JP2008164146A - メタン吸着熱を効率的に除去する吸着剤を利用したメタンの貯蔵方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 メタン吸着に伴う吸着熱を循環ガスによって系外に放出して、塔内温度を一定に保って効率的にメタンを吸着するメタンの貯蔵方法を提供する。
【解決手段】 メタン吸着剤を充填した吸着塔にメタンを加圧して導入して吸着剤と接触させてメタンを吸着させて貯蔵する方法に於いて、吸着塔後方から入口加圧ラインへの循環ラインを設け、圧縮機アフタークーラーによってメタン吸着に伴う吸着熱を循環ガスによって系外に放出して、塔内温度を一定に保って効率的にメタンを吸着するメタンの貯蔵方法。更に上記工程に於いて、圧縮機アフタークーラの後方にチラーユニットを設けて室温以下の低温のメタンを吸着塔に供給して、低温で吸着するメタンの貯蔵方法。
【選択図】 図2
【解決手段】 メタン吸着剤を充填した吸着塔にメタンを加圧して導入して吸着剤と接触させてメタンを吸着させて貯蔵する方法に於いて、吸着塔後方から入口加圧ラインへの循環ラインを設け、圧縮機アフタークーラーによってメタン吸着に伴う吸着熱を循環ガスによって系外に放出して、塔内温度を一定に保って効率的にメタンを吸着するメタンの貯蔵方法。更に上記工程に於いて、圧縮機アフタークーラの後方にチラーユニットを設けて室温以下の低温のメタンを吸着塔に供給して、低温で吸着するメタンの貯蔵方法。
【選択図】 図2
Description
本発明は、メタン吸着熱を効率的に除去する吸着剤を利用したメタンの貯蔵方法に関する。
メタンは燃焼に伴うCO2の放出が少ないことから温室効果対策に有効なクリーンな燃料として期待されている。現在メタンの大半はガス田から採掘された後、液化天然ガス(LNG)として輸入されている。又国内では下水処理場の汚泥処理設備等で生成するメタンを高濃度に含有する消化ガスから回収して使用する方法も急速に普及している。大量のメタンを輸送するに当たっては、メタンを−160℃以下に冷却液化して低温タンクで輸送する方法が効率的である。しかし中小容量での輸送に当たっては、防熱構造を持つ低温貯蔵タンクでの輸送はスケールダウンに伴うコスト上昇が無視できず殆ど採用されていない。
このため中小容量での貯蔵において、10〜30MPaに昇圧して高圧容器に充填する方法が採用されている。(この方法は加圧天然ガス貯蔵を行うことからCNG貯蔵と呼ばれることもある。)
この方法では圧力にほぼ比例してメタンが貯蔵できるため高圧では極めてコンパクトな貯蔵が可能となる。しかし高圧での貯蔵では、貯蔵に伴う圧縮動力も極めて大きく、また耐圧容器のコストも大幅に上昇する。
この方法では圧力にほぼ比例してメタンが貯蔵できるため高圧では極めてコンパクトな貯蔵が可能となる。しかし高圧での貯蔵では、貯蔵に伴う圧縮動力も極めて大きく、また耐圧容器のコストも大幅に上昇する。
これを避けるために中小容量での貯蔵では、吸着剤を充填した容器にメタンを吸着させて貯蔵する方法が考案されている。(この方法は吸着剤を使用して天然ガス貯蔵を行うことからANG貯蔵と呼ばれることもある。)
この方法ではCNG貯蔵ほどの高圧を使用しなくても大量のメタンが貯蔵できる可能性がある。しかしANG貯蔵では、メタン吸着に伴って放出される吸着熱が、容器内に残留して吸着剤温度が上昇し、メタン吸着量が低下する欠点がある。
またメタン放出時には減圧に伴い温度降下が発生し、メタンの放出の効率が低下することもある。
この方法ではCNG貯蔵ほどの高圧を使用しなくても大量のメタンが貯蔵できる可能性がある。しかしANG貯蔵では、メタン吸着に伴って放出される吸着熱が、容器内に残留して吸着剤温度が上昇し、メタン吸着量が低下する欠点がある。
またメタン放出時には減圧に伴い温度降下が発生し、メタンの放出の効率が低下することもある。
上述したメタンを加圧して導入して吸着剤と接触させてメタンを吸着させて貯蔵する方法に於いて、吸着塔後方から入口加圧ラインへの循環ラインを設け、圧縮機アフタークーラーによってメタン吸着に伴う吸着熱を循環ガスによって系外に放出して、塔内温度を一定に保って効率的にメタンを吸着するメタンの貯蔵方法、更には室温以下の低温のメタンを吸着塔に供給して、低温で吸着するメタンの貯蔵方法の使用は知られていない。
