JP4319551B2 - 超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法及びこれに用いられる気液分離装置 - Google Patents

超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法及びこれに用いられる気液分離装置 Download PDF

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Description

本発明は、超臨界流体と溶媒とを含有する移動相から、超臨界流体を構成するガス成分を回収し、再利用する超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法、及びこれに用いられる気液分離装置に関する。
試料中の所望の物質を分離する手段としては、種々のクロマトグラフィーが用いられている。このようなクロマトグラフィーの一つとして、超臨界流体を移動相として用いる超臨界流体クロマトグラフィーが知られている。超臨界流体クロマトグラフィーは、超臨界流体という、一般の溶媒に比べて種々の特性を有する流体を移動相に用いることから、分離が困難とされていた種々の物質の分離、分析、精製等への利用が検討されている。
前記超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法としては、ボンベから供給された超臨界流体をポンプで送液し、この超臨界流体に試料を注入し、試料を注入した超臨界流体をカラムに通し、カラムに通した超臨界流体の圧力を減圧して溶質を析出させ、析出させた溶質と超臨界流体とを分離し、分離させた超臨界流体を前記ポンプに送って再利用する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、超臨界流体クロマトグラフィーにおいては、溶質の種類や充填剤の種類によっては超臨界流体と溶媒とを混合した移動相を用いることがある。前述した技術では、このような移動相の使用が示されておらず、このような移動相を用いる際の超臨界流体の再利用について、検討の余地が残されている。
特開平5−307026号公報
本発明は、超臨界流体と溶媒とを含有する移動相を用いる超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法であって、超臨界流体を形成するガスを再利用することが可能な方法、及びこれに用いられる気液分離装置を提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、超臨界流体をガスから生成し、カラムを通した後の移動相を気液分離し、分離させたガスの圧力調整を新規に供給されるガスの圧力調整に比べて高めに設定し、分離させたガスの圧力が新規に供給されるガスの圧力よりも高い場合に、分離させたガスを新規に供給されるガスに対して優先して超臨界流体の生成に使用する方法、及びこの方法に好適に用いられる気液分離装置を提供する。
すなわち本発明は、ガスを液化させて液化ガスを生成する工程と、得られた液化ガスから生成した超臨界流体と溶媒とを含む移動相に試料を注入する工程と、試料が注入された移動相をカラムに通す工程と、所望の物質を含む移動相を溶媒とガスとに分離する工程とを含み、溶媒から所望の物質を分離する、超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法であって、液化ガスを生成する工程では、移動相から分離させたガスの圧力が、液化ガスの生成のためにガス供給手段から供給されるガスの圧力よりも高いときに、移動相から分離させたガスを液化させる、超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法である。
また本発明は、超臨界流体と溶媒とを含む移動相に試料を注入し、試料をカラムに通して試料中の所望の物質を分離し、カラムに通した移動相を溶媒とガスとに分離する超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法に用いられる気液分離装置であって、両端が開口している外筒と、外筒の一端の開口を塞ぐフランジ部と、外筒の内周壁面に沿って周方向に移動相を外筒内に導入する導入部と、両端が開口しており、フランジ部を貫いて導入部よりも外筒の他端側に延出する内筒とを有する気液分離装置である。
