その測定値をもとに液面レベルを検知することを特徴とするものである。ここでは、前述の差圧発信機の代替として、液面レベル検知手段を蒸発分離器内部、若しくは外部に設けた熱電対により測定した温度分布より推測し、任意の位置の測定温度を一定に保つように加熱手段を制御する。
更に、本発明の循環型液体又は超臨界二酸化炭素反応/処理装置は、二酸化炭素を装置に充填する二酸化炭素供給手段と、供給された二酸化炭素を冷却して液化する凝縮器と、液体二酸化炭素を昇圧して供給する昇圧供給手段と、液体二酸化炭素を加熱する加熱手段と、液体二酸化炭素を媒体として、反応、洗浄、抽出、微粒子化などの反応/処理を行うワーク手段と、反応圧力を制御し、かつ反応圧力を任意の圧力に減圧する圧力制御手段と、減圧後の気液に分離した二酸化炭素を任意の液面に制御してワーク手段から得られた生成物を分離し、二酸化炭素を蒸発させる蒸発分離手段と、蒸発分離手段から蒸発した二酸化炭素を精製する精製手段と、精製後の二酸化炭素を再度循環使用するために凝縮器に連結する循環再使用配管と、蒸発分離手段で分離された生成物を系外に回収排出する回収排出手段とを有する循環型液体又は超臨界二酸化炭素反応/処理装置において、二酸化炭素を蒸発させて生成物を分離する蒸発分離手段が、液体二酸化炭素液面レベルの検知手段を有し、その液面レベルを一定に制御するための二酸化炭素蒸発量を制御する加熱手段を蒸発分離手段内部に設けたことを特徴とするものである。
ここで、上記ワーク手段における運転条件は、超臨界条件に限定するものではなく、アプリケーションに応じて、液体二酸化炭素の条件とする場合、液体二酸化炭素から超臨界二酸化炭素条件を経る場合、また、終始、臨界温度を超過させる条件の何れか、又はそれらを組み合わせた運転条件の中から適宜選択することが可能である。
本発明において、蒸発分離手段の液体二酸化炭素液面レベルを一定に制御するために、二酸化炭素蒸発量を制御する加熱手段として、蒸発分離手段の内部、若しくは外部に、電気加熱式ヒーターを配設することができる。ヒーターは、液面検知手段より得られる液面レベルを一定に制御する制御システムにより制御される。ヒーターは、蒸発分離器内部に加熱手段を設ける方が好ましい。
加熱手段については、その形式を問わないものの、制御応答性、高圧設計の容易さを考慮して、シースヒーターなどが好ましい。また、処理量が大きな場合、蒸発分離器容器への放熱を低減するために、蒸発分離器内壁に断熱構造を施すことで蒸発効率を向上させることが好ましい。また、蒸発分離器外部に加熱手段を設ける場合、容器蓄熱量を考慮して、必要に応じて、冷却コイルとの並列設置など、液面レベル制御の精度を確保できる機構を付与することが好ましい。
また、蒸発分離手段の内部に設けた加熱手段を、一定に制御されている液体二酸化炭素レベルの下部に浸漬して設置することで、液体二酸化炭素の蒸発温度と同じ温度に気体二酸化炭素の温度を保つことができる。電気ヒーターが、蒸発分離器の気体二酸化炭素部分に露呈している場合、気体二酸化炭素が加熱されて、蒸発温度以上となり、蒸発した二酸化炭素を精製する精製手段、例えば、活性炭吸着塔における流速を上昇させるため、適切な流速の確保が困難となる可能性がある。
また、蒸発した二酸化炭素は、凝縮器の冷却手段、例えば、チラーを用いた冷却機構への負荷を増大させる結果を招く。従って、蒸発分離器から流出する気体二酸化炭素の温度を蒸発温度、すなわち、液体二酸化炭素温度に保つためには、加熱手段が、蒸発分離器の液体二酸化炭素中に浸漬していることが好ましい。
本発明によれば、液体二酸化炭素の液面レベル表示値をもとに貯槽への供給量制御や排出量制御、蒸発分離器の場合は蒸発量制御を行う場合、連続的に変化する液面レベル測定値を得られるため、各種制御機器によるPID制御も容易となる。また、本発明によれば、超臨界二酸化炭素を利用した有機合成反応、洗浄、抽出、微粒子製造等を目的とし、かつ二酸化炭素を循環再利用するプロセスにおいて、生成物を分離し、二酸化炭素を蒸発させる蒸発分離器において、液体二酸化炭素の液面レベルを一定に保つことで生成物の分離沈降を促進することができる。また、蒸発流体に生成物を同伴させて排出したり、蒸発した気体二酸化炭素の精製手段や凝縮器への負荷変動を抑制することができるため、高効率な分離、蒸発が達成できる。