本発明者等は、メタン吸着剤を充填した吸着塔にメタンを加圧して導入して吸着剤と接触させてメタンを吸着させて貯蔵する方法に於いて、吸着塔後方から入口加圧ラインへの循環ラインを設け、圧縮機アフタークーラーによってメタン吸着に伴う吸着熱を循環ガスによって系外に放出して、塔内温度を一定に保って効率的にメタンを吸着するメタンの貯蔵方法の成立すること、更には圧縮機アフタークーラの後方にチラーユニットを設けて室温以下の低温のメタンを吸着塔に供給して、低温で吸着するメタンの貯蔵方法の成立することを見いだした。
かくして、本発明によれば、下記の1〜3の発明を提供する:
1.メタン吸着剤を充填した吸着塔にメタンを加圧して導入して吸着剤と接触させてメタンを吸着させて貯蔵する方法に於いて、吸着塔後方から入口加圧ラインへの循環ラインを設け、圧縮機アフタークーラーによってメタン吸着に伴う吸着熱を循環ガスによって系外に放出して、塔内温度を一定に保って効率的にメタンを吸着するメタンの貯蔵方法。 (請求項1)
2.1の工程に於いて室温以下の低温のメタンを吸着塔に供給して、低温で吸着するメタンの貯蔵方法。(請求項2)
3.1,2の工程に於いて、循環ラインから冷却後のメタンの供給を塔入口−出口差圧分だけ昇圧するメタンの貯蔵方法。(請求項3)
1.メタン吸着剤を充填した吸着塔にメタンを加圧して導入して吸着剤と接触させてメタンを吸着させて貯蔵する方法に於いて、吸着塔後方から入口加圧ラインへの循環ラインを設け、圧縮機アフタークーラーによってメタン吸着に伴う吸着熱を循環ガスによって系外に放出して、塔内温度を一定に保って効率的にメタンを吸着するメタンの貯蔵方法。 (請求項1)
2.1の工程に於いて室温以下の低温のメタンを吸着塔に供給して、低温で吸着するメタンの貯蔵方法。(請求項2)
3.1,2の工程に於いて、循環ラインから冷却後のメタンの供給を塔入口−出口差圧分だけ昇圧するメタンの貯蔵方法。(請求項3)
本方法においてはメタン吸着剤を充填した吸着塔にメタンを加圧して導入して吸着剤と接触させてメタンを吸着させて貯蔵する方法に於いて、吸着塔後方から入口加圧ラインへの循環ラインを設け、圧縮機アフタークーラーによってメタン吸着に伴う吸着熱を循環ガスによって系外に放出して、塔内温度を一定に保って効率的にメタンを吸着するメタンの貯蔵を行うことから、吸着熱を容器内に残留したままメタンを貯蔵する従来法に比べ、メタン貯蔵量は15〜25%上昇し、更には圧縮機アフタークーラの後方にチラーユニットを設けて室温以下の低温のメタンを吸着塔に供給して、低温で吸着するメタンの貯蔵方法では、室温での従来法によるメタン貯蔵量の1.8〜2.2倍に増加することが可能である。
本発明において用いるメタン吸着剤は、木質系活性炭(やしがら活性炭等)、石炭系活性炭(タール、ピッチ等)、活性炭繊維からなる群より選ばれる一種以上である。
第1図に於いて、99vol%以上のメタンを主成分とするガスを流路1、圧縮機2から流路3,チラーユニット4、バルブ5をへて供給圧力約0.1〜30MPaでメタン吸着剤6の充填された吸着塔7に供給するとメタンが吸着される。メタンは塔前方から供給されるが塔内の圧力拡散により瞬時に塔内全体にほぼ均一に吸着される。しかし吸着に伴いメタン吸着熱が生じることから塔前方から熱破過帯が発生し、塔後方へと移動する。メタン吸着量は温度が上昇するほど低下することから、熱破過帯の前方部の高温度域ではメタン吸着量が減少する。このため等温条件下でのメタン吸着量から予想されるメタン吸着量に比べ貯蔵容器内に充填された吸着剤でのメタン吸着量は15〜25%小さい。この為発明者等はメタン圧力が所定の供給圧力に達しても、塔後方からバルブ8、流路9からメタンの一部を流過させて吸着熱の系外への放出を計ることとした。活性炭等の吸着剤の熱伝導度は非常に小さく吸着剤からの吸着熱の放出には、メタンを冷却剤として使用するのが最も経済的で有効である。流過したメタンは流路9から流路1に還流して吸着塔に再供給される。