本発明では、ガスを液化させてなる液化ガスから生成した超臨界流体と溶媒とを含む移動相を用いる超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法で、カラム通過後の移動相を気液分離し、移動相から分離させたガスの圧力が、液化ガスの生成のためにガス供給手段から供給されるガスの圧力よりも高いときに、移動相から分離させたガスを液化させることから、超臨界流体と溶媒とを含有する移動相を用いる超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法で超臨界流体を形成するガスを再利用することができる。
本発明では、前記分離する工程において、両端が開口している外筒と、外筒の一端の開口を塞ぐフランジ部と、外筒の内周壁面に沿って周方向に移動相を外筒内に導入する導入部と、両端が開口しており、フランジ部を貫いて導入部よりも外筒の他端側に延出する内筒とを有する気液分離装置を用いると、高圧条件下での超臨界流体クロマトグラフィーにおいて、気液分離装置の耐久性を高める上で、また効率の高い気液分離を行う上でより一層効果的である。
本発明では、前記気液分離装置は、外筒の外周壁面を覆い外筒の温度を調整するためのジャケットと、ジャケット内を通って導入部に接続され、移動相を導入部に供給するための移動相供給管とをさらに有すると、超臨界流体クロマトグラフィーでの気液分離の効率をより高める上でより一層効果的である。
本発明では、前記試料は、光学異性体の混合物を含有し、所望の物質は光学異性体のいずれかであると、不純物の混入がより抑制された高純度の光学異性体を効率よく分取する上でより一層効果的である。
また、本発明の気液分離装置は、前述した構成を有することから、不純物の混入がより抑制された高純度のガスの分離や、このようなガスの再利用が行われる技術分野の気液分離に広く用いることできる。
また、本発明の気液分離装置は、前記ジャケットと前記移動相供給管とをさらに有すると、気液分離における分離効率を高める上でより一層効果的である。
<超臨界クロマトグラフィーによる物質の分離方法>
本発明の分離方法は、ガスを液化させて液化ガスを生成する工程と、得られた液化ガスから生成した超臨界流体と溶媒とを含む移動相に試料を注入する工程と、前記試料が注入された移動相をカラムに通す工程と、所望の物質を含む移動相を前記溶媒と前記ガスとに分離する工程とを含む。
前記液化ガスを生成する工程では、超臨界流体を生成するガスを一旦液化させる。このような液化ガスの生成は、ガスの圧力及び温度を調整することによって行われる。ガスの圧力の調整には、圧縮機や、背圧弁等の圧力調整手段を用いることができる。ガスの温度の調整には、熱交換器等の温度調整手段を用いることができる。
前記ガスには、二酸化炭素、アンモニア、二酸化イオウ、ハロゲン化水素、亜酸化窒素、硫化水素、メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、プロピレン、ハロゲン化炭化水素、水等を用いることができる。前記ガスには、可燃性、爆発性、人体への有害性、取り扱いの容易性や経済性等の観点から、二酸化炭素が好ましい。
前記試料を注入する工程における前記移動相は、超臨界流体と溶媒とを含む混合溶媒である。本発明における超臨界流体とは、臨界圧力を超えた圧力及び臨界温度を超えた温度の少なくともいずれかの条件下にある前記ガスである。超臨界流体は、生成した液化ガスに、さらに圧力及び温度のいずれか一方又は両方をかけることによって生成させることができる。前記移動相は、生成した超臨界流体と溶媒とを混合することによって生成させても良いし、又は前記液化ガスと溶媒とを混合し、この混合溶媒に圧力及び温度のいずれか一方又は両方をかけ、混合溶媒中の液化ガスを超臨界流体にすることによって生成させても良い。
前記液化ガス又は超臨界流体と前記溶媒との混合は、例えば高速液体クロマトグラフィーで行われているように、それぞれの流体を定量ポンプによって所定の流量で送液し混合することによって行うことができる。前記溶媒の混合比率は、試料中に含まれる物質の種類等の条件によって異なるが、移動相中の5〜30質量%程度であることが、前記所望の物質の分離効率を高める上で好ましい。前記溶媒には、分離対象の物質の種類や充填剤の種類等に応じて選択される公知の溶媒が用いられるが、例えばエタノール、2−プロパノール等の低級アルコールが挙げられる。
また、前記移動相への試料の注入には、高速液体クロマトグラフィーで通常用いられているインジェクタ等の公知の手段を用いることができる。前記試料には、分離対象物を適当な溶媒に溶解した、通常の方法によって得られる試料を用いることができる。前記分離対象物を溶解する溶媒には、一般の有機溶媒やその混合溶媒等を用いることができる。前記試料の注入には、前述した特許文献1に記載されているような、注入時における圧力の変動が生じない注入方法を採用することが、所望の物質の分離効率を高める上で好ましい。