次に、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
図2に、本発明の実施例として、差圧発信機を用いた液体二酸化炭素の液面レベル検知装置を示す。図2に示すように、容器から液体側接続配管が差圧発信機下部に接続され、差圧発信機内部の貫通流路を経て差圧発信機上部に取り出され、その配管は、当該容器の最大高さ以上の高さを有して、容器上部から取り出された気体側接続配管と合流している。合流後の気体側接続配管は、差圧発信機の気体側測定部に接続されている。また、その他の二酸化炭素入口、出口の配管は、任意である。
図3に、本発明の他の実施例を示す。図3に示す実施例は、気液に分離した二酸化炭素と、洗浄、抽出、反応などで得られたプロダクトの混相流体が容器に流入し、加圧下で気液を分離してプロダクトを容器下部に沈殿させて排出させる方式である。容器内部にヒーターを設け、差圧発信機より得られた液面レベル値になるように、液体二酸化炭素の蒸発量を制御している。プロダクトを沈殿分離させる必要があるため、液相は乱れを極力抑えることが好ましい。本発明の差圧発信機による液面測定装置により、ヒーターの出力をPID制御が可能となるため、分離効率は高く、かつ蒸発した二酸化炭素は、冷却凝縮させて、回収再利用することが容易である。
また、図3に示すように、差圧発信機に接続されている液体側、気体側配管に温度計を設けて、その温度に応じて、密度を考慮し、正確な液面レベルを検出することが可能となる。
既存のマグネットフロート式液面計による液面レベル測定方法では、レベルのH、L設定によるヒーターON/OFF制御であれば、加熱オーバーシュートにより液面レベルが設定よりも下がり、下部に沈殿静置されていたプロダクトが蒸発する可能性がある。また、ヒーターが加熱を開始しても、蒸発が開始するまでの間に液面レベルが上昇し、上部のガス排出ラインよりオーバーフローする危険性がある。一方、本発明によれば、液面レベルを一定に制御することが可能となるため、気液分離の高い分離性能を得ることができる。
比較例1
図4に、従来方式の循環型超臨界二酸化炭素装置を示す。図4に示すように、液体二酸化炭素は、ボンベから受け入れ、チラーなどの冷凍設備を有する凝縮器で更に冷却されて、液化される。液体二酸化炭素は、高圧ポンプ、例えば、高圧ダイアフラムポンプや、文献(特許文献1、2)に記載の熱駆動型吐出器などを用いて昇圧供給される。昇圧された液体二酸化炭素は、加熱器で必要な温度に加熱され、亜臨界、若しくは超臨界二酸化炭素となり、ワーク(図1には、洗浄槽を記載)に供給される。洗浄槽で洗浄された有機物(生成物)は、二酸化炭素に同伴されてワークから流出する。
この場合、必要に応じて、ワーク出口に冷却器(図示せず)を設けて必要な温度まで冷却する場合もある。洗浄後の流体は、圧力調節弁により減圧され、蒸発分離器に流入する。ここで、任意の圧力(ここでは、凝縮器の冷却温度に応じた飽和蒸気圧)に減圧される。蒸発分離器内は、液体と気体の二酸化炭素が存在する。生成物の密度に応じて、液体二酸化炭素の密度を最適化するために、蒸発分離器の温度、圧力は決定される。
ここでは、生成物の密度が、液体二酸化炭素の密度よりも大きな場合について記載すると、生成物は、液体二酸化炭素の下部に沈殿する。ここで、二酸化炭素を循環再利用するために、二酸化炭素を蒸発させる。二酸化炭素の蒸発手段として、ここでは、電気ヒーターを用いている。図4の従来方式では、液体二酸化炭素の液面レベルの検知手段として、フロート式液面計を用いている。この場合、レベル上限(図中H)、レベル下限(図中L)を検出することにより、ヒーターをON/OFF制御している。
生成物の分離は、比重差による重力沈降となるため、蒸発分離器中の液体二酸化炭素は、極力静的な状態を保つことが好ましい。しかし、図4に示した従来方式の蒸発分離器では、ヒーターの制御方法がフロート式液面計からの接点信号によるON/OFF制御となるため、レベルの上下変動が生じる。その結果、ヒーターにより加熱している場合は、流入する二酸化炭素の流量よりも大きな蒸発量を与えて、液面レベルを低下させる必要があるため、液体二酸化炭素の液相は乱れを生じる。それによって、生成物の沈降が妨げられ、場合によっては、気体二酸化炭素側へ蒸発するという問題が生じた。