ここで第2図に示す様に、99vol%以上のメタンを主成分とするガスを流路1、圧縮機2から流路3,チラーユニット4で室温以下に冷却して、バルブ5をへて供給圧力約0.1〜100MPaで保冷庫10に装架されたメタン吸着剤6の充填された吸着塔7に供給するとメタンは室温での貯蔵に比べてメタン吸着量が増加しているため更に多量のメタンが吸着される。メタンは塔前方から供給されるが塔内の圧力拡散により瞬時に塔内全体にほぼ均一に吸着される。しかし吸着に伴うメタン吸着熱量は室温に比べて遙かに大きいため塔前方から室温よりも温度上昇幅の大きな熱破過帯が発生し、塔後方へと移動する。メタン吸着量は温度が上昇するほど低下することから、熱破過帯の前方部の高温度域ではメタン吸着量が減少する。このため等温条件下でのメタン吸着量から予想されるメタン吸着量に比べ貯蔵容器内に充填された吸着剤でのメタン吸着量は更に低下する。この場合特に、メタン圧力が所定の供給圧力に達しても、塔後方からバルブ8、流路9からメタンの一部を流過させて吸着熱の系外への放出を計ることが有効となる。流過したメタンは流路9から入口メタンと流過メタンの熱交換器11により冷熱が回収されて、流路1に還流して吸着塔に再供給される。
実施例1
本装置によるメタンの吸着貯蔵方法の実施態様を第1表に示す。
本装置によるメタンの吸着貯蔵方法の実施態様を第1表に示す。
本発明の有効性を確認するため、第1図に示すメタン貯蔵容器でメタン貯蔵試験を実施した。 第1図に於いて、99vol%以上のメタンを主成分とするガス(メタン99vol%、C2+1vol%、水分10ppmを1m3N/minで流路1、圧縮機2から流路3,チラーユニット4、バルブ5をへて供給圧力約1MPaでメタン吸着剤6の充填された吸着塔7に供給するとメタンが吸着される。メタンは塔前方から供給されるが塔内の圧力拡散により瞬時に塔内全体にほぼ均一に吸着される。しかし吸着に伴いメタン吸着熱が生じることから塔前方から熱破過帯が発生し、塔後方へと移動する。メタン吸着量は温度が上昇するほど低下することから、熱破過帯の前方部の高温度域ではメタン吸着量が減少する。このため等温条件下でのメタン吸着量から予想されるメタン吸着量に比べ貯蔵容器内に充填された吸着剤でのメタン吸着量は15〜25%小さい。この為発明者等はメタン圧力が所定の供給圧力に達しても、塔後方からバルブ8、流路9からメタンの一部を流過させて吸着熱の系外への放出を計ることとした。ここで合流前の原料として供給されるガス量をG0(m3N)、塔後方から放出されるガス量G1(m3N)とすると循環率Rは、R = G1/G0
で定義される。
活性炭等の吸着剤の熱伝導度は非常に小さく吸着剤からの吸着熱の放出には、メタンを冷却剤として使用するのが最も経済的で有効である。流過したメタンは流路9から流路1に還流して吸着塔に再供給される。
ここでメタン吸着剤サンプルとして、1)やしがら活性炭、2)石炭系活性炭、3)活性炭繊維(ACF)の1.6mmφビーズ品を使用した。
吸着条件はメタン供給速度1m3N/min、吸着塔温度25℃、循環率75%及び循環無し、吸着塔形状 内径1mφ、層高1.28m、塔容積1m3である。
この条件でACFが最も大きなメタン吸着量を示し、やしがら活性炭がこれに続いた。又循環率75%と循環率0%(無し)を比較すると循環率75%の方がメタン吸着量は12%増加している。
で定義される。
活性炭等の吸着剤の熱伝導度は非常に小さく吸着剤からの吸着熱の放出には、メタンを冷却剤として使用するのが最も経済的で有効である。流過したメタンは流路9から流路1に還流して吸着塔に再供給される。
ここでメタン吸着剤サンプルとして、1)やしがら活性炭、2)石炭系活性炭、3)活性炭繊維(ACF)の1.6mmφビーズ品を使用した。
吸着条件はメタン供給速度1m3N/min、吸着塔温度25℃、循環率75%及び循環無し、吸着塔形状 内径1mφ、層高1.28m、塔容積1m3である。
この条件でACFが最も大きなメタン吸着量を示し、やしがら活性炭がこれに続いた。又循環率75%と循環率0%(無し)を比較すると循環率75%の方がメタン吸着量は12%増加している。
実施例2