前記試料が注入された移動相をカラムに通す工程では、前記所望の物質に応じた適当なカラムが用いられる。本発明では、超臨界流体を含む移動相を用いることから、他のクロマトグラフィーでは分離が困難であった物質の分離に好適に利用することが可能である。例えば試料が光学異性体の混合物を含み、そのいずれかを分離しようとする場合では、前記カラムには、光学異性体分離能を有する多糖誘導体がシリカ等の担体の表面に担持されている充填剤を充填したカラムが用いられる。
前記所望の物質を含む移動相を前記溶媒と前記ガスとに分離する工程では、溶媒とガスとを分離できる通常の気液分離装置を用いることができるが、後述する本発明の気液分離装置を用いることが、高い精度の分離を安定して行う上で好ましい。分離させた溶媒を高圧条件下から解放し、必要に応じて減圧濃縮等の公知の方法を採用することにより、前記所望の物質が前記溶媒から得られる。
本発明では、前記移動相から分離させたガスを、このガスの圧力に応じて前記液化ガスの原料として再利用する。すなわち、前記液化ガスを生成する工程では、前記移動相から分離させたガスの圧力が、前記液化ガスの生成のためにガス供給手段から供給されるガスの圧力よりも高いときに、前記移動相から分離させたガスを液化させる。
このような前記分離させたガスの再利用は、前記気液分離装置と前記液化ガスを生成するための手段とを管で接続し、適当な圧力調整手段を用いて、前記ガス供給手段からのガ
スの圧力よりも高い圧力に、前記分離させたガスの圧力を設定することによって行うことができる。前記圧力調整手段としては、前述したように、圧縮機や背圧弁等の公知の手段を用いることができる。
前記分離させたガスの圧力は、前記ガス供給手段からのガスの圧力だけでなく、前記溶媒への再溶解を抑制する観点から、前記溶媒に対するガスの溶解性に応じて設定される。例えばガスとして二酸化炭素を用い、溶媒として通常の有機溶媒を用いる場合では、前記分離させたガスの圧力は、1〜10MPa程度に設定されていることが、分離させたガスの前記溶媒への再溶解を抑制する上で好ましい。
また前記分離させたガスの圧力は、前記ガス供給手段からのガスの圧力よりも高い値に設定されていれば良く、特に限定されないが、分離させたガスの圧力と前記ガス供給手段からのガスの圧力との差圧は、0.1MPa以上であることが好ましい。
本発明では、前記分離させる工程で分離させた前記溶媒からさらに前記ガスを分離させる工程をさらに含んでいても良い。このような再分離工程によれば、より一層多量の前記ガスを前記溶媒から回収することが可能となり、前記ガスの回収率をより一層高めることができる。
前記再分離工程は、前記溶媒を収容する系の圧力を下げることによって行うことができる。前記溶媒を収容する系の圧力は、例えば前記溶媒を密閉可能な容器に収容して、この密閉可能な容器を常圧の容器や真空ポンプ等の低圧側に対して徐々に開放することによって、連続して下げることができる。
また、前記再分離工程は、前記溶媒を密閉可能な容器に収容し、前記密閉可能な容器の圧力を、収容前の前記溶媒の圧力よりも低い圧力に設定することによって行うことができる。容器内の圧力は、前記溶媒の収容前に設定されていても良いし、前記溶媒の収容後に設定されても良い。
さらに、前記再分離工程は、複数の前記密閉可能な容器を直列に接続し、より低い内圧の容器に前記溶媒を順次供給することによって行うことができる。このように複数の前記密閉可能な容器を用いると、前記気液分離装置によって前記溶離液から前記ガス及び前記溶媒を分離する作業と、前記溶媒から前記ガスをさらに回収する作業とを並行することが可能となる。前記密閉可能な容器の数は、特に限定されないが、設備や操作の簡易さや、前記溶媒からの前記ガスの回収率を高める等の観点から、1〜3程度が好ましい。
前記再分離工程において分離された前記ガスは、例えば前記密閉可能な容器から回収し、回収された前記ガスを圧縮機で圧縮して液化させることにより、前記液化ガスとして再利用することができる。
前記再分離工程は、前記分離させる工程において多量の前記溶媒が分離される場合に特に有効である。このような場合としては、例えば工業的な生産等のように、直径の大きなカラムを用いて前記所望の物質を分離する場合が挙げられる。このような場合におけるカラムの直径は10cm以上であることが好ましく、20cm以上であることがより好ましい。
本発明では、前述した以外にも、他の工程を含んでいても良い。このような他の工程としては、例えばカラムを通した後の移動相中の物質の検出する工程や、移動相中の物質の検出結果に応じて移動相を複数の気液分離手段のいずれかに供給する工程や、前記分離させたガスを精製する工程等が挙げられる。
<気液分離装置>