蒸発分離器の液面レベル制御がON/OFF制御の場合、蒸発量が一定とならないため、精製器、例えば、活性炭吸着塔などにおける適切な流速を、安定して得ることができなかった。また、蒸発分離器の容積が大きくなった場合、容器の蓄熱量が大きくなるので、ON/OFF制御を行っている際、液面レベルが低下した場合に、容器温度も上昇し、ヒーターをOFFしても蒸発が継続されて、生成物の蒸発量を増加させるという問題があった。
図5に、本発明の実施例3及び4を示す。図4と蒸発分離器以外の基本構成は同じであるため、蒸発分離器のみを示した。実施例3を図5(a)に示す。液面検知手段として差圧発信機を用い、差圧発信機の液体側測定配管は蒸発分離器下部に接続され、更に差圧発信機の液体側測定部の上部から配管を取り出し、気体側測定配管と接合する。気体側測定配管は一旦立ち上がって、差圧発信機の気体測定部に接続される。通常、差圧発信機の液体側測定配管が接続され、その上部はプラグされていることが多い。この場合では、液体二酸化炭素が気化して気体を生じると、測定している液面レベルに誤表示が生じる。従って、気体の除去を目的として、液体側配管を気体側測定配管に接続する方法を用いた。これにより、測定している液面レベルの誤表示を回避できる。
液体側測定配管は、通常、外気よりも低温の液体二酸化炭素で満たされるため、外気による加熱を抑制する保冷機能を有する断熱材(図示せず)により保冷されることが好ましい。保冷方法は、その方式を問わない。本発明では、好ましくは、蒸発分離器内部の液体二酸化炭素温度を測定する手段を有し、その測定温度と差圧発信機までの液体側測定配管内部の温度差を極力小さくして、測定誤差を低減することができる。同様に、蒸発分離器の気体側内部温度と気体側測定配管の温度差についても、同様に低減することが好ましい。
実施例4を図5(b)に示す。ここでは、液面差圧計が、蒸発分離器の下部に設置されており、液体側測定配管内で液体二酸化炭素が気化した場合でも、上部の蒸発分離器に気体が戻る構造となる。ここでは、液体側測定配管は、気体二酸化炭素が蒸発分離器に向けて上昇する際に抵抗を生じない配管径を有することが好ましく、例えば、3/8”、1/2”配管で施工することで、本発明の目的は達成される。これにより、液面レベルの誤表示は回避される。
図6に、実施例5を示す。図6に示すものは、液面レベル検知手段が、蒸発分離器内部に挿入した多点式熱電対TIC−Aを用いる場合と、外部に設置した熱電対TIC−B〜Dを用いる場合を示している。何れの方法についても、任意の高さの温度測定値を任意の温度になるようにヒーター出力の制御を行う。内部に熱電対を挿入する方式は、制御応答性が良いため、高圧設計上の回避し得ない問題が生じない限り、内部に熱電対を挿入することが好ましい。更には、処理量が多い場合、蒸発分離器内壁に断熱材を施工して放熱量を低減し、液面レベルの制御性を向上させることができる。
上記の何れの実施例においても、ヒーターは、液体二酸化炭素の液面以下に浸漬して設置することが望ましい。電気ヒーターが蒸発分離器の気体二酸化炭素部分に露呈している場合、気体二酸化炭素が加熱されて蒸発温度以上となり、蒸発した二酸化炭素を精製する精製手段、例えば、活性炭吸着塔における流速を上昇させるため、適切な流速の確保が困難となる可能性がある。また、凝縮器における冷却手段、例えば、チラーを用いた冷却機構への負荷を増大させる結果を招く。従って、蒸発分離器から流出する気体二酸化炭素の温度を蒸発温度、すなわち、液体二酸化炭素温度に保つためには、加熱手段が、蒸発分離器の液体二酸化炭素中に浸漬していることが好ましい。
本発明は、循環型液体又は超臨界二酸化炭素反応/処理装置に係るものであり、本発明により、液体二酸化炭素の液面レベル表示値をもとに貯槽への供給量制御や排出量制御、蒸発分離器の場合は蒸発量制御を行う場合、連続的に変化する液面レベル測定値を得られるため、各種制御機器によるPID制御も容易となる。また、本発明により、超臨界二酸化炭素を利用した有機合成反応、洗浄、抽出、微粒子製造等を目的とし、かつ二酸化炭素を循環再利用するプロセスにおいて、生成物を分離し、二酸化炭素を蒸発させる蒸発分離器において、液体二酸化炭素の液面レベルを一定に保つことで生成物の分離沈降を促進することができる。また、本発明により、蒸発流体に生成物を同伴させて排出したり、蒸発した気体二酸化炭素の精製手段や凝縮器への負荷変動を抑制することができる。