次いで本発明の循環冷却の有効性を確認するため、メタン吸着剤として、やしがら活性炭(1.6mmφビーズ品)を使用、 吸着条件としてメタン供給速度1m3N/min、供給圧力1MPa、吸着塔温度25℃、吸着塔形状 内径1mφ、層高1.28m、塔容積1m3において循環率を0〜100%まで変更して循環冷却の有効性を検証した。
次いで本発明の循環冷却の有効性を確認するため、メタン吸着剤として、やしがら活性炭(1.6mmφビーズ品)を使用、 吸着条件としてメタン供給速度1m3N/min、供給圧力1MPa、吸着塔温度25℃、吸着塔形状 内径1mφ、層高1.28m、塔容積1m3において循環率を0〜100%まで変更して循環冷却の有効性を検証した。
本装置によるメタンの吸着貯蔵方法における循環冷却の結果を第2表に示す。
循環率の増加でメタン貯蔵量は増大し、75%以上では循環率0%(無し)に比べメタン吸着量は12%増加している。塔内平均温度も循環率75%ではほぼ入口温度と同程度に低下しており、循環冷却が有効に作用したことを示している。
実施例3
次いで本発明の供給圧力とメタン貯蔵量の関係を把握するため、メタン吸着剤として、やしがら活性炭(1.6mmφビーズ品)を使用、 吸着条件としてメタン供給速度1m3N/min、吸着塔温度25℃、循環率75%、吸着塔形状 内径1mφ、層高1.28m、塔容積1m3において供給圧力0.1〜10MPaのメタン貯蔵量を計測した。
次いで本発明の供給圧力とメタン貯蔵量の関係を把握するため、メタン吸着剤として、やしがら活性炭(1.6mmφビーズ品)を使用、 吸着条件としてメタン供給速度1m3N/min、吸着塔温度25℃、循環率75%、吸着塔形状 内径1mφ、層高1.28m、塔容積1m3において供給圧力0.1〜10MPaのメタン貯蔵量を計測した。
本装置によるメタンの吸着貯蔵方法における供給圧力とメタン貯蔵量の関係を第3表に示す。
供給圧の増加でメタン貯蔵量は増大し、0.1MPaにくらべ10MPaではメタン貯蔵量は4倍程度増加している。CNG貯蔵では同一条件でのメタン貯蔵量は100倍になるので、ANG貯蔵は比較的低圧で実施することが望ましいことが判る。
実施例4
次いで本発明の低温でのメタン貯蔵量の有効性を示すため、第2図の実施態様でメタン低温貯蔵試験を実施した。第2図に於いて、99vol%以上のメタンを主成分とするガス(メタン99vol%、C2+1vol%、水分10ppmを1m3N/minで流路1、圧縮機2から流路3,チラーユニット4、バルブ5をへて供給圧力約1MPa、供給温度−60〜25℃で保冷庫10に装架されたメタン吸着剤6の充填された吸着塔7に供給するとメタンが低温で吸着される。メタンは塔前方から供給されるが塔内の圧力拡散により瞬時に塔内全体にほぼ均一に吸着される。しかし吸着に伴いメタン吸着熱が生じることから塔前方から熱破過帯が発生し、塔後方へと移動する。メタン吸着量は温度が上昇するほど低下することから、熱破過帯の前方部の高温度域ではメタン吸着量が減少する。このため等温条件下でのメタン吸着量から予想されるメタン吸着量に比べ貯蔵容器内に充填された吸着剤でのメタン吸着量は低下し、低温になるほど減少率は大きくなる。この為発明者等はメタン圧力が所定の供給圧力に達しても、塔後方からバルブ8、流路9からメタンの一部を流過させて吸着熱の系外への放出を計ることとした。ここで流路9から流過したメタンの冷熱は入口メタンと流過メタンの熱交換器11で回収され流路1に還流して吸着塔に再供給される。
メタン吸着剤として、やしがら活性炭(1.6mmφビーズ品)を使用、 吸着条件としてメタン供給速度1m3N/min、供給圧力1MPa、循環率75%、吸着塔形状 内径1mφ、層高1.28m、塔容積1m3において供給温度−60〜25℃のメタン貯蔵量を計測した。