本発明の気液分離装置は、両端が開口している外筒と、前記外筒の一端の開口を塞ぐフランジ部と、前記外筒の内周壁面に沿って周方向に前記移動相を外筒内に導入する導入部と、両端が開口しており、前記フランジ部を貫いて前記導入部よりも前記外筒の他端側に延出する内筒とを有する。
前記気液分離装置によれば、前記内筒が、前記導入部よりも前記外筒の他端側に延出していることから、導入部から導入された前記移動相の飛沫が、内筒から排出されるガス中に含まれにくく、ガス中の溶媒や前記物質の濃度を低減させることが可能である。また、外筒が筒状であることから、内周壁面に均等に圧力がかかるので、気液分離装置の耐久性が高められる。このように前記気液分離装置は、高圧条件下で純度の高いガスを回収することが可能であるので、超臨界流体クロマトグラフィーでのより精密な分離を要求される光学異性体の分離において、回収したガスを移動相に再利用する技術に好適に用いられる。
また、前記外筒の外周壁面を覆い外筒の温度を調整するためのジャケットと、前記ジャケット内を通って前記導入部に接続され、前記移動相を前記導入部に供給するための移動相供給管とをさらに有すると、外筒における気液分離の分離効率をより一層高める上で好ましい。また、外筒内に導入される前に移動相の温度が外筒の温度に調整され、外筒における気液分離の分離効率をより一層高める上で好ましい。
前記外筒は、前記導入部から導入された移動相が一端側から他端側へ内周壁面に沿ってらせん状に流れ得るものであれば特に限定されない。前記外筒は、一般に円筒状であるが、外筒内に導入された移動相の流速に偏りを生じさせるためや、適度な衝撃を与えるため等の目的から、断面における内周壁面の形状が楕円形や多角形等の略円形となっている筒であっても良い。
前記フランジ部は、前記外筒の一端の開口を塞ぐものであれば特に限定されない。このようなフランジ部は、例えば内筒の設置と外筒の閉塞とを行うための径違いユニオンを好適に用いることができる。
前記導入部は、前記外筒の断面形状における内周壁面の接線に沿って前記移動相を外筒内に導入するノズルや管によって形成することができる。前記移動相は、通常は前記外筒の横断方向に対して平行な方向に導入される。本発明ではこれに限定されず、前記導入部を、外筒の横断方向に対して平行に設けても良いし、斜めに設けても良い。
前記内筒は、前記外筒よりも径の小さい管であれば、その断面形状は特に限定されない。前記内筒は、外筒での移動相の飛沫のガス中への混入を防止する観点から、前記外筒において前記導入部よりも他端側に十分に延出するように構成される。このような内筒の延出長さは、外筒への移動相の導入条件や外筒の径、及び内筒の径等の諸条件によって異なる。前記内筒は、外筒内に導入された移動相の流れが勢いを失い、移動相が外筒の内周壁面を伝わる、すなわち内周壁面からの飛沫が起こらなくなる位置まで延出させれば良い。
前記ジャケットは、前記外筒の外側に熱媒を循環させる通常のジャケットを用いることができる。ジャケットに供給される熱媒が温媒であれば、ガスの分離効率を高める上で効果的であり、ジャケットに供給される熱媒が冷媒であれば、前記所望の物質の前記溶媒に対する溶解度を下げる上で効果的である。
前記移動相供給管は、気液分離前の移動相の温度を外筒における温度に予め調整する観
点から、ジャケット内に長く設けられていることが好ましい。例えば前記移動相供給管は、ジャケット内において蛇行形状に設けられていることや、外筒の外周壁面にらせん状に設けられていることが好ましい。このような移動相供給管は、特に前記熱媒が温媒である場合に、外筒内に導入されたときの移動相の温度変化による飛沫を抑制する上で好ましい。
本発明の気液分離装置は、気液分離したガスへの移動相の飛沫の混入が低減することから、このようなガスを移動相に利用する分析、分離手段に適用することが可能である。特に医薬等の分野において、不純物の混入が重大な影響を及ぼす可能性がある光学異性体の分析、分離手段に適用することが効果的である。
以下、本発明の一実施の形態を、図面に基づいて説明する。まず、本発明の分離方法に用いられる超臨界流体クロマト分取装置を図1に示す。
前記超臨界流体クロマト分取装置は、図1に示すように、高圧の二酸化炭素が充填されている、ガス供給手段としてのボンベ1と、高圧の二酸化炭素を冷却して液化するための熱交換器2と、熱交換器2で生成した二酸化炭素の液化ガスを送液するためのポンプ3と、ポンプ3で送られる液化ガスに溶媒タンク4から供給される溶媒とを供給するためのポンプ5と、前記液化ガスと前記溶媒との混合溶媒を加熱して前記液化ガスを超臨界流体にするための熱交換器6と、生成した超臨界流体と前記溶媒との混合物である移動相に試料を注入するためのインジェクタ7と、注入された試料中の所望の物質を分離するためのカラム8と、カラム8を通った移動相中の物質を検出する検出器9と、ポンプ3から検出器9までの系内の圧力を所定の圧力に保つための圧力調整装置である背圧弁10と、背圧弁10を通過した圧力が調整された移動相を気液分離するための複数の気液分離装置11と、気液分離させた液を収容する槽12と、気液分離させたガスからさらに液体を除去するための精製装置13と、精製装置13で除去された液を収容する槽14と、精製装置13で精製されたガスの圧力を所定の圧力に保つための背圧弁15とを有する。