本発明は、循環型液体又は超臨界二酸化炭素再利用システム及び当該再利用システムに使用する蒸発分離器の液面レベルの安定制御技術を提供するものとして有用である。
従来方式の差圧発信機による液面レベル検知手段を示す。 実施例1の差圧発信機による液面レベル検知装置を示す。 実施例2の蒸発分離器を示す。 従来方式の循環型超臨界二酸化炭素装置(比較例)を示す。 本発明の蒸発分離器を示す。(a)実施例1、(b)実施例2 実施例3の蒸発分離器を示す。

Claims (10)

  1. 加圧条件下で液体二酸化炭素を貯留する貯槽又は容器において、液体二酸化炭素の液面レベルを検知する手段として、差圧発信機又は多点式熱電対を設置したことを特徴とする液体二酸化炭素の液面レベル検知装置。
  2. 加圧条件下で液体二酸化炭素を貯留する貯槽又は容器において、液体二酸化炭素の液面レベルを検知する手段として、差圧発信機を設置し、貯槽又は容器の下部から液体側接続配管が差圧発信機へ、上部から気体側接続配管が差圧発信機へそれぞれ個別に接続され、液体側接続配管は、差圧発信機の上部へ貫通流路を形成し、貫通後の配管は貯槽や容器の最大高さを超過する高さを有し、かつ気体側接続配管に連結されている、請求項1記載の液面レベル検知装置。
  3. 液体二酸化炭素、気体二酸化炭素のいずれか、若しくは両方の温度、及び任意に圧力を測定する手段を設置して、液体及び/又は気体の二酸化炭素の密度条件により、差圧発信機にて測定する液面差圧の表示値を補正するようにした、請求項1記載の液面レベル検知装置。
  4. 液体二酸化炭素を貯留する貯槽又は容器が、蒸発分離器である、請求項1記載の液面レベル検知装置。
  5. 貯槽又は容器の内部又は外部に設置した多点式熱電対及び液体二酸化炭素の液面以下に浸漬して設置したヒータを具備した、請求項1記載の液面レベル検知装置。
  6. 二酸化炭素を蒸発させて主成分を分離する蒸発分離装置において、液体二酸化炭素液面レベルの検知手段として、請求項1から5のいずれかに記載の液面レベル検知装置を有し、その液面レベルを一定に制御するための二酸化炭素蒸発量を制御する加熱手段を蒸発分離装置内部に設けたことを特徴とする二酸化炭素蒸発分離装置。
  7. 二酸化炭素を装置に充填する二酸化炭素供給手段と、供給された二酸化炭素を冷却して液化する凝縮器と、液体二酸化炭素を昇圧して供給する昇圧供給手段と、液体二酸化炭素を加熱する加熱手段と、液体二酸化炭素又は超臨界二酸化炭素を媒体として反応/処理を行うワーク手段と、反応圧力を制御し、かつ反応圧力を任意の圧力に減圧する圧力制御手段と、減圧後の気液に分離した二酸化炭素を任意の液面に制御してワーク手段から得られた生成物を分離し、二酸化炭素を蒸発させる蒸発分離手段と、蒸発分離手段から蒸発した二酸化炭素を精製する精製手段と、精製後の二酸化炭素を再度循環使用するために凝縮器に連結する循環再使用配管と、蒸発分離手段で分離された生成物を系外に回収排出する回収排出手段とを有する循環型液体又は超臨界二酸化炭素反応/処理装置において、二酸化炭素を蒸発させて生成物を分離する蒸発分離手段が、液体二酸化炭素液面レベルの検知手段を有し、その液面レベルを一定に制御するための二酸化炭素蒸発量を制御する加熱手段を蒸発分離手段内部に設けたことを特徴とする循環型液体又は超臨界二酸化炭素反応/処理装置。
  8. 液面レベルの検知手段が、差圧発信機であり、蒸発分離手段の下部から取り出されている液体側測定配管が差圧発信機下部に接続され、差圧発信機の液体側測定部のもう一方に接続された取り出し配管を有し、その取り出し配管が、蒸発分離手段の上部に接続されている気体側測定配管と連結されて、連結後の配管が、差圧発信機の気体側測定部に接続されている、請求項7記載の装置。
  9. 液面レベルの検知手段が、蒸発分離手段の内部、若しくは外部に設置された多点式熱電対であり、その測定値をもとに液面レベルを検知する、請求項7記載の装置。
  10. 反応/処理を行うワーク手段が、化学反応、洗浄、抽出又は粒子の微粒子化を行うワーク手段である、請求項7記載の装置。
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