次いで本発明の低温でのメタン貯蔵量の有効性を示すため、第2図の実施態様でメタン低温貯蔵試験を実施した。第2図に於いて、99vol%以上のメタンを主成分とするガス(メタン99vol%、C2+1vol%、水分10ppmを1m3N/minで流路1、圧縮機2から流路3,チラーユニット4、バルブ5をへて供給圧力約1MPa、供給温度−60〜25℃で保冷庫10に装架されたメタン吸着剤6の充填された吸着塔7に供給するとメタンが低温で吸着される。メタンは塔前方から供給されるが塔内の圧力拡散により瞬時に塔内全体にほぼ均一に吸着される。しかし吸着に伴いメタン吸着熱が生じることから塔前方から熱破過帯が発生し、塔後方へと移動する。メタン吸着量は温度が上昇するほど低下することから、熱破過帯の前方部の高温度域ではメタン吸着量が減少する。このため等温条件下でのメタン吸着量から予想されるメタン吸着量に比べ貯蔵容器内に充填された吸着剤でのメタン吸着量は低下し、低温になるほど減少率は大きくなる。この為発明者等はメタン圧力が所定の供給圧力に達しても、塔後方からバルブ8、流路9からメタンの一部を流過させて吸着熱の系外への放出を計ることとした。ここで流路9から流過したメタンの冷熱は入口メタンと流過メタンの熱交換器11で回収され流路1に還流して吸着塔に再供給される。
メタン吸着剤として、やしがら活性炭(1.6mmφビーズ品)を使用、 吸着条件としてメタン供給速度1m3N/min、供給圧力1MPa、循環率75%、吸着塔形状 内径1mφ、層高1.28m、塔容積1m3において供給温度−60〜25℃のメタン貯蔵量を計測した。
本装置によるメタンの吸着貯蔵方法における供給温度とメタン貯蔵量の関係を第4表に示す。
供給温度の低下でメタン貯蔵量は増大し、25℃にくらべ−60℃ではメタン貯蔵量は2.2倍程度増加している。CNG貯蔵では同一条件でのメタン貯蔵量を得るためには16.5MPaが必要となることから、−60℃のANG貯蔵では供給圧力1MPaの低圧で実現できることが判る。
実施例5
図3に示す様に、吸着塔7の出口ガスを入口に戻すことなくバルブ8,流路9,ブースター12,流路13からチラーユニット4前方に循環することもできる。この場合、メタン圧送にかかわる消費電力を大幅に低減することが出来る。
図3に示す様に、吸着塔7の出口ガスを入口に戻すことなくバルブ8,流路9,ブースター12,流路13からチラーユニット4前方に循環することもできる。この場合、メタン圧送にかかわる消費電力を大幅に低減することが出来る。
メタン吸着に伴う吸着熱を循環ガスによって系外に放出して、塔内温度を一定に保って効率的にメタンを吸着するメタンの貯蔵方法を提供できる。
1,3,9、13 流路
2 圧縮機
5,8 バルブ
4 チラーユニット
6 メタン吸着剤
7 メタン貯蔵容器
10 保冷庫
12 ブースター
2 圧縮機
5,8 バルブ
4 チラーユニット
6 メタン吸着剤
7 メタン貯蔵容器
10 保冷庫
12 ブースター
Claims (3)
- メタン吸着剤を充填した吸着塔にメタンを加圧して導入し、吸着剤と接触させてメタンを吸着させて貯蔵する方法に於いて、吸着塔後方から入口加圧ラインへの循環ラインを設け、圧縮機アフタークーラーによってメタン吸着に伴う吸着熱を循環ガスによって系外に放出して、塔内温度を一定に保って効率的にメタンを吸着するメタンの貯蔵方法。
- 請求項1において、圧縮機アフタークーラの後方にチラーユニットを設けて室温以下の低温のメタンを吸着塔に供給して、低温で吸着するメタンの貯蔵方法。
- 請求項1,2において、循環ラインから冷却後のメタンの供給を塔入口−出口差圧分だけ昇圧するメタンの貯蔵方法。
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---|---|---|---|
JP2007000051A JP2008164146A (ja) | 2007-01-04 | 2007-01-04 | メタン吸着熱を効率的に除去する吸着剤を利用したメタンの貯蔵方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104075102A (zh) * | 2014-06-24 | 2014-10-01 | 浙江科技学院 | 一种沼气储藏装置 |
-
2007
- 2007-01-04 JP JP2007000051A patent/JP2008164146A/ja active Pending
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