ボンベ1、熱交換器2、ポンプ3、熱交換器6、インジェクタ7、カラム8、検出器9、及び背圧弁10は、管で直列に接続されている。気液分離装置11は、背圧弁10及び精製装置13に対して並列に管で接続されている。精製装置13と背圧弁15とは、管で接続されている。背圧弁15の二次側は、ガスを系外に排出するための管に接続されている。精製装置13と背圧弁15とを接続する管は、途中で分岐し、分岐した管は、熱交換器2の上流側の管に接続されている。また、溶媒タンク4とポンプ5とは管で接続されており、ポンプ5は、ポンプ3と熱交換器6とを接続する管に、管で接続されている。各気液分離装置11と各槽12、及び精製装置13と槽14も、それぞれ管で接続されている。
ボンベ1と熱交換器2との間には、ボンベ1から所定の圧力で二酸化炭素を放出する圧力調整弁16と、熱交換器2側からポンプ1側へのガスの逆流を防止する逆止弁17とが設けられている。熱交換器2とポンプ3との間には、熱交換器2で生成した液化ガスを受けるバッファタンク18が設けられている。また、カラム6は、カラム8内を所定の温度に調整するためのカラムオーブン19に収容されている。
背圧弁10と各気液分離装置11との間には、背圧弁10からの移動相の供給先を選択できるように、それぞれの気液分離装置11に対応してバルブ20が設けられている。各気液分離装置11と精製装置13との間には、精製装置13側から各気液分離装置11へのガスの逆流を防止するための逆止弁21が、それぞれの気液分離装置11に対応して設けられている。
ポンプ3及び5は定量的に送液できるポンプである。背圧弁10は、カラム8側、すなわち一次側の系の圧力を一定の圧力(例えば20MPa)に維持するように、この一定圧力以上となる移動相を気液分離装置9側、すなわち二次側に逃がすように開閉する弁である。また、背圧弁15は、精製装置13及び熱交換器2側、すなわち一次側の圧力を一定の圧力(例えば9.5MPa)に維持するように、この一定圧力以上となるガスを前記排出するための管側、すなわち二次側に逃がすように開閉する弁である。また、検出器9には、検出器9での検出結果に応じて、所定のバルブ20及び槽12及び槽14の開閉を制御する不図示の制御装置に接続されている。
気液分離装置11は、図2及び図3に示すように、両端が開口している円筒状の外筒31と、外筒31の一端の開口を塞ぐフランジ部32と、外筒31の横断面形状における内周面の接線に沿って設けられて外筒31内に開口する管である導入部33と、両端が開口しており、フランジ部32を貫いて導入部33よりも外筒31の他端側に延出する内筒34と、外筒31の外周壁面を覆い熱媒の循環路を形成するジャケット35と、ジャケット35内を通って導入部33に接続される移動相供給管36とを有する。
ジャケット35には、他端側に熱媒の供給口37が設けられ、一端側に熱媒の排出口38が設けられている。移動相供給管36は、ジャケット35の一端部からジャケット35内に通され、ジャケット35の一端側から他端側に向けて外筒31の外周にらせん状に巻きつけられ、ジャケット35の他端側から外部に出て、導入部33に接続されている。移動相供給管36はバルブ20に接続される。内筒34は精製装置13に接続される。外筒31の他端は槽12に接続される。供給口37及び排出口38は、不図示の熱媒循環手段に接続される。
精製装置13は、図2及び図3に示した気液分離装置11と同じ構成とされている。精製装置13では、移動相供給管36は逆止弁21に接続される。内筒34は背圧弁15に接続される。外筒31の他端は槽14に接続される。供給口37及び排出口38は、気液分離装置11と同様に、不図示の熱媒循環手段に接続される。
気液分離装置11及び精製装置13のジャケット35には熱媒が循環しており、外筒31の温度が所定の温度に調整されている。
なお、前記超臨界流体クロマト分取装置では、図示しないが、これらのほかにも、バルブ、逆止弁、安全弁等の弁や、圧力計、温度計、流量計等の各種検出手段、ヒータやブラインチラー、アキュムレータ等の周辺機器が適所に設けられている。
本実施の形態では、圧力調整弁16を調整して、所定の圧力(例えば4MPa)でボンベ1から二酸化炭素を熱交換器2に供給する。二酸化炭素は、熱交換器2において冷却されて液化する。
熱交換器2で生成した二酸化炭素の液化ガスは、バッファタンク18に収容され、ポンプ3によって熱交換器6に供給される。熱交換器6に供給される液化ガスには、溶媒タンク4からポンプ5によって送られてきた低級アルコール等の有機溶媒が供給され、前記液化ガスと前記有機溶媒とが混合され、この混合溶媒が熱交換器6に供給される。熱交換器6では、前記混合溶媒を加熱して混合溶媒中の液化ガスを超臨界流体とし、併せて、この超臨界流体と前記溶媒とが混合してなる移動相の温度を、カラムオーブン19で設定されているカラム8の温度(例えば40℃)に調整する。温度が調整された移動相には、インジェクタ7から、分離対象物の溶液が試料として注入される。
インジェクタ7から注入された試料はカラム8に送られ、試料中に含まれる種々の物質
は、カラム8の通過に伴って分けられる。
カラム8を通過した移動相中の物質は検出器9によって検出される。検出器9での検出結果に応じて、所定のバルブ20が開かれ、その他のバルブ20が閉じられる。検出器9を通過した移動相は、背圧弁10に送られる。背圧弁10での通過に伴い移動相の圧力は低減し、所定のバルブ20から所定の気液分離装置11の移動相供給管36に供給される。
気液分離装置11では、移動相供給管36に供給された移動相は、ジャケット35内を、外筒31の外周面に沿ってらせん状に移動した後に導入部33に供給される。これにより、移動相は、導入部33に供給される前に、外筒31の温度に予備的に調整される。温度が調整された移動相は、導入部33から外筒31に導入される。移動相は、外筒31の内周壁面の周方向に沿って円運動をしながら落下する。
この過程において移動相中の二酸化炭素の多くは移動相からガスとして分離する。移動相から分離させたガスは、内筒34を通って気液分離装置11から排出される。ガスが分離させた残りの溶媒には、カラム8で試料中から分離させた所定の物質が含まれており、この溶媒は外筒31の内周壁面に沿って落下し、槽12に収容される。槽12に収容された前記溶媒中の前記物質は、前記溶媒を含む系の圧力を開放すると液化している二酸化炭素が前記溶媒から放出されるので、前記溶媒に対する前記物質の溶解度が低下し、濃縮された状態となる。解圧の後には必要に応じて減圧濃縮等の公知の方法を採用し、前記溶媒に前記物質を析出させ、又は前記溶媒を揮発させることによって、前記物質が前記溶媒から取り出される。
外筒31では、移動相が外筒31に強い勢いで導入される際に、また外筒31内を移動相が上記のように流れる間に、移動相の飛沫が生じるが、内筒34が導入部33よりも外筒31の他端側(図2の気液分離装置11では下側)まで延出している。このため、前述した飛沫は、再び溶媒に吸収され、又はそのまま外筒31を落下していき、内筒34内に入りにくい。したがって、内筒34からは、前述した飛沫の混入の少ないガスが回収される。
内筒34から回収されたガスは、精製装置13において、移動相供給管34から導入部33を通り、外筒31に導入され、内筒を通って精製装置13から排出される。精製装置13では、前述した飛沫によってガスに混入された微量の溶媒がガスから除去される。
背圧弁15は、圧力調整弁16で設定されている圧力よりも高い圧力に、一次側の圧力を所定の圧力に維持している。したがって、精製装置13から排出されたガスは、前記所定の圧力以上であれば、熱交換器2に向けて供給される。このとき、精製装置13で精製されたガスが、ボンベ1からのガスを抑えて熱交換器2に向けて供給される。したがって、精製装置13で精製されたガスが液化ガスに優先して用いられる。なお、精製装置13で精製されたガスのボンベ1への流れは、逆止弁17によって防止される。
精製装置13から排出されたガスの圧力が、圧力調整弁16で設定されている圧力よりも低い場合は、ボンベ1から二酸化炭素が熱交換器2に向けて供給される。ボンベ1から精製装置13に向けてのガスの流れは、背圧弁15によって防止される。
一方、背圧弁15では、所定の圧力を維持するための余剰なガスが、前記排出するための管へ供給される。このガスは、そのまま、又は適当な処理を施した後に外気に排出されるが、コンデンサ等で圧縮してボンベに収容し、再利用しても良い。
以後、検出器9で検出される物質に応じてバルブ20の開閉が適宜行われ、試料中の所望の物質が取り分けられる。
本実施の形態では、超臨界流体用に供給される二酸化炭素の回収率は、有機溶媒にメタノールを用いた場合の理論値で80%程度である。未回収の20%は、主に気液分離装置11で有機溶媒に再溶解した分であると考えられる。
また、本実施の形態では、二酸化炭素の超臨界流体を用いることで、移動相へ酸を添加することなく、またエステル化することなく、有機カルボン酸等の酸性物質をそのまま分離することが可能である。これは、移動相中の二酸化炭素が弱酸性を示すためと考えられる。移動相へ酸を添加しなくても良いことから、所望の物質としての前記酸性物質の分解を抑制することができ、またエステル化しなくても良いことから、エステル化してから分離する場合に比べて、試料からの前記酸性物質の収率を高めることが可能である。
また、本実施の形態では、光学分割能を有するカラムを用いると、光学異性体を高い純度で分離することが可能である。例えばグアイフェネシン(Guaifenesin)のラセミ体の光学分割では、光学純度が99.0%のR体が94.9%の収率で得られ、光学純度が98.8%のS体が98.8%の収率で得られる。
また、本実施の形態では、試料を断続的に移動相に注入することにより、高い生産性で試料中の所望の物質を分離することが可能である。例えば上記の光学分割では、カラムの充填剤1kgでの一日当たりの光学異性体の生産量にして4.06kgの光学異性体の生産が可能となる。
なお、本実施の形態では、液化ガスに溶媒を混合した後に、混合溶媒の温度を調整して混合溶媒中の液化ガスを超臨界流体としているが、例えば溶媒が混合される前の液化ガスを液化ガスの温度が臨界温度を超えるように加熱する熱交換器をさらに設け、超臨界流体に溶媒を混合した後に、カラム8での分離に適した温度に移動相の温度を調整しても良い。
また、本実施の形態では、ガスが上方に、溶媒が下方にそれぞれ分離するように気液分離装置11が設けられているが、本発明はこのような設置に限定されず、鉛直方向に対して斜めに、又は直交するように気液分離装置11及び精製装置13を設けても良い。
また、本実施の形態では、気液分離装置11に対して一つの槽12を設けたが、槽12の数は本発明では特に限定されない。例えば気液分離装置11に対して直列に接続される複数の槽を設け、この槽の間で減圧を随時行い、前記溶媒へのガスの再溶解を抑制することも可能である。例えば気液分離装置13の下の槽12で捕集された溶媒に溶解している二酸化炭素を回収するためには、槽12にさらに接続される二段目以降の槽で回収する必要がある。このような場合では、二段目以降の槽の圧力をさらに下げる(例えば1MPa)。二段目以降の槽で溶媒から放出された二酸化炭素は、圧縮機で圧縮して液化させ、バッファタンク18に送ることも可能である。
本実施の形態では、試料中の所望の物質を含む移動相を気液分離することから、分離させた液である溶媒に所望の物質が含まれ、この分離させた溶媒を解圧するだけで、所望の物質を濃縮された状態で容易に回収することができる。また解圧するだけで所望の物質を濃縮した状態で回収することができることから、熱によって経時的に変化しやすいような、熱に対して不安定な物質の分離にも有利である。
また本実施の形態では、前記移動相を気液分離して得られたガスがボンベ1からのガス
の圧力に抗して熱交換器2に供給され、液化ガスが生成されることから、二酸化炭素の超臨界流体と有機溶媒との混合溶媒を移動相とする超臨界流体クロマトグラフィーにおいて、超臨界流体を形成する二酸化炭素を再利用することができる。これにより、二酸化炭素のコストを削減することができる。また、超臨界流体クロマトグラフィーにおける二酸化炭素の環境への排出を抑制することができる。
また本実施の形態では、外筒31での移動相の飛沫が生じない位置まで外筒31内に延出する内筒34を備えた気液分離装置11を用いることから、気液分離の際に生じる移動相の飛沫の混入を少なくすることができ、新たなクロマトグラフィーの移動相に再利用可能な純度の高いガスを気液分離によって得ることができる。
また本実施の形態では、外筒31に導入される前の移動相を、外筒31の温度を調整するためのジャケット35内を通すことから、外筒31に導入される前の移動相の温度を外筒31の温度に予め調整することができる。したがって、外筒31の温度調整による気液分離の効率をより一層高めることができる。
また本実施の形態では、移動相供給管36をジャケット35内において外筒31の外周壁面に巻きつける形状に設けたことから、外筒31の温度調整による気液分離の効率をコンパクトな構成で高めることができる。
また本実施の形態では、外筒31が円筒状であることから、外筒31の周壁に均一に圧力がかかるので、超臨界流体クロマトグラフィーのような高圧条件下での気液分離における気液分離装置11の耐久性をより一層高めることができる。
また本実施の形態では、精製装置13を設けたことから、気液分離装置11で分離させたガスに含まれる微量の前記溶媒等の不純物がガス中からさらに除去され、より清浄なガスを回収し、移動相に再利用することができる。
また本実施の形態では、ボンベ1と熱交換器2との間に、熱交換器2からボンベ1への向きのガスの流れを防止する逆止弁17が設けられていることから、精製装置13で精製されたガスのボンベ1への流入を防止することができる。
また本実施の形態では、気液分離装置11と精製装置13との間に、精製装置13から気液分離装置11への向きのガスの流れを防止する逆止弁21が、それぞれの気液分離装置11に対応して設けられていることから、精製装置13から外筒31へのガスの逆流や、ある気液分離装置11から他の気液分離装置11へのガスの流入を防止することができる。
本発明の分離方法に用いられる超臨界流体クロマト分取装置の一例の構造を示す概略図である。 本発明の気液分離装置の一例の要部の縦断面を示す断面図である。 図2に示す気液分離装置をA−A線で切断したときの要部の横断面を示す断面図である。
符号の説明
1 ボンベ
2、6 熱交換器
3、5 ポンプ
4 溶媒タンク
7 インジェクタ
8 カラム
9 検出器
10、15 背圧弁
11 気液分離装置
12、14 槽
13 精製装置
16 圧力調整弁
17、21 逆止弁
18 バッファタンク
19 カラムオーブン
20 バルブ
31 外筒
32 フランジ部
33 導入部
34 内筒
35 ジャケット
36 移動相供給管

Claims (7)

  1. 液化ガスを生成するための手段にガス供給手段からガスを供給して液化ガスを生成する工程と、
    得られた液化ガスから生成した超臨界流体と溶媒とを含む移動相に試料を注入する工程と、
    前記試料が注入された移動相をカラムに通す工程と、
    所望の物質を含む移動相を前記溶媒と前記ガスとに分離する工程とを含み、前記溶媒から前記所望の物質を分離する、超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法であって、
    前記分離する工程において前記移動相から分離させたガスの圧力が、前記液化ガスを生成するための手段にガス供給手段から供給されるガスの圧力よりも高いときに、前記移動相から分離させたガスを前記液化ガスを生成するための手段に供給して液化ガスの原料として再利用することを特徴とする、超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法。
  2. 前記分離する工程では、両端が開口している外筒と、前記外筒の一端の開口を塞ぐフランジ部と、前記外筒の内周壁面に沿って周方向に前記移動相を外筒内に導入する導入部と、両端が開口しており、前記フランジ部を貫いて前記導入部よりも前記外筒の他端側に延出する内筒とを有する気液分離装置を用いることを特徴とする請求項1記載の、超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法。
  3. 前記気液分離装置は、前記外筒の外周壁面を覆い外筒の温度を調整するためのジャケットと、前記ジャケット内を通って前記導入部に接続され、前記移動相を前記導入部に供給するための移動相供給管とをさらに有することを特徴とする請求項2に記載の、超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法。
  4. 前記試料は、光学異性体の混合物を含有し、前記所望の物質は前記光学異性体のいずれかであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の、超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法。
  5. 超臨界流体と溶媒とを含む移動相に試料を注入し、試料をカラムに通して試料中の所望
    の物質を分離し、前記カラムに通した移動相を前記溶媒と前記ガスとに分離する超臨界流体クロマトグラフィーによる物質の分離方法に用いられる気液分離装置であって、
    両端が開口している外筒と、
    前記外筒の一端の開口を塞ぐフランジ部と、
    前記外筒の内周壁面に沿って周方向に前記移動相を外筒内に導入する導入部と、
    両端が開口しており、前記フランジ部を貫いて前記導入部よりも前記外筒の他端側に延出する内筒とを有することを特徴とする気液分離装置。
  6. 前記外筒の外周壁面を覆い外筒の温度を調整するためのジャケットと、前記ジャケット内を通って前記導入部に接続され、前記移動相を前記導入部に供給するための移動相供給管とをさらに有することを特徴とする請求項5記載の気液分離装置。
  7. 前記試料は光学異性体の混合物を含有し、前記所望の物質は前記光学異性体のいずれかであることを特徴とする請求項5又は6に記載の気液分離装置。
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